JPH09300895A - 蓄光、蛍光材料を利用した造形物及びその製造方法 - Google Patents

蓄光、蛍光材料を利用した造形物及びその製造方法

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JPH09300895A
JPH09300895A JP8146693A JP14669396A JPH09300895A JP H09300895 A JPH09300895 A JP H09300895A JP 8146693 A JP8146693 A JP 8146693A JP 14669396 A JP14669396 A JP 14669396A JP H09300895 A JPH09300895 A JP H09300895A
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molded article
phosphorescent
light
fluorescent material
phosphorescent material
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JP8146693A
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Inventor
Yoshitaka Sugiyama
善多佳 杉山
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Tenryu Industries Co Ltd
Original Assignee
Tenryu Industries Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 モニュメントやオブジェ等の装飾効果を増大
させることができる蓄光、蛍光材料を利用した造形物及
びその製造方法を提供する。 【解決手段】 プラスチック成形品や陶磁器等として造
形物の基体を形成する。そして、ステップS1で粉体状
の蓄光材料6または蛍光材料を揮発性溶液7に混入し、
この溶液をステップS2でエアーガン等を使用して霧状
にし、造形物の表面に吹付塗装する。造形物の塗装箇所
を限定する場合には、塗装を必要としない箇所をテーピ
ング等により覆っておく。造形物の表面が乾燥してか
ら、ステップS3で更に、クリアラッカー8をエアーガ
ン等を使用して霧状にし、造形物の上面に吹付塗装す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、蓄光、蛍光材料を
利用した造形物及びその製造方法に関するものであり、
特に、モニュメントやオブジェ等にも利用でき、置物や
壁掛け等の装飾効果を増大させることができる蓄光、蛍
光材料を利用した造形物及びその製造方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来より、夜光材料として各種の蛍光材
料や蓄光材料が知られている。蛍光材料は、蛍光を発す
る材料であり、光の刺激を受けて他の波長の光を発する
材料をいい、光化学的によく知られているのはアントラ
センである。通常、蛍光材料の残光時間は極めて短く、
外部からの光の刺激を停止すると速かにその発光は減衰
する。また、蓄光材料は、蛍光材料の範疇に入るもの
の、長時間に亘る残光特性を有する材料をいい、紫外線
等で刺激した後も、かなり長時間(数10分から数時
間)に亘り残光が肉眼で認識できる。蓄光材料は燐光材
料とも呼ばれ、蓄光材料には、例えば硫化亜鉛等を主と
した硫化物系のものがあり、これに光を照射すると、こ
のエネルギーを蓄えて、徐々に光を放出する。なお、こ
の蓄光材料にほんの微量のラジウム等の放射性物質を添
加し、その刺激によって、自ら発光するようにした発光
材料もある。更に、蛍光材料及び蓄光材料には、硫化物
系の他にも、酸素塩酸系や、ハロゲン化物系があるとと
もに、近年においては、特開平7−324186号公報
に記載のものもある。通常、これらの蓄光、蛍光材料の
残光色は、原材料等の素材によって相違する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のよう
に、従来の蛍光材料や蓄光材料は、比較的値段も高く、
利用範囲が限られていた。特に、モニュメントやオブジ
ェ等に使用すれば、極めて装飾効果を増大させることが
できるにも関わらず、蓄光、蛍光材料の用途発明は少な
く、時計の針及び文字盤、交通標識、蛍光灯、広告文字
等の一部に使用されているに過ぎなかった。また、単
に、モニュメントやオブジェ等に蛍光材料や蓄光材料を
塗布しただけでは、表面がザラつき塵芥等が付着し易
く、蛍光効果や蓄光効果が長期間に亘って維持されない
という問題があった。
【0004】そこで、本発明は、モニュメントやオブジ
ェ等にも利用でき、置物や壁掛け等の装飾効果を増大さ
せることができる蓄光、蛍光材料を利用した造形物及び
その製造方法の提供を課題とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明にかかる
蓄光、蛍光材料を利用した造形物は、所定形状を有する
造形物の表面に蓄光材料または蛍光材料の表面層を備え
たものである。
【0006】請求項2の発明にかかる蓄光、蛍光材料を
利用した造形物は、所定形状を有する透明体からなる中
空状の造形物の内面に蓄光材料または蛍光材料の内面層
を備えたものである。
【0007】請求項3の発明にかかる蓄光、蛍光材料を
利用した造形物は、所定形状を有する透明体からなる中
空状の造形物内に蓄光材料または蛍光材料が充填された
ものである。
【0008】請求項4の発明にかかる蓄光、蛍光材料を
利用した造形物は、蓄光材料または蛍光材料で所定形状
を有する造形物が形成されたものである。
【0009】したがって、請求項1乃至請求項4の発明
の蓄光材料を利用した造形物によれば、造形物に光を照
射し、光の照射を止めても、蓄光材料の残光により造形
物が肉眼で認識でき、暗闇の中でも造形物がくっきり浮
び上がる。また、蛍光材料を利用した造形物によれば、
造形物に通常ブラックライトと呼ばれる紫外線光の照射
によって蛍光材料が発光するので、暗闇の中でも造形物
がくっきり浮び上がる。
【0010】請求項5の発明にかかる蓄光、蛍光材料を
利用した造形物の製造方法は、粉体状の蓄光材料または
蛍光材料を混入した揮発性溶液を、所定形状を有する造
形物の表面に塗装し、更にその上面にクリア塗料を塗装
するものである。
【0011】したがって、請求項5の発明の蓄光、蛍光
材料を利用した造形物の製造方法によれば、造形物の表
面に満遍なく蓄光材料または蛍光材料を略均一に塗布で
き、その表面がクリア塗料でコーティングできる。
【0012】請求項6の発明にかかる蓄光、蛍光材料を
利用した造形物の製造方法は、粉体状の蓄光材料または
蛍光材料をクリア塗料に混入し、所定形状を有する造形
物の表面に塗装するものである。
【0013】したがって、請求項6の発明の蓄光、蛍光
材料を利用した造形物の製造方法によれば、造形物の表
面に満遍なく蓄光材料または蛍光材料を略均一に塗布で
きるとともに、その表面も滑らかに仕上がる。
【0014】請求項7の発明にかかる蓄光、蛍光材料を
利用した造形物の製造方法は、上記請求項5または請求
項6のいずれかの蓄光、蛍光材料を利用した造形物の製
造方法において、クリア塗料を彩色を有する透明な塗料
としたものである。
【0015】したがって、請求項7の発明の蓄光、蛍光
材料を利用した造形物の製造方法によれば、上記請求項
5または請求項6のいずれかの蓄光、蛍光材料を利用し
た造形物の製造方法の作用に加えて、蓄光材料の残光や
蛍光材料の発光はクリア塗料の彩色と合成される。
【0016】請求項8の発明にかかる蓄光、蛍光材料を
利用した造形物の製造方法は、粉体状の蓄光材料または
蛍光材料を混入した揮発性溶液を、所定形状を有する透
明体からなる中空状の造形物の内面に塗装するものであ
る。
【0017】したがって、請求項8の発明の蓄光、蛍光
材料を利用した造形物の製造方法によれば、造形物の表
面に塗装等を施すことなく、透明体からなる造形物の内
面に蓄光材料または蛍光材料の内面層を形成できる。
【0018】請求項9の発明にかかる蓄光、蛍光材料を
利用した造形物の製造方法は、粉体状の蓄光材料または
蛍光材料を固めて所定形状を有する造形物を形成するも
のである。ここで、粉体状の蓄光材料または蛍光材料を
固めるには、例えば、揮発性の接着剤溶液等を混入して
固める。
【0019】請求項10の発明にかかる蓄光、蛍光材料
を利用した造形物の製造方法は、固体状の蓄光材料また
は蛍光材料を彫って所定形状を有する造形物を形成する
ものである。
【0020】したがって、請求項5及び請求項6の発明
の蓄光、蛍光材料を利用した造形物の製造方法によれ
ば、造形物自体を蓄光材料または蛍光材料で形成でき
る。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
説明をする。図1は本発明の第一実施形態である蓄光材
料を利用した造形物を示す斜視図である。
【0022】図1に示すように、本実施形態の蓄光材料
を利用した造形物1は、花瓶状の壷2の上に天使の像3
及び鳩の像4が載っているとともに、花瓶状の壷2の側
部下方に花飾り5をつけた形状であり、この天使の像3
の表面及び鳩の像4の表面に各々蓄光材料6が塗布され
ている。つまり、天使の像3の表面及び鳩の像4の表面
には各々蓄光材料6の表面層が形成されている。花瓶状
の壷2、天使の像3、鳩の像4、及び花飾り5は、例え
ば、プラスチック成形品や陶磁器として形成されている
が、いかなる素材で形成してもよい。
【0023】このような造形物1は、結婚披露宴等のセ
レモニーに使用され、花瓶状の壷2の中央からドライア
イスによる白煙が溢れ出て流出するようになっている。
つまり、披露宴を盛上げるために、新郎新婦が入場する
際や、宴の途中の花束贈呈等のセレモニーの際に、花瓶
状の壷2の中央からドライアイスによる白煙を流出させ
る。この場合には、会場内は照明等で明るく、花瓶状の
壷2、天使の像3、鳩の像4、及び花飾り5には、照明
が照射されているので、会場内の人々は花瓶状の壷2の
上に天使の像3や鳩の像4等が載っている造形物1であ
ることを認識できる。この後、照明を消すことにより、
会場は暗くなるが、天使の像3及び鳩の像4の表面には
蓄光材料6が塗布されているので、蓄光材料6の残光で
天使の像3及び鳩の像4のみが浮き上がり、まるで天使
の像3及び鳩の像4が中空に浮んでいるように見える。
このため、造形物1の装飾効果が増し、宴を盛上げると
いう演出効果を大いに発揮できる。なお、この造形物1
は、必ずしも結婚披露宴等のセレモニーの使用に限定さ
れるものではない。また、天使の像3に塗布されている
蓄光材料6と、鳩の像4に塗布されている蓄光材料6の
素材を変えれば、異なる残光色を発する。更に、花飾り
5にも蓄光材料6を塗布すれば、花飾り5も残光を発す
るようにできる。
【0024】上記のような構成の造形物1は、所定形状
を有する造形物1の表面に蓄光材料6が塗布されてお
り、造形物1の表面層が蓄光材料6で形成されている。
したがって、造形物1に光を照射し、光の照射を止めて
も、蓄光材料6の残光により造形物1が肉眼で認識で
き、暗闇の中でも造形物1がくっきり浮び上がるので、
造形物1の装飾効果が増大する。特に、造形物1自体の
素材は問われないので、比較的安価に製造できる。
【0025】また、上記説明では、造形物1の表面層を
蓄光材料6で形成したが、蛍光材料で造形物1の表面層
を形成してもよい。この場合には、造形物1に通常ブラ
ックライトと呼ばれる紫外線光の照射によって蛍光材料
が発光するので、暗闇の中でも造形物1がくっきり浮び
上がり、造形物1の装飾効果が増大する。
【0026】ここで、この蓄光材料を利用した造形物の
製造方法について説明する。図2は本発明の第一実施形
態である蓄光材料を利用した造形物の製造方法を示す工
程図である。
【0027】まず、プラスチック成形品や陶磁器等の造
形物1の基体を形成する。そして、図2に示すように、
ステップS1で粉体状の蓄光材料6を揮発性溶液7に混
入する。この溶液をステップS2でエアーガン等を使用
して霧状にし、造形物1の表面に吹付塗装する。なお、
造形物1の塗装箇所を限定する場合には、塗装を必要と
しない箇所をテーピング等により覆っておく。造形物1
の表面が乾燥してから、ステップS3で更に、クリアラ
ッカー8をエアーガン等を使用して霧状にし、造形物1
の上面に吹付塗装する。また、造形物1の各構成物を別
個に形成しておき、蓄光材料6を塗布した構成物と塗布
してない構成物とを後で組付けて造形物1を形成しても
よい。
【0028】上記のような方法で、蓄光材料6を塗布し
た造形物1を製造することにより、造形物1の表面に満
遍なく蓄光材料6を略均一に塗布でき、蓄光材料6の表
面層を形成でき、その表面をクリアラッカー8でコーテ
ィングできる。したがって、耐候性が増し、造形物1の
表面が汚れても、洗浄等をすることができる。この結
果、長期間に亘って使用することができ、経済的であ
る。上記説明では、蓄光材料を利用した造形物の製造方
法について述べたが、蓄光材料6を蛍光材料に代えて
も、同様の製造方法とすることができ、同様の作用効果
を奏する。
【0029】なお、ここでは、蓄光材料6を混入した揮
発性溶液7やクリアラッカー8をエアーガン等を使用し
て造形物1の表面に吹付塗装する場合について説明した
が、必しも吹付塗装に限定されるものではなく、いかな
る方法で塗装してもよく、例えば、刷毛等を用いて塗布
してもよい。要するに、造形物1の表面に蓄光材料6の
表面層を形成できればよい。また、クリア塗料であれ
ば、クリアラッカー8に限定されるものではなく、彩色
を有する透明な塗料であっても構わない。彩色を有する
透明なクリア塗料でコーティングすれば、蓄光材料6の
残光はクリア塗料の彩色と合成され、蓄光材料6本来の
光と趣きの相違する残光となり、装飾性が増す。当然の
ことながら、蓄光材料6を蛍光材料に代えても、同様の
作用効果を奏する。
【0030】次に、この他の製造方法について説明す
る。図3は本発明の第一実施形態である蓄光材料を利用
した造形物の他の製造方法を示す工程図である。
【0031】この場合も、プラスチック成形品や陶磁器
として造形物1の基体を予め形成する。造形物1の塗装
箇所を限定する場合には、塗装を必要としない箇所をテ
ーピング等により覆っておく。そして、図3に示すよう
に、ステップS11で粉体状の蓄光材料6をクリアラッ
カー8に混入し、この溶液をステップS12でエアーガ
ン等を使用して霧状にし、造形物1の表面に吹付塗装す
る。
【0032】上記のような方法で、蓄光材料6を塗布し
た造形物1を製造しても、造形物1の表面に満遍なく蓄
光材料6を略均一に塗布できるとともに、その表面も滑
らかに仕上がるので、造形物1の表面に塵芥が付着しに
くく、塵芥が付着しても、容易に払い落すことができ
る。特に、塗装工程が1回で済むので、より簡単に製造
できる。
【0033】なお、ここでも、エアーガン等を使用して
造形物1の表面に吹付塗装する場合について説明した
が、刷毛等を用いて塗布してもよい。また、クリアラッ
カー8に代えて、クリア塗料でもよく、彩色を有する透
明なクリア塗料に蓄光材料6を混入したもので塗装すれ
ば、蓄光材料6の残光はクリア塗料の彩色と合成され、
趣きの相違する残光となり、装飾性が増す。さらに、蓄
光材料6を蛍光材料に代えても、同様の作用効果を奏す
る。
【0034】ところで、上記の各説明では、造形物1の
表面に蓄光材料6を使用したが、所定形状を有する透明
体からなる中空状の造形物の場合は、造形物の内面側に
蓄光材料を使用してもよい。
【0035】図4は本発明の第二実施形態である蓄光材
料を利用した造形物を示す断面図である。この造形物1
1はガラスやプラスチック等の透明体からなる美女の胸
像であり、内部は中空部11bを有する中空状となって
いる。そして、この造形物11の内面11aに、蓄光材
料6の内面層を形成したものである。蓄光材料6の内面
層は、例えば、塗装等によって容易に形成できる。
【0036】図5は本発明の第三実施形態である蓄光材
料を利用した造形物を示す断面図である。この造形物1
1もガラスやプラスチック等の透明体からなり、内部は
中空部11bを有する中空状となっている。そして、こ
の造形物11の中空部11bに、蓄光材料6を充填し、
蓋11cをしたものである。造形物11の中空部11b
の形状が複雑であっても、中空部11b全体に蓄光材料
6を充填できるように、粉体状の蓄光材料6を使用する
のが好ましい。
【0037】したがって、上記第二実施形態及び第三実
施形態で示す蓄光材料を利用した造形物においても、造
形物11に光を照射し、光の照射を止めても、蓄光材料
6の残光により造形物11が肉眼で認識でき、暗闇の中
でも造形物11がくっきり浮び上がるので、造形物11
の装飾効果が増大する。しかも、造形物11の内側に蓄
光材料6が使用されているので、蓄光材料6が剥れにく
く、造形物11の表面に塵芥が付着しても、容易に払い
落すことができ、造形物11の表面が汚れても、洗浄等
をすることができる。特に、造形物11の内面11aに
蓄光材料6の内面層を形成すれば、造形物11の中空部
11bに蓄光材料6を充填する場合に比べて、蓄光材料
6が少なくて同等の効果を奏するので、経済的である。
本実施形態においても、蓄光材料6を蛍光材料に代える
ことができ、造形物11にブラックライトを照射するこ
とによって蛍光材料が発光し、造形物11の装飾効果が
増大する。しかも、造形物11の表面が汚れても、容易
に清掃等をすることができる。
【0038】なお、上記各実施形態では、造形物自体は
別の素材で形成し、この造形物の表面等に蓄光材料6を
塗布したものについて説明したが、造形物1自体を蓄光
材料6で形成してもよい。例えば、図1において、天使
の像3のみを蓄光材料6で形成し、この天使の像3を花
瓶状の壷2に載せた形状の造形物1としてもよい。この
場合にも、上記説明と同様に、造形物1に光を照射し、
光の照射を止めても、蓄光材料6の残光により天使の像
3が肉眼で認識でき、暗闇の中でも天使の像3がくっき
り浮び上がるので、造形物1の装飾効果が増大する。
【0039】この蓄光材料6を利用した造形物1の製造
方法としては、粉体状の蓄光材料6を固めて造形物1を
形成することができる。粉体状の蓄光材料6を固めるに
は、例えば、揮発性の接着剤溶液等を混入して固める。
【0040】また、この他に、固体状の蓄光材料6を彫
って所定形状を有する造形物1を形成してもよい。
【0041】このように、造形物1自体を蓄光材料6で
形成すれば、蓄光効果が増し、造形物1が損傷しても、
造形物1全体の蓄光効果が損なわれない。つまり、天使
の像3の表面に傷等がついても、天使の像3自体が蓄光
材料6で形成されているので、塗装等が剥れたりせず、
天使の像3全体が残光を発する。
【0042】この場合にも、蓄光材料6を蛍光材料に代
えることができ、造形物1自体を蛍光材料で形成して
も、同様の作用効果を奏する。
【0043】特に、粉体状の蓄光材料6や蛍光材料を固
めて造形物1を形成すれば、複雑な形状の造形物1を容
易に形成でき、型材を利用することにより、同一造形物
1を複数製造することができ、製造原価を低減できる。
【0044】ところで、上記説明では、置物としての造
形物1について述べたが、造形物1の形状は、必ずし
も、上記形状に限定されるものではなく、いかなる形状
であっても構わない。また、置物に限らず、壁掛けや、
壁飾り、天井から吊るすものや、天井飾り等の造形物1
であってもよい。さらに、使用目的も結婚披露宴用に限
定されるものではない。要するに、モニュメントやオブ
ジェ等にも利用でき、置物や壁掛け等の装飾効果を増大
させることができればよい。
【0045】
【発明の効果】以上のように、請求項1乃至請求項4の
発明の蓄光、蛍光材料を利用した造形物は、造形物に光
を照射し、光の照射を止めても、蓄光材料または蛍光材
料の残光により造形物が肉眼で認識でき、暗闇の中でも
造形物がくっきり浮び上がるので、造形物の装飾効果が
増大する。特に、請求項1の発明の蓄光、蛍光材料を利
用した造形物は、造形物自体の素材が問われないので、
比較的安価に製造できる。また、請求項2及び請求項3
の発明の蓄光、蛍光材料を利用した造形物は、造形物の
内側に蓄光材料または蛍光材料が使用されているので、
造形物の表面に塵芥が付着したり汚れても、容易に洗浄
等をすることができる。
【0046】請求項5の発明の蓄光、蛍光材料を利用し
た造形物の製造方法は、造形物の表面に満遍なく蓄光材
料または蛍光材料を略均一に塗布でき、その表面がクリ
ア塗料でコーティングできるので、耐候性が増し、造形
物の表面が汚れても、洗浄等をすることができる。
【0047】請求項6の発明の蓄光、蛍光材料を利用し
た造形物の製造方法は、造形物の表面に満遍なく蓄光材
料または蛍光材料を略均一に塗布できるとともに、その
表面も滑らかに仕上がるので、造形物の表面に塵芥が付
着しにくく、塵芥が付着しても、容易に払い落すことが
できる。
【0048】請求項7の発明の蓄光、蛍光材料を利用し
た造形物の製造方法は、上記請求項5または請求項6の
いずれかの蓄光、蛍光材料を利用した造形物の製造方法
の効果に加えて、蓄光材料または蛍光材料の残光はクリ
ア塗料の彩色と合成されるので、蓄光材料または蛍光材
料本来の光と趣きの相違する残光となり、装飾性が増
す。
【0049】請求項8の発明の蓄光、蛍光材料を利用し
た造形物の製造方法は、造形物の表面に塗装等を施すこ
となく、透明体からなる造形物の内面に蓄光材料または
蛍光材料の内面層を形成できるので、蓄光材料または蛍
光材料が剥れにくく、耐久性が増す。
【0050】請求項9及び請求項10の発明の蓄光、蛍
光材料を利用した造形物の製造方法は、造形物自体を蓄
光材料または蛍光材料で形成できるので、蓄光効果が増
し、造形物が損傷しても、造形物全体の蓄光効果が損な
われない。特に、請求項5の発明の蓄光、蛍光材料を利
用した造形物の製造方法は、複雑な形状の造形物を容易
に形成でき、型材を利用すれば、同一造形物を複数製造
するのに適する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施形態である蓄光材料を利用し
た造形物を示す斜視図である。
【図2】本発明の第一実施形態である蓄光材料を利用し
た造形物の製造方法を示す工程図である。
【図3】本発明の第一実施形態である蓄光材料を利用し
た造形物の他の製造方法を示す工程図である。
【図4】本発明の第二実施形態である蓄光材料を利用し
た造形物を示す断面図である。
【図5】本発明の第三実施形態である蓄光材料を利用し
た造形物を示す断面図である。
【符号の説明】
1 造形物 2 花瓶状の壷 3 天使の像 4 鳩の像 5 花飾り 6 蓄光材料 7 揮発性溶液 8 クリアラッカー 11 造形物 11a 内面 11b 中空部

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定形状を有する造形物の表面に蓄光、
    蛍光材料の表面層を具備することを特徴とする蓄光、蛍
    光材料を利用した造形物。
  2. 【請求項2】 所定形状を有する透明体からなる中空状
    の造形物の内面に蓄光、蛍光材料の内面層を具備するこ
    とを特徴とする蓄光、蛍光材料を利用した造形物。
  3. 【請求項3】 所定形状を有する透明体からなる中空状
    の造形物内に蓄光、蛍光材料が充填されていることを特
    徴とする蓄光、蛍光材料を利用した造形物。
  4. 【請求項4】 蓄光、蛍光材料で所定形状を有する造形
    物が形成されたことを特徴とする蓄光、蛍光材料を利用
    した造形物。
  5. 【請求項5】 粉体状の蓄光、蛍光材料を混入した揮発
    性溶液を、所定形状を有する造形物の表面に塗装し、更
    にその上面にクリア塗料を塗装することを特徴とする蓄
    光、蛍光材料を利用した造形物の製造方法。
  6. 【請求項6】 粉体状の蓄光、蛍光材料をクリア塗料に
    混入し、所定形状を有する造形物の表面に塗装すること
    を特徴とする蓄光、蛍光材料を利用した造形物の製造方
    法。
  7. 【請求項7】 前記クリア塗料は、彩色を有する透明な
    塗料であることを特徴とする請求項5または請求項6の
    いずれかに記載の蓄光、蛍光材料を利用した造形物の製
    造方法。
  8. 【請求項8】 粉体状の蓄光、蛍光材料を混入した揮発
    性溶液を、所定形状を有する透明体からなる中空状の造
    形物の内面に塗装することを特徴とする蓄光、蛍光材料
    を利用した造形物の製造方法。
  9. 【請求項9】 粉体状の蓄光、蛍光材料を固めて所定形
    状を有する造形物を形成することを特徴とする蓄光、蛍
    光材料を利用した造形物の製造方法。
  10. 【請求項10】 固体状の蓄光、蛍光材料を彫って所定
    形状を有する造形物を形成することを特徴とする蓄光、
    蛍光材料を利用した造形物の製造方法。
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