JPH09301892A - 脂質及びグルコースの代謝疾患治療のための方法及び組成物 - Google Patents

脂質及びグルコースの代謝疾患治療のための方法及び組成物

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JPH09301892A
JPH09301892A JP16355596A JP16355596A JPH09301892A JP H09301892 A JPH09301892 A JP H09301892A JP 16355596 A JP16355596 A JP 16355596A JP 16355596 A JP16355596 A JP 16355596A JP H09301892 A JPH09301892 A JP H09301892A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【解決手段】 ヒト又は脊椎動物の被検体にD1ドパミ
ンアゴニストを、ドパミンD2アゴニスト及びアドレナ
リン作動性α1アンタゴニスト、アドレナリン作動性α2
アゴニスト及びセロトニン作動性阻害剤のうち少なくと
も1つと組み合わせて投与することを含む、グルコース
及び/又は脂質代謝疾患を修飾又は調節する方法、及び
そのための治療学的薬剤組成物。 【効果】 上記の組み合わせた投与は、以下の脂質及び
グルコース代謝指標のうち少なくとも1つを改善する:
体重、体脂肪、血漿インスリン、血漿グルコース及び血
漿脂質、並びに血漿リポ蛋白。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被検体(脊椎動物
又はヒト)における脂質及びグルコースの代謝のうち少
なくとも一つを修飾又は調節する新規な改善された方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】肥満及び脂質代謝疾患−体脂肪の減量 ヒトにおいて肥満とは、同じ性、身長及び体格の個体の
望ましい体重より20%を越える体重の過剰と定義する
ことができる(Salans, L.B.、Endocrinology& Metabol
ism、第2版、McGraw-Hill、New York、1987、第120
3〜1244頁;また、R. H. Williams、Textbook of
Endocrinology、1974、第904〜916頁参照)。他
の動物において(又はヒトにおいて)、若くやせていて
「健康的」な(即ち、代謝疾患だけでなくいかなる疾患
をも有していない)種の構成員が、種に特徴的なパター
ンに従う一日の血漿プロラクチン水準プロフィールを有
するとすると、肥満はプロラクチンプロフィールと相関
する体重のパターンにより決定することができる。この
パターンは再現性が高く、わずかな標準的な逸脱を伴
う。しかしながら少なくとも一つの脂質及び代謝の疾患
を有する種の構成員は、正常な(又は健康な被検者の)
パターンから、少なくとも2つの間隔をおいて離れた時
間点において少なくとも1SEM、又は少なくとも1つ
の時間点において少なくとも2SEM(Standard error
of the mean、標準誤差)離れた異常なプロラクチンプ
ロフィールを有する。
【0002】肥満即ち過剰な脂肪の蓄積は、様々な脂質
及び/又はグルコース代謝疾患例えば高血圧、タイプI
I糖尿病、じゅく状硬化等と相関し、かつこれらの発症
の引き金となりうる。
【0003】(上記定義による)臨床的肥満が存在しな
くても、特に長期的又は恒久的にヒトにおける体脂肪の
貯蔵(著しい内蔵性脂肪貯蔵)を減少させることは、美
容的にも生理的にも著しい利益となりうる。
【0004】特に長期的又は恒久的に、家畜(ならびに
ペット)の体脂肪貯蔵を減少させることも、明らかにヒ
トにとってかなりの経済的利益となりうる。これは特に
飼育動物はヒトの食事の重要な部分を供給しており、動
物の脂肪は結局ヒトの体内で改めて脂肪蓄積となるから
である。
【0005】制御された食事及び運動は、体脂肪蓄積の
減少において中程度の結果をもたらしうる一方、本発明
者らの累積的な研究(以下に引用する先行の共係属中の
特許出願及び発行された米国特許を含む)に先立って
は、真に有効な又は現実的な、肥満又は他の脂質代謝疾
患を制御する療法は見いだされていない。
【0006】高リポ蛋白症とは、血漿中の1つ以上のコ
レステロール又はトリグリセリドを担持するリポ蛋白
(キロミクロン、超低密度リポ蛋白即ちVLDL、及び
低密度リポ蛋白即ちLDL等)の濃度が正常の限界を越
える状態である。この上限は、概ね無作為抽出人口の9
5パーセントとして定義される。これらの物質の上昇し
た水準は、じゅく状硬化と正に相関し、しばしば、米国
における全ての死のおよそ半数の原因とされる心筋梗塞
即ち「心臓発作」をもたらす。血漿リポ蛋白濃度の減少
がじゅく状硬化の危険性の減少と相関する強い臨床的証
拠が提示されている(Noma, A.ら., Atherosclerosis 4
9;1, 1983; Illingworth, D. and Conner,W., in Endoc
rinology & Metabolism, McGraw-Hill, New York 198
7)。従って、著しい量の研究が、血漿コレステロール及
びトリグリセリドの水準を減少させる治療方法を見つけ
るために行なわれた。血中においての高トリグリセリド
水準を伴った高LDL及び/又はVLDLはじゅく状硬
化の最も重要な危険因子を構成する。血中のリポ蛋白及
びトリグリセリドの1つ又は両方を減少させることは、
じゅく状硬化の危険性を減少させ、かつその発達を遅ら
せるか妨げる。
【0007】脊椎動物に見られる血漿リポ蛋白の他の部
分集合は、高密度リポ蛋白即ちHDLである。HDL
は、遊離コレステロールを血漿から除くよう働く。総血
漿コレステロール中の百分率としての高HDL濃度は、
じゅく状硬化及び心臓病の危険の減少と関連づけられて
いる。従ってHDLは、俗に「善玉」のコレステロール
として知られている。従って、治療学的戦略は、血漿L
DL及びVLDL含有量を減少させること(即ち、総血
漿コレステロールを減少させること)と、総血漿コレス
テロール中のHDL部分を増加させることとの両方の試
みを含む。いくつかの一連の研究は、単純にHDLを増
加させることは、LDL又はVLDLの減少をたとえ伴
わなくても有益であることを示している(Bell, G. P.
ら., Atherosclerosis 36:47-54, 1980; Fears, R., Bi
ochem. Pharmacol. 33:219-228, 1984; Thompson, G.,
Br. Heart J. 51:585-588, 1989; Blackburn, H. N. E.
J.M. 309:426-428, 1983)。
【0008】現在の高リポ蛋白症の治療は、低脂肪の食
事、及び座っていることの多い生活習慣等の増悪因子の
除去を含む。もし高リポ蛋白症が二次的なものであれば
(即ち、例えばリポ蛋白リパーゼ又はLDL受容体の欠
乏、様々な内分泌病理、アルコール中毒、腎臓の疾患、
肝臓の疾患等に付随するのであれば)原因となる疾患の
制御もまた、つづいて治療すべき重要事項となる。高リ
ポ蛋白症は薬物によっても治療され、薬物は通常総血漿
コレステロール中の特定の成分の水準を変化させ、かつ
総血漿脂質成分を減少させる。もっとも最近に導入され
た高リポ蛋白症を治療する薬物は、ロバスタチン(メバ
コール、登録商標)である。ロバスタチンは、コレステ
ロール産生に関与する酵素である3−ヒドロキシ−3−
メチルグルタリル補酵素A(HMG−CoA)リダクタ
ーゼを選択的に阻害する。この薬物は、特に総コレステ
ロールを減少させ、中程度(5〜10%)のHDL濃度
の増加をもたらすことができる。しかしながら、これら
の治療によって得られる利益は患者によって異なる。
【0009】さらに、HMG−CoA酵素阻害剤は、時
に肝臓毒性、腎臓ミオグロブリン尿症、腎不全及びレン
ズ混濁等の副作用を伴うことがある。このような副作用
の危険により、患者を密接にモニタリングする必要が生
じる(例えば、肝機能を毎月検査する)。
【0010】高リポ蛋白症に処方される他の薬剤はクロ
フィブラートである。クロフィブラートの有効性もまた
患者によって異なり、その使用はしばしばネフローゼ、
筋肉痛、吐気及び腹痛等の副作用を伴う。
【0011】糖尿病及びグルコース代謝疾患 主な病気の中で最も潜行的なものである糖尿病は、突然
発症するか、又は血管及び神経に打撃を与えながら診断
されずに何年も放置される。群としての糖尿病患者は、
非常に高い頻度で失明、心臓病、発作、腎臓病、難聴、
壊疽及びインポテンスに苦しめられる。医師への来診の
3分の1はこの病気及びその合併症がきっかけとなって
おり、糖尿病及びその合併症は米国及び欧州の早死の主
な原因となっている。
【0012】糖尿病は、消化の過程でグルコースに変換
される糖及びデンプンを、体が使用する経路に有害に作
用する。膵臓で産生されるホルモンであるインスリン
は、体細胞がエネルギーとしてグルコースを利用できる
ようにする。筋肉、脂肪及び結合組織において、インス
リンは細胞膜へ作用することにより細胞にグルコースが
入るのを容易にする。摂取されたグルコースは通常肝臓
においてCO2及びH2O(50%);グリコーゲン(5
%);及び脂肪(30〜40%)に変換され、後者は脂
肪を貯蔵する部位に蓄えられる。脂肪組織からの脂肪酸
は循環され肝臓に戻されトリアシルグリセロールの再合
成に使用されケトン体に代謝され組織によって使用され
る。脂肪酸はまた他の臓器によっても代謝される。脂肪
の形成は、炭水化物の使用の主要な経路である。
【0013】インスリンの最終的な効果は炭水化物、蛋
白及び脂肪の貯蔵と使用とを促進することである。イン
スリンの不足はよく起こりヒトにとって深刻な病理的状
態となる。インスリン依存(IDDM又はタイプI)糖
尿病においては、膵臓における産生がわずかしかないか
インスリンが全くなく、糖尿病患者が生存するためには
インスリンを毎日注射しなければならない。インスリン
非依存(NIDDM又はタイプII)糖尿病において
は、膵臓はインスリン産生能を維持しており、実際通常
のインスリン量より多く産生することができる。しかし
そのインスリン量は、細胞のインスリン耐性のために、
相対的に不十分であるか充分有効であるには不足してい
る。
【0014】いずれの形式の糖尿病においても、多岐に
わたる異常がある。多くのNIDDM患者において、異
常の原因として追跡することのできる根本的な欠損は、
(1)様々な「末梢の」臓器へのグルコースの進入の減
少、及び(2)肝臓から循環へのグルコースの遊離の増
加である。従って細胞外グルコースが過剰となり細胞内
グルコースが不足する。筋肉へのアミノ酸の進入の減少
及び脂肪分解の増加も起こる。高リポ蛋白症もまた糖尿
病の合併症である。これらの糖尿病関連の異常の効果は
深刻な血管及び神経の損傷である。
【0015】本発明及び本発明者のこれまでの研究(以
下に述べる)以外では、高インスリン症又はインスリン
耐性を制御するための効果的な治療法は何も見つかって
いない。高インスリン症とは、血中の正常よりも高いイ
ンスリン水準である。インスリン耐性とは、正常量のイ
ンスリン産生が正常以下の生物学的反応をもたらす状態
と定義することができる。インスリンによって処置され
ている糖尿病を有する患者において、インスリン耐性
は、インスリンの治療用量が正常人のインスリ分泌量を
越えた場合には存在していると見做される。またインス
リン耐性は、正常又は増加した量の血中グルコースが存
在している場合、正常より高いインスリン水準すなわち
高インスリン症と関連している。
【0016】当該分野における過去の研究 本発明者らによる研究は、野生の脊椎動物に広くみられ
る、自然に発生する一年の体脂肪貯蔵水準のサイクル
は、視床下部の概日神経部分(circadian hypothalamic
neural components)に含まれる調節可能な中枢の代謝体
(metabolistat)の活動性を反映していることを示してい
る。ドパミン作動性及びセロトニン作動性の概日活動性
の相関係の変更は、代謝における季節的な変更を誘発
し、これらの概日活動性は、ホルモン又は神経伝達物質
に作用する薬物による適切なタイミングの処置により調
整することができる。これに関して、α2アゴニスト的
活性及びα1アンタゴニスト的活性並びにセロトニン阻
害活性を備える交換神経遮断性ドパミンD2アゴニスト
であるブロモクリプチンは、ヒトを含む様々な動物にお
いて、食物の消費を減少させることなく体脂肪貯蔵水準
を減少させ、また高インスリン症、高脂血症、及びグル
コース不耐を減少させることが示されている。
【0017】本発明者ら及びその共同研究者らは、
(i)ブロモクリプチン等のある種のプロラクチン減少
性ドパミン(D2)アゴニスト、及び(ii)メトクロ
プラミド等のドパミンアンタゴニスト;及びセロトニン
アゴニスト及び5−ヒドロキシトリプトファン等の前駆
体等のプロラクチン増加物質のいずれか又は両方の投与
は、体脂肪貯蔵、肥満、血漿トリグリセリド及びコレス
テロール、並びに高血糖症、高インスリン症及びインス
リン耐性を減少させることをこれまでに見いだしてい
る。米国特許第4,659,715号、第4,749,
709号、第4,783,469号、第5,006,5
26号明細書。
【0018】第1の所定の時間にプロラクチンを減少さ
せる物質を投与し、同種の若く健康な被検者において循
環する(血中)プロラクチン水準が低い時である患者の
一日のプロラクチンサイクル又はリズムの期間の間、被
治療者の循環するプロラクチン水準の減少を行なうこと
が好ましく、それにより治療されたプロラクチンリズム
をもたらし、標準的な即ち健康な被検者のプロラクチン
リズムに接近するか順応させる。第2の所定の時間にプ
ロラクチン増加物質を投与し、同種の若く健康な被検者
において循環する(血中)プロラクチン水準が高い時で
ある患者の一日のプロラクチンサイクル又はリズムの期
間の間、被治療者の循環プロラクチン水準の増加を行な
うことも好ましく、それにより被治療者のプロラクチン
リズムの、標準的な即ち健康な被検者のプロラクチンリ
ズムへの接近又は順応をもたらす。米国特許第5,46
8,755号、第5,496,803号、第5,34
4,832号及び米国特許出願連続番号第07/99
5,292号(許可済)、第08/456,952号、
及びPCT出願第US93/12701号及び第US9
5/09061号。
【0019】当該技術分野において、ブロモクリプチン
の効果のいくつかは内因性ドパミンによっても支持され
ることが知られている。(Ergot Compounds and Brain
Functions Neuropsychiatric Aspects; Advances in Bi
ochemical Psychopharmacology, M. Goldstein ら, Ed
s.(Raven Press, New York, 1980) Vol. 23) 特に、げ
っ歯目において、ブロモクリプチンに対する運動性刺激
及び常同行動の応答は、内因性ドパミンの枯渇によって
ブロックされることが示されている。しかしながら、も
しドパミン枯渇動物にD1アゴニストが続いて提供され
ると、ブロモクリプチンに対する応答性は回復される。
(Jackson, D. M. ら, Psychopharmacology94: 321(198
8)) 同様のドパミン作動性D2:D1相互作用が、摂食行
動のドパミン作動性阻害においても示されている。これ
らの研究はドパミン作動性活動の活性化におけるD2
1相互作用の重要性を確認するものであるが、D2:D
1アゴニストに対する増加した運動活動性及び減少した
摂食の応答は急性であり期間が短く、ほんの数時間続く
のみである。(Cooper, S. J. ら, D1:D2 Dopamine Rec
eptor Interactions, J. Waddington, Ed. (Academic P
ress, London, 1993) pp. 203-234)
【0020】第三者によるこれまでのD1及びD2ドパミ
ンアゴニストを組み合わせた研究は、脂質及びグルコー
ス代謝についてのどのような効果も示しておらず、また
ドパミン作動性活動の長期的応答を得てもいない。特徴
的に、本発明者らはD1アゴニスト及びD2ドパミンアゴ
ニスト(もしくはアドレナリン作動性α1アンタゴニス
ト、アドレナリン作動性α2アゴニスト及びセロトニン
作動性阻害剤のうち少なくとも1つ)の組み合わせた投
与が、ブロモクリプチン等のドパミンD2アゴニストの
単独投与により提供される改善(もしあれば)に比べ
て、脂質及びグルコース代謝の1つ以上の代謝指標の予
期しえない驚くべき改善をもたらすことをここに見いだ
した。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的の一つ
は、このような処置を必要とする脊椎動物被検体(ヒト
を含む)において食物消費、体重、体脂肪、血漿又は血
液中グルコース及び血中インスリンのうち少なくとも1
つを減少させるための追加の改善された方法を提供する
ことにある。
【0022】本発明の他の目的は、インスリン耐性(低
下したグルコース許容性)、高インスリン症及び高血糖
症、及びグリコシル化ヘモグロビン(A1Cを含む)の
うち少なくとも1つを減少させ、及びタイプII糖尿病
を緩和する方法を提供することにある。
【0023】本発明のさらなる目的は、高リポ蛋白症及
び上昇した血中トリグリセリドのうち少なくとも1つを
減少させることによりじゅく状硬化を減少させるか、妨
げるか、遅らせる方法を提供することにある。
【0024】本発明の他の目的は、脂質及びグルコース
の代謝を、被検者に有益な態様で修飾及び調節する方法
を提供することにある。
【0025】本発明のさらに他の目的は、肥満の効果的
な治療を提供するために脂質及びグルコースの代謝を修
飾及び調節する方法を提供することにある。
【0026】
【課題を解決するための手段】前記目的の少なくとも1
つが、このような処置を必要とする被検者にドパミンD
1アゴニストを、以下から選択される1つの薬剤又は薬
剤の組合せを組み合わせて投与することにより達成でき
ることがここに見いだされた:
【0027】(i)ドパミンD2アゴニスト; (ii)アドレナリン作動性α1アンタゴニスト、アド
レナリン作動性α1アゴニスト及びセロトニン作動性阻
害剤のうち少なくとも1つ; (iii)ドパミンD2アゴニストであって、さらにア
ドレナリン作動性α1アンタゴニスト、アドレナリン作
動性α2アゴニスト及びセロトニン作動性阻害剤のうち
少なくとも1つと組み合わされたドパミンD2アゴニス
ト。
【0028】好ましくは、前記(i)、(ii)及び
(iii)中の前記薬剤(「組合せ薬剤」)は所定の時
間即ち24時間の内の制限された部分内において投与さ
れる。ドパミンD1アゴニストは、他の薬剤の効果を増
強させるので、好ましくはD1アゴニストもまた略同じ
時間に投与される。
【0029】ドパミンD1アゴニストの、上に特定した
1つ(以上)の他の薬剤との組合せ投与は、実質的に増
加した、及び実際しばしば相乗的な、グルコース又は脂
質代謝に関連する1つ以上の代謝指標が改善する効果を
もたらし、かくしてグルコース及び脂質代謝の内少なく
とも1つの改善された修飾又は調節をもたらす。
【0030】D2アゴニストが用いられる場合、それは
好ましくは麦角アルカロイドであり最も好ましくはブロ
モクリプチンである。
【0031】他の特徴において、本発明は前記被検者に
対し: (i)D2アゴニスト;及び (ii)アドレナリン作動性α1アンタゴニスト、アド
レナリン作動性α1アゴニスト及びセロトニン作動性阻
害剤からなる群より選択される少なくとも1つの、D2
アゴニストでない薬剤を投与することに対するものであ
る。
【0032】このような組合せ投与は、D2アゴニスト
を単独で投与するのに比べて、1つ以上の前記代謝指標
のより大きな改善をもたらすことが見いだされた。
【0033】ここに引用される全ての文献及び特許並び
に特許出願は、その全体が参照により本願に組み込まれ
る。不一致が生じた場合、その定義を含む本願の開示が
制御する。
【0034】本発明の方法の1つの実施態様において
は、D1ドパミンアゴニストが、D2アゴニスト、α2
ゴニスト、α1アンタゴニスト及びセロトニン作動性阻
害剤(又はD2アゴニスト及び残りの薬剤のうち少なく
とも1つ)のうち少なくとも1つからなる第2の薬剤と
組み合わせて、治療が必要な被検体に好ましくは一日の
うちの特定の時間に投与される。
【0035】ここに使われるように、及び1つ以上の活
性成分の投与に適用されるように、「組合せ」及び「組
み合わせて」の語は、このように治療される被検者が第
1の活性の薬剤及び少なくとも1つの他の活性の薬剤を
も受容することを意味するが、同一の剤型又は投与形態
である必要はなく、同一の投与時間である必要もない。
例えば、D1アゴニスト及びD2アゴニスト又は他の薬剤
は(同じ投与形態又は2つ以上の分割された投与形態
で)同時に投与することができ、又は異なる時間に、及
び異なる投与形態で順次投与することもできる。
【0036】D1ドパミンアゴニストとしては、当業者
に知られたD1ドパミン受容体を活性化又は増強するこ
とができる1つ以上の物質を用いることができる。本発
明の使用に適したD1アゴニストは、SKF3839
3、ジヒドレキシジン、SKF75670、SKF82
957、A77636、A68930、SKF8252
6(フェノルドパム(fenoldopam))、及びトランス−1
0,11−ジヒドロキシ−5,6,6a,7,8,12
b−ヘキサヒドロ葡萄酸を含む。
【0037】本発明で使用するD2アゴニストとして
は、当業者に知られたD2ドパミン受容体を活性化する
ことができる1つ以上の化合物を用いることができる。
本発明の使用に適したD2アゴニストは、LY−171
555、メタンスルホン酸ブロモクリプチン、(+)−
2,10,11−トリヒドロキシアポルフィンHBr、
R(−)−フィスリド水素マレート、2−OH−NPA
HCl、R(−)−MDO−NPA HCl、R
(−)−プロピルノルパモルフィンHCl、R(−)−
(NPA)、及びクインペロールHClを含む。
【0038】D2アゴニストの好ましいクラスは、2−
ブロモ−α−エルゴクリプチン(ブロモクリプチン)、
6−メチル−8−β−カルボベンジルオキシ−アミノエ
チル−10−α−エルゴリン、8−アシルアミノエルゴ
リン、6−メチル−8−α−(N−アシル)アミノ−9
−エルゴリン、ペルゴリド、リスリド、6−メチル−8
−α−(N−フェニルアセチル)アミノ−9−エルゴリ
ン、エルゴコルニン、9,10−ジヒドロエルゴコルニ
ン、全てのD−2−ハロゲン化−6−アルキル−8−置
換エルゴリン、及びD−2−ブロモ−6−メチル−8−
シアノメチルエルゴリン等の麦角アルカロイドを含む。
これらのうちブロモクリプチンが最も好ましい。
【0039】単独で(D1アゴニストと組み合わされず
に)投与された場合のヒト及び脊椎動物に対する麦角ア
ルカロイドの有効量は、典型的には5.0μg/kg/
日〜0.2mg/kg/日の範囲である。
【0040】一般的に、D2アゴニストのヒト及び脊椎
動物に対する有効量は、5μg/kg/日〜3.5mg
/kg/日の範囲である。
【0041】本発明で使用するα1アンタゴニストとし
ては、当業者に知られた直接的に又は間接的にα1アド
レナリン受容体の活性化をブロックする1つ以上の化合
物を用いることができる。本発明の使用に適するα1
ンタゴニストは、ブロモクリプチン、ベノキサチンHC
l、ナフトピジル2HCl、(±)−ニグルジピンHC
l、S(+)−ニグルジピンHCl、プラゾシンHC
l、ドキサゾシンHCl、スピペロンHCl、ウラピジ
ルHCl、5−メチルウラピジル、WB−4101 H
Clを含む。
【0042】α1アンタゴニストのヒト及び脊椎動物に
対する有効量は、一般的には0.02〜0.3mg/k
g/日の範囲である。
【0043】本発明で使用するα2アゴニストとして
は、当業者に知られたα2アドレナリン受容体を活性化
することができる1つ以上の化合物を用いることができ
る。本発明の使用に適するα2アゴニストは、ブロモク
リプチン、アグマチンスルフェート、p−アミノクロニ
ジンHCl、B−HT920ジHCl、B−HT933
ジHCl、クロノジンHCl、グアナベンツアセテー
ト、pヨードクロニジンHCl、オキシメタゾリンHC
l、UK14,304、及びキシラジンHClを含む。
【0044】α2アゴニストのヒト及び脊椎動物に対す
る有効量は、一般的には1μg/kg/日〜0.3mg
/kg/日の範囲である。
【0045】本発明の使用に適するセロトニン作動性阻
害剤は、ブロモクリプチンを含む。
【0046】セロトニン作動性阻害剤のヒト及び脊椎動
物に対する有効量は、一般的には5μg/kg/日〜
0.2mg/kg/日の範囲である。
【0047】前記発明の要約において開示した通り2
(またはそれ以上)の薬剤を組み合わせて投与する場
合、それぞれの量は前述よりも低くすることができ、
(単独で薬剤が使用された場合の)閾値を下回る量を用
いることさえできる。
【0048】ドパミンD1アゴニスト及びドパミンD2
ゴニスト及び/又はD1アゴニスト(又はD2アゴニス
ト)と組み合わされる他の薬剤は、被検体に対し、好ま
しくは経口又は皮下、静脈あるいは筋肉内に注射して投
与することができる。経皮送達システム例えばスキンパ
ッチ、並びに坐剤その他の公知の薬剤投与のためのシス
テムを使用することもできる。舌下、経鼻及び他の経粘
膜の投与様式も考えられる。例えば米国特許出願連続番
号第08/459,021号等に開示される加速放出組
成物が好ましい。
【0049】D2アゴニスト、α1アンタゴニスト、α2
アゴニスト及びセロトニン作動性阻害剤の各々は、好ま
しくは所定の時間に投与される。その理由は、それぞれ
の薬剤の脂質及び/又はグルコース代謝に対する効果は
時間感受性であるからである。このことはD2アゴニス
トについては米国特許出願第07/995,292号及
び第08/456,952号により詳細に説明されてい
るが、α1アンタゴニスト、α2アゴニスト及びセロトニ
ン作動性阻害剤にも当てはまることである。好ましい投
与時間は、被治療者と同種の健康な被検者における標準
的なプロラクチン水準が低い時間内において薬剤の効果
的な血中水準をもたらす間隔内である。例えばヒトにお
いて、標準的なプロラクチン水準は9:00と22:0
0との間の時間において低い。従って、前述の薬剤の1
つ以上の前記所定の投与時間は5:00と13:00と
の間、好ましくは7:00と12:00との間である。
分割した用量を投与することができ、投与のスケジュー
ルはそれぞれの活性薬剤の薬動力学的特性を考慮して改
変させることができる。投与の詳細はブロモクリプチン
については米国特許出願第07/995,292号及び
08/456,952号に与えられているが、本発明に
用いられるα1アンタゴニスト、α2アゴニスト及びセロ
トニン作動性阻害剤にも当てはめることができる。
【0050】マウスについては、活性薬剤の好ましい投
与時間は、光照射開始後1時間の間である。被検体が活
動的でなくかつ摂食していない時に投与が行なわれるこ
とがさらに好ましい。
【0051】他の脊椎動物について好ましい投与時間
は、被治療動物の種の標準プロラクチンリズムを参照す
ることによりつきとめることができる。標準プロラクチ
ン曲線は、その種の若く健康的な構成員のプロラクチン
を24時間測定することにより得られる。米国特許出願
連続番号第07/995,292号及び第08/45
6,952号参照。
【0052】D1アゴニストの投与もまた好ましくは時
間を決めて行なわれる。即ち、D1アゴニストもまた、
所定の時間に投与される。D1アゴニストは組み合わさ
れた薬剤の効果を増加させるので、組み合わせる薬剤の
投与と同時又はそれに近い時間にD1アゴニストを投与
すると、治療される被検者の血流中でのD1アゴニスト
の活性時間が組み合わせた薬剤の活性時間とオーバーラ
ップし(実際可能な限りオーバーラップさせることが好
ましい)、有益である。投与の簡便さ及び被検者のコン
プライアンスを促進するために、D1アゴニストは組合
せ薬剤と同時に投与することができる。
【0053】D1アゴニストは、特に限定されないが、
組み合わせられる薬剤と同一の剤型又は投与形態とする
(又は同一の組成物の一部分を形成する)ことができ
る。1より多い組合せ薬剤を投与する場合、組合せ薬剤
は特に限定されないが同一の剤型又は投与形態あるいは
同一の組成物の一部分として形成することができる。
【0054】脊椎動物の治療において、一般的には、D
1アゴニスト薬剤及び組合せ薬剤は、典型的にはおよそ
10日から180日の間又はそれ以上の期間にわたり投
与される。患者によっては(例えば特に身体的状態が劣
っている患者又は高齢者)、より長い、あるいは連続的
な治療が必要となるかもしれない。6月を越える治療期
間又は連続的な治療が、必要でない場合でも望ましい。
【0055】被検者の脂肪の蓄積、体重、血漿又は血液
中のグルコース、循環するインスリン、血漿トリグリセ
リド(TG)、血漿遊離脂肪酸(FFA)及び食物消費
のうち少なくとも1つが治療の結果として減少する。脂
質及びグルコース代謝の疾患がそれにより治療され、過
食症、肥満、インスリン耐性(減少したグルコース許容
性)、高脂血症、高インスリン症、及び高血糖症に苦し
む被検者は対応する代謝指標の改善を示す。
【0056】あるD2アゴニスト(即ちブロモクリプチ
ン)の適切に時間を決めた投与のみによっても、上述の
効果が幾分かは得られるが、、これらの効果は本発明に
記載されたD1アゴニスト薬剤との組み合わされた投与
によって増強(相乗的に増加)される。換言すれば、D
1アゴニストと組合せ薬剤(即ちD2アゴニスト、及び/
又はα1アンタゴニスト、及び/又はセロトニン作動性
阻害剤及び/又はα2アゴニスト)との組み合わされた
投与の相乗的な効果は、D2アゴニストの同用量の単独
の投与によって経験されるものより優れた結果をもたら
す。本発明では、確実に1つ以上の代謝指標を改善する
ために、それぞれの薬剤が閾値以上の量(組合せ薬剤が
ない場合の)を越えて投与されることを許容するものの
必要としないことに注目されるべきである。なぜなら、
これらの指標についての増加した効果は、本発明による
組み合わせた投与により達成されるからである。
【0057】
【実施例】本発明のこれらの及び他の特徴は、以下の実
施例に記載される実験を参照することにより、よりよく
理解される。
【0058】
【実施例1】6週令のC57BL/6 ob/obマウ
ス(機能的レプチン蛋白(functional leptin protei
n)を欠如している)の異なる群を、ブロモクリプチン
(「BC」)(10mg/kg体重)、SKF3839
3(「SKF」)(10mg/kg体重)、両方の薬
剤、又は賦形剤で2週間、1HALO(hour after lig
htonset、光照射開始後時間)において処置した。動物
は一日12時間の光周期で照射され、自由摂食を許容さ
れた。食物消費は治療開始3日前から14日間の処置期
間中毎日モニターされた。動物を最後の処置の次の日の
1〜3HALOの間(即ち最後の注射後24〜26時
間)に屠殺し、血漿を回収しインスリン、グルコース及
び脂質を分析し、一方死体をエタノール性KOHに溶解
し、蛋白及び脂質含有量を分析した。ブロモクリプチン
及びSKF38393単独では、体重増加を減少させる
効果がなかった。SKFは食物消費を減少させた(19
%、P<0.01)が、BCではその効果はなかった。
しかしながら、14日間の処置において、ブロモクリプ
チンとSKF38393とを組み合わせた処置(BC/
SKF)では、食物消費が46%(4.8±0.2から
2.6±g/日;P<0.001)、体重が15%(対
照において3.2g増から4.3減;P<0.005)
減少した(図1)。対照と比較して、絶対的に、BC/
SKF処置動物の脂質含有量は40%(4.2±0.2
から2.5±0.3gグリセロール/動物;P<0.0
003)減少し、一方蛋白含有量は8%(3.7±0.
08から4.0±0.08g/動物;P<0.05)増
加した。従って、対照マウスに比べて、BC/SKF処
置動物はより少ない食物を消費したが、実際蛋白量は増
加する一方、同時に体重及び脂肪を失った。この体の組
成に対する効果はSKF(P<0.003)又はBC
(P<0.04)単独処置においても観察されたが、そ
の程度はBC/SKFの組合せに比べて少なかった(P
<0.05)。BC単独及びSKF単独では血漿グルコ
ース濃度が有意に(それぞれ31%;P<0.02及び
43%;P<0.004)減少したが、BC/SKFの
組合せは血漿グルコースを(60%;P<0.000
4)実質的にそれぞれの薬剤単独より多く(P<0.0
3)減少させ、ユーグリセミックC57BL/6マウス
(+/+)(1)で報告された値と同等の値まで減少さ
せた。血漿インスリン水準は、BC及びBC/SKF処
置において同量減少した(50%;P<0.04)が、
SKF単独には影響されなかった。BC/SKFは血漿
トリグリセリド及び遊離脂肪酸水準を減少させた(36
%;P<0.05及び44%;P<0.007)が、B
C又はSKF単独では減少させなかった(表1)。これ
らのデータは、BC及びSKFの相互作用的効果により
ob/obマウスにおいて効果的に過食、肥満、インス
リン耐性、高血糖症、高インスリン症及び高脂血症が減
少することを示す。
【表1】
【図面の簡単な説明】
図1は体重対D2アゴニスト単独又はD1アゴニスト単独
又は本発明のD1/D2の組合せによる治療日のプロット
である。C57BL/6J ob/obマウスの体重あ
たりBC(10mg/kg)、BC及びSKF38393、又は
賦形剤を、2週間の間、毎日光照射開始後1時間に注射
して処置。アスタリスクは、全ての他の処置群に対する
体重変化の有意差(P<0.02)を示す。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 グルコース又は脂質代謝疾患のうち少な
    くとも1つを修飾又は調節する方法であって、そのよう
    な修飾又は調節を必要とするヒト又は脊椎動物の被検体
    にD1ドパミンアゴニストを、ドパミンD2アゴニストと
    組み合わせて投与することを含み、前記組合せた投与が
    以下の脂質及びグルコース代謝指標のうち少なくとも1
    つを改善するのに効果的である、グルコース又は脂質代
    謝疾患のうち少なくとも1つを修飾又は調節する方法:
    体重、体脂肪、血漿インスリン、血漿グルコース及び血
    漿脂質、並びに血漿リポ蛋白。
  2. 【請求項2】 前記D2アゴニストが、2−ブロモ−α
    −エルゴクリプチン、6−メチル−8−β−カルボベン
    ジルオキシアミノエチル−10−α−エルゴリン、8−
    アシルアミノエルゴリン、ペルゴリド、リスリド、6−
    メチル−8−α−(N−アシル)アミノ−9−エルゴリ
    ン、6−メチル−8−α−(N−フェニルアセチル)ア
    ミノ−9−エルゴリン、エルゴコミン、9,10−ジヒ
    ドロエルゴコミン、及びD−2−ハロゲン化−6−アル
    キル−8−置換エルゴリン、D−2−ブロモ−6−メチ
    ル−8−シアノメチルエルゴリンからなる群より選択さ
    れる麦角アルカロイドである請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記D1アゴニストがSKF38393
    を含む請求項1記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記麦角アルカロイドがブロモクリプチ
    ンを含む請求項2記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記D2アゴニストを一日の所定の時間
    に投与する請求項1記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記D1アゴニストを前記D2アゴニスト
    と略同時に投与する請求項5に記載の方法。
  7. 【請求項7】 グルコース又は脂質代謝疾患のうち少な
    くとも1つを修飾又は調節する方法であって、そのよう
    な修飾又は調節を必要とするヒト又は脊椎動物の被検体
    に、D1アゴニストを、アドレナリン作動性α1アンタゴ
    ニスト、アドレナリン作動性α2アゴニスト及びセロト
    ニン作動性阻害剤からなる群から選択される少なくとも
    1つの要素と組み合わせて投与することを含み、前記組
    合せの量が以下の脂質及びグルコース代謝指標のうち少
    なくとも1つに作用するのに充分である、グルコース又
    は脂質代謝疾患のうち少なくとも1つを修飾又は調節す
    る方法:体重、体脂肪、循環インスリン、血漿又は血液
    グルコース、血漿脂質、並びに血漿リポ蛋白。
  8. 【請求項8】 D1アゴニスト及び前記群の要素を一日
    の所定の時間に投与する請求項7記載の方法。
  9. 【請求項9】 前記D1アゴニストを前記群の要素と略
    同時に投与する請求項8記載の方法。
  10. 【請求項10】 グルコース又は脂質代謝疾患のうち少
    なくとも1つを修飾又は調節する方法であって、このよ
    うな修飾又は調節を必要とするヒト又は脊椎動物の被検
    体に、以下の脂質及びグルコース代謝指標のうち少なく
    とも1つを改善するのに充分な、α2アゴニスト、α1
    ンタゴニスト及びセロトニン作動性阻害剤のうち少なく
    とも1つと組み合わせ、さらにD2アゴニストと組み合
    わせてD1アゴニストを投与することを含む方法:体
    重、体脂肪、血漿インスリン、血漿グルコース及び血漿
    脂質。
  11. 【請求項11】 第1の量のドパミンD1アゴニスト;
    及び第2の量の、 (i)ドパミンD2アゴニスト;及び(ii)アドレナ
    リン作動性α1アンタゴニスト、アドレナリン作動性α2
    アゴニスト及びセロトニン作動性阻害剤のうち少なくと
    も1つからなる群から選ばれる少なくとも1つの要素を
    含む、グルコース及び脂質代謝疾患のうち少なくとも1
    つを修飾又は調節するための治療学的薬剤の組合せ。
  12. 【請求項12】 グルコース又は脂質代謝疾患のうち少
    なくとも1つを修飾又は調節する方法であって、前記修
    飾又は調節を必要とする被検者に(i)第1の量のD2
    アゴニスト;及び(ii)第2の用量の、アドレナリン
    作動性α1アンタゴニスト、アドレナリン作動性α2アゴ
    ニスト及びセロトニン作動性阻害剤のうちの少なくとも
    1つを投与することを含み、前記第1及び第2の量は以
    下のグルコース又は脂質代謝指標のうち少なくとも1つ
    を改善するのに充分である、グルコース又は脂質代謝疾
    患のうち少なくとも1つを修飾又は調節する方法:体
    重、体脂肪、血漿インスリン、血漿グルコース及び血漿
    脂質。
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