JPH0935632A - シャドウマスクの製造方法 - Google Patents

シャドウマスクの製造方法

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JPH0935632A JP18149295A JP18149295A JPH0935632A JP H0935632 A JPH0935632 A JP H0935632A JP 18149295 A JP18149295 A JP 18149295A JP 18149295 A JP18149295 A JP 18149295A JP H0935632 A JPH0935632 A JP H0935632A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】エッチング防止層を用いたシャドウマスクの製
造方法において、エッチング防止層中への気泡の発生、
および、エッチング防止層用樹脂の塗布ムラを防止する
シャドウマスクの製造方法を提供する。 【解決手段】エッチング防止層を用いたシャドウマスク
の製造方法において、エッチング防止層用樹脂の塗布手
段として表面温度を調節したコーティングロールを用
い、前記コーティングロールの表面を介して金属素材に
塗布される樹脂の温度を所望される温度としたことを特
徴とするシャドウマスクの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カラー受像管等に
用いられるシャドウマスクをフォトエッチング法によっ
て製造する方法に係わり、特に開孔の径が小さく開孔の
数が多い高精細シャドウマスクの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、カラー受像管等に用いるシャドウ
マスクは、例えば図3に示すような工程で造られる。す
なわち、金属素材(以下、シャドウマスク材1と記す)
として巻取りロールから供給された長尺帯状の金属板、
例えば板厚0.13mmの低炭素鋼板を用い、その両面を脱
脂、整面、洗浄処理した後、その両面にカゼインやポリ
ビニルアルコールと重クロム酸アンモニウムからなる水
溶性感光液を塗布乾燥して、フォトレジスト膜2を形成
する。次いで、シャドウマスク材1の一方の面に小孔像
のネガパターンを、他方の面に大孔像のネガパターンを
露光する。その後、温水にて、未露光未硬化のフォトレ
ジスト膜を溶解する現像処理を行なえば、図3(a)に
示すように、小孔レジスト膜2aと大孔レジスト膜2bを表
裏に有するシャドウマスク材1が得られる。
【0003】その後、レジスト膜2に対して硬膜処理お
よびバーニング処理を施し、第一段階のエッチングを表
裏両面から行った後、水洗洗浄および乾燥を行なう。エ
ッチング液には塩化第二鉄のボーメ濃度35〜50を用い、
スプレー圧 1.5〜3.5kg/cm2のスプレーエッチングで行
なうのが一般的である。この第一エッチング工程では、
図3(b)に示すように、エッチング進度は、途中で止
めるのが肝要である。また、この第一エッチング工程で
は、シャドウマスク材1の大孔レジスト膜2bを有する面
に保護フィルムを貼り付け、小孔側からのみシャドウマ
スク材1を中途までエッチングする方法もある。
【0004】次いで、図3(c)に示すように、シャド
ウマスク材1にエッチング防止層用樹脂(以下、樹脂7
と記す)を塗布し、前段のエッチングで形成された小孔
側の凹部3aを完全に埋め尽くすエッチング防止層4を形
成する。なお、エッチング防止層4の形成面は、小孔側
であっても大孔側であっても、差し支えないが、多くの
場合、小孔側に形成される。続いて、図3(d)に示す
ように、大孔側からのみシャドウマスク材1をエッチン
グする第二エッチング工程を行ない、大孔側から小孔に
貫通する開孔5を形成する。最後に、エッチング防止層
4およびレジスト膜2を剥がし、水洗乾燥して図3
(e)に示すフラット型のシャドウマスク6を得るもの
である。
【0005】このエッチング防止層を用いた従来法で
は、フォトエッチング法では避けることのできないサイ
ドエッチング現象を小孔側で抑えている、ということが
できる。すなわち、小孔側の凹部にエッチング防止層4
を充填し、第二エッチング工程では小孔はサイドエッチ
ングされないことにより、第一エッチング工程における
精確な小孔パターンを維持できる。したがって、例えば
材料金属板の厚さより小さい孔径の開孔も可能としてい
た。
【0006】上記の小孔側へのエッチング防止層4の塗
布手段として、例えばロールコート法またはグラビアコ
ート法等に代表される、コーティングロールを用いて行
うことが一手段となっている。すなわち、図2の例に示
すように、小孔レジスト膜2aと大孔レジスト膜2bを表裏
に有するシャドウマスク材1は小孔レジスト膜2a側を下
にして紙面左から右に搬送され、第一エッチングチャン
バー8内にて第一エッチングされ、次いで水洗チャンバ
ー9内で水洗洗浄後、乾燥ユニット10にて、例えばヒー
ター11等により加熱乾燥される。次いで、樹脂7を表面
に有するコーティングロール12をシャドウマスク材1の
エッチング防止層4を形成する面、例えば小孔レジスト
膜2a側に接触させ、樹脂7をシャドウマスク材1に塗
布、充填するものである。なお、図2の例においては、
コーティングロール12の回転方向をシャドウマスク材1
の進行方向と逆になる回り方としているが、シャドウマ
スク材1の進行方向と同じ回転方向とする場合もある。
【0007】このとき樹脂7として、紫外線硬化型の樹
脂、または、加熱硬化型の樹脂を用いることが一般的と
なっている。すなわち、樹脂7の塗布されたシャドウマ
スク材1に対し、加熱するとともに紫外線照射を行う、
または、単に加熱のみを行うことにより樹脂を硬化し、
最終的にエッチング防止層4を形成するものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】前述したように、エッ
チング防止層4の役目として、第二エッチング工程にお
いてエッチング防止層が充填された凹部へのエッチング
液の接触を防止することにある。このため、形成された
エッチング防止層は気泡を含まないこと、および、エッ
チング防止層4の塗布膜厚が部位によりバラつく塗布ム
ラがないことが重要であるといえる。
【0009】すなわち、図4(a)に示すように小孔凹
部3aを充填したエッチング防止層4に気泡13があった場
合、第二エッチングにおいて大孔側から小孔に貫通する
開孔5が形成される際、この気泡13内にエッチング液が
流入し、図4(b)に示すようにシャドウマスク材1に
不要なエッチングをもたらすことがあり、その結果、開
孔の形状が拡大したり、所定の円形にならないなどの孔
形不良の原因となるものである。
【0010】また、形成されたエッチング防止層4に気
泡13が無かったとしても、エッチング防止層4に塗布ム
ラがあった場合も、孔形不良の原因となりうるものであ
る。すなわち、塗布ムラにより、小孔凹部3a部位のエッ
チング防止層4が所望する膜厚より薄い部位を持った場
合、第二エッチングにおいてエッチング液がエッチング
防止層4の薄い部位を浸透し、小孔凹部3aと接触すると
いえる。このため、小孔凹部3aは不要なエッチングがな
され、これにより、孔形不良となるものである。
【0011】しかし、前述した(従来の技術)の項で記
したコーティングロール12を用いエッチング防止層4を
形成する方法では、気泡が抜けきらずに取り込まれ、ま
た、塗布ムラが生じやすく、得られたシャドウマスクに
おいては孔形不良の開孔が発生していた。
【0012】本発明は、以上のような事情に鑑み、シャ
ドウマスクの製造方法において、気泡、および、塗布ム
ラを生じないエッチング防止層の形成法を立案して、本
発明に至ったものであり、得られるシャドウマスクに形
状不良の開孔が生じないシャドウマスクの製造方法を提
供しようとするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、両
面に所定パターンに従って一部金属面を露出させている
レジスト膜が形成されている板状の金属素材の少なくと
も一方の面をエッチングして、少なくともこの一方の面
の金属露出部分に凹部を形成した後、水洗洗浄、乾燥を
行なう第一エッチング工程と、前記第一エッチング工程
にて形成された凹部を有する一方の面に樹脂を塗布して
この凹部内部に樹脂を充填、硬化しエッチング防止層を
形成する工程と、前記エッチング防止層の設けられた面
とは反対の面をエッチングして、この反対の面から前記
一方の面に形成された凹部に通じる凹孔を形成する第二
エッチング工程と、前記エッチング防止層とレジスト膜
を除去する剥膜工程とを少なくとも有するシャドウマス
クの製造方法において、前記エッチング防止層用樹脂の
塗布手段としてコーティングロールを用い、前記コーテ
ィングロールの表面温度を調節する手段を設けることに
より、前記コーティングロールの表面を介して金属素材
に塗布される樹脂の温度を所望される温度としたことを
特徴とするシャドウマスクの製造方法を提供すること
で、上記の課題を解決したものである。
【0014】本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭
意検討を行い、金属素材へ塗布する際に、エッチング防
止層用樹脂7の温度がバラつく、または、温度が低下す
ることに着目したものである。エッチング防止層用樹脂
7は、図2に示すように、例えばコーティングパン18内
に溜められ、コーティングパン18内では例えば60℃程度
の温度に保たれている。しかし、樹脂7がコーティング
ロール12表面に乗り、回転するコーティングロール12の
表面からシャドウマスク材1に塗布されるまでに、例え
ば室温23℃程度の外気に触れ、樹脂7の温度は下がると
いえる。なお、室温、コーティングロール12の回転数等
により樹脂7の温度低下の範囲は、バラつきがあるとい
える。
【0015】一般的に樹脂は、温度が高いと粘度が下が
り、温度が低いと粘度が上がる性質を持っている。その
ため、シャドウマスク材1上に塗布される樹脂7の温度
が低い場合、塗布時の粘度は所望される値より上がると
いえる。樹脂7の塗布時に、樹脂7が空気を抱き込み、
凹部3内に気泡13が発生しても、樹脂7が適正な温度、
すなわち粘度が適正であれば気泡13は樹脂7から抜ける
場合が多い。しかし、樹脂7の温度が低くなり、樹脂7
の粘度が高くなった場合、凹部3内に樹脂7は充填され
難く、かつ、凹部3内に発生した気泡13は樹脂7より抜
け難くなり、エッチング防止層4中に気泡発生をもたら
す原因となりうると推定された。
【0016】また、樹脂7の温度が変化し、粘度が変わ
った場合、塗布ムラを生じさせる原因ともなりうると推
定された。
【0017】そこで本発明者らは、金属素材へ塗布する
際に、コーティングロール12表面の温度を調整すること
により、コーティングロール12表面に乗ったエッチング
防止層用樹脂7の温度を所望する温度、すなわち所望す
る粘度とした上で金属素材へ塗布することを提案するも
のである。
【0018】次いで、上記の提案の変形として、コーテ
ィングロール12表面に乗った樹脂7の温度を測定する手
段を具備し、温度測定手段により得られた測定結果をも
とに、コーティングロール12表面の温度を所望する温度
に調節すること、温度測定手段としてサーモグラフィー
もしくはレーザー式表面温度計を用い、樹脂7に対し非
接触式とすること、および、コーティングロール12の表
面温度の調節を、コーティングロール12内部に所定の温
度とした液体、例えば温水を通水することにより行うこ
とも、上記課題の解決手段として有効であるといえる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下に、本発明によるシャドウマ
スクの製造方法の一例を図面を用い、説明を行う。図1
において、シャドウマスク材1は巻取りロールから供給
された長尺物の金属板であって、前述した(従来の技
術)の項に記した工程等に従い第一エッチング、水洗洗
浄、乾燥工程まで終了し、図3(b)に示すように両面
に凹部を得ており、小孔凹部3a側を下面にして、紙面左
から右に搬送されているものとする。次いで、シャドウ
マスク材1に対し、コーティングロール12を用いシャド
ウマスク材1の小孔側すなわちレジスト膜2aの面側に、
例えば紫外線硬化型の光硬化型樹脂7を塗布するもので
ある。
【0020】なお、本例では、樹脂7を溜めたコーティ
ングパン18中に、コーティングロール12の一部を浸すこ
とで、コーティングロール12表面に樹脂7が乗るもので
あり、コーティングパン18中の樹脂7は例えば60℃と一
定となっている。次いで、樹脂7を表面に有するコーテ
ィングロール12をシャドウマスク材1の下面に接触させ
ることで、小孔凹部3a側に樹脂7の塗布を行っている。
また、図1の例では、コーティングロール12の回転方向
は、小孔凹部3aへの樹脂7の充填効率を上げるためシャ
ドウマスク材1の搬送方向と逆方向としている。
【0021】ここで本発明は、前述したように、金属素
材へ塗布する際に、コーティングロール12表面の温度を
調整することにより、コーティングロール12表面に乗っ
たエッチング防止層用樹脂7の温度を所望する温度、す
なわち所望する粘度とするものである。
【0022】図1において、駆動手段(図示せず)によ
り回転する、例えば金属等からなる熱伝導性を有する材
質からなるコーティングロール12の内部は中空部分を有
しており、中空部に液体、例えば温水16を満たせるよう
になっている。次いで、例えばコーティングロール12の
回転軸と同一の中心軸とした管19が設けられており、管
19aを通して、例えば30〜70℃の温水16を、コーティン
グロール12内部の中空部に給水し、かつ、管 19bにより
中空部から温水16を排水するものである。
【0023】また、図1中の温水調節機15は、ヒーター
または冷却装置等からなる温度調節手段を有しており、
これにより温度を調節された温水16を、コーティングロ
ール12内部に供給している。なお、温水16は、コーティ
ングロール12より排水された後、温水調節機15に戻り、
循環して使用されるものである。
【0024】温水16をコーティングロール12内部に通水
することで、温水16の熱がコーティングロール12表面に
伝わり、コーティングロール12表面の温度が上がる。こ
れにより、コーティングロール12表面に乗った樹脂7は
温められ、かつ、温度低下が防がれることにより、樹脂
7をシャドウマスク材1へ塗布する際、所望する温度と
なるものである。なお、温水16で温められるコーティン
グロール12表面各部位の温度が、バラツキのない均一な
表面温度となるよう、中空部を構成するコーティングロ
ール12の壁の厚みは均一であることが望ましいといえ
る。
【0025】次いで、図1に示す温度測定手段17はコー
ティングロール12表面に乗った樹脂7の温度を測定して
いる。ここで、温度測定の際、温度測定手段17が樹脂7
と接触すると、樹脂7に傷を付ける恐れがある。このた
め本発明者らは、温度測定手段17として、サーモグラフ
ィー、もしくは、レーザー式表面温度計等の測定物に接
触することなしに、測定物の表面温度を測定できる手段
を提案するものである。なお、図1の例においては、温
度測定手段17としてレーザー式表面温度計を用いてお
り、レーザー式表面温度計よりレーザー光を樹脂表面に
照射し、反射した光を受けることで樹脂7の温度を測定
している。
【0026】次いで、温度測定手段17により得られた樹
脂の測定温度値を温水調節機15に送り、測定温度値が所
望する樹脂の温度と異なっていた場合、温水調節機15に
て、コーティングロール12に供給する温水16の温度を調
節し、これをもって、コーティングロール12表面に乗っ
た樹脂7の温度を所望する温度とするものである。
【0027】次いで、コーティングロール12にて樹脂7
を塗布されたシャドウマスク材1に対し、従来通りの製
造方法、すなわち、樹脂7の硬化を行ないエッチング防
止層4を形成した後、第二エッチングおよび剥膜等を行
ない、図3(e)に示すフラット型のシャドウマスク6
を得るものである。
【0028】なお、本発明によるシャドウマスクの製造
方法は、図1の形態に限定されるものではなく、本発明
の趣旨に基づいて種々の変形が可能なことは言うまでも
ない。例えば、温度測定手段17は一箇所としているが、
測定精度を上げるため温度測定手段17を複数箇所に設け
ても構わないといえる。また、コーティングロール12の
回転方向は、シャドウマスク材1の搬送方向と同じ方向
であっても構わないといえる。その場合、温度測定手段
17を設ける場所は、図1中で反対側、すなわち、コーテ
ィングロール12表面に樹脂が乗る側とするものである。
次いで、コーティングロール12表面にゴム等をライニン
グし、コーティングロール12表面に弾性を持たせてあっ
ても構わないといえる。
【0029】
【実施例】本発明の実施例を、以下に記す。 <実施例>シャドウマスク材1として、巻取りロールか
ら供給された長尺物の金属板であって、板厚0.13mmの低
膨張性のアンバー材を用いた。次いで、前述した(従来
の技術)の項で説明した工程に従い、第一エッチング工
程まで行い、図3(b)に示す、凹部3を表裏に有する
シャドウマスク材1を得た。
【0030】次いで、図1に示すように小孔凹部3a側を
下面にして搬送されるシャドウマスク材1の小孔側の面
に、直径30mmのコーティングロール12を用い紫外線硬化
型樹脂7を膜厚30μm にて塗布した。なお、コーティン
グパン18よりコーティングロール12表面上に供給される
樹脂7は、コーティングパン内で60℃に保たれているも
のであり、室温は23℃であった。この時、本発明によ
り、温水調節機15より供給される温度約60℃の温水16を
コーティングロール12内部に通水したものであり、温水
16が通水され表面が温まったコーティングロール12表面
に樹脂7を乗せることで、シャドウマスク材1に樹脂7
の塗布、充填を行ったものである。
【0031】次いで、コーティングロール12により温め
られた樹脂7の温度を、レーザー式表面温度計((株)
キーエンス社製、形式名「IT2−60」)を用い、測
定した。すなわち、樹脂7の表面にレーザー光を照射
し、樹脂7表面より反射したレーザー光を受光すること
で樹脂7表面の温度を測定し、測定温度値を温水調節機
15に送った。
【0032】ここで、本実施例に用いた樹脂7の場合、
樹脂塗布時に持つべき適正な温度として50℃が望まれる
ことから、温水調節機15は測定温度結果をもとにコーテ
ィングロール12に供給する温水16の温度制御を行なっ
た。これにより、樹脂塗布時における周囲の雰囲気温度
は23℃であったが、シャドウマスク材1に塗布される際
の、樹脂7の温度は約50℃に保たれた。
【0033】次いで、コーティングロールにより塗布さ
れた紫外線硬化型樹脂7に、加熱と同時に紫外線を照射
することで樹脂の光硬化を行い、図3(c)に示すエッ
チング防止層4とした。次いで、前述した(従来の技
術)の項で説明した工程に従い、第二エッチング、剥膜
等を行いフラット型シャドウマスク6を得た。
【0034】次いで、上記実施例で得られたシャドウマ
スクにおいて、前述した(従来の技術)の項で記したよ
うに、樹脂塗布時に樹脂中に気泡が生じた、または、塗
布ムラが生じたことを原因とする孔形不良を調べたが、
孔形不良は認められなかった。
【0035】
【発明の効果】本発明によるシャドウマスクの製造方法
においては、第一エッチング工程を終了したシャドウマ
スク材にエッチング防止層用の樹脂を塗布、充填する手
段として、表面が温められたコーティングロールを用い
ており、コーティングロール表面に乗った樹脂は、コー
ティングロール表面の温度により温められる。また、温
められた樹脂の温度を測定し、測定結果を基にコーティ
ングロール表面の温度調節を行うものである。これによ
り、樹脂は、所望される温度にてシャドウマスク材1へ
の塗布が行われることとなる。
【0036】これにより本発明のシャドウマスクの製造
方法では、従来のシャドウマスクの製造方法で生じてい
た問題、すなわち、塗布の際に樹脂の温度が低いため樹
脂の粘度が上がり、エッチング防止層中に気泡が抜けき
らずに取り込まれ、また、樹脂の塗布ムラが発生し、エ
ッチング時に孔形不良が生じるという問題を防止でき
る。その結果、品質の良好なシャドウマスクを得ること
が出来る等、本発明は高品質の高精細型シャドウマスク
を得る上で実用上優れているといえる。
【0037】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のシャドウマスクの製造方法における一
実施例の要部を示す斜視図。
【図2】従来のシャドウマスクの製造方法の一例の要部
を示す説明図。
【図3】(a)〜(e)はシャドウマスクの製造方法の
一例を工程順に示す説明図。
【図4】(a)〜(b)は凹部に生じた気泡によるエッ
チング孔形不良の一例を工程順に示す説明図。
【符号の説明】
1 シャドウマスク材 2 レジスト膜 3 凹部 4 エッチング防止層 5 開孔 6 シャドウマスク 7 樹脂 8 エッチングチャンバー 9 水洗チャンバー 10 乾燥ユニット 11 ヒーター 12 コーティングロール 13 気泡 14 搬送用ローラー 15 温水調節機 16 温水 17 温度測定手段 18 コーティングパン 19 管

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】両面に所定パターンに従って一部金属面を
    露出させているレジスト膜が形成されている板状の金属
    素材の少なくとも一方の面をエッチングして、少なくと
    もこの一方の面の金属露出部分に凹部を形成した後、水
    洗洗浄、乾燥を行なう第一エッチング工程と、前記第一
    エッチング工程にて形成された凹部を有する一方の面に
    樹脂を塗布してこの凹部内部に樹脂を充填、硬化しエッ
    チング防止層を形成する工程と、前記エッチング防止層
    の設けられた面とは反対の面をエッチングして、この反
    対の面から前記一方の面に形成された凹部に通じる凹孔
    を形成する第二エッチング工程と、前記エッチング防止
    層とレジスト膜を除去する剥膜工程とを少なくとも有す
    るシャドウマスクの製造方法において、前記エッチング
    防止層用樹脂の塗布手段としてコーティングロールを用
    い、前記コーティングロールの表面温度を調節する手段
    を設けることにより、前記コーティングロールの表面を
    介して金属素材に塗布される樹脂の温度を所望される温
    度としたことを特徴とするシャドウマスクの製造方法。
  2. 【請求項2】前記コーティングロール表面に乗った樹脂
    の温度を測定する手段を具備し、前記温度測定手段によ
    り得られた測定結果をもとに、前記コーティングロール
    表面の温度を所望する温度に調節することを特徴とする
    請求項1記載のシャドウマスクの製造方法。
  3. 【請求項3】温度測定手段を、サーモグラフィーもしく
    はレーザー式表面温度計を用い、樹脂に対し非接触式と
    することを特徴とする請求項2記載のシャドウマスクの
    製造方法。
  4. 【請求項4】前記コーティングロールの表面温度の調節
    を、コーティングロール内部に所定の温度とした液体を
    通すことにより行うことを特徴とする請求項1、2また
    は3記載のシャドウマスクの製造方法。
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