JPH09330800A - 荷電粒子加速器のビーム出射装置 - Google Patents

荷電粒子加速器のビーム出射装置

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JPH09330800A
JPH09330800A JP14953396A JP14953396A JPH09330800A JP H09330800 A JPH09330800 A JP H09330800A JP 14953396 A JP14953396 A JP 14953396A JP 14953396 A JP14953396 A JP 14953396A JP H09330800 A JPH09330800 A JP H09330800A
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betatron
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 有限の複数の周波数の交流電力を入力するこ
とにより、ベータトロン振動数が変動しても、常に、ベ
ータトロン振動数に対応した周波数の整数倍に近い周波
数で振動を励起することができ、これにより入力電力を
小さくすることができる、安価でコンパクトな荷電粒子
加速器のビーム出射装置を提供する。 【解決手段】 荷電粒子を周回させながら加速してエネ
ルギーを蓄積させ、荷電粒子ビームの共鳴現象を利用し
てビームを取り出す荷電粒子加速器に於いて、有限の複
数の周波数の交流電力を入力して、それにより生成され
る電界によりビームを振動させて取り出すようにしたも
のである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は円形の荷電粒子加
速器のビーム出射装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図2は、例えば”Nuclear In
struments and Methods in
Physics Research A326”の39
9ページ”Slow Beam Extraction
at TARN II”に示された従来の荷電粒子加
速器の機器配置図である。図2において、1は偏向電磁
石、2は四極電磁石、3は高周波空洞であり、4はビー
ム出射に用いる六極電磁石、5は粒子の振幅を増加させ
るノックアウト電極、6aは周回ビームを切り出す出射
用静電セプタムであり、6bは出射ビームをビーム輸送
系に導くセプタム電磁石である。
【0003】次に、この従来例の動作について説明す
る。円形加速器に於いては、荷電粒子は四極電磁石2に
よって収束、反収束を繰り返しながら偏向電磁石1によ
って周回させられる。荷電粒子の収束、反収束の繰り返
しによる運動をベータトロン振動と呼ぶ。ベータトロン
振動数νが次の式を満足する時、円形加速器内の小さな
誤差磁場等により、共鳴条件が成り立ち、荷電粒子は急
速にビームの中心軌道から離れていく。 整数=n×ν (n:任意の整数) 六極電磁石4の形成する磁場は、荷電粒子の振幅が大き
くなると収束力又は反収束力が大きくなる。このこと
は、振幅によってベータトロン振動数が変化することを
意味する。ここで、円形加速器を共鳴条件に近いベータ
トロン振動数で運転し、六極電磁石4を励磁すると、振
幅に依存した安定領域と不安定領域が形成される。図3
に示すように、初期状態では、全ての粒子は安定領域に
存在するが、ノックアウト電極5に次式の周波数の交流
電磁場を加えると、粒子振動の振幅が増加して不安定領
域に粒子が存在するようになる。 f=ベータトロン振動数の端数(Δν)×周回周波数
(frev)×整数 不安定領域の粒子は出射用静電セプタム6aで切り出さ
れ、セプタム電磁石6bにより加速器から取り出され
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の円形の荷電粒子
加速器のビーム出射装置は、以上のように構成されてい
るので、1個の周波数でベータトロン振動を励起して、
ビームを取り出し可能な振幅にするには、入力周波数が
ベータトロン振動数から外れても振幅を大きくするだけ
の大きさのノックアウト電極5及び入力交流電力が必要
であった。また、四極電磁石2の電源のリップルによ
り、ベータトロン振動の整数次共鳴の幅が時間変化する
ため、また、ビーム断面内の荷電粒子の密度分布が均一
でないため、出射ビームの電流は時間的に変化する等の
問題点があった。
【0005】この発明は上記したような問題点を解決す
るためになされたものであり、有限の複数の周波数の交
流電力を入力することにより、ベータトロン振動数が変
動しても、常に、ベータトロン振動数に対応した周波数
の整数倍に近い周波数で振動を励起することができ、こ
れにより入力電力を小さくすることができる、安価でコ
ンパクトな荷電粒子加速器のビーム出射装置を得ること
を目的とする。
【0006】この発明の他の目的は、振幅の変化量に対
してベータトロン振動数変化量が大きくなる周波数帯
に、より多くの入力交流電力周波数を分布させること
で、各周波数に必要な交流電力量を均一になるようにし
た、安価で制御の容易な荷電粒子加速器のビーム出射装
置を得ることにある。
【0007】この発明の更に他の目的は、構成が簡単
で、且つ安価に製造できる、信頼性の高い荷電粒子加速
器のビーム出射装置を得ることにある。
【0008】この発明の更に他の目的は、各周波数の入
力交流電力のそれぞれの電力量を個別に予め最適な値に
設定することにより、更に少ない入力交流電力でベータ
トロン振動を励起し得る荷電粒子加速器のビーム出射装
置を得ることにある。
【0009】この発明の更に他の目的は、出射ビーム電
流値を交流電力発生装置にフィードバックすることで、
出射ビーム電流値の時間変化を除去できる荷電粒子加速
器のビーム出射装置を得ることにある。
【0010】この発明の更に他の目的は、安価でコンパ
クトで、且つ出射ビーム電流値の時間変化を除去できる
荷電粒子加速器のビーム出射装置を得ることにある。
【0011】この発明の更に他の目的は、よりきめの細
かいフィードバック制御ができ、且つより出射ビーム電
流値の時間変化の小さい荷電粒子加速器のビーム出射装
置を得ることにある。
【0012】この発明の更に他の目的は、フィードバッ
ク制御関数の演算に計算機を使用することにより、取り
出し時間及び出射ビーム電流値を、容易に、出射ビーム
の利用者の希望に合わせることが可能な荷電粒子加速器
のビーム出射装置を得ることにある。
【0013】この発明の更に他の目的は、アナログ演算
回路によるフィードバックループを付加することによ
り、計算機では追従できないビーム電流値の早い時間変
化を除去することが可能な荷電粒子加速器のビーム出射
装置を得ることにある。
【0014】この発明の更に他の目的は、フィードバッ
ク制御関数の入力パラメータの一つとして蓄積ビーム電
流値を計算機に読み込み、蓄積ビーム電流値から、取り
出し時間に対する出射ビーム電流値の算出、出射ビーム
電流値の取り出し時間の算出を行い、より複雑な出射ビ
ームの利用者の希望に合わせることが可能な荷電粒子加
速器のビーム出射装置を得ることを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
荷電粒子を周回させながら加速してエネルギーを蓄積さ
せ、荷電粒子ビームの共鳴現象を利用してビームを取り
出す荷電粒子加速器に於いて、有限の複数の周波数の交
流電力を入力して、それにより生成される電界によりビ
ームを振動させて取り出すようにしたものである。
【0016】請求項2に係る発明は、請求項1のビーム
出射装置において、ベータトロン振動振幅に対するベー
タトロン振動数の微分値の絶対値に比例して、入力すべ
き交流電力の周波数を分布させるようにしたものであ
る。
【0017】請求項3に係る発明は、請求項1又は2に
於いて、各周波数毎にシンセサイザと交流電力増幅器と
ノックアウト電極とを備えるものである。
【0018】請求項4に係る発明は、請求項1又は2に
於いて、各周波数毎にシンセサイザと交流電力増幅器と
を備え、各周波数の交流電力を重ね合わせて1台のノッ
クアウト電極に入力するようにしたものである。
【0019】請求項5に係る発明は、請求項1又は2に
於いて、各周波数毎にシンセサイザを備え、各周波数の
信号を重ね合わせて1台の交流電力増幅器により増幅し
て、1台のノックアウト電極に入力するようにしたもの
である。
【0020】請求項6に係る発明は、請求項1又は2に
於いて、1台のシンセサイザと複数の周波数の発振回路
を備え、各周波数の発振回路の信号を重ね合わせて、ミ
キサーにより前記シンセサイザの信号と各周波数の発振
回路の重ね合わされた信号を掛け合わせ、その出力信号
を1台の交流電力増幅器により増幅して、1台のノック
アウト電極に入力するようにしたものである。
【0021】請求項7に係る発明は、請求項1又は2に
於いて、1台のシンセサイザと、複数の周波数の発振回
路と、各周波数に対応した交流電力増幅器とを備え、各
周波数の信号を重ね合わせて、アナログ乗算器により前
記シンセサイザの信号と各周波数の重ね合わされた信号
を掛け合わせ、その出力信号を1台の交流電力増幅器に
より増幅して、1台のノックアウト電極に入力するよう
にしたものである。
【0022】請求項8に係る発明は、荷電粒子を周回さ
せながら加速してエネルギーを蓄積させ、荷電粒子ビー
ムの共鳴現象を利用してビームを取り出す荷電粒子加速
器に於いて、ビーム電流モニタを備え、ビーム出射後に
出射ビーム電流値を交流電力発生装置にフィードバック
制御して、前記交流電力発生装置が発生する電磁場によ
りビームを振動させて取り出すようにしたものである。
【0023】請求項9に係る発明は、請求項4、5、
6、7又は8に於いて、出射ビーム電流値を、ノックア
ウト電極の前段の1台の交流電力増幅器にフィードバッ
ク制御するようにしたものである。
【0024】請求項10に係る発明は、請求項4、5、
6、7又は8に於いて、出射ビーム電流値を、各周波数
に対応する交流電力増幅器の一部あるいは全部を選択し
て、フィードバック制御するようにしたものである。
【0025】請求項11に係る発明は、請求項8、9又
は10に於いて、出射ビーム電流値をアナログ/デジタ
ル変換し、計算機によりフィードバック制御関数を演算
して、デジタル/アナログ変換して交流電力増幅器にフ
ィードバック制御を行うようにしたものである。
【0026】請求項12に係る発明は、請求項11に於
いて、前記計算機によるフィードバック制御に、アナロ
グ演算回路によるフィードバック制御関数演算値を加算
して前記交流電力増幅器にフィードバック制御を行うよ
うにしたものである。
【0027】請求項13に係る発明は、請求項11に於
いて、蓄積ビーム電流値をアナログ/デジタル変換し、
前記計算機にフィードバック制御関数の入力パラメータ
の一つとして蓄積ビーム電流値を取り込んで演算し、演
算値をデジタル/アナログ変換して、交流電力増幅器に
フィードバック制御を行うようにしたものである。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態につ
いて添付図面を参照して説明する。
【0029】実施の形態1.先ず、荷電粒子を周回させ
ながら加速してエネルギーを蓄積させ、荷電粒子ビーム
の共鳴現象を利用してビームを取り出す荷電粒子加速器
に於いて、有限の複数の周波数の交流電力を入力して、
それにより生成される電界にてビームを振動させて取り
出すようにした本発明の実施の形態1について説明す
る。図1はこの発明の実施の形態1によるベータトロン
振動振幅と、ベータトロン振動数(Δν)×周回周波数
(frev)との関係を表す図で、以下、この図1に基
づいて説明する。図1において、横軸はベータトロン振
動振幅、縦軸は ベータトロン振動数(Δν)×周回周波数(frev)
×整数(n) を示す。ベータトロン振動を励起する最適な周波数fi
dealは、以下の式で表される。 fideal=Δν×frev×n ベータトロン振動数はその振幅に依存するため、最適周
波数fidealも変化する。
【0030】次に、この実施の形態1の動作について説
明する。周波数がビーム軌道中心でのfidealとビ
ーム出射時に必要な振幅でのfidealとの間で、あ
る有限の複数の交流電力で水平または垂直の電場をつく
る。例えば、有限の複数の交流電力f1〜fnを等間隔
にした場合(仮にf1がビーム軌道中心でのfidea
lと等しいとする)、ビーム軌道中心付近の荷電粒子
は、交流電力f1にてタイミング良く蹴られ、次第にベ
ータトロン振動振幅を大きくする。振幅が大きくなる
と、ベータトロン振動数が変化し、次に、交流電力f2
にてタイミング良く蹴られるようになる。このようにし
て、最後に、ビーム軌道中心付近の荷電粒子は、交流電
力fnにてタイミング良く蹴られ、ビーム出射時に必要
な振幅となり、出射用静電セプタム6a、セプタム電磁
石6b等の機器により円形加速器の外に取り出される。
従って、1周波数でビームを蹴る場合、上述の従来例と
比較して所定の振幅まで蹴るための入力パワーが小さく
てすみ、安価に製造することができる。
【0031】実施の形態2.次に、上記実施の形態1に
おいて、ベータトロン振動振幅に対するベータトロン振
動数の微分値の絶対値に比例して、入力すべき交流電力
の周波数を分布させるようにした実施の形態2について
説明する。図4はこの発明の実施の形態2によるベータ
トロン振動振幅と、ベータトロン振動数(Δν)×周回
周波数(frev)との関係を表す図で、以下この図4
に基づいて説明する。図4はこの発明の実施の形態1を
示す図1のベータトロン振動数のベータトロン振動振幅
依存性を示す曲線に、ベータトロン振動を励起させる交
流電力の周波数の分布条件を示したものである。
【0032】次に、この実施の形態2の動作について説
明する。一定のベータトロン振動振幅の変化量を得るに
は、その振幅xiでのベータトロン振動振幅に対するベ
ータトロン振動数の微分値dfideal/dxに比例
した交流電力を入力しなければならない。この実施の形
態2では、微分値dfideal/dxに比例して交流
電力の周波数を分布、つまり、 |(fi−1−fi)|×dfideal/dx≒|
(fi−1−fi)2/(xi−xi−1)|=一定 となるように周波数を分布させ、各周波数の電力量を同
一にして、ベータトロン振動を励起している。従って、
各周波数の電力量が同一なため、ビーム出射装置の制御
点数を減らすことができ、安価に制御性を向上すること
ができる。
【0033】実施の形態3.図5はこの発明の実施の形
態3によるビーム出射装置を示している。図5におい
て、符号5a、5b、5cはビームを挟んで2個の電極
を持つノックアウト電極であり、符号7a、7b、7c
は各ノックアウト電極5a、5b、5cに対してそれぞ
れ異なった周波数f1、f2、f3の交流信号を発生す
るシンセサイザであり、符号8はシンセサイザ7a、7
b、7cの交流信号を増幅してノックアウト電極5a、
5b、5cに交流電力を供給する交流電力増幅器であ
る。
【0034】次に、この実施の形態3の動作について説
明する。交流信号の周波数がビーム軌道中心付近の荷電
粒子のベータトロン振動数に最も近い順にf1、f2、
f3となっているとすると、シンセサイザ7aの発生す
る周波数f1の交流信号は、交流電力増幅器8により電
力増幅され、ノックアウト電極5aに入力され、ビーム
軌道中心付近の荷電粒子をタイミング良く蹴り、ベータ
トロン振動を励起する。ベータトロン振動振幅が大きく
なってくると、f1のタイミングでは効率的に蹴ること
ができなくなる。次に、シンセサイザ7bの発生する周
波数f2の交流信号によって、ノックアウト電極5bを
介して荷電粒子がタイミング良く蹴られるようになり、
さらにベータトロン振動振幅が大きくなってくる。f2
のタイミングでは効率的に蹴ることができなくなってく
ると、次にシンセサイザ7cの発生する周波数f3の交
流信号によって、ノックアウト電極5cを介して荷電粒
子がタイミング良く蹴られるようになり、最後にベータ
トロン振動の整数次共鳴の条件になり、荷電粒子が出射
される。このようにして、上記実施の形態1と同様の機
能を達成することができる。また、この実施の形態3で
は、3組のシンセサイザ、交流電力増幅器、ノックアウ
ト電極を使用しているが、2組以上使用すれば同様な効
果が得られる。各周波数毎にノックアウト電極、シンセ
サイザ、交流電力増幅器を用いるので、前記実施の形態
2と同様の機能を容易に達成することができる。
【0035】実施の形態4.図6はこの発明の実施の形
態4によるビーム出射装置を示している。図6におい
て、符号5はビームを挟んで2個の電極を持つノックア
ウト電極であり、7a、7b、7c、7dはノックアウ
ト電極5にそれぞれ異なった周波数f1、f2、f3・・
・fnの交流信号を発生するシンセサイザであり、8は
シンセサイザ7a、7b、7c、7dの交流信号を増幅
する交流電力増幅器であり、9は各周波数の交流電力を
重ね合わせ1個のノックアウト電極に出力する結合器で
ある。
【0036】この実施の形態4の動作は前記実施の形態
3と同じであるが、結合器9にて交流電力を重ね合わせ
て1個のノックアウト電極で荷電粒子を蹴る構成とした
ため、更に安価に製造することができる。
【0037】実施の形態5.図7はこの発明の実施の形
態5を示す概略図である。図7において、符号5はビー
ムを挟んで2個の電極を持つノックアウト電極であり、
7a、7b、7c、7dはノックアウト電極5にそれぞ
れ異なった周波数f1、f2、f3・・・fnの交流信号
を発生するシンセサイザであり、9は各周波数の交流電
力を重ね合わせて1個の出力をする結合器であり、8は
結合器9の出力を増幅する交流電力増幅器である。
【0038】この実施の形態5の動作は前記実施の形態
4と同じであるが、結合器9にて複数の周波数を重ね合
わせた後に1個の交流電力増幅器8で増幅するため、機
器の構成点数が少なくなり安価に製造することができ
る。
【0039】実施の形態6.図8はこの発明の実施の形
態6を示す概略図である。図8において、符号5はビー
ムを挟んで2個の電極を持つノックアウト電極であり、
7は基本となる周波数を発生するシンセサイザであり、
10a、10b、10cはシンセサイザ7の発生する周
波数とベータトロン振動を励起するために入力する周波
数の差分Δf1、Δf2、Δfnを発生する周波数固定
発振器であり、9は周波数Δf1、Δf2、Δfnを重
ね合わせる結合器であり、11は、周波数f0のシンセ
サイザ7からの出力信号と周波数Δf1、Δf2、Δf
nが重ね合わされた信号を乗算するためのミキサーであ
り、ミキサー11の出力信号は、交流電力増幅器8にて
増幅された後にノックアウト電極5に入力される。
【0040】次に、この実施の形態6の動作について述
べる。ミキサー11からの交流電力出力はf0±Δf
1、f0±Δf2、・・・・f0±Δfnの周波数が重
ね合わされた信号であり、ノックアウト電極5へ入力さ
れる。ビーム軌道中心付近の荷電粒子のベータトロン振
動数に最も近い順に、f0−Δfn、f0−Δfn−1
・・・・f0+Δfnとなっているとすると、周波数f
0−Δfnの交流電力は、ノックアウト電極5に入力さ
れると、ビーム軌道中心付近の荷電粒子をタイミング良
く蹴り、ベータトロン振動を励起する。ベータトロン振
動振幅が大きくなってくると、f0−Δfnのタイミン
グでは効率的に蹴ることができなくなる。次に、周波数
f0−Δfn−1の交流電力によって、ノックアウト電
極5を介して荷電粒子がタイミング良く蹴られるように
なる。このようにして、最終的にベータトロン振動振幅
が大きくなり、周波数f0+Δfnの交流電力によっ
て、ノックアウト電極5を介して荷電粒子がタイミング
良く蹴られるようになり、最後にベータトロン振動の整
数次共鳴の条件になって荷電粒子が出射される。シンセ
サイザ7は、周波数を任意に設定できる回路となってい
るため、周波数固定発振器と比較して高価であり、シン
セサイザ7の台数を1台で構成できるため安価にでき
る。
【0041】実施の形態7.図9はこの発明の実施の形
態7を示している。図9において、符号5はビームを挟
んで2個の電極を持つノックアウト電極であり、7は基
本となる周波数を発生するシンセサイザであり、10
a、10b、10cはシンセサイザ7の発生する周波数
とベータトロン振動を励起するために入力する周波数の
差分Δf1、Δf2、Δfnを発生する周波数固定発振
器であり、8a、8b、8cは周波数固定発振器10
a、10b、10cの出力をそれぞれ異なったゲインで
増幅する交流電力増幅器であり、9は周波数Δf1、Δ
f2、Δfnを重ね合わせる結合器であり、12は、周
波数f0のシンセサイザ7からの出力信号と周波数Δf
1、Δf2、Δfnが重ね合わされた信号を乗算するた
めのアナログ乗算器であり、13はアナログ乗算器12
から出力する信号を周波数弁別するローパスフィルタで
あり、ローパスフィルタ13の出力信号は、交流電力増
幅器8にて増幅された後にノックアウト電極5に入力さ
れる。
【0042】次に動作について説明する。アナログ乗算
器13からの交流電力出力は、f0±Δf1、f0±Δ
f2、・・・・f0±Δfnの周波数が重ね合わされた
信号であり、ローパスフィルタ13を通過することで周
波数は弁別され、出力はf0、f0+Δf1、f0+Δ
f2、・・・・f0+Δfnの周波数が重ね合わされた
信号となる。ここで、交流電力増幅器8a、8b、8c
の電圧増幅率をG1、G2、Gnとすると、ローパスフィ
ルタ13の出力f0、f0+Δf1、f0+Δf2、・
・・・f0+Δfnの振幅の比はG1:G2:・・・:
Gnとなり、交流電力増幅器8で増幅された後、ノック
アウト電極5へ入力される。ビーム軌道中心付近の荷電
粒子のベータトロン振動数に最も近い順にf0、f0+
Δf1、f0+Δf2・・・・f0+ Δfnとなって
いるとすると、周波数f0の交流電力は、ノックアウト
電極5に入力されると、ビーム軌道中心付近の荷電粒子
をタイミング良く蹴り、ベータトロン振動を励起する。
ベータトロン振動振幅が大きくなってくると、f0のタ
イミングでは効率的に蹴ることができなくなる。次に、
周波数f0+Δf1の交流電力によって、ノックアウト
電極5を介して荷電粒子がタイミング良く蹴られるよう
になる。このようにして、最終的にベータトロン振動振
幅が大きくなり、周波数f0+Δfnの交流電力によっ
て、ノックアウト電極5を介して荷電粒子がタイミング
良く蹴られるようになり、最後にベータトロン振動の整
数次共鳴の条件になって、荷電粒子が出射される。ここ
で、周波数固定発振器10a、10b、10cは水晶発
振器を使用することが多く、市販品で最適な周波数のも
のを得られないことがある。この場合に、G1〜Gnの
値を調整することにより、ノックアウト電極への交流電
力を最適な値に設定することができる。従って、この実
施の形態によれば、実施の形態6よりも安価にすること
ができる。このようにして、安価な水晶発振器を使用し
て、交流電力の入力電力を極力小さくできる。上記実施
の形態7では水晶発振器で説明したが、SAWデバイス
等の他の発振器でも良く、同様の効果が得られる。
【0043】実施の形態8.図10はこの発明の実施の
形態8を示す概略図である。図10において、符号5は
ビームを挟んで2個の電極を持つノックアウト電極であ
り、7はベータトロン振動を励起するための周波数を発
生するシンセサイザであり、14は出射ビーム電流を測
定する出射ビーム用電流モニタであり、15は出射ビー
ム用電流モニタ14の出力を入力パラメータとして関数
演算する演算装置であり、16は演算装置15の出力に
応じて増幅率を変えてシンセサイザ7の出力を増幅して
ノックアウト電極5へ交流電力を出力するゲイン可変増
幅器である。
【0044】次に、この実施の形態8の動作について説
明する。シンセサイザ7の発生する周波数の交流電場に
よってベータトロン振動が励起され、ベータトロン振動
の整数次共鳴の条件となり外部へ荷電粒子が出射され
る。出射される荷電粒子の単位時間当たりの量(電流)
は、共鳴の条件を起こす4極電磁石等のリップルや蓄積
ビーム断面の荷電粒子の空間分布の不均一さのため、時
間的に変化する。出射ビーム用電流モニタ14は出射ビ
ーム電流に比例した電圧を出力する。演算装置15は出
射ビーム用電流モニタ14の出力値から、出射ビーム電
流の少ないときは増幅率を上げ、多いときは増幅率を下
げるような関数を演算してゲイン可変増幅器16の増幅
率を設定する。このようなフィードバックループによ
り、出射ビーム電流を一定値に保つことができる。
【0045】実施の形態9.図11はこの発明の実施の
形態9を示す概略図である。図11において、符号5は
ビームを挟んで2個の電極を持つノックアウト電極であ
り、7a、7b、7cはノックアウト電極5にそれぞれ
異なった周波数f1、f2、・・・fnの交流信号を発生
するシンセサイザであり、8はシンセサイザ7a、7
b、7cの交流信号を増幅する交流電力増幅器であり、
9は各周波数の交流電力を重ね合わせて出力する結合器
であり、14は出射ビーム電流を測定する出射ビーム用
電流モニタであり、15は出射ビーム用電流モニタ14
の出力を入力パラメータとして関数演算する演算装置で
あり、16は演算装置15の出力に応じて増幅率を変え
てシンセサイザ7の出力を増幅してノックアウト電極へ
交流電力を出力するゲイン可変増幅器である。
【0046】次に、この実施の形態9の動作について説
明する。異なった周波数f1、f2、・・・fnの交流信
号が、結合器9にて重ね合わせた後、初期値の増幅率に
設定されたゲイン可変増幅器16により増幅され、ノッ
クアウト電極5に入力される。ビーム中心軌道付近の荷
電粒子は、最初にf1、次にf2、最後にfnの周波数の
交流電力により蹴られ、整数次共鳴の条件になり外部へ
出射される。出射ビーム電流は、出射ビーム用電流モニ
タ14にて測定され、上記実施の形態8と同様に、演算
装置15にて演算され、結果がゲイン可変増幅器16に
設定される。有限の複数の周波数にて荷電粒子を蹴るこ
とができるので、上記実施の形態8に加えて、上記実施
の形態1乃至7の発明の機能を持たせることができ、実
施の形態8の発明よりも安価にできる。
【0047】実施の形態10.図12はこの発明の実施
の形態10を示す概略図である。図12において、符号
14は出射ビーム電流を測定する出射ビーム用電流モニ
タであり、15は出射ビーム用電流モニタ14の出力を
入力パラメータとして関数演算する演算装置であり、1
8は演算装置の結果の出力先を変更する切換器であり、
5はビームを挟んで2個の電極を持つノックアウト電極
であり、7a、7b、7cはノックアウト電極5にそれ
ぞれ異なった周波数f1、f2、・・・fnの交流信号を
発生するシンセサイザであり、16a、16b、16c
はシンセサイザ7a、7b、7cの交流信号それぞれを
演算装置15の出力結果に応じて増幅率を変えて増幅す
るゲイン可変増幅器であり、9は各周波数の交流電力を
重ね合わせてノックアウト電極5へ出力する結合器であ
る。
【0048】この実施の形態10の動作については上記
実施の形態9と同じであるが、f1、f2、・・・fnの
各周波数毎にゲイン可変増幅器16a、16b、16c
を設け、切換器18により、どの周波数の増幅率にフィ
ードバック制御を行うかを選択できるので、上記実施の
形態9及び10の発明よりもより精密なフィードバック
制御ができ、時間変動のより少いビーム出射を行うこと
ができる。
【0049】実施の形態11.図13はこの発明の実施
の形態11を示す概略図である。図13において、符号
5はビームを挟んで2個の電極を持つノックアウト電極
であり、7はベータトロン振動を励起するための周波数
を発生するシンセサイザであり、14は出射ビーム電流
を測定する出射ビーム用電流モニタであり、19は出射
ビーム用電流モニタ14の出力をアナログからデジタル
に変換するAD変換器であり、20はAD変換器19の
出力するデジタルデータを演算して、変更すべき増幅率
データを出力する計算機であり、21は計算機20の出
力するデジタルの増幅率データをアナログに変換するD
A変換器であり、16はDA変換器21の出力に応じて
増幅率を変えてシンセサイザ7の出力を増幅してノック
アウト電極へ交流電力を出力するゲイン可変増幅器であ
る。
【0050】次に、この実施の形態11の動作について
説明する。上記実施の形態8の演算装置に、計算機2
0、AD変換器19及びDA変換器21の組み合わせを
利用したものであり、フィードバック制御の動作につい
ては、上記実施の形態8と同じであるが、計算機20に
よりフィードバック制御関数の演算を行うので、フィー
ドバック制御関数の入力パラメータとして、出射ビーム
の利用者側からの要求値(出射ビームパルス幅、出射ビ
ーム強度、出射ビーム強度パターン)を予め入力するこ
とができる。よって、出射ビーム利用者にとって使いや
すさが向上する。尚、計算機20としてデジタルシグナ
ルプロセッサを利用すれば、高速な演算処理が可能とな
り、より制御精度を向上することができる。
【0051】実施の形態12.図14はこの発明の実施
の形態12を示す概略図である。図14において、符号
5はビームを挟んで2個の電極を持つノックアウト電極
であり、7はベータトロン振動を励起するための周波数
を発生するシンセサイザであり、14は出射ビーム電流
を測定する出射ビーム用電流モニタであり、19は出射
ビーム用電流モニタ14の出力をアナログからデジタル
に変換するAD変換器であり、20はAD変換器19の
出力するデジタルデータを演算し変更すべき増幅率デー
タを出力する計算機であり、21は計算機の出力するデ
ジタルの増幅率データをアナログに変換するDA変換器
であり、15aは出射ビーム用電流モニタ14の出力電
圧を入力としてアナログ素子にてフィードバック関数を
演算するアナログ演算装置であり、22はDA変換器2
1の出力電圧とアナログ演算装置15aの出力電圧を加
算する加算器であり、16は加算器22の出力に応じて
増幅率を変えてシンセサイザ7の出力を増幅してノック
アウト電極へ交流電力を出力するゲイン可変増幅器であ
る。
【0052】次に、この実施の形態12の動作について
説明する。円形の荷電粒子加速器に設置される偏向電磁
石、四極電磁石、六極電磁石等の電源のリップルによ
り、出射ビーム電流に電源のリップルに起因する時間変
化が現れる。この時間変化は商用交流電源周波数(50
〜60Hz)から1MHz程度までの速い変化であるこ
とがあり、上記実施の形態11の計算機20によるフィ
ードバック制御では、制御速度が追いつかない場合があ
る。よって、計算機20は比較的遅い出射ビームの電流
変化についてフィードバック制御関数演算を行い、アナ
ログ演算装置15aは速い出射ビームの電流変化につい
てフィードバック制御関数演算を行う。出射ビーム利用
者の要求値(出射ビームパルス幅、出射ビーム強度、出
射ビーム強度パターン)は、遅い制御で設定することが
できるので、出射ビーム利用者に対する使いやすさは上
記実施の形態11の発明と同じであり、且つ出射ビーム
電流の速い時間変化を除去することができる。
【0053】実施の形態13.図15はこの発明の実施
の形態13を示す概略図である。図15において、符号
5はビームを挟んで2個の電極を持つノックアウト電極
であり、7はベータトロン振動を励起するための周波数
を発生するシンセサイザであり、14は出射ビーム電流
を測定する出射ビーム用電流モニタであり、23は蓄積
ビーム電流を測定する蓄積ビーム用電流モニタであり、
19は出射ビーム用電流モニタ14の出力又は蓄積ビー
ム用電流モニタ23の出力をアナログからデジタルに変
換するAD変換器であり、20は2個のAD変換器19
の出力するデジタルデータを演算して変更すべき増幅率
データを出力する計算機であり、21は計算機20の出
力するデジタルの増幅率データをアナログに変換するD
A変換器であり、16はDA変換器21の出力に応じて
増幅率を変えてシンセサイザ7の出力を増幅してノック
アウト電極5へ交流電力を出力するゲイン可変増幅器で
ある。
【0054】次に、この実施の形態13の動作について
説明する。上記実施の形態11の構成に、蓄積ビーム電
流値をデジタルデータに変換して計算機20に入力する
構成を追加したものであり、この追加構成により、蓄積
ビームを常に監視しながら出射ビーム電流を制御するこ
とができる。計算機20は、例えば、”指定した出射パ
ルス時間内に、できるだけ多くのビーム電流を時間変化
無く出射する”といった出射ビームの利用者の特殊な要
求に対して、初期の蓄積ビーム電流から、蓄積されてい
る荷電粒子の総荷電量を演算し、その値を指定された出
射パルス時間で除算した出射ビーム電流になるようなゲ
イン可変増幅器16の増幅率設定値を演算して出力す
る。このようにして、上記実施の形態11の発明よりも
特殊な出射ビーム利用者の要求に対応可能となり、使い
やすさが向上する。
【0055】
【発明の効果】以上のように、この発明は次のような優
れた効果を奏するものである。請求項1の発明によれ
ば、有限の複数の周波数の交流電力を入力することによ
り、ベータトロン振動数が変動しても、常に、ベータト
ロン振動数に対応した周波数の整数倍に近い周波数で振
動を励起することができ、これによって入力電力を小さ
くすることが可能となり、安価でコンパクトな荷電粒子
加速器のビーム出射装置を得ることができる。
【0056】請求項2の発明によれば、振幅の変化量に
対してベータトロン振動数変化量が大きくなる周波数帯
に、より多くの入力交流電力周波数を分布させることに
より、各周波数に必要な交流電力量を均一にすることが
でき、従って、安価で制御の容易な荷電粒子加速器のビ
ーム出射装置を得ることができる。
【0057】請求項3の発明によれば、構成が簡単で、
且つ安価に、信頼性の高い荷電粒子加速器のビーム出射
装置を製造することができる。
【0058】請求項4の発明によれば、より簡単な構成
で、且つより安価に、信頼性の高い荷電粒子加速器のビ
ーム出射装置を製造することができる。
【0059】請求項5の発明によれば、より一層簡単な
構成で、且つより一層安価に、信頼性の高い荷電粒子加
速器のビーム出射装置を製造することができる。
【0060】請求項6の発明によれば、更により一層簡
単な構成で、且つ更により一層安価に、信頼性の高い荷
電粒子加速器のビーム出射装置を製造することができ
る。
【0061】請求項7の発明によれば、各周波数の入力
交流電力のそれぞれの電力量を個別に予め最適な値に設
定することにより、更に少ない入力交流電力でベータト
ロン振動を励起し得る荷電粒子加速器のビーム出射装置
を得ることができる。
【0062】請求項8の発明によれば、出射ビーム電流
値を交流電力発生装置にフィードバックすることによ
り、出射ビーム電流値の時間変化を除去することができ
る。
【0063】請求項9の発明によれば、ビーム出射装置
を安価に且つコンパクトに製造することができ、且つ出
射ビーム電流値の時間変化を除去することができる。
【0064】請求項10の発明によれば、よりきめの細
かいフィードバック制御ができ、且つより出射ビーム電
流値の時間変化を小さくすることができる。
【0065】請求項11の発明によれば、フィードバッ
ク制御関数の演算に計算機を使用することにより、取り
出し時間及び出射ビーム電流値を、容易に、出射ビーム
の利用者の希望に合わせることができる。
【0066】請求項12の発明によれば、アナログ演算
回路によるフィードバックループを付加することによ
り、計算機では追従できないビーム電流値の早い時間変
化を除去することが可能となる。
【0067】請求項13の発明によれば、フィードバッ
ク制御関数の入力パラメータの一つとして蓄積ビーム電
流値を計算機に読み込み、蓄積ビーム電流値から、取り
出し時間に対する出射ビーム電流値の算出、出射ビーム
電流値の取り出し時間の算出を行い、より複雑な出射ビ
ームの制御が可能となり、利用者の希望に合わせること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1によるベータトロン
振動振幅とベータトロン振動数との関係を示すグラフで
ある。
【図2】 従来のビーム出射装置を含めた円形の荷電粒
子加速器の構成図である。
【図3】 従来の円形の荷電粒子加速器のベータトロン
振動振幅に対するベータトロン振動数の端数の関係を示
すグラフである。
【図4】 この発明の実施の形態2によるベータトロン
振動振幅とベータトロン振動数との関係を示すグラフで
ある。
【図5】 この発明の実施の形態3を示す機器構成図で
ある。
【図6】 この発明の実施の形態4を示す機器構成図で
ある。
【図7】 この発明の実施の形態5を示す機器構成図で
ある。
【図8】 この発明の実施の形態6を示す機器構成図で
ある。
【図9】 この発明の実施の形態7を示す機器構成図で
ある。
【図10】 この発明の実施の形態8を示す機器構成図
である。
【図11】 この発明の実施の形態9を示す機器構成図
である。
【図12】 この発明の実施の形態10を示す機器構成
図である。
【図13】 この発明の実施の形態11を示す機器構成
図である。
【図14】 この発明の実施の形態12を示す機器構成
図である。
【図15】 この発明の実施の形態13を示す機器構成
図である。
【符号の説明】
1 偏向電磁石、2 四極電磁石、3 高周波空洞、4
六極電磁石、5,5a,5b,5c ノックアウト電
極、6a 出射用静電セプタム、6b セプタム電磁
石、7,7a,7b,7c シンセサイザ、8 交流電
力増幅器、9 結合器、10a,10b,10c 周波
数固定発信器、11 ミキサー、12 アナログ乗算
器、13 ローパスフィルタ、14 出射ビーム用電流
モニタ、15,15a 演算装置、16,16a,16
b,16c ゲイン可変増幅器、18切換器、19 A
D変換器、20 計算機、21 DA変換器、22 加
算器、23 蓄積ビーム用電流モニタ。

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 荷電粒子を周回させながら加速してエネ
    ルギーを蓄積させ、荷電粒子ビームの共鳴現象を利用し
    てビームを取り出す荷電粒子加速器に於いて、有限の複
    数の周波数の交流電力を入力して、それにより生成され
    る電界によりビームを振動させて取り出すことを特徴と
    するビーム出射装置。
  2. 【請求項2】 請求項1のビーム出射装置において、ベ
    ータトロン振動振幅に対するベータトロン振動数の微分
    値の絶対値に比例して、入力すべき交流電力の周波数を
    分布させたことを特徴とするビーム出射装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に於いて、各周波数毎に
    シンセサイザと交流電力増幅器とノックアウト電極とを
    備えることを特徴とするビーム出射装置。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2に於いて、各周波数毎に
    シンセサイザと交流電力増幅器とを備え、各周波数の交
    流電力を重ね合わせて1台のノックアウト電極に入力す
    ることを特徴とするビーム出射装置。
  5. 【請求項5】 請求項1又は2に於いて、各周波数毎に
    シンセサイザを備え、各周波数の信号を重ね合わせて1
    台の交流電力増幅器により増幅して、1台のノックアウ
    ト電極に入力することを特徴とするビーム出射装置。
  6. 【請求項6】 請求項1又は2に於いて、1台のシンセ
    サイザと複数の周波数の発振回路を備え、各周波数の発
    振回路の信号を重ね合わせて、ミキサーにより前記シン
    セサイザの信号と各周波数の発振回路の重ね合わされた
    信号を掛け合わせ、その出力信号を1台の交流電力増幅
    器により増幅して、1台のノックアウト電極に入力する
    ことを特徴とするビーム出射装置。
  7. 【請求項7】 請求項1又は2に於いて、1台のシンセ
    サイザと、複数の周波数の発振回路と、各周波数に対応
    した交流電力増幅器とを備え、各周波数の信号を重ね合
    わせて、アナログ乗算器により前記シンセサイザの信号
    と各周波数の重ね合わされた信号を掛け合わせ、その出
    力信号を1台の交流電力増幅器により増幅して、1台の
    ノックアウト電極に入力することを特徴とするビーム出
    射装置。
  8. 【請求項8】 荷電粒子を周回させながら加速してエネ
    ルギーを蓄積させ、荷電粒子ビームの共鳴現象を利用し
    てビームを取り出す荷電粒子加速器に於いて、ビーム電
    流モニタを備え、ビーム出射後に出射ビーム電流値を交
    流電力発生装置にフィードバック制御して、前記交流電
    力発生装置が発生する電磁場によりビームを振動させて
    取り出すことを特徴とするビーム出射装置。
  9. 【請求項9】 請求項4、5、6、7又は8に於いて、
    出射ビーム電流値を、ノックアウト電極の前段の1台の
    交流電力増幅器にフィードバック制御することを特徴と
    するビーム出射装置。
  10. 【請求項10】 請求項4、5、6、7又は8に於い
    て、出射ビーム電流値を、各周波数に対応する交流電力
    増幅器の一部あるいは全部を選択して、フィードバック
    制御することを特徴とするビーム出射装置。
  11. 【請求項11】 請求項8、9又は10に於いて、出射
    ビーム電流値をアナログ/デジタル変換し、計算機によ
    りフィードバック制御関数を演算して、デジタル/アナ
    ログ変換して交流電力増幅器にフィードバック制御を行
    うことを特徴とするビーム出射装置。
  12. 【請求項12】 請求項11に於いて、前記計算機によ
    るフィードバック制御に、アナログ演算回路によるフィ
    ードバック制御関数演算値を加算して前記交流電力増幅
    器にフィードバック制御を行うことを特徴とするビーム
    出射装置。
  13. 【請求項13】 請求項11に於いて、蓄積ビーム電流
    値をアナログ/デジタル変換し、前記計算機にフィード
    バック制御関数の入力パラメータの一つとして蓄積ビー
    ム電流値を取り込んで演算し、演算値をデジタル/アナ
    ログ変換して、交流電力増幅器にフィードバック制御を
    行うことを特徴とするビーム出射装置。
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