JPH0940987A - 過剰塩基性カリクスアレート、その製法、および該カリクスアレートを含む潤滑油組成物 - Google Patents

過剰塩基性カリクスアレート、その製法、および該カリクスアレートを含む潤滑油組成物

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JPH0940987A
JPH0940987A JP8197895A JP19789596A JPH0940987A JP H0940987 A JPH0940987 A JP H0940987A JP 8197895 A JP8197895 A JP 8197895A JP 19789596 A JP19789596 A JP 19789596A JP H0940987 A JPH0940987 A JP H0940987A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 潤滑油に洗浄剤添加剤として使用するのに適
切な、硫黄を含まない過剰塩基性金属塩を供給する。 【解決手段】 金属塩基との反応に利用できる置換基の
水酸基を有する硫黄を含まないカリクスアレーンの過剰
塩基性金属塩であって、前記カリクスアレーンは少なく
とも1880の分子量を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金属塩基との反応に利
用出来る置換基の水酸基を有する硫黄を含まないカリク
スアレーン(calixarenes )の過剰塩基性金属塩、それ
らの製造方法、および、潤滑油組成物における洗浄剤と
してのそれらの使用に関する。
【0002】
【従来の技術】内燃機関の運転において、燃焼室からの
副産物がピストンによりしばしば吹き飛び、かつ潤滑油
と混合する。
【0003】酸性物質を中和し、かつ潤滑油中のスラッ
ジを分散するのに一般的に使用される化合物は、過剰塩
基性アルカリ土類金属硫化ヒドロカルビル−置換フェナ
ート、サリチレート、ナフテネートおよびスルホネート
である。「過剰塩基性」の用語は、一般的に、これらの
アルカリ土類金属ヒドロカルビル置換基において、アル
カリ土類金属部分の当量数対酸部分の当量数の比が、1
より大きく、普通は1.2より大きく、4.5またはそ
れより大である程度に大きい場合のあるようなアルカリ
土類金属ヒドロカルビル置換基を記載するために用い
る。対照的に、アルカリ土類金属部分対酸部分の比は、
「直鎖の」または「中性の」アルカリ土類金属ヒドロカ
ルビル−置換塩においては1であり、かつ「低塩基性」
塩においては1より小さい。従って、過剰塩基性物質
は、通常相当する中性物質中に存在するアルカリ土類金
属よりも20%より過剰に含む。このため、過剰塩基性
アルカリ土類金属ヒドロカルビル−置換塩は、相当する
中性のアルカリ土類金属ヒドロカルビル−置換塩より
も、酸性物質を中和する性能は大であるが、必ずしも洗
浄力は増加していない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前述の硫化ヒドロカル
ビルフェナートの製造において、硫化水素が発生し、こ
の硫化水素は一般的に燃焼させることによって処分さ
れ、これにより二酸化硫黄を生成し、環境に放出され
る。環境への関心が、硫黄含有潤滑油添加剤の使用に関
して大きくなっている。この理由は、使用中の潤滑油の
燃焼に伴われて、同様に添加剤の製造において生成する
二酸化炭素が放出されるためである。潤滑油に洗浄剤添
加剤として使用するのに適切な、硫黄を含まない過剰塩
基性金属塩を供給することが望ましいと認識されたのに
応じて、ヨーロッパ特許出願公開第450874号明細
書には、金属塩基との反応に利用出来る置換基の水酸基
を有する硫黄を含まないカリクスアレーンの非硫化過剰
塩基性金属塩、および、高温で: (A)(i) 金属塩基との反応に利用出来る置換基の水酸
基を有する硫黄を含まないカリクスアレーン、(ii)低塩
基性金属カリクスアレート、 (iii)中性金属カリクスア
レートまたは(iv)過剰塩基性金属カリクスアレートのい
ずれか、 (B)一回の添加または反応の中間点における複数回の
添加のいずれかで添加される金属塩基、 (C)(C1)(i) 2個〜4個の炭素原子を有する多価
アルコール、(ii)ジ−(CまたはC)グリコール、
(iii)トリ−(C〜C)グリコールまたは(iv)次
式: R(OR10OR11 (III) (式(III) 中の、RはC〜Cのアルキル基、R10
は例えば1〜6個または2〜4個の炭素原子のアルキレ
ン基、R11は水素原子またはC〜Cのアルキル基、
かつfは1〜6の整数を示す)で表されるモノ−または
ポリ−アルキレングリコールアルキルエーテルの単独ま
たはいずれかとの組み合わせ、または(C2)炭化水素
溶媒または(C3)(i) 水、(ii)C〜C20の一価アル
コール、(iii) C〜C20のケトン、(iv)C〜C10
カルボン酸エステル、または、(v) 脂肪族、脂環式、ま
たは芳香族のC〜C20のエーテルのいずれか、また
は、(C4)炭化水素溶媒(C2)と組み合わせたC
〜Cの一価アルコール、のいずれかより成る溶媒、 (D)成分(B)の各々の添加に続いて添加する二酸化
炭素 を反応させることによるこれらの製造を開示している。
【0005】この方法は、特に、グリコレーションおよ
び炭酸塩化段階に関するプラントの条件、すなわち、上
記の方法における(C)および(D)の個々の添加に関
しては寛容であることが重要で、他の方法では、沈降物
含有量が過度に高くなり得るか、または生成物は加工性
が望ましくなくなる。本発明者は、工場の条件に寛容に
応じることを受け入れるために作り出した用語である方
法のたくましさ(robstness )、加工性製品の達成、お
よび、受け入れられる沈澱物量が、過剰塩基性金属塩が
誘導されるカリクスアレーンの分子量を増加することで
改善することを見出した。改善されたたくましさの実際
上の結果は高いAV(ASTM D2896の方法によ
り測定されたアルカリ度)、代表的には少なくとも37
0、例えば450、および500のように高い、または
それ以上のAV、が容易に達成出来ることである。
【0006】
【課題を解決するための手段】従って、第一の観点で、
本発明は、金属塩基との反応に利用出来る置換基の水酸
基を有する、硫黄を含まないカリクスアレーンの過剰塩
基性金属塩を提供することであり、このカリクスアレー
ンは少なくとも1880の分子量を有する。
【0007】カリクスアレーンの検討のため、読者は、
1989年にロイヤル ソサエティー オブ ケミスト
リーにより出版されたC.デビット グッシュ、担当編
集者のJ.フレイサー ストダートによる「超分子化学
における研究論文」を参照のこと。置換基の水酸基を有
するカリクスアレーンには、ホモカリクスアレーン、オ
キサカリクスアレーン、ホモオキサカリクスアレーン並
びにヘテロカリクスアレーンが含まれる。
【0008】適切なカリクスアレーンは、次式(I) :−
【0009】
【化4】
【0010】(式中の、Yは2価の架橋基;Rは水素
原子、ヒドロカルビル基またはヘテロ−置換ヒドロカル
ビル基;Rは水酸基、RおよびRは個々に水素原
子、ヒドロカルビルまたはヘテロ−置換ヒドロカルビル
基のいずれかを示すか、またはRおよびRが水酸基
で、かつRは水素原子、ヒドロカルビルまたはヘテロ
−置換ヒドロカルビル基のいずれかを示し;かつnは少
なくとも4の値を有する)により表すことが出来る。式
(I) において、Rが水素原子であり、かつRおよび
は水酸基であり、Rが水素原子、ヒドロカルビル
基またはヘテロ−置換ヒドロカルビル基であるときに
は、カリクスアレーンはレゾルシンアレーンである。
【0011】式(I) において、Y基は適切には(CHR
(式中のRは水素原子又は1〜6個の炭素原子
を有するヒドロカルビル基、例えばメチル基を示し、d
は少なくとも一つの整数、nは好適には少なくとも6、
更に好適には少なくとも3、例えば9を示す)である。
全てのヘテロ−置換ヒドロカルビル基は、2〜20個の
炭素を有するアルコキシ−アルキル基のような炭素原子
鎖を中断するヘテロ原子、好適には−O−または=NH
を有する。
【0012】好適なカリクスアレーンは、式:−
【0013】
【化5】
【0014】(式中のRおよびRは個々に水素原
子、ヒドロカルビル基またはヘテロ−置換ヒドロカルビ
ル基のいずれかであり;Rはヒドロカルビルまたはヘ
テロ−置換ヒドロカルビル基のいずれかであり;R
の一方が水素原子であり他方が水素原子またはヒド
ロカルビル基であり、nは少なくとも6、好適には少な
くとも8、代表的には少なくとも9であり、かつ、eは
1またはそれ以上、例えば1〜4である)を有する。
【0015】好適には、式(II)においてRおよびR
は個々に水素原子であり;Rはヒドロカルビル基で
あり、好適には、4個より多い、好ましくは9個より多
い、更に好ましくは12個より多い炭素原子を有するア
ルキル基;RとRの一方が水素原子であり他方が水
素原子またはアルキル基のいずれかであって、好適には
水素原子であり、nは少なくとも8、好適には少なくと
も9であり、かつ12までである。
【0016】或いはまた、式(III) においてRは、ポ
リオレフィン、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、
ポリブチレンから、または、ポリオレフィンコポリマ
ー、例えばエチレン/プロピレンコポリマーから誘導さ
れるヒドロカルビル基であることが出来、好適にはポリ
イソブテンから誘導される。Rの例にはドデシルおよ
びオクタデシルが含まれる。
【0017】少なくとも1880のカリクスアレーンの
分子量は、二つの変数の寄与から成り、一つは、芳香核
上のヒドロカルビル置換基からであり、二つめは、環状
ポリマーのユニットの数、即ち式(II)および(III) 中の
nの値である。従って、式(III) のカリクスアレーンに
関しては、(CRがCHであり、Rおよ
びRが水素原子であり、Rが例えばオクタデシルで
あるときには、nの値は、非−均一カリクスアレーン、
即ち異なる大きさの多数の環から成るものに対しては、
平均が少なくとも5.4であり、均一カリクスアレー
ン、即ち同じ大きさの環から成るものに対しては、少な
くとも6である。
【0018】塩の金属部分は、適切にはアルカリまたは
アルカリ土類金属、または実際はカリクスアレーンと塩
を形成出来る全ての金属とすることが出来る。好適な金
属はカルシウム、マグネシウムまたはバリウムが含まれ
る。特に好ましい金属はカルシウムである。また、金属
の混合物も用いることができる。塩は以後「カリクスア
レート(calixarates )」の用語で表す。本発明の過剰
塩基性カリクスアレートは、金属部分の当量数対カリク
スアレーン部分の当量数の比が1より大であるカリクス
アレートである。
【0019】カリクスアレートは、前記の研究論文の第
2章に記載された方法により調製できる。代表的には、
オルト位に置換されていないアルキルフェノールを、触
媒としての塩基の存在下で、アルデヒド、例えばホルム
アルデヒドと、一般的にはその重合体の形態の一つで反
応させることが出来る。
【0020】
【発明の実施の形態】他の観点で、本発明は前記過剰塩
基性カリクスアレートの製造方法を提供するが、この方
法は、 (A)(i) 金属塩基との反応に用いられる置換基の水酸
基を有しかつ少なくとも1880の分子量を有する硫黄
を含まないカリクスアレーンかまたは、(ii)金属塩基と
の反応に用いられる置換基の水酸基を有しかつ少なくと
も1880の分子量を有する硫黄を含まないカリクスア
レーンから誘導される低塩基性のもしくは中性のまたは
過剰塩基性の金属カリクスアレートのいずれか、 (B)1回の添加でまたは反応を行う間の中間点で複数
回で添加する金属塩基、 (C)次のいずれかからなる溶媒: (C1 ) (i)2〜4個の炭素原子を有する多価アルコー
ル、(ii)ジ−(CまたはC)グリコール、(iii) ト
リ−(C〜C)グリコールまたは(iv)次式 R(OR10f OR11 (III) (式(III) 中のRはC〜C6 のアルキル基、R10
例えば1〜6もしくは2〜4個の炭素原子を有するアル
キレン基、R11は水素原子もしくはC〜Cのアルキ
ル基、f は1〜6の整数を示す)で表されるモノ−また
はポリ−アルキレングリコールアルキルエーテルで随意
に(a)炭化水素溶媒もしくは(b)(i) 水、(ii)C
〜C20の一価アルコール、(iii) 20個までの炭素原子
を有するケトン、(iv)10個までの炭素原子を有するカ
ルボン酸エステルもしくは(v) 20個までの炭素原子を
有する脂肪族、脂環式または芳香族のエーテルと組合せ
られるか、または(C)C〜Cの一価アルコール
で炭化水素溶媒(a)と組合わされる溶媒及び(D)成
分(B)の各添加に次いで添加される二酸化炭素を高温
で反応させる。
【0021】成分(A)に関して、これは(i) 金属塩基
との反応に用いられる置換基の水酸基を有しかつ少なく
とも1880の分子量を有する硫黄を含まないカリクス
アレーンかまたは(ii)前記のようにカリクスアレーンか
ら誘導される低塩基性、中性または過剰塩基性のカリク
スアレートとすることができる。適当なカリクスアレー
ン(i) は前記のようなもの、特に生成物に油溶解性を与
えることができるようなアルキルカリクスアレーンであ
る。金属塩基部分対カリクスアレーンの当量比が1(中
性カリクスアレート)または1未満(低塩基性カリクス
アレート)である予め形成したカリクスアレートを使用
して過剰塩基性カリクスアレートを使用して過剰塩基性
カリクスアレートを製造することができる。或いは本発
明における過剰塩基性カリクスアレートを用いることが
でき、この場合生成物に過剰塩基性の度合いを増したす
なわち高アルカリ度値を有するカリクスアレートであ
る。
【0022】選択肢(i) 〜(iii) の一つに加えて、成分
(A) は、更に次の一般式
【0023】
【化6】
【0024】(式中のa、bおよびcは個々に1または
2を示し;x,yおよびzは個々に0もしくは1〜3の
整数を示し;R21,R24およびR27は個々に水素原子も
しくはヒドロカルビル基を示し;x、yまたはzが1よ
り大である場合には、各R21,各R24もしくはR27は同
じものかまたはそれぞれ異なるものを示し;R22
23,R25およびR26は個々に水素原子またはアルキル
基;gは1〜20の整数を示す)で表される化合物を含
むことができる。
【0025】式(IV)の好ましい化合物は、a、bおよび
cが、1;x、yおよびzが1;R21、R24およびR27
が好ましくはC〜C24のアルキル基、更に好ましくは
〜C24のアルキル基;R22=R23=R25=R26=水
素原子であるかまたはR22=R25=水素原子で、R23
26=メチル基;gは好ましくは2〜7、更に好ましく
は3である化合物である。R22,R23,R25およびR26
がすべて水素原子を示す場合は、一般式(IV)の化合物は
対応するフェノールとホルムアルデヒドの縮合により製
造することができる。R22とR23の一つおよびR25とR
26の一つが水素原子で、R25とR26の一つが水素原子で
あり、他のものがヒドロカルビル基、例えば低級アルキ
ル基である場合には、ホルムアルデヒド以外のアルデヒ
ド基がフェノールとの縮合において用いられる。混合供
給原料を用いることにより得れる過剰塩基性塩と任意の
低塩基性、中性または未反応化合物の混合物が潤滑油添
加剤として有用である。
【0026】成分(B)は金属塩基である。金属部分は
アルカリ金属もしくはアルカリ土類金属が適当で、アル
カリ土類金属が好ましい。アルカリ土類金属はカルシウ
ム、マグネシウムまたはバリウムが好ましく、カルシウ
ムが更に好ましい。塩基部分は酸化物または水酸化物が
適当であり、水酸化物が好ましい。カルシウム塩基は、
例えば生石灰(CaO)の形態または消石灰(Ca(O
H))の形態で或いは両者の任意の割合の混合物とし
て添加することができる。成分(B)は、全体を最初の
反応体に添加するか、部分的に最初の反応体に添加し、
反応中の中間点で残りを1回または2回以上で添加する
ことができる。
【0027】成分(C)は反応体に対する溶媒である。
溶媒(C)は(C)で随意に(a)または(b)と混
合するかまたは(C)のいずれかとすることができ
る。
【0028】(C)は、(i) 2〜4個の炭素原子を有
する多価アルコール、(ii)ジ−(CまたはC)グリ
コール、(iii) トリ−(C〜C)グリコールまたは
(iv)次式 R(OR10f OR11 (III) (式(III) 中のRはC〜Cのアルキル基、R10
アルキレン基、R11は水素原子またはC〜Cのアル
キル基、f は1〜6の整数を示す)で表されるモノ−も
しくはポリ−アルキレングリコールアルキルエーテルで
ある。式(III)で表される適当な化合物には、(a) エチ
レングリコール,(b) ジエチレングリコール,(c) トリ
エチレングリコールもしくは(d) テトラエチレングリコ
ールのモノメチルエーテルまたはジメチルエーテルが含
まれる。適当な化合物はメチルジグリコール(CH3
CHCHOCHCHOH)である。また、グリ
コールエーテルおよびグリコールの混合物も使用するこ
とができる。多価アルコールは、二価アルコール、例え
ばエチレングリコールまたはプロピレングリコール、或
いは三価アルコール、例えばグリセロールが適当であ
る。ジ−(CもしくはC)グリコールは、ジプロピ
レングリコールが適当であり、トリ−(C〜C)グ
リコールは、トリエチレングリコールが適当である。成
分(C)はエチレングリコールまたはメチルジグリコ
ールのいずれかであるのが好ましい。
【0029】(a) は脂肪族または芳香族であるのがよい
炭化水素溶媒である。適当な炭化水素の例には、トルエ
ン、キシレン、ナフサおよび脂肪族パラフィン、例えば
ヘキサンおよび脂環式パラフィンが含まれる。
【0030】(b) は、(i) 水、(ii)C〜C20の一価ア
ルコール(iii) 20個までの炭素原子を有するケト
ン、(iv)10個までの炭素原子を有するカルボン酸エス
テルまたは(v) 脂肪族、脂環族または芳香族の20個ま
での炭素原子を有するエーテルとすることができる。メ
タノール、2−エチルヘキサノール、シクロヘキサノー
ル、シクロヘキサノン、ベンジルアルコール、酢酸エチ
ルおよびアセトフェノンが例示される。
【0031】(C)は(a) 、好ましくはトルエンと組
合わせたC〜Cの一価アルコール、好ましくはメタ
ノールである。
【0032】好ましい溶媒(C)には、エチレングリコ
ール、エチレングリコールと2−エチルヘキサノールの
混合物およびメタノールとトルエンの混合物が含まれ
る。
【0033】一般には、生成物の意図する用途を考慮し
て、潤滑油を補助溶媒として混入するのが好ましい。潤
滑油は、動物油、植物油または鉱物油が適当である。潤
滑油は石油誘導潤滑油、例えばナフテン基油、パラフィ
ン基油または混合基油が適当である。溶媒中性油は特に
適当である。或いはまた、潤滑油は合成潤滑油であるの
が良い。適当な合成潤滑油には合成エステル潤滑油が含
まれ、これ等の油には、ジエステル、例えばジ−オクチ
ルアジペート、ジオクチルセバケートおよびトリ−デシ
ルアジペートまたは重合体の炭化水素潤滑油、例えば液
体ポリイソブテンおよびポリ−α−オレフィンが含まれ
る。
【0034】成分(D)は成分(B)の各添加に次いで
添加される二酸化炭素である。二酸化炭素は気体または
固体の形態で添加することができ、気体の形態で添加す
るのが好ましい。気体の形態では、反応混合物を通して
吹き込むのが好ましい。
【0035】好ましくは、反応混合物は、更に成分
(E)として(i) C〜C100 のカルボン酸もしくはそ
の無水物、(ii)ジカルボン酸もしくは36〜100個の
炭素原子を有するポリカルボン酸またはその無水物、(i
ii) ヒドロカルビル−置換スルホン酸またはその無水
物、(iv)ヒドロカルビル−置換サリチル酸またはその無
水物、(v) ヒドロカルビル−置換ナフテン酸またはその
無水物、(vi)ヒドロカルビル−置換フェノールまたは(v
ii)(i)〜(vi)の任意の2つの混合物を混入することがで
きる。上記選択肢のうち成分(E)は(i) であるのが好
ましい。
【0036】(i) に関して、これは次式
【0037】
【化7】
【0038】(式中のR12はC10〜C24のアルキル基ま
たはアルケニル基、R13は水素原子、C〜Cのアル
キル基または−CHCOOH基を示す)で表される酸
であるのが好ましい。式(V)のR12は非分岐アルキル
基またはアルケニル基であるのが好ましい。式(V)の
好ましい酸は、R13が水素原子、R12がC10〜C24、更
に好ましくはC18〜C24の非分岐アルキル基である酸で
ある。式(V)の適当な飽和カルボン酸の例には、カプ
リン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ス
テアリン酸、イソステアリン酸、アラキン酸、ベヘン酸
およびリグノセリン酸が含まれる。式(V)の適当な不
飽和酸の例には、ラウロレイン酸、ミリストオレイン
酸、パルミトレイン酸、オレイン酸、ガドレイン酸、エ
ルカ酸、リシノール酸、リノール酸およびリノレン酸が
含まれる。
【0039】また酸の混合物、例えばなたねの主要な脂
肪酸も使用することができる。特に酸の適当な混合物
は、飽和及び不飽和の両方の酸を含む一定範囲の酸を含
む商業品位のものである。このような混合物は合成して
得られるかまたは天然の製品、例えばタル油、綿実油、
落花生油、ヤシ油、アマニ油、パーム核油、オリーブ
油、パーム油、ヒマシ油、大豆油、ヒマワリ油、ニシン
油、イワシ油及び牛脂から誘導することができる。
【0040】カルボン酸の代わりにまたはカルボン酸に
加えて酸無水物、酸塩化物または酸のエステル誘導体を
使用することができ、酸無水物が好ましい。しかしカル
ボン酸またはカルボン酸の混合物を用いるのが好まし
い。式(V)の好ましいカルボン酸はステアリン酸であ
る。この酸は最終製品の全重量に対して40重量%まで
の分量で存在させるのが適当である。酸が存在する場合
には酸は過剰塩基性カリクスアレートを化学的に変性す
ると考えられる。
【0041】(ii)に関して、これはポリイソブテンコハ
ク酸またはポリイソブテンコハク酸無水物であるのが好
ましい。
【0042】(iii) 、(IV)、(V)および(VI)に関
して、ヒドロカルビル置換基は125個までの脂肪族炭
素を含むのが好ましい。適当な置換基には、アルキル
基、例えばヘキシル、シクロヘキシル、オクチル、イソ
オクチル、デシル、トリデシル、ヘキサデシル、エイコ
シル及びトリコシル、末端及び内部オレフィンの重合に
より誘導された基、例えばエテン、プロペン、1−ブテ
ン、イソブテン、1−ヘキセン、1−オクテン、2−ブ
テン、2−ペンテン、3−ペンテン及び4−オクテンが
含まれる。ヒドロカルビル置換基はポリプロピレン、ポ
リ−1−ブテンまたはポリイソブテンから誘導されるも
のが好ましく、ポリイソブテンから誘導されるものがさ
らに好ましい。
【0043】また、反応器混合物は成分(F)として反
応用の触媒(または促進剤)を組み込むことができる。
触媒は有機化合物または無機化合物とすることができ
る。適当な有機化合物には(i) 有機ハロゲン化物または
(ii)次式 R14−X (VI) (式(VI) 中のR14は好ましくはそれぞれが3〜20ま
たは6〜20あるいは7〜20個の炭素原子を有するア
ルキル基、アリール基またはアルカリール基またはその
ハロ誘導体、Xはハロゲン原子、塩素、臭素またはヨウ
素原子が適当で、塩素原子が好ましく、あるいはOCO
15( 式中のR15は、C〜Cのアルキル基が適当で
ある)を示す)で表される有機アルカノエートが含まれ
る。あるいはまた有機ハロゲン化物は有機塩基のHX
塩、例えばグアニジン、ヒドロクロリドとすることがで
きる。式(VI)の有機ハロゲン化物の適当な例は塩化オ
クチルである。また(i) と(ii)の混合物も使用すること
ができる。有機化合物(F)の使用量は反応器混合物の
重量に対して2.0重量%までとするのが適当である。
適当な無機化合物触媒には無機ハロゲン化物、特に無機
塩化物、および無機アルカノエートがある。適当な無機
化合物触媒には、酢酸カルシウム、塩化カルシウム、塩
化アンモニウム、酢酸アンモニウム、塩化アルミニウム
及び塩化亜鉛が含まれ、その中でも塩化カルシウム及び
酢酸カルシウムが好ましい。無機化合物触媒の適当な使
用量は、反応混合物の重量に対して2.0重量%までと
することができる。触媒が炭酸塩化工程中に存在する場
合には、処理中の任意の点で添加することができるが、
通常触媒は最初に添加するのが便利であることが分か
る。
【0044】成分(A)(i) または(A)(ii)から過剰
塩基性カリクスアレートを製造するため、成分(A)及
び(B)を適切な割合で用いて成分(A)を成分
(B)、(C)及び(D)と反応させて過剰塩基性を達
成することが必要である。成分(B)を適当に1回また
は2回以上で添加することができるが、1回で添加する
のが好ましい。
【0045】高AV(アルカリ度値)の過剰塩基性カリ
クスアレートを製造するため、反応に役立ち且つ少なく
とも1880の分子量を有する硫黄を含まないカリクス
アレートから誘導される過剰塩基性金属カリクスアレー
トを用いることができ、成分(E)、特に、(E)(i)
または(ii)、更に特にステアリン酸を用い、この間同時
に成分(A)及び(B)の相対的分量を所望の高AVを
得るに充分な値に調整するのが好ましい。この場合も成
分(B)を1回または2回以上の添加、好ましくは1回
の添加で組み込むのが適当である。
【0046】処理を行う高い温度は15〜200℃、好
ましくは、50〜175℃の範囲の温度とすることがで
きる。上記範囲内の最適温度の選定は使用する溶媒の性
質に大いに左右される。
【0047】一般に処理は潤滑油の存在下で操作する。
処理の終わりに、例えば減圧で蒸留することにより、揮
発分を分離することによって塩を潤滑油溶液として回収
するのが好ましい。
【0048】最後に、溶液を濾過するのが好ましい。あ
るいはまた溶液を遠心分離することができる。
【0049】他の観点で本発明は潤滑油に使用するのに
適する添加剤組成物を提供するもので、この組成物は潤
滑油と前に記載したような過剰塩基性金属カリクスアレ
ートを含み、潤滑油は組成物の重量に対して10〜80
重量%含まれる。
【0050】添加剤組成物は、潤滑油を含む溶媒を用い
て、本発明の方法により適当に得ることができる。
【0051】添加剤組成物は少なくとも370、好まし
くは390のAVを有するのが適当である。
【0052】また他の観点で本発明は潤滑油に使用する
のに適する添加剤組成物を提供し、この組成物は第1成
分として前に記載したような過剰塩基性カリクスアレー
トと第2成分として(i) C〜C100 のカルボン酸 (ii)36〜100個の炭素原子を有するジーまたはポリ
カルボン酸、(iii) ヒドロカルビル−置換スルホン酸、
(iv)ヒドロカルビル−置換サリチル酸 (v) ヒドロカルビル−置換ナフテン酸または(vi)ヒドロ
カルビル−置換フェノールの少なくとも1種の中性及び
/または過剰塩基性金属塩を含む。
【0053】添加剤組成物における塩の金属部分は、ア
ルカリ金属またはアルカリ土類金属、好ましくはアルカ
リ土類金属、更に好ましくはカルシウム、マグネシウム
またはバリウムとするのが適当である。
【0054】添加剤組成物は成分を混合することにより
簡単に製造することができる。然しこの組成物は成分
(A)、(B)、(C)、(D)および(E)と随意に
(F)とを反応させることにより製造するのが好まし
い。
【0055】本発明の過剰塩基性カリクスアレートは、
これ等の酸の中和能力及びこれ等の洗浄性及び酸化防止
性のため潤滑剤に有用である。
【0056】最後の観点で本発明は、潤滑油及び前に記
載したような硫黄を含有しないカリクスアレーンの過剰
塩基性金属塩を含む完成潤滑油組成物を提供するが、過
剰塩基性金属塩は完成潤滑油組成物の重量に対して0.
1重量%〜20重量%未満の分量で存在する。
【0057】また、完成潤滑剤組成物は、有効量の1種
または2種以上の他の形の従来の潤滑油添加剤、例えば
粘度指数向上剤、摩耗防止剤、酸化防止剤、分散剤、防
錆剤、流動点降下剤等を含有することができる。
【0058】
【実施例】本発明を次の比較試験例及び実施例により説
明する。全ての例においてAV(アルカリ度値)を用い
た。AVはASTM D2896により測定した際のmg
KOH/gとして表した。石灰を用いた例において、石
灰は消石灰Ca(OH)の形態のものである。粘度は
ASTM D445の方法により測定した。
【0059】比較試験例 p−ノニルカリクス[6、8]アレート、400AV 1リットルの広口丸底フラスコ、フランジ蓋、可動羽根
及びPTFEグランドを備えるオーバーヘッド攪拌機、
二重表面コンデンサに連結するスチルヘッド、ブタノー
ル/CO(固体)浴により冷却されるレシーバーフラ
スコとのレシーバーアダプタおよびマントル/ユーロサ
ーム(Eurotherm )/サーモカップル加熱系よりなる装
置を組み立てた。装置のマントルの上およびコンデンサ
までをグラスウールで絶縁した。
【0060】広口フラスコに、p−ノニルカリクスアレ
ート(主として6−8環サイズ)の13.68%キシレ
ン溶液(264g、繰り返し単位当たりMW=232、
0.156モル、1当量)、SN150潤滑油(溶媒、
90g)およびノニルフェノール(9g、0.041モ
ル、0.26当量)を充填し、かき混ぜながら73.7
cm(29”)Hg圧力で100℃に加熱して全てのキシレ
ンを除去した。真空を解除し、容器に2−エチルヘキサ
ノール(溶媒、222g)、水酸化カルシウム(90
g、1.21モル、7.78当量)、ステアリン酸(1
00g、0.352モル、2.26当量)および酢酸カ
ルシウム(6g、0.038モル、0.24当量)を充
填し、次いで27.9cm(11”)Hg真空下で130℃
に15分間加熱した。次いでエチレングリコール(13
6g、0.581モル、3.72当量)を添加し、2
7.9cm(11”)Hg/130℃に1時間保った。次に
反応を、固体二酸化炭素(100g、2.27モル、1
4.55当量)を含むブフナーフラスコに連結する浸漬
管を用いて炭酸塩化した。次いで反応を200℃/7
3.7cm(29”)Hgで加熱して行い全ての溶媒を除去
し、次いで粗生成物を0.27cm(1/2”)のセライ
トパッドを通して熱濾過して褐色の清澄液体を得た。
【0061】Ca=14.1% AV=408 V100 =421cSt 粗沈降物=4.2%実施例1 450AVドデシルカリクス[10〜12]アレート 比較試験例に記載した装置を組み立て同様の成分を充填
した。但しカリクスアレーンは主として10〜12環を
有するドデシルカリクスアレーン(繰り返し単位当たり
MW=274、SN150潤滑油の50%溶液、41.
6g、0.074モル、1当量)であった。カリクスア
レーン溶液がさらに濃縮されたので、特別の油を添加し
た(79g)。さらに水酸化カルシウムを添加して45
0AVに達するようにした(104g、1.368モ
ル、18.36当量)。またドデシルフェノール(12
g、0.045モル、0.61当量)とステアリン酸
(85g、0.30モル、4.02当量)の分量も僅か
に変えた。また少量のエチレングリコール(6g、0.
097モル、1.30当量)を添加した。
【0062】成分を90℃に加熱し、次いで10分間7
3.7cm(29”)Hg真空に保った。真空を27.9cm
(11”)Hgに下げ、次いで混合物を130℃に5分間
加熱した。次いで更にエチレングリコール(36g、
0.581モル、7.79当量)を添加し、反応を13
0℃/27.9cm(11”)Hgに5分間維持した。次い
で真空を解放し、比較試験例に記載した方法により固体
二酸化炭素(85g、1.932モル、25.92当
量)を用いて反応を炭酸塩化し、次いで溶媒を210℃
/73.7cm(29”)Hgで脱却した。
【0063】粗生成物を0.27cm(1/2”)のセラ
イトパッドを通して熱濾過して次に示す生成物を得た。
【0064】粗沈降物=2.4% AV =447 Ca =15.7% V100 =642cSt実施例2 440Aオクタデシルカリクス[8]アレート 比較試験例に記載した装置を組み立て、同様の成分を充
填した。但し、p−ノニルカリクスアレーンの代わりに
主として8員環を有するオクタデシルカリクスアレーン
(繰り返し単位当たりM.Wt=358;SN150潤
滑油の50%溶液;60.2g;87ミリモル;1当
量)を充填し、約440のAVにするため特別の石灰を
使用した(106.3g;1.41モル;16.67当
量)。従って潤滑油を56gに減じた。他の分量は同じ
ままとしたが、但しノニルフェノールと等重量のドテシ
ルフェノールに置き換え、特別の6gのエチレングリコ
ール(0.097モル;1.1当量)を添加した。
【0065】次いで比較試験例に手順に従い、次に示す
結果を得た。
【0066】粗生成物重量 =340g 粗沈降物 =2.4% 生成物のAV =438 生成物のCa含有量=15.0% 比較試験例は、過剰塩基性塩を誘導するカリクスアレー
ンの分子量が1880より低いので、本発明の実施例で
はない。408のAVを有するカリクスアレート濃縮物
を、一層低い分子量のカリクスアレーン(M.Wt=1
642)から製造することができるが、粗生成物の沈降
量が大であるので、生成物の強さは許容し得ぬほど低
い。他方実施例は著しく高い分子量を有するカリクスア
レーンから高いAV(447および438)を有し、粗
生成物の沈降量が受け入れられるカリクスアレートを製
造できることを示す。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属塩基との反応に利用出来る置換基の
    水酸基を有する硫黄を含まないカリクスアレーンの過剰
    塩基性金属塩であって、前記カリクスアレーンが少なく
    とも1880の分子量を有することを特徴とする過剰塩
    基性金属塩。
  2. 【請求項2】 前記カリクスアレーンが、次式(I) :− 【化1】 (式中の、Yは2価の架橋基;Rは水素原子、ヒドロ
    カルビル基またはヘテロ−置換ヒドロカルビル基;R
    は水酸基、RおよびRは個々に水素原子、ヒドロカ
    ルビル基またはヘテロ−置換ヒドロカルビル基のいずれ
    かを示すか、またはRおよびRが水酸基で、かつR
    は水素原子、ヒドロカルビル基またはヘテロ−置換ヒ
    ドロカルビル基のいずれかを示し;かつnは少なくとも
    4の値を有する)により表わされることを特徴とする請
    求項1記載の過剰塩基性金属塩。
  3. 【請求項3】 前記カリクスアレーンは、次式(II):− 【化2】 (式中のRおよびRは個々に水素原子、ヒドロカル
    ビル基またはヘテロ−置換ヒドロカルビル基のいずれか
    であり;Rはヒドロカルビル基またはヘテロ−置換ヒ
    ドロカルビル基のいずれかであり;RとRの一方が
    水素原子であり他方が水素原子またはヒドロカルビル基
    のいずれかであり;nは少なくとも6の値を有し;かつ
    eは1またはそれ以上である)で表されることを特徴と
    する請求項1記載の過剰塩基性金属塩。
  4. 【請求項4】 前記式(II)において、RおよびR
    が水素原子であり;Rが4個より多い炭素原子を有す
    るアルキル基であり;RおよびRが水素原子であ
    り;かつnが少なくとも8であることを特徴とする請求
    項3記載の過剰塩基性金属塩。
  5. 【請求項5】 金属塩基との反応に利用出来る置換基の
    水酸基を有する硫黄を含まない、少なくとも1880の
    分子量を有するカリクスアレーンの過剰塩基性金属塩を
    製造するに当たり、 (A) (i)金属塩基との反応に用いられる置換基の水酸
    基を有しかつ少なくとも1880の分子量を有する硫黄
    を含まないカリクスアレーンかまたは、(ii)金属塩基と
    の反応に用いられる置換基の水酸基を有しかつ少なくと
    も1880の分子量を有する硫黄を含まないカリクスア
    レーンから誘導される低塩基性のもしくは中性のまたは
    過剰塩基性のいずれかの金属の硫黄を含まないカリクス
    アレート、 (B)1回の添加でまたは反応を行う間の中間点での複
    数回の添加のいずれかで添加する金属塩基、 (C)次のいずれかからなる溶媒: (C) (i)2〜4個の炭素原子を有する多価アルコー
    ル、(ii)ジ−(CまたはC)グリコール、(iii) ト
    リ−(C〜C)グリコールまたは(iv)次式(III) : R(OR10f OR11 (III ) (式(III )中のRはC〜Cのアルキル基、R10
    はアルキレン基、R11は水素原子もしくはC〜C
    アルキル基、fは1〜6の整数を示す)で表されるモノ
    −またはポリ−アルキレングリコールアルキルエーテル
    で、随意に (a)炭化水素溶媒、もしくは (b)(i) 水、(ii)C〜C20の一価アルコール、(ii
    i) 20個までの炭素原子を有するケトン、(iv)10個
    までの炭素原子を有するカルボン酸エステルもしくは
    (v) 20個までの炭素原子を有する脂肪族、脂環式また
    は芳香族のエーテルと組合せられたものか、または (C)C〜Cの一価アルコールで炭化水素溶媒
    (a)と組合わされる溶媒及び、 (D)成分(B)の各添加に次いで添加される二酸化炭
    素を高温で反応させることから成ることを特徴とする過
    剰塩基性金属塩の製造方法。
  6. 【請求項6】 潤滑油を補助溶媒として混合することを
    特徴とする請求項5に記載の過剰塩基性金属塩の製造方
    法。
  7. 【請求項7】 前記反応混合物は、更に成分(E)とし
    て次式(V):− 【化3】 (式中のR12はC10〜C24のアルキル基またはアルケニ
    ル基、R13は水素原子、C〜Cのアルキル基または
    −CHCOOH基のいずれかを示す)で表される酸を
    混合することを特徴とする請求項5または6のいずれか
    一つの項に記載の過剰塩基性金属塩の製造方法。
  8. 【請求項8】 成分(F)として反応用の触媒(または
    促進剤)をさらに混合することを特徴とする請求項5か
    ら7のいずれか一つの項に記載の過剰塩基性金属塩の製
    造方法。
  9. 【請求項9】 潤滑油に使用するのに適する添加剤組成
    物であって、この組成物は潤滑油および請求項1に記載
    の硫黄を含まないカリクスアレーンの過剰塩基性金属を
    含み、前記潤滑油は前記組成物の重量に対して10〜8
    0重量%含まれることを特徴とする添加剤組成物。
  10. 【請求項10】 少なくとも370のAVを有すること
    を特徴とする請求項9記載の添加剤組成物。
  11. 【請求項11】 潤滑油に使用するのに適する添加剤組
    成物であって、前記組成物は第1成分として請求項1に
    記載の硫黄を含まないカリクスアレーンの過剰塩基性金
    属塩と、第2成分として (i) C〜C100 のカルボン酸 (ii)36〜100個の炭素原子を有するジ−またはポリ
    カルボン酸、 (iii) ヒドロカルビル−置換スルホン酸、 (iv)ヒドロカルビル−置換サリチル酸 (v) ヒドロカルビル−置換ナフテン酸、または (vi)ヒドロカルビル−置換フェノール の少なくとも1種の中性及び/または過剰塩基性金属塩
    を含むことを特徴とする添加剤組成物。
  12. 【請求項12】 完成潤滑油組成物であって、前記潤滑
    油組成物は潤滑油及び請求項1に記載の硫黄を含有しな
    いカリクスアレーンの過剰塩基性金属塩を含み、前記過
    剰塩基性金属塩は完成潤滑油組成物の重量に対して0.
    1重量%〜20重量%未満の分量で存在することを特徴
    とする完成潤滑油組成物。
JP8197895A 1995-07-27 1996-07-26 過剰塩基性カリクスアレート、その製法、および該カリクスアレートを含む潤滑油組成物 Withdrawn JPH0940987A (ja)

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