JPH09330400A - ジェスチャ認識装置および方法 - Google Patents

ジェスチャ認識装置および方法

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JPH09330400A
JPH09330400A JP8149451A JP14945196A JPH09330400A JP H09330400 A JPH09330400 A JP H09330400A JP 8149451 A JP8149451 A JP 8149451A JP 14945196 A JP14945196 A JP 14945196A JP H09330400 A JPH09330400 A JP H09330400A
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Riyuuichi Oka
嶐一 岡
Takuichi Nishimura
拓一 西村
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GIJUTSU KENKYU KUMIAI SHINJOHO
GIJUTSU KENKYU KUMIAI SHINJOHO SHIYORI KAIHATSU KIKO
NIPPON TEKKO RENMEI
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GIJUTSU KENKYU KUMIAI SHINJOHO
GIJUTSU KENKYU KUMIAI SHINJOHO SHIYORI KAIHATSU KIKO
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 標準パターンの情報量を減らす。 【解決手段】 入力パターンと標準パターンとを連続D
P的手法で行うに際し、途中の累積距離を標準パターン
の特徴パラメータ系列と逆順の方向に選択していくこと
を許容する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ジェスチャの動画
像をコンピュータにより解析してジェスチャの意味内容
を識別するジェスチャ認識装置および方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来この種装置では予め動作内容が判別
しているジェスチャの動画像複数種類とその識別名を標
準パターンとして用意しておき、認識対象の動画像と上
記標準パターンの動画像とをコンピュータにおいて比較
する。最も類似する動画像の識別名がジェスチャの認識
結果として取り扱われる。標準パターンの動画像と認識
対象の動画像を比較する手法として連続DPマッチング
という手法がすでに確立している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ジェスチャにはたとえ
ば、万歳、おじぎ、手を振るなどのように身体部分の動
作が往復動すようなジェスチャがある。このようなジェ
スチャ、たとえば、万歳のジェスチャの標準パターンを
作成する場合、図3に示すように、手を挙げる直前の動
作から手を挙げ、また、下ろすという一連の動画像を用
意しなければならない。
【0004】このため、動画像の情報量は非常に膨大と
なるので、ジェスチャ認識装置の記憶装置の記憶容量も
膨大となってしまう。
【0005】そこで、本発明の目的は、上述の点に鑑み
て、往復動のジェスチャについては一方方向のジェスチ
ャの動画像をテストパターンとすることができるジェス
チャ認識装置および方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、請求項1の発明は、標準パターンの特徴パラ
メータ系列と認識対象の入力パターンの特徴パラメータ
系列との間の距離計算を行って最も距離の近い標準パタ
ーンの識別名をジェスチャの認識結果とするジェスチャ
認識装置において、前記距離計算において前記標準パタ
ーンの特徴パラメータ系列の中の各特徴パラメータと入
力パラメータの特徴パラメータ系列の中の各特徴パラメ
ータとの間の局所距離を計算する局所距離計算手段と、
当該計算された局所距離の中の局所距離であって、前記
入力パターンの特徴パラメータの系列順に累積した結果
が最小となる局所距離を選択して累積していく累積距離
計算手段とを有し、前記前記累積距離計算手段の局所距
離の選択において、前記標準パターンの特徴パラメータ
系列の順の逆行を許し、特徴パラメータ間が隣接する局
所距離を選択することを特徴とする。
【0007】請求項2の発明は、請求項1に記載のジェ
スチャ認識装置において、前記累積距離計算手段はNon-
monotonic 連続DPマッチングの手法で累積距離を計算
することを特徴とする。
【0008】請求項3の発明は、請求項1に記載のジェ
スチャ認識装置において、前記累積距離の計算に使用し
た局所距離の累積方向が前記標準パターンの特徴パラメ
ータ系列の順方向か逆方向か該標準パターンの特徴パラ
メータの途中位置で停止し、入力パターンの特徴パラメ
ータ系列方向に平行な方向のいずれか方向かを解析する
解析手段と該解析手段の解析結果を出力する出力手段と
をさらに具えたことを特徴とする。
【0009】請求項4の発明は、標準パターンの特徴パ
ラメータ系列と認識対象の入力パターンの特徴パラメー
タ系列との間の距離計算を情報処理装置により行って最
も距離の近い標準パターンの識別名をジェスチャの認識
結果とするジェスチャ認識方法において、前記距離計算
において前記標準パターンの特徴パラメータ系列の中の
各特徴パラメータと入力パラメータの特徴パラメータ系
列の中の各特徴パラメータとの間の局所距離を計算し、
当該計算された局所距離の中の局所距離であって、前記
入力パターンの特徴パラメータの系列順に累積した結果
が最小となる局所距離を選択し、前記局所距離の選択に
おいて、前記標準パターンの特徴パラメータ系列の順の
逆行を許し、特徴パラメータ間が隣接する局所距離を選
択することを特徴とする。
【0010】請求項5の発明は、請求項4に記載のジェ
スチャ認識方法において、Non-monotonic 連続DPマッ
チングの手法で累積距離を計算することを特徴とする。
【0011】請求項6の発明は、請求項4に記載のジェ
スチャ認識方法において、前記累積距離の計算に使用し
た局所距離の累積方向が前記標準パターンの特徴パラメ
ータ系列の順方向か逆方向か該標準パターンの特徴パラ
メータの途中位置で停止し、入力パターンの特徴パラメ
ータ系列方向に平行な方向のいずれか方向かを解析し、
その解析結果をジェスチャの動きとして出力することを
特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施例を詳細に説明する。図1は本発明を適用したジェス
チャ認識装置のシステム構成を示す。ジェスチャ認識装
置には汎用のパーソナルコンピュータを使用することが
でき、この場合にはジェスチャー認識用のソフトウェア
を内部に搭載する。
【0013】図1において、CPU1はオペレーション
システム等のシステムプログラムに従って、システム制
御動作を行う。また、ジェスチャ認識プログラムに従っ
てジェスチャ動画像の認識を行う。システムメモリ2は
ROMおよびRAMで構成され、上記システムプログラ
ムを保存すると共にCPU1に対する入出力データを一
時記憶する。ハードディスク記憶装置(HDと略記す
る)3はジェスチャ認識プログラム、システムメモリ2
に記憶したシステムプログラム以外のシステムプログラ
ム、その他アプリケーションプログラムを記憶する。そ
の他、ジェスチャ認識に使用される標準パターンの動画
像、認識対象の動画像を記憶する。本実施例では標準パ
ターンとして (1)両手を上げる (2)右手のみを上げる (3)左手のみを上げる (4)手を左から右へ振る (5)おじぎをする の5種のジェスチャがその識別名と共に用意されてい
る。5つの標準パターンの全て、身体の動きとしては逆
の動作があり得るジェスチャである。したがって、本実
施例で使用される標準パターンの動画像は、上記(1)
の両手を上げるタイプでは図3の符号101から104
間でのフレーム画像が標準パターンとなる。従来では符
号101から107までのフレーム画像が必要であった
ので、標準パターンの情報量は従来よりも半分でよいこ
とになる。なお、本実施例ではさらに、特徴パラメータ
抽出と記憶容量の低減を兼ねてオリジナルの動画像を圧
縮しているので、以後、標準パターンの動画像は圧縮し
たものを指すことにする。また、個々の圧縮フレーム画
像はパターン認識の分野では特徴パラメータと呼ばれ、
複数の連続の圧縮フレーム画像は特徴パラメータ系列と
呼ばれる。また、認識対象の動画像から作成した複数の
圧縮フレーム画像を入力パターンと呼んでいる。
【0014】図1に戻り、表示装置(CRTと略記す
る)4は入力した認識対象の動画像を表示したり、ジェ
スチャ認識結果を表示する。キーボード(KBと略記す
る)5はCPU1に対する動作指示を入力する。なお、
マウスのようなポインティングデバイス(不図示)を使
用してグラフィカルユーザインタフェースのような情報
入力も可能である。
【0015】インタフェース(I/Oと略記する)6
は、ビデオ入力装置7と接続し、認識対象の動画像を取
り込む。ビデオ入力装置7はビデオカメラ、ビデオデッ
キ、テレビ受像機等所望のものを使用するとよい。
【0016】このようなシステム構成において実行する
ジェスチャ認識処理を図2のフローチャートを使用して
説明する。図2に示す処理手順は実際にはCPU1の実
行可能なプログラム言語の形態で、HD3に記憶され、
KB5からの起動指示によりCPU1において実行され
る。
【0017】認識対象の動画像がビデオ入力装置7から
取り込まれ、圧縮され、入力パターンとしてHD3に格
納される(ステップS10)。本実施例ではこの認識対
象の動画像は図3の符号101から107までのフレー
ム画像が2組あるような14枚のフレームが像で構成さ
れているものとする。CPU1は上記5つの標準パター
ンの内の1つめの標準パターン、たとえば、右手のみを
あげる標準パターンを選択する(ステップS20)。こ
の標準パターンと入力の両手をあげる入力パターンの比
較、より具体的には類似度を示す距離の計算が行われる
(ステップS30→S40→S50→S30のループ処
理)。この距離計算は本発明に関わるので後で詳しく説
明する。距離計算が入力パターンの全フレームについて
行われると、その距離計算結果がしきい値と比較され
る。距離計算結果が小さいほど標準パターンとの類似度
が高いので、現在の、標準パターン(右手のみを上げ
る)と入力の動画像(両手を上げる)との間の距離計算
結果はしきい値よりも大きくなり、ステップS60の判
定ではNo判定が得られる。
【0018】これによりCPU1は手順をステップS6
0→S70→S20へと進め、標準パターンを次のタイ
プの標準パターンに切り換える。ここで、両手を上げる
標準パターンが選択されたものとする。CPU1はステ
ップS30からS50のループ処理で距離計算を行う。
ここで、本発明に関わる距離計算を詳細に説明する。
【0019】CPU1は図4に示すようなマトリックス
形態の情報記憶領域を2組システムメモリ2内に確保す
る。図4において、横軸が時間の経過に沿ったフレーム
圧縮画像の順序(入力パターンの特徴パラメータ系列の
順)となる。本例の場合、両手を上げ下ろしするジェス
チャーが2度繰り返され、フレーム画像は14枚あるの
で、そのうちの第1番目のフレーム画像から第9番目ま
でのフレーム画像を識別名aからiで図4に示してい
る。図4において、縦軸が標準パターンのフレーム圧縮
画像の順序(標準パターンの特徴パラメータ系列の順
序)を示す。
【0020】上述したように本例では図3の符号101
から104までのフレーム画像の識別名が図4の符号
からで表されている。たとえば、入力圧縮フレーム画
像aと標準圧縮フレーム画像との間の局所距離をd
(a,)と表すと標準圧縮フレーム画像,と入力
圧縮フレーム画像a,bの距離の値としては従来の連続
DPの手法では d(a,)+d(b,)+d(b,) あるいは d(a,)+d(a,)+d(b,) もしくは d(a,)+d(b,) の中の最も小さい値が採用される。このようにあるマト
リクス位置(b,)の累積距離はそれまでに隣接する
マトリクス位置の累積距離に上記マトリクス位置(b,
)の局所距離を累積することによりその値を取得す
る。最終の累積距離がしきい値よりも小さい標準パター
ンが認識結果となる。このことは、入力パターンの特徴
パラメータ系列の順方向および標準パラメータ特徴パラ
メータの順方向に沿って局所距離を選択することをも意
味する。また、上述のように途中経路において、最小の
累積距離を選択することにより最終の累積結果が最小と
なる。これに対し、本実施例では累積距離D(t,τ)
を次式で表す。
【0021】
【数1】初期条件: D(0,τ) =d(0,τ) (1≦τ≦T)
【0022】
【数2】漸化式: D(t,τ) =α・d(t,τ) + (1-α) × min D(t-1, τ+m) (1≦t) m∈{-1, 0, 1} ここで、d(t,τ)は時刻tの入力圧縮フレーム画像
とτ番目の標準圧縮フレーム画像の間の局所距離であ
り、従来と同様の計算を行えばよい。D(t,τ)は時
刻tの入力フレーム圧縮画像とτ番目の標準フレーム圧
縮画像までの累積距離を表す。αは重み係数で0≦α≦
1の正規化された係数である。Tは標準圧縮フレーム数
である。
【0023】D(t−1,τ+m)は時刻t−1で、τ
+m番目の位置での累積距離であり、mは−1、0、+
1のいずれかの値をとる。図4の符号33のマトリクス
位置をt,τとすると、−1は斜め左下の位置を示す。
0は左隣りを示す。+1は斜め左上を示す。
【0024】従来の連続DPマッチング手法では次の漸
化式により累積距離が計算される。
【0025】
【数3】初期条件: S(-1,τ) =S(0,τ) =∞ (1≦τ≦T)
【0026】
【数4】S(t,1)=3・d(t,1)
【0027】
【数5】
【0028】
【数6】
【0029】このような漸化式では3つの経路の累積距
離の中の最小の累積距離が(t,τ)の位置の累積距離
として決定される。すなわち、(t−2,τ−1)→
(t−1,τ)→(t,τ)の第1の経路、(t−1,
τ−1)→(t,τ)の第2の経路、(t−1,τ−
2)→(t,τ−1)→(t,τ)の第3の経路のそれ
ぞれで計算された累積距離の中の最小値が選択される。
ここで数6式の中の距離dに乗算された数値、2や3は
重み係数である。この3つの経路の取り方は固定であ
り、右上がりになっていることに注意されたい。また、
重み係数も固定である。
【0030】これに対して本実施例では上記経路の取り
方は、右上がり、水平、右下がりの3つ経路の累積距離
の中の最小値を選択する点が従来と異なる点である。換
言すると従来では、標準パターンの中の特徴パラメータ
の系列順(本例では圧縮フレーム画像の接続順、図4の
縦軸において、下から上に向かう方向)に従って累積距
離の計算を行っていくのに対し、本実施例では隣接する
特徴パラメータであれば、上記方向とは逆の方向でもそ
の位置の累積距離を選択して累積距離計算に使用する。
これは標準パターンの逆方向の部分的なジェスチャをも
標準パターンに含めているともいえる。加えて、従来の
連続DPマッチング方法では上記漸化式の重み係数が固
定してあるのに対し、本実施例では正規化されているこ
とも従来と異なる点である。したがって、本願発明者は
本実施例の計算手法をNon-monotonic 連続DPと名付け
ている。以上の計算式で使用する局所距離および累積距
離は図4の各マトリクス毎に計算できるので、システム
メモリ2内の第1のマトリクス記憶領域には局所距離を
第2のマトリクス記憶領域には累積距離を記憶していく
(ステップS40)。この局所距離を計算するCPU1
が本発明の局所距離計算手段として動作する。また、累
積距離を計算するCPU1が本発明の累積距離計算手段
として動作する。
【0031】たとえば、図4の(a,)の累積距離の
値は初期条件により(a,)の局所距離の値と同じと
なる。同様にaの列の累積距離には局所距離の値が与え
られる。(b,)の位置の累積距離は(a,)、
(a,)の小さい方の累積距離の値を選択して数2式
により計算する。(b,)の位置の累積距離は(a,
)、(a,)、(a,)の中の最も小さい累積距
離の値を選択して数2式により計算する。
【0032】このようにして図4のマトリクスの各升目
の累積距離を列毎に計算する。(a,)の累積距離の
値は入力パターン側の特徴パラメータaと標準パターン
(特徴パラメータ系列〜)との距離を示す。また、
(b,)の累積距離の値は入力パターン側の特徴パラ
メータ系列a〜bと、標準パターン(特徴パラメータ系
列〜)との距離を示す。このような距離計算を入力
パターンの最後尾まで行う(ステップS30〜S50の
ループ処理)。また、選択した累積距離のマトリクス位
置をシステムメモリ2に記憶する。なお、最終列の各行
の累積距離の値が入力パターンとある標準パターンの距
離となる。図3の符号101〜104までの標準パター
ンと、この両手を2回上げるジェスチャの入力パターン
との間の距離計算において、選択される累積距離のマト
リクス位置を太線で接続したものを図4に示している。
この累積距離の値をしきい値と比較する(図2のステッ
プS60)。標準パターンと違う動きをする入力パター
ンはしきい値よりも大きくなるので、標準パターンの種
類が変更されて上述の距離計算が再び行われる。標準パ
ターンと同じ動き、逆行する動きを持つ入力パターンは
しきい値よりも小さくなる。このとき、入力パターンが
標準パターンの中の一部分であっても累積距離はしきい
値よりも小さくなる点に注目されたい。
【0033】入力パターンが標準パターンと同じ動き
(前進動作)をしているか、逆の動き(後進動作)をし
ているか、あるいはまた、標準パターンの途中で停止し
た状態(停止動作)なのかは上述の累積距離をどの順序
で接続していったかを解析することにより判別すること
ができる。図5に前進動作、停止動作、後進動作の特徴
を示す。図5において、横軸が入力パターン、縦軸が標
準パターンであり、しきい値が小さくなる最終累積距離
において選択された途中の累積距離を折れ線で示してい
る。
【0034】この折れ線が図中、右上がり(標準パター
ンの特徴パラメータ系列の順方向)が、前進動作、水平
(標準パターンの途中位置で停止し、入力パターンの特
徴パラメータ系列方向に平行な方向)が停止動作を示
す。右下がり(標準パラメータ系列の逆方向)が後進動
作を示す。図5(a)は図3のジェスチャでいえば、両
手を上げ、途中で動作を一時停止してその後、手を頭上
に上げたジェスチャであることを示している。
【0035】図5(b)は両手を頭上まで上げた後両手
を下ろし途中で動作を停止したことを示している。図5
(c)は両手を2度頭上に上げたことを示している。こ
のように累積距離の選択順の方向を解析することにより
標準パターンがたとえ、1種類でも認識対象の入力パタ
ーンのジェスチャーの動作を判別することができる。
【0036】図2に戻りCPU1は選択された累積距離
のマトリクス位置を接続した折れ線の傾斜から動作が前
進、停止、後進のいずれであるかを解析する(S9
0)。その解析結果はがジェスチャの認識結果、すなわ
ち、累積距離がしきい値よりも小さい標準パターンの識
別名とともにCRT4に表示される(S100)。この
ときのCPU1が本発明の解析手段として動作し、CR
T4が本発明の出力手段として動作する。
【0037】以上、説明したように本実施例では標準パ
ターンの動きに対して後進するジェスチャを持つ入力パ
ターンについても標準パターンと一致の判定が得られ
る。また、その後進の動きは一部分でもよく、前進、停
止、後進が組合わさった動作についても前進のジェスチ
ャの標準パターンのみでジェスチャ認識できるので、従
来に比べて、標準パターン数を減じ、記憶装置のメモリ
容量を大幅に減らし、認識処理の高速処理化に寄与する
ことができる。
【0038】本実施例の他に次の例を実施できる。
【0039】1)本実施例で距離計算に使用する標準パ
ターンおよび入力パターンの特徴パラメータは静止画像
(フレーム画像)から圧縮した圧縮画像を使用してい
る。しかしながら特徴パラメータには被写体の輪郭線画
像を使用してもよいし、他の従来から知られている特徴
パラメータを使用することができる。
【0040】2)本実施例では、標準パターの動きに対
して後進する動きを検出するために、従来と累積距離の
選択条件を変えているが、選択条件は本発明の範囲で変
更することができる。たとえば、入力パターンの変化速
度が標準パターンの2倍ある場合には、標準パターンの
特徴パラメータ1つに対して、入力パラメータの特徴パ
ラメータ2つを対応づけるとよい。図4のたとえば、
(d,)の累積距離を計算する場合にはb列からc列
を通り、互いに隣接する升目のいくつかの組み合わせで
図4のハッチング部分の領域内に入る組み合わせの累積
距離の合計の中で値の最も小さいものを(d,)の局
所距離と合計する。
【0041】逆に標準パターンの変化速度が入力パター
ンの変化速度の2倍となる場合には、上記累積距離の計
算に使用する累積距離を入力パターン1列に対して2個
選択する。
【0042】このように変化速度の違いに対応させるた
めには変化速度に対応させた距離計算用の漸化式を複数
種HD3内に用意しておく。KB5から入力パターンと
標準パターンの変化速度比を受け付け、この速度比に対
応する漸化式をCPU1により選択しHD3から取り出
すとよい。
【0043】
【発明の効果】以上、説明したように、請求項1、4の
発明によれば、往復動のジェスチャの標準パターンは片
道分だけでよく、また、入力パターンが標準パターンの
中の部分パターンの場合でもその入力パターンを標準パ
ターンから検出できる。これにより標準パターンの情報
量を減じ、もって、ジェスチャ認識処理時間の短縮が可
能となる。
【0044】請求項2、5の発明では、累積距離計算に
Non-monotonic 連続DPの手法を使用することにより、
最短距離を持つ累積処理経路を簡単に見つけることがで
きる。
【0045】請求項3、6の発明では片道分のジェスチ
ャの標準パターンをしようしても認識対象のジェスチャ
の動作が前進、後退、停止かを判別できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例のシステム構成を示すブロック図
である。
【図2】本発明実施例の処理手順を示すフローチャート
である。
【図3】ジェスチャ内容を示す説明図である。
【図4】距離計算の内容を説明するための説明図であ
る。
【図5】累積距離計算における累積距離の選択経路を示
す説明図である。
【符号の説明】
1 CPU 2 Cステムメモリ 3 HD 4 KB 5 CRT 6 I/O 7 ビデオ入力装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西村 拓一 茨城県つくば市竹園1丁目6番1号 つく ば三井ビル 技術研究組合新情報処理開発 機構 つくば研究センタ内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 標準パターンの特徴パラメータ系列と認
    識対象の入力パターンの特徴パラメータ系列との間の距
    離計算を行って最も距離の近い標準パターンの識別名を
    ジェスチャの認識結果とするジェスチャ認識装置におい
    て、 前記距離計算において前記標準パターンの特徴パラメー
    タ系列の中の各特徴パラメータと入力パラメータの特徴
    パラメータ系列の中の各特徴パラメータとの間の局所距
    離を計算する局所距離計算手段と、 当該計算された局所距離の中の局所距離であって、前記
    入力パターンの特徴パラメータの系列順に累積した結果
    が最小となる局所距離を選択して累積していく累積距離
    計算手段とを有し、前記前記累積距離計算手段の局所距
    離の選択において、前記標準パターンの特徴パラメータ
    系列の順の逆行を許し、特徴パラメータ間が隣接する局
    所距離を選択することを特徴とするジェスチャ認識装
    置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のジェスチャ認識装置に
    おいて、前記累積距離計算手段はNon-monotonic 連続D
    Pマッチングの手法で累積距離を計算することを特徴と
    するジェスチャ認識装置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載のジェスチャ認識装置に
    おいて、前記累積距離の計算に使用した局所距離の累積
    方向が前記標準パターンの特徴パラメータ系列の順方向
    か逆方向か該標準パターンの特徴パラメータの途中位置
    で停止し、入力パターンの特徴パラメータ系列方向に平
    行な方向のいずれかの方向かを解析する解析手段と該解
    析手段の解析結果を出力する出力手段とをさらに具えた
    ことを特徴とするジェスチャ認識装置。
  4. 【請求項4】 標準パターンの特徴パラメータ系列と認
    識対象の入力パターンの特徴パラメータ系列との間の距
    離計算を情報処理装置により行って最も距離の近い標準
    パターンの識別名をジェスチャの認識結果とするジェス
    チャ認識方法において、 前記距離計算において前記標準パターンの特徴パラメー
    タ系列の中の各特徴パラメータと入力パラメータの特徴
    パラメータ系列の中の各特徴パラメータとの間の局所距
    離を計算し、 当該計算された局所距離の中の局所距離であって、前記
    入力パターンの特徴パラメータの系列順に累積した結果
    が最小となる局所距離を選択し、 前記局所距離の選択において、前記標準パターンの特徴
    パラメータ系列の順の逆行を許し、特徴パラメータ間が
    隣接する局所距離を選択することを特徴とするジェスチ
    ャ認識方法。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載のジェスチャ認識方法に
    おいて、Non-monotonic 連続DPマッチングの手法で累
    積距離を計算することを特徴とするジェスチャ認識方
    法。
  6. 【請求項6】 請求項4に記載のジェスチャ認識方法に
    おいて、前記累積距離の計算に使用した局所距離の累積
    方向が前記標準パターンの特徴パラメータ系列の順方向
    か逆方向か該標準パターンの特徴パラメータの途中位置
    で停止し、入力パターンの特徴パラメータ系列方向に平
    行な方向のいずれかの方向かを解析し、その解析結果を
    ジェスチャの動きとして出力することを特徴とするジェ
    スチャ認識方法。
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