JPH09307349A - アンテナ装置 - Google Patents

アンテナ装置

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JPH09307349A
JPH09307349A JP11682396A JP11682396A JPH09307349A JP H09307349 A JPH09307349 A JP H09307349A JP 11682396 A JP11682396 A JP 11682396A JP 11682396 A JP11682396 A JP 11682396A JP H09307349 A JPH09307349 A JP H09307349A
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JP
Japan
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waveguide
antenna
circularly polarized
antenna device
polarized wave
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JP11682396A
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Motonobu Moriya
元伸 守谷
Makoto Ochiai
誠 落合
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 所望する左旋円偏波と右旋円偏波のどちらか
一方を受信できるようにした平面アレーアンテナを用い
たアンテナ装置を提供する。 【解決手段】 管軸が相互に平行となるように並んで配
置された複数の放射用導波管に、各々が円偏波を放射ま
たは受信するための複数のスロットを所定の位置に配置
し、放射用導波管の両端に2つの給電用導波管を接続
し、2つの給電用導波管の両方に電波を給電することに
より各スロットから左旋円偏波と右旋円偏波の両方が放
射される平面アレーアンテナを用いて、左旋円偏波と右
旋円偏波のどちらか一方のみを受信できるアンテナ装
置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、平面アレーアンテ
ナを用いたアンテナ装置に関し、より具体的には、左旋
円偏波と右旋円偏波の両方を用いた衛星放送の受信に適
した平面アレーアンテナを用いた装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の平面アレーアンテナの例として
は、管軸方向に多数の円偏波放射スロットを有する複数
の直線導波管を管軸に平行に並べた導波管平面アレーア
ンテナが知られている。これらの直線導波管には電力分
配回路を介して送信電波が供給されるが、以下ではこの
ことを給電という。文献「漏れ波導波管クロススロット
アレーアンテナの設計」、電子情報通信学会技術報告A
P92−37(以下、文献1として参照する)は、円偏
波放射スロットとしてクロススロットを、電力分配回路
として1本の給電用導波管を用いたアレーアンテナを開
示している。図13は、その上面図である。図13にお
いて、給電用導波管1は、給電開口2と分岐開口3を有
する。給電用導波管1と直角の向きで、互いに平行に並
べられた複数の放射用導波管11が、分岐開口3を介し
て給電用導波管1に接続されている。放射線用導波管1
1には、複数の円偏波クロススロット12が開けられて
いる。給電開口2より給電された電力は、給電用導波管
1を経由し、分岐開口3を通じて放射用導波管11に同
位相で分配され、円偏波クロススロット12を通じて円
偏波として放射される。円偏波の回転方向に関しては、
クロススロット12が放射用導波管11の電波の伝送方
向に向かって右側にある場合は左旋円偏波、左側にある
場合は右旋円偏波が放射されるので、図13の例では左
旋円偏波が放射される。尚、上記の説明においては、ア
ンテナの送信動作について述べたが、相反定理により、
同一のアンテナが受信用としても用いられることは明ら
かである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】図13に示すアンテナ
は左旋円偏波と右旋円偏波のどちらか一方のみを受信で
きるが、米国等においては、左旋円偏波と右旋円偏波の
両方を用いて衛星放送のサービスを行っており、単一の
円偏波のみを受信するアンテナでは対応できなくなって
いる。
【0004】このような需要に対応できるアンテナとし
て、文献「偏波共用ラジアルラインスロットアンテナの
スロット設計」、1993年電子情報通信学会春季大会
B−49(以下、文献2として参照する)は、左旋円偏
波と右旋円偏波の両方を送信または受信できるアンテナ
を開示している。このアンテナにおいては、放射導波路
であるラジアル導波路内に内向きと外向きの円筒波を伝
送させることにより、左旋円偏波と右旋円偏波の両方を
放射することを可能にしている。しかしながら、このア
ンテナを用いて、実際に左旋円偏波あるいは右旋円偏波
による衛生放送の受信方法については開示されておら
ず、実用化には至っていない。
【0005】そこで、本発明は、所望する左旋円偏波と
右旋円偏波のどちらか一方を受信できるようにした平面
アレーアンテナを用いたアンテナ装置を提供することを
目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明による、平面アレ
ーアンテナを用いた、衛星放送を受信するためのアンテ
ナ装置は、管軸が相互に平行となるように並んで配置さ
れた複数の第1の導波管であって各々が第1の円偏波と
第2の円偏波の両方を受信するための複数のスロットを
所定の位置に有している前記複数の第1の導波管と、前
記複数の第1の導波管が受信した第1の円偏波を合成す
る複数のガイド部を有しこの合成された第1の円偏波を
伝送する第2の導波管と、前記複数の第1の導波管が受
信した第2の円偏波を合成する複数のガイド部を有しこ
の合成された第2の円偏波を伝送する第3の導波管と、
前記第2及び第3の導波管からそれぞれ伝送される合成
された第1及び第2の円偏波の内の少なくとも一方をI
F(intermediate frequency)信号に変換するコンバータ
手段とを含む。
【0007】以上述べた様な本発明によるアンテナ装置
においては、上記平面アレーアンテナにより受信した左
旋円偏波と右旋円偏波の一方を選択して、チューナに供
給することが可能である。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明の
実施形態を説明する。尚、説明の都合上、アンテナの送
信動作について述べるが、相反定理により、同一のアン
テナが受信用としても用いられることは明らかである。
図1は、本発明のアンテナ装置で用いる平面アレーアン
テナの斜視図であり、図2は、図1に示す平面アレーア
ンテナの平面図である。給電用導波管1Aは、給電開口
2A及びガイド手段である分岐開口3Aを有し、給電用
導波管1Bは、給電開口2B及びガイド手段である分岐
開口3Bを有する。
【0009】給電開口2A及び2Bの近傍には、ケーブ
ルを介して外部回路と接続するための接続端子4A及び
4Bが設けられている。この接続端子4Aおよび4B
は、ケーブルを接続するためのコネクタ部分とアンテナ
に給電するための給電ピン部分から成り立っている。接
続端子4Aおよび4Bのコネクタ部分のコールド側は平
面アレーアンテナの筐体に接続されており、ホット側は
給電ピン部分に接続されている。従って、ケーブルを接
続すると、ケーブルのコールド側は平面アレーアンテナ
の筐体に、ホット側は給電ピン部分に接続される。
【0010】互いに平行して並んでいる複数の放射用導
波管11は、それぞれ分岐開口3A及び3Bを介して、
給電用導波管1A及び1Bに直角に接続されている。こ
れらの放射用導波管11には、円偏波を放射するための
複数のクロススロット12が開けられている。給電開口
2Aより給電された電波は、給電用導波管1Aを伝搬
し、分岐開口3Aを介して複数の放射用導波管11に同
位相で分配され、クロススロット12から右旋円偏波と
して放射される。一方、給電開口2Bより給電された電
波は、給電用導波管1Bを伝搬し、分岐開口3Bを介し
て複数の放射用導波管11に同位相で分配され、同じク
ロススロット12から左旋円偏波として放射される。
【0011】このように、放射用導波管11の各々に両
端から同相で給電する場合には、導波管の管内波長λg
の間隔でスロットを設けてアンテナ正面に電波を放射さ
せるブロードサイドアレーアンテナを用いると、効率が
大幅に低下する。これは、導波管の管内波長λg が自由
空間波長λo より大きいために生じる。即ち、スロット
間隔が自由空間波長λo より大きい場合には、正面方向
のメインビームと同じレベルのサイドローブが広角方向
に一定パターンで現れるグレーティングローブと呼ばれ
る現象を生ずるからである。
【0012】実用的な効率を実現するためには、スロッ
トを密な間隔で配列する漏れ波アレーアンテナとする必
要がある。漏れ波アレーアンテナにおいては、電波の放
射方向がアンテナ正面ではなく、給電用導波管の管軸方
向に大きく傾いた方向にチルトする。従って、右旋円偏
波と左旋円偏波のビーム方向は互いに逆向きにチルトす
るため、アンテナを固定した状態で右旋円偏波と左旋円
偏波の両方を受信することは不可能である。しかし、文
献1に開示されているように、アンテナを自動車の屋根
等に取り付けて特定面内で回転させて放送衛星を追尾す
る場合には、これらのビームの仰角が同一であるので、
右旋円偏波と左旋円偏波の内の一方から他方に受信電波
を切り替える際に、アンテナをその特定面内で180°
回転させるだけでよいため、都合がよい。
【0013】図3は、他の平面アレーアンテナの例を示
す平面図である。図1の平面アレーアンテナと異なるの
は、隣接する放射用導波間11の間でスロットの位置が
ずらされ、隣接する放射用導波管11が互いに逆相で給
電される点である。隣接する放射用導波管が互いに逆相
で給電される場合の利点は、文献「導波管給電プリント
アンテナ」、電子情報通信学会技術報告AP89−3に
開示されているように、溝状構造物とスロットを開けた
平板の張り合わせによって放射用導波管を構成でき、し
かも両者の密着が必ずしも要求されない点にある。
【0014】図3に示すように、隣接する放射用導波管
11が互いに逆相で給電される場合には、図2の場合と
は逆に、漏れ波アレーアンテナとすると、隣接する放射
用導波管から放射される電波が逆相となって弱め合うた
め、放射ビームが形成されず動作しない。そこで、ブロ
ードサイドアレーアンテナとすることを考える。そのた
めには、放射用クロススロット12を、放射用導波管1
1の管軸方向に沿って管内波長λg の間隔で並べ、隣接
する放射用導波管11の間では放射用クロススロット1
2の位置を管軸方向にλg /2だけずらして配列する。
このとき、放射用導波管11の内部に比誘電率εr が1
より大きい誘電体を充填した場合には、図2の場合と異
なり、ブロードサイドアレーアンテナにしてもグレーテ
ィングローブが発生しないという利点がある。その理由
を、次に説明する。グレーティングローブは、隣接スロ
ット列間の最大間隔が自由空間波長λo よりも大きい場
合に発生する。図3に示すアンテナにおいては、図示し
た距離“h”がこの最大間隔となる。ここで、放射用導
波管11の管壁の厚さを無視して、その幅を“a”とす
ると、距離“h”は次の式(1)で表される。
【0015】
【数1】
【0016】一方、放射用導波管11の管内波長λ
g は、基本モードであるTE10モードで伝送する場合
には、次の式(2)で表されることが知られている。
【0017】
【数2】
【0018】ただし、λεは誘電体内の波長であり、次
の式(3)により与えられる。
【0019】
【数3】
【0020】式(1)、(2)を整理すると、結局、距
離“h”はλεと一致するので、比誘電率εr が1より
もわずかに大きい場合には、h<λo となり、グレーテ
ィングローブは発生しない。さらに、比誘電率の温度変
化等を考慮すれば、比誘電率が約1.1以上であること
が望ましい。図3による平面アレーアンテナは、ブロー
ドサイドアレーアンテナとなるので、その放射方向は右
旋円偏波と左旋円偏波について一致させることができ
る。従って、右旋円偏波と左旋円偏波の一方から他方に
受信信号を切り換える際にも、アンテナを回転させる必
要はない。
【0021】次に、上記図1あるいは図3に示す平面ア
レーアンテナが、実用上十分に高い効率を有することを
示す。一般に、平面アレーアンテナの効率が最大となる
のは、全ての放射用スロットが同一振幅で電波を放射す
るときであり、単一円偏波用アレーアンテナの場合に
は、管軸方向に沿ってスロットの長さや位置等を調整す
ることによってこれを実現している。従って、理論効率
は100%となる。
【0022】これに対し、本発明で用いる平面アレーア
ンテナにおいては、放射用導波管11は両側から給電さ
れるため、片側からの給電に対してスロット放射が一様
になるように設計すると、反対側からの給電に対しては
スロット放射が傾きの大きな分布となり、効率が著しく
低下する。最も簡単なモデルとして、すべて同じ形状の
スロットが並んでいる場合、各スロットから、一定の割
合で、電波が放射され、残ったエネルギーは、放射用導
波管11を透過して、現在給電していない反対側の給電
用導波管に吸収される。
【0023】図4は、この透過エネルギーの割合を変化
させてアンテナ効率を計算した結果を示すグラフであ
る。この透過エネルギーは損失となるが、この損失が約
8%のときにアンテナの効率は最大値約81%となる。
この効率は、文献2に示されたラジアルラインスロット
アンテナや、現在実用に供されているパラボラアンテナ
よりも高く、十分実用に耐え得る値となる。本発明によ
る平面アレーアンテナが文献2に示されたアンテナより
も高い効率を実現できる理由は次の通りである。
【0024】ラジアルラインスロットアンテナは、放射
用ラジアル導波路内で伝送される内向き円筒波と外向き
円筒波という異なる振る舞いをする波を利用して右旋円
偏波と左旋円偏波の放射を実現しているため、右旋円偏
波と左旋円偏波の両方で同時に効率が高くなる条件が存
在しない。これに対し、本発明によるアンテナにおいて
は、方形導波管のような断面が一様な放射用導波路を用
いているため、この導波路内をどちら向きに伝搬する波
も全く同一の振る舞いを示す。従って、スロットを放射
用導波管の中間点を中心にほぼ左右対称に配置すること
により、右旋円偏波と左旋円偏波のそれぞれに対する効
率最大の条件がほぼ一致するため、高い効率が得られ
る。
【0025】以上述べた平面アレーアンテナにおいて
は、クロススロット及び非平行スロットを円偏波放射ス
ロットの例として示したが、他の形状のスロットによっ
ても本発明が実施できることは明らかである。また、給
電用導波管または分配回路に関しても、放射用導波管ま
たは放射用線路をパラレルに給電することができれば、
その形状は上記実施形態に限定されない。さらに、平面
線路を用いる場合には、スロットと電磁気学的に補対関
係にあるストリップダイボールを使用しても、右旋円偏
波及び左旋円偏波の両方を放射できる平面アレーアンテ
ナを実現できる。
【0026】次に、上記で説明したような平面アレーア
ンテナを用いたアンテナ装置について説明する。アンテ
ナ装置の全体を示す平面図を図10Aに、側面図を図1
0Bに示す。ただし、内部を見やすくするため、図10
Aにおいてはカバーとなるレドームを外しており、図1
0Bにおいてはレドームを中心でカットしている。アン
テナを回転させる手段としては、平面アレーアンテナ4
1の下方にある回転部71、ベルト72、減速機73、
モータ74、固定側回路ユニット75内のモータ駆動回
路が組み込まれている。また、参照番号76は、回転側
回路ユニットである。平面アレーアンテナ41の仰角
は、EL駆動部77及びELモータ78により調整され
る。又、回転部71は、回転側回路ユニット76やEL
モータ78やコンバータ42A及び42Bに、電源と制
御信号を伝達するためのスリップリングを有する。これ
らの要素はベース板79の上に搭載され、レドーム80
によって覆われている。
【0027】図5は、本発明の第1実施形態による平面
アレーアンテナ装置の概略図である。この装置は、自動
車の屋根等に回転可能に取り付けられた、図1に示した
のと同様の平面アレーアンテナ41と、それぞれ接続端
子4A及び4Bを介して該アンテナに接続されているコ
ンバータ42A及び42Bと、該コンバータにそれぞれ
接続されているDCカット用のキャパシタ43A及び4
3Bと、電気的にはキャパシタと等価である回転結合器
44と、チューナ45とを含む。さらに、DC電源49
が、制御回路46によって一方がオンされる2つのスイ
ッチ回路48A及び48Bや、干渉防止用の抵抗47A
及び47Bや、図10Bに示す回転部71に設けられた
スリップリング等をそれぞれ介してコンバータ42A及
び42Bに接続されている。コンバータ42A及び42
Bは、信号出力ラインにDC電圧が供給されたとき、ア
ンテナ41からの衛星放送のRF(radio frequency) 信
号をIF(intermidiate frequency)信号にダウンコンバ
ートする。制御回路46は、所望の円偏波を表す与えら
れた偏波情報により、スイッチ回路48A及び48Bの
うち所望の円偏波側の1つをオンする。従って、本実施
形態によれば、コンバータ42A及び42BのうちDC
電圧が供給された一つから出力されたIF信号のみがチ
ューナ45に入力されるので、所望の円偏波を選択する
ことが可能となる。尚、回転結合器44のかわりに、キ
ャパシタ43A及び43Bを回転結合器で構成すること
により、キャパシタの数を削減することも可能である。
【0028】また、図6に示す第2実施形態のように、
電源ラインではなく信号ラインにスイッチ回路を設ける
ことで、所望の円偏波を選択することも可能である。図
6において、コンバータ42A及び42Bから出力され
た2つのIF信号は、DCカット用のキャパシタ51A
及び51Bをそれぞれ介して、スイッチ52によりその
一方が選択されてチューナ45に入力される。一方、コ
ンバータ42A及び42Bの両方にDC電圧が供給され
ている。
【0029】尚、本実施形態においては回転結合器が図
示されていないが、DCカット用のキャパシタ51A及
び51Bと共用することができる。または、スイッチ5
2とチューナ45との間に回転結合器を設けてもよい。
図5や図6に示す平面アレーアンテナ装置においては、
コンバータ42A又は42Bの信号ラインが電源ライン
を兼ねていたが、これらのラインが別々となっているコ
ンバータを使用することも可能である。
【0030】図7に示す第3実施形態においては、2つ
のコンバータ42A及び42Bから出力されたIF信号
が結合され、回転結合器53を介してチューナ45に入
力される。このコンバータ42A及び42BのうちDC
電圧が供給された1つから出力されたIF信号のみがチ
ューナ45に入力される。このようにして、所望の円偏
波を選択することが可能である。
【0031】また、図8に示す第4実施形態において
は、2つのコンバータ42A及び42Bから出力された
IF信号がそれぞれDCカット用キャパシタ51A及び
51Bにを介して取り出され、その一方がスイッチ回路
52により選択されてチューナ45に入力される。一
方、コンバータ42A及び42Bの両方にDC電圧が供
給されている。尚、本実施形態においては回転結合器が
図示されていないが、DCカット用のキャパシタ51A
及び51Bと共用することができる。または、スイッチ
52とチューナ45との間に回転結合器を設けてもよ
い。このようにして、所望の円偏波を選択することが可
能である。
【0032】図5から図8に示すアンテナ装置において
は、電気的な切り換えによって右旋円偏波と左旋円偏波
の内の一方を選択したが、アンテナの方向を変えること
によっても選択が可能である。図9に示す本発明の第5
実施形態によるアレーアンテナ装置は、自動車の屋根等
に取り付けられた平面アレーアンテナ41を回転させる
アンテナ回転手段63を備えている。このアンテナ回転
手段63は、図10Bに示す回転部71、ベルト72、
減速機73、モータ74、固定側回路ユニット75内の
モータ駆動回路により構成される。
【0033】図9を参照すると、DC電圧が供給されて
いるコンバータ42A及び42Bから出力された2つの
IF信号が加算手段61によって加算され、回転結合器
53を介してチューナ45に入力される。ここで、加算
手段61は、その回路形式が許せば、単に2つのコンバ
ータ42A及び42Bの出力を結線したものでも構わな
い。固定側回路ユニット75内の制御回路62は、所望
の円偏波を表す偏波情報と、チューナ45からの受信チ
ャンネルの偏波情報を受けて、一致しているか否かを判
定する。これらの偏波情報が一致しないという判定結果
が得られた場合には、制御回路62は制御信号をアンテ
ナ回転手段63に出力し、アンテナ回転手段63はこれ
に基づいてアンテナ41をほぼ180°回転させる。こ
れにより、右旋円偏波と左旋円偏波のうち所望の円偏波
を選択することが可能となる。
【0034】次に、本発明の第6実施形態によるアレー
アンテナ装置について、図11Aと図11Bを参照しな
がら説明する。図11Aは平面図であるが、見やすくす
るために、複数のスロットを有するアンテナ上面(図1
1Bの81)は省略されている。図11Bは、図11A
中の線B−Bに沿った断面図である。本実施形態におい
ては、アンテナ本体82の下方に伝送部83を取り付け
たことにより、単一のコンバータ85のみを用いて動作
できるようにしている。即ち、図1に見られるような給
電用導波管の給電開口を下側に設け、これに導波管とし
て作用する伝送部83を一体成型又は接続したものであ
る。これにより、アンテナ両側の給電開口は連結される
ので、右旋円偏波と左旋円偏波の両方について接続端子
84を介して単一のコンバータ85との間でエネルギー
の受け渡しが可能となる。
【0035】次に、本発明の第7実施形態による平面ア
レーアンテナについて、図12Aと図12Bを参照しな
がら説明する。図12Aと図12Bは平面図であるが、
見やすくするために、複数のスロットを有するアンテナ
上面は省略されている。本実施形態においては、給電用
導波管の分岐開口3A及び3Bの近傍に、図12Aに示
す誘導性ポスト93A及び93B、又は、図12Bに示
す誘導性壁94A及び94Bを設け、これにより反射を
低減したものである。誘導性ポスト又は誘導性壁の反射
低減効果については、文献「同相給電導波管スロットア
レーアンテナ用誘導性壁を有する導波管π分岐の解
析」、1994年電子情報通信学会春季大会B−54、
及び、文献「誘導性壁装荷一層構造π及びT分岐の特
性」、1995年電子情報通信学会総合大会B−83に
詳しい。誘導性ポスト93A及び93Bは、アンテナ本
体92を作成した後で取り付けることができる。また、
誘導性壁94A及び94Bは、アンテナ本体92を作成
する際に同時に形成すれば、後加工が不要となる。
【0036】尚、以上の実施形態においては、それぞれ
給電開口2A及び2Bの近傍に接続端子4A及び4Bを
設け、アンテナ本体とコンバータとの電波のやり取りは
ケーブルによって行っているが、本発明はこれに限定さ
れるものではなく、以下の構成によることもできる。ま
ず、給電開口自体を導波管の標準開口、例えば規格WR
−75にすることがあげられる。この構成にした場合、
コンバータの入力側についても導波管の標準開口に合わ
せることが必要であり、給電開口の役割は電波が通るた
めの開口として働くことである。
【0037】さらに、コンバータの給電部に接続端子4
A及び4Bの給電ピン部分のみを設ける場合もある。こ
の場合にも、ケーブルが不要となり、給電開口の役割
は、実施形態中の接続端子4A及び4Bを使用する場合
と同じで、接続端子4A及び4Bのコネクタ部分を通す
穴とし働くことである。又、実施形態においては、平面
アレーアンテナとコンバータを接続端子4A及び4Bあ
るいは接続端子84を介して接続しているが、上述した
ように、これらの接続端子を介さないで接続してもよ
い。
【0038】以上述べた様に、本発明に係る平面アレー
アンテナを用いたアンテナ装置は、高い効率で左旋円偏
波と右旋円偏波のうちどちらか一方のみを受信するため
に有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のアンテナ装置で用いる平面アレーアン
テナの斜視図である。
【図2】本発明のアンテナ装置で用いる平面アレーアン
テナの平面図である。
【図3】本発明のアンテナ装置で用いる平面アレーアン
テナの平面図である。
【図4】本発明のアンテナ装置で用いる平面アレーアン
テナにおける、透過エネルギーとアンテナ効率との関係
を表すグラフである。
【図5】本発明の第1実施形態によるアンテナ装置の概
略図である。
【図6】本発明の第2実施形態によるアンテナ装置の概
略図である。
【図7】本発明の第3実施形態によるアンテナ装置の概
略図である。
【図8】本発明の第4実施形態によるアンテナ装置の概
略図である。
【図9】本発明の第5実施形態によるアンテナ装置の概
略図である。
【図10】Aは、本発明によるアンテナ装置の全体を示
す平面図である。Bは、本発明によるアンテナ装置の全
体を示す側面図である。
【図11】Aは、本発明の第6実施形態によるアンテナ
装置の平面図である。Bは、本発明の第6実施形態によ
るアンテナ装置の断面図である。
【図12】AとBは、本発明の第7実施形態による平面
アレーアンテナの平面図である。
【図13】従来の単一円偏波用平面アレーアンテナの平
面図である。
【符号の説明】
1A,1B 給電用導波管 2A,2B 給電開口 3A,3B 分岐開口 4A,4B 接続端子 11 放射用導波管 12 クロススロット 41 平面アレーアンテナ 42A,42B コンバータ 43A,43B キャパシタ 44 回転結合器 45 チューナ 46 制御回路 47A,47B 抵抗 48A,48B スイッチ回路 49 DC電源 53 回転結合器 61 加算手段 63 アンテナ回転手段 71 回転部 72 ベルト 73 減速機 74 モータ 75 固定側回路ユニット 76 回転側回路ユニット 77 EL駆動部 78 ELモータ 79 ベース板 80 レドーム 82 アンテナ本体 83 伝送部 84 接続端子 93A,93B 誘導性ポスト 94A,94B 誘導性壁

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平面アレーアンテナを用いた、衛星放送
    を受信するためのアンテナ装置であって、 管軸が相互に平行となるように並んで配置された複数の
    第1の導波管であって、各々が第1の円偏波と第2の円
    偏波の両方を受信するための複数のスロットを所定の位
    置に有している前記複数の第1の導波管と、 前記複数の第1の導波管が受信した第1の円偏波を合成
    する複数のガイド部を有し、この合成された第1の円偏
    波を伝送する第2の導波管と、 前記複数の第1の導波管が受信した第2の円偏波を合成
    する複数のガイド部を有し、この合成された第2の円偏
    波を伝送する第3の導波管と、 前記第2及び第3の導波管からそれぞれ伝送される合成
    された第1及び第2の円偏波の内の少なくとも一方をI
    F(intermediate frequency)信号に変換するコンバータ
    手段と、 を含む前記アンテナ装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のアンテナ装置であっ
    て、 前記平面アレーアンテナ装置が前記第1及び第2の円偏
    波のどちらか一方のみを受信するように前記コンバータ
    手段を制御する制御手段をさらに含む、前記アンテナ装
    置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載のアンテナ装置であっ
    て、 前記コンバータ手段は、前記第2の導波管から伝送され
    る合成された第1の円偏波を第1のIF信号に変換する
    第1の回路と、前記第3の導波管から伝送される合成さ
    れた第2の円偏波を第2のIF信号に変換する第2の回
    路とを含み、 前記制御手段は、前記第1及び第2の回路の選択された
    一方に電源を供給する手段を含む、前記アンテナ装置。
  4. 【請求項4】 請求項2に記載のアンテナ装置であっ
    て、 前記コンバータ手段は、前記第2の導波管から伝送され
    る合成された第1の円偏波を第1のIF信号に変換する
    第1の回路と、前記第3の導波管から伝送される合成さ
    れた第2の円偏波を第2のIF信号に変換する第2の回
    路とを含み、 前記制御手段は、前記第1及び第2の回路の出力信号の
    内の一方を選択する手段を含む、前記アンテナ装置。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載のアンテナ装置であっ
    て、 前記第1の導波管が前記第1及び第2の円偏波の内のど
    ちらか一方を受信できるように、少なくとも前記第1か
    ら第3の導波管を回転させるアンテナ回転手段と、 前記第1の導波管が受信した円偏波が所望の円偏波であ
    るか否かを判定し、 前記第1の導波管が受信した円偏波が所望の円偏波でな
    い場合に、前記第1の導波管が所望の円偏波を受信する
    ように前記アンテナ回転手段を制御する制御手段と、 をさらに含む、前記アンテナ装置。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載のアンテナ装置であっ
    て、 移動体に搭載されるための筐体をさらに含む、前記アン
    テナ装置。
  7. 【請求項7】 請求項1に記載のアンテナ装置であっ
    て、 前記ガイド部は開口部である、前記アンテナ装置。
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