JPH09310133A - 耐摩耗性チタン基合金及び摺動材料 - Google Patents

耐摩耗性チタン基合金及び摺動材料

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JPH09310133A
JPH09310133A JP14841696A JP14841696A JPH09310133A JP H09310133 A JPH09310133 A JP H09310133A JP 14841696 A JP14841696 A JP 14841696A JP 14841696 A JP14841696 A JP 14841696A JP H09310133 A JPH09310133 A JP H09310133A
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JP
Japan
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titanium
carbide
alloy
wear
matrix
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JP14841696A
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Hirokazu Takayama
博和 高山
Hideki Jinno
秀基 神野
Tadahiro Nagatomi
忠洋 永冨
Kenichi Sugiyama
憲一 杉山
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Ebara Corp
Original Assignee
Ebara Corp
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C22METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
    • C22CALLOYS
    • C22C32/00Non-ferrous alloys containing at least 5% by weight but less than 50% by weight of oxides, carbides, borides, nitrides, silicides or other metal compounds, e.g. oxynitrides, sulfides, whether added as such or formed in situ
    • C22C32/0047Non-ferrous alloys containing at least 5% by weight but less than 50% by weight of oxides, carbides, borides, nitrides, silicides or other metal compounds, e.g. oxynitrides, sulfides, whether added as such or formed in situ with carbides, nitrides, borides or silicides as the main non-metallic constituents
    • C22C32/0052Non-ferrous alloys containing at least 5% by weight but less than 50% by weight of oxides, carbides, borides, nitrides, silicides or other metal compounds, e.g. oxynitrides, sulfides, whether added as such or formed in situ with carbides, nitrides, borides or silicides as the main non-metallic constituents only carbides

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 金属基地との融合性を確保しつつ、充分な耐
磨耗性を得ることができるような耐磨耗性チタン基合金
及び摺動材料を提供する。 【解決手段】 チタンあるいはチタン合金の粉末と、
Cr,W,Vのいずれかの炭化物30〜50体積%とを
混合して、炭化物の融点以下であってチタンあるいはチ
タン合金の融点以上に加熱し、チタンあるいはチタン合
金の基地中に面積比で15%以上の炭化物を分散させ
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、スラリー中で回
転するシャフトの軸受のような高度の耐摩耗性が要求さ
れる部位に用いられる耐摩耗性チタン基合金及び摺動材
料に関する。
【0002】
【従来の技術】スラリーポンプの一例として、上下方向
に配置したポンプ配管の下部に羽根車が設けられ、ポン
プ配管には羽根車と上部の駆動モータを連結するシャフ
トが中央を挿通して設けられているものがある。このよ
うな構成のポンプでは、シャフトを支持する軸受が移送
流体中に配されており、特別な潤滑は行っていない。従
って、起動時は通常無潤滑であり、起動後は摩耗性の強
いスラリーにさらされる。
【0003】このような軸受部に用いる摺動材料として
Ti及びTi合金からなる母材の表面に炭化物を分散さ
せて表面を硬化させるようにしたものがある(特開平1
−156457号公報)。ここでは、チタンあるいはチ
タン合金製の母材の表面を硬化させるために、母材に高
いエネルギーを照射して形成した溶融池の中に金属炭化
物や金属窒化物等の硬質材粉末を噴射混入している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ように高エネルギービームを使用して硬質材粉末を溶融
させると、炭化物の溶融又は分解が進行し、基地の溶融
金属中に炭素が拡散するなどにより、必要な硬度が得ら
れなくなる。その結果、無潤滑の起動時に摩擦係数が大
きくなったり、ポンプ動作後のスラリー中での滅耗が大
きくなる不具合があった。
【0005】この発明は、上記課題に鑑み、金属基地と
の融合性を確保しつつ、充分な耐摩耗性を得ることがで
きるような耐摩耗性チタン基合金及び摺動材料を提供す
ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、チタンあるいはチタン合金の粉末と、Cr,W,V
のいずれかの炭化物30〜50体積%とを混合して、炭
化物の融点以下であってチタンあるいはチタン合金の融
点以上に加熱し、チタンあるいはチタン合金の基地中に
面積比で15%以上の炭化物を分散させたことを特徴と
する耐摩耗性チタン基合金である。このような構成によ
り、基地の金属の機械的な特性を劣化させることなく、
摺動材料として用いるのに必要な硬度、低摩擦性等の特
性を得ることができる。
【0007】請求項2に記載の発明は、炭化物の最長粒
径が少なくとも50μmであるものが面積比で15%以
上あることを特徴とする請求項1に記載の耐摩耗性チタ
ン基合金である。最長粒径が少なくとも50μmである
ような炭化物が、合金の耐摩耗性の向上に寄与するから
である。請求項3に記載の発明は、熱処理により微細な
炭化物を基地に析出させたことを特徴とする請求項1又
は2に記載の耐摩耗性チタン基合金である。このように
炭化物を微細化したことにより、硬度や低摩擦性に加え
て強度や靭性等の優れた機械的性質をも併せて得ること
ができる。
【0008】請求項4に記載の発明は、チタンあるいは
チタン合金からなる母材の表面に、請求項1に記載の耐
摩耗性チタン基合金を硬化層として形成したことを特徴
とする摺動部材である。これにより、母材の持つ機械的
特性と表面硬化層の耐摩耗性を併せて有する材料が形成
される。
【0009】請求項5に記載の発明は、チタンあるいは
チタン合金の粉末と、Cr,W,Vのいずれかの炭化物
30〜50体積%とを混合して、これをプラズマタング
ステンイナートガスアーク溶接法により炭化物の融点以
下であってチタンあるいはチタン合金の融点以上に加熱
して、チタンあるいはチタン合金の基地中に面積比で1
5%以上の炭化物を分散させることを特徴とする耐摩耗
性チタン基合金の製造方法である。
【0010】
【実施例】以下に述べる実施例は、この発明のチタン基
合金を滑り軸受の摺動面の硬化層として形成するもので
ある。すなわち、外径65mm、内径55mm、長さ60mm
のTi合金(Ti−6Al−4V)製の円筒状のスリー
ブ(母材)の外周面に、金属粉末を素材として以下の条
件で溶接を行って肉盛を行い、厚さ2mmの硬化層を形成
した。なお、比較例として、同じ素材を用い、溶接条件
を変えて作製したものを用意した。
【0011】金属粉末組成:Ti−Al−4V + W
2C(40vol%) 溶接方法:PTA法(プラズマトランスファーイナート
ガスアーク溶接法) 溶接電流:170A 溶接速度:100mm/min ウィーピング幅:10mm パウダー供給速度:8cc/min 溶接トーチ A法(実施例): ミニトーチ B法(比較例): 通常のトーチ
【0012】このPTA法によると、粉末状態で供給し
た炭化物を含む溶接材料粉末がパウダー中に形成された
プラズマ中で加熱されるので、炭化物、媒体となるチタ
ンおよびチタン合金がそれぞれ分離した状態で加熱がな
され、母材に順次付着する。さらにミニトーチにて溶接
を行うとプラズマの温度を低く出来て、炭化物の分解及
び母材の溶融が抑えられる。従って、高エネルギービー
ムにより比較して、母材中に炭化物が高い割合で保持さ
れる。
【0013】さらに、このようにして形成した表面硬化
層を有する摺動部材を、800℃で熱処理することによ
り、マトリクスに微細な炭化物が析出し、後述するよう
に硬度が上昇した。
【0014】このようにして形成した摺動部材の表面を
研磨した後、半導体検出素子付き電子顕微鏡を用い、組
成分布像にて成分の濃度表示により、炭化物と基地を識
別した。撮影したポジフィルム上で重元素が明るく、軽
元素が濃く表示できる。図1は比較例であって炭化物の
面積比が10%であり、一方、図2は実施例であって炭
化物面積比は20%である。この画像を100倍のポジ
写真とした後、炭化物部分を切り抜いて重量を計測する
重量法で炭化物面積を求めた。計測値は任意の10視野
平均とした。
【0015】さらに、製造したそれぞれの素材を研磨等
により、通常のスラリーポンプに用いる軸受部分のスリ
ーブとして加工し、各部の硬度を測定するとともに、軸
受試験機を用いて無潤滑状態でのドライ摩耗試験及びス
ラリー水中で摩耗試験を行った。摩耗試験の対象の素材
としては、軸受材料であるSiCを用いた。これらの試
験片は、炭化物の面積比を変化させたもの、熱処理によ
り基地硬さを変えたものについて行った。以下に、試験
条件と結果を示す。
【0016】 ドライ試験 条件:周速 5m/sec、 軸受面圧 0.12Mpa 時間15min 炭化物面積% 10% 運転開始直後にオーバトルクで中止 15% 摩擦係数が0.05〜0.2の範囲で推移し、オーバトルクには ならなかった。 20% 摩擦係数が0.05〜0.2の範囲で推移し、オーバトルクには ならなかった。
【0017】 スラリー試験 条件:周速 5m/sec、軸受面圧 0.12Mpa、試験期間 200hr 熱処理条件: No.1 熱処理せず。 No.2 熱処理せず。 No.3 800℃ 240分 最大摩耗深さ(μm) 熱処理 No.1 No.2 No.3 炭化物面積 10% 30 23 15 15% − 0 0 20% 0 0 0 基地硬さ(Hv) 400 550 700
【0018】この結果より、炭化物の摺動部表面の面積
比を15%以上とすることで、焼結超硬合金と同等のス
ラリー中での耐摩耗性が得られるとの知見を得た。さら
に、熱処理を行なうと基地中に微細な炭化物が析出し、
基地硬さが上昇して耐摩耗性に寄与することが分かっ
た。
【0019】
【発明の効果】以上説明したように、この発明のチタン
基合金によれば、金属基地との融合性を確保しつつ、か
つ基地の金属の機械的な特性を劣化させることなく、充
分な耐摩耗性を得ることができ、高硬度、低摩擦性等の
摺動材料としての高い特性を有する材料を得ることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】比較例の素材の画像処理の結果を示す顕微鏡写
真である。
【図2】実施例の素材の画像処理の結果を示す顕微鏡写
真である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 杉山 憲一 神奈川県藤沢市本藤沢4丁目2番1号 株 式会社荏原総合研究所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 チタンあるいはチタン合金の粉末と、C
    r,W,Vのいずれかの炭化物30〜50体積%とを混
    合して、炭化物の融点以下であってチタンあるいはチタ
    ン合金の融点以上に加熱し、チタンあるいはチタン合金
    の基地中に面積比で15%以上の炭化物を分散させたこ
    とを特徴とする耐摩耗性チタン基合金。
  2. 【請求項2】 炭化物の最長粒径が少なくとも50μm
    以上のものが、面積比で15%以上であることを特徴と
    する請求項1に記載の耐摩耗性チタン基合金。
  3. 【請求項3】 熱処理により微細な炭化物を基地に析出
    させたことを特徴とする請求項1又は2に記載の耐摩耗
    性チタン基合金。
  4. 【請求項4】 チタンあるいはチタン合金からなる母材
    の表面に、請求項1に記載の耐摩耗性チタン基合金を硬
    化層として形成したことを特徴とする摺動部材。
  5. 【請求項5】 チタンあるいはチタン合金の粉末と、C
    r,W,Vのいずれかの炭化物30〜50体積%とを混
    合して、これをプラズマトランスファーイナートガスア
    ーク溶接法により炭化物の融点以下であってチタンある
    いはチタン合金の融点以上に加熱して、チタンあるいは
    チタン合金の基地中に面積比で15%以上の炭化物を分
    散させることを特徴とする耐摩耗性チタン基合金の製造
    方法。
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KR100550235B1 (ko) * 2003-07-28 2006-02-08 히라이 아키라 칼날소재의 제조방법 및 그에 의한 칼날소재

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