JPH0931233A - 反応硬化性樹脂発泡体の製造方法 - Google Patents

反応硬化性樹脂発泡体の製造方法

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JPH0931233A
JPH0931233A JP18547195A JP18547195A JPH0931233A JP H0931233 A JPH0931233 A JP H0931233A JP 18547195 A JP18547195 A JP 18547195A JP 18547195 A JP18547195 A JP 18547195A JP H0931233 A JPH0931233 A JP H0931233A
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pressure
temperature
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curable resin
curing
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JP18547195A
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Satoshi Odajima
智 小田嶋
Satoshi Mieno
聡 三重野
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Shin Etsu Polymer Co Ltd
Shin Etsu Chemical Co Ltd
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Shin Etsu Polymer Co Ltd
Shin Etsu Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 硬化速度と発泡速度を高度に制御することな
く、反応硬化性樹脂中に微細な泡が均一に分散した発泡
体を安定して得ることのできる反応硬化性樹脂発泡体の
製造方法を提供することにある。 【解決手段】 未硬化あるいは半硬化状態の反応硬化性
樹脂に、常温常圧で気体である物質を、加圧して注入
し、分散させた後、圧力を低下させて未硬化あるいは半
硬化状態で発泡させ、最後に硬化を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、反応硬化性樹脂発
泡体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】熱可塑性合成樹脂発泡体を製造する方法
としては、発泡剤を用いて気体を生じさせる化学反応に
よる化学発泡と、気体を直接樹脂に混合する物理発泡と
が一般的に知られており、他方、反応硬化性樹脂を用い
た樹脂発泡体の製造方法としては、専ら硬化反応と化学
発泡を同時に行うことによって発泡体を得る方法が採ら
れてきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記した従来
の反応硬化性樹脂発泡体の製造方法は、発泡と硬化が同
時に進行するために、微細な泡が均一に分散した発泡体
を安定して得るには種々の工夫が必要で困難であるとい
う欠点があり、また均一な発泡体を安定して得る為に
は、硬化速度と発泡速度をそれぞれ高度に制御しなけれ
ばならないという欠点があった。即ち、本発明は、硬化
速度と発泡速度を高度に制御することなく、反応硬化性
樹脂中に微細な泡が均一に分散した発泡体を安定して得
ることのできる反応硬化性樹脂発泡体の製造方法を提供
することを目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の反応硬化性樹脂
発泡体の製造方法は、上記従来の課題を解決するもので
あり、未硬化あるいは半硬化状態の反応硬化性樹脂に、
常温(20℃)常圧(1013hp) で気体である物質を、加圧
して注入し、分散させた後、圧力を低下させて未硬化あ
るいは半硬化状態で発泡させ、最後に硬化を行うことを
特徴とする。
【0005】第二の発明は、未硬化あるいは半硬化状態
の反応硬化性樹脂に、常温常圧で気体である物質を、そ
の臨界温度未満、加圧下にて、次工程で温度を上昇させ
た際の圧力が前記物質の臨界圧力以上となる量を注入
し、次いで温度を前記物質の臨界温度以上であって、か
つ前記反応硬化性樹脂が完全には硬化しない温度及び時
間内で反応硬化性樹脂に前記物質を分散した後、圧力を
低下させて未硬化あるいは半硬化状態で発泡させ、最後
に硬化を行うことを特徴とする。
【0006】反応硬化性樹脂の硬化剤として、硬化温度
条件の異なるものを2種以上使用し、前記物質を注入
後、温度を前記物質の臨界温度以上に上昇させ反応硬化
性樹脂に前記物質を分散させ、その際、前記硬化剤の少
なくとも1種を残して反応硬化性樹脂の半硬化を行い、
圧力を低下させて半硬化状態で発泡させ、その後加熱し
て、残った硬化剤による硬化を行うことを本発明の一態
様とする。さらに、本発明の他の態様として、硬化の際
の加熱を高周波加熱または電子線照射によって行うこと
が好ましい。また、常温常圧で気体である物質として
は、二酸化炭素が好ましく、反応硬化性樹脂としてはシ
リコーンゴムが好ましい。
【0007】本発明は、均一に発泡してなる反応硬化性
樹脂発泡体を安定して得るために、使用する材料、発泡
条件等について種々検討を重ねた結果、物理的作用によ
る発泡によって、微細な気泡を均一に生じさせ得る方法
を見出した。即ち、押出混練機あるいは射出成形機内部
の反応硬化性樹脂材料中に、常温状態では気体である物
質(以下、単に気体物質という)を、加圧して注入し、
反応硬化性樹脂の未硬化または半硬化状態(以下、半硬
化状態を含めて未硬化状態という)を維持して、分散さ
せた後、機外に押出または射出すると、減圧状態となり
発泡する。
【0008】さらに、種々検討を重ねた結果得られた発
明は、未硬化状態の反応硬化性樹脂に、気体物質を、そ
の臨界温度未満、加圧して注入する。このときの注入量
は、次の分散工程で温度を上昇させたときに示す圧力
が、前記気体物質の臨界圧力以上となる量である。次い
で温度を前記物質の臨界温度以上であって、かつ前記反
応硬化性樹脂が完全には硬化しない温度及び時間内で反
応硬化性樹脂に前記物質を分散させる。つまり、閉ざさ
れた装置内の反応硬化性樹脂中に、気体物質を、その臨
界温度未満、加圧して注入し、次に温度を気体物質の臨
界温度以上に上げ、圧力を気体物質の臨界圧力以上とし
て気体物質の分散を行う。その後、圧力を低下させて未
硬化状態で発泡させ、最後に硬化を行うことによって反
応硬化性樹脂発泡体を得るのが望ましいことを見出し
た。この方法によれば、気体物質が反応硬化性樹脂に対
して、より高密度で分散し、均質で、非常に小さな泡径
20μm以下の気泡を形成することができる。なお、気体
物質をその臨界温度未満、加圧して注入するのはできる
だけ多く気体物質を入れるためであり、温度を気体物質
の臨界温度以上に上げ、圧力を気体物質の臨界圧力以上
として気体物質の分散を行うのは、樹脂中への気体物質
の拡散を促進するためである。
【0009】また、硬化温度条件の異なる2種以上の硬
化剤を使用して、硬化を2段階で行い、最初の硬化で半
硬化状態とし、発泡させた後、加熱して最終硬化を行う
ことができる。例えば、シリコーン樹脂の発泡体を得る
場合、分解温度の異なる2種以上のパーオキサイドを用
い、気体物質を樹脂材料中に加圧注入後、温度を気体物
質の臨海温度以上に上げ、反応硬化性樹脂材料中に気体
物質を分散させ、使用した硬化剤のうちの少なくとも1
種は硬化作用を生じない温度で、反応硬化性樹脂を硬化
させて、半硬化状態とし、次に圧力を低下して発泡さ
せ、その後加熱して、硬化作用を生じないで残った硬化
剤の硬化を行うようにすれば、発泡時の樹脂の粘度を任
意に調整することができ、発泡状態の制御及び成形が容
易であり、樹脂中に極めて微細な気泡を分散させてなる
樹脂発泡体を得ることができる。
【0010】本発明に用いられる反応硬化性樹脂として
は、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、シリ
コーン樹脂等が挙げられる。なお、これらのうち、ウレ
タン樹脂、シリコーン樹脂は硬化物が弾性を有してお
り、特にシリコーン樹脂は耐熱性、耐久性に優れるため
様々な用途に使用することができる。
【0011】これらの樹脂を硬化させるためには、主剤
と硬化剤とが必要であり、あるいは単独で硬化反応を起
こすものであることが必須となる。例えば、ウレタン樹
脂の場合は、イソシアネート基を持つ化合物と、アルコ
ール、アミン、水等の活性水素基を持つ化合物とからな
る。アクリル樹脂の場合は、UV、電子線、放射線等によ
り硬化反応を起こすメチルメタクリレート、エチルメタ
クリレート等のアクリル酸エステルからなる。エポキシ
樹脂の場合は、エポキシ基を持つ化合物と、活性水素基
を持つ化合物、特にはポリアミン、ポリアミド、ポリカ
ルボン酸無水物、ポリスルフィド、ポリメルカプタン、
ジシアンジアミド、三フッ化ホウ素コンプレックス、フ
ェノール樹脂等とからなる。さらに、シリコーン樹脂の
場合は、シロキサン結合を持つ高分子化合物とパーオキ
サイドとからなるもの、シロキサン結合を持つ高分子化
合物と珪素原子に直結した水素原子を1分子中に少なく
とも2個以上持つハイドロジェンポリオルガノシロキサ
ンと、白金系触媒とからなるもの等が挙げられる。な
お、これらの樹脂には、必要に応じて、難燃剤、老化防
止剤、耐候性向上剤、耐衝撃性向上剤、補強剤、着色
剤、導電性付与剤等の各種添加剤を添加することは、任
意であり、製品の用途等に応じて決めればよい。
【0012】本発明に使用される気体物質(常温常圧で
気体である物質)としては、特に制限はないが、水素、
ヘリウム、窒素、酸素、ネオン、アルゴン、二酸化炭
素、メタン、エタン、プロパン、ブタン、エチレン、プ
ロピレン、フロン等及びこれらの混合物が例示される。
特に二酸化炭素が、化学的に安定であリ、臨界温度が常
温に近く本発明への適用が容易であることから好まし
い。
【0013】反応硬化性樹脂を硬化させる方法として
は、加熱、電子線照射、UV照射、放射線照射等が例示さ
れ、反応硬化性樹脂の種類により適宜選択することが可
能である。安全性、汎用性を考慮すると加熱、または電
子線照射による方法が好ましい。さらには、本発明にお
いては、樹脂を発泡させた後に硬化反応を行うため、発
泡した未硬化状態の反応硬化性樹脂が断熱性を有するも
のとなるので、熱伝導性の影響を受けない高周波加熱ま
たは電子線照射を用いて、内部まで均一に硬化する方法
を採用するのが最も好ましい。
【0014】本発明に用いられる装置としては、バッチ
式の密閉型混練装置、押出混練機、射出成形機等が使用
可能であるが、生産性、作業性、成形体の寸法精度等に
優れた押出混練機または射出成形機を用いることが好ま
しい。押出混練機を用いる場合は、押出混練機中で、未
硬化状態の反応硬化性樹脂に気体物質を加圧して注入、
分散し、ダイスから押し出すと同時に発泡、成形を行
い、最後に硬化させるか、さらには、押出混練機の第一
のゾーンで、未硬化状態の反応硬化性樹脂に、気体物質
を、その臨界温度未満、加圧下にて、次工程で温度を上
昇させた際に、圧力が前記物質の臨界圧力以上となる量
を注入し、次いで第二のゾーンで温度を前記物質の臨界
温度以上かつ前記反応硬化性樹脂が完全には硬化しない
温度及び時間内で反応硬化性樹脂に前記物質を分散し、
ダイスから押し出すと同時に発泡、成形を行い、最後に
硬化させることにより達成される。
【0015】射出成形機を用いる場合は、未硬化あるい
は半硬化状態の反応硬化性樹脂材料中に気体物質を加圧
して注入、分散し、圧力を低下させて未硬化状態で発泡
させた後、射出成形機に供給し、金型内に射出して成形
を行い硬化させる。あるいは射出成形機の材料投入部
で、未硬化状態の反応硬化性樹脂材料とともに気体物質
を加圧して注入、分散し、計量部を経て金型内に射出す
ると同時に発泡、成形を行い硬化させる。さらには、射
出成形機の材料投入部で、未硬化状態の反応硬化性樹脂
材料中に気体物質を、その臨界温度未満、加圧下にて、
材料送り部及び計量部で温度を上昇させた際に、圧力が
前記物質の臨界圧力以上となる量を注入、分散し、温度
を前記物質の臨界温度以上かつ前記反応硬化性樹脂が完
全には硬化しない温度及び時間内で材料送り及び計量を
行い、金型内に射出すると同時に発泡、成形を行い、硬
化させる方法を採用することにより達成される。なお、
上記してきたような押出混練機や射出成形機を用いて、
樹脂の発泡と同時に成形を行う方法に加えて、樹脂材料
中に気体物質を加圧注入し、ミキサー等を用いて混合、
分散した後、押出混練機や射出成形機に供給してもよ
い。このとき、押出混練機や射出成形機に供給される
際、樹脂材料は減圧状態となり、既にこの段階で発泡す
る。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の反応硬化性樹脂発泡体の
製造方法は、未硬化状態の反応硬化性樹脂材料中に、気
体物質を、加圧して注入し、分散させた後、圧力を低下
させて未硬化状態で発泡させ、最後に硬化を行うことに
ある。加圧注入された気体物質は、未硬化状態で、可塑
性を有する反応硬化性樹脂材料中に均一に分散する。そ
して可塑性を維持した状態で減圧することにより、発泡
させる。具体的には、成形の際、樹脂は常圧下に曝され
ることになり、加圧状態から減圧状態となり、反応硬化
性樹脂中に均一に分散している気体物質が気泡化し、無
数の微細な気泡となって可塑状態の反応硬化性樹脂中に
均一に発泡する。生じた泡の分散及び泡径の均一性は、
注入する気体物質の圧力、樹脂の温度及び粘度に依存す
る。泡の均一分散性については、注入する気体物質の圧
力及び樹脂粘度に依存し、泡径の均一性については、気
体物質の圧力、樹脂の温度及び粘度に依存する。以下、
さらに本発明の実施の形態を実施例をもって説明する。
【0017】
【実施例】以下に本発明の具体的実施例を挙げる。 [実施例1]シリコーンゴムコンパウンド[KE550-U ]
(信越化学製、商品名) 100重量部と、加硫剤「 C−2
」(信越化学製、商品名) 3重量部を、押出混練機の
温度20℃に保持された押出混練部に供給し、押出混練機
内部に通じる注入口から、上記気体物質としての二酸化
炭素(臨界温度31℃、臨界圧力75.6kgf/cm2)を温度20
℃、圧力52kgf/cm2 で注入した。注入された二酸化炭素
は混練によって樹脂中に分散する。次いで押出混練機の
エンドの押出部に設けた内径 5mmの丸ダイスから、未硬
化状態の樹脂を内径 7mmの金型内に押し出し成形する。
このとき金型内に押し出された樹脂は大気圧のもとで減
圧状態となり、押し出されると同時に発泡する。このと
きの発泡倍率は 2倍である。最後に高周波加熱により、
樹脂温度 120℃で 3分間加熱し硬化させた。そして形状
が外径 7mmの棒状である反応硬化性樹脂発泡体を得た。
この発泡体中には、平均サイズ56μmの微細な気泡が均
一に分散していた。
【0018】[実施例2]押出混練機に、シリコーンゴ
ムコンパウンド[KE550-U ](信越化学製、商品名) 1
00重量部と、加硫剤「 C−2 」(信越化学製、商品名)
3 重量部を供給し、温度を20℃に保った第一のゾーン
で、二酸化炭素を温度20℃、圧力60kgf/cm2で注入し、
次いで第二のゾーンで混練を行い、この混練によって二
酸化炭素は材料中に分散する。このゾーンでは温度を40
℃とし、圧力は80kgf/cm2 〜200kgf/cm2の範囲を超えな
いように保持した。内径5 mmの丸ダイス口から内径7 mm
の金型内に材料を押し出すと同時に発泡、成形を行っ
た。第二のゾーンにおける材料の通過時間は1分であ
る。最後に高周波加熱により、樹脂温度 120℃で 3分間
硬化させ、形状が外径 7mmの棒状である反応硬化性樹脂
発泡体を得た。このときの発泡倍率は 2倍であり、平均
サイズ14μmの微細な気泡が均一に分散していた。
【0019】[実施例3]押出混練機に、シリコーンゴ
ムコンパウンド[KE550-U ](信越化学製、商品名) 1
00重量部と、加硫剤「 C−2 」(信越化学製、商品名)
0.5重量部及び加硫剤「 C−3 」(信越化学製、商品
名) 2.5重量部を供給し、温度を20℃に保った第一のゾ
ーンで、二酸化炭素を20℃、60kgf/cm2 で注入し、次い
で第二のゾーンで、温度を 120℃とし、圧力は80kgf/cm
2 〜200kgf/cm2の範囲を超えないように保持し、配合物
の混練、二酸化炭素の分散及び半加硫を行った。内径 5
mm の丸ダイス口から内径 7 mm の金型内に材料を押し
出すと同時に発泡、成形を行った。第二のゾーンの通過
時間は1分である。最後に高周波加熱により、樹脂温度
120℃で 3分間硬化させ、本発明による反応硬化性樹脂
発泡体を得た。このときの発泡倍率は 1.6倍であり、平
均サイズ 8μmの微細な気泡が均一に分散していた。
【0020】[実施例4]シリンダー温度を20℃に保っ
た射出成形機の材料投入部で、射出成形用液状シリコー
ンゴム[KE1940-50](A液/ B液)(信越化学製、商品
名)と共に、二酸化炭素を20℃、60kgf/cm2 で注入し
た。計量部を経て 5mm× 100mm× 100mmのキャビティを
備えた金型内に射出した。射出によって減圧され、発
泡、成形が同時に行われる。高周波加熱を行い、樹脂温
度 140℃で 1分間硬化させ、本発明による反応硬化性樹
脂発泡体を得た。このときの発泡倍率は 2.4倍であり、
平均サイズ67μmの微細な気泡が均一に分散していた。
【0021】[実施例5]射出成形用液状シリコーンゴ
ム[KE1940-50 ](A液/ B液)(信越化学製、商品名)
に、二酸化炭素を20℃、 60kgf/cm2で注入し、スタティ
ックミキサーを通して混合、分散を行った。この混練さ
れた樹脂材料を、 5kgf/cm2 で、シリンダー温度が20℃
に保持された射出成形機の材料投入部に供給した。この
とき、圧力が 60kgf/cm2から 5kgf/cm2 に低下したこと
により、樹脂材料中には減圧によって気泡が生じ、発泡
が起こっていることを確認した。計量部を経て 5mm× 1
00mm× 100mmのキャビティを備えた金型内に射出して成
形を行い、高周波加熱により樹脂温度 140℃で1分間硬
化させ、本発明による反応硬化性樹脂発泡体を得た。こ
のときの発泡倍率は 2.6倍、気泡の平均サイズは87μm
であった。
【0022】[実施例6]シリンダー温度を20℃に保持
した射出成形機の材料投入部にて、射出成形用液状シリ
コーンゴム[KE1940-50 ](A液/ B液)(信越化学製、
商品名)に、二酸化炭素を20℃、 60kgf/cm2で注入し、
次いで温度を40℃とし、圧力を80〜200kgf/cm2 に保っ
た計量部を経て、 5mm× 100mm× 100mmのキャビティを
備えた金型内に射出すると同時に発泡、成形を行い、高
周波加熱により樹脂温度 140℃で1分間硬化させ、本発
明による反応硬化性樹脂発泡体を得た。樹脂が計量部に
入り始めてから射出が行われるまでの時間は1分間であ
る。このときの発泡倍率は 2.1倍、気泡の平均サイズは
22μmであった。
【0023】
【発明の効果】上記したように、本発明の反応硬化性樹
脂発泡体の製造方法を採用することによって、反応硬化
性樹脂中に、微細な気泡が均一に分散した発泡体を安定
して得ることができるため、製造のコストダウン、製品
の高性能化を図ることができる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】未硬化あるいは半硬化状態の反応硬化性樹
    脂に、常温常圧で気体である物質を、加圧して注入し、
    分散させた後、圧力を低下させて未硬化あるいは半硬化
    状態で発泡させ、最後に硬化を行うことを特徴とする反
    応硬化性樹脂発泡体の製造方法。
  2. 【請求項2】未硬化あるいは半硬化状態の反応硬化性樹
    脂に、常温常圧で気体である物質を、その臨界温度未
    満、加圧にて、次工程で温度を上昇させた際の圧力が前
    記物質の臨界圧力以上となる量を注入し、次いで温度を
    前記物質の臨界温度以上であってかつ前記反応硬化性樹
    脂が完全には硬化しない温度及び時間内で反応硬化性樹
    脂に前記物質を分散した後、圧力を低下させて未硬化あ
    るいは半硬化状態で発泡させ、最後に硬化を行うことを
    特徴とする反応硬化性樹脂発泡体の製造方法。
  3. 【請求項3】反応硬化性樹脂の硬化剤として、硬化温度
    条件の異なるものを2種以上使用し、前記物質を注入
    後、温度を前記物質の臨界温度以上に上昇させ反応硬化
    性樹脂に前記物質を分散させ、その際、前記硬化剤の少
    なくとも1種を残して反応硬化性樹脂の半硬化を行い、
    圧力を低下させて半硬化状態で発泡させ、その後加熱し
    て、残った硬化剤による硬化を行うことを特徴とする請
    求項1または2に記載の反応硬化性樹脂発泡体の製造方
    法。
  4. 【請求項4】硬化が高周波加熱または電子線照射による
    ものであることを特徴とする請求項1乃至3に記載の反
    応硬化性樹脂発泡体の製造方法。
  5. 【請求項5】常温常圧で気体である物質が二酸化炭素で
    あり、反応硬化性樹脂がシリコーンゴムであることを特
    徴とする請求項1乃至4に記載の反応性樹脂発泡体の製
    造方法。
JP18547195A 1995-07-21 1995-07-21 反応硬化性樹脂発泡体の製造方法 Pending JPH0931233A (ja)

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