JPH09318758A - 偏極陽電子を用いた電子スピン計測装置及び計測方法 - Google Patents

偏極陽電子を用いた電子スピン計測装置及び計測方法

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JPH09318758A
JPH09318758A JP13896496A JP13896496A JPH09318758A JP H09318758 A JPH09318758 A JP H09318758A JP 13896496 A JP13896496 A JP 13896496A JP 13896496 A JP13896496 A JP 13896496A JP H09318758 A JPH09318758 A JP H09318758A
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positron
positron beam
moderator
substance
electron spin
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JP13896496A
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Masakazu Washio
方一 鷲尾
Masafumi Hirose
雅文 広瀬
Tatsunari Hirose
立成 広瀬
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Sumitomo Heavy Industries Ltd
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Sumitomo Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 物質中の電子スピン状態に関する情報を得る
ことができる電子スピン計測装置を提供する。 【解決手段】 測定対象物質に、偏極した陽電子ビーム
を入射する。測定対象物質に入射した陽電子と物質内の
電子とが対になったオルソポジトロニウム及びパラポジ
トロニウムの生成率を求める。これら生成率から、測定
対象物質内の電子スピン情報を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、偏極陽電子を用い
た電子スピン計測装置に関する。
【0002】
【従来の技術】磁性体中では、電子スピンの不均一性が
重要な役割を演じている。また、生体物質のカイラル機
構を解明するためには、生体物質中の光学異性分子を構
成する不斉炭素中の電子のスピン状態を解明することが
有効である。
【0003】中性子を利用して電子スピンを計測する方
法が知られているが、この方法では高精度な計測ができ
ず、スピン状態の解明という点で十分とはいえない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来、物質中の電子の
スピン状態を解明するための有効な手段はなかった。本
発明の目的は、物質中の電子スピン状態に関する情報を
得ることができる電子スピン計測装置を提供することで
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の一観点による
と、測定対象物質に、偏極した陽電子ビームを入射する
工程と、測定対象物質に入射した陽電子と物質内の電子
とが対になったオルソポジトロニウム及びパラポジトロ
ニウムの生成率を求める工程とを有する電子スピン計測
方法が提供される。
【0006】オルソポジトロニウム及びパラポジトロニ
ウムの生成率から、測定対象物質内の電子スピン状態に
関する情報を得ることができる。本発明の他の観点によ
ると、偏極した陽電子ビームを発生する偏極陽電子ビー
ム発生手段と、前記偏極陽電子ビーム発生手段から放射
された陽電子ビームの偏極度を維持したまま、ビーム内
の陽電子を加速する加速手段と、前記加速手段により加
速された陽電子ビームの行路に測定対象物質を保持する
保持手段と、測定対象物質に入射した陽電子と物質内の
電子とが対になったオルソポジトロニウム及びパラポジ
トロニウムの生成率を求める計測手段とを有する電子ス
ピン計測装置が提供される。
【0007】オルソポジトロニウム及びパラポジトロニ
ウムの生成率から、測定対象物質内の電子スピン状態に
関する情報を得ることができる。本発明の他の観点によ
ると、陽子ビーム発生手段と、前記陽子ビーム発生手段
から放射された陽子ビームが入射するアルミニウム製の
ターゲット板と、前記ターゲット板と2〜10mmの間
隔をおいて配置され、厚さ10〜50μmのタングステ
ン製の板からなる減速材とを有する陽電子ビーム発生装
置が提供される。
【0008】アルミニウム製のターゲット板に陽子ビー
ムが入射すると、陽電子ビームが放出される。この陽電
子ビームを減速材に入射すると、単色化され、かつ低エ
ネルギ化された陽電子ビームが得られる。ターゲット板
と減速材との間隔、及び減速材の厚さを上記範囲とする
ことにより、陽電子ビームの強度の低下を抑制しつつ、
かつ偏極度の低下を抑制することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施例による電
子スピン計測装置の概略図を示す。実施例の電子スピン
計測装置は、単色陽電子ビーム発生部10、陽電子輸送
部30、加速部40、及び計測部50を含んで構成され
る。
【0010】単色陽電子ビーム発生部10は、陽子サイ
クロトロン11、アルミニウムターゲット12、減速材
13、及び静電加速グリッド14を含んで構成され、偏
極した低速陽電子ビームを発生する。ここで、低速と
は、陽電子のエネルギが20eV以下であることを意味
する。
【0011】単色陽電子ビーム発生部10から放出され
た陽電子ビームは、陽電子輸送部30によって、加速電
極40まで導かれる。加速部40は陽電子を加速する。
加速された陽電子が計測部50の試料保持台51に保持
された試料60に打ち込まれる。計測部50は、試料に
打ち込まれた陽電子の寿命、発生するγ線の多重度及び
角度相関を計測する。
【0012】偏極した陽電子ビームを試料に打ち込み、
陽電子の寿命、γ線の多重度及び角度相関を測定するこ
とにより、試料内の電子スピンに関する情報を得ること
ができる。高精度な計測を行うためには、偏極度の高い
陽電子ビームを得ることが好ましい。また、試料内の深
さ方向に関する電子スピン状態の分布情報を得るために
は、陽電子のエネルギを揃える、すなわち陽電子ビーム
を単色化する必要がある。
【0013】次に、電子スピン計測装置の各部の詳細を
説明する。図2は、単色陽電子ビーム発生部10の断面
図を示す。アルミニウム製の円筒状の筐体20と21の
各々の一端同士が相互に接続されている。筐体21の他
端は、陽電子輸送部30の円筒状の筐体31に連結され
ている。筐体20の他端には、図1に示す陽子サイクロ
トロン11(図2には示されていない)が接続されてい
る。筐体20と21との接続部には、Tiホイル15が
配置され、Tiホイル15により両筐体の内部空洞が相
互に分離されている。
【0014】筐体21の陽電子輸送部30側の開口端
が、Alターゲット板12により密閉されている。Al
ターゲット板12の陽電子輸送部30側に、タングステ
ン(W)製の減速材13が配置され、そのさらに陽電子
輸送部30側にW製のグリッド14が配置されている。
減速材13の電位は+2V、グリッド14の電位は0V
に設定されている。
【0015】筐体21の側壁には、ヘリウムガス導入孔
16及びヘリウムガス排気孔17が設けられている。ヘ
リウムガス導入孔16から筐体21の内部空洞内にAl
ターゲット板12等の冷却用ヘリウムガスが導入され、
ヘリウムガス排気孔17から外部に排出される。
【0016】次に、単色陽電子ビーム発生部10の作用
を説明する。陽子サイクロトロン11から放出された例
えばエネルギ18MeVの陽子が、筐体20の内部空洞
を通過し、Tiホイル15を貫通して、筐体21の内部
空洞内に導入される。
【0017】筐体21の内部空洞内に導入された陽子
が、Alターゲット板12に衝突する。Alターゲット
板12に陽子が衝突すると、27Al原子が放射性同位元
27Siに変換される。27Siは、陽電子を放射し27
lに変換される。
【0018】Alターゲット板12内に生成した27Si
から放射される陽電子のビームは、すべて放射方向へ偏
極している。陽電子ビームは全方位に放射されるため、
これら全ビームの陽電子の集団は偏極していないことに
なる。陽電子ビームのうち、Alターゲット板12の片
面、例えば陽電子輸送部30側の面から放射されたビー
ムは、Alターゲット板12の面内方向に関しては偏極
しておらず、法線方向の偏極を持つ。また、Alターゲ
ット板12から放射された陽電子ビームのエネルギスペ
クトルは白色である。すなわち各陽電子のエネルギが広
い範囲に分布する。
【0019】Alターゲット板12から放射された陽電
子ビームが減速材13に衝突すると、反対側の面から、
単色化され低エネルギ化された陽電子ビームが放射され
る。減速材13から取り出された陽電子は、減速材13
とグリッド14との間の電場によって加速される。減速
材13とグリッド14との間の電位差が2V、タングス
テン表面の仕事関数が約2eVであるため、グリッド1
4を通過した陽電子は、約4eVのエネルギを有する。
なお、減速材13とグリッド14との電位差は2Vに限
らない。電位差の好適な範囲は2〜20Vである。
【0020】本願発明者らは、減速材13の厚さ、及び
Alターゲット板12と減速材13との間隔を適当に選
ぶことにより、Alターゲット板12から放射された陽
電子ビームの偏極度を大きく低下させることなく、単色
化かつ低エネルギ化させることができることを見い出し
た。
【0021】下表は、減速材13の厚さに対して、減速
材から放射された陽電子ビームの偏極度及びビーム強度
(減速材の厚さが10μmのときを基準とした相対値)
を示す。なお、Alターゲット板12と減速材13との
間隔は、2.5mmである。
【0022】
【表1】
【0023】減速材13を薄くするほど、偏極度が低下
していることがわかる。従って、大きな偏極度を有する
陽電子ビームを得るためには、減速材13を厚くすれば
よい。ただし、減速材13を厚くすると、ビーム強度が
低下してしまう。ビーム強度を損なわず、ある程度の偏
極度を有する陽電子ビームを得るためには、減速材13
の厚さを10〜50μmとすることが好ましい。
【0024】図3は、減速材13から放射された陽電子
ビームの偏極度を、Alターゲット板12と減速材13
との間隔の関数として示す。横軸はAlターゲット板1
2と減速材13との間隔を単位mmで表し、縦軸は偏極
度を単位%で表す。なお、減速材の厚さは、25μmで
ある。Alターゲット板12と減速材13との間隔が2
〜10mmの範囲で、偏極度約40%の陽電子ビームが
得られる。間隔を広くすると陽電子ビーム強度が低下し
てしまう。また、間隔を狭くしすぎると、減速材13が
Alターゲット板12の温度上昇の影響を受けやすくな
る。陽電子ビームの強度を保ち、かつAlターゲット板
12の温度上昇の影響を受けにくくするために、Alタ
ーゲット板12と減速材13との間隔を2〜3mmとす
ることが好ましい。
【0025】次に、図1に示す陽電子輸送部30につい
て説明する。陽電子輸送部30には、単色陽電子ビーム
発生部10から放射された陽電子ビームの偏極度を低下
させることなく、陽電子を輸送することが望まれる。
【0026】従来、磁場中で陽電子を輸送すると、ビー
ムの偏極度が保たれないと考えられていた。本願発明者
らは、陽電子の進行方向に対して直交する方向の成分を
持たない均一磁場中で輸送すると、陽電子の集団の偏極
度を維持したまま輸送できることを新たに見いだした。
【0027】図1の陽電子輸送部30は、アルミニウム
製の円筒状の筐体、及びその内部に軸方向の磁場を発生
するためのソレノイドコイルとヘルムホルツコイルを含
んで構成される。筐体内は、圧力1×10-7Torr以
下に真空排気されている。また、筐体内の磁束密度の軸
方向成分は100ガウス(0.01テスラ)である。こ
のように構成した陽電子輸送部30により、20m以上
の輸送を行ったところ、陽電子の集団の偏極度の低下は
1/1000以下であった。
【0028】磁場の不均一性により陽電子ビームの偏極
度が低下してしまうため、偏極度の低下を抑制するため
には、磁場を均一にすることが好ましい。本願発明者ら
は、輸送すべき陽電子のエネルギが20eV以下であれ
ば、磁場の不均一性に対する偏極度の低下が抑制される
ことを見い出した。輸送すべき陽電子のエネルギを20
eV以下とすることにより、10%程度の磁場の不均一
性があっても陽電子ビームの偏極度の低下を実質的に問
題にならない程度まで低減することができた。従って、
単色陽電子ビーム発生部10から放射される陽電子ビー
ムのエネルギを20eV以下にすることが好ましい。
【0029】また、陽電子ビームの偏極度の低下を抑制
するためには、ビームの進行方向に直交する向きの電場
成分(横電場)を小さくすることが好ましい。例えば、
エネルギ4eVで輸送中の陽電子に4V/mの横電場が
作用すると、偏極度が約30%低下し、1V/mの横電
場が作用すると偏極度が約3%低下することが計算によ
り求められる。陽電子ビームの偏極度の低下を1/10
00以下とするために、横電場の大きさを0.15V/
m以下とすることが好ましい。
【0030】本実施例では、筐体材料として非磁性材料
であるアルミニウムを用いた。一般的に非磁性材料とさ
れているステンレスを用いても同様の効果が得られると
予測されるが、実際に実験を行うと、アルミニウムの場
合と同様の効果を得ることができなかった。筐体材料と
してアルミニウムが好適と思われる。
【0031】次に、図1に示す加速部40について説明
する。偏極した陽電子ビームを所望の速度に加速して試
料に打ち込むことにより、試料の深さ方向に関する電子
スピン状態の分布を知ることができる。
【0032】図4は、加速部40の断面図を示す。内径
100mmの円筒状の筐体41の内部に、41枚の電極
板42が5mm間隔で配置されている。各電極板42
は、外形62mm、内径28mmの円環状形状を有し、
その中心が筐体41の中心軸に一致し、かつ板面が中心
軸に直交するように配置されている。陽電子は、筐体4
1の中心軸に沿って輸送される。
【0033】電極板42のうち陽電子ビームの最上流側
に配置されたものの電位は0V、最下流側に配置された
ものの電位は−20kVに設定されている。最下流側の
電極板42よりも下流側に、円筒状のメッシュ部材43
が筐体41と同軸状に配置されている。メッシュ部材4
3は、最下流側の電極板42と同電位に設定されてい
る。両端以外の電極板42には、中心軸方向に関して電
位が直線的に変化するように、当該電極板42の中心軸
上の位置に対応する電位が与えられている。
【0034】このように、多数の電極板を配置し、各電
極板に中心軸方向に関して直線的に変化する電位を与え
ることにより、中心軸に直交する成分の少ない電場を発
生することができる。図4の加速部により形成される電
場を計算機シミュレーションにより求めたところ、電極
板間の電場の歪(電場の軸方向成分に対する軸方向に直
交する成分の割合)は、0.1%以下であった。また、
ビームサイズ10mmの陽電子ビームの偏極度の低下は
0.02%以下であった。なお、陽電子ビームの偏極度
の低下を抑制するために、電場の歪を1%以下とするこ
とが好ましく、0.1%以下とすることがより好まし
い。
【0035】次に、図1の計測部50による電子スピン
の計測方法を説明する。電子スピンの計測を行うために
は、試料に打ち込まれる陽電子ビームの偏極度を精度よ
く決定する必要がある。物質中に打ち込まれた陽電子
は、電子と対になってポジトロニウムを形成する。この
とき、対になった陽電子と電子のスピンが相互に平行ま
たは反平行になる。前者をオルソポジトロニウム(oP
s)と呼び、後者をパラポジトロニウム(pPs)と呼
ぶ。
【0036】oPsは142nsの寿命を有し、崩壊時
に3個のγ線を生成し、pPsは0.12nsの寿命を
有し、崩壊時に2個のγ線を生成する。これらのポジト
ロニウムが磁場中に置かれると、oPsの磁気量子数0
の成分とpPsが、ゼーマン効果によって量子力学的な
混合を起こす。この結果、oPsの寿命が短くなる。非
磁性物質中に陽電子を打ち込んだときのoPsの寿命の
変化の大きさは、入射する陽電子ビームの偏極度に関係
する。従って、oPsの寿命を測定することにより、陽
電子ビームの偏極度を決定することができる。また、磁
場の強さを変化させながらoPsの寿命を測定すること
により、より信頼性の高い測定値を得ることができる。
【0037】偏極度の決定した陽電子ビームを電子スピ
ンに偏りのある物質に打ち込むと、oPs及びpPsの
うちいずれか一方のポジトロニウムの生成が優位にな
る。oPs及びpPsの生成率を決定することにより、
物質中の電子スピン状態に関する情報を得ることができ
る。
【0038】oPsの生成率は、oPsの崩壊時に発生
する3本のγ線を検出することにより、またpPsの生
成率は、pPsの崩壊時に発生する2本のγ線を検出す
ることにより決定される。測定対象物質60の周囲に多
数のγ線計測器52が配置されており、これらγ線検出
器52の検出結果からγ線の放射方向を知ることができ
る。
【0039】静止している電子と電子が対になったpP
sから出る2本のγ線の放射方向は相互に180°の角
度をなす。電子が運動量を持っていた場合は、pPsか
ら出る2本のγ線の放射方向のなす角度が180°から
ずれる。この角度の180°からのずれを計測すること
により、電子の持っていた運動量に関する情報を得るこ
とができる。また、oPsから出る3本のγ線の放射方
向を計測することにより、電子の持っていた運動量に関
する情報を得ることができる。
【0040】上記実施例により、物質中のある深さの電
子スピンの状態に関する情報を得ることができる。偏極
した陽電子ビームを磁気レンズを用いてミクロンオーダ
の領域に絞り込み、測定対象物質に打ち込むことによ
り、物質表面内における位置分解能を高めることができ
る。ミクロンオーダの領域に絞り込まれた陽電子ビーム
によって物質表面内を走査することにより、表面内にお
ける電子スピン状態の分布を知ることができる。陽電子
ビームのエネルギの制御と走査を組み合わせることによ
り、物質内の電子スピン状態の3次元的な分布を知るこ
とができる。
【0041】また、陽電子ビームの行路中にウィーンフ
ィルタ等のスピン回転機を配置し、陽電子ビームの偏極
の向きを180°回転させてもよい。偏極の向きを18
0°回転させることにより、電子スピンが完全に逆向き
の状態でも測定が可能となり、電子スピンに関する情報
検出の分解能が向上する。
【0042】以上実施例に沿って本発明を説明したが、
本発明はこれらに制限されるものではない。例えば、種
々の変更、改良、組み合わせ等が可能なことは当業者に
自明であろう。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
物質内の電子スピン状態に関する情報を得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例による電子スピン計測装置の概
略図である。
【図2】図1に示す電子スピン計測装置の陽電子ビーム
発生部の断面図である。
【図3】Alターゲット板と減速材との間隔を変化させ
たときの陽電子ビームの偏極度を示すグラフである。
【図4】図1に示す電子スピン計測装置の加速部の断面
図である。
【符号の説明】
10 陽電子ビーム発生部 11 陽子サイクロトロン 12 Alターゲット板 13 減速材 14 グリッド 15 Tiホイル 16 ヘリウム導入孔 17 ヘリウム排気孔 20、21 筐体 30 陽電子輸送部 31 筐体 40 加速部 41 筐体 42 電極板 43 メッシュ部材 50 計測部 60 試料
フロントページの続き (72)発明者 広瀬 立成 東京都町田市下小山田町389−5

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 測定対象物質に、偏極した陽電子ビーム
    を入射する工程と、 測定対象物質に入射した陽電子と物質内の電子とが対に
    なったオルソポジトロニウム及びパラポジトロニウムの
    生成率を求める工程とを有する電子スピン計測方法。
  2. 【請求項2】 前記陽電子ビームを入射する工程が、 Al製のターゲット板に陽子ビームを入射し、陽電子ビ
    ームを発生する工程と、 前記ターゲット板から発生した陽電子ビームを、タング
    ステン製の減速材に入射し、該減速材からエネルギの揃
    った陽電子ビームを放射する工程と、 前記減速材から放射した陽電子ビームを、2〜20Vの
    電位差で加速する工程とを含む請求項1に記載の電子ス
    ピン計測方法。
  3. 【請求項3】 前記陽電子ビームを入射する工程が、 陽電子ビームを収束する工程と、 収束した陽電子ビームを測定対象物質に入射する工程
    と、 収束した陽電子ビームにより、測定対象物質の表面を走
    査する工程とを含む請求項1または2に記載の電子スピ
    ン計測方法。
  4. 【請求項4】 偏極した陽電子ビームを発生する偏極陽
    電子ビーム発生手段と、 前記偏極陽電子ビーム発生手段から放射された陽電子ビ
    ームの偏極度を維持したまま、ビーム内の陽電子を加速
    する加速手段と、 前記加速手段により加速された陽電子ビームの行路に測
    定対象物質を保持する保持手段と、 測定対象物質に入射した陽電子と物質内の電子とが対に
    なったオルソポジトロニウム及びパラポジトロニウムの
    生成率を求める計測手段とを有する電子スピン計測装
    置。
  5. 【請求項5】 さらに、前記偏極陽電子ビーム発生手段
    から放射された陽電子ビームを、その偏極度を維持した
    まま前記加速手段まで導く輸送手段を有する請求項4に
    記載の電子スピン計測装置。
  6. 【請求項6】 前記加速手段が、陽電子ビームの進行方
    向に関して電位差を有する静電場を発生し、陽電子ビー
    ムの行路内において、電界ベクトルの進行方向に直交す
    る成分の大きさが進行方向に平行な成分の大きさの1%
    以下である請求項4または5に記載の電子スピン計測装
    置。
  7. 【請求項7】 陽子ビーム発生手段と、 前記陽子ビーム発生手段から放射された陽子ビームが入
    射するアルミニウム製のターゲット板と、 前記ターゲット板と2〜10mmの間隔をおいて配置さ
    れ、厚さ10〜50μmのタングステン製の板からなる
    減速材とを有する陽電子ビーム発生装置。
  8. 【請求項8】 さらに、前記減速材の両側のうち前記タ
    ーゲット板の配置された側とは反対側に、該減速材から
    ある間隔をおいて配置され、該減速材に対して−2〜−
    20Vの電圧が与えられたグリッドを有する請求項7に
    記載の陽電子ビーム発生装置。
JP13896496A 1996-05-31 1996-05-31 偏極陽電子を用いた電子スピン計測装置及び計測方法 Withdrawn JPH09318758A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001056307A (ja) * 1999-08-19 2001-02-27 Sumitomo Heavy Ind Ltd 陽電子再放出顕微鏡及び陽電子ビームを用いた観察方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001056307A (ja) * 1999-08-19 2001-02-27 Sumitomo Heavy Ind Ltd 陽電子再放出顕微鏡及び陽電子ビームを用いた観察方法

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