JPH0942139A - 流体駆動装置 - Google Patents

流体駆動装置

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JPH0942139A
JPH0942139A JP7198503A JP19850395A JPH0942139A JP H0942139 A JPH0942139 A JP H0942139A JP 7198503 A JP7198503 A JP 7198503A JP 19850395 A JP19850395 A JP 19850395A JP H0942139 A JPH0942139 A JP H0942139A
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fluid
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blades
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JP7198503A
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English (en)
Inventor
Shigeru Iwanaga
茂 岩永
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/20Hydro energy

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  • Structures Of Non-Positive Displacement Pumps (AREA)
  • Hydraulic Turbines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 流体の力を利用して駆動する水車に関し、小
型コンパクト、高効率、低コスト化を実現する。 【構成】 径方向に延びる複数の羽根56と羽根56の
間に形成した羽根間通路58と羽根56を径方向中心側
で支持する羽根基部57を有する水車55と、羽根56
外周部に対向して局所的に配置し周方向に流体を噴出さ
せる駆動ノズル59と、羽根中心部に対向配置した流出
孔63を設け、駆動ノズル59に対向する部分の羽根間
通路58は羽根56の外周部および羽根56の軸方向側
面を固定壁60に設けた近接壁61で接近して囲った貫
流流路62を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は流体の力を利用して駆動
する水車に関するもので、集合住宅等の住棟セントラル
給湯あるいは給湯暖房方式のように各住戸に強制循環さ
れる高温の熱媒を動力源とする循環ポンプ等に利用する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来の水車により駆動するポンプとし
て、例えば特開平3−279521号公報に示されるよ
うに図18の構成がある。
【0003】図18は、河川から河川水を取水し、河川
水の流れを利用した水車により駆動するポンプで、軸流
ランナ1を有する横軸チューブラ型の水車2と単段イン
ペラ3を備えた横軸斜流型のポンプ4とが増速機5を介
して一軸上に結合され、ケーシング6内に収納されてい
る。
【0004】この構成において、取水路上流の河川水は
その落差により吸込管7から流入して水車2を稼働させ
るとともに、増速機5を介して水車2で駆動されるポン
プ4によってその一部が加圧され送水管8を経て送水さ
れ、水車2を稼働させた河川水の大部分は取水路下流へ
放出されて河川下流へ流出する。
【0005】また、従来の水車により駆動するポンプの
他の例として、実開昭58−195644号公報に示さ
れる図19、図20の構成がある。
【0006】図19、図20は、配管系統を流れる流体
の力で接線流羽根車型の水車を回してローラポンプ等の
定量吐出装置を駆動し、微量の薬液を吸引吐出して上記
配管系統に注入するポンプで、配管系統9内を流れる流
体の流量に比例した回転力を得る羽根車群10で構成し
た水車の出力軸11を配管系統外へ貫通突出させてポン
プ部12の駆動軸13とを連結したもので、出力軸11
は軸受14、15で支持されるとともに軸シール部材1
6でシールを行っている。
【0007】この構成において、配管系統9内を流れる
流体の力で羽根車群10を流体の流量に比例して回転さ
せて水車を稼働させ、出力軸11を介して直結されたポ
ンプ部12を駆動し、薬液タンク17より薬液18をチ
ューブ19を通して吸引し配管系統内に吐出注入するも
のである。
【0008】また、従来の水車の例として実開昭56−
85072号公報に示される図21、図22の構成があ
る。
【0009】図21、図22は、羽根車であるランナ2
0と、その外周部に設けた駆動流体の流入路となる渦巻
きケーシング21と、ステーベーン22およびガイドベ
ーン23をランナ20の外周部に設けている。
【0010】この構成において、渦巻きケーシング21
に流入した駆動流体はステーベーン22およびガイドベ
ーン23により整流されるとともにランナ20の外周全
域より羽根車内に流入し、ランナ20を回転させるとと
もに中心側より流出する。
【0011】また、従来の住棟セントラル用給湯暖房装
置の例としては図23に示すものがある。すなわち、熱
媒(高温湯)を各住戸に向けて循環させ各住戸にて熱媒
と給水管からの低温水とを熱交換し、給湯、暖房するも
ので、住棟セントラル用熱源機24に住棟の各階および
各住戸に向けて熱媒往管25が配設されるとともに、熱
媒往管25の端部にて連結される熱媒復管26が配設さ
れ熱源側熱媒系路27を形成し、この熱源側熱媒系路2
7に熱媒循環ポンプ28を設けている。
【0012】各住戸の給湯暖房装置29は、熱媒往管2
5と熱媒給湯往管30を接続し、第一制御弁31と熱媒
給湯復管32を経て熱媒復管26に接続して給湯一次側
系路33を形成し、入口側にて給水管34に連通し出口
側の先端に給湯栓35を有する給湯二次側系路36とを
熱交換関係にした給湯熱交換器37を備えている。熱媒
給湯往管30と熱媒給湯復管32に対して並列に熱媒暖
房往管38、第二制御弁39と熱媒暖房復管40にて形
成する暖房一次側系路41を設け、入口側にてシスター
ン42よりの暖房往管43に連通し出口側に暖房用放熱
器44、暖房復管45の順に配設して循環系路を形成す
る暖房二次側系路46とを熱交換関係にした暖房熱交換
器47を備えている。さらに、風呂追い焚き往管48、
シスターン42に内蔵した風呂追い焚き用熱交換器4
9、風呂追い焚き復管50の順に配設して構成した風呂
追い焚き系路51を浴槽52に接続している。また、暖
房往管43の系路に暖房用ポンプ53を、風呂追い焚き
系路51に風呂用ポンプ54を設けたものである。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら従来の住
棟セントラル用として各住戸に設ける給湯暖房装置29
の構成では、暖房および風呂追い焚き時に暖房用ポンプ
53と風呂用ポンプ54を運転することになる。これら
は、いずれも電気モータにて駆動するポンプである。従
って、これら両ポンプはイニシャルコストが高い、寸法
が大きくなる、重量が大きい、さらに電気を消費するた
めランニングコストが高くつくなどの課題があった。
【0014】ポンプの駆動動力を流体の流動力で行う方
法があるが、上記図18に示した従来の構成では、水車
の回転数が低く水車自身でポンプ駆動に要求される回転
数が得られないため途中に増速機を設ける必要があり、
イニシャルコストが高価で一般家庭用に使用できるもの
ではなく、また水車駆動流体とポンプにより搬送される
流体は分離されておらず全く同一であり、集合住宅等の
住棟セントラル給湯等に利用するには安全、衛生上の課
題があった。
【0015】また、図19、図20で示した従来の構成
では、駆動側流体とポンプで搬送される流体はポンプ部
で軸シール部材で仕切られて構成されるものの、住棟セ
ントラル給湯等に利用するには万一の時の駆動側とポン
プ側の流体の混入防止が不確実であり信頼性上の課題が
あり、さらに軸シール部材のため水車の出力軸の回転抵
抗が大きく、住棟セントラル給湯あるいは暖房等に利用
するにはポンプ側の流量が過小であり流量特性上の課題
があった。
【0016】また、図21、図22で示した従来の構成
では、駆動流体の必要流量が大きくなり過ぎて上記した
住棟セントラル給湯用などに実用するには駆動流量上の
課題があった。
【0017】そこで、我々は特開平6−185489号
公報に示される流体駆動ポンプを提案し改良を進めた。
その結果、駆動側流体の限られた駆動力を有効に活かす
には水車およびポンプの各効率を改善することが重要で
あり、なかでも特に少流量の駆動流体でも効率良く作動
する水車を開発することが大きな課題であった。
【0018】本発明は上記課題を解決するもので、住棟
セントラル給湯暖房装置等の駆動流体流量の少ない場合
等に利用でき、小型コンパクトでイニシャルコストが安
価な流体駆動装置を提供することを第一の目的としたも
のである。また、水車の滑らかな回転を得ることを第二
の目的とし、水車の回転抵抗を低減することを第三の目
的としたものである。さらに、駆動流体の流体力の受圧
促進と回転抵抗を低減することを第四の目的としたもの
である。さらに、羽根車に加わる力のバランスを図るこ
とを第五の目的とし、羽根の全域にわたり流体力の受圧
促進を図ることを第六の目的とし、羽根の強度向上と信
頼性向上を図ることを第七の目的としたものである。ま
た、駆動流体の圧力損失を低減することを第八の目的と
し、駆動流体の流動干渉を防止することを第九の目的と
し、駆動流体の集中流動を促進することを第十の目的と
したものである。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明は上記第一の目的
を達成するため、径方向に延びる複数の羽根とこれら羽
根の間に形成した羽根間通路とこれら羽根を径方向中心
側で支持する羽根基部を有する水車と、前記羽根外周部
に対向して局所的に配置し周方向に流体を噴出させる駆
動ノズルと、羽根中心部に対向配置した流出孔を設け、
前記駆動ノズルに対向する部分の羽根間通路は羽根の外
周部および羽根の軸方向側面を固定壁に設けた近接壁で
接近して囲った貫流流路を設けたものである。
【0020】また、第二の目的を達成するため、固定壁
は駆動ノズルに対向しない羽根間通路と駆動ノズルに対
向する貫流流路とを分離する分離壁を近接壁に併設した
ものである。
【0021】また、第三の目的を達成するため、固定壁
は駆動ノズルに対向していない羽根間通路に接続する逃
がし空間を有したものである。
【0022】また、第四の目的を達成するため、駆動ノ
ズルからの噴出流を受け羽根の後面である受圧面は断面
を平面状あるいは凹状面とし、回転方向側である羽根の
前面である進行面は断面を凸状面としたものである。
【0023】また、第五の目的を達成するため、羽根の
進行面の凸状面は回転方向に対して非対称としたもので
ある。
【0024】また、第六の目的を達成するため、羽根間
通路は羽根側面間を開放した開放型とし、羽根の径方向
の形状は回転方向に対して後ろ向きに曲率を持つ曲線状
とするとともに、流出孔から遠い側の羽根側面には曲率
内径側に補強リブを設けたものである。
【0025】また、第七の目的を達成するため、補強リ
ブと羽根の接続部は断面の曲率あるいは高さが羽根中心
側を大きくした縁肉部を設けたものである。
【0026】また、第八の目的を達成するため、径方向
に延びる羽根の中心側は羽根基部に設けた羽根よりも高
さの大きいボス部に接続するとともに、羽根の受圧面側
の前記ボス部には凹状とした流出促進部を設けたもので
ある。
【0027】また、第九の目的を達成するため、凹状と
した流出促進部を設けたボス部はその外径を流出孔の内
径に接近させるとともに流出孔内に突出させた干渉防止
部を設けたものである。
【0028】また、第十の目的を達成するため、流出孔
は駆動ノズルに対向する貫流流路にのみ開口し、他の羽
根間通路の中心側には閉塞したものである。
【0029】
【作用】本発明は上記構成によって第一の手段のもの
は、駆動ノズルから噴出した駆動流体は駆動ノズルに対
向した羽根間通路のみを貫流して流出孔に向かうため、
駆動流体の流体力を無駄なく集中して羽根に加える動作
がなされ、駆動流体の流量が少ない場合でも駆動力の大
きな運転がなされる。
【0030】また、第二の手段のものは、近接壁に併設
した分離壁により貫流流路を流れる駆動流体に対して駆
動ノズルに対向しない羽根間通路の駆動流体を確実に分
離して閉じ込めることにより、駆動ノズルより噴出する
駆動流体のジェット圧が加わった貫流流路に対して背圧
を加える作用を生み出し、水車の撓みあるいは振動防止
を図ることにより水車の滑らかな回転運動がなされる。
【0031】また、第三の手段のものは、駆動ノズルに
対向する羽根には駆動流体の流体力が集中して加えられ
るとともに、駆動ノズルに対向しない羽根の大部分は逃
がし空間により羽根の周囲と固定壁の距離を広げた隙間
内を回転するため、駆動ノズルに対向しない羽根におい
ては流体抵抗を低減した回転動作がなされる。
【0032】また、第四の手段のものは、平面あるいは
凹状面とした羽根後面である受圧面は駆動ノズルからの
噴出流を効果的に受けた回転駆動がなされ、凸状面とし
た羽根前面である進行面は流体抵抗を低減し、駆動力を
高めた運転がなされる。
【0033】また、第五の手段のものは、羽根前面であ
る進行面は回転方向に対して非対称の凸状を持つ断面形
状のため、流体中を進行したとき軸方向の推力を発生
し、この推力が駆動流体が水車を貫流する時に生じる推
力を緩和した運転がなされ、総合した軸方向推力が低減
されて軸受け端部での機械摩擦抵抗損失を低減した運転
がなされる。
【0034】また、第六の手段のものは、羽根の径方向
形状は駆動ノズルからの噴出流に対して凹状となる曲率
面として羽根外周側から内周側にわたり羽根全域で噴出
流の受圧促進がなされ、羽根間通路の両側面に円板状の
側板を持たない開放型として側板による流体摩擦抵抗で
ある円板摩擦損失を防止し、さらに補強リブは羽根曲率
内面との相互作用で噴流を受け易いバケット状を形成し
より受圧促進した運転がなされる。
【0035】また、第七の手段のものは、羽根と補強リ
ブとの接合部に形成した縁肉部により、周方向面内を流
動する駆動流体に流出孔に向かう軸方向への流れを発生
させるとともに、内周側の縁肉部の断面の曲率あるいは
高さを大きくしていることで軸方向への整流効果を高め
た運転がなされる。
【0036】また、第八の手段のものは、羽根中心側は
羽根よりも高さの大きいボス部に接続するとともに、ボ
ス部に設けた凹状の流出促進部が羽根の受圧面側に接続
されているため、周方向面内を流動する駆動流体を滑ら
かに軸方向流れに整流させて駆動流体の流動抵抗を低減
した運転がなされる。
【0037】また、第九の手段のものは、凹状とした流
出促進部を設けたボス部をその外径を流出孔の内径に接
近させるとともに流出孔内に突出させているので各羽根
間通路の出口は各々独立して軸方向に開口しているた
め、駆動ノズルを周方向に噴出して羽根間通路を貫流し
た駆動流体はその貫流してきた羽根間通路の出口で軸方
向の流れに整流され他の羽根間流路の出口に流れが干渉
することがなく、駆動流体の乱れによる損失あるいは他
の羽根間通路への漏洩損失が低減された運転がなされ
る。
【0038】また、第十の手段のものは、流出孔が駆動
ノズルに対向する羽根間通路にのみ開口しているため、
他の羽根間通路への駆動流体の漏れが抑えられて駆動流
体の貫流流路への集中流動が促進された運転がなされ
る。
【0039】
【実施例】以下本発明の実施例を図1〜図14を参照し
て説明する。まず図1、図2に示す本発明第一の実施例
について説明する。なお、ここでは本発明の水車により
ポンプを駆動する場合について述べる。
【0040】55は径方向に延びる複数の羽根56を径
方向中心側の羽根基部57で支持するとともにこれら羽
根56の間に羽根間通路58(58a、58b等)を形
成した水車である。59は羽根56の外周部56aに対
向して局所的に配置されるとともに駆動流体を周方向に
噴出する駆動ノズルであり、この駆動ノズル59に対向
する羽根間通路58aは羽根の外周部56aおよび羽根
56の軸方向側面56bを固定壁60に設けた近接壁6
1で接近して囲った貫流流路62を形成している。固定
壁60は駆動ノズル59および羽根中心部に対向配置し
た流出孔63を設けた水車ケーシング60aと水車55
を回転支持する水車支持軸64を設けた隔壁60bで形
成され、近接壁61は水車ケーシング60aに設けた周
方向の近接壁61aと軸方向側面56bに対向する近接
壁61bおよび隔壁60bに設けた軸方向側面56bに
対向する近接壁61cで形成されている。
【0041】65は羽根基部57に設けた動力伝達手段
であり、磁力により回転力を伝達するマグネットカップ
リングとして隔壁60b側に設けられている。
【0042】66はポンプケーシング67により形成さ
れるポンプ室68に収納された二次側流体を循環させる
ポンプ羽根車であり、隔壁60bを介して水車55とは
気密に分離されている。69はポンプ羽根車66に設け
た動力伝達手段であり、磁力により回転力を伝達するマ
グネットカップリングが水車55側の動力伝達手段65
に対向する位置に設けてられている。70は二次側流体
の吸入孔、71は二次側流体の吐出孔であり、いずれも
ポンプケーシング67に設けられている。72はポンプ
羽根車66を回転支持するポンプ支持軸である。
【0043】上記構成において、流体駆動装置の動作を
説明する。局所的に設けた駆動ノズル59から噴出した
駆動流体は、羽根間通路58が周方向の近接壁61a、
軸方向側面の近接壁61bおよび61cにより接近して
囲われているため、駆動ノズル59に対向した羽根間通
路58aのみを貫流通路62として中心側に設けた流出
孔63に向かい、この間に羽根56に流体エネルギーを
加えて水車55を図2の時計方向に回転させる。水車5
5の回転により次の羽根56が駆動ノズル59の開口部
にさしかかった一瞬の間は噴出流が羽根間通路58a、
58bの二つの通路を貫流流路62とするが、羽根56
の外周先端が駆動ノズル59の開口部を通過すると次の
羽根間通路58bが唯一の貫流流路62として作用す
る。このように瞬時は複数の羽根間通路58を貫流する
が、基本的には駆動ノズル59に対向する羽根間通路5
8のみが貫流流路62として作用するものである。
【0044】なお、羽根56と近接壁61は接触による
摺動摩擦損失の発生を防止するためにわずかのクリアラ
ンスを設けて配置するため、駆動ノズル59から噴出し
た駆動流体が駆動ノズルに対向しない他の羽根間通路5
8cにわずかではあるが漏洩を生じる。
【0045】この水車55の回転により動力伝達手段6
5、69で連結されたポンプ羽根車66が回転し、二次
側の流体を吸入孔70から吸い込んでポンプ作用を加え
て昇圧して吐出孔71より流出させる。
【0046】このように、駆動ノズル59から噴出した
駆動流体は対向する羽根間通路にのみを貫流してその流
体力を集中して羽根に加えるため、外周全域から噴出さ
せる場合に比べて噴出速度を高めた作動が可能となり、
また外周全域からの噴出に比べて局所のみの流体摩擦損
失に抑えることができるため流体摩擦損失を低減した運
転ができる。そのため、駆動流体の流量が少ない場合で
も大きな回転駆動力が得られるとともに、高効率の水車
が実現できる。
【0047】さらに、固定壁に近接壁を設けるという簡
単な構成のため、構成の簡素化による小型コンパクト化
と少ない部品点数により低コスト化がなされる。
【0048】なお、本実施例では駆動ノズルを一カ所と
した場合を示したが、水車に加わる力のバランスをとる
ため180度回転した対称位置にもう一つ駆動ノズルを
加えるなど少数ではあるが複数の駆動ノズルとする(図
示せず)ことで、より回転の滑らかな低振動の水車を得
ることができる。
【0049】以上のように本発明の第一の実施例によれ
ば、駆動流体の流量が少なくても大きな回転駆動力が得
られるという効果がある。
【0050】また、流体摩擦損失を低減した高効率化が
できるという効果がある。さらに、構成の簡素化により
小型コンパクト化と低コスト化が実現できるという効果
がある。
【0051】なお、本実施例では水車によりポンプを駆
動する場合を示したが、送風用ファンあるいは発電装置
など他の負荷を駆動しても同様の効果があるのは云うま
でもない。
【0052】次に、図3、図4に示す本発明第二の実施
例について説明する。なお、図1、図2に示した実施例
と同一機能、同一部材のところは同一符号を付与し詳細
な説明は省略する。
【0053】84は駆動ノズル59に対向しない羽根間
通路58cと駆動ノズル59に対向する貫流流路62と
を流体圧力の干渉を分離する分離壁で、この分離壁84
は圧力溝85を介して近接壁61に併設されている。な
お、図3では隔壁60bに設けた分離壁84を示した
が、同様のものが羽根56をはさんで水車ケーシング6
0a側にもほぼ同じ位置(図示せず)に設けられてい
る。
【0054】上記構成において、流体駆動装置の動作を
説明する。駆動ノズル59より噴出した駆動流体は駆動
ノズル59に対向する羽根間通路58である貫流流路6
2に入り、近接壁61と羽根56の側面のクリアランス
を通して駆動ノズル59に対向しない羽根間通路58c
側への漏れ流れを発生しようとする。しかし、近接壁6
1に圧力溝85を介して併設した分離壁84により、貫
流流路62を流れる駆動流体は駆動ノズル59に対向し
ない羽根間通路58cの駆動流体に対して流入が妨げら
れ、その結果駆動ノズル59に対向しない駆動流体を確
実に分離して閉じ込めることになり、駆動ノズル59よ
り噴出する駆動流体のジェット圧が加わった貫流流路6
2に対して背圧を加える作用を生み出し、駆動流体のジ
ェット圧により偏心荷重の加わる水車55の撓みあるい
は振動防止を図ることができ水車の滑らかな回転運動が
得られ、高速回転が可能となるとともに高速回転に対す
る耐久性および信頼性が確保できる。
【0055】以上のように、本発明の第二の実施例によ
れば図1、図2の第一の実施例と同様の効果が得られる
とともに、水車の撓みあるいは振動防止を図ることがで
き水車の滑らかな回転運動を得ることができるという効
果があり、また高速回転化が実現できるという効果と高
速回転に対する耐久性および信頼性が確保できるという
効果がある。
【0056】次に、図5、図6に示す本発明第三の実施
例について説明する。なお、図1、図2に示した実施例
と同一機能、同一部材のところは同一符号を付与し詳細
な説明は省略する。
【0057】73は固定壁60に設けた逃がし空間で、
この逃がし空間73は駆動ノズル59に対向していない
羽根間通路58cに接続されるとともに水車ケーシング
60aに凹部を形成して得た流出孔側逃がし空間73a
と隔壁60bに凹部を形成して得た隔壁側逃がし空間7
3bで構成される。また、この流出孔側および隔壁側逃
がし空間73a、73bは羽根56を介して互いに対向
する位置に設けている。
【0058】上記構成において、流体駆動装置の動作を
説明する。駆動ノズル59からの噴出流により水車55
が回転するとともに、駆動ノズル59に対向しなくなっ
た羽根間通路58cでは駆動流体が閉じ込められた状態
で羽根56と駆動流体が水車支持軸64の周りを回転し
ようとする。ところが、駆動ノズル59に対向していな
い羽根間通路58cでは固定壁60に設けた逃がし空間
73が羽根56の両側面に接続されているため、羽根間
通路58c内の駆動流体は羽根間通路に比べてより幅の
広い空間内を旋回する事になり、固定壁60近傍におけ
る駆動流体の速度勾配が緩やかに緩和されて水車55の
流体摩擦損失が低減できる。
【0059】また、駆動ノズル59に対向する領域では
逃がし空間を設けずに駆動流体の羽根間通路58aから
の漏れを防ぐため羽根56の側面と固定壁60の接近距
離であるクリアランスを最小化し、駆動ノズル59に対
向しない領域においては羽根56の側面と固定壁60の
クリアランスは流体摩擦損失を最小にする最適値に設定
できるため、駆動力を高める設計と流体摩擦損失の低減
による低損失化を両立させることができる。
【0060】なお、本実施例では逃がし空間73を羽根
56の軸方向の側面に設ける場合を示したが、羽根56
の外周側の径方向の側面に設けても良いことは云うまで
もない。しかし、羽根56の外周側の径方向の側面に逃
がし空間を設けた場合は遠心力による外径方向の流れが
促進されてポンプ作用が増大して水車としての性能が低
下するので、逃がし空間は軸方向の側面に設ける方がよ
り好ましい。
【0061】以上のように、本発明の第三の実施例によ
れば図1、図2の第一の実施例と同様の効果が得られる
とともに、駆動ノズルからの噴出流が作用しない領域に
おいて流体摩擦損失を低減して効率向上ができるという
効果がある。また、駆動ノズル対向部における羽根間通
路と駆動ノズル非対向部における羽根間通路をそれぞれ
最適化でき、水車駆動力の高能力化の確保と流体摩擦損
失低減による低損失化の両立ができるという効果があ
る。
【0062】次に、図7、図8に示す本発明第四の実施
例について説明する。なお、図1、図2に示した実施例
と同一機能、同一部材のところは同一符号を付与し詳細
な説明は省略する。
【0063】74は羽根56の回転方向に対して後面で
あり駆動ノズル59からの噴出流を受ける受圧面であ
り、この受圧面74は図8に示すその断面形状を平面状
あるいは凹状面としている。75は羽根56の回転方向
に対して前面である進行面であり、この進行面75はそ
の断面形状を進行方向に対して突出した凸状面としてい
る。
【0064】上記構成において、流体駆動装置の動作を
説明する。駆動ノズル59からの噴出流は、駆動ノズル
59に対向する羽根間通路58aに流入して、羽根56
の回転方向(図8に矢印で示す)に対して後面である受
圧面74に衝突する。ここで受圧面74は平面状あるい
は凹状面としているので、衝突した流れは近接壁61と
羽根56の間、特に羽根56の軸方向側面に対向する近
接壁61b、61cとの間への漏れが低減され、流体力
が十分羽根56に印可される。
【0065】一方、羽根56の回転方向に対して前面で
ある進行面75は断面を凸状面としているので、貫流流
路62となっている羽根間通路58において受圧面74
に衝突した流れが反転して次の羽根56の進行面75に
衝突するときにその反転流の衝突を流体抵抗を小さくし
て受けとめる作用をはたし、水車の回転力の高めること
ができる。また、進行方向に突出した凸状部が羽根56
の強度向上を果たして耐久性が向上するとともに、羽根
の強度向上により羽根の振動を低減できるため低騒音化
できる。
【0066】このように貫流流路62において、断面形
状を平面状あるいは凹状面とした羽根56の受圧面74
が流体力を効果的に受けとめて水車の回転力を高めた効
率の良い運転ができ、凸状面とした羽根56の進行面7
5においては噴出流の抵抗を低減してより流動抵抗を少
なくして水車回転力を高めた運転ができる。
【0067】なお、第三の実施例で示した逃がし空間を
設けた場合では、凸状とした進行面75が駆動ノズル5
9に対向していない逃がし空間73に接続する領域にお
いても羽根56の回転に対する流体抵抗が低され、水車
の回転方向の全域において流体抵抗を低減できるため水
車の回転力をより高めた運転ができる。
【0068】以上のように、本発明の第四の実施例によ
れば図1、図2に示した第一の実施例と同様の効果が得
られるとともに、羽根56の受圧面74が効率よく流体
力を受けとめるとともに凸状の進行面75が流体抵抗を
低減して水車の回転力を高めた運転ができ高効率化でき
るという効果がある。また、羽根の強度向上による耐久
性向上と低騒音化ができるという効果がある。
【0069】次に、図9に示す本発明の第五の実施例に
ついて説明する。なお、図1、図2および図7、図8に
示した実施例と同一機能、同一部材のところは同一符号
を付与し詳細な説明は省略する。
【0070】76は羽根56の回転方向に対して前面で
ある進行面であり、この進行面76は断面を進行方向に
対して突出した凸状面とするとともに回転方向に対して
非対称としている。
【0071】上記構成において、流体駆動装置の動作を
説明する。駆動ノズル59からの噴出流は貫流流路62
に流入するとともに羽根56の回転方向(図9に矢印で
示す)に対して後面である受圧面74に衝突して羽根5
6に流体力を加える。
【0072】また、羽根56の回転方向に対して前面で
ある進行面76は断面形状を凸状面としているので駆動
ノズル59から噴出して受圧面74に衝突した流れが反
転して次の羽根56の進行面76に衝突するときにその
反転流の衝突を流体抵抗を小さくして受けとめる作用を
果たすとともに、この進行面76は矢印進行方向に対し
て図中左右対称とせずに非対称とし、本実施例では流出
孔63側に最大突出部を寄せているので、反転流の衝突
により羽根56に軸方向の推力が発生する。
【0073】この反転流による軸方向推力は図9中で左
右非対称の面積差に応じて決まるもので、本実施例では
流出孔63側に発生させている。
【0074】一方、駆動ノズル59から噴出して流出孔
63に流出する駆動流体の本流により水車55は流出孔
63とは反対方向即ち隔壁60b側に発生する。
【0075】従って、駆動流体の本流による軸方向推力
が上記した力の方向が異なる反転流による軸方向推力に
より減じられ、水車55に加わる軸方向推力が低減され
て軸受部での推力による機械摩擦損失が低下して効率を
高めた水車の運転がなされる。
【0076】なお、第三の実施例で示した逃がし空間を
設けた場合では、駆動ノズル59に対向していない逃が
し空間73に接続する領域においても進行面76を非対
称とした羽根56の回転によってさらに大きな軸方向推
力を発生させて水車に加わる軸方向推力を相殺してより
小さくでき、さらに機械摩擦損失を低減した運転ができ
る。
【0077】以上のように、本発明の第五の実施例によ
れば図1、図2の第一の実施例と同様の効果が得られる
とともに、水車に加わる軸方向推力を低減して機械摩擦
損失を低下させることができ、水車の駆動力の向上およ
びさらなる高効率化ができるという効果がある。
【0078】次に、図10〜図12に示す本発明第六の
実施例について説明する。なお、図1、図2に示した実
施例と同一機能、同一部材のところは同一符号を付与し
詳細な説明は省略する。
【0079】77は流出孔63から遠い側の羽根78側
面に設けた補強リブで、羽根78は回転方向(図11に
矢印で示す)に対して後ろ向きに径方向の曲率を持つ曲
線状とするとともに羽根78の側面78b間は側板を持
たずに開放した開放型としたもので、この補強リブ77
は羽根78の曲率の内径側に配置して曲率を持つ羽根7
8の強度を確保している。なお、図12は簡略化のため
図11の水車55の羽根78を一枚のみ示したもので、
実際は図11のように複数枚の羽根78が設けられる。
【0080】上記構成において、流体駆動装置の動作を
説明する。局所的に設けた駆動ノズル59から噴出した
駆動流体は、羽根間通路58が周方向の近接壁61a、
軸方向側面の近接壁61bおよび61cにより接近して
囲われているため、駆動ノズル59に対向した羽根間通
路58aのみを貫流通路62として中心側に設けた流出
孔63に向かう。羽根78の径方向形状は回転方向に対
して後ろ向きの曲率を持つことにより噴出流に対して凹
状となる曲率面となり、駆動流体は羽根78の曲率に沿
って滑らかにその流れ方向を中心向きに変えるとともに
速度エネルギーを水車55の回転力として羽根78に与
え、羽根78の外周側から内周側にわたり羽根全域で流
動損失を低減して噴出流の受圧促進ががなされる。
【0081】また、補強リブ77は羽根78の曲率内面
の流出孔63から遠い側の羽根側面に設けているので補
強リブ77と羽根78が噴出流を受け易いバケット状を
形成し、受圧がより促進した運転ができる。
【0082】さらに、羽根78の両側面は円板状の側板
を持たない開放型としているため、側板による流体摩擦
抵抗である円板摩擦損失の発生が大幅に低減されて水車
55の駆動力の向上と効率を高めた運転がなされる。
【0083】また、羽根78は補強リブ77により高強
度化されることにより駆動流体の流量増大あるいは高圧
力化などによる水車の高出力化に対応できるため、水車
の小型高出力化が可能となり実用性の高い水車を実現で
きる。
【0084】以上のように、本発明の第六の実施例によ
れば図1、図2の第一の実施例と同様の効果が得られる
とともに、羽根全域にわたる流動損失を低減した受圧促
進と補強リブによるバケット形状化に伴いより一層受圧
促進ができるという効果がある。
【0085】また、羽根強度を確保した上で開放型の羽
根にできるため円板摩擦損失が大幅に低減でき駆動力の
向上と高効率化ができるという効果がある。
【0086】さらに、羽根の高強度化により水車の小型
高出力化ができ実用性の高い水車が実現できるという効
果がある。
【0087】次に、図13に示す本発明第七の実施例に
ついて説明する。なお、図1、図2に示した実施例およ
び図10〜図12に示した実施例と同一機能、同一部材
のところは同一符号を付与し詳細な説明は省略する。ま
た、図13は図12と同様に簡略化のため羽根78を一
枚のみ示したものである。
【0088】79は補強リブ77と羽根78の接続部に
設けた縁肉部であり、この縁肉部79は断面形状を円弧
状あるいは略円弧状などとするとともに、縁肉部79の
断面の曲率あるいは高さを羽根中心側を大きくしたもの
である。
【0089】上記構成において、流体駆動装置の動作を
説明する。局所的に設けた駆動ノズル59から噴出した
駆動流体は、貫流通路62に流入して中心側に設けた流
出孔63に向かう。このとき、駆動流体は羽根78の曲
率に沿って滑らかにその流れ方向を中心向きに変えると
ともに速度エネルギーを水車55の回転力として羽根7
8に与えるだけでなく、さらに縁肉部79によって噴出
流の流れ方向を流出孔63側の軸方向に徐々に向かわせ
るものである。この縁肉部79は断面の曲率あるいは高
さを羽根中心側を大きくしたもので、図13に示す断面
の中心側曲率R1は外周側の曲率R2よりも大きく(R
1>R2)している。従って、噴出流は羽根中心側に向
かうに伴って流出孔63側への軸方向流れがより強まる
ように整流促進でき、貫流流路62における流出孔63
への流出が滑らかに行われて駆動流体の流動抵抗が低減
され、駆動流体の圧力低減による低入力化と高効率化が
得られる。
【0090】また、この縁肉部79を設け且つ中心側の
断面を大きくすることで羽根の高強度化が促進され、水
車の耐久信頼性が向上するのは云うまでもない。
【0091】以上のように、本発明の第七の実施例によ
れば図10〜図12の第六の実施例と同様の効果が得ら
れるとともに、流出孔に向かう軸方向流れに整流が促進
されて駆動流体の流動抵抗が低減でき、駆動流体の低入
力化と水車の高効率化ができるという効果がある。ま
た、羽根の高強度化で耐久信頼性が向上するという効果
がある。
【0092】次に、図14に示す本発明第八の実施例に
ついて説明する。なお、図1〜図13に示した実施例と
同一機能、同一部材のところは同一符号を付与し詳細な
説明は省略する。また、図14は図12と同様に簡略化
のため羽根を一枚のみ示したものである。
【0093】80は羽根基部57に設けるとともに羽根
56よりも高さを大きくしたボス部であり、このボス部
80には径方向に延びる羽根56の中心側を接続してい
る。81はボス部80に設けた凹状の流出促進部であ
り、この流出促進部81は羽根56の受圧面74側が滑
らかに接続されるとともに流出孔63側に延びてその軸
方向端部81aは開口しているもので、それぞれの羽根
間通路58に対応してその受圧面74に接続配置されて
いる。
【0094】上記構成において、流体駆動装置の動作を
説明する。局所的に設けた駆動ノズル59から噴出した
駆動流体は、貫流通路62に流入して中心側に設けた流
出孔63に向かう。このとき、駆動流体は羽根56の受
圧面74に沿ってその流れ方向を中心向きに変えるとと
もに速度エネルギーを水車55の回転力として羽根56
に与え、さらにボス部80に窪み状にして設けた流出促
進部81に流入する。
【0095】流出促進部81は軸方向に延びて形成され
流出孔63側の軸方向端部81aが開口しているため、
流入した噴出流はボス部80側の壁面に衝突するととも
にその流れは流出孔63の方向に変化する。流出促進部
81に流入してボス部80側の壁面に衝突した噴出流は
残った速度エネルギーを水車に与えるとともに、羽根5
6より高さを大きくした流出促進部81が流れの偏向案
内作用を果たして噴出流は軸方向流れに滑らかに整流さ
れ、駆動流体の流体力を効率よく水車の駆動力に活かし
た高効率な運転と駆動流体の流動抵抗の低減による低入
力化が得られる。
【0096】また、流出促進部81は略円筒状のボス部
80に設けた凹部で且つ回転方向に対して裏面としてい
るので、流出促進部をボス部に設けずに羽根より高さの
大きいフィン状とした場合(図示せず)での流出促進部
の回転による流体抵抗に較べて、ボス部80が回転した
ときの回転抵抗はわずかとすることができる。
【0097】なお、羽根56の流出孔63から遠い側面
に補強リブ77を設け、さらに羽根56と補強リブ77
の接合部に縁肉部79を設けた本実施例ではより一層滑
らかな軸方向流れへの整流が実現され、駆動流体の一層
の低入力化ができる。
【0098】以上のように、本発明の第八の実施例によ
れば図1、図2の第一の実施例と同様の効果が得られる
とともに、流出促進部81が流体力回収作用と軸方向流
れへの整流促進作用を果たすため、駆動流体の流体力を
効率よく水車の駆動力に活かした高効率化ができるとい
う効果と駆動流体の流動抵抗の低減による低入力化がで
きるという効果がある。さらに、流出促進部をボス部に
設けることにより流体による回転抵抗の増加を防止でき
るという効果がある。
【0099】次に、図15に示す本発明第九の実施例に
ついて説明する。なお、図1〜図2に示した実施例およ
び図14に示した実施例と同一機能、同一部材のところ
は同一符号を付与し詳細な説明は省略する。
【0100】82は凹状とした流出促進部81を設けた
ボス部80をその外径を流出孔63の内径に接近させる
とともに流出孔63内に突出させた干渉防止部であり、
この干渉防止部82はそれぞれの羽根間通路58の羽根
56の受圧面74に滑らかに接続されている。
【0101】上記構成において、流体駆動装置の動作を
説明する。各羽根間通路56の出口は干渉防止部82に
より各々独立して軸方向に開口しているため、駆動ノズ
ル59を周方向に噴出して羽根間通路58を貫流した駆
動流体はその貫流してきた羽根間通路58である貫流流
路62の出口で軸方向の流れに整流されるため他の羽根
間流路58の出口に流れが衝突あるいは混入など干渉す
ることがなく、駆動流体の乱れによる損失あるいは他の
羽根間通路58への漏洩損失が低減され、駆動流体の低
圧損化ができ効率を高めた運転がなされる。
【0102】以上のように、本発明の第九の実施例によ
れば図1、図2の第一の実施例と同様の効果が得られる
とともに、凹状とした流出促進部81を設けたボス部8
0をその外径を流出孔63の内径に接近させるとともに
流出孔63内に突出させた干渉防止部82を設けている
ので、貫流流路62の出口で軸方向の流れに整流されて
他の羽根間流路58の出口に流れが衝突あるいは混入な
ど干渉することがなく、駆動流体の乱れによる損失ある
いは他の羽根間通路58への漏洩損失が低減され、駆動
流体の低圧損化ができ効率を高めた運転ができるという
効果がある。
【0103】次に、図16〜図17に示す本発明第十の
実施例について説明する。なお、図1〜図2に示した実
施例と同一機能、同一部材のところは同一符号を付与し
詳細な説明は省略する。
【0104】83は駆動ノズル59に対向する貫流流路
62にのみ開口した流出孔で、この流出孔83は羽根5
6の中心側の軸方向に設けるとともに駆動ノズル59に
対向していない他の羽根間通路58cの中心側には閉塞
している。
【0105】上記構成において、流体駆動装置の動作を
説明する。局所的に設けた駆動ノズル59から噴出した
駆動流体は、駆動ノズル59に対向した58aを貫流流
路62として羽根56の中心側に設けた流出孔82に向
かい、この間に羽根56に流体エネルギーを加えて水車
55を図17の時計方向に回転させる。流出孔83は駆
動ノズル59に対向する羽根間通路58aである貫流流
路62には開口しているので、駆動ノズル59を噴出し
た駆動流体は流出孔83の抵抗を受けずに流出するだけ
でなく駆動ノズル59に対向しない他の羽根間通路58
cへの漏洩が防止される。また、前述したように貫流流
路62は羽根56と近接壁61との接触による摺動摩擦
損失の発生防止のためにわずかのクリアランスを設けて
構成されており、貫流流路62に噴出した駆動流体はこ
のクリアランスを通して他の羽根間通路58に漏洩しよ
うとする。ところが、流出孔82は駆動ノズル59に対
向していない他の羽根間通路58cの中心側には閉塞し
ているため貫流流路62から漏洩しようとする駆動流体
は出口を塞がれることになり、貫流流路62からの漏洩
が防止あるいは低減される。従って、漏洩防止により駆
動流体の流体力が無駄なく有効に貫流流路62の羽根5
6集中して作用し、水車の効率および駆動力が改善向上
できる。
【0106】以上のように、本発明の第十の実施例によ
れば図1、図2の第一の実施例と同様の効果が得られる
とともに、貫流流路62へ噴出した駆動流体が他の羽根
間通路へ漏洩するのを低減あるいは防止でき、駆動流体
を貫流流路に集中促進して水車の効率を向上でき駆動力
を高めることができるという効果がある。
【0107】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように本発明の
流体駆動装置は、局所的に配置した駆動ノズルに対向す
る羽根間通路を固定壁に設けた近接壁で接近して囲って
貫流流路を設けているので、駆動流体の流量が少なくて
も大きな回転駆動力が得られるという効果があり、また
流体摩擦損失を低減して高効率化ができるという効果が
ある。さらに、構成の簡素化により小型コンパクト化と
低コスト化が実現できるという効果がある。
【0108】また、第二の発明の流体駆動装置は、近接
壁に併設した分離壁により貫流流路を流れる駆動流体に
対して駆動ノズルに対向しない羽根間通路の駆動流体を
確実に分離して閉じ込めることにより、駆動ノズルより
噴出する駆動流体のジェット圧が加わった貫流流路に対
して背圧を加える作用を生み出し、水車の撓みあるいは
振動防止を図ることができ水車の滑らかな回転運動を得
ることができるという効果があり、また高速回転化が実
現できるという効果と高速回転に対する耐久性および信
頼性が確保できるという効果がある。
【0109】また、第三の発明の流体駆動装置は、固定
壁は駆動ノズルに対向しない羽根間通路に接続する逃が
し空間を有しているので、駆動ノズルからの噴出流が作
用しない領域において流体摩擦損失を低減して効率向上
ができるという効果がある。また、駆動ノズル対向部に
おける羽根間通路と駆動ノズル非対向部における羽根間
通路をそれぞれ最適化でき、水車駆動力の高能力化の確
保と流体摩擦損失の低減による低損失化の両立ができる
という効果がある。
【0110】また、第四の発明の流体駆動装置は、羽根
の受圧面は断面を平面状あるいは凹状面とし、羽根の進
行面は断面を凸状面としているので、流体力を効率よく
受けとめることができ、羽根回転時の流体抵抗を低減で
きるので回転力を高めた運転ができ高効率化できるとい
う効果がある。また、羽根の強度向上により耐久性向上
と低騒音化ができるという効果がある。
【0111】また、第五の発明の流体駆動装置は、羽根
の進行面の凸状面は回転方向に対して非対称としている
ので、水車に加わる軸方向推力を低減して機械摩擦損失
を低下でき、水車の駆動力の向上および一層の高効率化
ができるという効果がある。
【0112】また、第六の発明の流体駆動装置は、羽根
間通路は開放型とし羽根の径方向形状は回転方向に対し
て後ろ向きに曲率を持つ曲線状とするとともに流出孔か
ら遠い側の羽根側面には曲率内径側に補強リブを設けて
いるので、羽根全域にわたる流動損失を低減した受圧促
進と補強リブによるバケット形状化に伴いより一層受圧
促進できるという効果がある。また、羽根強度を確保し
た上で開放型の羽根にできるため、円板摩擦損失が大幅
に低減でき駆動力の向上と高効率化ができるという効果
がある。さらに、羽根の高強度化により水車の小型高出
力化ができ実用性の高い水車が実現できるという効果が
ある。
【0113】また、第七の発明の流体駆動装置は、補強
リブと羽根は縁肉部を設けて接続し、この縁肉部の断面
の曲率あるいは高さは羽根中心側を大きくしているの
で、流出孔に向かう軸方向流れに整流促進されて駆動流
体の流動抵抗が低減でき、駆動流体の低入力化と水車の
高効率化ができるという効果がある。また、羽根の高強
度化で耐久信頼性が向上するという効果がある。
【0114】また、第八の発明の流体駆動装置は、径方
向に延びる羽根の中心側は羽根基部に設けた羽根よりも
高さの大きいボス部に接続するとともに、羽根の受圧面
側の前記ボス部には凹状としているので、流出促進部が
流体力回収作用と軸方向流れへの整流促進作用を果た
し、駆動流体の流体力を効率よく水車の駆動力に活かし
た高効率化ができるという効果があり、駆動流体の流動
抵抗の低減による低入力化ができるという効果がある。
さらに、流出促進部をボス部に設けることにより流体に
よる回転抵抗の増加を防止できるという効果がある。
【0115】また、第九の発明の流体駆動装置は、凹状
とした流出促進部を設けたボス部をその外径を流出孔の
内径に接近させるとともに流出孔内に突出させた干渉防
止部を設けているので、貫流流路の出口で軸方向の流れ
に整流されて他の羽根間流路の出口に流れが衝突あるい
は混入など干渉することがなく、駆動流体の乱れによる
損失あるいは他の羽根間通路への漏洩損失が低減され駆
動流体の低圧損化ができ効率を高めた運転ができるとい
う効果がある。
【0116】また、第十の発明の流体駆動装置は、流出
孔は駆動ノズルに対向する貫流流路にのみ開口し、他の
羽根間通路の中心側には閉塞しているので、貫流流路へ
噴出した駆動流体が他の羽根間通路へ漏洩するのを低減
あるいは防止でき、駆動流体を貫流流路に集中促進して
水車の効率を向上でき駆動力を高めることができるとい
う効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施例における流体駆動装置の
断面図
【図2】上記図1の流体駆動装置のA−A断面図
【図3】本発明の第二の実施例における流体駆動装置の
固定壁の断面図
【図4】上記図3の固定壁のB−B断面図
【図5】本発明の第三の実施例における流体駆動装置の
断面図
【図6】上記図5の流体駆動装置のC−C断面図
【図7】本発明の第四の実施例における流体駆動装置の
断面図
【図8】上記図7の流体駆動装置の羽根のD−D断面図
【図9】本発明の第五の実施例における流体駆動装置の
羽根のD−D断面図
【図10】本発明の第六の実施例における流体駆動装置
の断面図
【図11】上記図10の流体駆動装置のE−E断面図
【図12】本発明の第六の実施例における羽根および水
車の部分外観斜視図
【図13】本発明の第七の実施例における羽根および水
車の部分外観斜視図
【図14】本発明の第八の実施例における羽根および水
車の部分外観斜視図
【図15】本発明の第九の実施例における流体駆動装置
の断面図
【図16】本発明の第十の実施例における流体駆動装置
の断面図
【図17】上記図16の流体駆動装置のF−F断面図
【図18】従来の流体を駆動源とするポンプの構成図
【図19】従来の流体を駆動源とする他のポンプの構成
【図20】上記図19の水車部構成図
【図21】従来の流体により駆動する水車の平面断面図
【図22】上記図21の水車の正面断面図
【図23】従来の住棟セントラル給湯暖房装置のシステ
ム構成図
【符号の説明】
55 水車 56、78 羽根 57 羽根基部 58 羽根間通路 59 駆動ノズル 60 固定壁 61 近接壁 62 貫流流路 63、83 流出孔 73 逃がし空間 74 受圧面 75、76 進行面 77 補強リブ 79 縁肉部 80 ボス部 81 流出促進部 82 干渉防止部 84 分離壁

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】径方向に延びる複数の羽根とこれら羽根の
    間に形成した羽根間通路とこれら羽根を径方向中心側で
    支持する羽根基部を有する水車と、前記羽根外周部に対
    向して局所的に配置し周方向に流体を噴出させる駆動ノ
    ズルと、羽根中心部に対向配置した流出孔と、前記駆動
    ノズルに対向する部分の羽根間通路は羽根の外周部およ
    び羽根の軸方向側面を固定壁に設けた近接壁で接近して
    囲った貫流流路を備えた流体駆動装置。
  2. 【請求項2】固定壁は駆動ノズルに対向しない羽根間通
    路と前記駆動ノズルに対向する貫流流路とを分離する分
    離壁を近接壁に併設した請求項1記載の流体駆動装置。
  3. 【請求項3】固定壁は駆動ノズルに対向していない羽根
    間通路に接続する逃がし空間を有した請求項1記載の流
    体駆動装置。
  4. 【請求項4】駆動ノズルからの噴出流を受け羽根の後面
    である受圧面は断面を平面状あるいは凹状面とし、回転
    方向側であってかつ羽根の前面である進行面は断面を凸
    状面とした請求項1記載の流体駆動装置。
  5. 【請求項5】羽根の進行面の凸状面は回転方向に対して
    非対称とした請求項4記載の流体駆動装置。
  6. 【請求項6】羽根間通路は羽根側面間を開放した開放型
    とし、羽根の径方向の形状は回転方向に対して後ろ向き
    に曲率を持つ曲線状とするとともに、流出孔から遠い側
    の羽根側面には曲率内径側に補強リブを設けた請求項1
    記載の流体駆動装置。
  7. 【請求項7】補強リブと羽根との接続部の断面の曲率あ
    るいは高さは羽根の中心側を大きくして縁肉部とした請
    求項6記載の流体駆動装置。
  8. 【請求項8】径方向に延びる羽根の中心側は羽根基部に
    設けた羽根よりも高さの大きいボス部に接続するととも
    に、羽根の受圧面側の前記ボス部には凹状の流出促進部
    を設けた請求項1記載の流体駆動装置。
  9. 【請求項9】凹状の流出促進部を設けたボス部はその外
    径を流出孔の内径に接近させるとともに流出孔内に突出
    させた干渉防止部を設けた請求項8記載の流体駆動装
    置。
  10. 【請求項10】流出孔は駆動ノズルに対向する貫流流路
    にのみ開口し、他の羽根間通路の中心側には閉塞した請
    求項1記載の流体駆動装置。
JP7198503A 1995-08-03 1995-08-03 流体駆動装置 Pending JPH0942139A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009009350A3 (en) * 2007-07-09 2009-02-26 Jasper M Nail Flow stream momentum conversion device power rotor
EP3141756A1 (en) * 2015-09-08 2017-03-15 Aisin Seiki Kabushiki Kaisha Fluid heating apparatus
KR20190004020A (ko) * 2017-07-03 2019-01-11 현대자동차주식회사 차량용 클러치 레귤레이터
CN116792322A (zh) * 2023-07-10 2023-09-22 青岛三利智能动力有限公司 智能双驱泵及供水系统

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