JPH0938137A - 使いすておむつ - Google Patents

使いすておむつ

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JPH0938137A
JPH0938137A JP7195123A JP19512395A JPH0938137A JP H0938137 A JPH0938137 A JP H0938137A JP 7195123 A JP7195123 A JP 7195123A JP 19512395 A JP19512395 A JP 19512395A JP H0938137 A JPH0938137 A JP H0938137A
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JP
Japan
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layer
pulp
cotton
top sheet
absorbent
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Pending
Application number
JP7195123A
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English (en)
Inventor
Yoshikazu Kimura
美和 木村
Shuichiro Ogawa
修一郎 小川
Koji Ogiso
宏治 小木曽
Sachiko Nakazawa
幸子 中澤
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New Oji Paper Co Ltd
Original Assignee
Oji Paper Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 尿や軟便をすばやく吸収し、着用者が快適に
使用できる使いすておむつを提供する。 【解決手段】 液透過性のトップシートと液不透過性の
バックシートの間に、前身頃部のトップシート側に綿状
パルプと高吸収性高分子物質からなる層を有し、一方、
後身頃部のトップシート側には、綿状パルプを主成分と
する層を有し、かつ前記前身頃部と前記後身頃部の吸収
体の長さの比が30/70〜80/20である吸収体を
配置した使いすておむつ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、使いすておむつに
関するものであり、更に詳しくは、吸収体の前後の構成
を尿又は軟便の各々に適した構成にすることで、着用者
の尿及び軟便を素早く吸収する、液透過性のトップシー
ト、液体保持性の吸収体及び液不透過性のバックシート
を有する使いすておむつに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来使いすておむつは、液透過性のトッ
プシートと液不透過性のバックシートの間に、液透過性
の拡散層と綿状パルプ、高吸収性高分子物質(以下SA
Pという)、親水性シート等からなる吸収体を配置した
構成になっており、尿はトップシートを通って吸収体に
吸収される。この時、吸収体は、着用者の排泄物を素早
く吸収し、皮膚を逆に再び濡らすことなく保持する必要
がある。特に、新生児期から乳児期の離乳食前期におけ
る粘度が比較的低くてやわらかい軟便と呼ばれる便や下
痢便についてはより素早く隔離、吸収、保持する必要が
ある。近年、使いすておむつその他の吸収性物品はおむ
つの外側に尿をもらさないという点では満足できる物で
あるが、おむつ内部に保持された軟便が着用者の皮膚に
接触してしまうことが度々起こる。このように皮膚と排
泄物が接触している時間が長くなると、皮膚を刺激しお
むつかぶれ等の皮膚炎を引き起こす原因にもなる。
【0003】着用者の尿を素早く吸収するために、吸収
体内部のSAP分布を変化させる方法(特開昭61−1
67002号公報)や、パルプ密度を変化させる方法
(特開昭61−34203号公報)等が開示されてい
る。これらの方法では、尿に対しては効果が認められる
が、軟便に対しては効果が認められない。尿及び軟便を
吸収する方法として、バックシート側の流体貯蔵下層の
SAP分布を変化させる方法(特開昭62−32950
号公報)が開示されているが、必ずしも十分な効果が得
られていない。また、吸収体中心部のパルプ量を変化さ
せる方法(特開平2−111361号公報)が開示され
ているが、吸収体全部をSAPを含む同一の組成で形成
しているために、ほとんどが水分である尿に対しては効
果があるが、水分が少なくて尿よりは粘度の高い軟便は
吸収しにくいものである。また、おむつの構造を変える
ことで便を隔離する方法が開示されている(特開平4−
300543号公報)。これは開口を有するトップシー
トを設けて便を隔離し保持するものであるが、着用者が
座った状態の時に開口部がつぶれてしまい便が保持され
ない場合があり、またトップシート及び吸収体を加工す
る工程が多くなり生産効率が低下する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前述の従来
の使いすておむつの有する問題点を解決し、着用者の尿
及び比較的粘度が低くてやわらかい軟便や下痢便を素早
く吸収し、それを隔離、保持する使いすておむつを提供
することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、液透過性のト
ップシートと液不透過性のバックシートの間に吸収体を
有する使いすておむつにおいて、前記吸収体の前身頃部
は少なくともトップシート側に高吸収性能を有する層を
有し、前記吸収体の後身頃部は少なくともトップシート
側に綿状パルプを主成分とする層を有し、かつ前記前身
頃部と前記後身頃部の吸収体の長手方向の長さの比が3
0/70〜80/20であることを特徴とする使いすて
おむつである。また、本発明は前記吸収体の前身頃部の
面積(AF)と後身頃部の面積(AB)の比AF/ABが、
30/70〜80/20であることを特徴とする使いす
ておむつである。
【0006】本発明の使いすておむつは、吸収体の前後
の構成を尿又は軟便の各々に適した構成にすることで、
着用者の尿及び比較的粘度が低くてやわらかい軟便や下
痢便を素早く吸収し、それを隔離、保持できるものであ
り、皮膚炎の原因になる皮膚と排泄物の接触時間を短く
することができるものである。前身頃側には、着用者の
尿を吸収する必要があるために、SAPと綿状パルプか
らなる層を配置する。着用者が排尿した際に、親水性の
トップシートを通じて、まず綿状パルプに吸収され、次
いでSAPに吸収、保持される。一方、後身頃側には、
着用者の軟便及び下痢便を吸収する必要があるために、
綿状パルプを主成分とする層を配置する。着用者が排泄
すると、綿状パルプ層の繊維間の空隙に吸収され、保持
される。軟便及び下痢便は、ほとんどが水分である尿に
比べ、粘度が高く、水分が少ないために、水分を吸収す
るSAPよりも、固形分を繊維間の空隙に保持する綿状
パルプからなる層を配置する必要がある。
【0007】
【発明の実施の形態】以下図面により、本発明の使いす
ておむつを詳細に説明するが、本発明はこれらに限定さ
れるものではない。図1は、本発明の使いすておむつの
一部分を切り抜いた平面図を示す。図1に示すように、
本発明の使いすておむつは、後述するトップシート1と
バックシート2とその間に吸収体3を有する。吸収体3
は、前身頃部10にSAPと綿状パルプからなる層5を
有し、後身頃部11に綿状パルプを主成分とする層4を
有しており、これらが親水性シートに包まれている。さ
らにこの吸収体3の上面のトップシート側に拡散層8が
配置れている。また、おむつの脚周りにはレグギャザー
7を配置し、後身頃部11の腰回り開口部近傍の両側縁
にファスニングテープ6が取り付けられている。
【0008】図2から図7は、本発明の使いすておむつ
の断面図の例を示すものであり、図1の使いすておむつ
のY−Y’線断面図を示すものである。図2は、トップ
シート1とバックシート2にはさまれた吸収体3の前身
頃部10の領域にSAPと綿状パルプからなる層5を有
し、後身頃部11の領域に綿状パルプを主成分とする層
4を有し、さらにその上部のトップシート1側に拡散層
8を有する使いすておむつを示す。
【0009】図3は、図2に示す吸収体の下部(バック
シート側)にさらに綿状パルプを主成分とする層4を設
けた積層構造の吸収体を有する使いすておむつを示す。
【0010】図4は、吸収体の前身頃部にSAPのみを
散布した層9を配置したものである。すなわち、吸収体
3のバックシート側に綿状パルプを主成分とする層4を
配置し、その前身頃部10の領域にSAPのみを層状に
散布した層9を配置し、さらにその上部にSAPと綿状
パルプからなる層5が配置されている。一方、後身頃部
11の領域に綿状パルプを主成分とする層4が配置され
ている。
【0011】図5は、バックシート2上の前身頃側に相
当する領域に綿状パルプを主成分とする層4を配置して
下層を形成し、次いでその上部にSAPと綿状パルプか
らなる層5を配置して上層を形成し、前身頃部10を形
成すると共に、前記前身頃部の上層を形成したSAPと
綿状パルプからなる層5をバックシート2上の後身頃側
の領域に連続して配置して下層を形成し、さらにその上
部に綿状パルプを主成分とする層4を配置して上層を形
成し、後身頃部11を形成した使いすておむつを示す。
【0012】図6は、吸収体3のバックシート2側の前
身頃部10の領域に綿状パルプを主成分とする層4を配
置し、後身頃部11の領域にSAPと綿状パルプからな
る層5を配置し、さらにこれらの上部のトップシート1
側の前身頃部の領域にSAPと綿状パルプからなる層5
を配置し、後身頃部11の領域に綿状パルプを主成分と
する層4が配置されている。
【0013】図7は、吸収体の前身頃部から後身頃部に
わたってSAPのみを層状に散布した層9を配置したも
のである。すなわち、吸収体3のバックシート2側の前
身頃部10の領域に綿状パルプを主成分とする層4を配
置し、後身頃部11の領域にSAPと綿状パルプからな
る層5を配置し、これらの層の上面に前身頃部から後身
頃部にわたってSAPのみを層状に散布した層9が配置
されている。さらにこれらの上部のトップシート1側の
前身頃部10の領域にSAPと綿状パルプからなる層5
を配置し、後身頃部11の領域に綿状パルプを主成分と
する層4が配置されている。
【0014】液透過性のトップシート 使用されるトップシートは、不織布、織布、網目状シー
ト、多孔性フォーム、多孔性フィルム等の液透過性シー
トである。その構成繊維は、ポリプロピレン、ポリエチ
レン、ポリエステル、または、ポリエステル、ポリプロ
ピレン、ポリエチレン等の2成分以上からなる複合繊維
等でも良く、特には、ポリエステル/ポリエステル、ポ
リエステル/ポリエチレン、ポリプロピレン/ポリエチ
レン等の親水性を示す複合繊維が強度の面から好ましい
が、特に制限をうけるものではない。また、天然繊維
(例えば木質繊維、綿状繊維)でも良く、合成繊維と天
然繊維の組み合わせ等の広い範囲の材料から製造するこ
とができる。その製造方法及び形状は限られないが、い
ずれにしてもトップシートは、直接肌に接触する部分で
あるために、柔らかく肌触りの良いものであるのが適当
である。トップシートの坪量は10〜40g/m2が好
ましく、構成繊維の繊維径は、0.5から4デニールが
好ましい。0.5デニール未満では、密度が高くなり吸
収速度が遅くなってしまうため好ましくない。一方、4
デニールを越ると、肌触りが悪くなり好ましくない。ま
た、トップシートの坪量が10g/m2未満であると、
吸収体からの水分の逆戻り(ウエットバック)が悪くな
り、40g/m2を越るとトップシートに残留する水分
が多くなるため、ドライタッチ性が悪くなり着用者に不
快感を与えるばかりでなく、皮膚炎などの原因にもな
る。
【0015】液不透過性のバックシート 使用されるバックシートは、ポリエチレン等の液不透過
性フィルムに不織布、織布等を貼り合わせている素材、
また防湿性のある不織布、織布であればよい。また、布
状外観を与えるために模様状にエンボス処理を施した
り、さらに艶消し仕上げされていてもかまわない。ま
た、フィルムを使用する場合は、液不透過性でありなが
ら水蒸気だけを透過させる公知の通気性フィルムを使用
しても良く、ムレを防止することがさらに好ましい。
【0016】吸収体 吸収体は、前身頃部と後身頃部の構成が異なるものを用
い、それをさらに親水性シートにより包まれているもの
を使用する。この親水性シートは、ティシュ、吸収紙、
親水性不織布等のシートであればよい。本発明における
吸収体前身頃部とは、着用者の腹側で主に尿を吸収する
部分で高吸収性能を示す材料からなる。このような材料
としては、綿状パルプ及びSAP等からなっているが、
特に制限されるものではなく、吸水性スポンジ、吸水性
シート等でも良い。一方、吸収体後身頃部とは、着用者
の背側で主に便を吸収する部分で綿状パルプを主成分と
して構成される。
【0017】前身頃部と後身頃部の割合は、吸収体の長
手方向の長さの比が30/70〜80/20であり、よ
り好ましくは、40/60〜60/40である。前身頃
部の長さが30%未満の場合、着用者の尿が放出された
際に高吸収性を示す部分に吸収されることが難しくな
る。一方、前身頃部の長さが80%を超えて長くなる
と、着用者の軟便が排出された際に軟便を吸収しやすい
綿状パルプ部分に吸収されることが難しくなり、皮膚と
軟便が接触し皮膚炎等を起こす原因になる。また、吸収
体の前身頃部の面積(AF)と後身頃部の面積(AB)の
比AF/ABは、30/70〜80/20であり、より好
ましくは40/60〜60/40である。AFの吸収体
に占める割合が30%未満の場合、着用者の尿が放出さ
れた際に高吸収性を示す部分に吸収されることが難しく
なる。一方、AFの吸収体に占める割合が80%を超え
て多くなると、着用者の軟便が排出された際に軟便を吸
収しやすい綿状パルプ部分に吸収されることが難しくな
り、皮膚と軟便が接触し皮膚炎等を起こす原因になる。
【0018】吸収体前身頃部の構成は、綿状パルプにS
APを均一に混合した層からなる単層構造でもよく、ま
た、この層の下部に綿状パルプを主成分とする層を設け
た2層構造でもよく、さらにこの2層間に、SAPを層
状に散布した構造でも良い。一方、吸収体の後身頃部の
構成は、綿状パルプを主成分とする単層構造でもよく、
また、この層の下部に綿状パルプにSAPを均一に混合
した層を設けた2層構造でもよく、さらにこの2層間に
SAPを層状に散布した層を設けても良い。このように
吸収体の前身頃部の尿を素早く吸収できる部分と、後身
頃部の軟便を素早く吸収、隔離、保持できる部分の両方
を設けることで、尿と軟便の両方の吸収に効果のある吸
収体を簡単に製造できる。
【0019】綿状パルプとしては、化学パルプ、機械パ
ルプあるいは化学機械パルプのシートを粉砕機で綿状に
したものが使用される。パルプ原料としては、針葉樹、
広葉樹等の木材パルプ、麻等の非木材パルプも適用され
る。このパルプの使用量は、目的とする吸収体により単
独又は複数を混合、積層して用いるか、他の吸収材を併
用するか等により異なるが、一般的には50〜400g
/m2である。
【0020】また、綿状パルプとともに、合成繊維、熱
溶融成分、接着剤等併用していても良く、これらを3〜
60重量%を混合して、熱圧着しても良い。熱溶融成分
としては、特に制限はないが、綿状パルプと混合するこ
とを考えると繊維状のものが好ましい。熱溶融成分とし
ては、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、
ポリビニリデン、アクリル樹脂、ナイロン樹脂等があげ
られる。または、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリ
エチレン等の2成分以上からなる複合繊維でも良く、特
には、ポリエステル/ポリエステル、ポリエステル/ポ
リエチレン、ポリプロピレン/ポリエチレンの複合繊維
が強度の面から好ましい。繊維径は1〜5デニール程度
が好ましく、繊維長は3〜30mmのものが綿状パルプ
と混合するのに好適であるが、特に制限を受けるもので
はない。
【0021】SAPとしては、デンプン系、セルロース
系、合成ポリマー系が挙げられる。すなわち、デンプン
−アクリル酸(塩)グラフト共重合体、デンプン−アク
リル酸エチルグラフト共重合体のケン化物、デンプン−
メタクル酸メチルグラフト共重合体のケン化物、デンプ
ン−アクリロニトリルグラフト共重合体のケン化物、デ
ンプン−アクリルアミドグラフト共重合体のケン化物、
デンプン−アクリロニトリル−2−アクリルアミド−2
−メチルプロパンスルホン酸グラフト共重合体のケン化
物、アクリル酸(塩)重合体、アクリル酸で架橋された
ポリエチレンオキシド、ナトリウムカルボキシメチルセ
ルロースの架橋物、ポリビニルアルコール−無水マレイ
ン酸反応物の架橋物などである。自重の20倍以上の
尿、体液及び水を吸収するもので、ポリアクリル酸ナト
リウム系のものが吸収性能の点から最も適当である。S
APの分布量は、綿状パルプの乾燥状態の重量に対して
10〜500%、好ましくは15〜300%であり、か
かる量のSAPが綿状パルプに均一に、あるいは不均一
に分布していても良い。SAPが水分を吸収し膨潤した
とき、その粒子は相互の干渉が最小にとどめられ、連続
的に接触して透過障壁を形成することが少なく、尿や体
液を3次元方向に透過、吸収する。
【0022】吸収体の圧縮方法としては、周面が平滑な
ロールなどにより、吸収体の密度がその全体にわたり実
質的に均等になるように連続する面状であってもよい
し、周面が凹凸状であるロールなどにより、吸収体の密
度が部分的に異なり、尿や体液を縦方向及び斜め方向に
導く模様配列のエンボスであってもよい。エンボスの場
合、圧縮部、非圧縮部は、連続、非連続のいずれであっ
てもよい。吸収体の密度は、0.05から0.2g/c
3であることが好ましい。密度が0.05g/cm3
満の場合、着用者が動いた際に型くずれを生じやすくな
る。一方、密度が0.2g/cm3を越えた場合、吸収
速度が遅くなり、かつ硬くなって肌触りが悪くなる。
【0023】前記吸収体の形状は、砂時計型、矩形、T
字型等特に制限はなく、股下にフィットする形状であれ
ばよい。
【0024】また、トップシートと吸収体の間に着用者
の尿及び軟便をより早く拡散させるための拡散層を形成
してもよい。拡散層には、ポリエステル、ポリプロピレ
ン等からなる液透過性の不織布、織布、多孔性プラスチ
ックフィルム、多孔性フォーム、網状フォーム等が用い
られる。その製造方法及び形状は限らないが、トップシ
ートを通過した尿や排泄物を素早くかつ、残留させるこ
となく吸収体へ移行できる素材であればよい。本拡散層
に使用される繊維としては、ポリプロピレン、ポリエチ
レン、ポリエステル又は、ポリエステル、ポリプロピレ
ン、ポリエチレン等の2成分以上からなる複合繊維が用
いられ、特に、ポリエステル/ポリエステル、ポリエス
テル/ポリエチレン、ポリプロピレン/ポリエチレンの
複合繊維が強度の面から好ましい。
【0025】本発明において、トップシートと吸収体、
あるいはトップシートと拡散層、拡散層と吸収体は、ホ
ットメルト接着剤などによる接着が全面もしくは部分的
に施されている。トップシートが接着剤によって、拡散
層または吸収体と一体化されることにより、毛細管現象
が起こりやすくなり、トップシート中に残留した水分が
速やかに吸収体へ移行することが可能となり、ドライタ
ッチ性が良好となる。具体的な接着方法としては、ビー
ドによる塗布、スパイラルスプレーによる塗布、カーテ
ンコーターによる塗布等が挙げられ、特に限定はしてい
ないが、少ない塗布量で前面に塗布することができるカ
ーテンコーターによる塗布が好ましい。塗布量として
は、トップシートが拡散層に接着でき、着用者の動きや
湿時においても剥がれない程度の量であればよい。好ま
しくは0.5〜10g/m2であり、さらに好ましくは
1〜4g/m2である。0.5g/m2未満の塗布量にな
ると、全体が均一に接着出来なくなり、10g/m2
越えると疎水性の接着剤がトップシートの下側を覆うこ
ととなり吸収速度が極端に遅くなり、漏れにつながるこ
ととなる。
【0026】
【実施例】以下、実施例により本発明の効果を詳細に説
明する。なお、評価は、人工尿を用いて吸収速度、ウエ
ットバックを測定し、人工軟便を用いてトップシート上
の残留重量、ウエットバックについて評価を行った。ま
た、使いすておむつの大きさは、トップシート及びバッ
クシートが幅30cm、長さ40cm、挟み込まれてい
る吸収体が幅15cm、長さ35cmのものを用いた。
評価に用いた人工尿組成は次に示されるものである。 人工尿組成(重量%) 尿素 1.9% NaCl 0.8% CaCl2 0.1% MgSO4 0.1% 残部は水
【0027】評価に用いた人工軟便は次に示されるもの
である。 人工軟便(重量%) ベントナイト 4.8〜8.0% マヨネーズ 3.5〜4.8% 残部は水 上記の人工軟便組成物を分散し、粘度が300cpsに
なるように調製した。
【0028】実施例における吸収速度とは、サンプル上
に穴あきステンレス板(665g、10×10cm、厚
さ9mm、穴の直径25mm)を置き、人工尿50cc
がおむつに吸収されるまでの時間(秒)を30分毎に3
回繰り返し測定したものである。ウエットバックは、吸
収速度測定後に1時間放置したおむつに、重量を測定し
た10×10cmの標準濾紙10枚(東洋濾紙(株)
製、「ADVANTEC」No.63)を置き、その上
に50g/cm2の荷重をかけて5分間放置した。その
後、濾紙の重量を測定し濾紙に吸収された重量をウエッ
トバックとした。評価は、5.0g未満を○、5.0g
以上10.0g未満を△、10.0g以上を×とする3
段階で評価した。このうち、△以上であれば実用可能で
ある。なお、人工尿を用いた評価は、吸収体の前身頃側
の長手方向端縁からの距離が12.5cmの領域で行っ
た。
【0029】また、人工軟便の残留量は、トップシート
の重量を測定したおむつに対して人工軟便30mlを5
ml/secの割合で高さ1cmから滴下し、その2分
後にトップシートを剥がしてその重量を測定して求め
た。評価は、5.0g未満を○、5.0g以上8.0g
未満を△、8.0g以上を×とする3段階で評価した。
このうち、△以上であれば実用可能である。。人工軟便
のウエットバックは、人工軟便を滴下してから2分間経
ったおむつを用いて、前述のウエットバックの場合と同
様にして測定した。評価は、5.0g未満を○、5.0
g以上7.0g未満を△、7.0g以上を×とする3段
階で評価した。このうち、△以上であれば実用可能であ
る。なお、人工軟便を用いた評価は、吸収体の後身頃側
の長手方向端縁から16cmの領域で行った。
【0030】実施例1 トップシートとして、ポリエステル/ポリエチレンから
なる複合繊維を用いて、坪量23.0g/m2の不織布
を作製し、親水化処理したものを用いた。バックシート
として、ポリエチレンからなる厚さ35μmの液不透過
性のフィルムを用いた。
【0031】拡散層としては、親水性ポリエステル/ポ
リエチレンからなる複合繊維で、繊維径2デニール、繊
維長51mmの円形断面繊維を100重量%使用して製
造した、厚さ400μm、坪量12.0g/m2、密度
0.050g/cm3のウエブを用いた。
【0032】吸収体としては、前身頃部を綿状パルプ2
00g/m2とポリアクリル酸ナトリウムからなるSA
P(SV−4136、日本合成化学工業(株)製、平均
粒径300ミクロン以上)150g/m2を均一に混合
したもので形成し、後身頃部を綿状パルプ250g/m
2で形成し、前身頃部と後身頃部の長手方向の長さの比
を45/55とした。また、この吸収体の前身頃部の面
積(AF)と後身頃部の面積(AB)の比AF/ABは、4
5/55である。この吸収体をティシュで包み、吸収体
全体の緊度が0.10g/cm3 となるように調整し
た。上記の材料を用いて図2に示す断面を有する使いす
ておむつを作製した。
【0033】実施例2 吸収体として、実施例1における吸収体の前身頃部と後
身頃部の長さの比を65/35にしたものを用いた以外
の条件は、実施例1と同様にして使いすておむつを作製
した。なお、この吸収体の面積比AF/ABは、65/3
5である。
【0034】実施例3 吸収体として実施例1における吸収体の下部(バックシ
ート側)に、綿状パルプ150g/m2からなる層を配
置し、これをまとめてティシュで包み吸収体全体の緊度
が0.10g/cm3となるように調整したものを用い
た以外の条件は、実施例1と同様にして図3に示す断面
を有する使いすておむつを作製した。
【0035】実施例4 吸収体として、まず綿状パルプ150g/m2からなる
層を形成し、この層の上面に一方の端部から綿状パルプ
層の長さの35%の領域にわたって実施例1で用いたも
のと同じSAP200g/m2を層状に散布し、さらに
その上部に綿状パルプ200g/m2とSAP200g
/m2を均一に混合したものからなる層を設け前身頃部
を形成し、次いで綿状パルプ層の残りの領域に綿状パル
プ250g/m2を主成分とする層を設け、後身頃部を
形成した。なお、この吸収体の前身頃部と後身頃部の長
さの比は35/65である。また、面積比AF/ABは、
35/65である。この吸収体をティシュで包み、吸収
体全体の緊度が0.10g/cm3となるように調整し
た後、実施例1と同じトップシートとバックシートを用
い、両シートの間に吸収体を配置し、図4に示す断面を
有する使いすておむつを作製した。
【0036】実施例5 吸収体として、全長の50%の領域に綿状パルプ200
g/m2を主成分とする下層を形成し、その上部に綿状
パルプ200g/m2とSAP200g/m2からなる上
層を形成して前身頃部を形成し、一方、残り50%の領
域に綿状パルプ200g/m2とSAP200g/m2
均一に分布させたものからなる下層を形成し、その上部
に綿状パルプ200g/m2を主成分とする上層を形成
して後身頃部を形成した。なお、この吸収体の面積比A
F/ABは、50/50である。その他の条件は、実施例
4と同様にして図6に示す断面を有する使いすておむつ
を作製した。
【0037】実施例6 吸収体として、実施例5における吸収体の前身頃部及び
後身頃部を形成する上層と下層の間に、SAP200g
/m2を層状に配置したものを用いた以外は実施例4と
同様にして、図7に示す断面を有する使いすておむつを
作製した。
【0038】比較例1 吸収体として、綿状パルプ300g/m2を用いた以外
は実施例1と同様にして使いすておむつを作製した。
【0039】比較例2 吸収体として、綿状パルプ300g/m2とSAP20
0g/m2を均一に分布させたものを用いた以外は実施
例1と同様にして使いすておむつを作製した。
【0040】比較例3吸収体として、実施例1における
吸収体の前身頃部と後身頃部の長さの比を10/90に
したものを用いた。なお、この吸収体の面積比AF/AB
は、10/90である。その他の条件は、実施例1と同
様にして使いすておむつを作製した。
【0041】比較例4 吸収体として、実施例1における吸収体の前身頃部と後
身頃部の長さの比を90/10にしたものを用いた。な
お、この吸収体の面積比AF/ABは、90/10であ
る。その他の条件は、実施例1と同様にして使いすてお
むつを作製した。
【0042】比較例5 吸収体として、実施例5における吸収体の前身頃部と後
身頃部の長さの比を20/80にしたものを用いた。な
お、この吸収体の前身頃部と後身頃部の面積比AF/AB
は、20/80である。その他の条件は、実施例5と同
様にして使いすておむつを作製した。各実施例及び比較
例で作製した使いすておむつを用いて、前述の特性につ
いて評価を行った。結果を表1に示す。
【0043】
【表1】
【0044】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の使いすて
おむつは、吸収体の前身頃部と後身頃部の構成を変える
ことにより、着用者の皮膚に接触するトップシートにお
けるの尿及び軟便を素早く吸収し、隔離、保持すること
でウエットバックが低くなるという効果を有するもので
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の使いすておむつの一部切り抜き平面図
【図2】図1の使いすておむつのY−Y’線断面図
【図3】本発明の使いすておむつの図2とは別の実施例
を示す断面図
【図4】本発明の使いすておむつの図2、図3とは別の
実施例を示す断面図
【図5】本発明の使いすておむつの図2、図3、図4と
は別の実施例を示す断面図
【図6】本発明の使いすておむつの図2、図3、図4、
図5とは別の実施例を示す断面図。
【図7】本発明の使いすておむつの図2、図3、図4、
図5、図6、とは別の実施例を示す断面図。
【符号の説明】
1.液透過性のトップシート 2.液不透過性のバックシート 3.吸収体 4.綿状パルプを主成分とする層 5.高吸収性高分子物質(SAP)と綿状パルプからな
る層 6.ファスニングテープ 7.レグギャザー 8.拡散層 9.高吸収性高分子物質(SAP) 10.前身頃部 11.後身頃部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中澤 幸子 東京都江東区東雲1丁目10番6号 新王子 製紙株式会社東京商品研究所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液透過性のトップシートと液不透過性の
    バックシートの間に吸収体を有する使いすておむつにお
    いて、前記吸収体の前身頃部は少なくともトップシート
    側に高吸収性能を有する層を有し、前記吸収体の後身頃
    部は少なくともトップシート側に綿状パルプを主成分と
    する層を有し、かつ前記前身頃部と前記後身頃部の吸収
    体の長手方向の長さの比が30/70〜80/20であ
    ることを特徴とする使いすておむつ。
  2. 【請求項2】 前記吸収体の前身頃部の面積(AF)と
    後身頃部の面積(AB)の比AF/ABが、30/70〜
    80/20であることを特徴とする請求項1記載の使い
    すておむつ。
JP7195123A 1995-07-31 1995-07-31 使いすておむつ Pending JPH0938137A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012110555A (ja) * 2010-11-26 2012-06-14 Kao Corp 使い捨ておむつ
JP2012515058A (ja) * 2009-01-15 2012-07-05 ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー 2部分からなる着用可能吸収性物品用の使い捨て吸収性インサート

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