JPH09317421A - エンジンブレーキ装置 - Google Patents

エンジンブレーキ装置

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JPH09317421A
JPH09317421A JP13871296A JP13871296A JPH09317421A JP H09317421 A JPH09317421 A JP H09317421A JP 13871296 A JP13871296 A JP 13871296A JP 13871296 A JP13871296 A JP 13871296A JP H09317421 A JPH09317421 A JP H09317421A
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JP
Japan
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piston
valve
engine
oil
exhaust valves
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Application number
JP13871296A
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English (en)
Inventor
Toshio Iijima
寿男 飯島
Yukinori Kawamoto
幸徳 川本
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Jidosha Buhin Kogyo Co Ltd
Original Assignee
Jidosha Buhin Kogyo Co Ltd
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  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)
  • Lubrication Of Internal Combustion Engines (AREA)
  • Valve-Gear Or Valve Arrangements (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 重量及びコストの低減化、汎用性の向上を図
り、動弁機構の弁すきま調整の繁雑さを解消する。 【解決手段】 弁ブリッジ5によって連結された一対の
排気弁1,2をエンジンブレーキ時に開弁させるための
解放ピストン6を有したエンジンブレーキ装置である。
排気弁1,2の頭部にそれぞれ設けられたフローティン
グピストン7,8と、弁ブリッジ5の内部に設けられフ
ローティングピストン7,8間を適宜結ぶ油圧室9と、
解放ピストン6の作動により動作して油圧室9を介して
フローティングピストン7,8を開弁方向に駆動させる
パワーピストン10とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、気筒内の圧縮圧を
解放することによりエンジンブレーキ力を増大させるエ
ンジンブレーキ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近来にあっては、エンジンブレーキ使用
時において排気行程以外に排気弁をリフトさせて、気筒
内の圧縮圧を解放させることによりエンジンブレーキ力
を増大させるエンジンブレーキ装置が提案されている。
その排気弁をリフトさせる機構としては、油圧回路を有
したハウジングを動弁機構の上部に設けて、その高油圧
により排気弁リフト用のピストン(解放ピストン)を押
動させるものが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところでこの種のエン
ジンブレーキ装置を排気二弁のエンジン(4バルブエン
ジン)に適用するために、一対の排気弁を連結している
弁ブリッジの上部にフォーク状の部品を設けて、このフ
ォーク状部品を介して解放ピストンにより開弁させる構
成や、ロッカーアームの弁側を解放ピストンで揺動させ
ることで開弁させる構成が提案されている。
【0004】しかしながらこのような構成では、排気弁
のリフトに必要な所定の倍力比を得るために解放ピスト
ン径を大きくしなければならず、重量増加、部品コスト
高につながるという問題があった。またフォーク状部品
を設けるとエンジン全高が高くなったり、燃料噴射ノズ
ルなどの配置との関係でフォーク状部品を設置できず、
車両によってはエンジンブレーキ装置を搭載できないと
いう問題があった。また動弁機構の弁すきま調整などの
際には、エンジンブレーキ装置を取り外さねばならず、
整備の手間及びコストがかかるという問題があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決すべく本
発明は、弁ブリッジによって連結された一対の排気弁を
エンジンブレーキ時に適宜開弁させるための解放ピスト
ンを有したエンジンブレーキ装置において、排気弁の頭
部にそれぞれ設けられたフローティングピストンと、弁
ブリッジの内部に設けられフローティングピストン間を
適宜結ぶ油圧室と、解放ピストンの作動により動作して
油圧室を介してフローティングピストンを開弁方向に駆
動させるパワーピストンとを備えたものである。各ピス
トンは、所定の倍力比となるような径で形成されること
が好ましい。
【0006】上記構成によって、エンジンブレーキ作動
時に、解放ピストンが所定のタイミングでパワーピスト
ンを動作させると、パワーピストンは油圧室内の作動油
を加圧し、各フローティングピストンを同時に駆動させ
る。フローティングピストンは、両方の排気弁を同時に
リフトさせて、気筒内の圧縮圧を解放し、大きなエンジ
ンブレーキ力を得る。解放ピストンの作動OFF時に
は、フローティングピストン及び油圧室が、弁すきま調
整の不要な油圧ラッシュアジャスタとして作用する。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面に従って説明する。
【0008】図1乃至図3は、一対の排気弁1,2及び
吸気弁3,4を各気筒Cに備えた四バルブエンジンに、
本発明のエンジンブレーキ装置を適用した場合を示した
ものである。このエンジンブレーキ装置は、弁ブリッジ
5によって連結された一対の排気弁1,2を適宜開弁さ
せるための解放ピストン6を有したものであって、排気
弁1,2にそれぞれ設けられたフローティングピストン
7,8と、弁ブリッジ5の内部に設けられた油圧室9
と、解放ピストン6の作動により動作してフローティン
グピストン7,8を駆動させるパワーピストン10とが
備えられて構成されている。
【0009】弁ブリッジ5は、側面視で略T字状を呈
し、その水平部5aの両端が排気弁1,2の上方にそれ
ぞれ位置されていると共に、水平部5a中央の上面がロ
ッカーアーム11の一端に押動されるべく係合してい
る。ロッカーアーム11は、ロッカーシャフト12に中
央部が軸支され、他端がローラ13を介して動弁用カム
14に係合している。すなわちロッカーアーム11が動
弁用カム14により揺動駆動されることで、燃焼サイク
ルに従って弁ブリッジ5を介して排気弁1,2をリフト
させるようになっている。また弁ブリッジ5の垂直部5
bには下端が開放されたガイド穴15が形成されてい
る。ガイド穴15には下端がシリンダヘッド(図示せ
ず)に固定されて起立されたガイドシャフト16が摺動
自在に挿入され、弁駆動に伴う弁ブリッジ5の上下移動
を案内するようになっている。
【0010】排気弁1,2は、エンジン気筒C内に臨む
排気ポート17の開口端(バルブシート18)に着座す
る弁体19と、弁体19の軸心位置から上方に延びた弁
軸20とで形成されている。弁軸20にはリテーナ21
により保持されたリターンスプリング22が備えられ、
排気弁1,2を閉弁方向(上方)に付勢している。排気
弁1,2の頭部である弁軸頂端部23は、リテーナ21
よりも上方に延出されており、その軸端面に短円柱状の
フローティングピストン7,8が載置されている。フロ
ーティングピストン7,8は、互いのピストン径が等し
い同じサイズで形成され、弁ブリッジ5の両端において
下方に開放されて成る摺動穴24,25に上下移動自在
に収容されている。摺動穴24は、その上端部同士が弁
ブリッジ水平部5aの長手方向に沿って延びた連通路2
6によって連絡されている。そして一方の摺動穴25の
上部には、摺動穴25よりも大きな径の拡径穴27が形
成され、この拡径穴27に、パワーピストン10が上下
移動自在に収容されている。すなわちフローティングピ
ストン7,8によって区画された摺動穴24,25の上
側と、パワーピストン10によって区画された拡径穴2
7の下側と、これらを結ぶ連通路26とによって、パワ
ーピストン10の動作によって両方のフローティングピ
ストン7,8を同時に駆動させるための油圧室9が形成
されていることになる。パワーピストン10のピストン
径は、フローティングピストン7,8のピストン径に対
して所定の比率となるように、例えばおよそ3 : 2の比
率となるように形成されている。
【0011】拡径穴27の上方には、弁ブリッジ5の一
端上面において開口した軸孔28が形成され、パワーピ
ストン10の軸ロッド29がこの軸孔28を通って上方
に延出されている。そしてこの軸ロッド29と同径で同
軸上に、解放ピストン6の軸ロッド30が対向してい
る。すなわち解放ピストン6の下降動作によって軸ロッ
ド29,30同士が当接してパワーピストン10が押し
下げられ、このパワーピストン10の下降によって油圧
室9内が加圧されて、フローティングピストン7,8が
下方に押され、ロッカーアーム11の動作とは無関係に
排気弁1,2が微小リフトされるようになっている。
【0012】また図4及び図5にも示すように、連通路
26には油圧室9内に作動油(エンジンオイル)を適宜
補給するためのオイル補給手段31が備えられている。
オイル補給手段31は、油源(オイルポンプ等)32か
ら弁ブリッジ5の水平部5a中央まで延びた補給油管3
3と、補給油管33と連通路26とを結ぶ油路34を有
した油導入部35と、油導入部35に設けられた逆止弁
36とで構成されている。補給油管33は、図3に示し
たように、ロッカーシャフトブラケット37に連結部材
38を介して保持されている。油導入部35は、弁ブリ
ッジ5の水平部5aの側部からブロック状に突出されて
成り、その上面に補給油管33の先端を挿通させるため
の開口39が形成されている。油路34は、開口39か
ら縦横に延び、水平部5a内に形成された油路40に連
続している。そしてこの油路40の途中が適宜二段に拡
径されて、逆止弁36を収容する収容穴として区画され
ている。逆止弁36は、油路40の一部を区画する連通
口41を有した弁座部材42と、連通口41を塞ぐよう
な直径のチェックボール43と、チェックボール43を
案内保持するボールリテーナ44と、ボールリテーナ4
4に設けられてチェックボール43を弁座部材42に着
座させる方向に押し付けるスプリング45とで構成され
ている。すなわち逆止弁36は、油導入部35から連通
路26へ向かう方向にのみ、作動油を通すようになって
いる。弁座部材42は、油導入部35内に設けられて補
給油管33の先端に適宜接続する管案内部材46によっ
て位置決めされている。この管案内部材46は、実質的
に油路34の一部を区画しているものであって、油導入
部35の側面から捩じ込まれた封止栓47により固定さ
れている。
【0013】次に解放ピストン6を適宜動作させるブレ
ーキユニット48の機構を説明する。図1乃至図3に示
したように、このブレーキユニット48は、内部に油圧
回路49を有してロッカーアーム11の上方に設けられ
たハウジング50と、ハウジング50の一端側に設けら
れて専用カム51により駆動される油圧発生ピストン5
2と、ハウジング50の他端側に設けられた解放ピスト
ン6と、解放ピストン6の近傍に設けられたオイル取入
部53とにより主として構成されている。
【0014】ハウジング50は、平面視でカムシャフト
54或いはロッカーシャフト55に対して若干傾斜した
方向に延び、その長手方向に沿って油圧回路49の直線
部分49aが形成されている。ハウジング50の両端下
側には両ピストン52,6をそれぞれ保持する円柱部5
6,57が形成され、オイル取入部53には油圧回路4
9に作動油を適宜取り入れるための逆止弁58が設けら
れている。この逆止弁58は、弁ブリッジ5に設けられ
た逆止弁36と同様に、弁座部材59と、チェックボー
ル60と、ボールリテーナ61と、スプリング62とで
構成され、弁座部材59は、スペーサ63及び封止栓6
4により位置決めされて固定されている。オイル取入部
53の下側には、スペーサ63の外周から斜め下方に延
びたメネジ穴65が形成され、このメネジ穴65に接続
部材66のオネジ部67が螺合されて取り付けられてい
る。接続部材66の内部にはオネジ部67から部材側面
に達する油路が形成され、この側面開口68に、油源3
2に接続されるオイルパイプ(図示せず)が取り付けら
れている。すなわち作動ON用又は作動OFF用の油圧
を、接続部材66からスペーサ63及び逆止弁58を経
由して油圧回路49内に供給するようになっている。オ
イルパイプには作動切替弁が介設され、マイコン及び運
転席の操作スイッチにより作動ON/OFF制御が行わ
れるようになっている。なお作動切替弁によってブレー
キONからブレーキOFFに切り替えられる際に、油圧
回路49から高圧オイルを逃がすための開閉弁を備える
ようにしてもよい。
【0015】解放ピストン6は、略円柱状を呈したピス
トン頭部69と、ピストン頭部69の下方に同軸に延出
した軸ロッド30とで成る。ピストン頭部69は、円柱
部57に内設された縦方向のシリンダ室70を摺動する
ようになっており、この実施の形態では、ピストン頭部
69の径がパワーピストン10のピストン径と同じサイ
ズに形成されている。シリンダ室70の上部には油圧回
路直線部49aが接続され、その反対側には逆止弁58
の先端が臨まされている。シリンダ室70の下方には、
軸ロッド30を挿通させる軸穴を有したスプリング支持
板71が取り付けられており、このスプリング支持板7
1とピストン頭部69の下面との間にリターンスプリン
グ72が設けられて、解放ピストン6を上方に付勢して
いる。軸ロッド30は、スプリング支持板71の下方ま
で延出されて、その下端がパワーピストン10の軸ロッ
ド29の上端に当接するようになっている。また円柱部
57の上部壁には、解放ピストン6の上限を位置決めす
るための上限ボルト73が設けられている。上限ボルト
73には、スプリング74で下方に付勢された小ピスト
ン75が設けられ、この小ピストン75の下端がシリン
ダ室70まで突出して、解放ピストン6の頭部69上面
に当接するようになっている。この上限位置は、解放ピ
ストン6がロッカーアーム11の揺動に従って昇降する
パワーピストン10に当接しないような位置である。す
なわち図2に示したように、この原位置において、軸ロ
ッド30の下端は、排気弁1,2の着座時にあってもパ
ワーピストン10の軸ロッド29の上端から所定の間隔
Sを以て離間されるようになっている。また解放ピスト
ン6の頭部上面から軸ロッド30の周側面に掛けてオイ
ル逃し穴76が形成され、小ピストン75はピストン頭
部69の上面に当接した状態でオイル逃し穴76の開口
を塞ぐように位置されている。
【0016】油圧発生ピストン52は、ハウジング5の
一端側の円柱部56に内設された縦方向のシリンダ穴7
7に摺動自在な円柱体で成り、その下端がシリンダ穴7
7から延出されて、カムフォロアとなる摺動板78が取
り付けられている。摺動板78の上方にはフランジ79
が形成され、板バネ80の一端を支持している。板バネ
80は略直角に屈曲され、その他端が円柱部56から径
方向に突出した突出部81に取り付けられて、油圧発生
ピストン52を上方に付勢している。油圧発生ピストン
52の上面は、シリンダ穴77の天端に当接することで
ピストンストロークの上限を規定する。そしてシリンダ
穴77は、油圧回路直線部49aの端から垂下された延
長部49bに接続されている。従って、油圧回路49に
エンジンオイルが満たされた状態で、摺動板78が専用
カム51のカムハイト部51aに係合して油圧発生ピス
トン52に上向きの駆動力が与えられると、油圧発生ピ
ストン52はシリンダ穴77に沿って上昇し、油圧回路
49内の作動油を昇圧させ、解放ピストン6を作動させ
るようになっている。
【0017】専用カム51は、動弁用カム14に隣接し
てそのカムシャフト54に取り付けられている。専用カ
ム51のカムハイト部51aは、動弁用カム14のカム
ハイト部と適宜隔てられた位相を以て形成されている。
すなわち燃焼運転中の排気弁1,2の排気行程における
リフトよりも先行したピストン上死点以降の時期(圧縮
・膨張行程中)において、油圧発生ピストン52を駆動
させるようになっている。
【0018】以上のように構成されたエンジンブレーキ
装置により車両の走行制動を行うに際しては、エンジン
ブレーキ中においてそのブレーキ力を増大化させようと
いう運転者の意思で、操作スイッチが「ON」にされる
と、作動切替弁が動作し、エンジンオイルがオイル取入
部53に入って、逆止弁58を経由して油圧回路49内
に供給される。最初に流入してくるオイルにはエアが含
まれているので、このオイルをオイル逃し穴76により
排出する。エアが除去されて油圧回路49内の油圧が次
第に上昇して所定の値に達すると、油圧発生ピストン5
2が板バネ80の付勢力に抗して下降し、摺動板78が
専用カム51に係合して、その駆動力により駆動され、
逆止弁58により閉塞されている油圧回路49内に高油
圧が形成される。この高油圧は、解放ピストン頭部69
に作用し、解放ピストン6が押し下げられる。解放ピス
トン6が押し下げられると、その軸ロッド30がパワー
ピストン10の軸ロッド29に当接し、パワーピストン
10を押し下げる。このパワーピストン10の下降によ
り油圧室9の各部は均等に加圧され、左右同径のフロー
ティングピストン7,8に均等に作用し、同時に下降さ
せる。このフローティングピストン7,8の下降によ
り、排気弁1,2はリフトされて所定の微小量Lだけ開
弁され(図1の状態)、ピストン上死点付近において、
気筒C内から圧縮圧を解放する。これで膨張圧は圧縮圧
よりも低くなり、惰性で動いているエンジンのピストン
はその分だけ負の仕事が増えることで減速がなされる。
すなわち吸入空気がそのまま圧縮された圧縮圧を急激に
排気系に放出することで、大きなエンジンブレーキが得
られる。
【0019】なおフローティングピストン7,8が駆動
される時は、弁ブリッジ5は動弁用カム14のベースサ
ークルに係合したロッカーアーム11で支えられている
状態にあり、ガイドシャフト16上を移動することなく
静止している。すなわちパワーピストン10が油圧室9
内に高油圧を発生させる時は、排気弁1,2の開弁によ
る反力はロッカーアーム11のローラ13側にのみ作用
し、この反力が動弁用カム14とローラ13との接触応
力の許容範囲内であれば、実用上何等支障ない。またパ
ワーピストン10は、弁ブリッジ5に対して昇降自在に
保持されているので、解放ピストン6の押動力が弁ブリ
ッジ5に作用することはない。
【0020】運転状況が変化するなどして、エンジンブ
レーキの増加の必要がなくなって操作スイッチを「OF
F」にすると、作動切替弁の動作により作動ON用油圧
の供給が停止され、油圧回路49は減圧の状態となる。
すなわち油圧発生ピストン52は板バネ80によって専
用カム51に係合しない位置まで上昇すると共に、解放
ピストン6はリターンスプリング72によって上限位置
まで上昇してパワーピストン10と離間し、排気弁1,
2の通常の燃焼サイクルにおける開閉動作に支障ない位
置に戻される。
【0021】このように、弁ブリッジ5に、一対の排気
弁1,2の弁軸頂端部23にそれぞれ当接するフローテ
ィングピストン7,8と、これらフローティングピスト
ン7,8を油圧で駆動するパワーピストン10とを設け
て、解放ピストン6によりパワーピストン10を押し下
げるようにしたので、エンジンブレーキ使用時において
一対の排気弁1,2を同時にリフトさせることができ、
所望する大きなエンジンブレーキ力が得られる。そして
ブレーキユニット48のハウジング50には付加される
部品はなく、エンジン全高が高くなることがないと共
に、シリンダヘッド上部における設計自由度が小さくな
ることがなく、汎用性の向上が達成される。またパワー
ピストン10及びフローティングピストン7,8の径を
適宜選択することで、排気弁1,2をリフトさせるため
の最適な最終倍力比が得られ、解放ピストン6を大きな
径にする必要がない。すなわちブレーキユニット48の
小型化及びコスト低減に貢献できると共に、搭載するエ
ンジンの部品強度に応じて適切に荷重配分することがで
きるので、エンジン全体の軽量化、小型化が達成され
る。
【0022】そしてエンジンブレーキOFF時において
は、弁ブリッジ5及び排気弁1,2は、従来の動弁機構
と同様にロッカーアーム11の揺動によって燃焼サイク
ルに使用されるが、このときパワーピストン10は上限
位置で固定されて油圧室9を密閉した状態に維持する。
従ってフローティングピストン7,8は、油圧室9の高
油圧により排気弁1,2の弁軸頂端部23に常時当接し
て、弁すきま調整の不要な油圧ラッシュアジャスタとし
て作用する。すなわち従来は、機械的なアジャスタスク
リュで二弁間の高さ位置を合わせて、その後弁ブリッジ
とロッカーアームとの間の弁すきまをロッカーアームに
設けられたアジャストスクリュで調整していたが、この
油圧ラッシュアジャスタ(油圧室9及びフローティング
ピストン7,8)は、両排気弁1,2間でバランスがと
れたゼロラッシュアジャスタとして機能するので、弁駆
動に伴う機械的衝撃音が一掃されると共に、動弁機構の
メンテナンスフリーが達成される。
【0023】なおこの実施の形態では、フローティング
ピストン7,8を弁軸頂端部23に当接させるべく別体
で設けるものとしたが、弁軸20に一体成形するように
してもよい。また各ピストン7,8,10,69の形状
及びピストン径(受圧面の面積)は、図示例に限るもの
ではなく、搭載するエンジンに応じて所定の最終倍力比
となるように適宜選択すべきものである。
【0024】
【発明の効果】以上要するに本発明によれば、解放ピス
トンのブレーキユニットに部品を付加することなく排気
二弁を適宜リフトさせることができるので、エンジン全
高が高くなるのを防ぐことができ、設計自由度が増し、
汎用性の向上が達成されるという優れた効果を発揮す
る。またパワーピストン及びフローティングピストンの
径を適宜選択することで所望する倍力比が得られ、ブレ
ーキユニットの小型化に貢献できると共に、搭載するエ
ンジンの部品強度に応じて適切に荷重配分することがで
き、エンジン全体の軽量化、小型化が達成される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示したエンジンブレーキ
装置の側断面図である。
【図2】図1の動作を説明するための側断面図である。
【図3】図1の平面図である。
【図4】図1の要部を示した平面断面図である。
【図5】図4のA−A線矢視断面図である。
【符号の説明】
1,2 排気弁 5 弁ブリッジ 6 解放ピストン 7,8 フローティングピストン 9 油圧室 10 パワーピストン 31 オイル補給手段 48 ブレーキユニット 50 ハウジング 51 専用カム 52 油圧発生ピストン

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 弁ブリッジによって連結された一対の排
    気弁をエンジンブレーキ時に適宜開弁させるための解放
    ピストンを有したエンジンブレーキ装置において、上記
    排気弁の頭部にそれぞれ設けられたフローティングピス
    トンと、上記弁ブリッジの内部に設けられ上記フローテ
    ィングピストン間を適宜結ぶ油圧室と、上記解放ピスト
    ンの作動により動作して上記油圧室を介して上記フロー
    ティングピストンを開弁方向に駆動させるパワーピスト
    ンとを備えたことを特徴とするエンジンブレーキ装置。
  2. 【請求項2】 上記各ピストンが、所定の倍力比となる
    ような径で形成された請求項1記載のエンジンブレーキ
    装置。
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