JPH09307923A - 色信号処理回路およびその処理方法 - Google Patents

色信号処理回路およびその処理方法

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JPH09307923A
JPH09307923A JP8122903A JP12290396A JPH09307923A JP H09307923 A JPH09307923 A JP H09307923A JP 8122903 A JP8122903 A JP 8122903A JP 12290396 A JP12290396 A JP 12290396A JP H09307923 A JPH09307923 A JP H09307923A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フィードバック制御方式のオートホワイトバ
ランスでは、一旦ある色温度下でホワイトバランスをと
ると、これに連動して引き込み制限枠も動いてしまうた
め、次に色温度が変化した場合に、誤動作が生じてい
た。 【解決手段】 フィードバック制御方式のホワイトバラ
ンス機能を備えた色信号処理回路において、R,G,B
の原色信号の相互間のゲイン調整を行うホワイトバラン
スアンプ52R,52G,52Bと、R,G,Bの原色
信号からR−G,B−Gの色差信号を得てこれら色差信
号をフィールドごとに積分して積分値データを得るオプ
ティカルディテクタ7と、引き込み制限枠の大きさを積
分値データに基づいて変化させるとともに、引き込み制
限枠内の積分値データに応じてホワイトバランスアンプ
52R,52Bのゲインをコントロールするコントロー
ラ8とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、色信号処理回路お
よびその処理方法に関し、特にCCD(Charge Coupled
Device) などを用いた固体撮像素子システムにおいて、
フィードバック制御で自動的にホワイトバランスをとる
オートホワイトバランス機能を持つ色信号処理回路およ
びその処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ホワイトバランスとは、例えば固体撮像
素子システムにおいて、光源の色温度が変化した場合
に、図10に示すように、色温度の変化に応じて白色が
黒体放射カーブ(黒体軌跡)に沿って移動し、色が付い
て見える白色(例えば、低い色温度の場合は赤っぽくな
り、高い色温度の場合は青っぽくなる)を無彩色の白に
合わせることである。ここに、色温度とは、テスト光源
と同じ色度を持った黒体の温度(°K)を言う。また、
図10において、原点が無彩色の白となる。
【0003】このホワイトバランスでは、本来白色でな
いものはそのままの色としなければならないことから、
本来白色でないものに対してまでホワイトバランスがと
られる誤動作を防ぐために、図10に一点鎖線で示すよ
うに、ホワイトバランスをとる範囲を制限する引き込み
制限枠を設定し、この引き込み制限枠の範囲外にある場
合は白がずれたとはみなさず、本来白色でないものと
し、オートホワイトバランスを動作させない、即ち引き
込み操作を行わないようにしていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、フィー
ドバック制御方式のオートホワイトバランス機能を持つ
従来の色信号処理回路では、一旦ある色温度下でホワイ
トバランスをとると、これに連動して引き込み制限枠も
動いてしまうことになるため、次に色温度が変化した場
合に、初期の引き込み制限枠内で白に合わせるべきもの
が、移動後の引き込み制限枠外となってホワイトバラン
スがとられなかったり、逆に初期の引き込み制限枠外で
白に合わせてはいけない色が、移動後の引き込み制限枠
の中に入ってホワイトバランスがとられてしまうという
問題があった。
【0005】一例として、ある基準の色温度において、
ホワイトバランスがとれている状態から、図11(a)
に示すように、高色温度へ変化することによって白色が
青方向にずれた場合に、この青方向にずれた白色は、ホ
ワイトバランスをとる操作によって無彩色の白に合わせ
られる(同図(b)を参照)。そして、次にホワイトバ
ランスをとる操作が行われるときには、ここが新たな基
準となる。したがって、その後、同図(c)に示すよう
に低色温度に変化した場合に、元々の引き込み制限枠
(図中、破線で示す)から見るとこの枠の中に入ってい
るにも拘らず、一端白に合わせた引き込み制限枠(図
中、実線で示す)から見ると枠の範囲外となるので、ホ
ワイトバランスがとられないことになる。
【0006】また、色温度が一方へ徐々に変化していっ
た場合にも、常に引き込み制限枠内となるため、極端な
色温度でも最終的に引き込んでしまうという問題もあっ
た。一例として、ある基準の色温度において、ホワイト
バランスがとれている状態から、図12(a)に示すよ
うに、高色温度へ変化することによって白色が青方向に
ずれた場合に、この青方向にずれた白色がホワイトバラ
ンスをとる処理によって無彩色の白に合わせられ(同図
(b)を参照)、その後に、同図(c)に示すように色
温度がさらに高い方向にずれた場合に、元々の引き込み
制限枠(図中、破線で示す)から見るとこの枠の外であ
るにも拘らず、一端白に合わせた引き込み制限枠(図
中、実線で示す)から見ると枠の範囲内となるので、ホ
ワイトバランスがとられることになる。
【0007】本発明は、上記課題に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、ホワイトバランスの
誤動作のない処理を行うことが可能な色信号処理回路お
よびその処理方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明による色信号処理
回路は、フィードバック制御方式を採用し、R,G,B
の原色信号の相互間のゲイン調整を行うホワイトバラン
スアンプと、色差信号のフィールドごとの積分値を得る
積分回路と、ホワイトバランスをとる範囲を制限する引
き込み制限枠の大きさを積分回路で得られた積分値に基
づいて変化させるとともに、引き込み制限枠内の上記積
分値に応じてホワイトバランスアンプのゲインをコント
ロールするコントローラとを備えた構成となっている。
【0009】本発明による色信号処理方法は、フィード
バック制御によって自動的にホワイトバランスをとる処
理を行う際に、ホワイトバランスをとる範囲を制限する
引き込み制限枠を設定し、この引き込み制限枠の大きさ
を光源の色温度変化に対応して変化させるようにする。
【0010】上記構成の色信号処理回路およびその処理
方法において、色差信号のフィールドごとの積分値は光
源の色温度に対応している。そこで、この積分値とホワ
イトバランスゲインとから光源の色温度変化を判断し、
この色温度変化に対応して引き込み制限枠の大きさを変
化させる。すなわち、高色温度でホワイトバランスがと
れている状態から低色温度に変化した場合、引き込み制
限枠を低色温度側に広くなるように変化させる。逆に、
低色温度でホワイトバランスがとれている状態から高色
温度に変化した場合、引き込み制限枠を高色温度側に広
くなるように変化させる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
図面を参照しつつ詳細に説明する。図1は、本発明が適
用される固体撮像素子システムの構成を示すブロック図
である。
【0012】図1において、レンズ1は被写体(図示せ
ず)の画像を固体撮像素子2の撮像面上に投写する。固
体撮像素子2は例えばCCDからなり、レンズ1を通っ
てきた画像を電気信号に変換し、プリアンプ3に供給す
る。プリアンプ3は、固体撮像素子2の出力信号をサン
プルホールドして必要なデータを取り出すとともに、適
正なレベルに合わせるためにゲインコントロールを行
う。このプリアンプ3の出力信号は、A/D変換回路4
でアナログ信号からディジタル信号に変換された後、デ
ィジタル信号処理回路5に供給される。
【0013】ディジタル信号処理回路5は、A/D変換
回路4からのディジタル入力信号をR(赤),G
(緑),B(青)の原色信号(以下、R,G,B信号と
称する)に分離する原色分離回路51と、R,G,B信
号の相互間のゲインを調整することによってホワイトバ
ランスをとるホワイトバランスアンプ52R,52G,
52Bと、忠実な色再現のためのガンマ(γ)補正を行
うγ補正回路53などから構成されている。ここに、ホ
ワイトバランスをとる(合わせる)とは、R,G,B信
号の比率を等しくすることである。なお、本例では、A
/D変換回路4をディジタル信号処理回路5の前段に配
置したが、当該処理回路5内に設けるようにしても良
い。
【0014】このディジタル信号処理回路5において、
ホワイトバランスを調整するに当たっては、 R×Rゲイン=G×Gゲイン=B×Bゲイン すなわち、 R×Rゲイン−G×Gゲイン=B×Bゲイン−G×Gゲ
イン=0 なる関係式が成り立つように、ホワイトバランスアンプ
52R,52G,52Bの各ゲインを操作する。本例で
は、ホワイトバランスアンプ52Gのゲインを固定と
し、G信号を基準として他の2つのホワイトバランスア
ンプ52R,52Bの各ゲインをコントロールすること
によって、ホワイトバランスの調整が行われる。したが
って、G信号に対するホワイトバランスアンプ52Gを
省略することも可能である。
【0015】ホワイトバランス調整後のR,G,B信号
は、γ補正などの信号処理が行われた後、図示せぬ輝度
(Y)信号と合わされて映像信号となり、さらにD/A
変換回路6でディジタル信号からアナログ信号に変換さ
れて出力される。なお、D/A変換回路6についても、
A/D変換回路4の場合と同様に、ディジタル信号処理
回路5内に配置するようにしても良い。ホワイトバラン
スアンプ52R,52G,52Bを経たR,G,B信号
は、オプティカルディテクタ(OPD)7にも供給され
る。
【0016】オプティカルディテクタ7の回路構成の一
例を図2に示す。同図において、オプティカルディテク
タ7は、R信号からG信号を減算する減算器71と、B
信号からG信号を減算する減算器72と、減算器71,
72の各出力信号である色差信号、即ちR−G信号およ
びB−G信号をフィールドごとに積分する積分回路73
とを含んだ回路構成となっている。
【0017】積分回路73は、図3に示すように、輝度
レベルに基づく積分スライスレベルによって高輝度部と
通常輝度部とに分けられた異なる積分範囲を持ち、高輝
度部では積分スライスレベルよりも高い輝度のデータ
(R−G,B−G)のみを積分し、通常輝度部では積分
スライスレベルよりも低い輝度のデータ(R−G,B−
G)のみを積分する。ただし、輝度が極端に高い場合は
飽和しているものと判断し、高輝度リミッタ以上のデー
タについては積分しない。また、輝度が低すぎるデータ
はノイズとみなし、低輝度リミッタ以下のデータについ
ても積分を行わない。
【0018】このように、オプティカルディテクタ7で
は、特殊な条件(例えば、全面単色などの条件)の場合
にホワイトバランス処理が誤動作しないように、様々な
リミッタや特殊な処理が施される。そして、フィールド
ごとに高輝度部/通常輝度部の異なる積分範囲で積分し
て得られた積分値データ(R−G,B−G)は、次段の
コントローラ8に供給される。なお、本例では、R,
G,B信号から色差信号R−G,B−Gを生成し、しか
る後この色差信号R−G,B−Gを積分するとしたが、
R,G,B信号を先ず積分し、しかる後この積分した
R,G,B信号から色差信号R−G,B−Gを生成する
ように構成することも可能である。
【0019】コントローラ8は、例えばマイクロコンピ
ュータによって構成されている。このコントローラ8の
機能ブロックの一例を図4に示す。同図において、コン
トローラ8は、オプティカルディテクタ7から供給され
る高輝度部の積分値データ(R−G,B−G)と通常輝
度部の積分値データ(R−G,B−G)とを比較し、0
に近い方の積分値データを出力する比較回路81と、こ
の比較回路81で選択されたR−G,B−Gの各積分値
データを加算してR+B−2Bのデータを出力する加算
器82と、R−Gの積分値データからB−Gの積分値デ
ータを減算してR−Bのデータを出力する減算器83
と、R+B−2B,R−Bの各データに基づいてR信号
およびB信号の各ゲインを設定するゲイン設定回路84
の各機能を備え、これらの機能をソフトウェアによって
実行する。
【0020】このように、R−G,B−Gの各色差信号
を積分して得られる各積分値データを、コントローラ8
において、加減算処理にてR+B−2B,R−Bの各デ
ータに変換することにより、加算および減算という簡単
な演算処理だけでデータ変換できるため、ソフトウェア
の負担を軽減することができる。なお、本例では、R+
B−2B,R−Bの各データの算出を、マイクロコンピ
ュータからなるコントローラ8において、ソフトウェア
にて行うとしたが、コントローラ8の比較回路81、加
算器82、減算器83およびゲイン設定回路84の各機
能をハードウェアで構成することも可能であり、この場
合にはハードウェアの負担を軽減できることになる。
【0021】コントローラ8において、R+B−2B,
R−Bの各データに基づいて設定されたRゲイン情報お
よびBゲイン情報は、ディジタル信号処理回路5のホワ
イトバランスアンプ52R,52Bにフィードバックさ
れる。すなわち、コントローラ8は、R+B−2B,R
−Bの各データに基づいて、ソフトウェアによってホワ
イトバランスを合わせる処理を行うとともに、ホワイト
バランスゲインとオプティカルディテクタ7からの評価
値データからホワイトバランスが合っている状態の色温
度とその後どのように変化したかを判定し、ホワイトバ
ランスをとる範囲を制限する引き込み制限枠の大きさ
を、光源の色温度変化に対応して変化させる処理を行
う。
【0022】ホワイトバランスを合わせるには、先ず、
高輝度部、通常輝度部のそれぞれの積分値データを比較
し、原点(R−G=0,B−G=0)、即ち0に近い方
を採用する。図5に示す例の場合は、高輝度部の積分値
データの方が通常輝度部の積分値データよりも0に近い
ので、高輝度部の積分値データを採用する。そして、評
価値データがどの座標位置にあるかを判定し、引き込み
制限枠内であれば、その座標位置(象限、または軸上)
によりホワイトバランスゲインを操作し、原点(R−G
=0,B−G=0)に近付ける。
【0023】本例の場合は、Rゲインを下げ、Bゲイン
を上げる操作を行う。そして、求めたRゲイン、Bゲイ
ンをディジタル信号処理回路5内のホワイトバランスバ
ランスアンプ52R,52Bに反映させる。評価値デー
タが引き込み制限枠外の場合は、ホワイトバランスを合
わせる操作を行わない。なお、引き込み制限枠を設定し
ているのは、本来白色でないものまで引き込んでしまう
ような誤動作を防ぐためである。
【0024】以下、コントローラ8において、R+B−
2G,R−Bの各データに基づいて実行されるホワイト
バランスを合わせるための具体的な操作の手順につい
て、図6のフローチャートにしたがって説明する。
【0025】先ず、オプティカルディテクタ(OPD)
7から評価値データ、即ちR−G,B−Gの各積分値デ
ータを取り込み(ステップS1)、この取り込んだ積分
値データが輝度レベルの低いデータ(例えば、全面青、
全面赤の被写体)であるか否かを判定する(ステップS
2)。そして、評価値データが輝度レベルの低いデータ
であれば、本処理を終了する。評価値データが輝度レベ
ルの低いデータでなければ、そのデータが適正範囲外で
あるか否か、即ち積分値データが低すぎる、あるいは高
すぎる場合の判定を行う(ステップS3)。
【0026】評価値データが適正範囲外であれば、本処
理を終了する。評価値データが適正範囲内であれば、高
輝度部、通常輝度部で積分したそれぞれのR−G,B−
Gの積分値データを比較し、0に近い方のデータを採用
する(ステップS4)。そして、採用した方の積分値デ
ータを用いて加算、減算を行うことにより、R−G,B
−Gの積分値データをR+B−2G,R−Bのデータに
変換する(ステップS5)。次に、R+B−2Gの符号
を判定し(ステップS6)、続いてR−Bの符号を判定
する(ステップS7)。この符号判定により、R−B,
R+B−2Gの座標軸において、データがどこにあるか
を判定する。
【0027】次に、データが引き込み制限枠内にあるか
否かを判断する(ステップS8)。データが引き込み制
限枠外であれば、本処理を終了する。一方、データが引
き込み制限枠内にあれば、ディジタル信号処理回路5内
のホワイトバランスアンプ52R,52Bの各ゲインを
コントロールすることによってホワイトバランスをとる
引き込み操作を行う(ステップS9)。そして、ホワイ
トバランスゲインと積分範囲をディジタル信号処理回路
5に戻し、一連の処理を終了する。
【0028】ここで、引き込み制限枠、不感帯および収
束点と引き込みのためのゲイン操作について、図7を用
いて説明する。なお、不感帯を設けてあるのは、完全に
0にならない(原点に収束しない)場合に発振してしま
うことを防ぐためである。図7において、データが第1
象限にある場合はホワイトバランスアンプ52Rのゲイ
ン(Rゲイン)を下げ、第2象限にある場合はホワイト
バランスアンプ52Bのゲイン(Bゲイン)を上げ、第
3象限にある場合はRゲインを上げ、第4象限にある場
合はBゲインを下げる。
【0029】また、データがR−B,R+B−2Gの各
軸上にある場合は、RゲインおよびBゲインを同時に操
作する。すなわち、データがR+B−2G>0でかつR
+B−2G軸上にある場合は、Rゲイン、Bゲインを共
に下げる。データがR+B−2G<0でかつR+B−2
G軸上にある場合は、Rゲイン、Bゲインを共に上げ
る。データがR−B>0でかつR−B軸上にある場合
は、Rゲインを下げかつBゲインを上げる。データがR
−B<0でかつR−B軸上にある場合は、Rゲインを上
げかつBゲインを下げる。
【0030】次に、色温度変化に合わせた引き込み制限
枠の縮小・拡大の実例について、図8に基づいて説明す
る。なお、図8中、破線の枠が初期設定の基準の引き込
み制限枠、細い実線の枠が収束後の引き込み制限枠、太
い実線が縮小・拡大した引き込み制限枠をそれぞれ示し
ている。
【0031】先ず、Rゲインが小、Bゲインが大、評価
値データ(R−B)がマイナスで引き込み制限枠外の場
合(a)について説明する。ある基準の色温度におい
て、ホワイトバランスがとれている状態から、基準の引
き込み制限枠(破線の枠)内で低色温度へ変化すると、
破線で示す座標の原点の白が、実線で示す座標の原点に
収束する。この状態から、次に高色温度に変化し、収束
後の引き込み制限枠(細い実線の枠)外になると、この
ままでは、ホワイトバランスがとられない。
【0032】ところが、今回の評価値データ(R−B)
は、収束後の引き込み制限枠(細い実線の枠)外になっ
ているものの、基準の引き込み制限枠(破線の枠)内で
あることから、ホワイトバランスがとられるべきもので
ある。そこで、収束後の引き込み制限枠を、太い実線の
枠で示すように、今回の評価値データ(R−B)を取り
込む範囲まで高色温度側に拡大する処理を行う。これに
より、前回低色温度で収束し、今回高色温度側に変化
し、収束後の引き込み制限枠(細い実線の枠)外となっ
た場合であっても、基準の引き込み制限枠(破線の枠)
内である限り、ホワイトバランスの操作が行われる。
【0033】次に、Rゲインが大、Bゲインが小、評価
値データ(R−B)がマイナスで引き込み制限枠内の場
合(b)について説明する。ある基準の色温度におい
て、ホワイトバランスがとれている状態から、基準の引
き込み制限枠(破線の枠)内で高色温度へ変化すると、
破線で示す座標の原点の白が、実線で示す座標の原点に
収束する。この状態から、さらに高色温度に変化した場
合、収束後の引き込み制限枠(細い実線の枠)内であれ
ば、そのままホワイトバランスがとられることになる。
【0034】ところが、今回の評価値データ(R−B)
は、収束後の引き込み制限枠(細い実線の枠)内になっ
ているものの、基準の引き込み制限枠(破線の枠)外で
あることから、ホワイトバランスがとられてはいけない
ものである。そこで、収束後の引き込み制限枠(細い実
線の枠)を、太い実線の枠で示すように、今回の評価値
データ(R−B)を取り込まない範囲まで低色温度側に
縮小する処理を行う。これにより、前回高色温度で収束
し、さらに高色温度側に変化し、収束後の引き込み制限
枠(細い実線の枠)内となった場合であっても、基準の
引き込み制限枠(破線の枠)外である限り、ホワイトバ
ランスの操作が行われない。
【0035】次に、Rゲインが小、Bゲインが大、評価
値データ(R−B)がプラスで引き込み制限枠内の場合
(c)について説明する。ある基準の色温度において、
ホワイトバランスがとれている状態から、基準の引き込
み制限枠(破線の枠)内で低色温度へ変化すると、破線
で示す座標の原点の白が、実線で示す座標の原点に収束
する。この状態から、さらに低色温度に変化した場合、
収束後の引き込み制限枠(細い実線の枠)内であれば、
そのままホワイトバランスがとられることになる。
【0036】ところが、今回の評価値データ(R−B)
は、収束後の引き込み制限枠(細い実線の枠)内になっ
ているものの、基準の引き込み制限枠(破線の枠)外で
あることから、ホワイトバランスがとられてはいけない
ものである。そこで、収束後の引き込み制限枠(細い実
線の枠)を、太い実線の枠で示すように、今回の評価値
データ(R−B)を取り込まない範囲まで高色温度側に
縮小する処理を行う。これにより、前回低色温度で収束
し、さらに際色温度側に変化し、収束後の引き込み制限
枠(細い実線の枠)内となった場合であっても、基準の
引き込み制限枠(破線の枠)外である限り、ホワイトバ
ランスの操作が行われない。
【0037】次に、Rゲインが大、Bゲインが小、評価
値データ(R−B)がプラスで引き込み制限枠外の場合
(d)について説明する。ある基準の色温度において、
ホワイトバランスがとれている状態から、基準の引き込
み制限枠(破線の枠)内で高色温度へ変化すると、破線
で示す座標の原点の白が、実線で示す座標の原点に収束
する。この状態から、次に低色温度に変化し、収束後の
引き込み制限枠(細い実線の枠)外になると、このまま
では、ホワイトバランスがとられない。
【0038】ところが、今回の評価値データ(R−B)
は、収束後の引き込み制限枠(細い実線の枠)外になっ
ているものの、基準の引き込み制限枠(破線の枠)内で
あることから、ホワイトバランスがとられるべきもので
ある。そこで、収束後の引き込み制限枠を、太い実線の
枠で示すように、今回の評価値データ(R−B)を取り
込む範囲まで低色温度側に拡大する処理を行う。これに
より、前回高色温度で収束し、今回低色温度側に変化
し、収束後の引き込み制限枠(細い実線の枠)外となっ
た場合であっても、基準の引き込み制限枠(破線の枠)
内である限り、ホワイトバランスの操作が行われる。
【0039】上述したように、固体撮像素子システムに
おける色信号処理回路において、フィードバック制御で
自動的にホワイトバランスをとる操作を行う際に、光源
の色温度がどのように変化したかを判別し、収束時の光
源の色温度と、変化した後の光源の色温度とに合わせて
引き込み制限枠の大きさを変化させることにより、もと
もと設定した基準の引き込み制限枠から外れないような
制御ができる。
【0040】すなわち、ある色温度の光源下においてホ
ワイトバランスをとった後、次に色温度が変化した場合
に、基準の引き込み制限枠内であって白に合わせる色温
度であればホワイトバランスをとり、そうでないものは
とらないように、誤動作のないホワイトバランスをとる
操作を行うことができる。
【0041】また、様々な色を含む映像の色をすべて足
し合わせると白色になるという考え方からR−G,B−
Gの色差信号を積分するとともに、その積分範囲として
高輝度部と通常輝度部の2通り設定し、被写体の条件に
より、輝度の高いものか通常輝度のものかどちらがより
白色に近いかを判定し、白色に近い方の積分値データに
基づいてホワイトバランスのゲインコントロールを行う
ことで、より精度の高いオートホワイトバランスを実現
できる。
【0042】特に、輝度別積分の高輝度部と通常輝度部
のどちらのデータを採用するかを判断する際に、R−
G,B−Gの各データをパラメータとして用いるように
したことで、乗算、除算の演算処理を行わなくて済むた
め、ハードウェア、ソフトウェアの負担を軽減できる。
なお、本例では、R−G,B−Gの色差信号を積分する
としたが、R−Y,B−Yの色差信号を積分し、その積
分値データを用いることも可能である。
【0043】また、ホワイトバランスを合わせる際に、
R−B,R+B−2Gの各データを用いるようにしたこ
とにより、R−Bが被写体(または、光源)の色温度に
対して白色が変化する軌跡(黒体放射カーブ)に近いた
め精度の良い制御を行え、またR+B−2Gが被写体が
蛍光灯下にある場合(または、光源が蛍光灯の場合)に
白色が変化する方向であるため、R−Bと同様に精度の
良い制御を行える。しかも、非線形回路であるγ補正回
路53を通過する前のR,G,B信号を用いてゲイン情
報を得ているため、色ずれの心配もない。
【0044】図9は、R−Y,B−Y軸上でのR−B,
R+B−2Gおよび黒体放射カーブ(シミュレーショ
ン)を示す座標系である。同図から明らかなように、太
い実線で示す黒体放射カーブとR−Bがほぼ一致してい
ることがわかる。したがって、R−Bの値で引き込み制
限枠を設定し、この引き込み制限枠を軸に沿って動かす
ように制御を行えば、容易に色温度変化による白を無彩
色の白に合わせることができる。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
フィードバック制御方式のホワイトバランス機能を備え
た色信号処理回路において、光源の色温度に対応してい
る色差信号のフィールドごとの積分値とホワイトバラン
スゲインとから光源の色温度変化を判断し、この色温度
変化に対応して引き込み制限枠の大きさを変化させるよ
うにしたことにより、もともと設定した基準の引き込み
制限枠から外れないような制御が可能となるので、ホワ
イトバランスの誤動作のない処理を行うことができるこ
とになる。したがって、オートホワイトバランスを持つ
民生用、業務用、産業機器用カメラに適用した場合に、
画質向上に寄与できることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用される固体撮像素子システムの構
成を示すブロック図である。
【図2】オプティカルディテクタの一例の回路ブロック
図である。
【図3】積分回路での積分範囲を示す図である。
【図4】コントローラの一例の機能ブロック図である。
【図5】ホワイトバランス操作の一例を示す概念図であ
る。
【図6】ホワイトバランスの処理手順を示すフローチャ
ートである。
【図7】引き込みのためのゲイン操作の概念図である。
【図8】色温度変化に合わせた引き込み制限枠の縮小・
拡大の実例を示す図である。
【図9】R−Y,B−Yの座標系を示す図である。
【図10】引き込み制限枠を示す図である。
【図11】従来技術の課題を説明する図(その1)であ
る。
【図12】従来技術の課題を説明する図(その2)であ
る。
【符号の説明】
2 固体撮像素子 4 A/D変換回路 5 ディ
ジタル信号処理回路 6 D/A変換回路 7 オプティカルディテクタ
8 コントローラ 51 原色分離回路 52R,52G,52B ホワ
イトバランスアンプ 53 γ(ガンマ)補正回路 71,72,83 減
算器 73 積分回路 81 比較回路 82 加算器 84 ゲイン設定回路

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フィードバック制御によって自動的にホ
    ワイトバランスをとる処理を行う色信号処理回路であっ
    て、 R(赤),G(緑),B(青)の原色信号の相互間のゲ
    イン調整を行うホワイトバランスアンプと、 色差信号のフィールドごとの積分値を得る積分回路と、 ホワイトバランスをとる範囲を制限する引き込み制限枠
    の大きさを前記積分回路で得られた積分値に基づいて変
    化させるとともに、前記引き込み制限枠内の前記積分値
    に応じて前記ホワイトバランスアンプのゲインをコント
    ロールするコントローラとを備えたことを特徴とする色
    信号処理回路。
  2. 【請求項2】 前記積分回路は、R−G,B−Gの各色
    差信号のフィールドごとの積分値を得、 前記コントローラは、前記積分回路で得られた各色差信
    号の積分値を加減算処理にてR−B,R+B−2Gの信
    号に変換し、このR−B,R+B−2Gの信号に基づい
    て前記ホワイトバランスアンプのゲインをコントロール
    することを特徴とする請求項1記載の色信号処理回路。
  3. 【請求項3】 フィードバック制御によって自動的にホ
    ワイトバランスをとる処理を行う色信号処理方法であっ
    て、 ホワイトバランスをとる範囲を制限する引き込み制限枠
    を設定し、 前記引き込み制限枠の大きさを光源の色温度変化に対応
    して変化させることを特徴とする色信号処理方法。
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JP2010062668A (ja) * 2008-09-01 2010-03-18 Sony Corp 画像処理装置、画像処理方法、プログラム、及び、撮像装置

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