JPH09302455A - 耐焼付性に優れたスクリュ - Google Patents

耐焼付性に優れたスクリュ

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JPH09302455A
JPH09302455A JP14498596A JP14498596A JPH09302455A JP H09302455 A JPH09302455 A JP H09302455A JP 14498596 A JP14498596 A JP 14498596A JP 14498596 A JP14498596 A JP 14498596A JP H09302455 A JPH09302455 A JP H09302455A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 合成樹脂の射出成形あるいは押出成形に使用
される成形機用のスクリュを対象とし、フッ素樹脂など
腐食性雰囲気に対する防止効果が大きく、また耐摩耗性
や耐焼付性に優れ、かつ安価で容易に製作することが可
能なスクリュを提供することである。 【構成】 本体が少なくともC 0.5%以上、Cr 5%以上
を含有する鋼からなる射出成形用または押出成形用のス
クリュであって、前記スクリュ本体の作業面に少なくと
も鉄クロム酸化物を主体とする酸化物層が形成されてい
ることを特徴とする耐焼付性に優れたスクリュである。
上記スクリュの望ましい構造は、酸化物層の下にクロム
の窒化物を含む窒化層を有するのがよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特にフッ素樹脂あるい
はガラス繊維やシリカ粒子などの充填材を多量に含有す
る樹脂の射出成形や押出成形に好適な耐食性、耐摩耗性
および耐焼付性に優れたスクリュに関するものである。
【0002】
【従来の技術】本発明が対象とする合成樹脂の射出成形
あるいは押出成形に使用される成形機用のスクリュ(ス
クリュ、スクリュヘッド、チェックリングを総称し、以
下代表してスクリュと記す)には、加熱成形時に樹脂ま
たは樹脂に加えられる添加材による腐食摩耗あるいはシ
リンダとの焼付きなどを防止する目的で、耐食性、耐摩
耗性および耐焼付性を考慮した開発が進められてきた。
なかでも、フッ素樹脂の成形用スクリュ材については、
熱分解で発生するフッ素ガスによる腐食が生じるため
に、従来特公昭62−21853号に開示されるような
マトリックス強化型ニッケル基合金が使用されてきた。
しかし、硬さの高い充填材を混入したフッ素樹脂の成形
においては、特にスクリュの山形部が使用に際し、これ
らの樹脂と接触して腐食性環境にさらされるとともに高
い成形圧を受けるため山形部のヘタリ、摩耗などが激し
く、短時間で寿命に至ってしまう欠点があった。
【0003】また、充填材を混入しないフッ素樹脂の成
形においても、マトリックス強化型の高Mo含有Ni基
合金製スクリュは常温硬さや強度が低いために、シリン
ダ内面との焼付きを生じたり、捩じり応力によって、ス
クリュ自身が変形してしまい、使用することができなく
なる場合があり、ほとんど工具費の節約に寄与していな
いのが現状である。このため、特公昭61−25774
号に示されるようなマトリックス強化型Ni基合金(例え
ば、主要成分:Ni-15%Cr-15%Mo)を冷間引抜きによる
加工硬化により硬さを上げるとともに、耐焼付摩耗性の
向上を図ったスクリュも提案されている。前記特公昭6
1−25774号の合金は、加工硬化により若干の改善
は可能となったが、充填材を混入したフッ素樹脂に対し
ては、未だ十分ではなく、主に冷間引抜きによる加工硬
化を用いているため、製造可能寸法に限界があることな
ど、高価な割りには工具費の節約に至っていないのが現
状である。
【0004】さらに耐食性と耐摩耗性ともに兼備するス
クリュ材として、本願出願人は粉体肉盛を利用して得ら
れた耐食、耐摩スクリュを特開昭61−248703号
で提案している。このスクリュは、スクリュ軸部の外周
に螺線状に連なる山形を有する母材の山形部、および山
形部間の谷部の全表面にCo基、Ni基合金またはこれら
に硬質粒子を分散保持した表面硬化合金を粉体肉盛する
こと内容とするものである。このスクリュは性能的には
優れているものの、山形部、および山形部間の谷部の全
表面に粉体肉盛した場合、スクリュの曲り、収縮などの
変形が起こりにくい材質の厳選、ならびに特別な施行方
法としなければならず、材質の選定や作業性の面で制約
が多く、製作費が嵩む問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、フッ
素樹脂など腐食性雰囲気に対してマトリックス強化型N
i基合金は、ある程度の効果を有するものの耐摩耗性や
耐焼付性の点で劣る欠点があった。さらに、マトリック
ス強化型Ni基合金に冷間加工を施して硬化させるに
は、加工性の点で限界があり、また硬質粒子を分散させ
た表面硬化合金を肉盛溶接するには、熱影響による変形
など施工上の問題があった。この他、特開昭60−36
658号には、合金鋼部材にガス雰囲気中でイプシロン
鉄窒化物または炭窒化物表面層を形成し、さらに酸化性
雰囲気中で主にFe34からなる酸化物富化表面層を形
成し、耐食性鋼部材の製造方法が提案されている。
【0006】しかし、この耐食性鋼部材が対象とする母
材の組成は、Crが無添加か、またはCrを添加した場
合でもせいぜい1.5%が上限で、鋼部材の用途もダンパー
ロッドや単純なシャフトなど主に常温で使用され、塩水
雰囲気で発錆が防止できるというものである。本発明の
目的は、極めて耐腐食性を要求される合成樹脂の射出成
形あるいは押出成形に使用される成形機用のスクリュを
対象とし、フッ素樹脂など腐食性雰囲気に対する防止効
果が大きく、またスクリュに要求される耐摩耗性や耐焼
付性に優れ、かつ安価で容易に製作することが可能なス
クリュを提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】発明者は、前述の問題点
を解決すべく検討した結果、スクリュの本体が少なくと
も重量%でC 0.5%以上、Cr 5%以上を含有する鋼を用
い、前記スクリュの作業面に少なくとも鉄クロム酸化物
を主体とする酸化物層を形成させることで耐食性、耐摩
耗性および耐焼付性に優れたスクリュが得られることを
新たに見出した。すなわち、本発明の第1発明は、本体
が少なくとも重量%でC 0.5%以上、Cr5%以上を含有す
る鋼からなる射出成形用または押出成形用のスクリュで
あって、前記スクリュ本体の作業面に少なくとも鉄クロ
ム酸化物を主体とする酸化物層が形成されていることを
特徴とする耐焼付性に優れたスクリュである。
【0008】また、第2発明は、第1発明の望ましい構
造を示したもので、本体が少なくとも重量%でC 0.5%
以上、Cr 5%以上を含有する鋼からなる射出成形用また
は押出成形用のスクリュであって、前記スクリュ本体の
作業面に少なくとも鉄クロム酸化物を主体とする酸化物
層が形成され、かつ前記酸化物層の下にクロムの窒化物
を含む窒化層を有することを特徴とする耐焼付性に優れ
たスクリュである。
【0009】さらに第3発明は、第2発明の好ましい構
成であり、本体が少なくとも重量%でC 0.5%以上、Cr
5%以上を含有する鋼からなる射出成形用または押出成
形用のスクリュであって、前記スクリュ本体の作業面に
最外層が鉄クロム酸化物を主体とする酸化物層で、前記
酸化物層の下にクロムの窒化物を含む窒化層を有し、か
つ前記酸化物層の下にクロムの窒化物を含む窒化層を有
し、前記酸化物層の厚みが0.1μm以上、前記窒化物層
の厚みが10μm以上であることを特徴とする耐焼付性に
優れたスクリュである。上記の本発明スクリュ本体が対
象とする鋼は、JISに規定されるSUS440A,
B,Cなどの高C高Crステンレス鋼、SUH4,SU
H11などの耐熱鋼、SKD1,11,12などの合金
工具鋼、あるいはこれらの改良鋼等、少なくとも重量%
でC 0.5%以上、Cr 5%以上を含有するマルテンサイト
系の鋼を用いるのがよく、特にSKD1,11,12な
どの合金工具鋼を用いるのが望ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明のスクリュ本体は、スクリ
ュが使用温度に昇温して、強い捩じり応力を受けても焼
入れ焼戻し状態の剛性を保つために、上記のようなC
0.5%以上、Cr5%以上のJISに規定される鋼やこれら
の改良鋼を用いるのがよい。Cは、優れた焼入れ性、焼
戻し硬さ、および高温硬さを維持し、Crや必要に応じ
て添加するW,Mo,Vなどの炭化物形成元素と結合し
て炭化物を形成し、結晶粒の微細化、耐摩耗性、焼戻し
軟化抵抗、高温硬さを付与させるためには0.5%以上が必
要である。Crは、スクリュ本体の焼入れ焼戻し後に実
施される鉄クロム酸化物を主体とする酸化物層を形成さ
せるための高温処理や、必要に応じて実施される窒化処
理においても軟化しない焼戻し軟化抵抗や、必要に応じ
て十分な深さの窒化層が得られること、また窒化層中に
クロムの窒化物を形成させるためにも5%以上のCrが必
要である。
【0011】本発明のスクリュを構成するスクリュ本体
の作業面に形成される鉄クロム酸化物を主体とする酸化
層は、樹脂または樹脂に加えられる添加材に対して優れ
た耐食性を有するとともに硬質の皮膜層は、優れた耐摩
耗性と耐焼付性を発揮させる上で重要である。上記皮膜
層の特性や密着性の点で、鉄クロム酸化物を主体とする
酸化層は、クロムを含有する四三酸化鉄(以下、四三酸
化鉄クロムと記す)が最も望ましい。また、スクリュ本
体の作業面に酸化物層を形成させるための高温処理によ
って、スクリュ本体の軟化や酸化皮膜の密着性を補う効
果を付与するために、必要に応じて酸化層の下に窒化層
を形成させると効果を大幅に高めることができる。この
窒化層に例えばX線回折でCrNとして検出されるクロ
ムの窒化物を形成させるのがよい。
【0012】このような鉄クロム酸化物を主体とする酸
化層と、その下にクロムの窒化物を含む窒化層を形成さ
せるには、例えば少なくともC 0.5%以上、Cr 5%以上
を含有する鋼をスクリュに成形した後、焼入れ焼戻し処
理を施し、続いてスクリュ本体の表面に1〜10体積%の空
気を混合したアンモニアガス雰囲気で450〜570℃に加熱
処理すると空気中の酸素により、以下の数1に示す反応
によりアンモニアが分解し、活性化窒素(〔N〕)により
クロムの窒化物を含む窒化層を形成することができる。
【0013】
【数1】
【0014】次いで、連続して500〜550℃の温度で水蒸
気処理することにより、窒化層の表面に黒色の四三酸化
鉄クロムが形成させることができる。上記の処理は、同
一処理炉で連続的に処理することが望ましいが、タフト
ライド処理のように塩浴中での窒化、あるいはイオン窒
化のような物理的手段による窒化処理を行ない、次いで
ホモ処理と称される水蒸気酸化処理を非連続的に行なっ
ても所望の複合層を得ることができる。スクリュ表面に
形成される鉄酸化物を主体とする酸化物層の表面に形成
される多孔質部分は、例えば射出成形において、溶融樹
脂を溜める作用により、シリンダとの摩擦係数を低減さ
せる作用がある。また、一例として、四三酸化鉄クロム
の硬さ(HV)は1100〜1130と高硬度であるため、溶融樹脂
に対し、耐摩耗性を発揮することができるので、酸化物
層の厚みは、耐焼付性の効果を発揮する上で0.1μm以上
必要である。また酸化物層があまり厚すぎると剥離の原
因になるので10μm以下が望ましい。
【0015】さらに、窒化層に含まれるクロムの窒化物
は、スクリュ本体と酸化物層との密着性や亀裂を防止す
る作用があり、クロムの窒化物を含む窒化層の厚みは、
少なくとも10μm以上必要である。また、クロムの窒化
物を含む窒化層が厚すぎると剥離や亀裂発錆の原因にな
るので、150μm以下とするのが望ましい。
【0016】(実施例1)表1に示したSKD11相当
材(S1)、SKD12相当材(S2)およびSKD1
相当材(S3)の各鋼塊を熱間加工した後、8mm径×25m
m長の試験片に削り出した。次いで、焼入れ焼戻しを行
ない、それぞれ59HRC,60HRC,58HRCに調整した。続い
て、この試験片を5%の体積%の空気を含むアンモニア雰
囲気で540℃×5時間窒化処理し、続けて水蒸気中で520
℃×1時間の酸化処理し表面硬度 1200HVを得、それぞれ
耐焼付性試験片として、テストNo.1,2および3とした。
【0017】
【表1】
【0018】(実施例2)表1に示すSKD11相当材
(S1)、SKD12相当材(S2)およびSKD1相
当材(S3)により、実施例1と同じ寸法の試験片を作
製し、同様の焼入れ焼戻しを行なった。続いて、窒素:
水素=10:3の体積比の雰囲気で540℃×3時間のイオン窒
化処理し、冷却後水蒸気中で520℃×1時間の酸化処理し
表面硬度 1200HVを得、それぞれ耐焼付性試験片とし
て、テストNo.4,5および6とした。
【0019】(実施例3)表1に示すSKD11相当材
(S1)、SKD12相当材(S2)およびSKD1相
当材(S3)により、実施例1と同じ寸法の試験片を作
製し、同様の焼入れ焼戻しを行なった。続いて、水蒸気
中で520℃×1時間の酸化処理し表面硬度 1130HVを得、
それぞれ耐焼付性試験片として、テストNo.7,8および9
とした。
【0020】(比較例1)表1に示すSKD11相当材
(S1)、SKD12相当材(S2)およびSKD1相
当材(S3)により、実施例と同じ寸法の試験片を作製
し、同様の焼入れ焼戻しを行なった。作製した耐焼付性
試験片は、表面処理を行なわない試料として、それぞれ
テストNo.10,11および12とした。
【0021】(比較例2)表1に示すSKD11相当材
(S1)、SKD12相当材(S2)およびSKD1相
当材(S3)により、実施例1と同じ寸法の試験片を作
製し、同様の焼入れ焼戻しを行なった。続いて、窒素:
水素=10:3の体積比の雰囲気で540℃×3時間のイオン窒
化処理し、表面硬度 1150HVを得、それぞれ耐焼付性試
験片として、テストNo.13,14および15とした。
【0022】(比較例3)表1に示すSKD11相当材
(S1)、SKD12相当材(S2)およびSKD1相
当材(S3)により、実施例1と同じ寸法の試験片を作
製し、同様の焼入れ焼戻しを行なった。続いて、CrO
3を250g/リットルと2.5g/リットルの溶液中にて、電流
密度 500A/dm2、50℃で処理し、30μm厚のCrめっき処
理し、表面硬度 750HVを得、それぞれ耐焼付性試験片と
して、テストNo.16,17および18とした。
【0023】耐焼付性試験は、相手材となるシリンダ材
に相当する20mm径×180mm長の試験片を固定し、これに
実施例1,2,3および比較例1,2,3に記載する焼
入れ焼戻しとこれに続いて実施した各種表面処理を行な
った8mm径×25mm長の耐焼付性試験片を往復摺動させる
往復動摩擦摩耗試験装置を用いて評価した。耐焼付性試
験の相手材となるシリンダ材(C)は、SCM440に表
1に示す硼化物を含むCo基合金をライニングしたもの
を用いた。また、耐焼付性試験条件は、固定試験片(シ
リンダ相当材)と摺動試験片(スクリュ相当材)との間
に潤滑油を介して、摺動速度30m/min、ストローク 130m
m、荷重は10kg毎増荷重で各々50サイクルで最終300kgま
で行ない、焼付発生時の荷重をチャート紙より測定し
た。それぞれの測定結果を表2に示す。
【0024】
【表2】
【0025】耐焼付性は表2から明らかなように、表面
処理として酸窒化およびイオン窒化後ホモ処理およびホ
モ処理したものが優れていた。図1は、本発明に係るス
クリュの酸窒化処理材の表面構成を示す走査型電子顕微
鏡組織写真であり、倍率は3,000倍である。定性分析の
結果、1は四三酸化鉄クロム、2と3はクロム窒化物を
示す。図2は、図1に示した表面をX線解析した結果を
示す。図2の解析結果より、表面はM34(FeCr2
4)とCrN、母材はα−FeとM73である。図3
は、本発明に係るスクリュの酸窒化処理材の断面構成を
示す光学顕微鏡組織写真であり、倍率は1,000倍である
図1および図2の解析結果より最表面は約1μmの四三酸
化鉄クロム、その下層は窒化クロムを含む約45μmの窒
化層が観察された。
【0026】(実施例4)スクリュ本体、チェックリン
グ本体、スクリュヘッド本体を表1に示すS1の組成か
らなる鋼から作製し、表1に示す表面処理を施したもの
を実際の射出成形機に組み込んでテストを行ない、その
結果を表3に併記する。なおシリンダは、SCM440
に表1に示す硼化を含むCo基合金をライニングしたも
のを用いた。射出成形機は型締力 75Ton、最大射出圧 1
77MPaの成形機を用いた。また、シリンダは外径 100m
m、内径 32mm、長さ 1100mmで、クリアランスが0.1mmと
したスクリュとチェックリングを用い、成形温度を200
℃でポリスチレン樹脂(出光PS)にて、スクリュ背圧を
36MPaから25ショット毎3MPaずつ45MPaまで上昇させた。
実機によるテストは、スクリュ組立体のうち、最も過酷
な条件にさらされるチェックリングを試験後に取り出し
て評価した。チェックリングのかじりと成形品の樹脂焼
けは表3より明らかなように、表面処理として、酸窒
化、イオン窒化後ホモ処理およびホモ処理が優れている
ことを確認した。
【0027】
【表3】
【0028】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のスクリュ
は、耐焼付性に優れた特性を有しているので、射出成形
または押出成形用のスクリュとしての使用に十分に耐
え、工具費低減に有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の酸窒化処理材の表面構成を示す走査
型電子顕微鏡金属組織写真であり、倍率は3,000倍であ
る。
【図2】実施例1の酸窒化処理材の表面構成を示すX線
回折図である。
【図3】実施例1の酸窒化処理材の断面構成を示す光学
顕微鏡金属組織写真であり、倍率は1,000倍である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 本体が少なくとも重量%でC 0.5%以
    上、Cr 5%以上を含有する鋼からなる射出成形用または
    押出成形用のスクリュであって、前記スクリュ本体の作
    業面に少なくとも鉄クロム酸化物を主体とする酸化物層
    が形成されていることを特徴とする耐焼付性に優れたス
    クリュ。
  2. 【請求項2】 本体が少なくとも重量%でC 0.5%以
    上、Cr 5%以上を含有する鋼からなる射出成形用または
    押出成形用のスクリュであって、前記スクリュ本体の作
    業面に少なくとも鉄クロム酸化物を主体とする酸化物層
    が形成され、かつ前記酸化物層の下にクロムの窒化物を
    含む窒化層を有することを特徴とする耐焼付性に優れた
    スクリュ。
  3. 【請求項3】 本体が少なくとも重量%でC 0.5%以
    上、Cr 5%以上を含有する鋼からなる射出成形用または
    押出成形用のスクリュであって、前記スクリュ本体の作
    業面に最外層が鉄クロム酸化物を主体とする酸化物層
    で、前記酸化物層の下にクロムの窒化物を含む窒化層を
    有し、かつ前記酸化物層の下にクロムの窒化物を含む窒
    化層を有し、前記酸化物層の厚みが0.1μm以上、前記
    窒化物層の厚みが10μm以上であることを特徴とする耐
    焼付性に優れたスクリュ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9395312B2 (en) 2011-04-28 2016-07-19 Toyo Machinery & Metal Co., Ltd. Method for assessing wear in molding machine

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