JPH09322347A - パルス式ケーブル探知装置におけるノイズ除去装置 - Google Patents

パルス式ケーブル探知装置におけるノイズ除去装置

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JPH09322347A
JPH09322347A JP13869796A JP13869796A JPH09322347A JP H09322347 A JPH09322347 A JP H09322347A JP 13869796 A JP13869796 A JP 13869796A JP 13869796 A JP13869796 A JP 13869796A JP H09322347 A JPH09322347 A JP H09322347A
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noise
signal
cable
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Shigeki Isono
野 重 樹 磯
Katsutoshi Kawasaki
崎 勝 利 川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 パルス式ケーブル探知装置において受信側で
受信信号に混入するノイズを良好に除去すること。 【解決手段】 プローブ(40)の出力信号の中から発
信機(30)の発信パルス周波数と同一の周波数成分の
みを抽出する狭帯域フィルタ(14)と、このフィルタ
の出力信号を所定のしきい値によりH/Lの2値信号に
変換するレベルコンパレータ(16)と、このコンパレ
ータの出力信号のパルス欠けの復元および不要パルスの
除去を行うディジタルノイズフィルタ(18)と、この
フィルタの出力信号を発信側のコード化されたパルス信
号と同等のパルス信号に復元する信号・ノイズ判別部
(20)とを備えたノイズ除去装置(10)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数本の敷設ケー
ブルの中から敷設ルートの中間部で特定のケーブルを探
知するパルス式ケーブル探知装置におけるノイズ除去装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】発電所や変電所、プラントの中央制御盤
などには数百本から数千本に及ぶケーブルが敷設され、
これらのケーブルは所内各所の関連する電気機器に接続
されている。これらのケーブルは1本当たり数十メート
ルから数百メートルにも及ぶ長さを持っており、建屋ま
たは室内への導入部またはそこからの導出部では、建屋
の壁面や床面を貫通して敷設される。したがって、ケー
ブル敷設ルートの中間部で多数のケーブルの中から特定
のケーブルを目視等により探知することはかなり困難で
ある。
【0003】中央制御盤や所内各所の電気装置を改修し
たりする場合、制御室以外の任意の中間部で特定のケー
ブルを探知し、電気装置の改修内容に応じてそのケーブ
ルを切断したり再接続したりする必要性がしばしば生じ
る。
【0004】この種のケーブル探知装置として大別すれ
ば電磁誘導型のものと静電結合型のものとの2種が知ら
れている。
【0005】電磁誘導型のケーブル探知装置において
は、1本のケーブルの導体の一端と大地との間に送信機
から正弦波電圧を印加し、導体の他端を接地して正弦波
電流が環流するループ回路を形成する。この時、ケーブ
ルの周囲に発生する磁界をサーチコイルによって検知
し、その検知出力を受信機により測定する。その時の検
知出力として他のケーブルに関する検知出力との間に有
意差のある測定値の得られたケーブルを探知目的のケー
ブルとして識別する。
【0006】同様に電磁誘導型のケーブル探知装置にお
いては、2本のケーブルを用い、各ケーブルの導体の一
端どうしの間に送信機から正弦波電圧を印加し、両導体
の他端どうしを他の導体を介して短絡して正弦波電流が
環流するループ回路を形成する。この場合、正弦波電圧
を印加したとき各ケーブルの周囲に発生する磁界をサー
チコイルおよび受信機により検知する。この検知出力と
して他のケーブルとの間に有意差のある測定値の得られ
たケーブルを探知目的のケーブルとして識別する。検知
出力はバーグラフによりレベル表示したり、レベルが所
定値以上あったときブザーを鳴らしたりするものが知ら
れている。この型の探知装置は例えば特開昭57−18
0304号公報により公知である。
【0007】静電結合型のケーブル探知装置において
は、1本のケーブルの一端の最外層導体(これが存在し
ないときは心線)と大地との間に送信機から正弦波電圧
を印加し、導体の他端は大地から絶縁された(浮いた)
状態とする。これによってケーブルの周りに発生する電
界を、ケーブルの最外層絶縁層の上から測定電極を介し
て受信機により測定し、その測定結果として他のケーブ
ルとの間に有意差のある測定値の得られたケーブルを探
知目的のケーブルとして識別する。この型の探知装置は
例えば特開平7−270469号公報により公知であ
る。
【0008】上述の従来装置にあっては、測定信号とし
て正弦波電圧を用いるので、使用できる周波数帯域幅に
制限があり、また、周波数分解能の問題があって、同時
に特定作業を行うことのできるケーブルの数が限定され
る。さらに静電結合型のケーブル探知装置において、正
弦波電圧を送出する場合、ケーブル長にかかわりなく同
じ電界強度を得るためには、ケーブル長に対応する分布
容量に応じて増大するエネルギーないしパワーを必要と
する。
【0009】そこで本出願人は、多数ケーブルのもとで
も特定のケーブルの識別作業を短時間に少エネルギーで
高精度に遂行し得るパルス式ケーブル探知装置を提案し
たところである(特願平8−95585)。
【0010】このパルス式ケーブル探知装置は、図14
および図16に示すように、特定のケーブルに近端注入
部からパルス信号を注入する発信機30と、敷設ルート
の中間部でケーブルを伝搬したパルス信号を静電結合に
より検知するプローブ40と、プローブ40の検知出力
に基づいて特定のケーブルを識別する受信機本体50と
を備えている。
【0011】図14に示す発信機30は、ケース32内
に収納された電源回路34、コード生成器36、および
スイッチング回路38を備えている。電源回路34は商
用電源または電池電源を入力とし、数Vから数十Vの直
流電圧を出力し、それをコード生成器36およびスイッ
チング回路38に与える。コード生成器36は検査対象
とするケーブルごとに予め設定された固有のコードパタ
ーンを生成し、それをスイッチング回路38のコード入
力端子に入力する。スイッチング回路38は検査対象の
ケーブル数に対応する数のコード入力端子と、それに対
応する出力端子とを持っており、入力された各コードパ
ターンおよび電源電圧に基づき、各ケーブルに固有のコ
ードパターンに対応するパルス電圧P1,P2,…,P
Nを各出力端子に順次サイクリックに時分割で出力す
る。個々のパルスは、時間幅(パルス幅)を伝搬時間よ
り短くするものとし、例えばケーブル長を仮に100m
とすれば0.1〜10μs(マイクロ秒)程度にすれば
よく、電圧値は数Vから数十V程度である。コードのビ
ット数nに応じて、原理的には(2n −1)種類のコー
ドパターンを生成することができる。例えば、n=8な
ら、255種類のコードパターンを生成し、255本ま
でのケーブルを特定することができる。図15(a)は
コードパターンの一例を8ビットのそれぞれがすべて
“1”である場合について示し、同図(b)はビット配
列が“1,0,1,1,0,1,0,1”である場合に
ついて示している。
【0012】こうすることにより、複数本のケーブルを
検査対象とする場合であっても、各瞬時に複数のコード
パルスが重なることもなく、受信側で送信側との同期を
とったりする必要もなく、容易にケーブル識別をするこ
とができる。
【0013】図16に示すプローブ40および受信機本
体50によって受信機が構成されている。プローブ40
は、機能的には検査対象のケーブルと静電結合するため
の測定電極42と、この測定電極42で検知した電気信
号を増幅する前置増幅器44とからなっている。増幅器
44は内部にシールド46を張り巡らしたケース48の
中に収納されている。受信機本体50は、電源部52、
減衰器54、主増幅器56、コードパターン設定スイッ
チ58、判別器60、およびレベル指示計62を備えて
いる。電源部52は受信機がケーブル敷設現場で携帯用
として用いられることからして、一般的には電池電源と
するのが好ましい。プローブ40と受信機本体50との
間に多心の接続線70が配設され、これを介して前置増
幅器44の出力信号が減衰器54に入力されるととも
に、本体50の電源部52からプローブ40の前置増幅
器44に対し動作電力が供給される。ここでは、図が繁
雑になるのを避けるため電源部52の出力線は図示が省
略されている。本体50内において、電源部52は各構
成要素すなわち減衰器54、主増幅器56、判別器6
0、およびレベル指示計62に対しても動作電力を供給
する。ここでもそれらの動作電力供給ラインは図示が省
略されている。
【0014】減衰器54は、例えば、0,6,14,2
0,26,34,40dBの7種類の減衰量を切換設定
し得るように構成され、入力信号レベルに応じて切換使
用される。入力信号レベルに応じて40,34,26,
20,14,6,0dBと順次切換えて、判別器60の
出力が予め設定したコードと一致した旨を表示した時
に、減衰器54の減衰量としてレベルを検知し、それを
レベル指示計62に表示する。
【0015】受信機においては、ケーブルの進行波パル
スが発生する電界をプローブ40の測定電極42を用い
静電結合により検出する。その検出信号は前置増幅器4
4で増幅され、受信機本体50に導かれる。受信機本体
50に導かれた検出信号は減衰器54および主増幅器5
6を介して判別器60に測定信号として入力される。こ
こで、入力パルスが所定値以上で、コードパターン設定
スイッチ58で設定されて基準信号として入力された、
特定すべきケーブルに注入されたパルスのコードパター
ンと一致するかどうかを判別する。判別器60の入力レ
ベルはしきい値を一定として、減衰器54の減衰量を種
々変えて判別器60が一致したと判別する最大の減衰量
を受信感度として表示する。
【0016】以上のように構成された発信機30、プロ
ーブ40および受信機本体50はケーブルに対し次のよ
うに接続して用いられる。
【0017】図17に示すように、注入端において特定
対象のケーブル2A,2B,…,2Nの最外層導体であ
る金属遮蔽層Sを露出させ、これと大地間に発信機30
から、各ケーブルごとに予め設定された固有のコードを
もってコードパルスを注入する。なお、遮蔽層なしのケ
ーブルの場合は、金属遮蔽層Sの代わりにケーブルの心
線を用いればよい。発信機30の両出力端子のうちの低
圧側とケース32は共に接地する。一部または全長にわ
たり並行するシールド付きケーブルが存在しない場合
は、特定すべきケーブルの心線を代用して接地する。
【0018】受信機本体50においては、接地端子を建
屋の接地端子などの最寄りの接地端子に接続する。プロ
ーブ40の測定電極42を絶縁層からなるケーブル表面
に接触させるか、または測定電極42をケーブル表面と
並行にして数百mmの距離から探査する。特定すべきケー
ブルが含まれているケーブル群中の全てのケーブルにつ
いて、同一距離と角度を保ってプローブ40の測定電極
42をケーブル表面に近付けた時の受信感度が、他のケ
ーブルのものよりも有意差をもって大きい時、これが特
定すべきケーブルであると判断する。実験によれば、プ
ローブ40の測定電極42をケーブルから200mm程度
離しても有意差判定が可能であった。
【0019】発信機30から注入されたコードパルスは
特定すべきケーブルの遮蔽層と心線の間、または並行す
るケーブルの遮蔽層との間を伝搬する。本発明において
はパルスの伝搬を利用するのであるが、パルスのエネル
ギーは、伝搬媒体を集中定数回路としてみた時の静電容
量を考慮する必要はなく、分布定数回路としてみた時の
特性インピーダンス(ほとんどが数十オーム)と注入点
から特定操作地点までの若干の減衰とを考慮すればよ
い。したがって、長尺ケーブルの場合でも感度低下を起
こすことがなく、高感度測定を実現することができ、そ
のため機器の誤動作につながる大エネルギー信号の送出
を不要とすることができる。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】上述のパルス式ケーブ
ル探知装置においては、特定の繰返し周波数でコード化
されたパルス信号をケーブルに注入し、そのコード化さ
れたパルス変調信号を受信機の測定電極を介して検出
し、送信側のコード化されたパルス信号に復調して所望
のケーブルを識別する。パルス信号の場合、伝搬する信
号は正弦波交流信号を用いる方式に比較し、ケーブル長
に対応して生ずる減衰が少ないので、長距離ケーブルに
対しても問題なく適用可能である。このパルス式ケーブ
ル探知装置のもう一つの利点は、ケーブル遠端の遮蔽層
の接地・非接地に関係なく適用可能であることである。
【0021】しかしながら、このパルス式の場合もプロ
ーブ40のシールド46を接地することにより、その接
地点からパルス性ノイズが侵入し、そのノイズが送信側
の特定周波数成分を有する場合、コード化パルス信号の
中にパルス性ノイズが混在し得る。その結果、本来の信
号パルスがノイズの中に埋没したり、信号の無い所にノ
イズパルスが混入したりして、本来のコード変調された
信号を正確に復調することができなくなるという事態が
起こり得る。
【0022】したがって本発明は、パルス式ケーブル探
知装置において受信側で受信信号に混入するノイズを良
好に除去し、コード変調された本来の信号を正確に復調
し、それにより正確なケーブル探知を実行し得るノイズ
除去装置を提供することを目的とする。
【0023】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明は、複数本の敷設ケーブルの中から敷設ルート
の中間部で特定のケーブルを探知するために、発信機か
ら特定のケーブルに近端注入部でコード化されたパルス
信号を注入し、ケーブルを伝搬したパルス信号を敷設ル
ートの中間部で静電結合形プローブにより検出し、プロ
ーブの検出出力に基づき受信機本体で特定のケーブルを
識別するパルス式ケーブル探知装置におけるノイズ除去
装置において、プローブの出力信号の中から発信機の発
信パルス周波数と同一の周波数成分のみを抽出する狭帯
域フィルタと、狭帯域フィルタの出力信号を所定のしき
い値により“H”または“L”の2値信号に変換するレ
ベルコンパレータと、レベルコンパレータの出力信号に
おいてパルス欠けの復元および不要パルスの除去を行う
ディジタルノイズフィルタと、ディジタルノイズフィル
タの出力信号を発信側のコード化されたパルス信号と同
等のパルス信号に復元する信号・ノイズ判別手段とを備
えたことを特徴とする。
【0024】ディジタルノイズフィルタはパルス欠けの
復元および不要パルスの除去の処理を多段に実行するも
のとするのがよい。
【0025】ディジタルノイズフィルタが多段シフトレ
ジスタからなり、1パルス欠けの補正のために補正対象
箇所の前後3段のシフトレジスタが全て“H”の場合は
補正対象箇所のシフトレジスタを強制的に“H”にし、
2パルス欠けの補正のために補正対象箇所の前後4段の
シフトレジスタが全て“H”の場合は補正対象箇所のシ
フトレジスタを強制的に“H”にし、非連続パルス補正
のために補正対象箇所の前後7段のシフトレジスタが全
て“H”でない場合は補正対象箇所のシフトレジスタを
強制的に“L”にする補正手段を含むものとすることが
できる。
【0026】狭帯域フィルタの前段にバッファアンプを
備える構成としておくのがよい。
【0027】発信機は所定の時間単位でオンおよびオフ
を繰返してコード化変調パルスを発信するものであり、
信号・ノイズ判別手段は所定のタイミングをもって入力
信号の読込みを開始し、発信機の単位出力信号区間内に
その繰返しパルスの周期から計算されるパルス数がほぼ
過半数であるときはオン区間と判定し、過半数に達しな
いときはオフ区間と判定するものとすることができる。
【0028】
【発明の実施の形態】本発明のノイズ除去装置は受信機
側で、例えば図16におけるプローブ40と受信機本体
50の間に挿入して用いられる。
【0029】図1は本発明に係るノイズ除去装置10の
ブロック図を示すものであり、図示のごとくバッファア
ンプ12、狭帯域フィルタ14、レベルコンパレータ1
6、ディジタルノイズフィルタ18および信号・ノイズ
判別部20から構成されている。
【0030】ノイズ除去は実質的にブロック14,1
6,18の3段階で行われる。プローブ40で検出され
たノイズの混在した、あるいはノイズの混在しない検出
信号はノイズ除去の第1段階としてバッファアンプ12
を介して狭帯域フィルタ14に通され、ここで発信機3
0からの発信パルス周波数と同一の周波数成分のみが抽
出される。この狭帯域フィルタ14を用いることによ
り、ノイズとして含まれ得る無数の周波数成分のうち、
発信パルス周波数以外の周波数成分を除去することがで
きる。第2段階としてレベルコンパレータ16により元
のパルスに戻す。この時点でのパルス信号はノイズ性の
不要パルスが混入した信号であって、まだ発信機30の
発信パルスとは比較できない程度であり得る。最後の第
3段階のディジタルノイズフィルタ18において、パル
スの欠けの復元および不要なパルスの除去を行うディジ
タルノイズ除去を多段に行い、発信側のコード化された
変調パルスと同等のパルスに復元された復調パルスに修
正される。
【0031】以下、ブロック各部の機能についてさらに
詳細に説明する。 1. 発信機30の出力信号 以下の説明の前提として発信機30の発信パルスは、図
2に示すように、パルス幅5〜15μs、繰返し周波数
10kHz、繰返し周期100μs、波高値5〜40V
であって、これを図3に示すように、10ms単位でオ
ン・オフしてコード化変調方式パルスとして出力する。
コード単位の10ms(パルス100発分に相当)は狭
帯域フィルタ14の動作反応速度を考慮して決定される
時間幅である。パルス幅はケーブル長に従って決定さ
れ、例えばケーブル長が100mの場合、発信信号のケ
ーブル伝搬速度は芯線・遮蔽層間に信号を加える同軸モ
ードで150〜200m/μsであるが、遮蔽層・大地
間に信号を加える大地モードでは洞道布設が150〜1
80m/μs、管路布設が50〜80m/μsであるか
ら、遠端からの反射パルスの伝搬時間は洞道布設が1〜
2μs、管路布設が2〜4μsとなり、パルス幅1μs
以下とすれば反射波の影響は無い。すなわち、遠端が開
放でも接地でも無関係である。しかし、パルス幅があま
りに短くなると発信パルスのエネルギーが小さくなり、
パルスが長距離伝搬しなくなるため、パルス幅は図3に
例示するように5〜15μsとし、例えば5μsまたは
10μsまたは15μsとする。 2. プローブ40の検出信号 プローブ40によって取出される検出信号は、図4に示
すように10kHzのコード化信号にパルス性ノイズが
混入したものである。このとき検出される受信信号は発
信出力20V時に約2V程度であり、それに対し、1〜
3Vにも達するノイズ成分が混入する。すなわち、大地
条件によって図4(a)に示すようにノイズの中に信号
が埋没してしまう場合もあり、同図(b)に示すように
本来は信号の無い箇所にノイズ信号が存在したりする。 3. バッファアンプ12、狭帯域フィルタ14および
レベルコンパレータ16の出力信号 バッファアンプ12で増幅され、狭帯域フィルタ14を
通ってフィルタされた信号には、受信感度や接地ノイズ
等の影響により、図5(a)に示すようにノイズの少な
い場合や、図5(b)に示すようにノイズの多い場合が
混在する。ここで接地ノイズは図6(a)に示すように
ノイズが少ない場合は有効信号にさほど影響を与えない
が、図6(b)に示すようにノイズが多い場合は本来有
効な信号が無い箇所に不要な信号として混入されたりす
る。図5(a)および図5(b)に示す信号をレベルコ
ンパレータ16に通すことにより図7(a)および図7
(b)に示すように、予め設定されたあるレベルの大き
さ、すなわち「しきい値」、たとえば所定の波高値の5
0%値を境界としてそれ以上をオン、それ以下をオフと
して2値のディジタル信号に変換する。こうして得られ
た信号波形を図7に示す。図7(a)はノイズの少ない
場合を示すものであって、信号の有るべき箇所が正常な
パルス信号に整形される。図7(b)はノイズの多い場
合を示すものであって、信号のあるべき正常パルスの一
部が欠落してしまった箇所と信号の無い箇所に不要なパ
ルスが混入してしまった箇所が生じたりする。レベルコ
ンパレータ16の出力信号は次のディジタルノイズフィ
ルタ18に送られる。図7に例示するようにディジタル
化された信号はノイズによる不要な信号あるいはノイズ
により欠落してしまった信号を多分に含んでいることは
すでに述べた通りである。 4. ディジタルノイズフィルタ18の作用 上記のようにして得られるレベルコンパレータ16の出
力信号は発信機30の出力信号に対応して1単位当たり
100パルス(10ms)で構成される。したがって、
オン区間の有効信号の存在区間にしろ、オフ区間の有効
信号の非存在区間にしろ、最低10ms(100発分)
の間、オン区間(図には“H”と表示)またはオフ区間
(図には“L”と表示)が継続する。ディジタルノイズ
フィルタ18は、有効信号または無効信号の極細部のノ
イズにより失われた部分の追加補正を行う。この補正は
信号単位(10ms)ではなくパルス単位(100μ
s)で行われる。この補正の方法について次に説明す
る。
【0032】パルス補正の方法として、 1) 1パルス欠け補正、または 2) 2パルス欠け補正、 3) 非連続パルス追加補正 を実行する。これらの補正は、フィルタ18に含まれる
多段シフトレジスタ内で行う。より具体的には次のよう
にして行う。 (1) 1パルス欠け補正 図8に示すように、“L”レベルにある注目する補正対
象箇所のシフトレジスタSR4の前後3段のシフトレジ
スタSR1〜SR3およびSR5〜SR7が全て“H”
の場合は、補正対象箇所のシフトレジスタSR4を強制
的に“H”にする。レジスタSR1〜SR3およびSR
5〜SR7の全てが“H”という条件以外のときは補正
を加えない。 (2) 2パルス欠け補正 図9に示すように、2つの連続する“L”レベルのシフ
トレジスタSR5,SR6の前後4段のシフトレジスタ
SR1〜SR4およびSR7〜SR10が全て“H”の
場合は、補正対象箇所のシフトレジスタSR5,SR6
を強制的に“H”にする。それ以外のときは補正を加え
ない。 (3) 非連続パルス追加補正 図10に示すように、補正対象箇所のシフトレジスタS
R8の前後7段のシフトレジスタSR1〜SR7および
SR9〜SR15が全て“H”でない場合は、補正対象
箇所のシフトレジスタSR8を強制的に“L”にする。
【0033】以上の(1)〜(3)の処理を4回繰返
し、その結果をノイズフィルタ18の出力信号として出
力する。したがって、結果的にノイズフィルタ18の出
力信号は入力信号に対して100μs×シフトレジスタ
段数分だけ位相遅れを生じたものになる。しかし、パル
ス数等にはなんの変化もないので、ケーブル探知にはな
んら問題はない。 5. 信号・ノイズ判別部20の作用 判別部20の作用はマイクロコンピュータによって実行
され、信号単位(10ms)に存在するパルス数をカウ
ントしてパルス信号単位のH/Lレベル判定を行う。図
11に示すように10ms毎に繰返される信号A,B,
Cが入力され、10ms毎に信号を読込んだ場合、瞬間
的なノイズによる信号の欠けなどがある箇所を読込んで
しまうと信号の読み違いが発生するおそれがある。これ
に対処するため、判別部20では10ms間のパルス数
により信号のH/Lレベル判定を行う。ただし、入力信
号と判別回路20の同期をとることができないため読み
違いを生ずることが多少はあり得る。この対策として次
の処理を行う。
【0034】受信パルスの読込みタイミングであるが、
これは連続パルス10個前後にスタートさせ、図12お
よび図13に示すようにパルス100発分に相当する1
0ms間に100発の過半数、例えば55発以上のパル
スがあればレベル“H”として処理し、55発未満であ
ればレベル“L”として処理するものとする。こうする
ことにより、最初の10ms区間と最後の10ms区間
とでは正反対の判断をすることになるので、発信機30
側の発信信号に極めて近い正確な発信信号として復元す
ることができる。この時の信号はノイズ除去処理を施さ
れたものであるが、図13に示すように万一ノイズが混
入していても、この判断処理により発信信号に極めて類
似した、精度の高い受信信号に復元することができる。
【0035】このうにして得られた信号・ノイズ判別部
20の出力信号すなわちノイズ除去装置10の出力信号
はケーブル探知のために受信機本体50に入力される。
【0036】
【発明の効果】本発明によれば、パルス式ケーブル探知
装置において受信側で受信信号に混入するノイズを良好
に除去し、コード変調された本来の信号を正確に復調
し、それにより正確なケーブル探知を実行することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるノイズ除去装置のブロック図。
【図2】発信機のパルス信号の一例を示す図。
【図3】発信機の信号出力周期および個々のパルス信号
のパルス幅の変形例を示す図。
【図4】プローブによる検出信号の一例を示す図。
【図5】ノイズの多少による狭帯域フィルタの出力信号
の違いを例示する図。
【図6】接地ノイズによる有効信号への影響を説明する
図。
【図7】ノイズの有無によるレベルコンパレータの出力
信号の違いを例示する図。
【図8】ディジタルノイズフィルタによるパルス欠け補
正の第1の例を説明する図。
【図9】ディジタルノイズフィルタによるパルス欠け補
正の第2の例を説明する図。
【図10】ディジタルノイズフィルタによるパルス欠け
補正の第3の例を説明する図。
【図11】発信機の出力信号のオン/オフ状態を説明す
るための図。
【図12】ノイズが無い場合のディジタルノイズフィル
タの作用を説明する図。
【図13】ノイズが有る場合のディジタルノイズフィル
タの作用を説明する図。
【図14】先行技術に係る発信機のブロック図。
【図15】図1の発信機において生成されるコードパタ
ーンの一例を示す説明図。
【図16】図1の発信機と組み合わせて用いられる受信
機のブロック図。
【図17】先行技術に係る発信機および受信機の使用方
法を説明するための図。
【符号の説明】
10 ノイズ除去装置 12 バッファアンプ 14 狭帯域フィルタ 16 レベルコンパレータ 18 ディジタルノイズフィルタ 20 信号・ノイズ判別部 30 発信機 40 プローブ 42 測定電極 44 前置増幅器

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数本の敷設ケーブルの中から敷設ルート
    の中間部で特定のケーブルを探知するために、発信機か
    ら前記特定のケーブルに近端注入部でコード化されたパ
    ルス信号を注入し、ケーブルを伝搬したパルス信号を前
    記敷設ルートの中間部で静電結合形プローブにより検出
    し、前記プローブの検出出力に基づき受信機本体で前記
    特定のケーブルを識別するパルス式ケーブル探知装置に
    おけるノイズ除去装置において、 前記プローブの出力信号の中から前記発信機の発信パル
    ス周波数と同一の周波数成分のみを抽出する狭帯域フィ
    ルタと、 前記狭帯域フィルタの出力信号を所定のしきい値により
    “H”または“L”の2値信号に変換するレベルコンパ
    レータと、 前記レベルコンパレータの出力信号においてパルス欠け
    の復元および不要パルスの除去を行うディジタルノイズ
    フィルタと、 前記ディジタルノイズフィルタの出力信号を発信側のコ
    ード化されたパルス信号と同等のパルス信号に復元する
    信号・ノイズ判別手段とを備えたことを特徴とするパル
    ス式ケーブル探知装置におけるノイズ除去装置。
  2. 【請求項2】前記ディジタルノイズフィルタはパルス欠
    けの復元および不要パルスの除去の処理を多段に実行す
    るものであることを特徴とする請求項1記載のノイズ除
    去装置。
  3. 【請求項3】前記ディジタルノイズフィルタが多段シフ
    トレジスタからなり、1パルス欠けの補正のために補正
    対象箇所の前後3段のシフトレジスタが全て“H”の場
    合は前記補正対象箇所のシフトレジスタを強制的に
    “H”にし、2パルス欠けの補正のために補正対象箇所
    の前後4段のシフトレジスタが全て“H”の場合は前記
    補正対象箇所のシフトレジスタを強制的に“H”にし、
    非連続パルス補正のために補正対象箇所の前後7段のシ
    フトレジスタが全て“H”でない場合は前記補正対象箇
    所のシフトレジスタを強制的に“L”にする補正手段を
    含んでいることを特徴とする請求項1記載のノイズ除去
    装置。
  4. 【請求項4】前記狭帯域フィルタの前段にバッファアン
    プを備えたことを特徴とする請求項1記載のノイズ除去
    装置。
  5. 【請求項5】前記発信機は所定の時間単位でオンおよび
    オフを繰返してコード化変調パルスを発信するものであ
    り、前記信号・ノイズ判別手段は所定のタイミングをも
    って入力信号の読込みを開始し、前記発信機の単位出力
    信号区間内にその繰返しパルスの周期から計算されるパ
    ルス数がほぼ過半数であるときはオン区間と判定し、前
    記過半数に達しないときはオフ区間と判定することを特
    徴とする請求項1記載のノイズ除去装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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DE102010041936A1 (de) * 2010-10-04 2012-04-05 Robert Bosch Gmbh Verfahren und Detektionssystem zur Detektion einer elektrischen Leitung

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