JPH09309440A - 育苗箱運搬車 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 手押しタイプの運搬車の荷台枠を平らに形成
し、この荷台枠に多数枚の育苗箱を格納できる育苗箱収
納棚体を載置することにより、簡単に多数枚の育苗箱を
運搬でき、育苗箱収納棚体を取り外した際には普通の手
押し運搬車としても使用できる育苗箱運搬車を提供する
こと。 【解決手段】 手押しタイプの運搬車Ａの荷台枠１上に
多数枚の育苗箱ｂを整理収納できる育苗箱収納棚体ａを
載置固定し、この育苗箱収納棚体ａに設けた前後方向で
左右に配した上下の連結杆体５に縦柱６を配設し、この
左右の縦柱６・６間に育苗箱ｂを挿入載置する横桟７を
前後対向状態に付設し、この育苗箱収納棚体ａの下部に
育苗箱収納棚体ａを荷台枠１に固定する固定具８を設け
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、誰でも簡単に多数
枚の育苗箱を運搬できる育苗箱運搬車に関するものであ
る。

【０００２】

【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
田植えのときに育苗箱を水田へ運搬する方法として、多
くは小型トラックやトラクター牽引車などの荷台に育苗
箱収納棚体を載置し、その育苗箱収納棚体に多数枚の育
苗箱を格納して運搬して来た。

【０００３】しかし、自動車の運転免許を取得していな
い人は自動車で運搬することができないし、代わりに一
輪車やリヤカーなどの運搬車で運搬することになるわけ
だが、その場合苗を傷めずに多数枚の育苗箱を運ぶこと
が出来なかった。

【０００４】発明者はこの問題に着目し、手押しタイプ
の運搬車の荷台枠を平らに形成し、多数枚の育苗箱を整
理収納できる育苗箱収納棚体を手押しタイプの運搬車に
載置することにより、運転免許を取得していない人や、
女性やお年寄りまたは子供でも簡単に多数枚の育苗箱を
運搬でき、育苗箱収納棚体を取り外した際には普通の手
押しタイプの運搬車としても使用できる非常に便利な育
苗箱運搬車を提供するものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】添付図面を参照して本発
明の要旨を説明する。

【０００６】運搬車Ａの荷台枠１上に多数枚の育苗箱ｂ
を架設状態に整理収納し得る育苗箱収納棚体ａを設け、
この育苗箱収納棚体ａの下部に育苗箱収納棚体ａを荷台
枠１に着脱可能に止着固定し得る固定具８を設けたこと
を特徴とする育苗箱運搬車に係るものである。

【０００７】また、荷台枠１上の前後左右に対向状態に
縦柱６を立設し、この相対する左右の縦柱６・６間に育
苗箱ｂを多列多段に架設できる横桟７を配設し、前後方
向の縦柱６・６間の上下に左右対向状態にの頂部連結杆
体５Ｔと下部連結杆体５Ｌを配設し、この頂部連結杆体
５Ｔと下部連結杆体５Ｌとに縦柱６を分離可能に固定す
る上部連結具12Ｔ，下部連結具12Ｌを設けたことを特徴
とする請求項１記載の育苗箱運搬車に係るものである。

【０００８】また、荷台枠１の前側下方に車輪２を正逆
回動自在に設け、荷台枠１の後側に接地スタンド３を垂
設し、前記荷台枠１の後方に手押しハンドル４を突設し
た手押しタイプの運搬車Ａの荷台枠１上に多数枚の育苗
箱ｂを整理収納できる育苗箱収納棚体ａを載置固定し、
この育苗箱収納棚体ａに設けた前後方向で左右に配した
上下の連結杆体５に縦柱６を配設し、この左右の縦柱６
・６間に育苗箱ｂを挿入載置する横桟７を前後対向状態
に付設し、この育苗箱収納棚体ａの下部に育苗箱収納棚
体ａを荷台枠１に固定する固定具８を前後左右に設け、
前側の固定具８と後側の固定具８の付設を一方が荷台枠
１の縦桟１Ｙならば他方を横桟１Ｘに、若しくは一方を
横桟１Ｘならば他方を縦桟１Ｙに着脱可能に止着固定し
たことを特徴とする請求項１,２いずれか１項に記載の
育苗箱運搬車に係るものである。また、荷台枠１上の左
右の縦桟１Ｙ・１Ｙに育苗箱収納棚体ａの左右一対の下
部連結杆体５Ｌ・５Ｌを添設し、この下部連結体５Ｌ・
５Ｌを固定具８により荷台枠１に着脱可能に止着固定
し、左右の下部連結杆体５Ｌ・５Ｌに付設した下部連結
体14Ｌにより縦柱６を適宜な連結具15で継合立設して固
定し、育苗箱収納棚体ａの前後方向の縦柱６の上部に、
育苗箱収納棚体ａを補強する左右の頂部連結杆体５Ｔを
頂部連結杆体５Ｔより垂設した上部連結体14Ｔにより止
着して適宜な連結具15で継合固定して荷台枠１上に育苗
箱収納棚体ａを形成し、この育苗箱収納棚体ａを運搬車
Ａの荷台枠１から固定具８を解除して外し、かつ頂部連
結杆５Ｔの連結具15と下部連結杆体５Ｌの連結具15を解
除して外したとき育苗箱収納棚体ａを横桟９付の縦柱６
と頂部連結杆体５Ｔと下部連結杆体５Ｌに分割できるよ
うに設けた請求項１，２，３いずれか１項に記載の育苗
箱運搬車に係るものである。

【０００９】

【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を作用効果を
示して実施の一例である図面に基づいて説明する。

【００１０】請求項１の実施の形態について説明する。

【００１１】運搬車Ａの荷台枠１上に育苗箱収納棚体ａ
を載置して固定具８で止着固定する。この育苗箱収納棚
体ａ内に多数枚の育苗箱ｂを整然と収納する。

【００１２】運搬車Ａを移動して例えば水田の畦道など
の所定の場所まで多数枚の育苗箱ｂを同時に運搬する。

【００１３】全部の育苗箱ｂを運搬し終わったら、例え
ば納屋などで育苗箱運搬車ａの固定具８による固定を解
除して育苗箱収納棚体ａを運搬車Ａより取り外し育苗箱
収納棚体ａを例えば納屋などの物置に格納する。

【００１４】また、育苗箱収納棚体ａを取り外したとき
には普通の運搬車として使用できる。

【００１５】請求項２の実施の形態について説明する。

【００１６】運搬車Ａの荷台枠１上に載置固定した育苗
箱収納棚体ａの横桟７間に多数枚の育苗箱ｂを多列多段
に架設し、前記と同ように育苗箱ｂを運搬する。

【００１７】全部の育苗箱ｂを運搬し終わったら、例え
ば納屋などで育苗箱運搬車の固定具８を解除して育苗箱
収納棚体ａを運搬車Ａより外し、上部連結具12Ｔ，下部
連結具12Ｌを解除すると、育苗箱収納棚体ａが左右の頂
部連結杆５Ｔ・５Ｔと左右の下部連結体５Ｌ・５Ｌと横
桟７で一体物となった左右の縦柱６・６とに分離するの
で、この分離された左右の頂部連結杆５Ｔ・５Ｔと左右
の下部連結杆体５Ｌ・５Ｌと複数個の横桟７で一体物と
なった左右の縦柱６とを一括して例えば納屋などの物置
に格納する。

【００１８】また、運搬車Ａの荷台枠１上に育苗箱収納
棚体ａを付設する場合には、左右の下部連結杆体５Ｌ・
５Ｌ上に下部連結具12Ｌで横桟７付の縦柱６を立設し、
上部連結具12Ｔ付の左右の頂部連結杆５Ｔ・５Ｔを縦柱
６に固定して育苗箱収納棚体ａを組み立て、この育苗箱
収納棚体ａを固定具８により運搬車Ａの荷台枠１上に止
着固定し育苗箱運搬車として使用する。

【００１９】請求項３の実施の形態について説明する。

【００２０】手押しタイプの運搬車Ａの荷台枠１上に育
苗箱収納棚体ａを載置し、育苗箱収納棚体ａの下部を固
定具８により固定して育苗箱運搬車を形成する。このと
き、育苗箱収納棚体ａの下部に育苗箱収納棚体ａを荷台
枠１に固定する固定具８を、前側の固定具８と後側の固
定具８の付設を一方が荷台枠１の縦桟１Ｙならば他方を
横桟１Ｘに、若しくは一方を横桟１Ｘならば他方を縦桟
１Ｙに止着固定するよう設けたので、育苗箱収納棚体ａ
が荷台枠１上の正しい位置でセットされる。

【００２１】育苗箱収納棚体ａの前後対向状態に付設し
た受桟７間に順次に育苗箱ｂを挿入載置して多段枚の育
苗箱ｂを多列多段に且つ整然と収納し、手押しハンドル
４を少し持ち上げて接地スタンド３の接地状態を解除す
ると車輪２が正逆回動可能となり、手押しハンドル４を
押動して例えば水田の畦道などの所定の場所に容易に多
数枚の育苗箱ｂを同時に運搬する。また手押しハンドル
４で多数枚の育苗箱ｂを運搬する際、育苗箱収納棚体ａ
を荷台枠１に止着固定する固定具８を上記のように設け
たので育苗箱収納棚体ａが荷台枠１の左右にずれたり落
ちたり、前後にずれ落ちたり転倒したりすることが回避
できる。

【００２２】請求項４の実施の形態について説明する。

【００２３】荷台枠１上の左右の縦桟１Ｙ・１Ｙ上に左
右一対の下部連結杆体５Ｌ・５Ｌを添設してこの下部連
結杆体５Ｌ・５Ｌを固定具８により荷台枠１に着脱可能
に止着固定する。

【００２４】左右の下部連結杆体５Ｌ・５Ｌに付設した
下部連結体14Ｌにより横桟９付の縦柱６を適宜な連結具
15で継合立設して荷台枠１上に縦柱６を立設して固定
し、左右の前後方向の縦柱６の上部を頂部連結杆体５Ｔ
より垂設した上部の連結杆体14Ｔにより止着して適宜な
連結具15で継合止着して荷台枠１上に育苗箱収納棚体ａ
を形成する。

【００２５】この育苗箱収納棚体ａ内に多数枚の育苗箱
ｂを収納し、運搬車Ａを移動して例えば水田の畦道など
の所定の場所まで多数枚の育苗箱ｂを同時に運搬する。

【００２６】育苗箱ｂを運搬し終わったら、例えば納屋
などで固定具８を解除して育苗箱収納棚体ａを荷台枠１
より外し、育苗箱収納棚体ａの上部の連結体14Ｔの連結
具15を外して左右の頂部連結杆体５Ｔ・５Ｔを左右の前
後方向の縦柱６より外し、次いで下部の連結体14Ｌの連
結具15を外して縦柱６を左右の下部連結体５Ｌ・５Ｌよ
り外すと、育苗箱収納棚体ａは左右の頂部連結杆体５Ｔ
・５Ｔと複数個の横桟９付の縦柱６と左右の下部連結杆
体５Ｌ・５Ｌとに分離するので、この分離された左右の
頂部連結杆体５Ｔ・５Ｔと横桟９付の縦柱６と左右の下
部連結杆体５Ｌ・５Ｌを一括して例えば納屋の物置など
に格納する。

【００２７】

【実施例】添付図面は本発明に好適な実施の一例を図示
したもので、図１から図３は請求項１及び請求項２の、
図４から図８は請求項３及び請求項４の実施例を、図示
したものである。

【００２８】図１から図３により請求項１及び請求項２
の実施例について説明する。

【００２９】運搬車Ａの荷台枠１上に多数枚の育苗箱ｂ
を架設状態に整理収納し得る育苗箱収納棚体ａを設け、
この育苗箱収納棚体ａの下部に育苗箱収納棚体ａを荷台
枠１に着脱可能に止着固定し得る固定具８を設ける。

【００３０】荷台枠１上の前後左右に対向状態に縦柱６
を立設し、この相対する左右の縦柱６・６間に育苗箱ｂ
を多列多段に架設できる横桟７を配設し、前後方向の縦
柱６・６間の上下に左右対向状態に頂部連結杆体５Ｔと
下部連結杆体５Ｌを配設し、この頂部連結杆体５Ｔと下
部連結杆体５Ｌとに縦柱６を分離可能に固定する上部連
結具12Ｔ，下部連結具12Ｌを設ける。

【００３１】図面は請求項１及び請求項２の実施の二例
を図示したもので、図１が１０枚の育苗箱ｂを運ぶこと
ができる第一実施例、図２は１５枚の育苗箱ｂを運ぶこ
とのできる第二実施例である。

【００３２】本発明の具体的な実施例について図面に基
づいて説明する。

【００３３】アルミニウム合金製引抜中空角筒材を縦横
に配設して上面を平らに形成した荷台枠１の前部中央か
ら車輪支持枠10を垂設し、この車輪支持枠10に１個の車
輪２を正逆回動自在に設け、荷台枠１の後部左右側縁部
に接地スタンド３を垂設し、前記荷台枠１の後方に手押
しハンドル４を突設した手押しタイプの運搬車Ａの荷台
枠１上に多数枚の育苗箱ｂを多段多列に格納できる育苗
箱収納棚体ａを載置し、この育苗箱収納棚体ａに設けた
左右の下部連結杆５Ｌ・５Ｌ上に縦柱６を直列に配設
し、この左右直列の縦柱６・６間に前後対向状態に横桟
７・７を付設し、この前後の受桟７・７間に育苗箱ｂを
挿入載置し、この育苗箱収納棚体ａの下部の複数個所に
固定具８を設け、この固定具８により育苗箱収納棚体ａ
を荷台枠１に着脱可能に止着固定する。

【００３４】手押しタイプの運搬車Ａは静置していると
きには接地スタンド３が接地状態であるため、接地スタ
ンド３がストッパーの働きをして車輪２は回動不可能と
なり、手押しハンドル４を持ち上げたときは接地スタン
ド３の接地状態が解除されるため前記車輪２が正逆回動
可能となり、手押しハンドル４を押動して運搬車Ａを簡
単に移動させることができる。

【００３５】手押しタイプの運搬車Ａの荷台枠１上に載
置する育苗箱収納棚体ａは、並設した左右の二本のアル
ミ合金製引抜中空角筒形状の縦柱６・６間にアングル状
の横桟７が片面側のみ縦柱６に直列に溶接されている最
前列と最後列の棚枠ａ₁・ａ₁と、この棚枠ａ₁・ａ₁の間
に配設された横桟７を前後両側に付設した中間棚枠ａ₂
とを左右に配設した頂部連結杆体５Ｔ・５Ｔと下部連結
杆体５Ｌ・５Ｌにより連結して育苗箱収納棚体ａを形成
している。育苗箱ｂを３列５段に格納する第二実施例の
場合は、中間棚枠ａ₂を二個前後に配設する。また、横
桟７は育苗箱ｂの苗を傷めない所定の高さを介存して五
段ずつ設けることにより五枚の育苗箱ｂが収納できるわ
けだが、第一実施例は２列×５段＝１０枚の育苗箱ｂが
収納でき、また第二実施例は３列×５段＝１５枚の育苗
箱ｂが収納できる。

【００３６】この多段多列の段数や列数は、使用者にと
って使用上無理のないように決定する。

【００３７】また、育苗箱収納棚体ａを手押しタイプの
運搬車Ａの荷台枠１に固定する固定具８を使用して着脱
自在に止着固定する方法として、育苗箱収納棚体ａの左
右の下部連結杆体５Ｌ・５Ｌのそれぞれ前後にアングル
状の取付片９を垂設し、この取付片９の垂設片９'を荷
台枠１の縦桟１Ｙ・１Ｙの側面に当設せしめて両者を後
述の適宜な締付手段で固定し、運搬中に前記荷台枠１よ
り育苗箱収納棚体ａが荷台枠１よりずり落ちたり、転倒
することが防止されるので安全であり、また締付手段を
解除すれば容易に育苗箱収納棚体ａを荷台枠１より取り
外せるため、手押しタイプの運搬車Ａは普通の手押し運
搬車として、例えば収穫籠や農作業箱や色々な荷物を運
搬することにも使用できる実用性の秀れた運搬車とな
る。

【００３８】上下の頂部連結杆体５Ｔ・５Ｔ及び下部連
結杆体５Ｌ・５Ｌに夫々アングル形状の頂部連結具12
Ｔ，下部連結具12Ｌの水平片12'を溶接にて止着し、垂
直片12"に縦柱６を添設してボルト13・13で縦柱６を上
下の頂部連結杆体５Ｔ・下部連結杆体５Ｌ間に着脱可能
に止着して育苗箱収納棚体ａを形成し、ボルト13・13を
外すと育苗箱収納棚体ａは横桟７付の棚枠ａ₁と中間棚
枠ａ₂とに分解でき、この棚体ａ₁と中間棚体ａ₂を重ね
て（３枚重ね，４枚重ねの２通りとなる）嵩張らずに格
納できる。図中符号11は荷受枠である。

【００３９】本発明の実施例は上記のように手押しタイ
プの運搬車Ａと育苗箱収納棚体ａとよりなり、運搬車Ａ
の荷台枠１上に育苗箱収納棚体ａを載置して固定具８で
育苗箱収納棚体ａを荷台枠１に着脱可能に止着して育苗
箱運搬車を形成する。

【００４０】この前後の横桟ａ・ａ間に育苗箱ｂを挿入
載置し、一度に多数枚の育苗箱ｂを育苗箱収納棚体ａに
苗を痛めずに収納することができ、この手押しタイプの
運搬車Ａで手押しハンドル４を少し持ち上げて押動する
という簡単な操作で運搬することができ、更にこの育苗
箱収納棚体ａを固定具８により荷台枠１に固定するから
育苗箱収納棚体ａが荷台枠１よりずれ落ちたり、転倒し
たりする心配がなく運転免許のない人や、女性やお年寄
りでも手軽に運搬操作できる育苗箱運搬車となる。

【００４１】また、育苗箱収納棚体ａを納屋などに格納
するときは固定具８を解除して育苗箱収納棚体ａを荷台
枠１より離し、ボルト13を解除して頂部連結杆体５Ｔ・
５Ｔを棚体ａ₁・ａ₂より外し、縦柱６の下方のボルト13
を解除して縦柱６より下部連結杆体５Ｌに分解できるた
め、これらを一括して物置などに格納できるので場所を
とらない育苗箱収納棚体ａとなり、育苗箱収納棚体ａを
取り外した運搬車Ａは普通の手押しタイプの運搬車とし
て色々なものを運搬することができる。

【００４２】次に図４から図８により請求項３及び請求
項４の実施例について説明する。

【００４３】荷台枠１の前側下方に車輪２を正逆回動自
在に設け、荷台枠１の後側に接地スタンド３を垂設し、
前記荷台枠１の後方に手押しハンドル４を突設した手押
しタイプの運搬車Ａの荷台枠１上に多数枚の育苗箱ｂを
整理収納できる育苗箱収納棚体ａを載置固定し、この育
苗箱収納棚体ａに設けた前後方向で左右に配した上下の
連結杆体５に縦柱６を配設し、この左右の縦柱６・６間
に育苗箱ｂを挿入載置する横桟７を前後対向状態に付設
し、この育苗箱収納棚体ａの下部に育苗箱収納棚体ａを
荷台枠１に固定する固定具８を前後左右に設け、前側の
固定具８と後側の固定具８の付設を一方が荷台枠１の縦
桟１Ｙならば他方を横桟１Ｘに、若しくは一方を横桟１
Ｘならば他方を縦桟１Ｙに着脱可能に止着固定する。

【００４４】また、荷台枠１上の左右の縦桟１Ｙ・１Ｙ
に育苗箱収納棚体ａの左右一対の下部連結杆体５Ｌ・５
Ｌを添設し、この下部連結体５Ｌ・５Ｌを固定具８によ
り荷台枠１に着脱可能に止着固定し、左右の下部連結杆
体５Ｌ・５Ｌに付設した下部連結体14Ｌにより縦柱６を
適宜な連結具15で継合立設して固定し、育苗箱収納棚体
ａの前後方向の縦柱６の上部に、育苗箱収納棚体ａを補
強する左右の頂部連結杆体５Ｔを頂部連結杆体５Ｔより
垂設した上部連結体14Ｔにより止着して適宜な連結具15
で継合固定して荷台枠１上に育苗箱収納棚体ａを形成
し、この育苗箱収納棚体ａを運搬車Ａの荷台枠１から固
定具８を解除して外し、かつ頂部連結杆５Ｔの連結具15
と下部連結杆体５Ｌの連結具15を解除して外したとき育
苗箱収納棚体ａを横桟９付の縦柱６と頂部連結杆体５Ｔ
と下部連結杆体５Ｌに分割できるように設ける。

【００４５】固定具８及び下部連結体14Ｌについて説明
する。

【００４６】荷台枠１上の左右の縦桟１Ｙ・１Ｙに育苗
箱収納棚体ａの左右一対の下部連結杆体５Ｌ・５Ｌを添
設し、この下部連結杆体５Ｌ・５Ｌを固定具８により荷
台枠１に着脱可能に止着固定する。

【００４７】図示した固定具８はアルミニウム合金製引
抜中空角筒形状で形成した左右の連結杆体５Ｌ・５Ｌの
前端部に短いアングル形状の下部連結体14Ｌ・14Ｌを上
方に突設し、この下部連結体14Ｌ・14Ｌの外側縦片に下
方に開口部を有する逆Ｕ字形状の左右の縦片間が荷台枠
１の左右の縦桟１Ｙに被嵌するよう形成した固定具８を
溶接にて止着し、左右の連結杆体５Ｌ・５Ｌの後端部に
同じく下部連結具12Ｌ・12Ｌを上方に突設し、この下部
連結具14Ｌ・14Ｌの後側縦片に同じく下方に開口部を有
する逆Ｕ字形状の前後の縦片間が荷台枠１の後方の横桟
１Ｘに被嵌するよう形成した固定具８を溶接にて止着
し、荷台枠１上に育苗箱収納棚体ａを被嵌したとき前端
左右の固定具８・８が荷台枠１の縦桟１Ｙ・１Ｙに、後
端左右の固定具８・８が荷台枠１の後部の横桟１Ｘに被
嵌して育苗箱収納棚体ａを荷台枠１に止着固定するよう
に設ける。

【００４８】若しくは、前端左右の固定具８が荷台枠１
の前側の横桟１Ｘに、後端左右の固定具８か荷台枠１の
左右の縦桟１Ｙ・１Ｙに被嵌止着固定するように設け
る。

【００４９】頂部連結杆体５Ｔ及び上部連結杆体14Ｔに
ついて説明する。

【００５０】アルミニウム合金製引抜中空角筒形状で形
成した左右の下部連結体５Ｌ・５Ｌの前後端部に前記前
部下部連結体14Ｌ・14Ｌを上方に突設し、この下部連結
体５Ｌの前後方向の中間の上面にアルミニウム合金製引
抜中空角筒形状で形成し縦柱６が被嵌する大きさの複数
個（図では一個）の下部の連結金具17を突設する。

【００５１】二本のアルミニウム合金製引抜中空角筒形
状で形成した縦柱６を左右に並設し、この並設した左右
の縦柱６・６間にアングル形状の横桟７が片面側のみ縦
柱６・６に直列溶接されている最前列と最後列の棚体ａ
₁の下端と、この棚体ａ₁・ａ₁の間に配設された横桟７
を前後両側に付設した中間枠体ａ₂の下端を前記左右の
下部連結杆体５Ｌの下部連結具12Ｌ及び連結金具17に添
設又は嵌入立設して前後の棚体ａ₁・ａ₁を連結具15で継
合固定する。図示した実施例ではボルト・蝶ナット形式
で連結具15を構成したが、通常のボルト・ナット形式の連
結具でも良い。

【００５２】育苗箱収納棚体ａの，前後方向の縦柱６の
上部にウルミニウム合金引抜中空角筒形状で形成した頂
部連結杆体５Ｔ・５Ｔを設け、この頂部連結杆体５Ｔの
前後端部に夫々短いアングル形状の上部連結体14Ｔ・14
Ｔと前記下部の連結金具17の対向位置の頂部連結杆体５
Ｔ・５Ｔの下面に下部の連結金具17と同形の上部の連結
金具17を溶接して垂設し、この後部連結杆体５Ｔ・５Ｔ
の夫々の上部連結体14Ｔ・14Ｔ，上部の連結金具17を夫
々の縦柱６に被嵌して連結具15で前後の棚体ａ₁・ａ₁を
継合固定して荷台枠１上に育苗箱収納棚体ａを形成す
る。

【００５３】このとき左右の頂部連結杆体５Ｔ・５Ｔは
育苗箱収納棚体ａの頂部横桟となり育苗箱収納棚体ａの
補強メンバーとして作用する。

【００５４】また図３と図７・図８は育苗箱収納棚体ａ
を荷台枠１に着脱可能に止着固定する固定具８の締付手
段を図示したもので、図３は請求項１及び請求項２の締
付手段であって、育苗箱収納棚体ａの左右の下部連結杆
体５Ｌ・５Ｌの夫々の前後にアングル状の取付片９を垂
設し、この左右の取付片９・９の垂設片９'・９'が荷台
枠１の縦桟１Ｙ・１Ｙの側面を両側よりはさむように配
設し、この垂設片９'の外側に板を溶接にて止着してこ
の板と垂設片９'に通し雌螺子を設け、雌螺子部にダイ
ヤル付の締付ボルト８を螺着して締付ボルト８'の先端
で縦桟１Ｙ・１Ｙを押圧するように設けて育苗箱収納棚
体ａを荷台枠１に着脱可能に設けた場合を図示したもの
で、この締付ボルト８'により容易に育苗箱収納棚体ａ
を荷台枠１から外したり、組付たりすることができる。

【００５５】また、図７・図８は請求項３及び請求項４
の締付手段であって、図示した固定具８は下方に開口部
を有する逆Ｕ字形状の左右の縦片間若しくは前後の縦片
間を荷台枠１の縦桟１Ｙ若しくは横桟１Ｙに被嵌するよ
うに形成したもので、この固定具８を左右の下部連結具
12Ｌ・12Ｌの外側縦片に、若しくは左右の下部連結具12
Ｌ・12Ｌの前側又は後側に溶接にて付設し、この前側の
固定具８と後側の固定具８の付設位置を一方が荷台枠１
の縦桟１Ｙならば他方を横桟１Ｘに、若しくは一方が横
桟１Ｘならば他方を縦桟１Ｙに着脱可能に固定し、図７
のように育苗箱収納棚体ａを荷台枠１に被嵌するだけで
育苗箱収納棚体ａを荷台枠１に止着固定するように設け
ても良いし、また図８のようにダイヤル付の締付ボルト
を使用するタイプでも良い。

【００５６】

【発明の効果】本発明の実施例を上記のように構成した
ので、請求項１の発明では、運搬車の荷台上に固定具に
てし止着固定した育苗箱収納棚体内に多数枚の育苗箱を
整然と収納して育苗箱を運搬できるため、運転免許がな
い人や女性やお年寄りでも手軽に運搬操作できる育苗箱
運搬車となる。

【００５７】また、この育苗箱収納棚体の下部に育苗箱
収納棚体を荷台枠に着脱可能に止着固定し得る固定具を
設けたので、運搬中に育苗箱収納棚体ａが荷台枠よりず
り落ちたり転倒したりする心配がなく、育苗箱の運搬作
業が終わったら、固定具を解除することにより簡単に育
苗箱収納棚体が運搬車より外すことができ、普通の運搬
車として色々なものを運搬することができる秀れた実用
性を発揮する育苗箱運搬車となる。

【００５８】請求項２の発明では育苗箱収納棚体の左右
の縦柱間に育苗箱を多列多段に架設できる横桟を配設し
たので、この前後の横桟間に育苗箱を挿入載置し多数枚
の育苗箱が整然と苗を痛めることなく収納することがで
きるうえに、運搬中に育苗箱が育苗箱収納棚体よりずり
落ちる心配がなく安全に運搬できる。

【００５９】また、左右の前後方向の縦柱間の上下に左
右一対の頂部連結杆体と下部連結杆体とを上部連結具，
下部連結具により分離可能に固定するよう構成したの
で、育苗箱の運搬作業が終わったら固定具を解除して育
苗箱収納棚体を運搬車より外し、上部連結具と下部連結
具を解除して育苗箱収納棚体を左右の頂部連結杆体と左
右の下部連結体と横桟で一体物となった左右の縦柱とに
分離し、これらを一括して例えば納屋などの物置に格納
できるので格納に場所を取るとのない実用的な育苗箱運
搬車となる。

【００６０】また、請求項３の発明では、手押しタイプ
の運搬車の荷台枠上に育苗箱収納棚体の下部を固定具に
より固定し、育苗箱収納棚体の前後対向状態に付設した
受桟間に順次育苗箱を挿入載置して多段枚の育苗箱を多
列多段に且つ整然と収納し、手押しハンドルを少し持ち
上げて接地スタンドの接地状態を解除する車輪が正逆回
動可能となり、手押しハンドルを押動して例えば水田の
畦道などの所定の場所に容易に多数枚の育苗箱を同時に
運搬できる。

【００６１】このとき、育苗箱収納棚体の下部に育苗箱
収納棚体を荷台枠に固定する固定具を、前側の固定具と
後側の固定具の付設を一方が荷台枠の縦桟ならば他方を
横桟に、若しくは一方を横桟ならば他方を縦桟に止着固
定するよう設けたので、育苗箱収納棚体が荷台枠上の正
しい位置でセットされ、また手押しハンドルで多数枚の
育苗箱を運搬するとき、育苗箱収納棚体が荷台枠の左右
にずれ落ちたり、前後にずれ落ちたり転倒したりするこ
とが回避できる秀れた実用性を発揮する育苗箱運搬車と
なる。

【００６２】請求項４の発明では、育苗箱運搬車の育苗
箱収納棚体内に多数枚の育苗箱を収納し、運搬車を移動
して例えば水田の畦道などの所定の場所まで多数枚の育
苗箱を同時に運搬する。

【００６３】育苗箱を運搬し終わったら、例えば納屋な
どで育苗箱収納棚体を解体して左右の頂部連結杆体と複
数個の横桟付の縦柱と左右の下部連結杆体として簡単に
分離するので、この分離された左右の頂部連結杆体と横
桟付の縦柱と左右の下部連結杆体を一括して例えば納屋
などの物置に格納できるため、格納に場所のとらない育
苗箱運搬車となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】請求項１・２の第一実施例を示す斜視図であ
る。

【図２】請求項１・２の第二実施例を示す斜視図であ
る。

【図３】請求項１・２の固定具の締付手段を示す断面図
である。

【図４】請求項３・４の実施例を示す斜視図である。

【図５】請求項３・４の実施例の育苗箱収納棚体の斜視
図である。

【図６】上記の構成を示す分解説明図である。

【図７】請求項３・４の固定具の締付手段を示す断面図
である。

【図８】請求項３・４の固定具の締付手段を示す他の実
施例の断面図である。

【符号の説明】

Ａ 運搬車 ａ 育苗箱収納棚体 ｂ 育苗箱 １ 荷台枠 ２ 車輪 ３ 接地スタンド ４ 手押しハンドル ５ 連結桟 ５Ｔ 頂部連結杆体 ５Ｌ 下部連結杆体 ６ 縦柱 ７ 横桟 ８ 固定具 ８' 締付ボルト 12Ｔ 上部連結具 12Ｌ 下部連結具 15 連結具

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 運搬車の荷台枠上に多数枚の育苗箱を架
   設状態に整理収納し得る育苗箱収納棚体を設け、この育
   苗箱収納棚体の下部に育苗箱収納棚体を荷台枠に着脱可
   能に止着固定し得る固定具を設けたことを特徴とする育
   苗箱運搬車。
2. 【請求項２】 荷台枠上の前後左右に対向状態に縦柱を
   立設し、この相対する左右の縦柱間に育苗箱を多列多段
   に架設できる横桟を配設し、前後方向の縦柱間の上下に
   左右対向状態にの頂部連結杆体と下部連結杆体を配設
   し、この頂部連結杆体と下部連結杆体とに縦柱を分離可
   能に固定する上部連結具，下部連結具を設けたことを特
   徴とする請求項１記載の育苗箱運搬車。
3. 【請求項３】 荷台枠の前側下方に車輪を正逆回動自在
   に設け、荷台枠の後側に接地スタンドを垂設し、前記荷
   台枠の後方に手押しハンドルを突設した手押しタイプの
   運搬車の荷台枠上に多数枚の育苗箱を整理収納できる育
   苗箱収納棚体を載置固定し、この育苗箱収納棚体に設け
   た前後方向で左右に配した上下の連結杆体に縦柱を配設
   し、この左右の縦柱間に育苗箱を挿入載置する横桟を前
   後対向状態に付設し、この育苗箱収納棚体の下部に育苗
   箱収納棚体を荷台枠に固定する固定具を前後左右に設
   け、前側の固定具と後側の固定具の付設を一方が荷台枠
   の縦桟ならば他方を横桟に、若しくは一方を横桟ならば
   他方を縦桟に着脱可能に止着固定したことを特徴とする
   請求項１，２いずれか１項に記載の育苗箱運搬車。
4. 【請求項４】 荷台枠上の左右の縦桟に育苗箱収納棚体
   の左右一対の下部連結杆体を添設し、この下部連結体を
   固定具により荷台枠に着脱可能に止着固定し、左右の下
   部連結杆体に付設した下部連結体により縦柱を適宜な連
   結具で継合立設して固定し、育苗箱収納棚体の前後方向
   の縦柱の上部に、育苗箱収納棚体を補強する左右の頂部
   連結杆体を頂部連結杆体より垂設した上部連結体により
   止着して適宜な連結具で継合固定して荷台枠上に育苗箱
   収納棚体を形成し、この育苗箱収納棚体を運搬車の荷台
   枠から固定具を解除して外し、かつ頂部連結杆の連結具
   と下部連結杆体の連結具を解除して外したとき育苗箱収
   納棚体を横桟付の縦柱と頂部連結杆体と下部連結杆体に
   分割できるように設けた請求項１，２，３いずれか１項
   に記載の育苗箱運搬車。