JPH09331529A - 画像処理方法及び画像処理装置 - Google Patents

画像処理方法及び画像処理装置

Info

Publication number
JPH09331529A
JPH09331529A JP14958596A JP14958596A JPH09331529A JP H09331529 A JPH09331529 A JP H09331529A JP 14958596 A JP14958596 A JP 14958596A JP 14958596 A JP14958596 A JP 14958596A JP H09331529 A JPH09331529 A JP H09331529A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
image
image data
image processing
processing apparatus
reduced
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP14958596A
Other languages
English (en)
Inventor
Masakazu Oyamada
応一 小山田
Akifumi Arayashiki
明文 荒屋敷
Shinichi Hirata
晋一 平田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kokusai Electric Corp
Original Assignee
Kokusai Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kokusai Electric Corp filed Critical Kokusai Electric Corp
Priority to JP14958596A priority Critical patent/JPH09331529A/ja
Publication of JPH09331529A publication Critical patent/JPH09331529A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Editing Of Facsimile Originals (AREA)
  • Compression Or Coding Systems Of Tv Signals (AREA)
  • Compression Of Band Width Or Redundancy In Fax (AREA)
  • Compression, Expansion, Code Conversion, And Decoders (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来、非可逆方式の画像処理では圧縮率を上
げると再生画像が著しく劣化するとの問題点があり、本
発明は、高圧縮においても実用的な画質の画像を得るこ
とができる画像処理方法及び画像処理装置を提供する。 【解決手段】 原画像の1フレームの画像データを縮小
器3で縮小し、ブロック単位で符号化部1で圧縮符号化
し、そのデータを通信路又は蓄積メディアに出力し、復
号化部2で通信路又は蓄積メディアからデータを入力し
てブロック単位に伸長復号化し、拡大器4で画像データ
を1フレーム分に拡大して再生画像を出力する画像処理
方法及び画像処理装置である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、画像圧縮・伸長を
行う画像処理方法及び画像処理装置に係り、特に圧縮率
を向上させ、また、高圧縮率においても実用的な画像を
得ることができる画像処理方法及び画像処理装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】画像通信及び画像蓄積の際に用いられる
画像データ符号化・復号化方法には、完全な原画像を復
号できる「可逆方式」と、符号化の際に原画像の情報の
一部を削減し、復号化の際に劣化を伴う「非可逆方式」
とがある。
【0003】本発明は、後者の「非可逆方式」に関する
ものであり、従来の「非可逆方式」の画像処理方法とし
ては、静止画を圧縮・伸長するものとしてJPEG(Jo
intPhotographic coding Experts Group:ISO/IEC ITU-T
T.81又はISO/IEC IS 10918-1)方式、また、動画像を
圧縮・伸長するものとしてH.261(ITU-T H.26
1)、MPEG1(Moving Picture Experts Group1:I
SO/IEC IS 11172-1)、MPEG2(ISO/IEC IS 13818-
1)等がある。
【0004】そこで、従来の画像処理方法の一例である
JPEG方式の画像処理装置について図29を使って説
明する。図29は、従来の画像処理装置の構成ブロック
図である。従来の画像処理装置は、図29に示すよう
に、原画像を圧縮符号化する部分である符号化部1と、
伝送又は蓄積された圧縮符号化データを伸長復号化する
部分である復号化部2とから構成されている。
【0005】そして、符号化部1は、DCT(Discrete
Cosine Transform)演算を行う離散コサイン変換器1
1と、量子化を行う量子化器12と、エントロピー符号
化を行うハフマン符号化器13とから構成され、復号化
部2は、エントロピー復号化を行うハフマン復号化器2
1と、逆量子化を行う逆量子化器22と、逆離散コサイ
ン演算(逆DCT演算)を行う逆離散コサイン変換器2
3とから構成されている。
【0006】次に、従来の画像処理装置における画像処
理方法について図29を使って説明する。従来の画像処
理装置における符号化方法は、原画像を例えば8×8画
素のブロックに分割した画像データが入力されると、離
散コサイン変換器11において離散コサイン変換し、得
られたDCT係数を量子化器12によって量子化して有
効係数の数を削減し、更にハフマン符号化器13によっ
てエントロピー符号化して、圧縮符号化データ(符号化
データ)を通信路または蓄積メディアに出力する。
【0007】また、従来の画像処理装置の復号化方法
は、通信路または蓄積メディアから圧縮符号化データが
入力されると、ハフマン復号化器21によってエントロ
ピー復号化し、逆量子化器22によって逆量子化し、逆
離散コサイン変換器23によって逆離散コサイン変換し
て、伸長復号した画像データを出力するようになってい
た。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の非可逆方式による画像処理方法では、1フレームに
対する原画像データの実用圧縮率が1/40程度であ
り、それ以上圧縮率を上げると、再生画像の劣化が著し
いという問題があった。
【0009】本発明は上記実情に鑑みて為されたもの
で、高圧縮においても実用的な画質の画面を得ることが
できる画像処理方法及び画像処理装置及びその制御方法
を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記従来例の問題点を解
決するための請求項1記載の発明は、画像処理方法にお
いて、原画像の1フレームの画像データを縮小して縮小
画像データを作成し、前記縮小画像データをブロック単
位に分割して圧縮符号化することを特徴としており、圧
縮効率を高めることができ、高圧縮においても実用的な
画質の画像を得ることができる。
【0011】上記従来例の問題点を解決するための請求
項2記載の発明は、画像処理方法において、請求項1記
載の画像処理方法で圧縮符号化された画像データを伸長
復号化して縮小画像データを作成し、前記縮小画像デー
タを拡大して原画像の1フレームを得ることを特徴とし
ており、圧縮効率を高めることができ、高圧縮において
も実用的な画質の画像を得ることができる。
【0012】上記従来例の問題点を解決するための請求
項3記載の発明は、画像処理装置において、原画像の1
フレームの画像データを縮小して縮小画像データを作成
する画像縮小手段と、前記縮小画像データをブロック単
位に分割して圧縮符号化する圧縮符号化手段とを有する
ことを特徴としており、圧縮効率を高めることができ、
高圧縮においても実用的な画質の画像を得ることができ
る。
【0013】上記従来例の問題点を解決するための請求
項4記載の発明は、画像処理装置において、請求項3記
載の画像処理装置で圧縮符号化された画像データを伸長
復号化する伸長復号化手段と、前記伸長復号化された画
像データを縮小画像データとして拡大して原画像の1フ
レームを得る画像拡大手段とを有することを特徴として
おり、圧縮効率を高めることができ、高圧縮においても
実用的な画質の画像を得ることができる。
【0014】上記従来例の問題点を解決するための請求
項5記載の発明は、画像処理装置において、圧縮符号化
された画像データを通信路に出力する請求項3記載の画
像処理装置と、前記通信路から前記画像データを入力す
る請求項4記載の画像処理装置とを有することを特徴と
しており、圧縮効率を高めて伝送することができ、高圧
縮においても実用的な画質の画像を得ることができる。
【0015】上記従来例の問題点を解決するための請求
項6記載の発明は、画像処理装置において、圧縮符号化
された画像データを蓄積メディアに出力する請求項3記
載の画像処理装置と、前記蓄積メディアから前記画像デ
ータを入力する請求項4記載の画像処理装置とを有する
ことを特徴としており、圧縮効率を高めて蓄積すること
ができ、高圧縮においても実用的な画質の画像を得るこ
とができる。
【0016】上記従来例の問題点を解決するための請求
項7記載の発明は、請求項1記載の画像処理方法におい
て、画像データを縮小するのに離散コサイン変換法、最
近接内挿法、共一次内挿法、3次畳み込み内挿法又はア
ダマール変換法を用いたことを特徴としており、圧縮効
率を高めることができ、高圧縮においても実用的な画質
の画像を得ることができる。
【0017】上記従来例の問題点を解決するための請求
項8記載の発明は、請求項2記載の画像処理方法におい
て、縮小画像データを拡大するのに逆離散コサイン変換
法、最近接内挿法、共一次内挿法、3次畳み込み内挿法
又はアダマール変換法を用いたことを特徴としており、
圧縮効率を高めることができ、高圧縮においても実用的
な画質の画像を得ることができる。
【0018】上記従来例の問題点を解決するための請求
項9記載の発明は、請求項3記載の画像処理装置におい
て、画像縮小手段で画像データを縮小するのに離散コサ
イン変換法、最近接内挿法、共一次内挿法、3次畳み込
み内挿法又はアダマール変換法を用いたことを特徴とし
ており、圧縮効率を高めることができ、高圧縮において
も実用的な画質の画像を得ることができる。
【0019】上記従来例の問題点を解決するための請求
項10記載の発明は、請求項4記載の画像処理装置にお
いて、画像拡大手段で縮小画像データを拡大するのに逆
離散コサイン変換法、最近接内挿法、共一次内挿法、3
次畳み込み内挿法又はアダマール変換法を用いたことを
特徴としており、圧縮効率を高めることができ、高圧縮
においても実用的な画質の画像を得ることができる。
【0020】上記従来例の問題点を解決するための請求
項11記載の発明は、請求項1記載の画像処理方法にお
いて、縮小画像データを圧縮符号化するのにJPEG方
式、H.261方式、MPEG1方式、MPEG2方式
又はベクトル量子化方式を用いたことを特徴としてお
り、圧縮効率を高めることができ、高圧縮においても実
用的な画質の画像を得ることができる。
【0021】上記従来例の問題点を解決するための請求
項12記載の発明は、請求項2記載の画像処理方法にお
いて、画像データを伸長復号化するのにJPEG方式、
H.261方式、MPEG1方式、MPEG2方式又は
ベクトル量子化方式を用いたことを特徴としており、圧
縮効率を高めることができ、高圧縮においても実用的な
画質の画像を得ることができる。
【0022】上記従来例の問題点を解決するための請求
項13記載の発明は、請求項3記載の画像処理装置にお
いて、圧縮符号化手段で縮小画像データを圧縮符号化す
るのにJPEG方式、H.261方式、MPEG1方
式、MPEG2方式又はベクトル量子化方式を用いたこ
とを特徴としており、圧縮効率を高めることができ、高
圧縮においても実用的な画質の画像を得ることができ
る。
【0023】上記従来例の問題点を解決するための請求
項14記載の発明は、請求項4記載の画像処理装置にお
いて、伸長復号化手段で画像データを伸長復号化するの
にJPEG方式、H.261方式、MPEG1方式、M
PEG2方式又はベクトル量子化方式を用いたことを特
徴としており、圧縮効率を高めることができ、高圧縮に
おいても実用的な画質の画像を得ることができる。
【0024】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面を参照
しながら説明する。本発明の実施の形態に係る画像処理
方法は、原画像を縮小して縮小画像データを作成し、そ
の縮小画像データを圧縮符号化して伝送又は蓄積し、そ
して、伝送又は蓄積された圧縮符号化データを伸長復号
化して縮小画像データを作成し、その縮小画像データを
拡大して原画像を再生するものであり、縮小・拡大方法
として、DCT/IDCT方式、最近接内挿法、共一次
内挿法、3次畳み込み内挿法、アダマール変換法を用
い、符号化・復号化方法として、JPEG、H.26
1、MPEG1、MPEG2、ベクトル量子化を用い
て、原画像を高品質で効率的に圧縮・伸長できるもので
ある。尚、本発明の実施の形態に係る画像処理装置は、
上記画像処理方法を実現するための装置である。
【0025】まず、本発明の実施の形態に係る画像処理
方法を実現する画像処理装置について図1を使って説明
する。図1は、本発明の実施の形態に係る画像処理装置
の基本構成ブロック図である。尚、図29と同様の構成
をとる部分については同一の符号を付して説明する。
【0026】本発明の実施の形態に係る画像処理装置
(本装置)は、図1に示すように、従来と同様の画像デ
ータを圧縮符号化する符号化部1と、伝送又は蓄積され
た圧縮符号化データを伸長復号化する復号化部2とから
構成され、更に本発明の特徴部分として、原画像の画像
データ(原画像データ)を縮小する縮小器3と、復号化
された画像データを拡大する拡大器4とが設けられてい
る。
【0027】本装置の縮小器3は、原画像の画像データ
を入力し、入力した画像データを縮小して縮小画像を作
成し、縮小画像の画像データをブロック単位で符号化部
1に出力するものである。本装置の縮小器3における縮
小方法としては、離散コサイン変換(DCT)を用いる
方法と、各種内挿法を用いる方法と、アダマール変換を
用いる方法とがあり、各方法の詳細については後述す
る。
【0028】符号化部1は、縮小器3からブロック単位
で出力される縮小画像の画像データについて、従来と同
様の圧縮符号化を行い、符号化データを出力するもので
ある。また、復号化部2は、伝送又は蓄積された縮小画
像の符号化データについて、従来と同様に符号化部1に
おける符号化に対応して伸長復号化し、縮小画像の画像
データを出力するものである。
【0029】本装置の符号化部1及び復号化部2におけ
る符号化・復号化方法としては、JPEG,H.26
1,MPEG1,MPEG2等の方法があり、各方法の
詳細については後述する。
【0030】拡大器4は、復号化部2によって伸長復号
化された縮小画像を拡大して、原画像と同じサイズの再
生画像をの画像データを出力するものである。尚、具体
的な拡大方法については後述する。
【0031】本発明の画像処理装置の動作は、原画像の
画像データが入力されると、縮小器3で縮小されて縮小
画像が作成され、縮小画像の画像データがブロック単位
で符号化部1に入力され、符号化部1で圧縮符号化され
た符号化データが通信路又は蓄積メディアに出力され
る。
【0032】そして、伝送又は蓄積された縮小画像の符
号化データが、復号化部2で伸長復号化されて、ブロッ
ク単位の画像データが拡大器4に出力され、拡大器4で
縮小画像の画像データが拡大されて、原画像と同じ大き
さの画像が再生され、再生画像の画像データが出力され
るようになっている。
【0033】次に、本装置における縮小・拡大方法及び
その方法の実現手段について、具体的に説明する。ま
ず、縮小・拡大方法の1つである離散コサイン変換を用
いた方法について、図2を用いて説明する。図2は、本
発明における離散コサイン変換を用いた画像縮小・拡大
方法の概略を示す説明図である。本実施例の画像処理装
置では、画像縮小及び拡大を離散コサイン変換(Discre
te Cosine Transform :DCT)を用いて行う。
【0034】まず、画像をP/N(P<N)倍に縮小す
る場合は、原画像をN×N画素のブロックに分割し、離
散コサイン変換して得られたDCT係数(N×N)につ
いて、高周波成分を捨てて、P×PのDC成分及び低周
波のAC成分だけで逆離散コサイン変換(Inverse Disc
rete Cosine Transform :IDCT)を行ってP×P画
素の画像を得、最後に各画素値をP/N倍して輝度調整
を行うことにより、P/N倍の縮小画像を得るようにな
っている。
【0035】例えば、図2に示すように、P=5,N=
8で画像を5/8倍に縮小する場合は、8×8画素のブ
ロックをDCT変換して得られた8×8のDCT係数に
ついて、図2(a)に示す点線で囲んだ部分(係数を記
号xで示す)の高周波成分を捨てて、5×5のDC成分
及び低周波のAC成分だけでIDCT変換(図中では単
に「逆変換」としている)を行って5×5画素の画像を
得、更に各画素値を5/8倍して輝度調整を行うことに
よって、5/8倍の縮小画像を得ることができる。
【0036】また、画像をP/N(P>N)倍に拡大す
る場合は、原画像をN×N画素のブロックに分割し、離
散コサイン変換して得られたDCT係数(N×N)につ
いて、高周波成分部分に0(ゼロ)値を挿入してP×P
のDCT係数を作成し、そのP×PのDCT係数で逆離
散コサイン変換を行ってP×P画素の画像を得、最後に
各画素値をP/N倍して輝度を上げる輝度調整を行うこ
とにより、P/N倍の拡大画像を得るようになってい
る。
【0037】例えば、図2に示すように、P=10,N
=8で画像を10/8倍に拡大する場合は、8×8画素
をDCT変換して得られた8×8のDCT係数につい
て、図2(b)に示す点線で囲んだ高周波成分部分(係
数を記号oで示す)に0(ゼロ)値を挿入して10×1
0のDCT係数で逆離散コサイン変換(図中では単に
「逆変換」としている)を行って10×10画素の画像
を得、更に各画素値を10/8倍して輝度調整を行うこ
とによって、10/8倍の拡大画像を得ることができ
る。
【0038】また、より大きな拡大・縮小は、上記の操
作を何回か繰り返すことによって実現することができる
ものである。
【0039】次に、離散コサイン変換を用いた縮小・拡
大方法を実現する装置の構成について、図3、図4を用
いて説明する。図3は、本発明における離散コサイン変
換を用いた縮小器3の構成を示すブロック図であり、P
/N倍に画像を縮小する場合を示している。また図4
は、本発明における離散コサイン変換を用いた拡大器4
の構成を示すブロック図であり、P/N倍に画像を拡大
する場合を示している。
【0040】本発明における離散コサイン変換を用いた
縮小器3は、図3に示すように、N×N画素単位で画像
データを入力し、離散コサイン変換してN×NのDCT
係数を出力するN×N点DCT器31と、N×NのDC
T係数から、P×PのDC成分及び低周波のAC成分だ
けを通過させるP×P点通過フィルタ32と、P×Pの
DCT係数を逆離散コサイン変換して、P×P画素の画
像データを出力するP×P点IDCT器33と、各画素
値をP/N倍して輝度調整を行ってP×P画素の画像デ
ータを出力するP/N輝度調整器34と、各処理の過程
で一時的に使用するワークメモリ35とから構成されて
いる。
【0041】また、本発明における離散コサイン変換を
用いた拡大器4は、図4に示すように、N×N画素単位
で画像データを入力し、離散コサイン変換してN×Nの
DCT係数を出力するN×N点DCT器41と、N×N
のDCT係数の高周波成分に0値を挿入してP×PのD
CT係数を出力する(P×P−N×N)点0値挿入フィ
ルタ42と、P×PのDCT係数を逆離散コサイン変換
して、P×P画素の画像データを出力するP×P点ID
CT器43と、各画素値をP/N倍して輝度調整を行っ
てP×P画素の画像データを出力するP/N輝度調整器
44と、各処理の過程で一時的に使用するワークメモリ
45とから構成されている。
【0042】次に、離散コサイン変換を用いた縮小器3
と拡大器4における動作について、図5、図6を用いて
説明する。図5は、本発明における離散コサイン変換を
用いた縮小器3の動作を示すフローチャート図であり、
P/N倍に画像を縮小する場合を示している。また図6
は、本発明における離散コサイン変換を用いた拡大器4
の動作を示すフローチャート図であり、P/N倍に画像
を拡大する場合を示している。
【0043】本発明における離散コサイン変換を用いた
縮小器3の動作は、図5に示すように、原画像の画像デ
ータをブロック単位で走査し(S101)、N×N画素
の画像データを入力し(S102)、N×N点DCT器
31の動作としてN×N点のDCT変換が行われ(S1
03)、P×P点通過フィルタ32の動作としてP×P
のDC成分及び低周波のAC成分だけが取り出され(S
104)、P×P点IDCT器33の動作としてP×P
点のIDCT変換が為され(S105)、P/N輝度調
整器34の動作として輝度調整される(S106)。
【0044】そして、全てのブロックについて縮小処理
が終了したか判断し(S107)、終了していない場合
(No)は、次のブロックに切り替えて(S109)、
処理S101から処理S107を繰り返し、全てのブロ
ックについて縮小の処理が終了した場合(Yes)は、
P/N倍の縮小画像が得られる(S108)ことにな
る。
【0045】一方、本発明における離散コサイン変換を
用いた拡大器4の動作は、図6に示すように、縮小画像
の画像データがブロック単位で走査されて(S20
1)、N×N画素の画像データが入力され(S20
2)、N×N点DCT器41の動作としてN×N点のD
CT変換が行われ(S203)、(P×P−N×N)点
0値挿入フィルタ42の動作として高周波成分に0値を
挿入してP×PのDCT係数が作成され(S204)、
P×P点IDCT器43の動作としてP×P点のIDC
T変換が為され(S205)、P/N輝度調整器44の
動作として輝度調整される(S206)。
【0046】そして、全てのブロックについて拡大処理
が終了したか判断し(S207)、終了していない場合
(No)は、次のブロックに切り替えて(S209)、
処理S201から処理S207を繰り返し、全てのブロ
ックについて処理が終了した場合(Yes)は、P/N
倍の拡大画像が得られる(S208)ことになる。
【0047】次に、内挿法を用いた拡大・縮小方法につ
いて説明する。内挿法を用いて拡大・縮小を行うには、
縮小を行うときには、内挿法によってピクセルを間引き
し、拡大を行う際には、縮小時に間引いたピクセルの値
を内挿によって求めて拡大を行うようにすればよいもの
である。
【0048】ここで内挿法としては、最近接内挿法と、
共一次内挿法と、3次畳み込み内挿法とが考えられる。
以下、それぞれを順に図7〜図11を用いて説明する。
図7は、最近接内挿法における内挿の方法を表す説明図
であり、図8は、共一次内挿法における内挿の方法を表
す説明図であり、図9は、3次畳み込み内挿法の内挿の
方法を表す説明図であり、図10は、内挿法を用いる縮
小器3及び拡大器4の構成ブロック図であり、図11
は、内挿法を用いた拡大・縮小方法を表すフローチャー
ト図である。
【0049】まず、最近接内挿法について図7を用いて
説明する。最近接内挿法は、内挿すべき座標(u,v) のピ
クセルの値P(u,v)として最も近接した参照点(図面では
「観測点」と称している)におけるピクセルの値とする
ことで、内挿を行うものである。すなわち、次の[数
1]によって、P(u,v)を決定することとしている。
【0050】
【数1】
【0051】ここで、「[]」は、ガウス記号であり、そ
れに囲まれた値を超えない最大の整数を計算することを
表している。
【0052】また、共一次内挿法について図8を用いて
説明する。共一次内挿法は、内挿すべき座標(u,v) のピ
クセルの値P(u,v)として次の[数2]によって計算され
る値とし、内挿を行うものである。
【0053】
【数2】
【0054】さらに、3次畳み込み内挿法について図9
を用いて説明する。3次畳み込み内挿法は、内挿すべき
座標(u,v) のピクセルの値P(u,v)として次の[数2]に
よって計算される値とし、内挿を行うものである。
【0055】
【数3】
【0056】ここで、これらの内挿法を用いた縮小器3
及び拡大器4を実現する装置について図10を用いて説
明する。図10に示す縮小器3及び拡大器4は、画素数
計算器51と、水平方向カウンタ52と、第1の計算器
(式(2)の計算器)53と、垂直方向カウンタ54
と、第2の計算器(式(3)の計算器)55と、第3の
計算器(式(1)の計算器)56とから構成されてい
る。
【0057】画素数計算器51は、縮小器3では、縮小
率(M/N)の入力を受けて、当該縮小率にて縮小した
後の画素数(例えば、M)を計算して出力し、拡大器4
では、拡大率(N/M)の入力を受けて、当該拡大率に
て拡大した後の画素数(N)を計算して出力するもので
ある。すなわち画素数計算器51は、水平方向の画素数
と垂直方向の画素数とを水平方向カウンタ52と垂直方
向カウンタ54とにそれぞれ出力するようになってい
る。
【0058】水平方向カウンタ52は、画素数計算器5
1から水平方向の画素数の入力を受けて、水平方向(u
方向)の値を「1」から当該画素数(ここでは「M」と
している)までカウントして出力するものである。すな
わち水平方向カウンタ52は、一定の時間おきに出力す
る値をインクリメントしている。
【0059】また、水平方向カウンタ52は、「M」ま
でのカウントを終了すると、次にインクリメントすべき
タイミングで、出力する値を「1」としてリセットし、
さらにそこからインクリメントを再開するようにしてい
る。
【0060】第1の計算器53は、水平方向カウンタ5
2から、内挿すべきピクセルのu 座標の値の入力を受け
て、[数1]〜[数3]に示すそれぞれの内挿法におけ
る(2)式を用いて参照点となるべきピクセルのu 座標
である、i を算出し、その値を第3の計算器56に出力
するものである。
【0061】垂直方向カウンタ54は、画素数計算器5
1から垂直方向の画素数の入力を受けて、垂直方向(v
方向)の値を「1」から当該画素数(ここでは「M」と
している)までカウントして出力するものである。すな
わち垂直方向カウンタ54は、一定の時間おきに出力す
る値をインクリメントしている。
【0062】また、垂直方向カウンタ54は、カウント
を終了すると、次にインクリメントするタイミングで、
出力する垂直方向の値を「1」としてリセットし、さら
にそこからインクリメントを再開するようになってい
る。
【0063】第2の計算器55は、垂直方向カウンタ5
4から、内挿すべきピクセルのv 座標の値の入力を受け
て、[数1]〜[数3]に示すそれぞれの内挿法におけ
る(3)式を用いて参照点となるべきピクセルのv 座標
である、j を算出し、その値を第3の計算器56に出力
するものである。
【0064】第3の計算器56は、第1の計算器53と
第2の計算器55とから参照点のピクセルの座標の入力
を受け、また原画像データの入力を受けて、[数1]〜
[数3]に示すそれぞれの内挿法における(1)式を用
いて内挿を行って、水平方向カウンタ52と、垂直方向
カウンタ54とが出力する座標(u,v) におけるピクセル
の内挿された値を縮小器3にあっては、縮小された画像
データとして、また、拡大器4にあっては、拡大された
画像データとして出力するものである。
【0065】尚、縮小・拡大後のすべてのピクセルにお
ける値を算出するために、水平方向カウンタ52が出力
する値をインクリメントするタイミングと、垂直方向カ
ウンタ54が出力する値をインクリメントするタイミン
グとは、例えば、垂直方向カウンタ54が「1」から
「M」(画素数計算器51から入力される垂直方向の画
素数)までカウントを終了し、次に、インクリメントす
べきタイミングで「1」にリセットするとき、初めて水
平方向カウンタ52がインクリメントを行うというよう
になっていなくてはならない。
【0066】このタイミングを実現するために、縮小器
3及び拡大器4は、制御部(図示せず)を備えることと
してもよい。かかる制御部は、水平方向カウンタ52
と、垂直方向カウンタ54と、第1の計算器53と、第
2の計算器55と、第3の計算器56との出力を監視し
て、水平方向カウンタ52と、垂直方向カウンタ54と
のインクリメントのタイミングを制御するものである。
【0067】次に、図10に示す縮小器3及び拡大器4
の動作について図11を用いて説明する。特に、ここで
は、縮小器3における動作について、縮小前の画素数を
N×Nと、縮小後の画素数をM×Mとして説明すること
とする。画素数計算器51が縮小率の入力を受けて、画
素数を計算し(S301)、水平方向カウンタ52と、
垂直方向カウンタ54とに出力する。
【0068】すると、水平方向カウンタ52が自己のカ
ウントする値(k)をリセットして「1」とし(S30
2)、第1の計算器53に出力する。そして、第1の計
算器53が[数1]〜[数3]に示すそれぞれの内挿法
における(2)式を用いて参照点の座標の一成分i を求
める(S303)。
【0069】一方、垂直方向カウンタ54もまた、自己
のカウントする値(l)をリセットして「1」とし(S
304)、第2の計算器55にその値を出力する。そし
て、第2の計算器55が[数1]〜[数3]に示すそれ
ぞれの内挿法における(3)式を用いて参照点の座標の
一成分j を求める(S305)。尚、図11では、水平
方向カウンタ52がカウントする値をk と、垂直方向カ
ウンタ54がカウントする値をl と表しているので、以
下これらの記号を用いて説明する。
【0070】そして、第3の計算器56が処理S303
及び処理S305にて求められた参照点の座標(i,j) を
[数1]〜[数3]に示すそれぞれの内挿法における
(1)式に代入し、さらに原画像データから必要な参照
点におけるピクセルの値を抽出し(S306)、それら
から、内挿した値P(k,l) を求め(S307)、縮小さ
れた画像データとして出力する。
【0071】そして、垂直方向カウンタ54がl をイン
クリメントし(S308)、l が縮小後の垂直方向のピ
クセル数「M」より大であるか否かを判断する(S30
9)。ここで、l がMよりも大でなければ(Noであれ
ば)、処理S305に戻って、次のピクセルにおける値
P(k,l)を求める。
【0072】また、処理S309において、l がMより
も大であれば(Yesであれば)、水平方向カウンタ5
2がk をインクリメントし(S310)、k が縮小後の
水平方向のピクセル数「M」より大であるか否かを判断
する(S311)。ここで、k がMよりも大でなければ
(Noであれば)、処理S303に戻る。また、処理S
311において、k がMよりも大であれば(Yesであ
れば)、処理を終了する。
【0073】次に、アダマール変換を用いて画像を拡大
・縮小する方法について図12及び図13を用いて説明
する。図12は、アダマール変換を利用した画像を縮小
する方法を表す説明図であり、図13は、アダマール変
換を利用した画像を拡大する方法を表す説明図である。
【0074】まず、アダマール変換の原理について説明
する。アダマール変換は、DCTにおける余弦関数に代
えてウオルシュ(walsh )関数と称される矩形波関数の
組を基底として用いて画像の成分分解を行うものであ
る。ウオルシュ関数は、「1」と「−1」とのどちらか
の値の状態をとる関数であり、それらの状態が入れ替わ
る数(つまり「0」の点を交差する数、以下「シーケン
シー」と称する)によって順序が付けられている。
【0075】すなわち、シーケンシーの低い(「0」の
点を交差する数が小さい)ものが低周波成分に相当し、
シーケンシーの高いものが高周波成分に相当するように
なる。具体的に数式を用いて説明すると、2次のウオル
シュ関数では、シーケンシーの最も低いものから順に
(1,1)、つまり「0」の点を交差する数が0のもの
と、(1,−1)、つまり「0」の点を交差する数が1
のものの2つが存在する。
【0076】ここで、これらを(−1,−1)と、(−
1,1)としても一般性は失われないが、以下の説明で
は、最初の成分が正であるものを採用することにしてい
る。
【0077】さらに、4次のウオルシュ関数では、シー
ケンシーの最も低いものから順に、(1,1,1,
1)、(1,1,−1,−1)、(1,−1−1,
1)、(1,−1,1,−1)となる。これらを列に並
べた行列を「アダマール行列」と称する。すなわち、2
次のアダマール行列は、次の[数4]のようになる。
【0078】
【数4】
【0079】また、4次のアダマール行列は、2次のア
ダマール行列を用いて次の[数5]のように記述できる
ことが知られている。
【0080】
【数5】
【0081】さらに高次のアダマール行列も同様にして
再帰的に定義することができる。以下でN次のアダマー
ル行列をHN と称することとする。最小次のアダマール
行列は、2次である。このようにして構成されたアダマ
ール行列は、その逆行列が自己の転置行列に一致する、
すなわちHN -1 =HN tが成立する直交行列であることが
知られており、さらに、アダマール行列HN は、HN
N tとなることが知られているので、次の[数6]が成
立する。
【0082】
【数6】
【0083】従って、アダマール行列によって変換され
た信号を逆変換により元の信号とするには、再度、同じ
アダマール行列によって変換を行えばよい。尚、ここで
説明したアダマール変換は、各種あるもののうち、ナチ
ュラル型と称されるものであるが、その他の種類のアダ
マール変換を用いても、ここでの説明は一般性を失うも
のではない。
【0084】次に、アダマール変換によって画像を縮小
する方法について、図12を用いて説明する。まず、N
×N画素の画素ブロックにN次のアダマール行列を積算
してアダマール変換を行う。図12では、この画素ブロ
ックは、8×8としているので、積算されるアダマール
行列はH8 である。以下、変換された信号をアダマール
係数と称する。
【0085】アダマール係数が求められると、その係数
のうち、低周波成分に相当するものを取り出し、高周波
数成分に相当する係数を捨てて、新たな画素ブロックを
生成する。例えば2×2の画素ブロックへ縮小する場合
には、8次のアダマール変換に係るアダマール行列H8
の各列ベクトルをなすウオルシュ関数のうち、シーケン
シーの最も低いものは、第1列目であり、次に低いもの
は第5列目に相当し、第5列目において、「0」の点を
交差するのは、第4行目と第5行目との間であるので、
アダマール係数の第1行第1列目と、第5行第1列目
と、第1行第5列目と、第5行第5列目とを低周波成分
に相当するものとして取り出す。
【0086】こうして、2×2の画素ブロックが新たに
生成される。そして、この2×2の画素ブロックについ
て、さらに2次のアダマール変換を行い(すなわち逆変
換して)、縮小された原画像を得る。ここで、縮小され
た原画像は、輝度が高くなることが知られているので、
縮小後の画素数である「2」を縮小前の画素数である
「8」で割算した1/4を各画素の値に掛けて輝度調整
を行っている。
【0087】また、アダマール変換を用いて画像を拡大
する方法について、例えば2×2の画素ブロックを8×
8の画素ブロックに拡大する方法について、図13を用
いて説明する。入力された画素ブロックに対して、その
大きさに対応する2次のアダマール行列を掛け、2×2
のアダマール変換係数を得る。
【0088】この係数の第1行第1列目を拡大後の画素
ブロックである8×8の行列の低周波成分に相当する第
1行第1列目に、第2行第1列目を第5行第1列目に、
第1行第2列目を第1行第5列目に、第2行第2列目を
第5行第5列目に代入し、その他の高周波成分に相当す
る要素について、「0」を代入する。
【0089】このようにして8×8のアダマール変換係
数を得た後、8次のアダマール変換を行い、さらに各画
素を8/2=4倍して輝度を調整すれば、8×8画素の
拡大された画像が得られることになる。
【0090】次に、本装置の符号化部1及び復号化部2
における符号化・復号化方法及びその方法の実現手段に
ついて、具体的に説明する。まず、符号化・復号化方法
の1つであるJPEGを用いたJPEG方式について、
図14,図15を用いて説明する。図14は、本発明の
画像処理装置におけるJPEG方式の符号化部1内の構
成を示すブロック図であり、図15は、本発明の画像処
理装置におけるJPEG方式の復号化部2内の構成を示
すブロック図である。
【0091】カラー静止画像の圧縮で知られるJPEG
(Joint Photographic coding Experts Group )方式で
符号化を実現する符号化部1は、図14に示すように、
画像データを符号化ブロック(例えば、8×8画素)単
位で離散コサイン変換(Discrete Cosine Transform:D
CT)してDCT係数を求めるDCT器61と、DCT
係数についてDC成分、AC成分の量子化を行う量子化
器63と、量子化に用いる量子化テーブル62と、量子
化したDCT係数のうち、DC成分を直前のブロックの
DC成分を予測値として差分を求める差分器64と、A
C係数をブロック内で並び変えを行うジグザクスキャン
器65と、DC成分、AC成分についてエントロピー符
号化を行い8×8画素の符号化データを出力するハフマ
ン符号化器66と、DC成分の符号化に用いるDCハフ
マンテーブル67と、AC成分の符号化に用いるACハ
フマンテーブル68とから構成されている。
【0092】一方、JPEG方式で復号化を実現する復
号化部2は、図15に示すように、8×8画素の符号化
データを入力してエントロピー復号化を行うハフマン復
号化器71と、DC成分の復号化に用いるDCハフマン
テーブル72と、AC成分の復号化に用いるハフマンテ
ーブル73と、復号されたDC成分を加算する加算器7
4と、復号されたAC成分を逆ジグザグスキャンする逆
ジグザグスキャン器75と、逆量子化を行う逆量子化器
77と、逆量子化に用いる量子化テーブル76と、逆離
散コサイン演算(逆DCT演算)を行って8×8画素の
画像データを出力する逆離散コサイン変換器78とから
構成されている。
【0093】次に、JPEG方式を用いた場合の本装置
の動作について、図1、図16、図17を用いて説明す
る。図16は、JPEG方式を用いた場合の本装置の符
号化部分の動作の流れを示すフローチャート図であり、
図17は、JPEG方式を用いた場合の本装置の復号化
部分の動作の流れを示すフローチャート図である。
【0094】JPEG方式の符号化部分の処理動作は、
図16に示すように、原画像の画像データを入力し(S
401)、縮小器3の動作で縮小画像を作成し(S40
2)、縮小画像について例えば8×8画素のブロック単
位で走査して画像データを入力し(S403)、DCT
器61の動作としてDCT変換し(S404)、得られ
たDCT係数を量子化器63によって量子化して有効係
数の数を削減し(S405)、更にハフマン符号化器6
6によってハフマン符号化して、圧縮符号化データ(符
号化データ)を通信路または蓄積メディアに出力し(S
407)、全てのブロックについて符号化処理が終了し
たか判断し(S408)、終了した場合(Yes)は符
号化処理を終了し、全てのブロックについて処理が終了
していない場合(No)は、次にブロックに切り替えて
(S409)、処理S403から処理S408を繰り返
す。
【0095】また、JPEG方式の復号化部分の処理動
作は、図17に示すように、通信路または蓄積メディア
から1画面分の符号化データを入力し(S501)、ブ
ロック単位で符号化データを入力し(S502)、ハフ
マン復号化器71によってハフマン復号化し(S50
3)、逆量子化器77によって逆量子化し(S50
4)、IDCT器78によって逆DCT変換して(S5
05)、伸長復号した画像データを出力し(S50
6)、全てのブロックについて復号化処理が終了したか
判断し(S507)、全てのブロックについて処理が終
了していない場合(No)は、次にブロックに切り替え
て(S509)、処理S503から処理S507を繰り
返す。
【0096】一方、処理S507において、全てのブロ
ックについて処理が終了した場合(Yes)は、拡大器
4の動作として拡大画像を作成し(S508)、復号化
処理を終了するようになっている。
【0097】尚、JPEG方式については、「最新MP
EG教科書」マルチメディア通信研究会編 (株)アス
キー発行 p53〜p67に詳細に記述されている。
【0098】次に、符号化・復号化方法の別の方法であ
るH.261を用いたH.261方式について、図1
8,図19を用いて説明する。図18は、本発明の画像
処理装置におけるH.261方式の符号化部1内の構成
を示すブロック図であり、図19は、本発明の画像処理
装置におけるH.261方式の復号化部2内の構成を示
すブロック図である。
【0099】動画像の圧縮についてITU−T(Interna
tional Telecommunication Union-Telecommunication S
tandardization Sector,国際電気通信連合−電気通信標
準化部門)で標準化した技術として知られるH.261
方式は、1画面の原画像を12個のGOB(Group Of B
lock)という単位に分割し、更に1つのGOBは複数
(具体的には33個)の基本単位(MCU:Minimun Co
de Unit:16画素×16画素)で構成され、このMCU
はマクロブロック(MB:MacroBlock)とも呼ばれる。
そして、MBは4つのブロック(1つのブロックは8×
8画素)の輝度情報及び色差情報で構成され、画像を階
層構造で考える。
【0100】そして、ブロック単位でDCT変換及び量
子化を行い、MB単位で動き補償フレーム間予測を行っ
て可変長符号化し、GOB単位で情報源符号化の同期が
とれるようにGOBの通し番号や量子化特性等を盛り込
むようになっている。また、マクロブロック単位の予測
符号化では、フレーム間予測符号化又はフレーム内符号
化が選択して制御できるようになっており、多くの場合
フレーム間予測符号化が用いられるが、動画像における
最初のフレーム及び急に場面が変わった場合等、フレー
ム間の相関が低い場合には、フレーム内符号化が選択さ
れるようになっている。
【0101】H.261方式の符号化を用いた符号化部
1の構成は、図18に示すように、入力される画像の画
像データと、予測メモリ88内の予測信号の差分を求め
る差分器82と、入力された画像データ或いは差分器8
2からの差分データをマクロブロック或いは8×8画素
のブロック毎にDCT演算を行うDCT器83と、量子
化を行う量子化器84と、量子化器84から出力される
変換係数の逆量子化を行う逆量子化器85と、IDCT
変換を行うIDCT器86と、予測メモリ88内の予測
信号と加算する加算器87と、予測メモリ88と、高周
波成分を除去するループ内フィルタ89と、符号化にフ
レーム間予測符号化あるいはフレーム内符号化を用いる
か等の切替を行うスイッチ80a,80bと、スイッチ
の切替制御やDCT器83、量子化器84の特性等を制
御する符号化制御部81とから構成される。
【0102】そして、H.261方式の符号化を用いた
符号化部1における一般的な動作は、動画像における最
初のフレーム及び急に場面が変わった場合等、フレーム
間の相関が低い場合には、フレーム内符号化が選択され
て、スイッチ80a及びスイッチ80bが1に切り替え
られ、入力された画像データがそのままDCT器83で
DCT変換され、量子化器84で量子化されて変換係数
が出力される。この時、量子化器84から出力された変
換係数が、逆量子化器85で逆量子化され、IDCT器
86でIDCT変換されて予測メモリ88に記憶され
る。
【0103】そして、以降のフレームについては、フレ
ーム間予測符号化が選択され、スイッチ80a及びスイ
ッチ80bが2に切り替えられ、入力された画像データ
と、予測メモリ88に記憶されていて、ループ内フィル
タ89を通過した画像データとから差分器82で差分を
取って、その差分データがDCT器83でDCT変換さ
れ、量子化器84で量子化されて変換係数が出力され
る。
【0104】この時、量子化器84から出力された差分
データの変換係数が、逆量子化器85で逆量子化され、
IDCT器86でIDCT変換された差分の画像データ
と、予測メモリ88に記憶されていた画像データとを加
算器87で加算して予測メモリ88に記憶するようにな
っている。
【0105】次に、H.261方式の符号化を用いた復
号化部2の構成は、図19に示すように、逆量子化を行
う逆量子化器91と、IDCT変換を行うIDCT器9
2と、加算器93と、予測メモリ95と、ループ内フィ
ルタ96と、フレーム間予測復号あるいはフレーム内復
号とを切り換えるスイッチ94とから構成されている。
【0106】そして、H.261方式の符号化を用いた
復号化部2における一般的な動作は、フレーム内符号化
の場合は、スイッチ94が1に切り替えられ、入力され
た符号化データが逆量子化器91で逆量子化され、ID
CT器92でIDCT変換されて画像データが出力さ
れ、同時にその画像データが予測メモリ95に記憶され
る。
【0107】そして、フレーム間予測符号化の場合は、
スイッチ94が2に切り替えられ、入力された差分の符
号化データが、逆量子化器91で逆量子化され、IDC
T器92でIDCT変換されて、予測メモリ95に記憶
されていてループ内フィルタ96を通過した画像データ
と加算器93で加算されて、画像データとして出力され
る。
【0108】尚、H.261方式については、「最新M
PEG教科書」マルチメディア通信研究会編 (株)ア
スキー発行 p69〜p88に詳細に記述されている。
【0109】次にMPEG1を利用した画像の圧縮・伸
長方法について図20と図21とを用いて説明する。図
20は、MPEG1を用いた画像の符号化器の構成ブロ
ック図であり、図21は、MPEG1を用いた画像の復
号化器の構成ブロック図である。
【0110】MPEG1は、動画像を一連の静止画像の
集合として扱い、それら静止画像の一を符号化したもの
(この符号化された静止画像は、MPEGにおいては、
イントラ符号化画像又はIピクチャと称される)を間引
き、それらIピクチャの間をすでに表示された画像から
動き予測して符号化した外挿的予測符号化画像(Pピク
チャ)と、すでに表示された画像とこれから表示される
画像とから双方向に動き予測して符号化した内挿的予測
符号化画像(Bピクチャ)とを間引きされたIピクチャ
の代わりに挿入することで、全体の情報量を低減するも
のである。
【0111】ここで、Pピクチャの予測の基礎となる画
像は、すでに表示されたIピクチャ又はPピクチャであ
り、従って、順方向に予測するようになる。また、Bピ
クチャでは、順方向の予測と、これから表示されるべき
画像から予測する逆方向の予測と、これら両方を組み合
わせた双方向の予測とが行われる。
【0112】尚、高速再生を目的としてDCTの直流成
分を符号化したDC符号化画像(Dピクチャ)を混在さ
せることもあり、かかるDピクチャの取り扱いは、上記
I、B、Pの各ピクチャとは異なっている。ただし、こ
の差異は本発明の特徴部分に何らの関係を有しないの
で、ここではその説明を省略する。
【0113】MPEG1を用いた画像の符号化器は、現
在出力しているビットストリームがI、B、Pのどのピ
クチャであるかを表すマクロブロックタイプと、量子化
特性情報と、量子化変換係数と、動きベクトルとを出力
するものである。
【0114】MPEG1を用いた画像の符号化器は、図
20に示すように、ビットストリームのビットレートを
調節する量子化特性情報を出力するとともに、I、B、
Pの各ピクチャの算出及び出力を制御する符号化制御部
100と、画像間の差分を算出して予測の基礎となる差
分の画像を生成する減算器101と、DCT器102
と、量子化器103と、逆量子化器104と、IDCT
器105と、予測画像を基礎とした予測を行うための加
算器106と、予測画像を格納する第1の予測メモリ1
07及び第2の予測メモリ108と、双方向予測を行う
ための平均器109と、加算器106から出力される動
きベクトルを第1の予測メモリ107と第2の予測メモ
リ108とのどちらに出力するかを切り替えるスイッチ
110aと、IピクチャとPピクチャとBピクチャとを
切り替えるスイッチ110bとから構成されている。
【0115】DCT器102と、量子化器103と、逆
量子化器104と、IDCT器105とは、JPEGを
用いた場合におけるそれらと同様であるので、説明を省
略する。また、具体的な動作の説明については、「最新
MPEG教科書」、藤原洋監修、アスキー出版局、19
94年に詳しいので、ここでは省略する。
【0116】さらに、上記のMPEG1を用いた画像の
符号化器によって符号化されたMPEG1の画像を復号
化する復号化器は、量子化特性情報と、量子化変換係数
と、マクロブロックタイプとの入力を受けて、原画像を
再生するものである。
【0117】具体的には、MPEG1の復号化器は、図
21に示すように、逆量子化器111と、IDCT器1
12と、差分の画像と原画像とを加算する加算器113
と、予測画像を格納する第1の予測メモリ114及び第
2の予測メモリ115と、それら第1の予測メモリ11
4と第2の予測メモリ115とに格納された画像の平均
を算出して双方向予測を行う平均器116と、入力され
るマクロブロックタイプに応じて、加算器113の出力
を上記第1の予測メモリ114と第2の予測メモリ11
5とのどちらに出力するかを切り替えるスイッチ117
aと、原画像の画像データの出力を切り替えるスイッチ
117bと、予測の基礎となる画像を選択するスイッチ
117cとから構成されている。
【0118】尚、逆量子化器111と、IDCT器11
2とは、既に説明されたそれらと同様のものであるの
で、その説明を省略する。また、具体的な動作の説明に
ついては、上述の「最新MPEG教科書」に詳しいので
説明を省略する。
【0119】次にMPEG2を利用した画像の圧縮・伸
長方法について図22と図23とを用いて説明する。図
22は、MPEG2を用いた画像の符号化器の構成ブロ
ック図であり、図23は、MPEG2を用いた画像の復
号化器の構成ブロック図である。
【0120】MPEG2における符号化器と復号化器と
は、MPEG1におけるそれらとほぼ同様のものである
が、DCT器102′と、IDCT器103′,11
2′と、第1の予測メモリ107′,114′と、第2
の予測メモリ108′,115′とがフィールド構造を
有しているところが異なっている。これらについても詳
細は上述の「最新MPEG教科書」に詳しいので説明を
省略する。
【0121】次に、ベクトル量子化を行って、画像を圧
縮・伸長する方法について、図24〜図27を用いて説
明する。図24は、ベクトル量子化を用いた画像の符号
化器の構成ブロック図であり、図25は、ベクトル量子
化を用いた画像の符号化方法を説明するフローチャート
図であり、図26は、ベクトル量子化を用いた画像の復
号化器の構成ブロック図であり、図27は、ベクトル量
子化を用いた画像の復号化方法を説明するフローチャー
ト図である。
【0122】ベクトル量子化(VQ)は、JPEGと
H.261とMPEG1とMPEG2とが画素の値、予
測画像、変換係数等を独立に量子化するスカラー量子化
(SQ)とは対照的に、複数の画素の値等を一括してベ
クトルとして扱って、各符号に写像するものである。
【0123】すなわち、ベクトル量子化とは、原画像は
複数のベクトルとして表現されている。そして、それら
各ベクトルと同じ次元のベクトル空間に予め通し番号を
付与され、設定された複数のベクトル(「代表ベクト
ル」と称する)のうち、各ベクトルに最も近接したもの
を近似値として選択し、当該ベクトルに付与された通し
番号を符号として出力するものである。尚、これら出力
される当該ベクトルの番号の列をさらにエントロピー符
号化して出力してもよい。
【0124】このようなベクトル量子化を実現する符号
化器は、図24に示すように、第1のカウンタ121
と、第2のカウンタ122と、コードブック123と、
歪み計算器124と、メモリ125と、検索器126
と、エントロピー符号化器127とから構成されてい
る。
【0125】以下、各部を具体的に説明する。第1のカ
ウンタ121は、原画像データとブロック数との入力を
受けて、原画像を複数のベクトルに分割して歪み計算器
124に出力するものである。第2のカウンタ122
は、予め設定されている代表ベクトルの数の入力をうけ
て、コードブック123に格納されている各ベクトルを
順に出力するものである。
【0126】コードブック123は、代表ベクトルを格
納するメモリである。歪み計算器124は、第1のカウ
ンタ121から原画像を表現するベクトルと各代表ベク
トルとの歪みを算出し、当該代表ベクトルの通し番号と
ともにメモリ125に格納するものである。ここで、歪
みは、これらのベクトル間の距離(二乗誤差)で表され
るのが普通である。
【0127】検索器126は、メモリ125に格納され
た歪みのうち、最小の歪みとなっている代表ベクトルの
通し番号をエントロピー符号化器127に出力するもの
である。エントロピー符号化器127は、原画像を表す
複数のベクトルに亘って、それらの近似値として出力さ
れる代表ベクトルの通し番号をエントロピー符号化する
ものである。エントロピー符号化については、広く知ら
れた方法であるので、その説明を省略する。
【0128】ここで、ベクトル量子化を行う符号化器の
動作について図25を参照しながら説明する。尚、図2
5に示すフローチャートでは、一の画面を符号化する処
理を表している。まず、第1のカウンタ121が原画像
データとブロック数(M)との入力を受けて(S60
1)、原画像を複数のベクトルに分割し、それら分割さ
れたベクトルをカウントする。例えば、カウンタkに
「1」を代入してリセットする(S602)。
【0129】一方、第2のカウンタ122が予め設定さ
れている代表ベクトルの数(N)の入力を受けて(S6
03)、コードブック123に格納されている代表ベク
トルを順に出力する。例えば、カウンタlに「1」を代
入してリセットする(S604)。
【0130】そして、歪み計算器124が、第1のカウ
ンタ121からk番目(1番目)のベクトルの入力を受
け、さらに第2のカウンタ122からl番目(1番目)
の代表ベクトルの入力を受けて、これらのベクトルの間
の歪みを算出し(S605)、メモリ125に格納す
る。
【0131】すると、検索器126がメモリ125に格
納された歪みのうち最小のものを検索して、その代表ベ
クトルの番号をバッファに格納する。尚、ここで、検索
器126は、現在バッファに格納されている値と、処理
S605にて算出された歪みとを比較して、算出された
歪みが小さいならば、その値を新たにバッファに格納す
るようにして、最小の歪みを検索するようにしていても
構わない。
【0132】そして、第2のカウンタがlをインクリメ
ントして(S607)、それが代表ベクトルの総数であ
るNよりも大きいか否かを判定し(S608)、大きく
ないならば(Noであるならば)、歪みを算出されてい
ない代表ベクトルが残っているので、処理S605に戻
る。
【0133】また、各代表ベクトルについての歪みが算
出され、処理S608において、代表ベクトルの総数で
あるNよりも大きくなると(Yesであると)、検索器
126がバッファに格納した最小の歪みに対応する代表
ベクトルの番号をエントロピー符号化器127に出力す
る(S609)。第1のカウンタ121がkをインクリ
メントして(S610)、それがブロックの数であるM
よりも大であるか否かを判定し(S611)、そうでな
いならば(Noならば)、処理S603に戻る。
【0134】また、処理S611において、Mよりもk
が大ならば(Yesならば)、エントロピー符号化器1
27が代表ベクトルの番号の系列をエントロピー符号化
して出力して(S612)、処理終了する。
【0135】一方、ベクトル量子化における復号化器
は、図26に示すように、カウンタ130と、エントロ
ピー復号化器131と、置換器132と、コードブック
123とから構成されている。
【0136】以下、各部を具体的に説明する。カウンタ
130は、一の画面を再生するために必要なブロック数
(M)の入力を受けて出力する代表ベクトルをカウント
し、それがMに達すると、置換器132に信号を出力す
るものである。エントロピー復号化器131は、符号化
データの入力を受けて、それをエントロピー復号化する
ものである。
【0137】置換器132は、エントロピー復号化器1
31から代表ベクトルの通し番号の系列の入力を受け、
さらにカウンタ130から信号の入力を受けるまで、当
該系列の各代表ベクトルの番号に対応する代表ベクトル
をコードブック123から検索して、当該代表ベクトル
を再生された画像データとして複数出力するものであ
る。尚、コードブック123は、符号化器におけるそれ
と同じものである。
【0138】次に、ベクトル量子化器における復号化器
の動作について、図27を参照しながら説明する。カウ
ンタ130がブロック数(M)の入力を受け(S70
1)、さらにエントロピー復号化器131が符号化デー
タの入力を受けて、それをエントロピー復号化する(S
702)。
【0139】そして、カウンタ130が、入力された代
表ベクトルの通し番号の系列をカウントするカウンタ
(例えばk)を「1」にリセットする(S703)。そ
して、置換器132が代表ベクトルの通し番号の一つに
対応する代表ベクトルをコードブック123から検索し
て、当該ベクトルを出力する(S704)。
【0140】そして、カウンタ130が、kをインクリ
メントし(S705)、kがMより大であるか否かを判
定し(S706)、そうでなければ(Noであれば)、
処理S704に戻る。また、処理S706において、k
がMより大であれば(Yesであれば)、一の画面を再
生する代表ベクトルの出力が終了したので、処理終了す
る。
【0141】本発明の実施の形態の画像処理方法及び画
像処理装置によれば、原画像の圧縮符号化の前に画像デ
ータを縮小し、その縮小画像データを圧縮符号化して伝
送又は蓄積し、伝送又は蓄積されたデータを伸長復号化
して縮小画像データを作成し、その縮小画像データを拡
大して原画像を得るようにしているので、縮小画像デー
タの圧縮符号化により圧縮効率を向上させることがで
き、伸長復号化させた縮小画像データを拡大することに
より実用的な品質の画質で再生できる効果がある。
【0142】例えば、256×256の自然画像(モノ
クロ、8bit/pel )の場合、図28の説明図に示すよう
に、JPEG(図中上段の方法)では1/40程度の圧
縮が限界となるが、本発明の実施の形態の画像処理方法
(図中中段の方法)では、1/60程度の圧縮でも、十
分実用になる画質を再生することができる効果がある。
【0143】
【発明の効果】請求項1〜4記載の発明によれば、原画
像の圧縮符号化前に原画像の画像データを縮小し、伸長
復号化後の縮小画像データを拡大する画像処理方法及び
画像処理装置としているので、圧縮効率を高めることが
でき、高圧縮においても実用的な画質の画像を得ること
ができる効果がある。
【0144】請求項5記載の発明によれば、請求項3記
載の画像処理装置で縮小画像データを圧縮符号化した画
像データを通信路に出力し、請求項4記載の画像処理装
置で通信路から入力した画像データを伸長復号化し、そ
れを縮小画像データとして拡大する画像処理装置として
いるので、圧縮効率を高めて伝送することができ、高圧
縮においても実用的な画質の画像を得ることができる効
果がある。
【0145】請求項6記載の発明によれば、請求項3記
載の画像処理装置で縮小画像データを圧縮符号化した画
像データを蓄積メディアに出力し、請求項4記載の画像
処理装置で蓄積メディアから入力した画像データを伸長
復号化し、それを縮小画像データとして拡大する画像処
理装置としているので、圧縮効率を高めて蓄積すること
ができ、高圧縮においても実用的な画質の画像を得るこ
とができる効果がある。
【0146】請求項7,8記載の発明によれば、画像デ
ータを縮小するのに離散コサイン変換法、最近接内挿
法、共一次内挿法、3次畳み込み内挿法又はアダマール
変換法を用い、また、縮小画像データを拡大するのに逆
離散コサイン変換法、最近接内挿法、共一次内挿法、3
次畳み込み内挿法又はアダマール変換法を用いた請求項
1又は請求項2記載の画像処理方法としているので、圧
縮効率を高めることができ、高圧縮においても実用的な
画質の画像を得ることができる効果がある。
【0147】請求項9,10記載の発明によれば、画像
縮小手段で画像データを縮小するのに離散コサイン変換
法、最近接内挿法、共一次内挿法、3次畳み込み内挿法
又はアダマール変換法を用い、また、画像拡大手段で縮
小画像データを拡大するのに逆離散コサイン変換法、最
近接内挿法、共一次内挿法、3次畳み込み内挿法又はア
ダマール変換法を用いた請求項3又は請求項4記載の画
像処理装置としているので、圧縮効率を高めることがで
き、高圧縮においても実用的な画質の画像を得ることが
できる効果がある。
【0148】請求項11,12記載の発明によれば、縮
小画像データを圧縮符号化するのに又は画像データを伸
長復号化するのにJPEG方式、H.261方式、MP
EG1方式、MPEG2方式又はベクトル量子化方式を
用いた請求項1又は請求項2記載の画像処理方法として
いるので、圧縮効率を高めることができ、高圧縮におい
ても実用的な画質の画像を得ることができる効果があ
る。
【0149】請求項13,14記載の発明によれば、圧
縮符号化手段で縮小画像データを圧縮符号化するのに又
は伸長復号化手段で画像データを伸長復号化するのにJ
PEG方式、H.261方式、MPEG1方式、MPE
G2方式又はベクトル量子化方式を用いた請求項3又は
請求項4記載の画像処理装置としているので、圧縮効率
を高めることができ、高圧縮においても実用的な画質の
画像を得ることができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る画像処理装置の基本
構成ブロック図である。
【図2】本発明における離散コサイン変換を用いた画像
縮小・拡大方法の概略を示す説明図である。
【図3】本発明における離散コサイン変換を用いた縮小
器3の構成を示すブロック図である。
【図4】本発明における離散コサイン変換を用いた拡大
器4の構成を示すブロック図である。
【図5】本発明における離散コサイン変換を用いた縮小
器3の動作を示すフローチャート図である。
【図6】本発明における離散コサイン変換を用いた拡大
器4の動作を示すフローチャート図である。
【図7】最近接内挿法における内挿の方法を表す説明図
である。
【図8】共一次内挿法における内挿の方法を表す説明図
である。
【図9】3次畳み込み内挿法の内挿の方法を表す説明図
である。
【図10】内挿法を用いる縮小器3及び拡大器4の構成
ブロック図である。
【図11】内挿法を用いた拡大・縮小方法を表すフロー
チャート図である。
【図12】アダマール変換を利用した画像を縮小する方
法を表す説明図である。
【図13】アダマール変換を利用した画像を拡大する方
法を表す説明図である。
【図14】本発明の画像処理装置におけるJPEG方式
を用いた符号化部1内の構成を示すブロック図である。
【図15】本発明の画像処理装置におけるJPEG方式
を用いた復号化部2内の構成を示すブロック図である。
【図16】JPEG方式を用いた場合の本装置の符号化
部分の動作の流れを示すフローチャート図である。
【図17】JPEG方式を用いた場合の本装置の復号化
部分の動作の流れを示すフローチャート図である。
【図18】本発明の画像処理装置におけるH.261方
式を用いた符号化部1内の構成を示すブロック図であ
る。
【図19】本発明の画像処理装置におけるH.261方
式を用いた復号化部2内の構成を示すブロック図であ
る。
【図20】MPEG1を用いた画像の符号化器の構成ブ
ロック図である。
【図21】MPEG1を用いた画像の復号化器の構成ブ
ロック図である。
【図22】MPEG2を用いた画像の符号化器の構成ブ
ロック図である。
【図23】MPEG2を用いた画像の復号化器の構成ブ
ロック図である。
【図24】ベクトル量子化を用いた画像の符号化器の構
成ブロック図である。
【図25】ベクトル量子化を用いた画像の符号化方法を
説明するフローチャート図である。
【図26】ベクトル量子化を用いた画像の復号化器の構
成ブロック図である。
【図27】ベクトル量子化を用いた画像の復号化方法を
説明するフローチャート図である。
【図28】本実施の形態の画像処理方法の効果を説明す
るための説明図である。
【図29】従来の画像処理装置の構成ブロック図であ
る。
【符号の説明】
1…符号化部、 2…復号化部、 3…縮小器、 4…
拡大器、 11…離散コサイン変換器、 12…量子化
器、 13…ハフマン符号化器、 21…ハフマン復号
化器、 22…逆量子化器、 23…逆離散コサイン変
換器 31,41…N×N点DCT器、 32…P×P
点通過フィルタ、 33,43…P×P点IDCT器、
34,44…P/N輝度調整器、 42…(P×P−
N×N)点0値挿入フィルタ、 51…画素数計算器、
52…水平方向カウンタ、 53…第1の計算器、
54…垂直方向カウンタ、 55…第2の計算器、 5
6…第3の計算器、 61…DCT器、 62,76…
量子化テーブル、 63,84…量子化器、 64,8
2…差分器、 65…ジグザグスキャン器、 66…ハ
フマン符号化器、 67,72…DCハフマンテーブ
ル、 68,73…ACハフマンテーブル、 71…ハ
フマン復号化器、 74,87,93…加算器、 75
…逆ジグザグスキャン器、 77,85,91…逆量子
化器、 78,86,92…IDCT器、 80a、8
0b,94…スイッチ、 81…符号化制御部、 8
8,95…予測メモリ、 89,96…ループ内フィル
タ、 100…符号化制御部、 101…減算器、 1
02…DCT器、 103…量子化器、 104…逆量
子化器、 105…IDCT器、 106…加算器、
107,107′…第1の予測メモリ、 108,10
8′…第2の予測メモリ、109…平均器、 110…
スイッチ、 111…逆量子化器、 112…IDCT
器、 113…加算器、 114,114′…第1の予
測メモリ、 115,115′…第2の予測メモリ、
116…平均器、 117…スイッチ、 121…第1
のカウンタ、 122…第2のカウンタ、 123…コ
ードブック、124…歪み計算器、 125…メモリ、
126…検索器、 127…エントロピー符号化器、
130…カウンタ、 131…エントロピー復号化
器、132…置換器

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原画像の1フレームの画像データを縮小
    して縮小画像データを作成し、前記縮小画像データをブ
    ロック単位に分割して圧縮符号化することを特徴とする
    画像処理方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の画像処理方法で圧縮符号
    化された画像データを伸長復号化して縮小画像データを
    作成し、前記縮小画像データを拡大して原画像の1フレ
    ームを得ることを特徴とする画像処理方法。
  3. 【請求項3】 原画像の1フレームの画像データを縮小
    して縮小画像データを作成する画像縮小手段と、前記縮
    小画像データをブロック単位に分割して圧縮符号化する
    圧縮符号化手段とを有することを特徴とする画像処理装
    置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の画像処理装置で圧縮符号
    化された画像データを伸長復号化する伸長復号化手段
    と、前記伸長復号化された画像データを縮小画像データ
    として拡大して原画像の1フレームを得る画像拡大手段
    とを有することを特徴とする画像処理装置。
  5. 【請求項5】 圧縮符号化された画像データを通信路に
    出力する請求項3記載の画像処理装置と、前記通信路か
    ら前記画像データを入力する請求項4記載の画像処理装
    置とを有することを特徴とする画像処理装置。
  6. 【請求項6】 圧縮符号化された画像データを蓄積メデ
    ィアに出力する請求項3記載の画像処理装置と、前記蓄
    積メディアから前記画像データを入力する請求項4記載
    の画像処理装置とを有することを特徴とする画像処理装
    置。
  7. 【請求項7】 画像データを縮小するのに離散コサイン
    変換法、最近接内挿法、共一次内挿法、3次畳み込み内
    挿法又はアダマール変換法を用いたことを特徴とする請
    求項1記載の画像処理方法。
  8. 【請求項8】 縮小画像データを拡大するのに逆離散コ
    サイン変換法、最近接内挿法、共一次内挿法、3次畳み
    込み内挿法又はアダマール変換法を用いたことを特徴と
    する請求項2記載の画像処理方法。
  9. 【請求項9】 画像縮小手段で画像データを縮小するの
    に離散コサイン変換法、最近接内挿法、共一次内挿法、
    3次畳み込み内挿法又はアダマール変換法を用いたこと
    を特徴とする請求項3記載の画像処理装置。
  10. 【請求項10】 画像拡大手段で縮小画像データを拡大
    するのに逆離散コサイン変換法、最近接内挿法、共一次
    内挿法、3次畳み込み内挿法又はアダマール変換法を用
    いたことを特徴とする請求項4記載の画像処理装置。
  11. 【請求項11】 縮小画像データを圧縮符号化するのに
    JPEG方式、H.261方式、MPEG1方式、MP
    EG2方式又はベクトル量子化方式を用いたことを特徴
    とする請求項1記載の画像処理方法。
  12. 【請求項12】 画像データを伸長復号化するのにJP
    EG方式、H.261方式、MPEG1方式、MPEG
    2方式又はベクトル量子化方式を用いたことを特徴とす
    る請求項2記載の画像処理方法。
  13. 【請求項13】 圧縮符号化手段で縮小画像データを圧
    縮符号化するのにJPEG方式、H.261方式、MP
    EG1方式、MPEG2方式又はベクトル量子化方式を
    用いたことを特徴とする請求項3記載の画像処理装置。
  14. 【請求項14】 伸長復号化手段で画像データを伸長復
    号化するのにJPEG方式、H.261方式、MPEG
    1方式、MPEG2方式又はベクトル量子化方式を用い
    たことを特徴とする請求項4記載の画像処理装置。
JP14958596A 1996-06-11 1996-06-11 画像処理方法及び画像処理装置 Pending JPH09331529A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14958596A JPH09331529A (ja) 1996-06-11 1996-06-11 画像処理方法及び画像処理装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14958596A JPH09331529A (ja) 1996-06-11 1996-06-11 画像処理方法及び画像処理装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09331529A true JPH09331529A (ja) 1997-12-22

Family

ID=15478425

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP14958596A Pending JPH09331529A (ja) 1996-06-11 1996-06-11 画像処理方法及び画像処理装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09331529A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010502081A (ja) * 2006-08-21 2010-01-21 エヌエックスピー ビー ヴィ 映像信号の動き補償処理の方法および装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010502081A (ja) * 2006-08-21 2010-01-21 エヌエックスピー ビー ヴィ 映像信号の動き補償処理の方法および装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3118237B1 (ja) 画像予測復号化方法
US7336720B2 (en) Real-time video coding/decoding
US20030128753A1 (en) Optimal scanning method for transform coefficients in coding/decoding of image and video
JP4245576B2 (ja) 画像圧縮伸張法、画像圧縮装置及び画像伸張装置
JP2023105156A (ja) 画像符号化装置、画像符号化方法、及びプログラム
JP2004080786A (ja) 離散コサイン変換係数を参照する動き推定方法及び装置
JP2024015184A (ja) 画像復号装置及び方法及びプログラム
JP2023181542A (ja) 画像符号化装置及び画像復号装置及びそれらの制御方法及びプログラム
JP3696490B2 (ja) デコーダのビデオメモリ条件を減少させる方法及びビデオデコーダ
KR100598093B1 (ko) 낮은 메모리 대역폭을 갖는 동영상 압축 장치와 그 방법
JP3870439B2 (ja) 動き補償予測復号装置
JPH04229382A (ja) ディジタル画像データの解像度交換装置
WO2020184223A1 (ja) 画像復号装置、画像復号方法、及びプログラム
WO2020184227A1 (ja) 画像復号装置、画像復号方法、及びプログラム
JPH09331529A (ja) 画像処理方法及び画像処理装置
JP2002204459A (ja) 動画像符号化方法及び装置
JPH0984011A (ja) 動画符号化方式変換装置
JP3343554B1 (ja) 画像予測復号化方法及び画像予測符号化装置
JP2002359852A (ja) 画像予測復号化装置及び方法
JP3481112B2 (ja) 動画像復号化装置
KR100230842B1 (ko) 동영상 복호기의 블록화 현상 제거 방법 및 그 장치(Method of and Device for eliminating blocking effect in a motion picture decoder)
JP3343553B1 (ja) 画像予測符号化装置及び方法
JP2004215049A (ja) 符号化装置および方法、復号装置および方法、並びにプログラム
KR20040063650A (ko) 비디오 코덱의 리사이징 시스템
Aalmoes et al. Overview of Still-picture and Video Compression Standards