JPH09323407A - インクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録装置

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JPH09323407A
JPH09323407A JP8163631A JP16363196A JPH09323407A JP H09323407 A JPH09323407 A JP H09323407A JP 8163631 A JP8163631 A JP 8163631A JP 16363196 A JP16363196 A JP 16363196A JP H09323407 A JPH09323407 A JP H09323407A
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JP
Japan
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ink
liquid
recording
container
ink jet
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JP8163631A
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Inventor
Kanako Watanabe
かな子 渡辺
Saiji Yamada
財士 山田
Kunihiko Ikeda
邦彦 池田
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Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 美麗なフルカラー画像とすることに加えて、
印字物に各種の芳香性を持たせて快い香りによって文書
に接した人に心地良さを与え、更には、これと同時に、
インクの定着性や印字物の耐水性の問題を解決した印字
品位に優れた文書の作成を確実に行い得るインクジェッ
ト記録装置を提供することにある。 【解決手段】 搬送手段によって搬送される被記録媒体
上に、インクジェット記録手段により画像情報に応じた
記録を行う記録装置において、被記録媒体上に芳香性を
有する液体を吐出することが可能な手段がインクの吐出
手段とは別に設けられているインクジェット記録装置、
更に好ましくは、上記芳香性を有する液体中にインク凝
集性を有する成分を含有させたインクジェット記録装
置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はインクジェット記録
装置に関し、更に詳しくは、インクジェット記録により
記録される被記録媒体上の画像領域に芳香性を有する液
体を吐出させて印字物への香り付けを可能とするインク
ジェット記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より知られているインクジェットプ
リンター用のインクに芳香成分を含有させる技術として
は、特開昭59−12977号公報に記載のものがあ
る。ここでは、不快な異臭を発するインクの欠点を解消
する為、インク中に芳香成分を含有させた芳香性を有す
るインクを用いて被記録媒体上への記録を行っている。
【0003】ここで、従来のインクジェット記録装置で
は、給紙装置より送られてくる被記録媒体上に、記録手
段としての記録ヘッドを主走査方向に移動させながら記
録ヘッドよりインクを吐出させることによって、モノク
ロ画像やカラー画像の記録が行われている。又、近年に
おいては特に、プレゼンテーション用の資料や葉書文書
のカラー化が進んだ為、インクジェット記録装置におい
ても、例えば、図3に示す様に、記録ヘッド9へインク
を供給する為のインク容器として、黒色インク用容器2
に加えて、シアンインク用容器3、マゼンタインク用容
器4及びイエローインク用容器5の3原色のインク容器
が使用され、被記録媒体8上へ所望のカラー記録が行わ
れている。
【0004】上記した特開昭59−12977号公報に
は、これらのインク容器内に封入して使用するインク中
に芳香性の成分を添加しておくことによって、インクか
ら発する不快な異臭の問題を解消し、被記録媒体上に形
成される記録画像に香り付けをすることが開示されてお
り、該記録物に接した人に心地良さを与えるという効果
が記載されている。しかしながら、上記の様な芳香性成
分が添加されたインクを使用して記録を行った場合に
は、特に、被記録媒体上でインクが乾きにくくインクの
定着性が悪い為、印刷後に記録画像に触れると記録画像
を乱してしまうという問題や、耐水性に劣る為、記録画
像が水に濡れるとインクが滲んでしまい画像が乱れると
いう問題があった。
【0005】一方、インクジェット記録における定着性
や耐水性の問題を解決する方法として、インクによる記
録と共に、インクを凝集させ得る特殊な液体組成物(例
えば、カチオン性界面活性剤等を含む無色透明の液体組
成物)を使用し、紙面に、この特殊な液体組成物を塗付
した後で記録を行ったり、又は記録を行った後にこの特
殊な液体組成物を記録画像の上から塗布することで、定
着性及び耐水性のよい記録画像を得ることが可能になる
ことが知られている。更に、上記の特殊な液体組成物を
使用することによって定着性及び耐水性の向上の他に、
該液体組成物によりカラー画像の境界滲みも抑制するこ
とが出来る。しかしながら、この特殊な液体組成物は無
色透明の液体である為、被記録媒体上に塗布された場合
は勿論、容器内における該液体組成物の有無も判断しに
くい為、記録画像を形成しているインクの画像領域に的
確に付与され難いという問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとしている課題】従って本発明の目
的は、最近の、美麗な文書の形成を可能とする記録画像
のカラー化に加えて、更に、快い香りによって文書に接
した人に心地良さを与えることが可能なインクジェット
記録装置を提供することにある。即ち、例えば、特に、
個人的な文書である葉書や手紙等を作成する場合に、本
発明のインクジェット記録装置を使用することにより、
美麗なフルカラー画像とすることに加えて、印字物に各
種の芳香性を持たせることが出来る為、より個性的な特
徴のある文書作りが可能となる。又、本発明の別の目的
は、インクジェット記録装置によって得られた印字物に
接した人に対して芳しい香りによって心地良さを与える
と同時に、インクの定着性や印字物の耐水性の問題を解
決した印字品位に優れた文書の作成を確実に行い得るイ
ンクジェット記録装置を提供することにある。
【0007】
【発明を解決するための手段】上記目的は、以下の本発
明によって達成される。即ち、本発明は、搬送手段によ
って搬送される被記録媒体上に、インクジェット記録手
段により画像情報に応じた記録を行う記録装置におい
て、被記録媒体上に芳香性を有する液体を吐出すること
が可能な手段がインクの吐出手段とは別に設けられてい
ることを特徴とするインクジェット記録装置である。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施の形
態を挙げて本発明を更に詳細に説明する。本発明のイン
クジェット記録装置は、基本的には通常のインクジェッ
ト記録装置と変わらないが、記録時に、被記録媒体上に
インクを付与するのとは別に、芳香性を有する液体を被
記録媒体上に付与する手段が設けられていることを特徴
とする。具体的には、インクジェット記録装置のインク
を吐出させる記録手段に着脱可能な容器を設けておき、
この中に芳香性を有する液体を収納することによって、
記録時に被記録媒体上に芳香性を有する液体を吐出して
付与し、得られる印字物に香りを付ける。更に、上記の
着脱可能な容器を交換可能に構成しておけば、複数の芳
香性の異なる液体が収納されている複数の容器を用意す
ることによって、印字物に好みや目的に応じて選択され
た最良の芳香性を付与することが可能となる。
【0009】更に、本発明においては、芳香性を有する
液体を、インクを凝集させる成分を含む無色透明な液体
組成物(例えば、カチオン性界面活性剤などを含む無色
透明の液体)とすることによって、記録された文書に心
地のよい香りを付けることを可能とすると共に、インク
の定着性や耐水性を向上させ、カラー画像の境界滲みも
抑制して印字品位の優れた文書の提供を可能とする。こ
の場合、インクを凝集させる成分を含む液体組成物は無
色透明の液体である為、被記録媒体上は勿論のこと、容
器内での該液体組成物の有無も判断しにくいという問題
があったが、液体組成物に芳香性が付与される結果、無
色透明の液体組成物の存在の有無を容易に判断すること
が出来る様になり、インクジェット記録手段によってイ
ンクの画像領域に的確に該液体組成物を付与することが
可能となり、上記の優れた効果が確実に得られる。即
ち、インクの画像領域に重ねて芳香性を有する液体が付
与されることによってインクが凝集し、インクの定着性
や耐水性の向上が図れるが、更に芳香性を有する液体の
香りがなくなった時点を該溶液がなくなった時であると
判断して、芳香性を有する液体が封入されている容器を
交換してやれば、常に確実に芳香性を有する液体の効果
を得ることが可能となる。
【0010】本発明のインクジェット記録装置におい
て、芳香性を有する液体を被記録媒体上の画像領域に付
与する方法としては、インクジェット記録手段によりイ
ンクを吐出させて被記録媒体の画像領域に記録を行う前
又は後に、インクジェット記録手段に着脱可能に取り付
けられている容器内の芳香性を有する液体を、インクジ
ェット記録手段によって被記録媒体へと吐出させるのが
好ましい。この際に、インクの少なくとも画像領域及び
その近傍に重ねて、芳香性を有し、且つインク凝集性を
有する液体を付与すれば、文書に香りをつけると共に、
記録画像の定着性や耐水性を改善し、印字品位を向上さ
せることが出来る。又、芳香性を有する成分のみを含む
液体を、被記録媒体上のインクの画像領域又はこれとは
別の所望の範囲や位置に吐出させてもよい。この結果、
香りの強さを任意に調整することが出来、好みの香りの
個性的な文書作りが可能となる。更に、芳香性を有する
液体は無色透明であるが、該液体の香りがなくなったと
きを該液体がなくなったと判断できるので、この時点で
インクジェット記録手段に着脱可能に取り付けられてい
る容器を取り外し、芳香性を有する液体が封入されてい
る新しい容器と交換すれば、上記の効果を常に且つ確実
に得ることが出来る。
【0011】以下に、本発明で使用する芳香性を有する
液体について説明する。本発明で使用する芳香性を有す
る液体の構成成分としては、先ず、芳香性を有する化合
物が用いられるが、該化合物としては、従来公知の天然
香料または合成香料をいずれも使用することが出来る。
例えば、アンバーグリス(リュウゼン香)、ベンゾイン
(安息香)、丁字油、ジャスミンアブソリュート、ミモ
ザ、バイオレットリーフアブソリュート等の天然香料、
高級アルコール、アルデヒド、ベンズアルデヒド、安息
香酸、ケイ皮酸、クマリン、エステル、ケトン等の合成
香料等が挙げられる。但し、これらの香料を含有する芳
香性を有する液体は、インクジェット記録手段によって
被記録媒体上に付与される為、インクジェット記録に適
合した物性を有する必要がある。従って、上記した様な
従来公知の天然香料または合成香料を、水と水溶性有機
溶剤とからなる液媒体で希釈して使用するのが好まし
い。この際に使用する水溶性有機溶剤としては、インク
ジェット記録用のインクに通常使用されているものから
適宜選択して用いるのが好ましいが、例えば、ジエチレ
ングリコール、エチレングリコール及びチオジグリコー
ル、グリセリン等が挙げられる。更に、芳香性を有する
液体中には、インクジェット記録に適合した物性とする
為に、インクジェット記録用インクに添加される各種の
調整剤を添加してもよい。これらの水溶性有機溶剤の含
有量としては、液体全重量の10〜70重量%、より好
ましくは10〜50重量%が好適な範囲である。
【0012】又、本発明で使用する芳香性を有する液体
は、記録画像に影響を与えない様に、無色透明になる様
に調製するのが好ましいが、文字や画像のバックグラウ
ンドとして使用する場合には、該液体に多少色をつけて
使用してもよいのは勿論である。上記した様な香料の芳
香性を有する液体中の含有量としては、使用する香料の
種類、印字物の使用目的や被記録媒体の種類によっても
異なるが、0.1〜10重量%程度とするのが好まし
い。更に、本発明においては、使用する人の好みや、画
像の目的に即した香りの選択が可能となる様に、例え
ば、フローラル系、柑橘系、果実系等といった香り毎
に、香りの異なる数種類の芳香性を有する液体を用意し
ておくのが好ましい。
【0013】本発明においては、上記で述べた様な芳香
性を有する液体中に、インクを凝集させる成分を含有さ
せた無色透明な液体組成物とするのが好ましい。この様
な構成とすれば、インクの定着性、耐水性、更には、混
色滲みを良好に防止することが出来、高品位な記録画像
が提供される。本発明において使用するインクを凝集さ
せる成分としては、カチオン性界面活性剤を用いるのが
好ましい。カチオン性界面活性剤としては、例えば、ア
ミン塩型の化合物、具体的には、ポリアリルアミン、ラ
ウリルアミン、ヤシアミン、ステアリルアミン、ロジン
アミン等の塩酸塩、酢酸塩等;第4級アンモニウム塩型
の化合物、具体的には、セチルトリメチルアンモニウム
クロライド、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライ
ド、ラウリルジメチルベンジルアンモニウムクロライ
ド、ベンジルトリブチルアンモニウムクロライド、塩化
ベンザルコニウム等;ピリジニウム塩型化合物、具体的
には、セチルピリジニウムクロライド、セチルピリジニ
ウムブロマイド等;イミダゾリン型カチオン性化合物、
具体的には、2−ヘプタデセニル−ヒドロキシエチルイ
ミダゾリン等、或いは、ある特定のpH領域においてカ
チオン性を示す様な両性界面活性剤も使用される。具体
的には例えば、アミノ酸型両性界面活性剤;R−NH−
CH2−CH2−COOH型の化合物;ベタイン型の化合
物、具体的には、ステアリルジメチルベタイン、ラウリ
ルジヒドロキシエチルベタイン等のカルボン酸塩型両性
界面活性剤の他、硫酸エステル型、スルホン酸型、燐酸
エステル型等の両性界面活性剤等が挙げられる。これら
のカチオン性界面活性剤の含有量としては、重量基準で
0.05〜20重量%程度、より好ましくは、0.5〜
10重量%の範囲とする。
【0014】先に述べた様に、本発明においては、使用
する人の好みや、画像の目的に即した香りの選択が可能
となる様に、香りの異なる数種類の芳香性を有する液体
を用意しておき、適宜に選択したものを使用してインク
ジェット記録手段によって被記録媒体上に吐出して印字
物への香り付けを行うが、その際に、先に使用していた
芳香性を有する液体がインクジェット記録手段に残留し
ていた場合には所望の香が得られない場合が生じる。そ
こで、本発明のインクジェット記録装置においては、異
なった芳香性を有する複数種類の液体が封入されている
容器を交換して記録を行う際に、先に使用された芳香性
を有する液体の残留物を記録手段から除去するためのク
リーニング手段をインクジェット記録手段に着脱可能に
設けておくのが好ましい。クリーニング手段としては、
例えば、クリーニング液を、芳香性の溶液を封入するの
と同様の、記録ヘッドに着脱可能な容器内に封入し、記
録ヘッドからクリーニング液を吐出させて、記録ヘッド
のキャップ内や予備吐出を行う吸収体上で吐出させ、ヘ
ッドの吐出口やノズル内を清掃し、これらの場所に先に
使用していた芳香性を有する液体が残留しない様にす
る。クリーニング液としては、上記で述べた芳香性を有
する溶液から香料成分を除いたアルコールやグリコール
等の水溶性有機溶剤と水とからなる無香料のものを使用
する。この結果、異なった香りが混ざって所望の香りが
得られなくなるといったことを有効に防止できる。
【0015】
【実施例】次に、本発明のインクジェット記録装置の実
施例について図面を参照して説明する。本発明の記録装
置は、記録方式としてインクジェット記録方式を使用す
るが、インクジェット記録方式としては、バブルジェッ
ト方式やピエゾ方式等の液体インクを吐出するインクジ
ェット記録方式が好適に使用される。
【0016】実施例1 図1は、本発明のインクジェット記録装置に好ましく使
用される記録手段を模式的に示す図である。記録ヘッド
1は、図示しないキャリッジに搭載されて矢印aの方向
に適宜に走査される。図1に示す様に、この記録ヘッド
1にはインク供給ジョイント7が設けられており、これ
を介してインク容器2〜6が夫々着脱可能に設けられて
いる。又、図1に示されている記録ヘッド1の底面に
は、各インクに対応した複数のインク吐出口(図示しな
い)が被記録媒体8に向けて設けられており、記録信号
に応じてインクを吐出して所定の記録を行っている。被
記録媒体8は、記録ヘッド1による記録が1行印字され
るごとに矢印bの方向に送られる。
【0017】図1において、2は黒色インク容器、3は
シアンインク容器、4はマゼンタインク容器、5はイエ
ローインク容器を示しており、これらのインクに対応し
て設けられた各インク吐出口(図示せず)より信号に応
じて各インクを吐出することが出来る様に構成されてい
る。この結果、図1に示したインクジェット記録手段に
より、モノクロだけでなくフルカラーの記録を行うこと
が出来る。本発明で使用するインクとしては、水溶性染
料を或いは顔料を色材として用いた従来使用されている
インクジェット用インクをいずれも使用することが出来
る。
【0018】本実施例では、更に、上記の2〜5のイン
ク容器に加えて芳香性を有する液体が封入されている容
器6を用いる。該容器6には、下記に示す成分からなる
異なる芳香性を有し、且つインク凝集効果のある無色透
明の液体A〜Cのいずれかが封入されている。
【0019】[芳香性を有する液体の作製]下記の成分
を混合溶解した後、さらにポアサイズが0.22μmの
メンブレンフィルター(商品名:フロロポアフィルタ
ー、住友電工製)にて加圧濾過して、芳香性を有する液
体A〜Cを得た。 (芳香性特殊液体Aの成分) ・ジエチレングリコール 10重量部 ・グリセリン 10重量部 ・水 79重量部 ・シトラス(柑橘系)(商品名:Quartz、Molyneux製) 1重量部
【0020】 (芳香性を有する液体Bの成分) ・エチレングリコール 5重量部 ・チオジグリコール 5重量部 ・イソプロピルアルコール 2.5重量部 ・水 87重量部 ・ストレートフローラル(商品名:Moguet des Bois、コティ製) 0.5重量部
【0021】 (芳香性を有する液体Cの成分) ・エチレングリコール 10重量部 ・エチルアルコール 5重量部 ・水 84重量部 ・果実系芳香剤 1重量部
【0022】記録ヘッド1には、容器6に対応した液体
の吐出口がインク吐出口と並列に設けられている。この
様に、図1に示した装置では、芳香性を有するインク凝
集効果のある液体を吐出する為の専用の吐出口がインク
吐出口に並列の位置に設けられている為、画像の記録を
行いながら芳香性を有する液体を記録画像の上に、又は
記録画像を記録する前に、被記録媒体上に画像形成領域
に付与することが出来る。即ち、図1で記録ヘッドが右
方向に走査されるときは記録画像が記録される前に芳香
性を有する液体が塗布され、左方向に走査されるときは
記録画像が記録された後に芳香性を有する液体が塗布さ
れる。
【0023】上記の様な構成を有する本実施例のインク
ジェット記録装置によれば、被記録媒体上の記録ヘッド
1を走査させることが可能な任意な位置に、芳香性を有
する液体の吐出を行うことが出来る。従って、記録部分
が少ない場合には、芳香性を有する液体のみを吐出する
為に記録ヘッド1を走査することも可能である。
【0024】上記した様なインクジェット記録装置によ
り、芳香性を有する液体の塗布により記録画像の定着性
および耐水性が向上し、更に、カラー画像の境界滲みが
抑制され、得られる記録画像が高品位であると共に、記
録画像を作成する人の好みに合わせた香りを付与するこ
とが出来る。更に、本実施例の様に、香りの異なる複数
の芳香性を有する液体を用意し、これらを選択的に使用
できるようにしておけば、例えば、葉書や手紙等、或い
は画像の一部分のみ(例えば、花の絵の部分にフローラ
ル系芳香を付与する等)に、それらの内容に合致した香
りを付けることで、これまでになかった特徴ある個性的
な文書作りが可能となる。
【0025】又、既に印刷が施されている被記録媒体
や、未だ記録がされていない被記録媒体に任意の香りを
つける為に、芳香性を有する液体のみをヘッド1から吐
出させて被記録媒体上に付与させることも可能である。
更に、本実施例で使用した芳香性を有する液体は無色透
明である為、目視では該液体の有無の判断が困難であっ
たが、該液体は芳香性を有する為、液体がなくなったと
きには香りがなくなるので該液体の有無を直ちに判断す
ることができる。そして、図1に示した本実施例の装置
においては、芳香性を有する液体が封入されている容器
6が記録手段に対し着脱可能に構成されている為、芳香
性を有する液体の香りがなくなった時点を容器の取り替
え時期と判断し、その容器6を記録手段から外し、芳香
性を有する液体が封入されている新しい容器6と交換す
ることによって容易に上記の効果が得られる。
【0026】実施例2 次に、本発明のインクジェット記録装置の別の例につい
て、図2を用いて説明する。実施例1で例示した記録装
置は、複数のインク容器と複数の吐出口とを有している
為、フルカラー記録が可能で、更に、記録ヘッド1にイ
ンク用のものとは別に芳香性を有する液体専用の吐出口
が設けられていた。しかし、低価格の機種で採用されて
いる記録手段では、図2に示した様に、1種類のインク
のみの吐出口を有する記録ヘッド10をキャリッジ11
に搭載し、該記録ヘッド10を案内軸12a及び12b
に沿って走査させ、被記録媒体8上にモノクロの記録を
行うタイプのものが多い。
【0027】この場合の記録ヘッド10は、インク容器
と記録ヘッドとが一体になっているものと、インク容器
のみが交換可能なものの2通りあるが、本実施例で採用
するインクジェット記録装置の記録手段としてはどちら
の形式のものであってもよい。即ち、本実施例のインク
ジェット記録装置では、インクの代わりに、実施例1で
使用した様な芳香性を有する液体が封入されている該液
体専用の記録ヘッドを用意しておき記録ヘッドを交換す
るか、又は、インク容器が交換可能な記録ヘッドを用
い、インク容器と交換して芳香性を有する液体が封入さ
れている容器を記録ヘッド10に装着させることによっ
て、被記録媒体上に芳香性を有する液体を付与すること
ができる。これらの場合には、例えば、被記録媒体上に
インク画像を記録した後、記録ヘッド又は記録ヘッドに
装着させる容器を交換して、被記録媒体上の任意の箇所
に芳香性を有する液体を吐出させて香りをつける。この
為、実施例1で述べたと同様に、既に印刷された被記録
媒体に香りをつけることもできる。
【0028】しかし、本実施例の装置の場合には、記録
ヘッドやインク容器を交換してから芳香性を有する液体
を塗布するか、又はインクによる記録を行う為、先に吐
出した方の芳香性を有する液体又はインクが先に乾燥し
てしまうことが生じる為、芳香性を有する液体中にイン
ク凝集性の成分を含有させた場合に、実施例1の場合ほ
どには記録画像の定着性及び耐水性、更に印字品質の向
上が図れない。尚、本実施例の装置のように、芳香性を
有する液体が封入されている容器をインク容器と交換可
能に構成すれば、図3に示した従来例のカラープリンタ
ーのいずれかのインク容器に代えて、1個又は複数個の
芳香性を有する液体が封入されている容器を装着させて
インクジェット記録を行うことによって、得られる印字
物に香りを付けることも可能である。
【0029】実施例3 次に、本発明のインクジェット記録装置の別の例につい
て、図1を用いて説明する。本実施例では、図1に示し
た様な専用の芳香性を有する液体用の容器が装着できる
記録装置において、先に使用していたものとは異なった
香りの芳香性を有する液体が封入された容器に交換して
使用する場合に、先に使用していた芳香性を有する液体
が吐出口等に残留していると、次に使用する異なった香
りの芳香性を有する液体が混ざり、所望の香りと異なる
香りが印字物に付与されてしまうことを防ぐ為、クリー
ニング手段が設けられている。クリーニング手段として
は、下記の成分からなるクリーニング液を、芳香性の溶
液を封入したのと同様の、記録ヘッド1に着脱可能な容
器6内に封入したものを用いた。
【0030】[クリーニング液の作製]下記の成分を混
合溶解した後、さらにポアサイズが0.22μmのメン
ブレンフィルター(商品名:フロロポアフィルター、住
友電工製)にて加圧濾過してクリーニング液を得た。 ・グリセリン 5重量部 ・エチレングリコール 5重量部 ・水 90重量部
【0031】本実施例では、実施例1で使用した柑橘系
の香りを有する芳香性を有する液体Aを使用して画像形
成を行った後、該液体Aが封入されている容器を外し、
上記のクリーニング液が封入された容器を記録ヘッドに
取り付けてクリーニング液を記録ヘッドのキャップ(図
示せず)内や予備吐出を行う吸収体(図示せず)上で吐
出させ、ヘッドの吐出口やノズル内を清掃した。次に、
クリーニング液が封入されている容器を外し、芳香性を
有する液体Bが封入されている容器を記録ヘッドに装着
し、該液体Bを使用して印字物に香り付けを行った。こ
の結果、得られた印字物の香りは、液体Bのフローラル
系の所望のものであり、溶液Aの香りが残留してこれら
が混ざった香りとなることはなかった。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
例えば、個人的な文書である葉書や手紙等を作成する場
合に、美麗なフルカラー画像を形成することが出来るの
に加えて、快い香りによって文書に接した人に心地良さ
を与えることが可能な香り付きの印字物を作成すること
が出来ることにより個性的な特徴のある文書作りが可能
なインクジェット記録装置が提供される。又、本発明に
よれば、インクジェット記録装置によって得られた印字
物に接した人に対して芳しい香りによって心地良さを与
えると同時に、インクの定着性や印字物の耐水性の問題
が解決された印字品位に優れた文書の作成が確実に行わ
れるインクジェット記録装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一例を示す記録装置の斜視図である。
【図2】本発明の別の例を示した記録装置の斜視図であ
る。
【図3】従来の記録装置の斜視図である。
【符号の説明】
1、9、10:記録ヘッド 2:黒色インク容器 3:シアンインク容器 4:マゼンタインク容器 5:イエローインク容器 6:芳香性特殊液体容器 7:インク供給ジョイント 8:記録媒体 11:キャリッジ 12a、12b:案内軸

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 搬送手段によって搬送される被記録媒体
    上に、インクジェット記録手段により画像情報に応じた
    記録を行う記録装置において、被記録媒体上に芳香性を
    有する液体を吐出することが可能な手段がインクの吐出
    手段とは別に設けられていることを特徴とするインクジ
    ェット記録装置。
  2. 【請求項2】 芳香性を有する液体が、インクを凝集さ
    せる成分を含む無色透明な液体組成物であって、芳香性
    を有する液体を被記録媒体上に吐出される位置が少なく
    ともインクの画像領域及びその近傍である請求項1に記
    載のインクジェット記録装置。
  3. 【請求項3】 芳香性を有する液体が、インクジェット
    記録手段に着脱可能に設けられた容器内に封入されてい
    る請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  4. 【請求項4】 芳香性を有する液体が封入されている容
    器の交換時期を、液体の芳香性がなくなったときとする
    請求項3に記載のインクジェット記録装置。
  5. 【請求項5】 インクジェット記録手段に着脱可能に設
    けられている容器が交換可能に構成されており、異なっ
    た芳香性を有する複数種類の液体が夫々封入されている
    容器を交換して記録が行える請求項3に記載のインクジ
    ェット記録装置。
  6. 【請求項6】 異なった芳香性を有する複数種類の液体
    が封入されている容器を交換して記録を行うときに、先
    に使用された芳香性を有する液体の残留物を記録手段か
    ら除去するためのクリーニング手段がインクジェット記
    録手段に着脱可能に設けられている請求項5に記載のイ
    ンクジェット記録装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE19938405A1 (de) * 1999-08-13 2001-02-22 Ruetz Technologies Vorrichtung und Verfahren zum Aufbringen/Auftragen von Duftstoffen
JP2009136844A (ja) * 2007-12-10 2009-06-25 Seiko Epson Corp 洗浄液および液滴吐出装置
JP2019534095A (ja) * 2016-11-22 2019-11-28 ザ プロクター アンド ギャンブルカンパニーThe Procter & Gamble Company 流体組成物及びそれを含むマイクロ流体送達カートリッジ

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