JPH0935055A - 画像処理装置および画像処理方法 - Google Patents

画像処理装置および画像処理方法

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JPH0935055A
JPH0935055A JP7182409A JP18240995A JPH0935055A JP H0935055 A JPH0935055 A JP H0935055A JP 7182409 A JP7182409 A JP 7182409A JP 18240995 A JP18240995 A JP 18240995A JP H0935055 A JPH0935055 A JP H0935055A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 自然撮像条件下における撮像画像においても
線対称性を持つ画像処理を可能とする画像処理装置およ
び画像処理方法を得る。 【構成】 原画像データは原画像記憶部25から読み出
されて画像処理部22に供給される。画像処理部22で
は、入力された原画像データの所定の位置の画素の輝度
値と、この画素の隣接画素の輝度値と、線分入力装置4
0により供給される画像上の線分において前記の画素と
線対称な位置にある画素の輝度値と、その画素の隣接画
素の輝度値とを用いて画像エネルギーを計算し、この画
像エネルギーに基づく確率を最大化する。最大化の過程
において必要な一様乱数は、乱数発生部23により供給
される。反復処理された中間結果は、中間結果画像記憶
部26に記憶される。処理結果の画像は、処理結果画像
記憶部27に記憶される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、画像処理装置および画
像処理方法に係り、特に、撮像した撮像対象の線対称性
を考慮して雑音を除去し、各画素の輝度値の推定を行う
画像処理装置および画像処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来一般的な画像処理方法において、画
像に付加された雑音を除去しかつ画像の特徴量を強調す
る統一的な手法として、画像のエネルギーに基づく確率
を最大化する手法が存在する。例えば、特開昭63−1
28473号記載のセグメンテーション方式では、各画
素の輝度値の蓋然性決定の指標として、画像上のある画
素の輝度値と隣接する画素の輝度値との差の二乗と、測
定された輝度値とその画素の輝度値の差の二乗と、輝度
値の二乗以上の非線形項の線形結合とで表される画像エ
ネルギーとを定義する。定義された画像エネルギーに基
づいた確率を最大化することによって、画像上の各画素
の輝度値を推定している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開昭
63−128473号記載のセグメンテーション方式に
代表される従来の方法では、各画素の輝度値の蓋然性決
定の際に、その画素に隣接する画素の輝度値の情報のみ
を用いているので、推定した結果が大局的に正しいこと
が保証されない。すなわち、例えば撮像対象が線対称性
を持つ場合に、領域分割した結果が線対称性を持たない
ということが起こる。これは、隣接する画素の輝度値と
いう局所的な情報のみを用いていることが原因である。
このため、屋外のような条件下では空間的な明るさの変
化があるので、対象物が対称構造をもっていても、領域
分割した結果が対称にならない問題を伴う。
【0004】本発明は、自然撮像条件下における撮像画
像においても線対称性を持つ画像処理を可能とする画像
処理装置および画像処理方法を提供することを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
め、本発明の画像処理装置は、デジタル画像データを記
憶する原画像記憶手段と、所定の一様乱数を発生する乱
数発生手段と、デジタル画像データと一様乱数とを入力
し、所定の位置の注目画素の推定輝度値とデジタル画像
データの輝度値との差の二乗と、注目画素の画素位置と
所定の関係を有する画素位置の近傍領域に含まれかつ推
定輝度値と等しい輝度値を持つ画素の数と、で表される
画像エネルギーに基づく確率が最大になる推定輝度値を
決定する画像処理を実行する画像処理手段と、画像処理
がされたデジタル画像データを記憶する処理画像記憶手
段とを有して構成されたことを特徴としている。
【0006】また、上記の注目画素の画素位置と所定の
関係を有する画素位置とは、注目画素の画素位置および
デジタル画像データにより構成される画像中に設定した
所定の線分において注目画素と線対称な画素位置であ
り、近傍領域は、注目画素と線対称な画素位置とに隣接
する領域とするとよい。
【0007】さらに、画像処理装置は線分入力手段を有
し、所定の線分を線分入力手段により入力設定するとよ
い。またさらに、対称軸検出手段を有し、所定の線分を
対称軸検出手段により自動的に設定するとよい。
【0008】本発明の画像処理方法は、デジタル画像デ
ータを記憶する記憶工程と、所定の一様乱数を発生する
乱数発生工程と、デジタル画像データと一様乱数とを入
力し、所定の位置の注目画素の推定輝度値とデジタル画
像データの輝度値との差の二乗を演算する第1の演算工
程と、注目画素の画素位置と所定の関係を有する画素位
置の近傍領域に含まれかつ推定輝度値と等しい輝度値を
持つ画素数を演算する第2の演算工程と、差の二乗と推
定輝度値と等しい輝度値を持つ画素数とで表される画像
エネルギーに基づく確率が最大になる推定輝度値を決定
する第3の演算工程と、この第3の演算工程で決定され
た推定輝度値に基づき画像処理されたデジタル画像デー
タを記憶する処理画像記憶工程とを有することを特徴と
している。
【0009】
【作用】したがって、本発明の画像処理装置および画像
処理方法によれば、デジタル画像データを記憶し、所定
の一様乱数を発生し、デジタル画像データと一様乱数と
を入力し、所定の位置の注目画素の推定輝度値とデジタ
ル画像データの輝度値との差の二乗を演算する。また、
注目画素の画素位置と所定の関係を有する画素位置の近
傍領域に含まれかつ推定輝度値と等しい輝度値を持つ画
素数を演算する。さらに、以上の手順により得られた差
の二乗と推定輝度値と等しい輝度値を持つ画素数とで表
される画像エネルギーに基づく確率が、最大になる推定
輝度値を決定する。この決定された推定輝度値に基づき
画像処理されたデジタル画像データを記憶する。したが
って、画像中の撮像対象が画像上で輝度値に関して線対
称性を持つ場合、例えば対称軸を画像中に直線として設
定することにより、大局的な線対称性を考慮した輝度値
の推定を行うことができる。
【0010】
【実施例】次に添付図面を参照して本発明による画像処
理装置および画像処理方法の実施例を詳細に説明する。
図1〜図7を参照すると本発明の画像処理装置および画
像処理方法の実施例が示されている。
【0011】(第一の実施例)図1は第―の実施例の画
像処理装置20の適用例を示すシステムブロック図であ
る。本実施例の画像処理装置20は、カメラ等の画像入
力装置10とCRTディスプレイ等の画像表示装置30
とキーボード等の線分入力装置40と接続されて構成さ
れる。また、画像処理装置20は、A/D変換器21、
画像処理部22、乱数発生部23、D/A変換器24、
原画像記憶部25、中間結果画像記憶部26、処理結果
画像記憶部27とを備えて構成される。
【0012】A/D変換器21は、アナログ画像信号を
デジタル化し量子化信号とする回路部である。画像処理
部22は、プログラム制御により動作する画像処理装置
20の中核を構成する機能部である。本画像処理部22
において処理される原画像データは、原画像記憶部25
から読み出されて供給される。画像処理において用いら
れる確率的処理には、モンテカルロ法が適用される。こ
の処理に必要な一様乱数rは、乱数発生部23により供
給される。また、画像処理に必要となる線分の情報は、
キーボード等の線分入力装置40のオペレータによる操
作により供給される。画像処理は反復法により行われ、
中間結果は中間結果画像記憶部26に記憶される。画像
処理部22では、従来の線対称性を考慮しない画像処理
が実行される。各画素の輝度値の蓋然性決定の指標とし
て、画像エネルギーと呼ばれる量を定義し利用する。
【0013】乱数発生部23は、モンテカルロ法の処理
に必要な一様乱数rを発生する回路部である。D/A変
換器24は、デジタル画像信号をアナログ画像信号に変
換する回路部である。
【0014】原画像記憶部25は、A/D変換器21で
デジタル画像データに変換された原画像データを記憶す
る記憶部である。原画像記憶部25で記憶された原画像
データは、画像表示装置30にて表示されるとともに、
読み出されて画像処理部22に供給されて画像処理を受
ける。
【0015】中間結果画像記憶部26は、処理途上の中
間結果の画像データを記憶する記憶部である。本実施例
では画像処理が反復法により行われ、中間結果の画像デ
ータとは、反復処理途中の画像データをいう。
【0016】処理結果画像記憶部27は、得られた最終
処理結果の画像データを記憶する記憶部である。記憶さ
れた画像データは、必要に応じて読み出され、D/A変
換処理後に画像表示装置30により表示される。
【0017】上記の構成部により構成される本実施例の
画像処理装置の動作を、図1〜図4を参照して説明す
る。画像入力装置10により撮像して得られた電気信号
は、A/D変換器21によりA/D変換され量子化が施
されてデジタル画像データに変換される。デジタル画像
データは、原画像データとして原画像記憶部25に記憶
されると共に、画像表示装置30にて表示される。
【0018】原画像データは、原画像記憶部25から読
み出されて画像処理部22に供給され、モンテカルロ法
を用いた確率的な画像処理を受ける。この画像処理に必
要な一様乱数rは乱数発生部23により供給され、ま
た、線分の情報は線分入力装置40により供給される。
【0019】線分入力装置40において、例えば傾きと
線分とを決めるのに必要な情報を、オペレータがキーボ
ード等の入力装置を用いて、画像表示装置30に表示さ
れている原画像を見て入力する。例えば、原画像が図3
のように線対称性を持つと考えられる場合には、入力し
た線分がちょうど対称軸となるようにする。一方、原画
像が線対称性を持たないと考えられる場合には、入力し
た線分が画像の端の辺と重なるように与える。そうすれ
ば以下で説明するように、画像処理部22では従来の、
線対称性を考慮しない画像処理が実行されることにな
る。
【0020】画像処理部22では、各画素の輝度値の蓋
然性決定の指標として、画像エネルギーと呼ばれる量を
定義し利用する。2次元画像上の位置(i,j)にある
画素を画素(i,j)と呼ぶことにする。この画素
(i,j)が輝度値xi,jを持つ時の画像エネルギー
は、次式(1)の形態をとると考えられる。
【0021】 E(xi,j)=(1/2σ2)(yi,j−xi,j2 −ni,j(xi,j)β (1) ここでパラメータσ,βは正の定数、yi,jは画素
(i,j)の観測された輝度値、ni,j(xi,j)は画素
(i,j)の近傍領域中に含まれる画素のうちで輝度値
i,jを持つ画素の数である。
【0022】図4を参照すると、画素(i,j)の近傍
領域とは、画素(i,j)の8連結画素の集合N
i,jと、線分入力装置40によって供給される線分uに
関して画素(i,j)と線対称な位置にある画素
(i',j)とこの画素の8連結画素の集合Ni',j'とか
らなる。また、Ni,j=Σni,j(xi,j)を計算する際
に、画素(i,j)の近傍領域中の画素の位置が画像中
にない場合があるが、その時には、近傍領域中の画素の
うち、画像上に存在する画素だけを考え、画素(i,
j)と同じ輝度値を持つ画素の数を数える。
【0023】以下に式(1)の画像エネルギーに基づく
次の確率Pを最大化する方法について説明する。
【0024】
【数1】 ここでパラメータTは正の数である。
【0025】すべての画素に対して一度に確率Pを最大
化することは実際上困難なので、一画素づつ輝度値の更
新処理を施し、画像上の画素全体について一通り更新処
理が済んだら式(2)のパラメータTを小さくして反復
処理を行い、再び一画素づつ輝度値の更新処理を行うこ
とで順次最大化を行なう。
【0026】K回の反復の結果得られた中間結果画像の
画素(i,j)の輝度をxi,j (K)で表す。各画素の輝度
値の取り得る値は0からMまで量子化されているとす
る。第K+1回目の反復における画素(i,j)の輝度
i,j (K+1) は通常のシミュレーテッドアニーリングと
同様にして次のように決められる。
【0027】画素を順に走査し、各画素(i,j)に対
して以下の画像エネルギーE(xi, j)を最小にする輝
度値xi,j=xi,j maxを算出する。
【0028】 E(xi,j)=(1/2σ2 )(yi,j−xi,j2 −ni,j (K)(xi,j) β (3)
【0029】ただしこの時画素(i,j)の近傍領域中
の画素の輝度値としては、第K回の反復の結果得られた
輝度値{xi,j (K)}を用いる。第K回の反復結果である
ことを示すために、ni,j (K)(xi,j)のように肩に添
字(K)を付けた。次に、下記の式(4)となる量qを
計算する。
【0030】 q=exp(−[E(xi,j max)−E(xi,j (K))]) (4)
【0031】ここで、一様乱数r(0≦r≦1)を発生
して、q≧rの時はxi,j (K+1) =xi,j maxとして画素
(i,j)の輝度値を変更し、q<rの時にはxi,j
(K+1 ) =xi,j (K)とする。q≧1の時には当然q≧rで
あるから輝度値の更新が行なわれる。
【0032】以上の操作により、各画素の画像エネルギ
ーが順次小さくなり、その結果として式(2)で表され
る確率Pを最大値に近付けることができる。この処理手
順を以下に説明する。
【0033】図2は、本実施例における画像処理部22
の処理の一例を説明するフローチャートである。まず、
K回の反復により得られた中間結果画像データ{xi,j
(K)}が読み込まれ(ステップA1)、Kのパラメータ
T(K+1)が、T(K+1)<T(K)、の関係を満
たすように設定される(ステップA2)。次に画素
(i,j)について、線分入力装置40により供給され
る線分情報を用いて式(3)で与えられる画像エネルギ
ーE(xi,j)を最小にする輝度値xi,j maxを算出し
(ステップA3)、式(4)で与えられる量qを算出す
る(ステップA4)。
【0034】その後、一様乱数rが乱数発生部23から
発生され(ステップA5)、量qと一様乱数rが比較さ
れる(ステップA6)。そして、q≧rならばxi,j max
がxi,j (K+1) として採用され(ステップA7)、q<
rならばxi,j (K)がそのままxi,j (K+1) となる(ステ
ップA8)。
【0035】画素(i,j)の処理が終ると次の画素が
同様の処理を受け(ステップA9、ステップA10/N
O)、ステップA1〜ステップA10のループは全画素
の処理が終了するまで繰り返される。
【0036】全画素が処理されると当回の反復が完了
し、自然数Kをインクリメントし第K+2回目の反復が
開始される(ステップA10、A11)。適当回数の反
復が終ると、反復は打ち切られ(ステップA12/YE
S)、処理結果の画像データが処理結果画像記憶部27
に記憶される(ステップA13)。反復の打ち切りは、
予め決められた回数の反復が完了した時でもよいし、パ
ラメータTが予め決められた値まで減少した時でもよ
い。
【0037】パラメータσは入力画像の雑音の大きさと
直接に関係する量であり、もしも画像中の任意の画素に
重畳する雑音が分散一定の白色ガウス雑音であると考え
る時、パラメータσは雑音の標準偏差と等しい。実際の
入力画像に対しては雑音に関する過程が完全には正しく
ないということと、予め雑音の分散の大きさが解ってい
ないことから、パラメータσの値としては大体の値を与
えることになる。通常のCCDカメラとA/D変換器に
よって取り込まれた画像に対する典型的な値は、パラメ
ータσ=3〜5程度である。ただし、雑音の混入が大き
い場合にはパラメータσの値をより大きくすれば良い。
【0038】パラメータβは注目画素と近傍領域中の画
素の輝度値の相関の強さと関係する量である。すなわ
ち、パラメータβが大きいほど推定した結果の画像にお
いて同じ輝度値を持つ画素が近傍領域中に存在する確率
が大きくなるという性質がある。したがってこの値も画
像毎に異なる。実際には、はじめにパラメータβ=1.
0としておき、処理結果の画像を見て細かな部分がうま
く推定できていない場合にはパラメータβをより小さく
する。これと逆に、細かい領域に分かれ過ぎている場合
にはパラメータβをより大きくすれば良い。
【0039】反復の回数は30回、パラメータTの変化
のさせかたとしては、例えばT(K+1)←0.85×
T(K)の変化で、最終回のT(30)=1.0となる
ように初回のT(1)の値を設定するのが典型的な例で
ある。
【0040】上記のように画像処理は反復して行われ、
中間結果は中間結果画像記憶部26に記憶され、最終処
理結果の画像データは処理結果画像記憶部27に記憶さ
れる。記憶された画像データは、必要に応じて読み出さ
れ、D/A変換処理後に画像表示装置30により表示さ
れる。
【0041】(第二の実施例)次に、本発明の第二の実
施例について説明する。図5を参照すると、本発明の第
二の実施例のシステムブロック図が示されている。本実
施例では、画像処理装置50が、図1に示した第一の実
施例における画像処理装置20に代わり、線分入力装置
40が削除されている。本実施例の画像処理装置50に
は対称軸検出部51が設けられている点で、第1の実施
例の画像処理装置20の構成と相違する。この対称軸検
出部51は、原画像記憶部25から読み出されて供給さ
れる原画像データにおける画像の対称軸を検出する処理
部である。本実施例では、対称軸検出部51が原画像デ
ータから対称軸を求めるので、線分入力装置40を必要
としない。
【0042】図5及び図6において、画像入力装置10
により撮像して得られた電気信号は、A/D変換器21
によりA/D変換と量子化が施されてデジタル画像デー
タに変換される。このデジタル原画像データは、原画像
記憶部25に記憶されると共に画像表示装置30におい
て表示される。また、原画像データは、原画像記憶部2
5から読み出されて対称軸検出部51に供給され対称軸
が検出される。原画像記憶部25に記憶されている原画
像データと、対称軸検出部51により検出された対称軸
は、画像処理部22に供給され本実施例の画像処理を受
ける。確率的処理のためにモンテカルロ法が適用され、
それに必要な一様乱数rは乱数発生部23により供給さ
れる。処理は反復法により行われ、中間結果は中間結果
画像記憶部26に記憶される。得られた処理結果の画像
は処理結果画像記憶部27に記憶され、その後、必要に
応じて読み出されて、D/A変換を受けた後、画像表示
装置30で表示される。
【0043】第一の実施例では、画像処理部22に必要
な線分の情報をオペレータがキーボード等の装置により
与えていたが、本実施例では、対称軸検出部51が原画
像データから対称軸を求める。
【0044】次に本実施例における対称軸検出部51の
一例を説明する。以下では一例として、垂直な対称軸を
検出する部を説明する。画像中から対称軸を検出するた
めには、対称な領域を検出しなければならない。そこで
図7にあるように画像中にウィンドウを設定し、対称な
領域を検出する。このウィンドウは垂直な中心軸uとそ
の両側に同じ大きさの長方形を持ち、中心軸uの上端の
座標xu,yu、長方形の幅d、高さhという四つのパラ
メータ(xu,yu,d,h)で一意に与えることができ
る。
【0045】さて、大きさがX*Yである画像f(x,
y)、(0≦x≦X,0≦y≦Y)とウィンドウ
(xu,yu,d,h)が与えられた時、線対称性の尺度
として次の量Sを計算する:
【0046】
【数2】 ただしDiffは正の数である。
【0047】式(5)で表わされる量Sは、パラメータ
(xu,yu,d,h)を固定した時、画像f(x,y)
のウィンドウ中に含まれる部分がウィンドウの中心軸u
に関して対称、すなわちf(xu+x,yu+y)、f
(xu−x,yu+y)である時に最も大きな値をとるこ
とは明らかである。ただし、実際の画像には雑音が重畳
しているので、等しいと言う条件を、式(6)にあるよ
うに適当な正数Diffを設定して、差がDiffより小さい
という条件に置き換えている。
【0048】上記の条件において、それぞれのパラメー
タxu,yu,d,hの値を変えて量Sを計算し、その値
が最も大きいという条件で求めたxuとyuが、適切な対
称軸の位置を与えると考えることができる。
【0049】実際の計算においては、パラメータhは適
当な値h0に固定してxu,yu,dの三つを変えて量S
を計算し、このSの値を最大とするパラメータセット
(x0u,y0u,d0,h0)を出力する。パラメータ
を変化させる範囲は、xuについては0≦xu<X,yu
については0≦yu<Y,dについては0<dmi n≦d≦
maxとする。ここでdminとdmaxは適当な正の定数で
ある。
【0050】また、式(5)にしたがってS(f;
u,yu,d,h)を計算する際、演算の対象となる画
像の位置が画像中にない場合には、式(7)とする。
【0051】 D(f(xu+x,yu+y)−f(xu−x,yu+y))=0 … (7) for xu+x≧X or xu−x<0 or yu+y≧Y
【0052】図6は、本実施例における対称軸検出部5
1の動作の一例を説明するためのフローチャートであ
る。まずはじめにh=h0、d=dminとし(ステップ
B1)、次にx0=0、y0=0、d0=0、s0=0
とし(ステップB2)、さらにxu(d)=0、y
u(d)=0、s(d)=0と初期化する(ステップB
3)。
【0053】次にある対称軸位置xuとyuに関して式
(5)で与えられるS=S(f;xu,yu,d,h)を
計算する(ステップB4)。次にs(d)とSを比較し
(ステップB5)、S>s(d)であるならばs(d)
=S,xu(d)=xu,yu(d)=yuとしてそれぞれ
の値を更新し(ステップB6),s(d)≦Sであるな
らば何もしない。
【0054】あるxuとyuについて以上の処理が終わる
と次のxu,yuが用意され、xuとyuが画像中の全ての
画素の位置をとりつくすまで同様の処理が繰り返される
(ステップB7、B8)。xuとyuが全ての画素の位置
をとりつくすと、s(d)とs0が比較される(ステッ
プB9)。この時s(d)>s0であるならばx0=x
u(d),y0=yu(d),d0=d,s0=s(d)
としてこれらの値が更新される(ステップB10)。
【0055】一方でs(d)≦s0ならば何もしない。
次にdがd←d+1と更新され(ステップB11)、d
とdmaxが比較される(ステップB12)。d≦dmax
ある時には新しいdで再び処理が繰り返され、d>d
maxであるならばx0,y0,d0を出力して(ステッ
プB13)処理は終了する。
【0056】上記の手順により対称軸の設定を自動的に
画像処理装置の対称軸検出部51が設定する。画像処理
部22の画像データの処理手順は、第一の実施例と同一
であるため重複する説明を省略する。
【0057】実際の画像に対するパラメータとしては、
例えば入力画像の大きさを256×256とした場合、
h0=50、dmin=10、dmax=120程度が適当だ
と考えられる。また、階調が256である時には、通常
Diff=10程度が典型的な値である。
【0058】尚、上述の実施例は本発明の好適な実施の
一例ではあるが本発明はこれに限定されるものではな
く、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実
施可能である。
【0059】
【発明の効果】以上の説明より明かなように、本発明の
画像処理装置および画像処理方法は、デジタル画像デー
タを記憶し、所定の一様乱数を発生し、デジタル画像デ
ータと一様乱数とを入力し、所定の位置の注目画素の推
定輝度値とデジタル画像データの輝度値との差の二乗を
演算する。また、注目画素の画素位置と所定の関係を有
する画素位置の近傍領域に含まれ、かつ推定輝度値と等
しい輝度値を持つ画素数を演算する。さらに、上記の各
手順により得られた差の二乗と推定輝度値と等しい輝度
値を持つ画素数とで表される画像エネルギーに基づく確
率が、最大になる推定輝度値を決定する。この決定され
た推定輝度値に基づき画像処理されたデジタル画像デー
タを記憶する。
【0060】したがって、画像中の撮像対象が画像上で
輝度値に関して線対称性を持つ場合、例えば対称軸を画
像中に直線として設定することにより、大局的な線対称
性を考慮した輝度値の推定を行うことができる。特に撮
影環境を考慮しない条件下で撮像した画像であっても、
撮像対象が線対称性を持つ場合には、その対称性を保持
しながら対称性のより高い画像に補正処理することが可
能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像処理装置の第一の実施例を示すブ
ロック図である。
【図2】図1に基づく画像処理方法の一例を示すフロー
チャートである。
【図3】図1における線分入力装置を用いて入力される
線分を例示した図である。
【図4】図2の画像処理方法における近傍領域を説明す
るための概念図である。
【図5】本発明の画像処理装置の第二の実施例を示すブ
ロック図である。
【図6】図5の第二の実施例における対称軸検出部の動
作の一例を示すフローチャートである。
【図7】図5の第二の実施例における対称軸検出部の動
作を説明するための概念図である。
【符号の説明】
10 画像入力装置 20、50 画像処理装置 21 A/D変換器 22 画像処理部 23 乱数発生部 24 D/A変換器 25 原画像記憶部 26 中間結果画像記憶部 27 処理結果画像記憶部 30 画像表示装置 40 線分入力装置 51 対称軸検出部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 デジタル画像データを記憶する原画像記
    憶手段と、 所定の一様乱数を発生する乱数発生手段と、 前記デジタル画像データと前記一様乱数とを入力し、所
    定の位置の注目画素の推定輝度値と前記デジタル画像デ
    ータの輝度値との差の二乗と、前記注目画素の画素位置
    と所定の関係を有する画素位置の近傍領域に含まれかつ
    前記推定輝度値と等しい輝度値を持つ画素の数と、で表
    される画像エネルギーに基づく確率が最大になる前記推
    定輝度値を決定する画像処理を実行する画像処理手段
    と、 前記画像処理がされたデジタル画像データを記憶する処
    理画像記憶手段とを有して構成されたことを特徴とする
    画像処理装置。
  2. 【請求項2】 前記注目画素の画素位置と所定の関係を
    有する画素位置とは、前記注目画素の画素位置および前
    記デジタル画像データにより構成される画像中に設定し
    た所定の線分において前記注目画素と線対称な画素位置
    であり、前記近傍領域は、前記注目画素と前記線対称な
    画素位置とに隣接する領域であることを特徴とする請求
    項1記載の画像処理装置。
  3. 【請求項3】 前記画像処理装置は、さらに線分入力手
    段を有し、前記所定の線分は前記線分入力手段により入
    力設定されることを特徴とする請求項2記載の画像処理
    装置。
  4. 【請求項4】 前記画像処理装置は、さらに対称軸検出
    手段を有し、前記所定の線分は前記対称軸検出手段によ
    り自動的に設定されることを特徴とする請求項2記載の
    画像処理装置。
  5. 【請求項5】 デジタル画像データを記憶する記憶工程
    と、 所定の一様乱数を発生する乱数発生工程と、 前記デジタル画像データと前記一様乱数とを入力し、所
    定の位置の注目画素の推定輝度値と前記デジタル画像デ
    ータの輝度値との差の二乗を演算する第1の演算工程
    と、 前記注目画素の画素位置と所定の関係を有する画素位置
    の近傍領域に含まれかつ前記推定輝度値と等しい輝度値
    を持つ画素数を演算する第2の演算工程と、 前記差の二乗と前記推定輝度値と等しい輝度値を持つ画
    素数とで表される画像エネルギ−に基づく確率が最大に
    なる前記推定輝度値を決定する第3の演算工程と、 該第3の演算工程で決定された前記推定輝度値に基づき
    画像処理されたデジタル画像データを記憶する処理画像
    記憶工程と、を有することを特徴とする画像処理方法。
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