JPH09327246A - 植物栽培における酸化チタン系光触媒による培養液殺菌方法とその装置。 - Google Patents

植物栽培における酸化チタン系光触媒による培養液殺菌方法とその装置。

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JPH09327246A
JPH09327246A JP8185244A JP18524496A JPH09327246A JP H09327246 A JPH09327246 A JP H09327246A JP 8185244 A JP8185244 A JP 8185244A JP 18524496 A JP18524496 A JP 18524496A JP H09327246 A JPH09327246 A JP H09327246A
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culture solution
ultraviolet rays
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container
titanium oxide
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Hidenori Wada
秀徳 和田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、植物栽培用の培養液中に、酸化チタ
ン系の光触媒を配置し、これに紫外線を含む光線の照射
を行うことで、従来の培養液殺菌方法より、低コストで
効率が高く、人体や作物に安全な殺菌方法を提供するも
のである。また、この殺菌方法を有効に実施するための
装置を提供するものである。 【解決手段】本発明による殺菌方法と殺菌装置は、植物
栽培用の培養液を植物の根に供給する経路中に反応器を
設置し、反応器内に酸化チタン系の光触媒を収容して、
培養液がこの反応器内を通過する際に酸化チタン系の光
触媒と接触するようにする。さらに、培養液と酸化チタ
ン系の光触媒に紫外線を含む光線を照射して、培養液中
で光触媒反応を発現させ、培養液の殺菌を行うものであ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、植物栽培における
培養液中に、酸化チタン系の光触媒を配置し、これに紫
外線を含む光線を照射することにより光触媒反応を発現
させ、培養液中に繁殖して、植物の生育を阻害する種々
の病害微生物を防除することを目的とする植物栽培技術
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】植物の栽培に使用する培養液は、培養液
中に植物の生育を阻害する病害微生物の繁殖を見ないも
のを使用することが望ましいが、培養液の調整に供する
原水にすでに病害微生物が繁殖していたり、調整した培
養液を長期間不十分な管理状態で放置したり、あるいは
一度植物に供給して排出された培養液を繰り返し栽培に
使用すると、培養液中に種々の病害微生物が繁殖し、植
物の生育を阻害することが知られている。
【0003】培地を使用せず、培養液のみで植物を栽培
する水耕栽培や、通常の土壌以外の砂、礫、ロックウー
ル等の天然あるいは人工調整された培地を使用する養液
栽培においては、栽培ランニングコストの低減や環境汚
染の防止のため、一度植物に供給して排出された培養液
を、繰り返し植物に供給して循環使用することが望まし
いが、前記の理由で、このような培養液の循環使用を繰
り返すと、培養液中に病害微生物の繁殖を見ることが多
い。
【0004】病害微生物が植物の健全な生育能力を超え
て培養液中に繁殖すると、同一の培養液を供給して栽培
している植物全体に病害の発現を見ることになり、甚大
な被害をもたらすことが問題となっている。特に水耕栽
培においては、培養液と植物の根の間に介在する培地が
なく、培養液の変化の影響を直接植物の根が受けること
になるため、いったん培養液中に病害微生物の発現を見
ると、短期間で植物全体に病害が広がり、壊滅的な被害
をもたらすことが知られている。
【0005】このため、植物に供給する培養液中の病害
微生物を防除する手段として、薬剤の投与、オゾン接
触、紫外線照射、加熱等の殺菌方法が導入されている。
薬剤の投与は、培養液中に塩素剤や抗細菌剤を添加して
培養液を殺菌する方法である。オゾン接触は、オゾンの
強酸化作用を利用した殺菌方法で、培養液中にオゾンを
曝気することで殺菌を行うものである。紫外線照射は、
紫外線の分解エネルギーを利用し、紫外線ランプを培養
液に照射することで殺菌を行うものである。加熱殺菌
は、培養液をヒーター等により、60℃、望ましくは8
0℃以上に加熱して殺菌する方法である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前記の通り、植物栽
培、特に水耕栽培、養液栽培において植物に供給する培
養液は、培養液中に植物の生育を阻害する病害微生物の
繁殖をみないことが不可欠であるが、栽培ランニングコ
ストの低減を図るため、一度植物に供給した培養液は繰
り返し循環使用することが望ましかった。このため、従
来、薬剤投与、オゾン接触、紫外線照射、加熱等の培養
液殺菌方法が行われてきた。しかし、薬剤を投与する場
合、塩素剤では植物の根を損傷する恐れがあり、また、
抗細菌剤では作物の安全性に問題があるため、使用が困
難である。また、オゾン及び紫外線による殺菌方法で
は、殺菌能力に限界があり、多量のオゾンや紫外線を用
いないとフザリウム属等の強力な病害微生物の防除に充
分な効果をあげられないことが知られている。また、加
熱による殺菌においては多量の培養液を60℃〜80℃
以上にも加熱しなければならないため、多大の加熱エネ
ルギーが必要となり、栽培ランニングコストを著しく上
昇させることが問題となっている。
【0007】一方、酸化チタン系の光触媒は、紫外線を
含む光線の照射を受けることにより、強い酸化力を発現
し、種々の有機物を分解することが知られている。この
光触媒作用を利用して、種々の有害物質を含有する工業
的・非工業的に排出される廃ガスや廃水の処理、用水の
浄化等への応用がすでに研究、一部において実用化され
ている。
【0008】そこで本発明では、植物栽培用の培養液中
に、酸化チタン系の光触媒を配置し、これに紫外線を含
む光線の照射を行うことで、従来の培養液殺菌方法よ
り、低コストで効率が高く、人体や作物に安全な殺菌方
法を提供するものである。また、この殺菌方法を有効に
実施するための方法と装置を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明による殺菌方法
は、植物栽培用の培養液を植物の根に供給する経路中に
反応器を設置し、反応器内に酸化チタン系の光触媒を収
容して、培養液がこの反応器内を通過する際に酸化チタ
ン系の光触媒と接触するようにする。さらに、培養液と
酸化チタン系の光触媒に紫外線を含む光線を照射して、
培養液中で光触媒反応を発現させ、培養液の殺菌を行う
ものである。
【0010】また、この発明による培養液殺菌装置は、
植物を栽培する栽培床、光触媒反応を発現させて培養液
の殺菌を行う反応器、培養液を栽培床と反応器の間で循
環させるポンプ、ポンプから吐出された培養液を栽培床
に供給する灌液管、さらに栽培床とポンプの間に介在さ
せる培養液貯槽によって構成される。
【0011】この際、栽培床とポンプの間に介在させる
培養液貯槽は、省略して培養液殺菌装置とすることもで
きる。
【0012】前記の培養液殺菌装置における反応器は、
紫外線に対して不活性で、紫外線を遮蔽する材質の密閉
容器内部に、粒状物質の表面に担持させた酸化チタン系
の光触媒を収容し、容器中央部に石英ガラス管によって
保護された紫外線を含む光源を固定し、容器の底部に培
養液入口、上部に培養液出口を設けたものであり、ポン
プにて培養液を容器底部入口より容器内に流入させ、容
器内に収容した酸化チタン系の光触媒と接触させ、同時
に容器内中央部に設置した紫外線を含む光源から紫外線
を照射して、培養液中で光触媒反応を生じさせた後、培
養液を容器上部の出口より排出させて植物栽培床へと移
送するものである。
【0013】また、前記記載の反応器において、密閉容
器を紫外線に対して不活性で紫外線透過性を有する材質
にする点と、紫外線を含む光線を密閉容器外部に単数、
あるいは密閉容器を囲むようにして複数設置して密閉容
器に照射するか、あるいは太陽光線に密閉容器を暴露す
る点のみを変更することもできる。
【0014】さらに、前記記載の反応器において、酸化
チタン系光触媒を、紫外線に対して不活性で流体の通過
性の良い網状あるいは多孔板状の担体に担持させ、これ
を密閉容器中央部に固定した紫外線を含む光源を囲むよ
うに円筒形状に加工して密閉容器内に固定設置する点の
みを変更することもできる。
【0015】さらに前記記載の反応器において、密閉容
器を紫外線に対して不活性で紫外線透過性を有する材質
にする点と、紫外線を含む光線を密閉容器外部に単数、
あるいは密閉容器を囲むようにして複数設置して密閉容
器に照射するか、あるいは太陽光線に密閉容器を暴露す
る点と、酸化チタン系光触媒を、紫外線に対して不活性
で流体の通過性の良い網状あるいは多孔板状の担体に担
持させ、これを密閉容器内に固定設置する点のみを変更
することもできる。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明による培養液殺菌装置の実
施形態として、水耕栽培について実施形態1、培地を使
用する養液栽培について実施形態2を挙げ、それぞれ図
1及び図2で示す。実施形態1、2とも、植物を栽培す
る栽培床13、その内部において光触媒反応を発現させ
て培養液の殺菌を行う反応器6、培養液を栽培床と反応
器の間で循環させるポンプ5、ポンプ5から吐出された
培養液を栽培床に供給する灌液管7、さらに栽培床とポ
ンプの間に介在させる培養液貯槽8によって構成され
る。この場合、この培養液貯槽8は、栽培床内の培養液
保持部2の容量が栽培に充分な培養液量を確保できるも
のであれば、省略することができる。
【0017】栽培床13は、実施形態1としては、図1
で示すように、内部に培養液を保持する培養液保持部2
と底部に培養液排出口4を有する上面が開放の容器1
と、容器内に植えられた植物3、及びその植物を支持す
るために容器内に設置された植物支持体9で構成され
る。実施形態2としては、図2で示すように、前記と同
様の容器1と、その培養液保持部の上方に植物3、培地
10、及び培地10を保持する不織布11及び培地支持
体12を有する構成である。支持体12は網状あるいは
多孔板状である。
【0018】前記の装置における反応器6の構成の実施
例は、流動触媒内部照射式(図3参照)、流動触媒外部
照射式(図4参照)、固定触媒内部照射式(図5参
照)、固定触媒外部照射式(図6参照)である。
【0019】
【実施例1】反応器6の実施例1として、図3により、
流動触媒内部照射式について説明する。密閉容器14の
内部に粒状物質の表面に担持させた酸化チタン系の粒状
光触媒20を収容し、さらに密閉容器14の中央部に石
英ガラス管21によって保護された紫外線を含む光源1
9を固定する。密閉容器14の底部に培養液入口15、
密閉容器の上部に培養液出口16を設ける。図1及び図
2のポンプ5にて培養液を培養液入口15より密閉容器
内に流入させ、密閉容器内に収容した酸化チタン系の光
触媒20と接触させる。同時に密閉容器内中央部に設置
した紫外線を含む光源19から紫外線を照射して、培養
液中で光触媒反応を生じさせた後、培養液を密閉容器上
部の培養液出口16より排出させて、図1及び図2の栽
培床13へと移送する。植物の根域を通過した培養液は
ポンプ5にて吸引し、再度密閉容器内に流入させ、光触
媒反応による殺菌を繰り返す。
【0020】この実施例においては、酸化チタン系光触
媒を担持させる粒状担体は、紫外線の照射に対して不活
性な材質で、その粒径が0.5mm〜20mm、望まし
くは、2mm〜10mm、みかけ比重が0.95〜1.
15の流動性の良好なものを使用する。密閉容器に収容
する担体に担持して培養液に接触させる酸化チタンの量
は、殺菌する培養液の総重量の少なくとも0.0001
重量%以上とする。また、密閉容器内に収容する酸化チ
タン系光触媒を担持させた粒状担体の体積は、密閉容器
内容量の1/20〜2/3とし、酸化チタン系光触媒が
密閉容器内で充分浮遊するようにする。
【0021】密閉容器は、紫外線の照射に対して不活性
で、紫外線を遮蔽する材質のもの、例えばステンレス製
等を使用する。
【0022】また、設置する紫外線を含む光源について
は、360nm以下、望ましくは300nm以下に波長
のピークを持つものを使用すると、良好な殺菌効果が期
待できる。
【0023】また、密閉容器の培養液入口及び出口に
は、使用する酸化チタン系光触媒を担持させた担体が密
閉容器外部に流出しないメッシュの網17及び18を装
着する。
【0024】
【実施例2】さらに反応器6の実施例2として、図4に
より、流動触媒外部照射式について説明する。この流動
触媒外部照射式は、前記の実施例1の構成のうち、密閉
容器14を紫外線に対して 不活性で紫外線透過性を有
する材質、例えば石英ガラス製等とする点と、紫外線を
含む光源19を密閉容器外部に単数あるいは密閉容器1
4を囲むようにして複数設置して密閉容器14に照射す
るか、密閉容器14を太陽光線22に暴露して、紫外線
を含む光線を密閉容器外部から照射すること、の2点の
みを変更したものである。
【0025】
【実施例3】さらに反応器6の実施例3として、図5に
より、固定触媒内部照射式について説明する。この固定
触媒内部照射式は、前記の実施例1の構成のうち、酸化
チタン系の光触媒を、紫外線の照射に対して不活性で流
体の通過性の良い網状あるいは多孔板状の担体に担持さ
せ、これを密閉容器中央部に設置した紫外線を含む光源
19を囲むように円筒形状に加工して網型光触媒23と
して固定設置する点のみを変更したものである。
【0026】
【実施例4】さらに反応器6の実施例4として、図6に
より、固定触媒外部照射式について説明する。この固定
触媒外部照射式は、前記の実施例1の構成のうち、密閉
容器を紫外線に対して不活性で紫外線透過性を有する材
質にする点と、酸化チタン系の光触媒を、紫外線の照射
に対して不活性で流体の通過性の良い網状あるいは多孔
板状の担体に担持させ、これを密閉容器内に円筒形状に
加工して網型光触媒23として固定設置する点と、紫外
線を含む光源19を密閉容器外部に単数あるいは密閉容
器14を囲むようにして複数設置するか、密閉容器14
を太陽光線に暴露して紫外線を含む光線を密閉容器外部
から照射する点のみを変更したものである。
【0027】
【表1】
【0028】表1は、培養液中に植物に甚大な被害をも
たらす代表的病害菌であるFsarium oxysp
orumを培養液中に接種し、無殺菌、紫外線のみの殺
菌、紫外線+酸化チタン系光触媒による殺菌、の3試験
区を設け、Fsarium oxysporum接種後
48時間経過時の挙動を観察したものである。
【0029】この3試験区のうち、紫外線+酸化チタン
系光触媒の試験区は、前記の実施例1の反応器を用いて
設定し、紫外線のみの殺菌の試験区では、実施例1の反
応器において、酸化チタン系光触媒を除き、無殺菌の試
験区では、実施例1の反応器において、紫外線を含む光
源及び酸化チタン系光触媒を除いたものを用いた。な
お、紫外線のみの試験区と紫外線+酸化チタン系光触媒
の試験区で使用した紫外線を含む光源は同一の光線量の
ものであった。
【0030】表1では、X軸にFsarium oxy
sporum接種後48時間までの時間経過を、Y軸に
各試験区に接種したFsarium oxysporu
m個数を100%とした時の培養液中の残存菌個数を%
で示したものである。
【0031】表1における実施の結果で明かなように、
無殺菌区においては48時間後にFsarium ox
ysporumの個数は140%に増加しているのに対
し、紫外線のみ照射の区では、20%に減少している。
しかし、紫外線に加えて酸化チタン系光触媒を添加した
区においては、2%という劇的な減少を見ており、同一
の紫外線量であっても、酸化チタン系光触媒を添加する
ことによって、培養液の殺菌能力を大幅に向上せしめる
効果が観察された。
【0032】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、植物栽
培用の培養液を殺菌するにあたって、培養液中に微量の
酸化チタン系光触媒を添加し、紫外線を含む光線を照射
することで、光触媒反応による極めて有効な殺菌を行う
ことができた。酸化チタン自体は人体や植物体に無害で
あるため、塩素剤や抗細菌剤などの薬剤による殺菌の際
に懸念される作業者や作物の安全性に関しても問題がな
い。また、殺菌する培養液量に対し、微量の添加であっ
ても大きな殺菌作用を発現するため、紫外線単独照射や
オゾン接触、加熱による殺菌に比べて、効率が高く、低
コストの殺菌を実現することができた。これにより、植
物栽培において培養液を繰り返し循環使用しても、培養
液中に病害微生物の繁殖をみることなく、植物の安定生
長を図ることが可能になった。
【0033】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による培養液殺菌装置実施形態1の概略
【図2】本発明による培養液殺菌装置実施形態2の概略
【図3】本発明による培養液殺菌装置における反応器の
実施例1の縦断断面図
【図4】本発明による培養液殺菌装置における反応器の
実施例2の縦断断面図
【図5】本発明による培養液殺菌装置における反応器の
実施例3の縦断断面図
【図6】本発明による培養液殺菌装置における反応器の
実施例4の縦断断面図
【符号の説明】
1 容器 2 培養液保持部 3 植物 4 培養液排出口 5 ポンプ 6 反応器 7 灌液管 8 培養液貯槽 9 植物支持体 10 培地 11 不織布 12 培地支持体 13 栽培床 14 密閉容器 15 培養液入口 16 培養液出口 17 網 18 網 19 紫外線を含む光源 20 粒状光触媒 21 石英ガラス 22 太陽光線 23 網型光触媒
【表2】
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年5月7日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】明細書
【発明の名称】植物栽培における酸化チタン系光触媒に
よる培養液殺菌方法とその装置。
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、植物栽培における
培養液中に、酸化チタン系の光触媒を配置し、これに紫
外線を含む光線を照射することにより光触媒反応を発現
させ、培養液中に繁殖して、植物の生育を阻害する種々
の病害微生物を防除することを目的とする植物栽培技術
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】植物の栽培に使用する培養液は、培養液
中に植物の生育を阻害する病害微生物の繁殖を見ないも
のを使用することが望ましいが、培養液の調整に供する
原水にすでに病害微生物が繁殖していたり、調整した培
養液を長期間不十分な管理状態で放置したり、あるいは
一度植物に供給して排出された培養液を繰り返し栽培に
使用すると、培養液中に種々の病害微生物が繁殖し、植
物の生育を阻害することが知られている。
【0003】培地を使用せず、培養液のみで植物を栽培
する水耕栽培や、通常の土壌以外の砂、礫、ロックウー
ル等の天然あるいは人工調整された培地を使用する養液
栽培においては、栽培ランニングコストの低減や環境汚
染の防止のため、一度植物に供給して排出された培養液
を、繰り返し植物に供給して循環使用することが望まし
いが、前記の理由で、このような培養液の循環使用を繰
り返すと、培養液中に病害微生物の繁殖を見ることが多
い。
【0004】病害微生物が植物の健全な生育能力を超え
て培養液中に繁殖すると、同一の培養液を供給して栽培
している植物全体に病害の発現を見ることになり、甚大
な被害をもたらすことが問題となっている。特に水耕栽
培においては、培養液と植物の根の間に介在する培地が
なく、培養液の変化の影響を直接植物の根が受けること
になるため、いったん培養液中に病害微生物の発現を見
ると、短期間で植物全体に病害が広がり、壊滅的な被害
をもたらすことが知られている。
【0005】このため、植物に供給する培養液中の病害
微生物を防除する手段として、薬剤の投与、オゾン接
触、紫外線照射、加熱等の殺菌方法が導入されている。
薬剤の投与は、培養液中に塩素剤や抗細菌剤を添加して
培養液を殺菌する方法である。オゾン接触は、オゾンの
強酸化作用を利用した殺菌方法で、培養液中にオゾンを
曝気することで殺菌を行うものである。紫外線照射は、
紫外線の分解エネルギーを利用し、紫外線ランプを培養
液に照射することで殺菌を行うものである。加熱殺菌
は、培養液をヒーター等により、60℃、望ましくは8
0℃以上に加熱して殺菌する方法である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前記の通り、植物栽
培、特に水耕栽培、養液栽培において植物に供給する培
養液は、培養液中に植物の生育を阻害する病害微生物の
繁殖をみないことが不可欠であるが、栽培ランニングコ
ストの低減を図るため、一度植物に供給した培養液は繰
り返し循環使用することが望ましかった。このため、従
来、薬剤投与、オゾン接触、紫外線照射、加熱等の培養
液殺菌方法が行われてきた。しかし、薬剤を投与する場
合、塩素剤では植物の根を損傷する恐れがあり、また、
抗細菌剤では作物の安全性に問題があるため、使用が困
難である。また、オゾン及び紫外線による殺菌方法で
は、殺菌能力に限界があり、多量のオゾンや紫外線を用
いないとフザリウム属等の強力な病害微生物の防除に充
分な効果をあげられないことが知られている。また、加
熱による殺菌においては多量の培養液を60℃〜80℃
以上にも加熱しなければならないため、多大の加熱エネ
ルギーが必要となり、栽培ランニングコストを著しく上
昇させることが問題となっている。
【0007】一方、酸化チタン系の光触媒は、紫外線を
含む光線の照射を受けることにより、強い酸化・還元力
を発現し、種々の有機物を分解することが知られてい
る。この光触媒作用を利用して、種々の有害物質を含有
する工業的・非工業的に排出される廃ガスや廃水の処
理、用水の浄化等への応用がすでに研究、一部において
実用化されている。
【0008】そこで本発明では、植物栽培用の培養液中
に、酸化チタン系の光触媒を配置し、これに紫外線を含
む光線の照射を行うことで、従来の培養液殺菌方法よ
り、低コストで効率が高く、人体や作物に安全な殺菌方
法を提供するものである。また、この殺菌方法を有効に
実施するための装置を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明による殺菌方法
は、植物栽培用の培養液を植物の根に供給する経路中に
反応器を設置し、反応器内に酸化チタン系の光触媒を収
容して、培養液がこの反応器内を通過する際に酸化チタ
ン系の光触媒と接触するようにする。さらに、培養液と
酸化チタン系の光触媒に紫外線を含む光線を照射して、
培養液中で光触媒反応を発現させ、培養液の殺菌を行う
ものである。
【0010】また、この発明による培養液殺菌装置は、
植物を栽培する栽培床、光触媒反応を発現させて培養液
の殺菌を行う反応器、培養液を栽培床と反応器の間で循
環させるポンプ、ポンプから吐出された培養液を栽培床
に供給する灌液管、さらに栽培床とポンプの間に介在さ
せる培養液貯槽によって構成される。
【0011】この際、栽培床とポンプの間に介在させる
培養液貯槽は、省略して培養液殺菌装置とすることもで
きる。
【0012】前記の培養液殺菌装置における反応器は、
紫外線に対して不活性で、紫外線を遮蔽する材質の密閉
容器内部に、粒状物質の表面に担持させた酸化チタン系
の光触媒を収容し、容器中央部に石英ガラス管によって
保護された紫外線を含む光源を固定し、容器の底部に培
養液入口、上部に培養液出口を設けたものであり、ポン
プにて培養液を容器底部入口より容器内に流入させ、容
器内に収容した酸化チタン系の光触媒と接触させ、同時
に容器内中央部に設置した紫外線を含む光源から紫外線
を照射して、培養液中で光触媒反応を生じさせた後、培
養液を容器上部の出口より排出させて植物栽培床へと移
送するものである。
【0013】また、前記記載の反応器において、密閉容
器を紫外線に対して不活性で紫外線透過性を有する材質
にする点と、紫外線を含む光線を密閉容器外部に単数、
あるいは密閉容器を囲むようにして複数設置して密閉容
器に照射するか、あるいは太陽光線に密閉容器を暴露す
る点のみを変更することもできる。
【0014】さらに、前記記載の反応器において、酸化
チタン系光触媒を、紫外線に対して不活性で流体の通過
性の良い網状あるいは多孔板状の担体に担持させ、これ
を密閉容器中央部に固定した紫外線を含む光源を囲むよ
うに円筒形状に加工して密閉容器内に固定設置する点の
みを変更することもできる。
【0015】さらに前記記載の反応器において、密閉容
器を紫外線に対して不活性で紫外線透過性を有する材質
にする点と、紫外線を含む光線を密閉容器外部に単数、
あるいは密閉容器を囲むようにして複数設置して密閉容
器に照射するか、あるいは太陽光線に密閉容器を暴露す
る点と、酸化チタン系光触媒を、紫外線に対して不活性
で流体の通過性の良い網状あるいは多孔板状の担体に担
持させ、これを密閉容器内に固定設置する点のみを変更
することもできる。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明による培養液殺菌装置の実
施形態として、水耕栽培について実施形態1、培地を使
用する養液栽培について実施形態2を挙げ、それぞれ図
1及び図2で示す。実施形態1、2とも、植物を栽培す
る栽培床13、その内部において光触媒反応を発現させ
て培養液の殺菌を行う反応器6、培養液を栽培床と反応
器の間で循環させるポンプ5、ポンプ5から吐出された
培養液を栽培床に供給する灌液管7、さらに栽培床とポ
ンプの間に介在させる培養液貯槽8によって構成され
る。この場合、この培養液貯槽8は、栽培床内の培養液
保持部2の容量が栽培に充分な培養液量を確保できるも
のであれば、省略することができる。
【0017】栽培床13は、実施形態1としては、図1
で示すように、内部に培養液を保持する培養液保持部2
と底部に培養液排出口4を有する上面が開放の容器1
と、容器内に植えられた植物3、及びその植物を支持す
るために容器内に設置された植物支持体9で構成され
る。実施形態2としては、図2で示すように、前記と同
様の容器1と、その培養液保持部の上方に植物3、培地
10、及び培地10を保持する不織布11及び培地支持
体12を有する構成である。支持体12は網状あるいは
多孔板状である。
【0018】前記の装置における反応器6の構成の実施
例は、流動触媒内部照射式(図3参照)、流動触媒外部
照射式(図4参照)、固定触媒内部照射式(図5参
照)、固定触媒外部照射式(図6参照)である。
【0019】
【実施例】 実施例1 反応器6の実施例1として、図3により、流動触媒内部
照射式について説明する。密閉容器14の内部に粒状物
質の表面に担持させた酸化チタン系の粒状光触媒20を
収容し、さらに密閉容器14の中央部に石英ガラス管2
1によって保護された紫外線を含む光源19を固定す
る。密閉容器14の底部に培養液入口15、密閉容器の
上部に培養液出口16を設ける。図1及び図2のポンプ
5にて培養液を培養液入口15より密閉容器内に流入さ
せ、密閉容器内に収容した酸化チタン系の光触媒20と
接触させる。同時に密閉容器内中央部に設置した紫外線
を含む光源19から紫外線を照射して、培養液中で光触
媒反応を生じさせた後、培養液を密閉容器上部の培養液
出口16より排出させて、図1及び図2の栽培床13へ
と移送する。植物の根域を通過した培養液はポンプ5に
て吸引し、再度密閉容器内に流入させ、光触媒反応によ
る殺菌を繰り返す。
【0020】この実施例においては、酸化チタン系光触
媒を担持させる粒状担体は、紫外線の照射に対して不活
性な材質で、その粒径が0.5mm〜20mm、望まし
くは、2mm〜10mm、みかけ比重が0.95〜1.
15の流動性の良好なものを使用する。密閉容器に収容
する担体に担持して培養液に接触させる酸化チタンの量
は、殺菌する培養液の総重量の少なくとも0.0001
重量%以上とする。また、密閉容器内に収容する酸化チ
タン系光触媒を担持させた粒状担体の体積は、密閉容器
内容量の1/20〜2/3とし、酸化チタン系光触媒が
密閉容器内で充分浮遊するようにする。
【0021】密閉容器は、紫外線の照射に対して不活性
で、紫外線を遮蔽する材質のもの、例えばステンレス製
等を使用する。
【0022】また、設置する紫外線を含む光源について
は、400nm以下、特に300nm以下に波長のピー
クを持つものが望ましい。
【0023】また、密閉容器の培養液入口及び出口に
は、使用する酸化チタン系光触媒を担持させた担体が密
閉容器外部に流出しないメッシュの網17及び18を装
着する。
【0024】実施例2 さらに反応器6の実施例2として、図4により、流動触
媒式について説明する。この流動触媒外部照射式は、前
記の実施例1の構成のうち、密閉容器14を紫外線に対
して 不活性で紫外線透過性を有する材質、例えば石英
ガラス製等とする点と、紫外線を含む光源19を密閉容
器外部に単数あるいは密閉容器14を囲むようにして複
数設置して密閉容器14に照射するか、密閉容器14を
太陽光線22に暴露して、紫外線を含む光線を密閉容器
外部から照射すること、の2点のみを変更したものであ
る。
【0025】実施例3 さらに反応器6の実施例3として、図5により、固定触
媒内部照射式について説明する。この固定触媒内部照射
式は、前記の実施例1の構成のうち、酸化チタン系の光
触媒を、紫外線の照射に対して不活性で流体の通過性の
良い網状あるいは多孔板状の担体に担持させ、これを密
閉容器中央部に設置した紫外線を含む光源19を囲むよ
うに円筒形状に加工して網型光触媒23として固定設置
する点のみを変更したものである。
【0026】実施例4 さらに反応器6の実施例4として、図6により、固定触
媒外部照射式について説明する。この固定触媒外部照射
式は、前記の実施例1の構成のうち、密閉容器を紫外線
に対して不活性で紫外線透過性を有する材質にする点
と、酸化チタン系の光触媒を、紫外線の照射に対して不
活性で流体の通過性の良い網状あるいは多孔板状の担体
に担持させ、これを密閉容器内に円筒形状に加工して網
型光触媒23として固定設置する点と、紫外線を含む光
源19を密閉容器外部に単数あるいは密閉容器14を囲
むようにして複数設置するか、密閉容器14を太陽光線
に暴露して紫外線を含む光線を密閉容器外部から照射す
る点を変更したものである。
【0027】前記記載の実施形態1を用いて、メロンの
栽培試験を行った。
【0028】反応器6は、実施例1の形態を用い、反応
器内には253nmの波長にピークをもつ11Wの殺菌
灯1本を設置し、酸化チタン量が0.01gの粒状の光
触媒を入れた。容器1には18lの培養液を入れ、メロ
ン苗を定植した。生育期間中、メロンに吸収される分の
培養液は順次補給して、容器内の培養液量は常に18l
を保持するようにした。培養液の組成は、水1m当た
り、硝酸カリウム800g、硝酸カルシウム950g、
硫酸マグネシウム500g、第一リン酸アンモニウム1
55g、キレート鉄20g、他微量要素を添加したもの
(園芸試験場処方)とした。また、ポンプによって容器
1に保持された培養液を1時間ごとに15分間、容器1
と反応器6の間を循環させた。
【0029】この栽培形態において、メロン苗が充分活
着するのを確認した上で、容器1内の培養液に8×10
個のフザリウム菌を添加した試験区を設定し、メロン
の生育状態を観察することとした。
【0030】反応器6の中の酸化チタン系光触媒のみを
除いて栽培を行う以外は前記の試験区と同様にして生育
を観察するものとして、対照区1を設定した。
【0031】反応器6を設置しないで栽培を行う以外
は、試験区と同様にして生育を観察するものとして、対
照区2を設定した。
【0032】フザリウム菌添加後、2週間で対照区2の
4株すべてにフザリウム病の発現をみた。さらに、3週
間で対照区1の4株のうち1本、4週間で残り3株すべ
てにフザリウム病の発現をみた。試験区の株について
は、生育期間中、病気の発現は見られず、4株すべてが
健全に生育し、メロン果実の収穫に至った。フザリウム
菌添加後、4週間の時点で試験区、対照区1・2のそれ
ぞれの培養液について、培養液中のフザリウム菌の残存
菌個数を希釈平板法にて測定したところ、対照区2の残
存菌数を100%とした場合、試験区においては2%、
対照区1においては60%となっており、酸化チタン系
光触媒と紫外線を含む光線による殺菌効果が著しく高い
ことが明かとなった。
【0033】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、植物栽
培用の培養液を殺菌するにあたって、培養液中に微量の
酸化チタン系光触媒を添加し、紫外線を含む光線を照射
することで、光触媒反応による極めて有効な殺菌を行う
ことができた。酸化チタン自体は人体や植物体に無害で
あるため、塩素剤や抗細菌剤などの薬剤による殺菌の際
に懸念される作業者や作物の安全性に関しても問題がな
い。また、殺菌する培養液量に対し、微量の添加であっ
ても大きな殺菌作用を発現するため、紫外線単独照射や
オゾン接触、加熱による殺菌に比べて、効率が高く、低
コストの殺菌を実現することができた。これにより、植
物栽培において培養液を繰り返し循環使用しても、培養
液中に病害微生物の繁殖をみることなく、植物の安定生
長を図ることが可能になった。
【0034】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による培養液殺菌装置実施形態1の概略
【図2】本発明による培養液殺菌装置実施形態2の概略
【図3】本発明による培養液殺菌装置における反応器の
実施例1の縦断断面図
【図4】本発明による培養液殺菌装置における反応器の
実施例2の縦断断面図
【図5】本発明による培養液殺菌装置における反応器の
実施例3の縦断断面図
【図6】本発明による培養液殺菌装置における反応器の
実施例4の縦断断面図
【符号の説明】 1 容器 2 培養液保持部 3 植物 4 培養液排出口 5 ポンプ 6 反応器 7 灌液管 8 培養液貯槽 9 植物支持体 10 培地 11 不織布 12 培地支持体 13 栽培床 14 密閉容器 15 培養液入口 16 培養液出口 17 網 18 網 19 紫外線を含む光源 20 粒状光触媒 21 石英ガラス 22 太陽光線 23 網型光触媒

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】植物を栽培する栽培床、光触媒反応を発現
    させて培養液の殺菌を行う反応器、培養液を栽培床と反
    応器の間で循環させるポンプ、ポンプから吐出された培
    養液を栽培床に供給する灌液管、さらに栽培床とポンプ
    の間に介在させる培養液貯槽によって構成される培養液
    殺菌装置。
  2. 【請求項2】栽培床とポンプの間に介在させる培養液貯
    槽を省略した請求項1に記載の培養液殺菌装置。
  3. 【請求項3】紫外線に対して不活性で、紫外線を遮蔽す
    る材質の密閉容器内部に、粒状物質の表面に担持させた
    酸化チタン系の光触媒を収容し、容器中央部に石英ガラ
    ス管によって保護された紫外線を含む光源を固定し、容
    器の底部に培養液入口、容器の上部に培養液出口を設
    け、ポンプにて培養液を容器底部入口より容器内に流入
    させ、容器内に収容した酸化チタン系の光触媒と接触さ
    せ、同時に容器内中央部に設置した紫外線を含む光源か
    ら紫外線を照射して、培養液中で光触媒反応を生じさせ
    た後、培養液を容器上部の出口より排出させて植物栽培
    床へと移送する、請求項1及び2に記載の培養液殺菌装
    置における反応器。
  4. 【請求項4】密閉容器を、紫外線に対して不活性で紫外
    線透過性を有する材質にする点と、紫外線を含む光線を
    密閉容器外部に単数、あるいは密閉容器を囲むようにし
    て複数設置して密閉容器に照射するか、あるいは太陽光
    線に密閉容器を暴露する点のみを変更した請求項3に記
    載の反応器。
  5. 【請求項5】酸化チタン系光触媒を、紫外線に対して不
    活性で流体の通過性の良い網状あるいは多孔板状の担体
    に担持させ、これを密閉容器中央部に固定した紫外線を
    含む光源を囲むように円筒形状に加工して密閉容器内に
    固定設置する点のみを変更した請求項3に記載の反応
    器。
  6. 【請求項6】密閉容器を、紫外線に対して不活性で紫外
    線透過性を有する材質にする点と、紫外線を含む光線を
    密閉容器外部に単数、あるいは密閉容器を囲むようにし
    て複数設置して密閉容器に照射するか、あるいは太陽光
    線に密閉容器を暴露する点と、酸化チタン系光触媒を、
    紫外線に対して不活性で流体の通過性の良い網状あるい
    は多孔板状の担体に担持させ、これを密閉容器内に固定
    設置する点のみを変更した請求項3に記載の反応器。
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