JPH09313878A - アンモニア簡易排煙脱硫装置 - Google Patents

アンモニア簡易排煙脱硫装置

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JPH09313878A
JPH09313878A JP8130012A JP13001296A JPH09313878A JP H09313878 A JPH09313878 A JP H09313878A JP 8130012 A JP8130012 A JP 8130012A JP 13001296 A JP13001296 A JP 13001296A JP H09313878 A JPH09313878 A JP H09313878A
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JP
Japan
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reactor
desulfurization
ammonia
flue gas
liquid
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JP8130012A
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Tetsuo Kawamura
哲雄 河村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の課題は、脱硫と酸化を同時に行うこ
とにより酸化塔を省いて装置をコンパクト化し、またア
ンモニア法特有の硫安フュームを抑制すると共に脱硫率
を高めて効率よく硫安を回収できるアンモニア簡易排煙
脱硫装置を提供することである。 【解決手段】 アンモニアを吸収液26とし、この吸収
液26を反応器上部のスプレ管4,5より噴射して排ガ
ス25と接触させて脱硫するアンモニア簡易排煙脱硫装
置において、排ガス25流に対して前後2段に反応器1
A,1Bを配置し、前段の反応器1A(1B)で脱硫と
同時に吸収循環液28の強制酸化を行い、この強制酸化
後の吸収循環液28の一部を後段の反応器1B(1A)
に移送して、上記後段の反応器1B(1A)の吸収循環
液28でさらに排煙脱硫すると共にその循環吸収液28
の酸化を行って硫安を濃縮させてスラリ状態で運転す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ボイラからの排ガ
ス中に含まれるSOx をアンモニアを吸収剤として用い
て脱硫するアンモニア簡易排煙脱硫装置に係り、特に、
前処理部次いで後処理部の2つの反応器で脱硫と同時に
強制酸化して硫安のスラリ運転を行い、前処理部の反応
器のスプレ管がスケーリングする前に排ガスが後処理部
から前処理部に送られるよう運転を切り換えるアンモニ
ア簡易排煙脱硫装置に関する。
【0002】
【従来の技術】燃料をボイラで燃焼後に発生する排ガス
中の硫黄酸化物は、アンモニア簡易排煙脱硫装置の場
合、ガス反応器においてアンモニアを吸収剤として用い
て吸収される。すなわち、硫黄酸化物(主にSO2 ,S
3 )を含有する排ガスをガス反応器内に導入してアン
モニアと接触させ、排ガス中の硫黄酸化物をアンモニア
で吸収除去することにより排ガスを脱硫する。
【0003】従来のアンモニア簡易排煙脱硫装置の場
合、硫黄酸化物(主にSO2 ,SO3 )を含有する排ガ
スを先ず反応器内に導入し、そこで水に溶かしたアンモ
ニアを吸収剤(液)として反応器の上部より噴射して排
ガスと接触させ、排ガス中の硫黄酸化物をアンモニアで
吸収除去することにより脱硫する。ここで、主な硫黄酸
化物であるSO2 ,SO3 は、吸収液のアンモニア水と
反応してNH4 HSO3 及びNH4 HSO4 が下式のよ
うに生成する。
【0004】 NH3 + H2 O + SO2 → NH4 HSO3 ……(1) NH3 + H2 O + SO3 → NH4 HSO4 ……(2) NH4 HSO3 及びNH4 HSO4 は、さらにアンモニ
アと反応して(NH4 2 SO3 及び(NH4 2 SO
4 が下式のように生成する。
【0005】 NH3 + NH4 HSO3 → (NH4 2 SO3 ……(3) NH3 + NH4 HSO4 → (NH4 2 SO4 ……(4) (2) 式で生成するNH4 HSO4 (酸性硫安)及び(4)
式で生成する(NH4 2 SO4 (硫安)は、このまま
肥料として回収可能であるが、(1) 式で生成するNH4
HSO3 及び(3) 式で生成する(NH4 2 SO3 は、
別に設置された酸化塔でNH4 HSO4 及び(NH4
2 SO4 に酸化されてから酸性硫安及び硫安として回収
される。
【0006】 NH4 HSO3 + 1/2 O2 → NH4 HSO4 ……(5) (NH4 2 SO3 + 1/2 O2 → (NH4 2 SO4 ……(6) なお、排ガス中のSO2 濃度はSO3 濃度よりも高いの
で、反応器内を循環する循環液は主にNH4 HSO3
び(NH4 2 SO3 を含む。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このように
酸化塔を反応器と別個に設置すると、装置が大型化して
複雑になり設置及びメンテナンスのためのコストがかさ
む。
【0008】その上、反応器でNH4 HSO3 及び(N
4 2 SO3 を速やかに強制酸化して((5) 及び(6)
式参照)酸性硫安及び硫安を得る場合と比較して、酸化
を別塔で行う上記の技術においては、反応器内のアンモ
ニア分圧が高くなるため液・ガス比(L/G:装置の取
扱いガス量に対するスラリ液量の割合)が高い、すなわ
ちモータ等の消費電力が大きく硫安生成効率が悪いとい
う問題があった。
【0009】また、NH4 HSO3 及び(NH4 2
3 が速やかに処理されないため上記のように反応器で
のアンモニア分圧が高くなると、反応器でフュームが多
く発生するという問題があった。
【0010】さらに、もし、上記の問題を解決しようと
して反応器で強制酸化を行い硫安及び酸性硫安を生成さ
せると、循環液中の硫安及び酸性硫安の濃度が上がって
スラリ状になり(スラリ運転)、短期間でスケーリング
(循環ライン及びスプレ管が析出した硫安で詰まるこ
と)が起こり運転不能になってしまうので、結局、反応
器では強制酸化及びスラリ運転を長期にわたって連続運
転することができず、別に設置した酸化塔で酸化を行わ
ざるを得ないという問題があった。
【0011】そこで、本発明の目的は、脱硫と酸化を同
時に行うことにより酸化塔を省いて装置をコンパクトに
し、またアンモニア法特有の硫安フュームを抑制すると
共に脱硫率を高めて効率よく硫安を回収できるアンモニ
ア簡易排煙脱硫装置を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1の発明は、アンモニアを吸収液とし、この吸
収液を反応器上部のスプレ管より噴射して排ガスと接触
させて脱硫するアンモニア簡易排煙脱硫装置において、
排ガス流に対して前後2段に反応器を配置し、前段の反
応器で脱硫と同時に吸収循環液の強制酸化を行い、この
強制酸化後の吸収循環液の一部を後段の反応器に移送し
て、上記後段の反応器の吸収循環液でさらに排煙脱硫す
ると共に吸収循環液の酸化を行って硫安を濃縮させてス
ラリ状態で運転するように構成される。
【0013】請求項2の発明は、上記反応器が排ガス流
に対してその前後段が交互に切換できるように、2つの
反応器と排ガスラインとが接続されて構成される。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適実施の形態を
添付図面により説明する。
【0015】高濃度硫黄酸化物を含む排ガスをアンモニ
アを吸収液として用いて処理する装置において、ボイラ
(図示されず)からの排ガス25は、既知の諸装置(図
示されず)を経て、図1に示されるアンモニア簡易排煙
脱硫装置30に導かれて脱硫処理が行われる。
【0016】図1に示されるように、アンモニア簡易排
煙脱硫装置30には、導入された排ガス25が水平方向
に流れて排出される2つの横型の反応器1A,1Bが設
けられる。各反応器1A,1Bの上部は上記の通風のた
めの通風部を構成し、各々の両側部に排ガス移送ライン
11が図に示されるように接続される。また、各反応器
1A,1Bの上部の上流位置には、通過中の排ガス25
に吸収液であるアンモニア水を噴射するスプレ管4,5
が、図のように各反応器1A,1Bの上部から垂下して
設置される。
【0017】移送ライン11には、排ガス25の移送方
向を切り換えるための弁A,B,C,D,E,Fが図示
のように設けられる。
【0018】一方、各反応器1A,1Bの下部は液溜部
であり、噴射後の吸収液を溜める循環タンク2,3が各
々設けられる。図1に示されるように、一方の循環タン
ク2には、吸収液(アンモニア及び水)26を供給する
吸収液供給手段18と、強制酸化のための空気27を供
給する空気供給手段19と、循環ポンプ6を介して吸収
循環液28をスプレ管4に循環するための循環ライン6
aとが接続される。同様に、他方の循環タンク3には、
吸収液26を供給する吸収液供給手段20と、強制酸化
のための空気27を供給する空気供給手段21と、循環
ポンプ7を介して吸収循環液28をスプレ管5に循環す
るための循環ライン7aとが接続される。
【0019】吸収循環液28の一部を循環ライン6aか
らフィルタ8に抜き出せるように、第1分岐ライン12
が循環ライン6aから分岐して設けられ、循環ライン6
aとフィルタ8とを接続する。第1分岐ライン12は、
弁Hを有する。
【0020】また、吸収循環液28の一部を循環ライン
7aから硫安分離機9に抜き出せるように、第2分岐ラ
イン13が循環ライン7aから分岐して設けられ、循環
ライン7aと分離機9とを接続する。第2分岐ライン1
3は、弁Jを有する。
【0021】フィルタ8で煤塵を除去された吸収循環液
28を濾過すると共にフィルタ8から反応器1Bに移送
する第1移送ライン14が、フィルタ8と反応器1Bと
を接続して設けられる。又、この第1移送ライン14か
らは、吸収循環液28の一部を濾過後に反応器1Aに戻
す第1戻しライン17が分岐し、第1戻しライン17の
排出口は反応器1Aに接続される。又、フィルタからの
排水を排水する排水設備24が、フィルタ8に隣接して
第1移送ライン14に設けられる。
【0022】一方、分離機9で硫安を分離された吸収循
環液28を濾過すると共に分離機9から反応器1Aに移
送する第2移送ライン16が、分離機9と反応器1Aと
を接続して設けられる。この第2移送ライン16から
は、その吸収循環液28の一部を濾過後に反応器1Bに
戻す第2戻しライン15が分岐し、第2戻しライン15
の排出口は反応器1Bに接続される。なお、分離器9に
は、分離された硫安を乾燥させるドライヤ10が接続さ
れる。
【0023】循環ライン6aからは、スラリ運転時に吸
収循環液28を循環ライン6aから抜き出して分離機9
に移送する第3移送ライン22が、循環ライン6aと分
離機9とを接続して設けられる。第3移送ライン22
は、弁Gを有する。
【0024】また、循環ライン7aからは、溶液ベース
での運転時に吸収循環液28を循環ライン7aから抜き
出してフィルタ8に移送する第4移送ライン23が、循
環ライン7aとフィルタ8とを接続して設けられる。第
4移送ライン23は、弁Iを有する。
【0025】本実施の形態では、排ガス25が先ず反応
器1Aに導入され、その後で反応器1Bに導入される場
合を図1及び図2を用いて先に説明する。このとき、反
応器1Aは前処理部、一方反応器1Bは後処理部として
機能する。
【0026】排ガス排出ライン11の弁A,C,Eが開
けられると共に弁B,D,Fが閉じられ、排ガス25が
反応器1Aから反応器1Bに流れる。また、第1分岐ラ
イン12の弁H,第2分岐ライン13の弁Jが開けられ
ると共に第3移送ライン22の弁G,第4移送ライン2
3の弁Iが閉じられ、吸収循環液28が排ガス25流と
同じ方向(反応器1Aから反応器1B)に循環される。
【0027】この場合、先ず、反応器1Aにおいては、
吸収液供給手段18により吸収液26が反応器1Aの循
環タンク2に導入され、循環ポンプ6により循環ライン
6aを介して反応器1A上部の上流に位置するスプレ管
4から噴射される。すると、吸収循環液28は、落下し
ながら排ガス25中のSO2 ,SO3 と反応し、NH4
HSO3 ,(NH4 2 SO3 及びNH4 HSO4
(NH4 2 SO4 が上記の反応式(1) 〜(4) に示され
るように生成する。
【0028】その後、循環タンク2内のNH4 HS
3 ,(NH4 2 SO3 ,NH4 HSO4 及び(NH
4 2 SO4 を含んだ吸収循環液28は、循環ポンプ6
により再度反応器1A上部のスプレ管4から噴射されて
上記の過程が繰り返される。このとき、反応器1A内で
は、硫安の溶解度が高く硫安が生成しない溶液ベースで
運転される。
【0029】なお、循環タンク2内のNH4 HSO3
び(NH4 2 SO3 は、空気供給手段19から供給さ
れる空気27により、NH4 HSO4 及び(NH4 2
SO4 へ速やかに強制酸化されるので、循環タンク2内
のアンモニア分圧が高くならず、液・ガス比(L/G)
が小さくなって脱硫性能が高くなると共に硫酸フューム
の発生が大幅に抑制される。
【0030】このように反応器1Aで脱硫を行った後、
反応器1A内の吸収循環液28は第1分岐ライン12を
介してフィルタ8に移送され、フィルタ8により煤塵を
除去された後その一部は排水設備24により排水される
が、残りは濾過され、第1移送ライン14を介して後処
理部としての反応器1Bに導入される。なお、濾過され
た吸収循環液28の一部は、第1戻しライン17によ
り、反応器1Aに戻される。
【0031】反応器1Bでは、反応器1Aにおいてと同
様、吸収液供給手段20により吸収液26が反応器1B
の循環タンク3に導入され、この吸収液26と上記のよ
うに反応器1Aから導入された吸収循環液28が混合し
て、循環ポンプ7により循環ライン7aを介して反応器
1B上部の上流に位置するスプレ管5から噴射される。
すると、吸収循環液28は、落下しながら排ガス25中
のSO2 ,SO3 と反応し、NH4 HSO3 ,(N
4 2 SO3 及びNH4 HSO4 ,(NH4 2SO
4 が上記の反応式(1) 〜(4) に示されるように生成す
る。
【0032】その後、循環タンク3内のNH4 HS
3 ,(NH4 2 SO3 ,NH4 HSO4 及び(NH
4 2 SO4 を含んだ吸収循環液28は、循環ポンプ7
により再度反応器1B上部のスプレ管5から噴射されて
上記の過程が繰り返され、脱硫の仕上げが行われる。ま
た、このとき反応器1B内の溶液の濃縮が行われ、硫安
がスラリ状に析出した状態での運転すなわち、硫安スラ
リ運転が行われる。
【0033】なお、反応器1Aにおいてと同様、循環タ
ンク2内のNH4 HSO3 及び(NH4 2 SO3 は、
空気供給手段21から供給される空気27により、NH
4 HSO4 及び(NH4 2 SO4 へ速やかに強制酸化
されるので、循環タンク3内のアンモニア分圧が高くな
らず、液・ガス比(L/G)が小さくなって脱硫性能が
高くなると共に硫酸フュームの発生が大幅に抑制され
る。
【0034】このように反応器1Bで脱硫を行った後、
反応器1B内の吸収循環液28は第2分岐ライン13を
介して移送され、生成かつ析出した硫安が分離機9によ
り分離され、分離された硫安はドライヤ10で乾燥され
た後、肥料として利用される。一方、硫安を除去された
吸収循環液28は、濾過された後、第2移送ライン16
により反応器1Aに導入される。また、吸収循環液28
の一部は、第2移送ラインから分岐している第2戻しラ
イン15を介して反応器1Bに戻される。
【0035】以上が反応器1Aを前処理部、反応器1B
を後処理部とした場合の装置の運転方法である。なお、
図2に、この場合の装置フローが特に示されている。
【0036】さて、本実施の形態においては、排ガス排
出ライン11の弁A,C,Eを閉じると共に弁B,D,
Fを開けると、排ガス25が反応器1Bから反応器1A
に流れる。また、第1分岐ライン12の弁H,第2分岐
ライン13の弁Jを閉じると共に第3移送ライン22の
弁G,第4移送ライン23の弁Iを開けると、吸収循環
液28が上記の排ガス25流と同じ方向(反応器1Bか
ら反応器1A)に循環される。すなわち、上記の操作に
より、今度は反応器1Bを前処理部とすると共に反応器
1Aを後処理部として、装置を運転することができる
(図3参照)。
【0037】この場合、反応器1Bでは、ガス流25及
び吸収循環液28が1Aから1Bへ流された上述の反応
器1Aのときと同様に前処理としての脱硫が行われ、反
応器1B内の吸収循環液28は第4移送ライン23を介
してフィルタ8に移送される。吸収循環液28は、フィ
ルタ8により煤塵を除去された後、その一部は排水設備
24により排水されるが、残りは濾過され、第1戻しラ
イン17を介して後処理部としての反応器1Aに導入さ
れる。なお、濾過された吸収循環液28の一部は、第1
移送ライン14により、反応器1Bに戻される。
【0038】反応器1Aでは、ガス流25及び吸収循環
液28が1Aから1Bへ流された上述の反応器1Bのと
きと同様に後処理としてのスラリ運転及び仕上げの脱硫
が行われる。そして、反応器1A内の吸収循環液28
は、循環ライン6a及び第3移送ライン22を介して移
送され、生成かつ析出した硫安が分離機9により分離さ
れ、分離された硫安はドライヤ10で乾燥された後、肥
料として利用される。一方、硫安を除去された吸収循環
液28は、濾過された後、第2戻しライン15により反
応器1Bに導入されると共に、その一部は第2移送ライ
ン16により反応器1Aに戻される。
【0039】つまり、本発明のアンモニア簡易排煙脱硫
装置においては、排ガス移送ライン11の弁A,B,
C,D,E,F及び第1分岐ライン12の弁H,第2分
岐ライン13の弁J,第3移送ライン22の弁G,第4
移送ライン23の弁Iを適宜開閉することにより、反応
器1Aを前処理部、反応器1Bを後処理部とする運転、
または反応器1Bを前処理部、反応器1Aを後処理部と
する運転が可能である。本発明の上記の装置によれば、
例えば反応器1Aを前処理部、反応器1Bを後処理部と
して運転を開始した場合、そのまま長期間にわたり連続
運転すると、後処理部の反応器1Bのスプレ管5が上述
の硫安スラリ運転のためスケーリングを起こし運転不能
となる可能性があるので、その前に、弁A〜Jを切り換
えて反応器1Bを前処理部、反応器1Aを後処理部とす
ることにより、スケーリングを洗い流して、スケーリン
グによる運転不能状態を未然に回避することができる。
【0040】すなわち、上記のように反応器1Bから反
応器1A方向に運転が切換られると、後処理部であった
反応器1Bが前処理部となり、スプレ管5において濃縮
されない溶液ベースの噴射がなされるので、反応器1B
のスプレ管5に堆積したスケーリング物が洗浄され、溶
解される。つまり、本装置においては、後処理部の反応
器に堆積したスケーリング物が、その反応器が運転切換
により前処理部となることで速やかに洗浄及び溶解され
るので、運転切換の度に洗浄が行われることになり、ス
ケーリング物の長期的な堆積が防止される。
【0041】以下、要するに本発明においては、脱硫時
に生成するNH4 HSO3 及び(NH4 2 SO3 を同
じ反応器内で速やかに強制酸化するので、循環タンク内
のアンモニア分圧が高くならず、液・ガス比(L/G)
が小さくなって脱硫性能が高くなると共に硫酸フューム
の発生が大幅に抑制される。
【0042】また、排ガス移送ラインの弁A〜F及び第
1分岐ライン12の弁H,第2分岐ライン13の弁J,
第3移送ライン22の弁G,第4移送ライン23の弁I
を適宜開閉することにより、2つの反応器A,BのAを
前処理部、Bを後処理部とする状態からBを前処理部、
Aを後処理部とする状態あるいはその逆に交互に切り換
えることが可能なので、後処理部のスケーリングを防止
して装置の長期の連続運転が可能となる。
【0043】
【発明の効果】以上、要するに、本発明に係るアンモニ
ア簡易排煙脱硫装置によれば、以下の優れた効果がもた
らされる。
【0044】(1) 脱硫時に生成するNH4 HSO3 及び
(NH4 2 SO3 を同じ反応器内で速やかに強制酸化
するので、循環タンク内のアンモニア分圧が高くなら
ず、液・ガス比(L/G:装置の取扱いガス量に対する
スプレ液量の割合)が小さくなって脱硫性能が高くなる
と共に硫酸フュームの発生が大幅に抑制される。
【0045】(2) 排ガス移送ラインの弁及び吸収循環液
の移送ラインの弁を適宜開閉することにより、2つの反
応器A,BのAを前処理部、Bを後処理部とする状態か
らBを前処理部、Aを後処理部とする状態あるいはその
逆に交互に切り換えることが可能なので、後処理部の過
度のスケーリングを防止して装置の長期の連続運転が可
能となる。
【0046】(3) 脱硫性能が高いのでそれだけ運転費が
安価であり、また、硫酸フュームが大幅に抑制されると
共にスケーリングが防止されるので、取扱いが容易であ
る。さらに、肥料として非常に有用な硫安を副産物とし
て回収できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のアンモニア簡易排煙脱硫装置を示す図
である。
【図2】本発明のアンモニア簡易排煙脱硫装置における
一つのフロー装置を示す模式図である。
【図3】本発明のアンモニア簡易排煙脱硫装置における
一つのフロー切換を示す模式図である。
【符合の説明】
1A,1B 反応器 2,3 循環タンク 4,5 スプレ管 6a,7a 循環ライン 25 排ガス 26 吸収液(アンモニア) 27 空気 28 吸収循環液

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アンモニアを吸収液とし、この吸収液を
    反応器上部のスプレ管より噴射して排ガスと接触させて
    脱硫するアンモニア簡易排煙脱硫装置において、排ガス
    流に対して前後2段に反応器を配置し、前段の反応器で
    脱硫及び脱塵と同時に吸収循環液の強制酸化を行い、こ
    の強制酸化後の吸収循環液の一部を後段の反応器に移送
    して、上記後段の反応器の吸収液でさらに排煙脱硫する
    と共に吸収循環液の酸化を行って硫安を濃縮させてスラ
    リ状態で運転することを特徴とするアンモニア簡易排煙
    脱硫装置。
  2. 【請求項2】 上記反応器が排ガス流に対してその前後
    段が交互に切換できるように、2つの反応器と排ガスラ
    インとが接続される請求項1記載のアンモニア簡易排煙
    脱硫装置。
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