JPH09311715A - ロボットの異常発生履歴表示方法 - Google Patents

ロボットの異常発生履歴表示方法

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JPH09311715A
JPH09311715A JP8149795A JP14979596A JPH09311715A JP H09311715 A JPH09311715 A JP H09311715A JP 8149795 A JP8149795 A JP 8149795A JP 14979596 A JP14979596 A JP 14979596A JP H09311715 A JPH09311715 A JP H09311715A
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alarm
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JP8149795A
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Akihiro Terada
彰弘 寺田
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Original Assignee
Fanuc Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アラーム発生時点から過去に遡ってアラーム
の発生原因を具体的に分析することのできる異常発生履
歴表示方法を提供すること。 【解決手段】 ロボット各部のサーボモータに対するト
ルク指令または実電流を設定所定周期Δt毎にサンプリ
ングし、最新n個のサンプリングデータをデータ記憶フ
ァイルに常に保持する。また、アラームが発生した場合
には新規取得データの書き込みを中止して、アラーム発
生前のn個のデータが不用意に書き替えられるのを防止
する。アラーム発生後、データ表示処理を実施して前述
のn個のサンプリングデータもしくはその2乗平均,3
乗平均または10/3乗平均等を時系列でグラフ表示
し、アラーム発生時点からn・Δtの時間幅だけ過去に
遡って異常の発生原因を分析できるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ロボットの異常発
生履歴表示方法に関する。
【0002】
【従来の技術】アラームが発生した時刻を記憶する異常
発生履歴記憶機能を備えたロボット制御装置やアラーム
が発生した時点で実行していたプログラムおよびプログ
ラムの実行ポイントを記憶する異常発生履歴記憶機能を
備えたロボット制御装置が既に提案されている。しか
し、アラームの発生時刻やそのときのプログラムおよび
実行ポイントだけを検出しても、その発生原因を究明す
ることは、殆どの場合、非常に困難である。例えば、そ
のアラーム発生が突発的な原因によるものであるのか、
累積的に増大する障害の結果によって生じるものである
のかといったことを判断することさえ全くできない。
【0003】また、アラーム発生の有無に関わりなくモ
ータの最大電流や2乗平均電流値を常に更新して記憶す
るようにしたロボット制御装置も知られているが、検出
されるサンプリングデータの瞬間値が記憶されるだけに
過ぎず、サンプリングデータの変動傾向等を知ることは
できない。アラームの発生とモータの最大電流や2乗平
均電流値との対応関係も分からないので、最大電流や2
乗平均電流値とアラーム発生との相関関係を把握するこ
とも不可能である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、ロボ
ットのアラーム発生時点から過去に遡ってアラームの発
生原因をより具体的に分析することのできるロボットの
異常発生履歴表示方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、ロボット各部
のモータに対するトルク指令または実電流を所定周期毎
にサンプリングし、該サンプリングデータを決められた
時間幅の分だけ常に保持し、ロボットのアラーム発生時
点から過去に遡って前記時間幅の分だけ前記サンプリン
グデータを時系列で表示するようにしたことを特徴とす
る構成により前記目的を達成した。トルク指令や実電流
のサンプリングデータをロボットのアラーム発生時点か
ら過去に遡って確認することができるのでアラームの発
生原因をより具体的に分析することができる。
【0006】また、アラームの発生原因をより具体的に
分析するため、トルク指令または実電流の生データに代
え、トルク指令または実電流の累乗関数の値を求めて時
系列で表示するようにした。累乗関数の値は表示を実行
する時点でトルク指令または実電流の生データを利用し
て求めるようにしてもよいし、また、サンプリングの時
点でその値を求めて制御装置に記憶しておいてもよい。
【0007】累乗関数としては2乗平均,3乗平均また
は10/3乗平均等を利用することができ、2乗平均は
モータの定格電流との比較や発熱量の評価に用いる場合
に好適である。また、3乗平均はボールベアリング等の
機械要素の寿命を評価する場合、また、10/3乗平均
はローラベアリング等の機械要素の寿命を評価する場合
に好適である。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態を説明する。図1は本発明の方法を適用した一実
施形態のロボット制御装置1ならびに該制御装置1で駆
動制御されるロボットの機構部2の概略を示すブロック
図である。この実施形態におけるロボットは多関節型の
産業用ロボットであり、ロボットの機構部2には各関節
を駆動するための複数のサーボモータM1,M2,M
3,・・・とボールベアリングやローラベアリング等を
要所に配備した各軸毎の減速機構が設けられている。
【0009】ロボットを駆動制御するロボット制御装置
1には、制御装置本体の全体制御を行うためのメインC
PU10が設けられ、メインCPU10には、オペレー
ションプログラムや基本的な駆動制御プログラム等を格
納したROM11、演算データの一時記憶等に用いられ
るRAM12、ユーザが定義または教示した一連の動作
のためのアプリケーションプログラム等を記憶するため
の不揮発性メモリ13、手動データ入力装置および表示
装置からなるCRT/MDI14、プリンタや外部記憶
装置等との接続に用いる入出力インターフェイス15、
教示操作盤16等がバス17を介して接続されている。
【0010】更に、バス17にはロボット機構部2の各
軸のサーボモータM1,M2,M3,・・・を駆動制御
するための各軸毎の軸制御回路#1,#2,#3,・・
・が設けられ、CPU10から所定周期毎出力される各
軸の移動指令に応じ、各軸の軸制御回路#1,#2,#
3,・・・が各関節のサーボモータM1,M2,M3,
・・・を独立して駆動制御するようになっている。つま
り、各軸の軸制御回路#1,#2,#3,・・・の各々
が、サーボ制御用のプログラムを格納したROMとサー
ボ制御CPUおよび演算データの一時記憶に用いるRA
M等を備え、位置ループ,速度ループ更には電流ループ
等の各処理を行って、各軸のサーボモータM1,M2,
M3,・・・をソフトウェアサーボ制御するのである。
【0011】その制御方式は従来と同様であり、CPU
10からの移動指令を受けたサーボ制御CPUは、ま
ず、入力された各軸毎の移動指令量の積算値と対応する
軸のサーボモータから帰還された位置フィードバック信
号との偏差を求めて比例制御を適用した速度指令を算出
し(位置ループの処理)、更に、速度指令とサーボモー
タから帰還される速度フィードバック信号との差を求め
て比例・積分制御を適用したトルク指令を算出し(速度
ループの処理)、このトルク指令を電流ループへと出力
してサーボモータの位置,速度,トルクを制御する。以
上は全て従来と同様である。
【0012】更に、本実施形態においては、各軸の軸制
御回路#1,#2,#3,・・・のROMの各々に、設
定周期毎にトルク指令の値を検出して記憶するためのサ
ンプリングデータ記憶処理のためのプログラム(図2参
照)が格納され、また、各軸の軸制御回路#1,#2,
#3,・・・のRAMの各々には、検出されたサンプリ
ングデータを記憶するためのデータ記憶ファイル(図6
参照)が設けられている。サンプリングデータ記憶処理
は予め設定された所定周期毎に各軸の軸制御回路#1,
#2,#3,・・・のサーボ制御CPUの各々により繰
り返し実行される。
【0013】そこで、サンプリングデータ記憶処理を開
始したサーボ制御CPUは、まず、異常検出フラグFが
初期値0を保持しているかどうかを判別する(ステップ
a1)。このフラグは、サーボモータに過大な負荷が作
用したとき、つまり、位置,速度,電流の各ループの偏
差が許容値を越えて大きくなったときや、その他、何ら
かの理由で各軸の駆動制御を停止する必要が生じたと
き、要するに、アラーム状態が発生したときにセットさ
れるフラグであり、アラーム発生時以外は初期値0に保
持されている。
【0014】異常検出フラグFがセットされていなけれ
ば、サーボ制御CPUは、トルク指令の現在値を読み込
み(ステップa2)、初期値0のアドレス検索指標iの
値を1インクリメントして(ステップa3)、該指標i
の現在値がデータ記憶ファイルにおける記憶可能レコー
ド数n(図6参照)を越えているか否かを判別する(ス
テップa4)。
【0015】そして、指標iの現在値がnを越えていな
ければ、サーボ制御CPUは、データ記憶ファイルの第
iアドレスのレコードにトルク指令の現在値を記憶し
(ステップa6)、また、指標iの現在値がデータ記憶
ファイルにおける記憶可能レコード数nを越えていれ
ば、指標iにデータ記憶ファイルの先頭アドレスの値1
を改めて設定し(ステップa5)、該指標iの値に対応
するデータ記憶ファイルのレコードにトルク指令の現在
値を記憶する(ステップa6)。いずれの場合も、最終
レコードアドレス記憶レジスタPeにはアドレス検索指
標iの現在値が保存される(ステップa7)。
【0016】次いで、サーボ制御CPUは、アラームが
発生しているか否かを判別し(ステップa8)、アラー
ムが発生していれば異常検出フラグFに1をセットし
(ステップa9)、また、発生していなければ異常検出
フラグFの初期値をそのまま保持して、この周期のサン
プリングデータ記憶処理を終了する。
【0017】なお、位置,速度,電流の各ループの偏差
の増大によってサーボモータの過負荷等を検出するよう
な場合については、サーボ制御CPUが自ら異常の有無
を判定して異常検出フラグFをセットすることができる
が、その他、ロボット制御装置1側の異常でアラームが
発生するような場合においては、サーボ制御CPUが直
接その異常を認識できないといった場合もあり得る。こ
のような場合は、メインCPU10とサーボ制御CPU
との間で情報の伝達を行い、サーボ制御CPU側のRA
Mに強制的に異常検出フラグFをセットするようにす
る。
【0018】以上に述べたサンプリングデータ記憶処理
が設定所定周期毎に繰り返し実行される結果、該周期毎
のサンプリングデータであるトルク指令の値が、図6に
示すようなデータ記憶ファイルの先頭アドレスのレコー
ドから順に書き込まれて行くことになる。そして、アド
レス検索指標iの値がデータ記憶ファイルにおける記憶
可能レコード数nを越えれば、該指標iの値が自動的に
アドレスの初期値1に戻されるので、一旦データ記憶フ
ァイルのレコードが満杯になった後は、再び先頭のアド
レスに戻って新たなサンプリングデータが順次上書きさ
れ、以前のデータは自動的に消去されることになる。
【0019】要するに、データ記憶ファイルに保存され
るサンプリングデータは最新のn個のみであり、サンプ
リングデータ記憶処理の繰り返し周期となる設定所定周
期がΔtであるとすれば、このデータ記憶ファイルに
は、現時点から過去に遡ってn・Δtの時間幅のサンプ
リングデータのみが常時記憶されているということであ
る。但し、アラーム状態が検出されて異常検出フラグF
に1がセットされた場合には、サンプリングデータ記憶
処理におけるステップa2以降の処理が全てキャンセル
されるので、データ記憶ファイルにおける新規データの
書き込み動作は停止し、また、最終レコードアドレス記
憶レジスタPeの値も更新されない。つまり、アラーム
が発生した状態でロボット制御装置1をそのまま放置し
たとしても、アラーム発生時点を基準とする過去n・Δ
tの時間幅のサンプリングデータがそのまま確保される
ということであり、また、最終レコードアドレス記憶レ
ジスタPeにも、アラーム発生時に書き込まれたサンプ
リングデータの所在を示すアドレスの値がそのまま保存
されるということである。
【0020】サンプリングデータ記憶処理を繰り返し実
施するための設定所定周期Δtは、トルク指令値の読み
込みの容易性の点から、例えば、位置,速度ループの処
理周期の整数倍とし、位置,速度ループ処理のタスク内
で実行することが望ましい。具体的な手法としては、位
置,速度ループ処理の度にカウンタの値をカウントアッ
プするようにし、このカウンタが設定値を数えたときに
のみサンプリングデータ記憶処理を実行させ、サンプリ
ングデータ記憶処理終了時にカウンタの値を零にリセッ
トするといった方法がある。この場合、サンプリングデ
ータ記憶処理の繰り返し周期Δtは〔カウンタの設定
値〕×〔位置,速度ループの処理周期〕ということにな
る。
【0021】前述の異常検出フラグFは、専ら、サンプ
リングデータ記憶処理を位置,速度ループの処理とは無
関係に別タスクの背景処理で独立して行わせる場合に、
アラーム発生後の背景処理でサンプリングデータ記憶処
理が走ってデータ記憶ファイルの内容を不用意に書き替
えてしまうといった事故を防止するためのものであるか
ら、位置,速度ループ処理のタスク内でサンプリングデ
ータ記憶処理を実施させるような場合では、必ずしもス
テップa1,ステップa8,ステップa9の処理は必要
ではない。アラームの発生を検出した段階でパルス分配
やサーボ制御CPUによる位置,速度ループの処理を強
制的に非実行とする場合があり、その場合は、同じタス
ク内のサンプリングデータ記憶処理も自動的に非実行と
なるからである。
【0022】図3に、位置,速度ループ処理のタスク内
でサンプリングデータ記憶処理を実施させるようにした
場合の処理手続の一例を示す。ステップb4〜ステップ
b8の処理は前述したステップa3〜ステップa7の処
理と全く同一である。このように、位置,速度ループ処
理(ステップb1〜ステップb3)と同じタスク内でサ
ンプリングデータ記憶処理を実施させることにより、ト
ルク指令の読取りに関するステップb3の処理を一層確
実に実行することができる。
【0023】なお、図3では位置,速度ループ処理の度
にサンプリングデータ記憶処理を実施する場合について
示しているが、上述したようにカウンタ等を用いた処理
を行うようにすれば、タスク処理の周期の整数倍の設定
所定周期でサンプリングデータ記憶処理を実施すること
ができ、また、そうした場合であってもデータ読み込み
の信頼性に関するメリットは失われない。タスク処理の
周期の整数倍でサンプリングデータ記憶処理の繰り返し
周期を設定する場合は、カウンタのカウントアップ処理
およびカウンタ現在値と設定値との一致不一致の比較処
理をステップb3とステップb4との間で実行し、比較
結果が一致した場合に限ってステップb4以降の処理を
実施させてカウンタの値をリセットし、それ以外の場合
ではステップb4以降の処理(カウンタのリセット処理
を含む)を全て非実行とすればよい。
【0024】図4は、上述のようにしてサンプリングさ
れたトルク指令値を一連の時系列データとしてグラフ表
示するためのデータ表示処理の概略を示すフローチャー
トであり、アラームが発生してロボットが停止した後、
オペレータがCRT/MDI14のキボードを操作して
データを表示させたい軸を選択し、表示指令を入力する
ことにより、メインCPU10によって実行される。
【0025】データ表示処理を開始したメインCPU1
0は、アラームの種別を従来と同様にしてCRT/MD
I14の表示装置の画面上に表示した後、まず、データ
を表示すべき軸として選択された軸制御回路のRAMか
らデータ記憶ファイルの情報と最終レコードアドレス記
憶レジスタPeの値を読み込む(ステップc1)。次い
で、メインCPU10は、最終レコードアドレス記憶レ
ジスタPeの値に1を加え、時系列上で最も旧いデータ
を記憶したデータ記憶ファイルのアドレスの予想値Ps
を求め(ステップc2)、その値が記憶可能レコード数
nを越えているか否かにより、予想値Psの真偽を判定
する(ステップc3)。
【0026】結果的に、予想値Psの値が時系列上で最
も旧いデータのアドレスとして正しくないのは、最終レ
コードアドレス記憶レジスタPeの値がnと一致する場
合、つまり、ステップc3の判別処理でPs>nと判定
される場合に限られる。この場合、時系列上で最も旧い
データに対応するアドレスの値が1であることはファイ
ル構成およびデータの書き込み手順からして自明である
から、メインCPU10は、予想値Psに最も旧いデー
タのアドレスとして正しい値1を再設定し(ステップc
5)、横軸を時間軸t、また、縦軸をトルク指令の値T
とする座標系上に、時系列上で最も旧いデータのアドレ
スPs=1からアラーム発生時のアドレスPe=nまで
の各トルク指令値のデータを前述のデータ記憶ファイル
から順次読み込み、CRT/MDI14の表示装置の画
面上にプロットして行く(ステップc6)。表示結果の
一例を図5に示す。なお、図5の(イ)がこの場合にお
けるデータ記憶ファイルのアドレスと時系列との関係を
示す概念図である。
【0027】一方、最終レコードアドレス記憶レジスタ
Peの値がn未満である場合、つまり、ステップc3の
判別処理でPs≦nと判定された場合は、予想値Psの
値が時系列上で最も旧いデータのアドレスであるとした
仮定は正しかったことになる。この場合は、次にデータ
を上書きされる対象となっていたアドレスPe+1、要
するに、予想値Psに対応するアドレスに、時系列上で
最も旧いデータが書き込まれていることになる。そこ
で、メインCPU10は、まず、予想値Psから最終ア
ドレスnまでの各トルク指令値のデータを前述のデータ
記憶ファイルから順次読み込み、CRT/MDI14の
表示装置の画面上に前記と同様にしてプロットして行く
(ステップc4)。
【0028】いうまでもなく、ステップc4の処理が完
了した段階で時系列上最も旧い表示データはアドレスP
sのデータであり、また、最も新しい表示データはアド
レスnのデータである。更に、ファイル構成およびデー
タの書き込み手順からして、アドレスnのデータの次に
検出されたデータがデータアファイルの先頭、要する
に、アドレス1のレコードに書き込まれていることは明
らかである。そこで、メインCPU10は、レジスタP
sに改めて1を設定し(ステップc5)、アドレス1か
らアラーム発生時点のアドレスPeまでの各トルク指令
値のデータを前述のデータ記憶ファイルから順次読み込
み、ステップc4で作成したグラフに続けて、CRT/
MDI14の表示装置の画面上に前記と同様にしてプロ
ットして行く(ステップc6)。なお、図5の(ロ)が
この場合におけるデータ記憶ファイルのアドレスと時系
列との関係を示す概念図である。
【0029】以上に述べた通り、図4に示すようなデー
タ表示処理によれば、データファイルの先頭アドレスか
ら時系列に沿って整然とサンプリングデータが書き込ま
れている場合であっても(図5の(イ)の場合)、ま
た、新規取得データの上書きによってファイルの後半の
部分よりも前半の部分に新しいデータが書き込まれてい
る場合(図5の(ロ)の場合)であっても、常に時系列
に沿ってサンプリングデータの書出し処理を適確に行う
ことができる。既に述べた通り、表示可能なデータのサ
ンプル数は最新のn個のみであり、サンプリングデータ
記憶処理の繰り返し周期がΔtであるとすれば、オペレ
ータは、アラーム発生時点からn・Δtまで過去に遡っ
てサンプリングデータを観察することが可能である(図
5参照)。
【0030】無論、データの出力先としては、CRT/
MDI14の表示装置に代えて、入出力インターフェイ
ス15に接続したプリンタ等を利用してもよい。
【0031】以上、最も簡単な実施形態として、アラー
ム発生時点からn・Δtまで過去に遡ってサーボモータ
のトルク指令値を表示する例について述べたが、トルク
指令値に代えてモータ実電流を記憶し、表示するように
してもよい。モータ実電流は、軸制御回路#1,#2…
が電流フィードバック制御を行うことから常に検出され
ているので、このモータ実電流を検出し記憶することに
より負荷変動を記憶するようにしてもよい。さらに、ト
ルク指令またはモータ駆動電流の2乗平均を求めてサー
ボモータの定格電流との比較やモータ発熱量の評価を行
ったり、更には、トルク指令またはモータ駆動電流の3
乗平均や10/3乗平均を求めてボールベアリングやロ
ーラベアリング等の機械要素の寿命を評価することも可
能である。この場合、2乗平均,3乗平均,10/3乗
平均等の演算処理は、ステップc4およびステップc6
の処理でトルク指令値やモータ駆動電流の生データ(サ
ンプリングデータ)を用いて実行し、算出された値を前
記と同様にプロットしてグラフを表示すればよい。
【0032】無論、サンプリングデータ記憶処理におい
てトルク指令値やモータ駆動電流のサンプリングデータ
を検出する度に2乗平均,3乗平均,10/3乗平均等
を求め、その値をトルク指令値の場合と同様に直にデー
タ記憶ファイルに記憶することも可能であるが、位置,
速度,電流の各ループの処理を行っているサーボ制御C
PUに過大な負担をかける場合がある。
【0033】また、サンプリングデータ記憶処理におい
てデータ記憶ファイルが満杯になったことを最初に検出
した後、アドレス2からnまでのレコードをサンプリン
グデータ記憶処理の度に1ランクずつ先頭アドレスに向
けてシフトし(従ってアドレスnのレコードが空く)、
常に最終アドレスnのレコードに新規取得のデータを書
き込むといった操作も可能だが、やはり、サーボ制御C
PUに過大な負担をかけるといった恐れがある。
【0034】これに対し、本実施形態においては、複雑
な演算処理(2乗平均,3乗平均,10/3乗平均等を
求める場合)やファイル管理に関する処理は全てアラー
ム発生後に行われるデータ表示処理の中で実施するよう
にしているので、サーボ制御CPUに負担をかけるとい
った恐れは全くない。実施形態においては、発明の意図
を明確にするため、各軸のサーボモータの各々に軸制御
回路を配備した例を挙げて説明を要約しているが、前述
したような演算処理やファイル管理の手法により、実際
には、1つの軸制御回路で2以上のサーボモータの駆動
制御を並列して実施することが可能であり、装置全体の
製造コストの軽減化にも役立つ。
【0035】また、前記説明では1軸のサーボモータの
データ表示に関してのみ説明しているが、既に述べた通
り、オペレータの意図により任意の軸の軸制御回路のR
AMからデータを取り出してデータ表示処理を行うこと
ができ、また、必要とあれば複数の軸のデータを画面上
に重複して表示することも可能である。
【0036】データ表示処理の実施はアラーム発生時の
みに限定されるものではなく、ロボットの連続運転中に
実行させることも可能であり、こうすることにより実際
にアラームが発生してしまう前にロボットの故障予知を
行うことができる。例えば、トルク指令値やモータ駆動
電流の2乗平均値からサーボモータや減速機構の昇温傾
向を読み取って、熱膨張による機械要素の競り合いで生
じるロック現象が発生する前にロボットの駆動を停止す
るとか、また、3乗平均値や10/3乗平均値からボー
ルベアリングやローラベアリング等の機械要素の寿命を
評価するといった具合である。
【0037】ボールベアリングやローラベアリング等の
寿命といった時系列変化の少ない現象を評価する場合に
は、それに応じてサンプリングの繰り返し周期の設定時
間を長くした方がよい場合もある。また、サンプリング
周期を長く設定した場合には瞬間的な検出値をそのまま
利用してグラフ表示を行わせても無意味な場合があるの
で、そのような場合は、サンプリング値の確度を向上さ
せるために、一日のトルク指令値やモータ駆動電流の最
大値もしくは平均値等をサンプリングデータとして抽出
し、一日の作業が終了する段階でこのデータを図6のよ
うなデータ記憶ファイルに書き込むようにすることもあ
る。この場合、実質的なサンプリング周期はデータ記憶
ファイルに対するデータの書き込み周期であって、瞬間
値自体の検出周期ではない。
【0038】
【発明の効果】本発明によれば、ロボット各部の運転状
況の変化に追従して変化するトルク指令値やモータ駆動
電流等の履歴をアラーム発生時点から所定の時間幅だけ
過去に遡って表示することができるので、アラームの発
生のみを漠然と表示する従来のロボット制御装置に比
べ、アラームの発生原因の分析をより正確に行うことが
でき、少なくとも、アラームの発生原因が突発的な事情
によるものであるのか、機械要素の熱膨張やボールベア
リングまたはローラベアリングの寿命といった継続的に
生じる変化によるものであるのかを判定することができ
る。
【0039】特に、トルク指令値やモータ駆動電流の履
歴から2乗平均を求めて表示するようにすれば、モータ
の定格電流との比較や発熱量の評価による異常原因の究
明が容易であり、また、3乗平均や10/3乗平均等を
求めて表示するようにすれば、ボールベアリングやロー
ラベアリング等の寿命によって生じる異常原因の究明が
容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法を適用した一実施形態のロボット
制御装置ならびにロボットの機構部の概略を示すブロッ
ク図である。
【図2】サンプリングデータ記憶処理の概略を示すフロ
ーチャートである。
【図3】他の実施形態におけるサンプリングデータ記憶
処理の概略を示すフローチャートである。
【図4】データ表示処理の概略を示すフローチャートで
ある。
【図5】データ表示の一例を示す概念図である。
【図6】データ記憶ファイルの構成を示す概念図であ
る。
【符号の説明】
1 ロボット制御装置 2 ロボット機構部 10 メインCPU 11 ROM 12 RAM 13 不揮発性メモリ 14 CRT/MDI(表示装置付手動データ入力装
置) 15 入出力インターフェイス 16 教示操作盤 17 バス #1〜#3 軸制御回路 M1〜M3 サーボモータ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ロボット各部のモータに対するトルク指
    令または実電流を所定周期毎にサンプリングし、該サン
    プリングデータを決められた時間幅の分だけ常に保持
    し、ロボットのアラーム発生時点から過去に遡って前記
    時間幅の分だけ前記サンプリングデータを時系列で表示
    するようにしたことを特徴とするロボットの異常発生履
    歴表示方法。
  2. 【請求項2】 ロボット各部のモータに対するトルク指
    令または実電流を所定周期毎にサンプリングし、該サン
    プリングデータを決められた時間幅の分だけ常に保持
    し、ロボットのアラーム発生時点から過去に遡って前記
    時間幅の分だけ前記サンプリングデータに基く累乗関数
    の値を求めて時系列で表示するようにしたことを特徴と
    するロボットの異常発生履歴表示方法。
  3. 【請求項3】 ロボット各部のモータに対するトルク指
    令または実電流を所定周期毎にサンプリングし、該サン
    プリングデータに基く累乗関数の値を求めて決められた
    時間幅の分だけ常に保持し、ロボットのアラーム発生時
    点から過去に遡って前記時間幅の分だけ累乗関数の値を
    時系列で表示するようにしたことを特徴とするロボット
    の異常発生履歴表示方法。
  4. 【請求項4】 前記累乗関数が2乗平均,3乗平均また
    は10/3乗平均である請求項2または請求項3記載の
    ロボットの異常発生履歴表示方法。
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