JPH093488A - 食品ならびに食器類の洗浄剤 - Google Patents

食品ならびに食器類の洗浄剤

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JPH093488A
JPH093488A JP18320195A JP18320195A JPH093488A JP H093488 A JPH093488 A JP H093488A JP 18320195 A JP18320195 A JP 18320195A JP 18320195 A JP18320195 A JP 18320195A JP H093488 A JPH093488 A JP H093488A
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detergent
food
fatty acid
kitchenware
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JP18320195A
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Goro Kuroda
五郎 黒田
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Chuo Aerosol Kagaku Kk
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Chuo Aerosol Kagaku Kk
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は食品ならび食器類の洗浄剤に関する。 1,環境汚染の原因の一つである、界面活性剤の河川へ
垂れ流しの実情に鑑み、洗剤に配合する活性剤を自然分
解しやすいものに変える。2.食品および食器類の洗浄
剤に、無害とは云い難い活性剤の配合があり、これは完
全に水洗除去するという条件下で認められているに拘ら
ず、実際は多分に残存した状況で食事に供している故、
完全無毒の活性剤に替える。3.野外活動や災害などで
水が使えない条件下でも、食器類を洗えるようにする。 【構成】HLB10.5以下のショ糖脂肪酸エステルを
0.5〜60%と、エタノールを6〜60%と、その他
必要成分と、残部は水とで100%となる洗浄液。その
洗浄液を原液とし、噴射剤にLPGを用い、原液:噴射
剤の重量比が、85:15〜65:35であるエアゾー
ル製品。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、食調味感を損なうこと
なく、汚物を除きかつ衛生的に清潔さを保つため、生野
菜、果実、魚、乾物などの食品ならびに茶碗、コップ、
弁当箱、箸、フォーク・ナイフ、包丁、まな板、調理器
具などの食器類を洗浄する際に使用する洗浄剤に関する
もので、本発明を利用する産業上の分野は、本発明品を
調合/充填する製造工場およびそれを用いて営業的に行
う食品調理者である。本発明は、とくに水の使用が制限
される場合に、また滅菌処理の望まれるに拘らずその設
備のない場合に、適用される食器類の洗浄剤に関るもの
であり、産業上の分類では雑貨の範疇に属する。
【0002】
【従来の技術】合成的界面活性剤が工業的に大量に供給
される様になって、食品ならびに食器類の洗浄にも、界
面活性剤を用いることは日常普通の事となっている。食
品類に付着した汚泥・肥料・農薬、食器類に付着した食
べ物汚残とくに油ものの洗除に界面活性剤が威力を発揮
するものである。現在、この目的には「家庭用品品質表
示法」で示される「台所用合成洗剤]「クレンザー」が
該当するが、そこに配合されている界面活性剤は、アル
キルエーテル硫酸ナトリウム、アルキルりん酸塩、オキ
シエチレン高級アルキルエーテル、アルキルベンゼンス
ルホン酸ナトリウム、脂肪酸アルカノールアミン、など
である。かって、河川の泡立ち問題から直鎖型アルキル
型を指定したり、主婦の手荒れ問題から活性能力のマイ
ルドなものを選定されたことはある。本発明に使用のシ
ュガー脂肪酸エステルも、洗浄剤に使用の文献上の記載
はあるが、洗浄力の今一つの点から使用の実績は極めて
希である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明者が、食品なら
びに食器類の洗浄剤に関し、問題として取り上げた点は
次ぎの如くである。 I.我々の通常の日常生活で使用している水道水の大半
は河川/湖水よりの引水である。而して、大方の都市で
は、上流に位置する住民の流した廃水の混じた河川から
取水をしているわけで、例えば江戸川系では5回の繰り
返し廃水を使用している状況である。勿論、水道当局に
よって飲料水としての基準を保つべく努力が為されてい
るといえ、悪臭を帯びトリハロメタンなどの有毒成分の
心配が無いでもない。この生活廃水の悪玉の原因には、
台所廃水が挙げられ、とくに油ものを洗った界面活性剤
ともに含む廃水は極めてBODの高いものである。従っ
て、この廃油は流すことのない様規制し、また界面活性
剤も改めて、自然分解性の高いものを開発し、住民に提
供する必要がある。 II.現在、食品ならびに食器類の洗浄用の界面活性剤
は前記のとおりであり、ただしこれが許可は、洗剤使用
後に洗剤が残らないまで水洗されること、を前提として
いるのであって、例えば「食品添加物公定書」には添加
物にポリオキシエチレン高級脂肪酸アルコールの収載が
あるが、その使用条件は{みかん缶詰めの製造の際の内
果皮の除去目的以外には使用してはならない。また使用
した該界面活性剤ならびこれを含む製剤は、最終製品の
完成段階までにこれを除去しなければならない}とされ
ている。しかるに実際には、食品ならび食器類は洗浄
後、完全に水洗しておらず、特に営業食堂では洗浄液に
漬け単に拭う程度で、食事に供している実情はよく見聞
するところである。而して当然ながら、吾人の体内に長
期には慢性的に相当量を摂取しているわけである。 III.良質ではないとしても、日常は水道水に不自由
なく使用できるが、このない場合を想定してみよう。こ
の様な事態は現に阪神大震災で直面したことであり、も
しこれが夏期に遭遇したと仮定すると、食器の洗浄が出
来ない故に汚物の腐敗が進み、伝染病等の蔓延を免れな
かったであろう。事実、アフリカや中近東地区では水道
の欠如によって、極めて不衛生な食生活環境となってい
る。また、最近とみに普及してきた野外活動でのキャン
プ場での水処理の問題がある。キャンプでの食事は概し
て油分の多い調理が多く、その洗浄のための洗剤の使用
も過大で、一方水温が低い点もあって下水処理が不十分
の実情にあり、折角の自然に親しむ集いが逆に環境を破
壊している状況である。これらの対策として、食器類の
洗浄は可及的に少量の水でもって、更には水を使わない
で済ませることが出来ないかとの課題が提案されてい
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】以上I.II.III.
の課題を解決する手段は生物体に全く毒性のない界面活
性剤を全面的に用いることである。いたずらに河川へ廃
棄せず、食後の食器類はまず枯葉や廃紙などをもって大
凡を拭い(それらは焼却燃料とする)、残分のみを次記
の本発明の洗浄剤で処置する方法を提案するものであ
る。食品の場合でも同様、付着した洗浄剤は例え嚥下し
ても、全く毒性のないものであらねばならない。
【0005】即ち、その1):HLB値10.5以上の
シュガー脂肪酸エステル0.5〜60wt%と、エタノ
ール6〜60wt%と、他に必要があれば溶剤・油剤・
粉剤・ビルダー剤・キレート剤・増粘剤・pH調整剤・
風合改質剤・研磨剤・光沢剤・防腐剤・皮膚保護剤・外
の界面活性剤・着色剤・香料・の一種または二種以上
と、残部は水をもって100wt%とする、食品ならび
に食器類の洗浄剤。および、その2):同上を原液と
し、炭素数3ないし5の飽和炭化水素からなる噴射剤と
を、原液:噴射剤の重量比が85:15ないし65:3
5の割合で、エアゾール用噴出機構を付した耐圧缶に充
填してなる、食品ならびに食器類の洗浄剤。を提供する
ものである。
【0006】界面活性剤は、食品に付着した寄生虫の卵
や農薬の洗除に有効とされる故に、また食器類に付着し
た残油の洗去にはどうしても必要である。しかし安全性
を保証するとすれば、候補として下記の食品添加物公定
書に収載されている活性剤が対象となる。 ×イ)オレイン酸ナトリウム *ロ)オキシエチレン高級脂肪酸アルコール ×ハ)カゼインナトリウム ニ)グリセリンモノ脂肪酸エステル ホ)しょ糖脂肪酸エステル ヘ)ソルビタン脂肪酸エステル ト)プロピレングリコール脂肪酸エステル *チ)ポリオキシエチレン脂肪酸アルコール *り)モルホリン脂肪酸塩 しかし、*印は果実の皮にのみ使用の制限あるもので事
実上不可である、イ)はアルカリが強く食品に対して使
用出来ない、ハ)は腐敗の点から問題がある、ことよ
り、ニ)ホ)ヘ)ト)が残る。
【0007】そこで、洗浄剤として、上記4種類の界面
活性剤を試用したところ、ニ)ヘ)ト)は全く不適であ
り、ホ)のみが特定範囲で採用可能の見透しが得られ
た。その理由は、洗剤として使用する活性剤は水溶性で
なければならないところ、前三者はは水に対する溶解度
は極めて低いものであって、食器類に付着した油分を洗
去しないのみならず、逆にそれら活性剤がこびりつく状
況であった。
【0008】このことは、それらに固有のHLB値をみ
れば、文献値で、ニ)2.2〜4.8:ヘ)0.6〜
7.8:ト)0.6〜3.0:ホ)0.2〜18.0:
であって、前三者はW/O型に適用するものであり、油
分を水洗除去しようとする場合のO/W型には不適なこ
とは歴然としている。これに対し(ニ)は幅広い範囲に
あり、品番によっては適用の可能なことを示唆してお
り、他の活性剤に見られない特長である。
【0009】注)一般に活性剤のHLB値は、同一分類
群にあって、ポリオキシエチレン等の付加エーテル類は
その付加親水基の付加数によって変えられる。一方被付
加脂肪酸の種類によっても、差の認められるところであ
る。庶糖脂肪酸エステル(=シュガー脂肪酸エステル、
略記をSFEとする)にあって斯様に幅の広いHLB値
をもつ理由は、そのエステル構成にある。即ち、庶糖モ
ノ脂肪酸エステル(略記:SFmE)はHLB=18以
上の高い値であるに対し庶糖ジ脂肪酸エステル(略記:
SFdE、正確にはトリ・ポリ・エステルも含む)はH
LB<1の低値を示すのであり、市販商品はそれらの混
合比によって、各種のHLB値のもつグレードに区分し
ており、表−1に例示する如くである。
【0010】
【表1】
【0011】SFEは米国のSugar Rcscar
ch Foundation によって1950年頃に
開発されたものである。脂肪酸メチルエステルと数倍モ
ル量の砂糖を少量の炭酸カリウムを触媒とし、ジメチル
ホルマミド溶媒中で加熱して合成する。生成物はSFm
EとSFdEの混合であるので、塩化メチレン等の溶剤
を選択して分離する。またSFdEは少量の水を加えて
加熱するとSFmEと砂糖に分解するのて、各HLBグ
レードの製品を得ることができる。
【0012】この様にSFEはその構造からみても、脂
肪酸と砂糖から構成するので、体内入って栄養になりえ
て、毒性は全くない。また自然分解性能が高く環境汚染
のおそれの少ないものである。しかしながら、他の活性
剤に比較して、乳化力・洗浄力の相当に劣ることが一大
欠点として挙げられる。洗浄力は必ずしも起泡力そのも
のではないが、多分の関係のある故に、その測定値を表
−2に掲げる。起泡力は、本発明者が簡便にできる様に
設定した次記測定法による。供試液10mlを100m
lメスシリンダーに採り、栓をして激しく25回振り、
発泡した泡の容積を読む。表−2は20°C−直後の値
である。
【0013】
【表2】
【0014】本発明者は、食品ならび食器洗浄剤を開発
するにあたり、数多くの実験を重ね、このシュガー脂肪
酸エステルを原料の一つとして選び、その洗浄性能を最
大に発揮出来るように、案出したものである。
【0015】表−2に見られるとおり、HLBの低いS
FEは泡立ちが悪く、洗浄剤に応用できない。ただし、
No.6のオレイン酸エステルならびNo.10ステア
リン酸エステルは泡立ちは左程よくない結果を示した
が、これらも本発明の技術手段でもって、洗浄剤として
優秀な能力を発揮することを解明した。
【0016】その技術手段とは、ショ糖脂肪酸エステル
とともにエタノールを配合することである。従来、エタ
ノールは界面活性剤の界面張力を阻害し、泡立ちを消す
作用のあるとの定説であった。しかるに本発明者はこの
定説を覆し、エタノールは相当に広い添加範囲において
SFEの泡立ちを増長する作用のあることを見だしたの
である。図−1においてこの実験結果を説明すると、泡
立ちの高いラウリン酸エステルでは、エタノールの添加
がなくともそれなりに起泡するものであるが、その添加
の効果は5wt%から急増し、10〜30wt%で頂点
に達することを示し、泡立ちの少ないHLB=11のス
テアリン酸エステルにあってもアルコールの添加によ
り、泡立ちが見られるようになり、35%で最大を示
す。オレイルエステルは意外に泡立ちが低かったが、特
長ある風合の溶液を形成し、アルコールは液の透明度を
増す。ただし、HLBが10.5以下のSFEの泡立ち
は極微であり、洗浄作用も小さいと推察される。
【0017】ところで、食品の汚れについて考察する
に、飯粒のこびりつき、魚肉の焦げ、油脂のギラギラ、
調味料類のたれ、きわめて複雑であり多彩に亘るが、当
然ながら洗浄剤の薬剤の種類によって、落とし易い汚れ
の対象が異なるであろう。しかし、一定の、汚れ落ち試
験を設定する必要があり、本発明者の行った試験方法を
述べる。
【0018】洗浄力試験方法:[重量A]の底面直径5
cmのアルミニウム製皿を試験用材とし、汚れ成分とし
て(イ)コーンスターチ1gと食塩1gを水と加熱溶解
して100mlとする(ロ)アルブミン1gと砂糖1g
を水に溶解し、100mlとする(ハ)ごま油1gと硬
化牛油1gをアセトン+エーテルに100mlに溶解し
たもの、を調整する。試験用皿に汚れ成分(イ)(ロ)
(ハ)各々10mlを採り、湯浴上で乾固した後120
°C乾燥器にて1時間焼きつける。それに、50°Cに
加温した試験液10mlを注ぎ、5分間置いた後、静か
にあけ、ついで20°Cの水10mlで3回洗い、12
0°Cで乾燥後秤量する。[重量B] 洗浄力指数={100×(0.6−B+A)}/0.6
【0019】この洗浄力試験方法により、SFEについ
て、そのHLBの影響を調べた結果を図−2に掲げる。
ここで用いた試験液はショ糖ステアリン酸エステルの2
%溶液であり、図中●印連続線は水溶液であり、○印長
断線は10%アルコール溶液の場合である。この結果か
ら、アルコールの効果は明瞭であり、何れの場合もHL
Bについて線引きをすれば、10.5となる。
【0020】次に、洗浄液中のSFEの配合量の影響に
ついて洗浄力試験方法により、求めた結果を図−3に掲
げる。試験液はHLB=15のショ糖ラウリン酸エステ
ルの各濃度溶液であり、図図中▲黒四角▼印連続線は水
溶液であり、□印長断線は10%アルコール溶液の場合
である。この結果から、界面活性剤としてSFEの効果
は明瞭であり(0の場合との対比)、2〜10%で最高
値に達することが判る。
【0021】以上、洗浄剤としての実験の結果、(1)
HLBは、10.5以上のSFE。(2)ラウリン酸エ
ステルが最もよい。(3)活性剤の濃度は0.5%(或
いはそれ以下)で効果が認められ2〜12%で最高に達
する。(4)エタノールの添加は洗浄力を倍加し、5%
以上の添加で相乗効果が認められ、10〜30%で最高
に達する。との総括結果が得られた。
【0022】但し、この実験結果は即本発明製品の範囲
を設定するものでない。何となれば、市販洗浄剤の例で
もある様に、エアゾール製品にあってはその儘の状態で
使用するケースであり、ボトル詰めのときの濃度は遥か
に高く消費者は用時それを薄めて使用する実情である。
その他てんぷら器具専用型、野菜サラダ洗浄専用型、な
どの細分化もあり、また食堂などの業務用、卸価格安物
用なと、雑貨としての形態は種々発生するから一様に云
えないところがある。要は、市場製品とするときの合理
性に基ずくのである。この考えに立脚して、エアゾール
商品とボトル詰商品とに別けた範囲の設定を行うことに
なるが、上記の実験結果を踏まえて、見直しを行うと次
記に言及するとおりである。
【0023】(1)HLBは10.5以上とする。ただ
し油物専用はその近辺、一般家庭台所用洗剤は15以上
が望ましい範囲といえよう。 (2)しょ糖ラウリン酸モノエステルがよいがそれに限
定することはなく、シュガー脂肪酸エステル全般にわた
る範囲とする。その理由は、混合脂肪酸原料がコスト面
で有利であること、また、オレイン酸・ベヘニル酸など
を混合した方が粘度高くなり風合上よろしいからであ
る。 (3)溶液のSFE配合濃度は、0.5〜60%とす
る。この下限以下でも洗浄力はないことはないが、前述
のとおりボトル詰めの場合は数倍高いものであり、0.
5はエアゾール原液の場合を考慮しての数値である。上
限は、濃度と粘度との関係で、ボトル詰めの場合の適切
な濃度から、求めたのである。蛇足ながら説明を加える
と、SFE(とくに低HLB)の水溶液はボトル詰めが
困難な位、極めて粘性が強いところ、エタノールの添加
によって粘度を緩和出来る特性がある。また、SFdE
は「水不溶・Alc可溶」「SFmEは水可溶・Alc
不溶」の性質を活かして、水−アルコールの割合により
商品風合を変えることが出来る。オレイン酸エステル
(HLB15)の例では:エタノール6%液の10wt
%溶解物は白濁4600cps:エタノール60%液の
40wt%溶解物は透明1500cpsであった。ラウ
リン酸エステル(HLB16)の例では:エタノール6
%液の30wt%溶解物は透明4000cps:エタノ
ール60%液の60wt%溶解物は透明1000cps
であった。 (4)エタノールの濃度は6〜60wt%とした理由
は、前記の実験で相乗効果の見いだせる下限が6%であ
ること、上限はアルコール60%以上品は消防法の規制
するところであり、家庭用品では営業上不利となるため
である。 (5)上記の配合濃度は、液の合計100wt%とした
ときであり、その他の薬剤を追加することもあるが、残
分は水である。
【0024】その他必要があれば、別の目的をもって薬
剤の一種または二種以上を加えることが出来る。勿論、
食品対象を考慮し安全性の保証されたものでなければな
らない。これらの薬剤を分類して次ぎに示すが膨大に亘
るため代表例に留め、他は均等物の扱いとする。
【0025】(1)溶剤:洗浄剤の配合組成物の安定化
と、汚れの落ちを改善するために加える。ヘキサン・イ
ソヘプタン等の炭化水素、ジメチルエーテル、石油エー
テル、炭酸エチル、Nメチルピロリドン、アセトン、な
ど。 (2)油剤:低粘度油は、こびりついた汚油を希釈溶解
して洗浄する役目をする。また少量の油は誘発起泡と泡
粒細分化の作用がある。ここでいう油の定義は広義の解
釈である。即ち、i)ミネラルスビリット、流動パラフ
ィンの如き天然鉱物油 ii)スクワラン、コレステロ
ール、牛脂の如き動物由来の油脂類 iii)椿油、ヤ
シ油、等のトリグリセリド、カカオ脂、タービンスピリ
ット、みかん油等の精油、ヒマシ油の如き植物由来の油
脂類iv)水添魚油、吸着ラノリンの如き加工油 v)
鯨蝋、蜜蝋、シェラック、ライスワックスの如きロウ類
vi)ミリスチン酸イソプロピル、オレイン酸オクチル
ドデシル、乳酸セチルの如きエステル類、vii)ジオ
レイン酸プロピレングリコール、ステアリン酸ジグリセ
リル、の如き脂肪酸グリコライド類、グリセライド類、
ポリグリセライド類 viii)セチルアルコール、ホ
ホバ油脂肪酸アルコールなどの高級アルキルアルコール
類 ix)ミリスチン酸、イソステアリン酸 混合高級
脂肪酸の如き高級脂肪酸類 など (3)粉剤:製品を不透明にしたり、パール化粧をした
りする。無水ケイ酸、結晶セルロース、チタンホワイ
ト、チタンマイカ粉 アミホープ(味の素)など (4)ビルダー剤:活性剤に副添加して洗浄力をアップ
するために一般に加えられている。無機ビルダーとして
トリポリ燐酸ナトリウム、ケイ酸ソーダなど、有機ビル
ダーとしてカルボキシメチルセルロース、尿素など (5)キレート剤:洗浄水中のCa,Mgなどの硬水成
分をマスクする。エデエデト酸、フィチン酸、ターピナ
ル(ヘンケル(株))など (6)増粘剤:製品の粘度が適当に保つために加える。
見た目と手触り感触を改善する。ベントナイト、アルギ
ン酸ナトリウム、ポリビニルアルコール、でんぷんおよ
び加工デンプン、ポリアクリル酸、カチオン化セルロー
スなど (7)pH調整剤:リン酸、炭酸ナトリウム、くえん
酸、アミノ酸類、燐酸アンモニウム、グリコール酸など (8)風合改質剤:グリコール、グリセリン、ポリエチ
レングリコール、ベタイン、ラノリンアルコール、脂肪
酸ジエタノールアミド、ジオレイルジグリセリン、ジス
テアリン酸グリコール、ロジン など (9)研磨剤:クレンザーに加えられるものである。カ
オリン、ケイ藻土、セリライト粉、やし穀粉、アパタイ
ト、絹糸粉など (10)光沢剤:パラフィン、ワックス、シリコーンな
ど (11)皮膚保護剤:洗剤を使う主婦の手の荒れを防ぐ
目的で添加するもの、トーク的なものもある。グリチル
リチン酸、ビタミンE、カロチン、ラノリン、ミンク
油、ヒアロウン酸、アルブミン、アロエエキス、パール
エキス、など (12)他の界面活性剤:本発明品は、ショ糖脂肪酸エ
ステルの界面活性力を主体とするものでるが、他の界面
活性剤をビルダー的に加えることにより、洗浄力の増
加、泡質の改善、添加物の加溶化、が診られる場合があ
る。i)アニオン型活性剤、ii)ノニオン型、ii
i)カチオン型、iv)ビニオン型、v)極性型、など
の内から選択して使用するものであるが、飽くまで主客
転倒のなきように配慮すべきである。またこの添加で、
相乗的に働くものと、相殺的に減力するものとがある故
に注意が必要である。なおカゼイン・グルテン・アルブ
ミン・加水分解コラーゲンなどのポリペプタイド、なら
びポリグルコシド・脂肪酸グルコシドなどポリサッカラ
イドは天然系であるので、生分解しやすい界面活性剤と
して興味の持たれるものである。 (13)着色料:タール色素、天然色素、リポフラビ
ン、カラメルなど (14)香料;調合香料、天然香料、除臭料、ハープ類
など
【0026】次ぎに、本発明ではエアゾール製品を別に
クレームしている点について説明を加える。一般には、
ある目的の原液があると、(a)これを均一に噴霧する
ためにミストスプレー式とする、(b)垂れ落ちしない
ようにフォーム状とする、のエアゾール化は通常実施さ
れていることであって、格別な技術ではない。ところが
本発明の場合は、それと意味が異なり、新たな革新をも
たらすものである。
【0027】通常エアゾールにあっては原液と噴射剤の
割合が重要であり、(a)ては40;60〜60:40
であって、この範囲を越すと正常なミストを得られなく
なる。また、(b)にあっては、92;8〜85:15
であって、この範囲を越すと正常なフォームが得られな
くなる。これに対し、本発明においては、原液:噴射剤
の重量比を85;15〜65:35に設定するものであ
って、一般エアゾールのミストタイプともフォームタイ
プとも当てはまらない範囲である。故に本発明品のエア
ゾールを噴射するとき、霧状とならず細い連続した液の
糸状で噴出する。そして使用対象の面に当たったとき、
極めて速破性の泡を構成するものの、暫時後(1分位)
で粘稠液が被覆する状態になる。すなわち従来のミス
ト、フォームとも異なったものであり、このタイプが洗
浄剤として最も適した噴出状態であることを見いだした
点にある。
【0028】本発明エアゾール製品に使用する噴射剤は
〜Cの飽和炭化水素であり、具体的にはプロパ
ン、nブタン、isoブタン、isoペンタンである。
これらは、天然石油ガスの精製により得られるので、他
に小量の飽和炭化水素および不飽和炭化水素を含む。噴
射剤は適切な圧力になるように上記成分を配合したもの
が専門業者から販売されている。エアゾール噴射装置、
耐圧缶も、夫々専門業者のアッセンブルにより、高圧ガ
ス取締法の定めるところに従い、充填製造する。
【0029】この噴射剤を配合した場合、食品ならびに
食器類の洗浄剤としての効果効能は機能的包装の故に、
持ち運びが容易、使い方が簡単、無駄な過剰使用がな
い、等のメリットがある。さらに、洗浄力に関し、洗浄
液で用いるよりも相当の改善効果のあることが本発明者
の実験によって、明らかとなった。
【0030】図−4は、前記洗浄力試験法によって、単
なる原液の場合と噴射剤を配合したエアゾールの場合の
効果を比較したものである。但し、ここでは供試試料は
20゜Cで、その量を変えて、汚れの落ち具合を調べ
た。図中、原液[○印 連続線]と噴射剤配合上限[◇
印 短打線]下限[□印 長断線]とをみると、その差
は明瞭である。この原因は、エアゾールの噴出物が炭化
水素を噴出直後に放出することなく、ある時間は液中に
留まり、汚れに対して何等かのアクションを起こし、以
て洗浄力のアップに寄与するためと推定される。
【0031】さて、噴射剤の配合比率は前記のとおり、
その範囲において特別の発明的効果があると判断される
が、それ以外の通常エアゾールで実施されている範囲に
あっても、別に使用に差し支えなく、それは請求項1に
係るところである。
【0032】
【実施例】
実施例[1] 本例は、学校給食、病院給食、などで用いられる食品の
洗浄に供されるもので使用時は約3倍に希釈した液に、
キャベツやトマトを浸し、調理に供する。 上記を秤量し、均一に攪拌溶解し、瓶また缶に詰めて製
品とする。
【0033】実施例[2] 本例は、環境に優しく、肌を痛めない、ことを謳った家
庭用特注品である。
【0034】実施例[3] 本例は、量販店一般市販用、台所用洗剤の例である。 洗剤類にあっては、粘度のあった方が成分含有量の高い
如く錯覚を受け、また洗浄時の感触も良好である。この
ために増粘剤を配合することになるが、活性剤の種類に
よっては析出分離をみるので、配合手順・製造条件を含
め事前に確認が必要である。
【0035】実施例[4] 本例は、食器用クレンザーの例である。 クレンザーの場合、研磨作用をする粉末類が配合されて
いるが、これが液中で分離しないために、一方PE−P
P充填容器で取扱いを易しくするために、本例ではセチ
ルアルコールの液晶析出を応用して、切断性のよい粘性
を保つ如く配慮を加えた。
【0036】実施例[5] 本例は、エアゾールタイプの例である。エアゾールタイ
プのうち、原液:噴射剤の重量比が85:15〜65:
35の配合の場合はとくに洗浄力の相乗効果が認められ
ることによって、[請求項2]にクレームしたが、普通
みられる配合にあっても本発明の原液の特徴を発揮する
ものである故、[請求項1]の範疇に含まれることの解
釈は論を待たない。 III.製法 480mlエアゾール用アルミ缶に、原液322.8m
l(295g)と、噴射剤77.4ml(42.2g)
を一般通常のエアゾール製造法により、充填して本発明
品を得た。本品はエタノールの含有の高いもので、主と
して災害地での食中毒を防止するために食器類の洗浄に
用途がある。
【0037】実施例[6} 本例もエアゾールの例であるが、[請求項2]に該当す
るものである。 III、製造法 AE280ブリキ缶に原液(比重0.940)140m
lを充填し、エアゾール用バルブ付マウンテンキャップ
をか締めつけ、次いで噴射剤(比重0.548)100
mlを圧充填し、噴口ボタンならびキャップを取りつけ
て、本発明品を得た。原液:噴射剤の重量比は約70:
30である。本品内容物は、エタノールを多く含み、食
品ならび食器類の洗浄のみならず、除菌・防腐の目的に
対しても効果が認められ、本品を吹きつけた後、拭うだ
けで(また少量の水を使うだけで)済ませることが出来
る故、屋外キャンプ、災害緊急時、無精者独身生活など
に用途がある。
【0038】
【発明の効果】近年、人類の地球を汚染する反省が謳わ
れている一方、生活水準をさらに快適にすべく求める矛
盾がある。本発明の洗剤は、食品ならび食器類の洗浄を
対象として開発されたものであり、人間がこれを食して
も全く害毒がなく、山野・河川に棄却したとき速やかに
バクテリヤによって自然分解する活性剤…シュガー脂肪
酸エステル…を使用したのであって、従来の市販洗剤と
本発明品との生化学分解試験の比較をしたとき、数倍の
差のあることを確認している。従来の市販洗剤の活性剤
の内には、微生物の催奇性のある化学物質の配合の商品
もあり、これが経口摂取している虞も十分予測されると
ころから、早急に安全性のある洗剤が求められていたと
ころである。文明がこれまで発達した現在、界面活性剤
を使用しない生活に戻ることは不潔不衛生の点で不可能
なことであり、現実に災害時などの洗浄を考えると本発
明品の有用なことが理解できるであろう。この様に、本
発明品は環境汚染の緩和に役立つものである故に、食品
関連の目的のみならず、洗濯、風呂、人体用などの洗剤
にまで、応用の拡大する様に切望する。
【0039】注記)本明細書において、配合量(また濃
度)について、化学名称記載の場合はその純分または1
05°C乾燥残分であり、商品名記載の場合はそのもの
の重量である。
【手続補正書】
【提出日】平成7年11月1日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】追加
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、ショ糖脂肪酸エステル溶液におい
て、それに配合するエタノール濃度と泡立ちとの関係
を、実験結果により示すグラフである。
【図2】 図2は、ショ糖脂肪酸エステルのHLBが、
洗浄力に及ぼす関係を実験結果より求めたグラフであ
る。
【図3】 図3は、ショ糖脂肪酸エステルを溶解する原
液において、その配合量と洗浄力との関係を、実験によ
り得たグラフである。
【図4】 図4は、ショ糖脂肪酸エステルを溶解する原
液と、その原液に噴射剤を配合して製したエアゾールと
の比較において、試料量と洗浄力との関係をみたグラフ
である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 HLB値10.5以上のシュガー脂肪酸
    エステルを0.5〜60wt%と、エタノールを6〜6
    0wt%と、他に必要があれば溶剤・油剤・粉剤・ビル
    ダー剤・キレート剤・増粘剤・pH調整剤・風合改質剤
    ・研磨剤・光沢剤・防腐剤・皮膚保護剤・外の界面活性
    剤・着色料・香料の一種または二種以上と、残部は水を
    もって100wt%とすることを特徴とする、食品なら
    びに食器類の洗浄剤。
  2. 【請求項2】 HLB値10.5以上のシュガー脂肪酸
    エステルを0.5〜60wt%と、エタノールを6〜6
    0wt%と、他に必要があれば溶剤・油剤・粉剤・ビル
    ダー剤・キレート剤・増粘剤・pH調整剤・風合改質剤
    ・研磨剤・光沢剤・防腐剤・皮膚保護剤・外の界面活性
    剤・着色料・香料の一種または二種以上と、残部は水を
    もって100wt%とした原液と、炭素数3ないし5の
    飽和炭化水素からなる噴射剤と、原液:噴射剤の重量比
    が85:15ないし65:35の割合で、エアゾール用
    噴出機構を付した耐圧缶に充填してなる、食品ならびに
    食器類の洗浄剤。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007146063A (ja) * 2005-11-30 2007-06-14 Bunka Gakuen 新規洗浄剤
JP2012516907A (ja) * 2009-02-02 2012-07-26 ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー 食器手洗い用液体洗剤組成物
JP2012516908A (ja) * 2009-02-02 2012-07-26 ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー 食器手洗い用液体洗剤組成物
US8575083B2 (en) 2009-02-02 2013-11-05 The Procter & Gamble Company Liquid hand diswashing detergent composition

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