JPH09312501A - 導波管フランジ - Google Patents

導波管フランジ

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JPH09312501A
JPH09312501A JP14992996A JP14992996A JPH09312501A JP H09312501 A JPH09312501 A JP H09312501A JP 14992996 A JP14992996 A JP 14992996A JP 14992996 A JP14992996 A JP 14992996A JP H09312501 A JPH09312501 A JP H09312501A
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JP
Japan
Prior art keywords
shim
flange
waveguide
groove
emc
Prior art date
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Pending
Application number
JP14992996A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshimitsu Chiyogawa
代 川 義 光 千
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NEC Engineering Ltd
Original Assignee
NEC Engineering Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】フランジ外周から開口部までの間で接触を確保
し、且つシム5に取り付けた電波吸収体6により、フラ
ンジ10を出入りする高周波を吸収する。 【構成】導波管のフランジ部をボルト及びナットにて接
続する導波管接続構造において、一方の導波管のフラン
ジ10に開口部の形状に沿った溝部9が設けてあり、バ
ネ性のある薄い金属板を断面形状が凹凸になるように折
り曲げ内側と外側にスリット7をいれ、中央に電波吸収
体6を取り付けたリング状のシム5を、前記フランジの
溝部9に挿入する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、導波管フランジに
関し、特に通信機器用方形導波管のフランジ締結部にお
ける高周波信号の漏洩及び浸襲を防止したEMC(Elec
tro-Magnetic Compatibility)シールド構造に関する。
【0002】
【従来の技術】高周波信号を損失なく伝送する線路の一
つに方形導波管がある。このような導波管同士の接続は
フランジの締結によって行われる。導波管内において
は、方形寸法を均一化し、表皮効果を考慮して管内壁面
に良好な導電体を使用することにより定在波比を減少さ
せると共に伝送損失の低減を図っている。
【0003】フランジ部分においては、定在波比が大き
くなり易く、また締結間隙からの高周波信号の漏洩によ
って伝送損失が大きくなるだでけでなく、近傍の機器に
電波妨害を与えて誤動作や動作不良等を招く恐れがあ
る。また、他の機器からの高周波信号が、この締結間隙
から導波管内に浸襲した場合にも、誤動作等を招く恐れ
がある。
【0004】従って、導波管フランジにおいては、単に
機械的に強く締結するだけでなく、上述したフランジ締
結部に起因するトラブルをも配慮しなければならない。
最近では、電磁波エネルギーが多種多様な形で用いられ
ているが、電波環境を汚損せず、有限な周波数を有効に
利用することがEMCという概念から生まれたことから
も強く要望されている現実が伺える。
【0005】このような電波環境を考慮して、双方のフ
ランジの接触面に、導電性接着剤を塗布する方法がある
が、この締結方法では、一度塗布して締結すると取り外
す時の剥離が困難となり、また締結時に導波管内腔に接
着剤が漏出して、定在波比を大きくしてしまう等の心配
がある。
【0006】実開平1−95801号公報に開示されて
いる「導波管接続構造」の構成を示す図4,図5及び図
6を参照すると、この構造は、互いに突き合わせた両導
波管のフランジ22a,21aをボルト26及びナット
27により接続した導波管接続構造において、一方の前
記導波管のフランジ部21aの内周縁に沿って座ぐり2
3が設けてあり、導電性金属薄板を開口面の大きさが異
なる短筒状に形成してなるシム24が前記座ぐり23に
収納してあり、前記シム24の両開口のうちの少なくと
も片方の開口縁い沿って切り込み28が連設してあり、
前記シム24の狭い方の開口面の大きさは前記導波管の
管断面の大きさとほぼ等しく、前記シム24の広い方の
開口縁は接続すべき他方の前記導波管のフランジ部22
aの接合面に接触していることを特徴とする。尚、図5
におけるシム25は、図6のシム24とは逆に、開口縁
の狭い方に切り込み29が設けられている。
【0007】かかる構成においては、座ぐり23が導波
管内に開口しているため、ここで定在波が生じ易く周波
数が変化すると定在波が大きくなり、伝送損失が増加す
るだけでなく、シム24,25の開口縁と導波管内面と
の位置合わせが、切り込み28,29の弾性変形を伴う
関係上、難しくなっているという欠点もある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】以上のような諸問題を
考慮して、本発明は、次の課題を解決した導波管フラン
ジを提供することを目的とする。 (1)フランジ部分からの電磁波の漏洩及びフランジ部
分への電磁波の浸襲を防止する。 (2)フランジ部分における定在波比の増大を防止す
る。 (3)機械的な振動や衝撃等によって、伝送特性に影響
がないようにする。 (4)締結したフランジを、取り外し易くし、再締結を
行い易くする。 (5)フランジ部分における伝送損失を小さくする。 (6)フランジ締結時の位置合わせを容易にする。 (7)防湿効果も得られるようにする。 (8)双方のフランジを締結する際に、位置ずれが生じ
ないようにする。
【0009】
【課題を解決するための手段】前述の課題を解決するた
めに本発明の導波管フランジは、他の導波管フランジと
の締結時の接触面において、導波管内腔から所定の距離
をおいた周囲に溝部を形成し、この溝部内には、前記締
結時に弾力的に変形するシムと電波吸収体とが挿入され
て構成される。
【0010】ここで、前記電波吸収体は前記シムに嵌入
又は接着されており、前記溝部の底面に接触する前記シ
ムは、複数条の屈曲部を備え、その一条の屈曲部が前記
他の導波管フランジと締結時に弾力的に接触する構造と
なっている。また、前記シムには、所定の間隔でスリッ
トが設けられている。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の一実施の形態を示す図1
の正面図を参照すると、この導波管フランジ10は、方
形の内径を有する導波管4と、導波管の内径から所定寸
法離れた接触面12に形成された溝部9と、この溝部9
内に挿入したEMCシム5と、他のフランジと連結する
ためのボルトが挿入される4個の連結穴14とを備え
る。
【0012】ここで、EMCシム5は、りん青銅やベリ
リウム銅等の弾力性のある合金を素材にして金又は銀メ
ッキを施したもので、中央にベルト状の電波吸収体6が
嵌入されている。このシム5には、合計三条の屈曲部が
後述するように設けられ、また所定の間隔でスリット7
が設けられ、屈曲部を形成し易くすると共に、弾力性を
保たせている。導波管4の内径の隅の部分の周囲の接触
面12は、EMCシム5が所定の半径で屈曲しており、
これに従い電波吸収体6も所定の半径で屈曲している。
【0013】このフランジ10をA−A’線に沿って切
断して矢印方向から見た図2の断面図を参照すると、導
波管4の内径の周囲を取り囲む接触面12に、溝部9が
形成され、この溝部9内にシム5が挿入されている。
【0014】このシム5の部分の断面を拡大して示す図
3を参照すると、このEMCシム5において電波吸収体
6が嵌入又は接着する基部13は、スリットがなく全て
連結されているが、両サイドの第1,第2,第3の屈曲
部1,2,3の部分は、図1に示すスリット7により、
所定の間隔で互いに分離されている。電波吸収体6の厚
みは、溝部9の深さと共通にするか、又は他のフランジ
と接続時に電波吸収体6自体の弾力又は塑性変形によ
り、溝部9の深さと共通の寸法になるように、若干大き
くすることが好ましい。電波吸収体6は、誘電体損失の
大きい合成樹脂、又はカーボン等の抵抗体を含む合成樹
脂が好ましい。この吸収体6に弾力性を持たせれば、導
波管4内を気密封止でき、特に外気の湿度等に影響を受
けないという利点がある。
【0015】EMCシム5は、基部13から電波吸収体
6を包むように屈曲し、接触面12に達するまでに第1
の屈曲部1を形成し、次に第2の屈曲部2を溝部9の底
面と接触する程度に形成し、第3の屈曲部3は接触面1
2から突出させる。他のフランジと接続する時に、この
第3の屈曲部3は接触面12まで後退することにより、
シム5全体が屈曲変形する。これにより、第2の屈曲部
2がこのフランジ10に、第3の屈曲部3が相手側のフ
ランジ11に、各々押圧され、良好な電気的特性が得ら
れると共に、シムの逃げ場が確保されるため、シム5の
バネ性を劣化させることなく、何度でも再使用でき、組
立性も良好となる。
【0016】また、シム5にスリット7を入れているこ
とで、シム5をたわみ易くし、且つ折り曲げ部にRをも
たせていることで、シム5をたわませた時の滑りを良く
している。更に、シム5を折り曲げて凸凹にしているこ
とで、導波管のフランジ周囲から口径部までの間で接触
点が2箇所(電波吸収体を除く)確保され、高周波に対
する減衰量を大きくすると共に、シム5の中央の電波吸
収体6により高周波を吸収し、EMCシールド効果を高
めている。尚、第3の屈曲部3の末端は、移動自在にな
るように開放端になっている。ここでEMCシム5は、
前後のスリット7間に存在するものを示し、図面に向か
って後方に存在するシム部分は図示していないが、略共
通の形状を呈する。
【0017】次に、電波吸収体6及びEMCシム5の製
作方法を説明する。電波吸収体6は、角部が所定の半径
で屈曲する方形のリング状の形をなし、これを製作する
には、溝部9の深さか又はこれより若干大きい厚さの電
波吸収体シートを用意し、打ち抜き又は切削加工により
継ぎ目のないリング状を形成することが好ましい。
【0018】EMCシム5は、金属性シートを用意し、
次にスリット7と内周と外周とを一度に金型で打ち抜い
た後、基部13を固定して金型による塑性変形を行っ
て、第1,第2,第3の屈曲部1,2,3を形成する。
従って、シム5も継ぎ目のないリング状をなす。以上の
加工を行った後、最後に金又は銀メッキを施す。
【0019】次に、フランジ同士の接続を行う前に、電
波吸収体6をシム5の基部13に嵌入又は導電性接着剤
を用いて固着させる。次に、このシム5を溝9に挿入
し、この場合も必要に応じて導電性接着剤で固着するこ
とが望ましい。
【0020】このように、シム5が挿入されたフランジ
5は、このようなシム5が形成されていない平坦な接触
面を有する他のフランジ11(図2)と締結される。こ
の際、フランジ10,11の位置合わせを行った後、連
結孔3内にボルトを挿入し、このボルトにナットをねじ
込むことにより、締結されるが、導波管の位置ずれを防
止するため、双方フランジ10,11に、位置合わせ孔
が一対形成されていることが好ましい。この場合には、
この位置合わせ孔内に予め隙間の生じない棒部材を挿入
した後、ボルトとナットとで強く締結する。
【0021】本実施の形態によれば、シムの屈曲部を3
箇所即ち3条としたが、2条となっていてもよく、4条
以上の屈曲部があってもよい。また角部のスリット7
は、図1によれば、3箇所形成されているが、この他に
4箇所以上形成されてもよい。
【0022】また一度締結したフランジを外す必要のな
い場合には、溝部9内に導電性接着剤が充填されてよ
い。また、この実施の形態によれば、フランジに設ける
溝の深さやシムの形状を変えることで、シムのたわみ代
等を調節でき、シムのバネ部分の設計の自由度も大き
い。
【0023】
【発明の効果】以上説明したように本発明の導波管フラ
ンジによれば、弾力的に変形するシムが電気的な接続を
良好に行う働きがあり、また電波吸収体が漏洩電磁波や
浸襲電磁波等を吸収するため、極めて信頼性の高いフラ
ンジ締結が行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による導波管フランジの一実施の形態を
示す正面図である。
【図2】図1のA−A’線の断面図である。
【図3】図2のシムを拡大した断面図である。
【図4】従来の導波管フランジの接続構造を示す断面図
である。
【図5】図4のシムを他の構造例を示す斜視図である。
【図6】図4のシムを示す斜視図である。
【符号の説明】
1,2,3 屈曲部 4,21,22 導波管 5,24,25 シム 6 電波吸収体 7 スリット 9 溝部 10,11 導波管フランジ 12 接触面 12 基部 14 連結孔 28,29 切り込み

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】他の導波管フランジとの締結時の接触面に
    おいて、導波管内腔から所定の距離をおいた周囲に溝部
    を形成し、この溝部内には、前記締結時に弾力的に変形
    するシムと電波吸収体とが挿入されていることを特徴と
    する導波管フランジ。
  2. 【請求項2】前記電波吸収体は、前記シムに嵌入又は接
    着されている請求項1に記載の導波管フランジ。
  3. 【請求項3】前記溝部の底面に接触する前記シムは、複
    数条の屈曲部を備え、その一条の屈曲部が前記他の導波
    管フランジと締結時に弾力的に接触する構造となってい
    る請求項1に記載の導波管フランジ。
  4. 【請求項4】前記シムには、所定の間隔でスリットが設
    けられている請求項1に記載の導波管フランジ。
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