JPH09313521A - 色覚異常矯正用眼鏡 - Google Patents

色覚異常矯正用眼鏡

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JPH09313521A
JPH09313521A JP8194408A JP19440896A JPH09313521A JP H09313521 A JPH09313521 A JP H09313521A JP 8194408 A JP8194408 A JP 8194408A JP 19440896 A JP19440896 A JP 19440896A JP H09313521 A JPH09313521 A JP H09313521A
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JP
Japan
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dyschromatopsia
coating
film
correcting
filming
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JP8194408A
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Shu Ro
衆 盧
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 色覚異常者の上昇した視網膜色素の飽和閾値
を低下させることにより、色覚異常を矯正すること。 【解決手段】 レンズ表面に、440nm、497nm、5
30nm及び560nmから選ばれる少なくとも1つの波長
の可視光線を一定量吸収するフィルム又はコーティング
を施した眼鏡。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、色盲や色弱などの
色覚異常の矯正用眼鏡に関するものである。
【0002】
【従来の技術】色覚異常は、一種のX染色体性連鎖遺伝
もしくは常染色体優先遺伝に起因するが、現在、世界で
2億人余りの人々が、この色覚異常に苦しみ、日常生活
や学習などに支障をきたしている。従来、色覚異常の矯
正や治療には、多くの努力が払われてきた。たとえば、
ドイツ特許第3209655号、特公昭59−1480
27号、米国特許第4300819号及び中国特許第8
820988号の明細書には、色盲用の眼鏡が開示され
ているが、これらの眼鏡は、優れた矯正効果を有すると
はいえず、製造や使用に当たって非常に不便で、商品化
されるまでには到っていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記した従
来技術の欠点を解消するために、可視光スペクトルのエ
ネルギー分布を改変して、視敏感色素(特に赤色や緑色
の視敏感色素)の飽和閾値を低下させ、異常な色覚コー
ドを是正することにより、色覚異常を矯正することがで
きる眼鏡を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、エンコード人
の柱体状もしくは錐体状視細胞色素蛋白質の遺伝子に関
する研究を重ねた結果生まれた色覚異常矯正用眼鏡であ
る。色覚異常者は、遺伝子によって決まる視蛋白質の炭
素−炭素共役二重結合の多少により、正常者と、視覚を
左右する値、特に、吸収ピーク値及び視網膜色素飽和閾
値において異なっている。旧ソ連で生まれたラプキン分
類法によれば、色覚異常は3種類に分類されている。す
なわち、NA類(赤色弱と赤色盲)、NB類(緑色弱と
緑色盲)及びNC類(黄青色弱と黄青色盲)の3種類で
あるが、これらは、それぞれ、4グレードに分けられて
いるので、合計で12種に分類されていることになる。
【0005】これら12種の異なった分類に属する色覚
異常のそれぞれについて、視網膜色素濃度の光化された
刺激値を改変して、それぞれ異なった色覚異常の矯正に
適するように、一定波長における可視光線を予め定めら
れた程度吸収することにより、視網膜光感受器に到る可
視光のスペクトルのエネルギー分布を改変することによ
り、これらの色覚異常を矯正するようにしたのが、本発
明の眼鏡である。
【0006】本発明は、すなわち、色覚異常矯正用眼鏡
であって、眼鏡を構成するレンズの表面に440nm、4
97nm、530nm及び560nmから選ばれる少なくとも
1つの波長の可視光線を一定量吸収するフィルム又はコ
ーティングを施し、それにより、眼鏡をかけた色覚異常
者の上昇した視網膜色素の飽和閾値を低下させることを
特徴とする眼鏡である。
【0007】
【発明の実施の形態】眼鏡を構成するレンズの表面に施
されるコーティングないしフィルムは、上記した12種
の視覚異常を矯正するために、コーティングないしフィ
ルムの設計が行われなければならないが、一般に多層光
学フィルムないしコーティング加工するのが好ましい。
フィルムやコーティングを構成する材料には特に制限は
ないが、真空蒸着装置によって蒸着されるシリカやチタ
ニアなどの無機酸化物が好ましい。フィルムやコーティ
ングの厚さは、特に限定されないが、上述した、12種
の視覚異常の矯正に適合するように、可視光スペクトル
のエネルギー分布が目的のものになるように、常法によ
り適当に選定すればよい。
【0008】フィルムやコーティングの形成方法は、予
めフィルム(薄膜)を別に形成しておいて貼り合わせる
こともできるが、一般に、光学真空蒸着技術を使用し
て、蒸着により形成する。そして、目的とする、上記エ
ネルギー分布が得られるように、多層化して、光学フィ
ルム(ないしコーティング)のシステム設計に基づく眼
鏡レンズの製作を完了する。
【0009】上述した、4種類の特定波長(440nm、
497nm、530nm及び560nm)は、視網膜光感受器
の4種類の視網膜色素の吸収ピーク値に基づいて選定す
る。そして、上述した、レンズフィルムのシステム設計
は、これらの波長の可視光の透過率を調整することによ
って行う。
【0010】これら可視光の透過率の調整は、次のよう
にするのが好ましい。NA類については、440nmの光
の透過率は5〜30%とし、さらに、その中を、5%、
10%、20%及び30%の4グレードに分ける。49
7nmの光の透過率は2〜40%とし、さらに、その中
を、2%、10%、20%及び40%の4グレードに分
ける。530nmの光の透過率は2〜30%とし、さら
に、その中を、2%、10%、20%及び30%の4グ
レードに分ける。560nmの光の透過率は40〜70%
とし、さらに、その中を、40%、50%、60%及び
70%の4グレードに分ける。
【0011】NB類については、440nmの光の透過率
は40〜80%とし、さらに、その中を、40%、50
%、60%及び80%の4グレードに分ける。497nm
の光の透過率は2〜30%とし、さらに、その中を、2
%、8%、15%及び30%の4グレードに分ける。5
30nmの光の透過率は2〜30%とし、さらに、その中
を、2%、8%、15%及び30%の4グレードに分け
る。560nmの光の透過率は10〜50%とし、さら
に、その中を、10%、20%、35%及び50%の4
グレードに分ける。
【0012】NC類については、440nmの光の透過率
は2〜30%とし、さらに、その中を、2%、8%、1
5%及び30%の4グレードに分ける。497nmの光の
透過率は20〜50%とし、さらに、その中を、20
%、30%、40%及び50%の4グレードに分ける。
530nmの光の透過率は30〜60%とし、さらに、そ
の中を、30%、40%、45%及び60%の4グレー
ドに分ける。560nmの光の透過率は50〜70%と
し、さらに、その中を、50%、55%、60%及び7
0%の4グレードに分ける。
【0013】
【実施例】
色覚異常を矯正することができる眼鏡の製作方法 (1)色覚異常を矯正する多層光学膜厚さの設計は以下
の通りである。 NA類の4種の赤色弱と赤色盲を矯正するフィルムシステムの設計 材料 屈折率n 光学膜厚さnd/(=540nm) SiO2 1.46 0.250 TiO2 2.22 0.250 眼鏡ガラスレンズ 1.52 NA1 のフィルムシステム HL 3H NA2 のフィルムシステム HL 4H NA3 のフィルムシステム HL 5H NA4 のフィルムシステム HL 6H ここで、Hは相対的に高屈折率のTiO2 であり、Lは
相対的に低屈折率のSiO2 である。
【0014】上記の3H、4H、5H、6HのHは時間
を表わすものではなく、対稱膜システムを表わす。した
がって;3HはG|HLHLH|Aを表わし、4HはG
|HLHLHLH|Aを表わし、5HはG|HLHLH
LHLH|Aを表わし、6HはG|HLHLHLHLH
LH|Aを表わす。上記のGはベース・フィルムを表わ
し、Aは空気を表わす。
【0015】 NB類の4種の緑色 弱と緑色盲を矯正するフィ ルムシステムの設計 材料 屈折率n 光学膜厚さnd/(=520nm) SiO2 1.46 0.250 TiO2 2.22 0.250 眼鏡ガラスレンズ 1.52 NA1 のフィルムシステム HL 3H NA2 のフィルムシステム HL 4H NA3 のフィルムシステム HL 5H NA4 のフィルムシステム HL 6H (ここで、HはTiO2 であり、LはSiO2 である。)
【0016】 NC類の4種の黄青 色弱と黄青色盲を矯正する フィルムシステムの設計 材料 屈折率n 光学膜厚さnd/(=450nm) SiO2 1.46 0.250 TiO2 2.22 0.250 眼鏡ガラスレンズ 1.52 NA1 のフィルムシステム HL 3H NA2 のフィルムシステム HL 4H NA3 のフィルムシステム HL 5H NA4 のフィルムシステム HL 6H (ここで、HはTiO2 であり、LはSiO2 である。)
【0017】(2)膜めっきする前に眼鏡ガラスレンズ
の処理及び取付。先ず、炭酸カルシウムで、眼鏡レンズ
上の油汚点等汚れをきれいに拭いて、次に、アルコール
とエーテルとの混合液でさらにレンズをきれいに拭い
た。そして、レンズを蒸着室の治具の上に置いて、レン
ズの凹側を蒸着した。蒸着の条件は以下の通りである。
真空度は3.5×10-3paで、ベース・プレート(base
plate)温度は300℃で、蒸着膜は上記膜のシステム
設計によって得られる。
【0018】(1)のフィルムシステム設計に従って、
3種類12種の色覚異常を矯正することができる眼鏡レ
ンズを製作することができた。これを、眼鏡のフレーム
に入れて、色覚異常を矯正することができる眼鏡を製作
した。
【0019】
【発明の効果】
(1)色覚異常(俗に色盲という)の患者は病院の眼科
で医者の検査を通じて、どの類の色覚異常に属するか、
色弱であるかそれとも色盲であるかを決めて、それから
本発明のどの類の色覚異常を矯正することができる眼鏡
をかけたら良いかを決める。色弱の場合は1号、2号の
色覚異常を矯正することができる眼鏡をかけ、色盲の場
合は3号、4号の色覚異常を矯正することができる眼鏡
をかける。その後、色盲検出図で矯正の結果を検証し
て、90%正しければ、すなわち、矯正に成功したこと
になる。本発明の眼鏡を使用すると、色覚異常者は、明
るく感じ、カラーの解像率が強められ、視網膜に対して
も、害が及ぶことはない。色盲検出図をも基本的に全部
パスすることができ、赤色と緑色の識別もでき、カラー
の混淆することがなくなる。 (2)各種のダイオプターレンズの上で、色覚異常を矯
正することのできる眼鏡を製作することができるので、
近視あるいは遠視のある色覚異常の患者が使用して、大
変便利である。 (3)レンズの光学薄膜がアンチフリクション、耐食性
で、使用寿命が長く、皮膜が脱落せず、塩霧腐食に抵抗
性が高く、製作過程や装着中に環境の影響を受けにく
い。 (4)この方法を応用して、色覚異常を矯正することの
できる眼鏡を生産することは、本発明の眼鏡は、材料に
もよるが、一般に材料の入手が容易で、加工工程も安定
し、安定した高品質の眼鏡を保証することができる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 色覚異常矯正用眼鏡であって、眼鏡を構
    成するレンズの表面に440nm、497nm、530nm及
    び560nmから選ばれる少なくとも1つの波長の可視光
    線を一定量吸収するフィルム又はコーティングを施し、
    それにより、眼鏡をかけた色覚異常者の上昇した視網膜
    色素の飽和閾値を低下させることを特徴とする眼鏡。
  2. 【請求項2】 コーティングが、蒸着膜である請求項1
    の眼鏡。
  3. 【請求項3】 蒸着膜がシリカ(SiO2)とチタニア
    (TiO2)からなる請求項2の眼鏡。
JP8194408A 1996-05-21 1996-07-24 色覚異常矯正用眼鏡 Pending JPH09313521A (ja)

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