JPH09326089A - 共振タグおよびその製造方法 - Google Patents

共振タグおよびその製造方法

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JPH09326089A
JPH09326089A JP14245196A JP14245196A JPH09326089A JP H09326089 A JPH09326089 A JP H09326089A JP 14245196 A JP14245196 A JP 14245196A JP 14245196 A JP14245196 A JP 14245196A JP H09326089 A JPH09326089 A JP H09326089A
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JP
Japan
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circuit pattern
thin film
pattern
film layer
dielectric thin
Prior art date
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Pending
Application number
JP14245196A
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English (en)
Inventor
Takeshi Yoshikawa
武志 吉川
Tetsuya Naoki
哲也 直木
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Nippon Graphite Industries Ltd
Kanai Juyo Kogyo Co Ltd
Original Assignee
Nippon Graphite Industries Ltd
Kanai Juyo Kogyo Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 誤作動及び誤検出を防止し、信頼性を一層高
くすると共に、寿命の長い共振タグを提供するものであ
り、さらに回路パターンを確実に短絡すると共に、品質
の安定した共振タグを多量に得ることのできる、生産性
の優れた共振タグの製造方法を提供する。 【解決手段】 誘電体薄膜層1の表面に導電性材料を用
いてコンデンサー電極板パターン2とリアクタンス回路
パターン3から成る第1の導電性回路パターン4を設
け、誘電体薄膜層1の裏面に導電性材料を用いて前記コ
ンデンサー電極板パターン2と対になるコンデンサー電
極板パターン5と接続回路6から成る第2の導電性回路
パターン7を設けて、上記リアクタンス回路パターン3
と接続回路6とが誘電体薄膜層1の側面において接続し
て共振回路を構成し、上記それぞれの導電性回路パター
ン4、7の表面に保護膜8を設けて共振タグ9を構成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高性能かつ小型化
を図った共振タグであって、特にデパート、スーパーマ
ーケット、コンビニエンスストアー、小売り店等で販売
されている商品、工場、倉庫等で取り扱われる製品、半
製品あるいは病院、老人ホームにおいて病室、養護室等
を出入りする病人、老人を管理するために使用される共
振タグおよびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、デパート、スーパーマーケット、
小売り店等においては、取り扱っている商品を、万引
き、窃盗等の盗難から保護するため、カメラによる監
視、センサーを用いた管理等種々の商品保護手段が使用
されている。
【0003】最近では、デパート、スーパーマーケッ
ト、小売り店等における万引き防止手段の一つとして、
万引き防止装置が一般的に使用されている。
【0004】上記万引き防止装置は、出入り口付近に高
周波発信器と高周波受信器を配置し、上記高周波発信器
から発信される高周波を高周波受信器により常時受信
し、その制御領域内を上記高周波の周波数の高周波信号
を変調する変調器が通過したか否かを、上記変調器が発
信する変調信号を、前記受信器が受信するか否かで判別
するように構成されている。
【0005】そして、デパート、スーパーマーケット、
小売り店等では、陳列している商品に、予め上記変調器
を着脱可能に取り付け、上記変調器を取り付けた商品が
前記制御領域内を通過した時には、未精算の商品の通過
であると認定している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来、変調器として用
いられている共振タグは、特開平2−310696号公
報に示され、図8に示すように、ポリエチレン、ポリプ
ロピレン、ポリエステル等の合成樹脂フィルム薄膜層か
ら成る誘電体21の両面に、アルミニウム箔等の金属箔
22を貼着して基板材料を形成している。
【0007】図8(イ)に示すように、上記基板材料の
一面の金属箔22上に、コンデンサー電極板23とLC
R回路24と回路端子部25とから成る回路パターン
を、また同図(ロ)に示すように、上記基板材料の他面
の金属箔22上であって、上記コンデンサー電極板23
位置及び回路端子部25位置と略重なり合う背面位置
に、コンデンサー電極板26と回路端子部27とから成
る回路パターンを、それぞれ耐エッチング性を有するイ
ンクを用いてグラビヤ印刷、シルクスクリーン印刷、フ
レキソ印刷、凸版印刷等の印刷手段により印刷してい
る。
【0008】回路パターンが印刷された基板材料は、塩
酸または塩化鉄のような酸性薬液或いは苛性ソーダのよ
うなアルカリ性薬液を用いて、化学的にエッチング処理
が施され、不要な金属箔を除去することにより、特定の
共振周波数を有する共振回路を形成している。
【0009】次に、同図(ハ)に示すように、上記誘電
体21の両面の金属箔22の回路端子部25、27を、
特殊治具を使用した機械的方法により押し潰して、合成
樹脂フィルム薄膜層を破壊し、短絡導通させ、特定の共
振周波数を有する共振回路を備えた共振タグを形成して
いる。
【0010】上記のように形成された共振タグのコンデ
ンサーの容量は、誘電体薄膜層の誘電率の他に、誘電体
薄膜層の厚みに反比例し、コンデンサーを構成するコン
デンサー電極板パターンの面積に正比例するので、共振
タグにおける誘電体薄膜層の厚さを一定に保つことが必
要である。
【0011】しかし、上記共振タグでは、基板材料を構
成する誘電体21の両面にアルミニウム箔等の金属箔2
2を貼着し、上記金属箔22をエッチングして所定の共
振回路を形成し、次いで共振回路の回路端子部25、2
7を押し潰して、合成樹脂フィルム薄膜層を破壊し、短
絡導通させて形成しているため、コンデンサー電極板部
を押圧した場合には、コンデンサー電極板部の誘電体2
1の厚さが変化し、所定の厚さを維持することができ
ず、高周波発信器と高周波受信器とから成る万引き防止
装置に用いた場合、コンデンサーを構成する誘電体21
の厚みの違いにより、高周波発信器から発信される周波
数に共振せず、盗難を防止することができず、また他の
高周波に共振して誤動作し、人権問題を招来するという
問題点がある。
【0012】また、押圧により合成樹脂フィルム薄膜層
が破壊されない場合は、回路端子部25、27が短絡さ
れず、高周波発信器から発信される周波数に全く反応し
ないという問題点がある。
【0013】そして、この種移動体管理装置を商品を含
む種々の物品の保管、管理及び人の移動の監視、管理
等、種々の移動体の保管、管理等に用いた場合、前記と
同様の問題が生じる。
【0014】さらに、共振タグの多量製造方法として、
米国特許第4369557号が発明されている。
【0015】上記製造方法は、予め決められた厚さと絶
縁特性を持ち、その一面が導電性材料で形成された絶縁
基板の提供と、上記導電性表面に耐エッチング性材料を
用いて、第一、第二導電性領域を決める繰り返し回路パ
ターンをプリントする工程と、上記導電性表面のプリン
トされていない部分を排除するため、その部分をエッチ
ングして前記繰り返し回路パターンを提供する工程と、
絶縁基板の二重層が繰り返し回路パターンの間に入り、
第一、第二導電面の間でコンデンサ導電体を作り、相互
に同調するように前記絶縁基板を折り返す工程と、第
一、第二導電面が相互に同調した領域の二重の絶縁基板
をシールしてコンデンサ容量を決定し、繰り返し回路パ
ターンをもった絶縁基板を分離する工程から成り、上記
工程を経ることにより一つの平面共振タグを製造してい
る。
【0016】しかし、上記共振タグの製造方法では、回
路パターンがシート状の絶縁基板に並列してプリントさ
れ、しかも回路パターンがプリントされた絶縁基板は、
第一、第二導電面が相互に同調するように折り返すた
め、余り長尺に出来ず、従って、一度に多数の共振タグ
を製造することが出来ず、生産性が悪くなるという問題
点がある。
【0017】本発明は上記問題点を解決するためになさ
れたものであり、誤作動及び誤検出を防止し、信頼性を
一層高くすると共に、寿命の長い共振タグを得ることを
課題とし、さらに、回路パターンを確実に短絡すると共
に、品質の安定した共振タグを多量に得ることのでき
る、生産性の優れた共振タグの製造方法を提供すること
を課題とするものである。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明は前記課題を解決
するために、誘電体薄膜層の表面に導電性材料を用いて
コンデンサー電極板パターンとリアクタンス回路パター
ンから成る第1の導電性回路パターンを設け、誘電体薄
膜層の裏面に導電性材料を用いて前記コンデンサー電極
板パターンと対になるコンデンサー電極板パターンと接
続回路から成る第2の導電性回路パターンを設けて、上
記リアクタンス回路パターンと接続回路とが誘電体薄膜
層の側面において接続されるように共振回路を構成し、
上記それぞれの導電性回路パターンの表面に保護膜を設
けた共振タグを提供する。
【0019】したがって、コンデンサーの容量は誘電体
薄膜層の厚さにより一定となり、しかも、誘電体薄膜層
の上下に配置された回路パターンは接続回路により確実
に短絡されているため、品質が安定し、要求される共振
周波数を容易に、かつ確実に得ることができ、しかも回
路パターンが保護膜により保護されているため、回路パ
ターンが酸化したり、汚れたりすることがなく、従って
共振周波数が変化することもないので、誤作動の恐れが
なく、長期間にわたって使用できる。
【0020】また、表面にLCR回路パターンを形成し
た誘電体薄膜層を、上記誘電体薄膜層を挟んで上記LC
R回路パターンのそれぞれのコンデンサー電極板パター
ンが重なり合うように折り曲げ、上記誘電体薄膜層間を
厚さ調整用の補助誘電体薄膜層を介して接合する構成と
した場合、厚さの異なる補助誘電体薄膜層を挿入するこ
とにより、金属箔間の厚さを容易に変更でき、要求され
るコンデンサーの容量を容易に選定することができる。
【0021】しかも、誘電体薄膜層の折り曲げ部に膨出
部を形成することにより、折り曲げ部に位置する金属箔
が剥離したり、折れたりすることがなく、品質の良好な
共振タグを得ることができる。
【0022】また、上記特定周波数の電磁波に共振する
特定の共振周波数を有する共振回路を形成して成る共振
タグの製造方法であって、誘電体薄膜層の一面に金属箔
を接合するための接着剤を塗布する接着剤塗布工程と、
上記接着剤を塗布した面に金属箔を接合する金属箔接合
工程と、上記金属箔の表面に、コンデンサー電極板パタ
ーンとリアクタンス回路パターンから成る第1の導電性
回路パターンと、前記リアクタンス回路パターンに連続
して接続された接続回路と前記コンデンサー電極板パタ
ーンと対になるコンデンサー電極板パターンから成る第
2の導電性回路パターンとから構成されたLCR回路パ
ターンを、エッチングレジストを用いて複数組印刷する
パターン形成工程と、上記LCR回路パターンが印刷さ
れた金属箔の表面をエッチングして金属箔による複数組
のLCR回路パターンを形成するエッチング工程と、上
記複数組のLCR回路パターンにおける個々のLCR回
路パターンの周囲に、少なくともLCR回路パターンを
各導電性回路パターンに二分して折り曲げる折り曲げ部
と平行な一面を除いて、所要の大きさを有する略コ字状
の切り込みを入れるスリット形成工程と、上記切り込み
を入れた各LCR回路パターンを、各導電性回路パター
ンに二分した折り曲げ部において、LCR回路パターン
が外側に位置するように折り曲げ、誘電体薄膜層間を接
着材を介して接着する貼り合わせ工程と、上記各LCR
回路パターン毎に貼り合わされた誘電体薄膜層を、各L
CR回路パターン毎に切断する外形抜き工程とから成
り、上記各工程を順次経ることにより、金属箔より成る
LCR回路パターンの表面にエッチングレジストの保護
膜を有する共振タグを製造することにより、多数のLC
R回路パターンが誘電体薄膜層の表面に一度に形成で
き、しかも各LCR回路パターン毎に折り曲げて接合す
るから、製造工程が簡略で、かつ品質の良好な共振タグ
を製造することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】本発明の共振タグ及びその製造方
法の実施の形態の一つについて説明する。
【0024】本発明の共振タグは、特定周波数の電磁波
に共振する特定の共振周波数を有する共振回路を形成し
た共振タグであって、ポリエステル製合成樹脂フィルム
薄膜層から成る誘電体薄膜層の一方の表面に、その面を
平面においてほぼ二分する一方の側の面にアルミニウム
箔から成る導電性材料を用いてコンデンサー電極板パタ
ーンとリアクタンス回路パターンから構成された第1の
導電性回路パターンを形成すると共に、他方の側の面に
アルミニウム箔から成る導電性材料を用いて前記コンデ
ンサー電極板パターンと対になるコンデンサー電極板パ
ターンと接続回路から構成された第2の導電性回路パタ
ーンを形成し、上記リアクタンス回路パターンと接続回
路とを接続してLCR回路パターンを形成し、上記LC
R回路パターンを備えた誘電体薄膜層を、それぞれの導
電性回路パターンが誘電体薄膜層を挟んで外側に位置
し、かつ上記それぞれのコンデンサー電極板パターンが
上下において互いに対向すると共に、折り曲げ部の高さ
Tが接合された誘電体薄膜層の厚さtより大きい膨出部
と成るように折り曲げ、誘電体薄膜層間を接合して共振
回路を構成し、上記それぞれの導電性回路パターンの表
面に熱乾燥性樹脂、光感光樹脂或いはカーボン等から成
る保護膜を設けて構成されている。
【0025】上記本発明の共振タグは、コンデンサーの
容量が誘電体薄膜層の誘電率の他に誘電体薄膜層の厚み
に反比例し、コンデンサーを構成する電極板パターンの
面積に正比例するので、誘電体薄膜層の厚みと、コンデ
ンサーの一方の電極板パターンの面積を正確に求めるこ
とにより、両者の重ね合わせが多少ラフであっても、共
振周波数を容易、且つ正確に得ることができる。
【0026】しかも、折り曲げ部を、折り曲げ部の高さ
Tが接合された誘電体薄膜層の厚さtより大きい膨出部
により形成したため、折り曲げ部に位置する導電性材料
が剥離したり、折れたりすることがなく、品質が良好と
なる。
【0027】さらに、LCR回路パターンが保護膜によ
り保護されているため、LCR回路パターンが酸化した
り、汚れたりすることがないため、共振周波数が変化し
たり、誤作動の恐れがなく、品質を長期間にわたって維
持できると共に長期間の使用が可能となる。
【0028】従って、スーパー、コンビニエンスストア
ー等に配置された移動体管理装置を用いて商品の管理を
行う場合、上記特定周波数の電磁波に共振する共振タグ
を商品に付けて用いると、高い確度で商品の接近或いは
移動を検出することができ、盗難防止等の信頼性を著し
く向上することができる。
【0029】本発明の共振タグの製造方法は、ポリエス
テル製の合成樹脂フィルム薄膜層により形成された所要
の大きさを有するシート状の誘電体薄膜層1の一方の表
面に金属箔を接合するための感圧型接着剤を塗布する接
着剤塗布工程と、上記接着剤塗布面にアルミニウム箔よ
り成る金属箔16を熱圧着により貼り付けて接合する金
属箔接合工程と、上記各工程を経て形成された基板材料
の金属箔の表面に、その表面をほぼ2分する一方の側の
表面に、所定の面積を有する長方形に形成されたコンデ
ンサー電極板パターン2と、上記コンデンサー電極板パ
ターン2の一部に接続され、その周囲を囲うように渦巻
き状に1回だけ周回して形成されたリアクタンス回路パ
ターン3とから構成される第1の導電性回路パターン4
を、また他方の側の表面に、必要なコンデンサー容量を
得るための所定の面積を有し、かつ上記第1の導電性回
路パターン4を構成するコンデンサー電極板パターン2
と同一若しくは類似する長方形に形成されたコンデンサ
ー電極板パターン5と、前記リアクタンス回路パターン
3に連続して接続され、かつ上記コンデンサー電極板パ
ターン5の一部に接続された接続回路6とから構成され
る第2の導電性回路パターン7とから成るLCR回路パ
ターンを、アクリル系樹脂より成るエッチングレジスト
を用いて複数組印刷するパターン形成工程と、上記各L
CR回路パターンが印刷された基板材料を酸性薬液を用
いて化学的にエッチング処理して、上記各LCR回路パ
ターンを除く不要な金属箔16を除去するエッチング工
程と、上記複数組のLCR回路パターンにおける個々の
LCR回路パターンの周囲に、少なくともLCR回路パ
ターンを、接続回路を横断して第1及び第2の導電性回
路パターンに二分するように折り曲げる折り曲げ部と平
行な一面を除いて、所要の大きさを有する略コ字状の切
り込みを入れるスリット形成工程と、上記切り込みを入
れた各LCR回路パターンを、接続回路を横断して第1
及び第2の導電性回路パターンに二分した折り曲げ部に
おいて、LCR回路パターンが誘電体薄膜層を挟んで外
側に位置するように折り曲げ、誘電体薄膜層間を両面接
着テープより成る接着材を介して接着する貼り合わせ工
程と、上記各LCR回路パターン毎に貼り合わせた誘電
体薄膜層を、各LCR回路パターン毎に切断する外形抜
き工程とから構成され、上記各工程を経ることにより、
金属箔より成るLCR回路パターンの表面にエッチング
レジストの保護膜を備えた共振タグを製造する共振タグ
の製造方法である。
【0030】上記のように、本発明の共振タグの製造方
法では、金属箔をエッチングして各LCR回路パターン
を形成した後、エッチングレジストを除去しないため、
工程を短縮することができると共に、上記エッチングレ
ジストが保護膜として残り、LCR回路パターンを保護
することができる。
【0031】さらに、各LCR回路パターン毎に切り込
みを入れ、上記各LCR回路パターン毎に折り曲げて接
合しているため、シート状の基板材料の長さ方向及び幅
方向の何れの方向にも複数個のLCR回路パターンを配
列することができ、生産性を大幅に向上することができ
る。
【0032】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。
【0033】(実施例1)図1(イ)に示すように、厚
さHが76μm で、幅A×高さBが20mm×30mmの大
きさを有するポリエステル製の合成樹脂フィルム薄膜層
により形成された誘電体薄膜層1の表面に、導電性を有
するアルミニウム箔により5mm×12mmの大きさの長方
形状に形成されたコンデンサー電極板パターン2と、1
mmの細い幅のアルミニウム箔により、上記コンデンサー
電極板パターン2の下方角部に一体的に接続し、かつ上
記コンデンサー電極板パターン2の周囲を1回だけ周回
するようにして形成されたリアクタンス回路パターン3
とから成る第1の導電性回路パターン4を構成する。
【0034】図1(ロ)に示すように、上記誘電体薄膜
層1の裏面に、導電性を有するアルミニウム箔により、
前記コンデンサー電極板パターン2より僅かに小さい5
mm×10mmの大きさの長方形状に形成されたコンデンサ
ー電極板パターン5と、前記リアクタンス回路パターン
3と同一の幅を有するアルミニウム箔により、上記コン
デンサー電極板パターン5の下部に一体的に接続された
接続回路6とから成る第2の導電性回路パターン7を構
成する。
【0035】図1(ハ)に示すように、上記のように構
成された第1の導電性回路パターン4のリアクタンス回
路パターン3と、第2の導電性回路パターン7の接続回
路6とを誘電体薄膜層1の側面において一体的に接続
し、第1の導電性回路パターン4と第2の導電性回路パ
ターン7から成るLCR回路パターンとなした共振回路
を構成する。
【0036】図1(ニ)に示すように、上記それぞれの
導電性回路パターンの表面にアクリル系樹脂の保護膜8
を塗布又は貼り付けて設けることにより、特定周波数の
電磁波に共振する特定の共振周波数を有する共振タグ9
を構成する。
【0037】なお、上記保護膜8は共振タグ9の全面を
覆うように設けることも可能で有り、この場合にはディ
ッピングして形成したり、塗布又は貼り付けにより形成
することができる。
【0038】また、上記のように構成された第1の導電
性回路パターン4のコンデンサー電極板パターン2の下
部と、第2の導電性回路パターン7のコンデンサー電極
板パターン5の下部とが一致するように形成するのが好
ましいものである。
【0039】(実施例2)図2(イ)に示すように、厚
さHが38μm で、幅A×高さBが40mm×30mmの大
きさを有するポリエステル製の合成樹脂フィルム薄膜層
により形成された誘電体薄膜層10の一面に、その面を
平面においてほぼ二分する一方の側の面に、接着剤を介
して設けられた、導電性を有するアルミニウム箔により
5mm×12mmの大きさの長方形状に形成されたコンデン
サー電極板パターン2と、1mmの細い幅のアルミニウム
箔により、上記コンデンサー電極板パターン2の下方角
部に一体的に接続し、かつ上記コンデンサー電極板パタ
ーン2の周囲を1回だけ周回するように形成されたリア
クタンス回路パターン3とから成る、第1の導電性回路
パターン4を構成する。
【0040】また、上記二分した他方の側の面に、接着
剤を介して設けられた、導電性を有するアルミニウム箔
により、前記コンデンサー電極板パターン2より僅かに
小さい5mm×10mmの大きさの長方形状に形成されたコ
ンデンサー電極板パターン5と、前記第1の導電性回路
パターン4のリアクタンス回路パターン3と同一の幅を
有し、かつ導電性を有するアルミニウム箔により、上記
コンデンサー電極板パターン5の下部に一体的に接続
し、かつ前記リアクタンス回路パターン3に接続するよ
うに形成された接続回路6とから成る、第2の導電性回
路パターン7を構成する。
【0041】上記のように誘電体薄膜層10の表面に、
第1の導電性回路パターン4と第2の導電性回路パター
ン7とから成り、それぞれの回路パターンのリアクタン
ス回路パターン3と接続回路6とを接続してLCR回路
パターンを形成する。
【0042】上記LCR回路パターンを備えた誘電体薄
膜層10の表面に、アクリル系樹脂を塗布するか、アク
リル系樹脂フィルムを貼り付けてLCR回路パターンの
表面に保護膜8を設けた基板材料11を形成する。
【0043】図2(ロ)、(ハ)に示すように、上記L
CR回路パターンの表面に保護膜8を備えた基板材料1
1を、それぞれの導電性回路パターン4、7が誘電体薄
膜層10を挟んで外側に位置し、かつ上記導電性回路パ
ターン4、7のそれぞれのコンデンサー電極板パターン
2、5が誘電体薄膜層10の上下面において互いに対向
して位置すると共に、各コンデンサー電極板パターンの
下部が一致するように折り曲げ、対向する誘電体薄膜層
10間を両面接着テープを用いた接着材12により接合
して共振回路を有する共振タグ13を構成する。
【0044】上記構成において、図3に示すように、折
り曲げた基板材料11の誘電体薄膜層10間にポリエス
テル製の合成樹脂フィルム薄膜層により形成された厚さ
調整用の補助誘電体薄膜層14を配置し、上記誘電体薄
膜層10と補助誘電体薄膜層14との間をそれぞれ両面
接着テープを用いた接着材12により接合して共振タグ
を構成することも可能であり、上記補助誘電体薄膜層1
4の厚さを適宜選定することにより、所定の厚さを有す
る基板材料を容易に得ることができ、要求されるコンデ
ンサーの容量を備えた共振タグを得ることができる。
【0045】さらに、図4に示すように、誘電体薄膜層
10の折り曲げ部15を、折り曲げ部15の高さTが接
合された誘電体薄膜層10の厚さtより大きい膨出部1
6とすることにより、膨出部16に位置する導電性を有
するアルミニウム箔が折れたり、剥離したりすることが
なく、品質の安定した共振タグを得ることができる。
【0046】また、上記実施例において、誘電体薄膜層
及び厚さ調整用補助誘電体薄膜層としてポリエステル製
の合成樹脂フィルム薄膜層を用いたが、セラミックシー
ト、紙等のシート、或いはポリプロピレン、ポリエチレ
ン、ポリイミド等の合成樹脂フィルム薄膜層を用いるこ
とができる。
【0047】さらに、上記実施例において、LCR回路
パターンを構成する導電性材料として、アルミニウム箔
よりなる金属箔を使用したが、ニッケル、銅等の導電性
材料を使用することができる。
【0048】しかも、上記実施例において、保護膜8と
してアクリル系樹脂を用いたが、ウレタン系樹脂、ポリ
アミド系樹脂等の熱乾燥性樹脂、光感光樹脂又はカーボ
ンより選ばれた少なくとも一種を用いることができ、形
成手段としては、印刷、塗布或いは、合成樹脂フィルム
を貼り付ける等の手段により、基板材料11の全面若し
くはLCR回路パターンの表面にのみ形成することがで
きる。
【0049】次に、本発明の共振タグの製造方法の一実
施例を図面に基づいて説明する。
【0050】(実施例3)図5及び図6に示すように、
接着剤塗布工程において、厚さが38μm で、幅×高さ
が240mm×180mmを有するシート状のポリエステル
製合成樹脂フィルム薄膜層から成る誘電体薄膜層17の
表面に、金属箔を接合するための塩化ビニル系樹脂の接
着剤を塗布する。
【0051】次いで、接合工程において、上記誘電体薄
膜層17の表面に、導電性を有するアルミニウム箔を用
いた金属箔を上記塗布された塩化ビニル系樹脂の接着剤
を介して接合し、基板材料を形成する。
【0052】上記各工程を経て形成された金属箔の表面
に、パターン形成工程において、5mm×12mmの大きさ
の長方形状に形成されたコンデンサー電極板パターン2
とコンデンサー電極板パターン2の下方角部に接続さ
れ、かつコンデンサー電極板パターン2の周囲を1回だ
け周回する1mmの細い幅を有するリアクタンス回路パタ
ーン3とから形成された第1の導電性回路パターン4及
び、上記コンデンサー電極板パターン2に並列して配置
され、5mm×10mmの大きさの長方形状に形成されたコ
ンデンサー電極板パターン5と上記リアクタンス回路パ
ターン3に連続して形成され、かつコンデンサー電極板
パターン5の下部に接続された1mmの細い幅を有する接
続回路6とから形成された第2の導電性回路パターン7
とから構成されるLCR回路パターンを、幅方向に6
組、また長さ方向に12組となるように、エッチングレ
ジスト23としてアクリル系樹脂を用いて印刷する。
【0053】上記エッチングレジストにより印刷された
複数組のLCR回路パターンを乾燥した後、エッチング
工程において、LCR回路パターンが印刷された金属箔
の表面を塩酸を主成分とする酸性薬液を用いて化学的に
エッチング処理し、エッチングレジストによりマスキン
グが施されていないLCR回路パターン以外の金属箔を
除去し、誘電体薄膜層17の表面に、金属箔により形成
されたLCR回路パターンを、幅方向及び長さ方向にそ
れぞれ複数組形成する。
【0054】次に、LCR回路パターンを形成していな
い基板材料の裏面に、両面接着テープを用いた接着材を
貼り合わせた後、スリット形成工程において、プレス成
形により上記基板材料に形成された複数組のLCR回路
パターンの、個々のLCR回路パターンの周囲に、各L
CR回路パターンを各導電性回路パターンに二分して折
り曲げる折り曲げ部18と平行な端面19を除いて、所
要の大きさを有する略コ字状の切り込み20を形成す
る。
【0055】そして、誘電体薄膜層17の貼り合わせ工
程において、上記切り込み20を入れた各LCR回路パ
ターンを、各導電性回路パターンに二分した折り曲げ部
18において、LCR回路パターンが誘電体薄膜層17
を挟んで外側に位置するように折り曲げ、上記基板材料
の裏面に貼り合わせた両面接着テープにより誘電体薄膜
層17間を貼り合わせる。
【0056】上記、各LCR回路パターン毎に貼り合わ
された基板材料を、外形抜き工程において、プレス成形
することにより所定の大きさに切断して共振タグを形成
し、その後検査を行って製品とする。
【0057】上記本発明の製造方法によれば、金属箔を
エッチングしてLCR回路パターンを形成し、その後各
LCR回路パターン毎に貼り合わせて共振タグを形成し
ているため、エッチングレジストとして設けたアクリル
系樹脂が共振タグの保護膜を構成し、LCR回路パター
ンを形成した後に、改めて保護膜を設ける必要がなく、
工程を短縮することができる。
【0058】しかも、各LCR回路パターンを基板材料
に残した状態で、折り曲げ、貼り合わせ行っているた
め、各導電性回路パターンのコンデンサー電極板パター
ンの位置決めが容易で、しかも外形抜きにおいて一度に
各LCR回路パターンを打ち抜くことができるので、生
産性が大幅に向上する。
【0059】(実施例4)図5及び図7に示すように、
接着剤塗布工程において、厚さが38μm で、幅×高さ
が240mm×180mmを有するシート状のポリエステル
製合成樹脂フィルム薄膜層から成る誘電体薄膜層17の
表面に、金属箔を接合するための塩化ビニル系樹脂の接
着剤を塗布する。
【0060】次いで、接合工程において、上記誘電体薄
膜層17の表面に、導電性を有するアルミニウム箔を用
いた金属箔を上記塗布された塩化ビニル系樹脂の接着剤
を介して接合し、基板材料を形成する。
【0061】さらに、コーティング工程において、上記
基板材料の金属箔の表面に光感光性樹脂よりなるエッテ
ィングレジストをコーティングし、その後、上記コーテ
ィングされたエッティングレジストを乾燥する。
【0062】上記各工程を経て形成された、金属箔の表
面にエッチングレジストがコーティングされた基板材料
の表面に、パターン形成工程において、5mm×12mmの
大きさの長方形状に形成されたコンデンサー電極板パタ
ーン2とコンデンサー電極板パターン2の下方角部に接
続され、かつコンデンサー電極板パターン2の周囲を1
回だけ周回する1mmの細い幅を有するリアクタンス回路
パターン3とから形成された第1の導電性回路パターン
4及び、上記コンデンサー電極板パターン2に並列して
配置され、5mm×10mmの大きさの長方形状に形成され
た上記コンデンサー電極板パターン2と対になるコンデ
ンサー電極板パターン5と上記リアクタンス回路パター
ン3に連続して形成され、かつコンデンサー電極板パタ
ーン5の下部に接続された1mmの細い幅を有する接続回
路6とから形成された第2の導電性回路パターン7とか
ら構成されるLCR回路パターンを、幅方向に6組、ま
た長さ方向に12組となるように、写真製版技術を用い
て露光、現像し、その後水洗することにより、LCR回
路パターン以外のエッチングレジストを除去して、金属
箔の表面にLCR回路パターンを有するエッチングレジ
ストが残った基板材料を形成する。
【0063】上記エッチングレジストにより形成された
複数組のLCR回路パターンを有する基板材料を乾燥し
た後、エッチング工程において、LCR回路パターンが
印刷された金属箔の表面を塩酸を主成分とする酸性薬液
を用いて化学的にエッチング処理し、マスキングが施さ
れていないLCR回路パターン以外の金属箔を除去し、
誘電体薄膜層17の表面に、金属箔により形成されたL
CR回路パターンを、幅方向及び長さ方向にそれぞれ複
数組形成する。
【0064】次に、LCR回路パターンを形成していな
い基板材料の裏面に、両面接着テープを用いた接着材を
貼り合わせた後、スリット形成工程において、プレス成
形により上記基板材料に形成された複数組のLCR回路
パターンの、個々のLCR回路パターンの周囲に、各L
CR回路パターンを各導電性回路パターンに二分して折
り曲げる折り曲げ部18と平行な端面19を除いて、所
要の大きさを有する略コ字状の切り込み20を形成す
る。
【0065】そして、誘電体薄膜層17の貼り合わせ工
程において、上記切り込み20を入れた各LCR回路パ
ターンを、各導電性回路パターンに二分した折り曲げ部
18において、LCR回路パターンが誘電体薄膜層17
を挟んで外側に位置するように折り曲げ、上記基板材料
の裏面に貼り合わせた両面接着テープにより誘電体薄膜
層17間を貼り合わせる。
【0066】上記、各LCR回路パターン毎に貼り合わ
された基板材料を、外形抜き工程において、プレス成形
することにより所定の大きさに切断して共振タグを形成
し、その後検査を行って製品とする。
【0067】上記本発明の製造方法によれば、実施例3
と同様に金属箔をエッチングしてLCR回路パターンを
形成し、その後各LCR回路パターン毎に貼り合わせて
共振タグを形成しているため、エッチングレジストとし
て設けた光感光性樹脂が共振タグの保護膜を構成し、L
CR回路パターンを形成した後に、改めて保護膜を設け
る必要がなく、工程を短縮することができる。
【0068】しかも、各LCR回路パターンを基板材料
に残した状態で、折り曲げ、貼り合わせ行っているた
め、各導電性回路パターンのコンデンサー電極板パター
ンの位置決めが容易で、しかも外形抜きにおいて一度に
各LCR回路パターンを打ち抜くことができるので、生
産性が大幅に向上する。
【0069】なお、上記各実施例において、エッチング
工程とスリット形成工程との間に、金属箔を貼り合わせ
ていない誘電体薄膜層の裏面に厚さ調整用補助誘電体薄
膜層を貼り合わせる補助誘電体薄膜層貼り合わせ工程を
設け、誘電体薄膜層間に補助誘電体薄膜層を配置するこ
ともできる。
【0070】また、誘電体薄膜層及び補助誘電体薄膜層
としてポリエステル製合成樹脂フィルム薄膜層を用いた
が、他のポリプロピレン、ポリエチレン、ポリイミド等
の合成樹脂フィルム薄膜層を用いるか、セラミックシー
ト或いは紙等のシート材料を用いることができる。
【0071】さらに、エッチングレジストとしてアクリ
ル系樹脂を使用したが、ウレタン系樹脂、ポリアミド樹
脂等の熱乾燥性樹脂或いはカーボンから選ばれた少なく
とも一種の材料を使用することができる。
【0072】導電性を有する金属箔としてアルミニウム
箔を使用したが、ニッケル、銅等の導電性材料を使用す
ることができる。
【0073】そして、誘電体薄膜層17の貼り合わせ工
程において、切り込み20を入れた各LCR回路パター
ンを、各導電性回路パターンに二分した折り曲げ部18
において折り曲げる場合、折り曲げ部18に、図4に示
すように、高さTが接合された誘電体薄膜層17の厚さ
tより厚くなした膨出部16を形成するように折り曲げ
ることもできる。
【0074】なお、金属箔と誘電体薄膜層、誘電体薄膜
層と補助誘電体薄膜層或いは誘電体薄膜層間を接合する
接合手段として、接着剤として塩化ビニル系樹脂を使用
し、接着材として両面接着テープを使用したが、各接合
手段としては、他の合成樹脂接着剤、粘着剤或いは接着
テープ等を使用することができる。
【0075】さらに、上記各実施例において、LCR回
路パターンの保護膜としてエッチングレジストをそのま
ま使用した場合を示したが、エッチング処理してLCR
回路パターンを形成した後、エッチングレジストを水洗
等の除去手段により除去、乾燥し、その後、基板材料の
共振タグを構成する表面全体若しくはLCR回路パター
ンの表面にカーボン等の保護膜を電着、印刷等の保護膜
形成手段により設けることも可能である。
【0076】
【発明の効果】本発明の共振タグは、各導電性回路パタ
ーンがリアクタンス回路パターンと接続回路により連続
して接続されているため、誘電体薄膜層の厚さが変化せ
ず、従って特定した以外の周波数に共振することがな
く、誤動作が生じない。
【0077】しかも、各導電性回路パターン間の短絡が
確実であるため、発信される周波数に確実に反応し、種
々の移動体の保管、管理に使用した場合、誤検出が防止
され、その信頼性が一層高められる。
【0078】さらに、LCR回路パターンの表面が保護
膜により保護されているため、酸化、汚れに対して強
く、人の手に触れても、LCR回路パターンが損傷する
ことがなく、誤動作の発生が少なくなり、寿命も延長さ
れる。
【0079】また、本発明の共振タグの製造方法によれ
ば、誘電体薄膜層の表面に各LCR回路パターンが同時
に形成されるため、一対となる各導電性回路パターンの
コンデンサー電極板パターンの位置が確実に一致し、し
かもコンデンサー電極板パターン間の距離も一定となる
ので、要求されるコンデンサーの容量が容易に得られ
る。
【0080】そして、誘電体薄膜層の一面に複数組のL
CR回路パターンが同時に形成されるため、パターン形
成が一度にでき、しかもコンデンサー電極板パターンの
位置合わせが容易となり、製造工程が簡略化される。
【0081】さらに、誘電体薄膜層の貼り合わせを、シ
ート状の基板材料において、予め各LCR回路パターン
毎に切り込みを入れた後、各LCR回路パターン毎に行
っているため、コンデンサー電極板パターンの位置合わ
せが容易となり、安定した品質の共振タグの製造が可能
となる等優れた効果を有する発明である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の共振タグの一実施例を示す概略説明図
であり、(イ)は平面図、(ロ)は(イ)の裏面図、
(ハ)は(イ)の右側面図、(ニ)は(イ)におけるX
−X線断面図である。
【図2】本発明の共振タグの他の実施例を示す概略説明
図であり、(イ)は導電性回路パターンを形成した誘電
体薄膜層の平面図、(ロ)は(イ)の誘電体薄膜層を折
り曲げて接合して形成した共振タグの平面図、(ニ)は
(ロ)におけるY−Y線断面図である。
【図3】本発明の共振タグの他の実施例を示す側面図で
ある。
【図4】本発明の共振タグの異なる実施例を示す斜視図
である。
【図5】本発明の共振タグの製造工程中における導電性
回路パターンを形成した誘電体薄膜層の要部破断平面図
である。
【図6】本発明の共振タグの製造工程の一実施例を示す
説明図である。
【図7】本発明の共振タグの製造工程の他の実施例を示
す説明図である。
【図8】従来の共振タグを示し、(イ)は平面図、
(ロ)は裏面図、(ハ)は要部断面図である。
【符号の説明】
1、10、17 誘電体薄膜層 2、5 コンデンサー電極板パターン 3 リアクタンス回路パターン 4 第1の導電性回路パターン 6 接続回路 7 第2の導電性回路パターン 8 保護膜 9、13 共振タグ 11 基板材料 12 接着材 14 補助誘電体薄膜層 15、18 折り曲げ部 16 膨出部 19 端面 20 切り込み 21 誘電体 22 金属箔 23、26 コンデンサー電極板 24 LCR回路 25、27 回路端子部

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】特定周波数の電磁波に共振する特定の共振
    周波数を有する共振回路を形成した共振タグであって、
    誘電体薄膜層の表面に導電性材料を用いてコンデンサー
    電極板パターンとリアクタンス回路パターンから成る第
    1の導電性回路パターンを形成し、誘電体薄膜層の裏面
    に導電性材料を用いて前記コンデンサー電極板パターン
    と対になるコンデンサー電極板パターンと接続回路から
    成る第2の導電性回路パターンを形成し、上記リアクタ
    ンス回路パターンと接続回路とを誘電体薄膜層の側面に
    おいて接続して共振回路を構成し、上記それぞれの導電
    性回路パターンの表面に保護膜を設けたことを特徴とす
    る共振タグ。
  2. 【請求項2】特定周波数の電磁波に共振する特定の共振
    周波数を有する共振回路を形成した共振タグであって、
    誘電体薄膜層の一面に、その面を平面においてほぼ二分
    する一方の面に導電性材料を用いてコンデンサー電極板
    パターンとリアクタンス回路パターンから成る第1の導
    電性回路パターンを形成すると共に、他方の面に導電性
    材料を用いて前記コンデンサー電極板パターンと対にな
    るコンデンサー電極板パターンと接続回路から成る第2
    の導電性回路パターンを形成し、上記リアクタンス回路
    パターンと接続回路とを接続してLCR回路パターンを
    形成し、上記LCR回路パターンを備えた誘電体薄膜層
    を、それぞれの導電性回路パターンが誘電体薄膜層を挟
    んで外側に位置し、かつ上記それぞれのコンデンサー電
    極板パターンが上下において互いに対向するように折り
    曲げて接合して共振回路を構成し、上記それぞれの導電
    性回路パターンの表面に保護膜を設けたことを特徴とす
    る共振タグ。
  3. 【請求項3】折り曲げた誘電体薄膜層を厚さ調整用補助
    誘電体薄膜層を介して接合して共振回路を構成したこと
    を特徴とする請求項2記載の共振タグ。
  4. 【請求項4】誘電体薄膜層の折り曲げ部を、高さTが接
    合された誘電体薄膜層の厚さtより大きくした膨出部に
    より形成した請求項2又は請求項3記載の共振タグ。
  5. 【請求項5】上記誘電体薄膜層及び厚さ調整用補助誘電
    体薄膜層がセラミックシート、紙、或いはポリエステ
    ル、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリイミド等の合
    成樹脂フィルム薄膜層により形成された請求項1、請求
    項2、請求項3又は請求項4記載の共振タグ。
  6. 【請求項6】上記LCR回路パターンがアルミニウム、
    ニッケル、銅から選ばれた導電性材料により形成された
    請求項1、請求項2、請求項3、請求項4又は請求項5
    記載の共振タグ。
  7. 【請求項7】保護膜が、アクリル系樹脂、ウレタン系樹
    脂、ポリアミド系樹脂等の熱乾燥性樹脂、光感光樹脂又
    はカーボンより選ばれた少なくとも一種により形成され
    た請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、請求項5
    又は請求項6記載の共振タグ。
  8. 【請求項8】特定周波数の電磁波に共振する特定の共振
    周波数を有する共振回路を形成した共振タグの製造方法
    であって、 誘電体薄膜層の一面に金属箔を接合するための接着剤を
    塗布する接着剤塗布工程と、 上記接着剤を塗布した面に金属箔を接合する金属箔接合
    工程と、 上記金属箔の表面に、コンデンサー電極板パターンとリ
    アクタンス回路パターンから成る第1の導電性回路パタ
    ーンと、前記リアクタンス回路パターンに連続して接続
    された接続回路と前記コンデンサー電極板パターンと対
    になるコンデンサー電極板パターンから成る第2の導電
    性回路パターンとから構成されたLCR回路パターン
    を、エッチングレジストを用いて複数組印刷するパター
    ン形成工程と、 上記LCR回路パターンが印刷された金属箔の表面をエ
    ッチングして金属箔による複数組のLCR回路パターン
    を形成するエッチング工程と、 上記複数組のLCR回路パターンにおける個々のLCR
    回路パターンの周囲に、少なくともLCR回路パターン
    を各導電性回路パターンに二分して折り曲げる折り曲げ
    部と平行な一面を除いて、所要の大きさを有する略コ字
    状の切り込みを入れるスリット形成工程と、 上記切り込みを入れた各LCR回路パターンを、各導電
    性回路パターンに二分した折り曲げ部において、LCR
    回路パターンが外側に位置するように折り曲げ、誘電体
    薄膜層間を接着材を介して接着する貼り合わせ工程と、 上記各LCR回路パターン毎に貼り合わされた誘電体薄
    膜層を、各LCR回路パターン毎に切断する外形抜き工
    程とから成り、 上記各工程を順次経ることにより、金属箔より成るLC
    R回路パターンの表面にエッチングレジストの保護膜を
    有する共振タグを製造することを特徴とする共振タグの
    製造方法。
  9. 【請求項9】特定周波数の電磁波に共振する特定の共振
    周波数を有する共振回路を形成した共振タグの製造方法
    であって、 誘電体薄膜層の一面に金属箔を接合するための接着剤を
    塗布する接着剤塗布工程と、 上記接着剤を塗布した面に金属箔を接合する金属箔接合
    工程と、 上記金属箔の表面に、光感光性樹脂より成るエッチング
    レジストをコーティングするコーティング工程と、 上記コーティングされたエッチングレジストの表面に、
    コンデンサー電極板パターンとリアクタンス回路パター
    ンから成る第1の導電性回路パターンと、前記リアクタ
    ンス回路パターンに連続して接続された接続回路と前記
    コンデンサー電極板パターンと対になるコンデンサー電
    極板パターンから成る第2の導電性回路パターンとから
    構成されたLCR回路パターンを露光し、その後現像し
    て複数組のLCR回路パターンを形成するパターン形成
    工程と、 上記LCR回路パターンが形成された金属箔の表面をエ
    ッチングして金属箔による複数組のLCR回路パターン
    を形成するエッチング工程と、 上記複数組のLCR回路パターンにおける個々のLCR
    回路パターンの周囲に、少なくともLCR回路パターン
    を各導電性回路パターンに二分して折り曲げる折り曲げ
    部と平行な一面を除いて、所要の大きさを有する略コ字
    状の切り込みを入れるスリット形成工程と、 上記切り込みを入れた各LCR回路パターンを、各導電
    性回路パターンに二分した折り曲げ部において、LCR
    回路パターンが外側に位置するように折り曲げ、誘電体
    薄膜層間を接着材を介して接着する貼り合わせ工程と、 上記各LCR回路パターン毎に貼り合わされた誘電体薄
    膜層を、各LCR回路パターン毎に切断する外形抜き工
    程とから成り、 上記各工程を順次経ることにより、金属箔より成るLC
    R回路パターンの表面にエッチングレジストの保護膜を
    有する共振タグを製造することを特徴とする共振タグの
    製造方法。
  10. 【請求項10】エッチング工程の後工程に、エッチング
    レジスト除去工程と保護膜形成工程を設けてなる請求項
    8又は請求項9記載の共振タグの製造方法。
  11. 【請求項11】エッチング工程とスリット形成工程との
    間に、誘電体薄膜層の金属箔を設けていない裏面に厚さ
    調整用補助誘電体薄膜層を貼り合わせる補助誘電体薄膜
    層貼り合わせ工程を設けてなる請求項8、請求項9又は
    請求項10記載の共振タグの製造方法。
  12. 【請求項12】上記誘電体薄膜層及び厚さ調整用補助誘
    電体薄膜層として、セラミックシート、紙、或いはポリ
    エステル、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリイミド
    等の合成樹脂フィルム薄膜層を使用してなる請求項8、
    請求項9、請求項10又は請求項11記載の共振タグの
    製造方法。
  13. 【請求項13】上記金属箔として、アルミニウム、ニッ
    ケル、銅から選ばれた導電性材料を使用してなる請求項
    8、請求項9、請求項10、請求項11又は請求項12
    記載の共振タグの製造方法。
  14. 【請求項14】上記エッチングレジストとして、アクリ
    ル系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリアミド樹脂等の熱乾燥
    性樹脂又はカーボンより選ばれた少なくとも一種を使用
    してなる請求項8、請求項10、請求項11、請求項1
    2又は請求項13記載の共振タグの製造方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20010090383A (ko) * 2000-03-25 2001-10-18 김선득 상품도난방지 시스템용 태그 제조장치 및 그 방법

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