JPH09299498A - ケーブル又はケーブル管の防火処理用積層体 - Google Patents

ケーブル又はケーブル管の防火処理用積層体

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JPH09299498A
JPH09299498A JP8121461A JP12146196A JPH09299498A JP H09299498 A JPH09299498 A JP H09299498A JP 8121461 A JP8121461 A JP 8121461A JP 12146196 A JP12146196 A JP 12146196A JP H09299498 A JPH09299498 A JP H09299498A
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JP
Japan
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cable
composite sheet
flame
sheet
metal foil
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Pending
Application number
JP8121461A
Other languages
English (en)
Inventor
Tadashi Naruse
正 成瀬
Takakazu Kobayashi
敬和 小林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
SHINSEI DENZAI KK
Furukawa Techno Material Co Ltd
Original Assignee
SHINSEI DENZAI KK
Furukawa Techno Material Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 十分な耐火性と断熱性が得られ、比較的コス
トが安く、取り扱いも容易な、ケーブル又はケーブル管
の防火処理用積層体を提供する。 【解決手段】 2枚の難燃性発泡プラスチックシート4
a、4bを、間に紙−金属箔複合シート5aを挟んで積
層してなる積層部材3を内層側に配置し、その外側に紙
−金属箔複合シート5bを介してセラミックファイバー
ブランケット8を積層し、さらにその外側にガラスクロ
ス−金属箔複合シート9を積層したものを、ケーブル1
の防火処理用積層体2とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、可燃性のケーブル又は
可燃性のケーブルが引き込まれたケーブル管の防火処理
に用いる積層体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電気通信ケーブル、光通信ケーブルまた
は電力ケーブルなどのケーブルは一般に、絶縁体、保護
被覆またはシースなどにポリエチレンのような可燃性材
料を使用しているため、火災にあうと長手方向に延焼す
る危険性がある。
【0003】このため従来は、ケーブルに防火シートを
巻いて防火処理を行っている。従来の防火シートは、耐
火性の断熱材であるセラミックファイバーブランケット
(JIS R3311)の両面に、ガラスクロスとアル
ミ箔を張り合わせた複合シートを、ガラスクロスを外側
に向けて積層したものである。セラミックファイバーブ
ランケットはセラミックファイバー同士の結合力が弱
く、表面部のセラミックファイバーが離脱しやすいの
で、複合シートはセラミックファイバーブランケットの
両面を保護する働きをしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の防火シートはセ
ラミックファイバーブランケットの厚さによって断熱性
能を確保するものであるため、必要な断熱性能を得るた
めには厚さをかなり厚くしなければないない。その結
果、高価なセラミックファイバーブランケットの使用量
が多くなり、コスト高になるだけでなく、ケーブルに巻
き付ける際に、ゴワゴワして取り扱い難く、かつ重いた
め、巻き付け作業がやりにくいという問題がある。
【0005】本発明の目的は、以上のような問題点に鑑
み、十分な耐火性と断熱性が得られ、比較的コストが安
く、取り扱いも容易な、ケーブル又はケーブル管の防火
処理用積層体を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、請求項1の発明の防火処理用積層体は、難燃性発泡
プラスチックシートを2層以上、間に紙−金属箔複合シ
ートを挟んで積層してなる積層部材を内層側に配置し、
その外側に紙−金属箔複合シートを介して耐火性断熱材
を積層し、さらにその外側にガラスクロス−金属箔複合
シートを積層したことを特徴とするものである。
【0007】また請求項2の発明の防火処理用積層体
は、難燃性発泡プラスチックシートを2層以上、間にカ
ーボン繊維不織布−金属箔複合シートを挟んで積層して
なる積層部材を内層側に配置し、その外側にカーボン繊
維不織布−金属箔複合シートを介して耐火性断熱材を積
層し、さらにその外側にガラスクロス−金属箔複合シー
トを積層したことを特徴とするものである。
【0008】また請求項3の発明の防火処理用積層体
は、難燃性発泡ポリエチレンシートと吸水性シートを積
層してなる積層部材を内層側に配置し、その外側に紙−
金属箔複合シートまたはカーボン繊維不織布−金属箔複
合シートを介して耐火性断熱材を積層し、さらにその外
側にガラスクロス−金属箔複合シートを積層したことを
特徴とするものである。
【0009】難燃性発泡プラスチックシートとしては、
難燃性発泡ポリエチレンシートやメラミン樹脂発泡シー
トなどを使用することができるが、特に難燃性発泡ポリ
エチレンシートを使用することが好ましい。難燃性発泡
ポリエチレンシートは水酸化物を含んでいて、加熱され
ると水分を発生するので、温度上昇を遅らせる効果が高
い。耐火性断熱材としては、セラミックファイバーブラ
ンケット、熱発泡性耐火材またはカーボン繊維不織布積
層体などを使用することができる。複合シートの金属箔
としては、熱反射性が良好で軽量なアルミ箔を使用する
ことが好ましい。
【0010】本発明の防火処理用積層体では、外層側の
耐火性断熱材と内層側の難燃性発泡プラスチックシート
が主な断熱層を構成する。難燃性発泡プラスチックシー
トはセラミックファイバーブランケット等の耐火性断熱
材より耐熱性が低いが、外側のガラスクロス−金属箔複
合シートと耐火性断熱材により火炎からしゃ断されるた
め、耐火性断熱材ほど高温になることはない。このため
耐熱性が低くても熱的損傷を受けることは少ない。
【0011】また請求項1または2の防火処理用積層体
では、内層側に、難燃性発泡プラスチックシートを2層
以上、間に紙−金属箔複合シートまたはカーボン繊維不
織布−金属箔複合シートを挟んで積層した積層部材が配
置されているため、難燃性発泡プラスチックシートの断
熱性と、複合シートの金属箔の熱反射性とでケーブル又
はケーブル管の温度上昇を抑制することになり、難燃性
発泡プラスチックシートのみの場合より断熱性が良くな
る。
【0012】また請求項3の防火処理用積層体では、内
層側に、難燃性発泡ポリエチレンシートと吸水性シート
を積層した積層部材が配置されているため、加熱された
ときに難燃性発泡ポリエチレンシートから出る水分が吸
水性シートに捕捉されて発散しにくくなるため、やはり
温度上昇抑制効果が高い。
【0013】本発明の防火処理用積層体を使用すると、
外側の複合シートの火炎しゃ断性と、耐火性断熱材の耐
火断熱性と、中間の複合シートの金属箔の熱反射性と、
内層側の積層部材の断熱性により、内部のケーブル又は
ケーブル管の温度上昇が抑制され、火炎が当たる状態で
少なくとも20分間はケーブルの機能を維持することが
可能となる。
【0014】本発明の防火処理用積層体は、難燃性発泡
プラスチックシートを使用した分だけ、耐火性断熱材の
厚さを薄くすることが可能であり、かつ難燃性発泡プラ
スチックシートは耐火性断熱材より安価であるため、全
体としてはコスト安になる。
【0015】
【発明の実施の形態】
〔実施形態1〕図1は請求項1の発明の一実施形態を示
す。図において、1はケーブル、2はその外周に設けら
れた防火処理用積層体である。この防火処理用積層体2
は、内層側に、2枚の難燃性発泡プラスチックシート4
a、4bを間に紙6とアルミ箔7の複合シート5aを挟
んで積層してなる積層部材3を備えている。複合シート
5aはアルミ箔7を外側にしてある。
【0016】この積層部材3の外側には、紙6とアルミ
箔7の複合シート5bを介して、セラミックファイバー
ブランケット8が積層されている。複合シート5bはア
ルミ箔7を外側にして積層されている。さらにセラミッ
クファイバーブランケット8の外側には、織り目の粗い
(JIS R3414 EP11E)ガラスクロス10
とアルミ箔7の複合シート9が、アルミ箔7を外側にし
て積層されている。各層は接着剤で接合されている。
【0017】図1の構成の防火処理用積層体を試作し
た。難燃性発泡プラスチックシート4a、4bとしては
厚さ10mmの難燃性発泡ポリエチレンシートを用い
た。複合シート5a、5bの紙6の厚さは約120μ
m、アルミ箔7の厚さは20μm、セラミックファイバ
ーブランケット8の厚さは6mm、最外層の複合シート
9のガラスクロス10の厚さは約110μm、アルミ箔
7の厚さは20μmとした。
【0018】この防火処理用積層体2をケーブル1に巻
いて耐火試験を行った。耐火試験は、IEEE383の
規定により、垂直開放トレイに防火処理用積層体を巻い
たケーブルをセットし、ガスバーナーの炎を20分間当
てるというものである。試験に用いたケーブルはポリエ
チレン絶縁・ポリエチレンシース通信ケーブル(PEC
・H 0.9×200 対)である。試験中のケーブルの温度上
昇を調べるため、防火シートとケーブルの間に温度検出
器をセットした。また通信機能の維持を調べるため、ケ
ーブル内部の絶縁心線対の絶縁抵抗を測定した。
【0019】この耐火試験では、バーナーの炎を20分
間当ててもケーブルは燃焼せず、延焼を防止できること
が確認された。また絶縁抵抗は、火炎を当て始めてから
20分を経過しても全く低下せず、ケーブルとしての機
能が十分維持できることが分かった。ケーブル表面の最
高温度は140℃であった。試験後のケーブルシースの
外観は、溶融した形跡はあるが、ほぼ良好であった。
【0020】〔実施形態2〕図2は請求項1の発明の他
の実施形態を示す。この防火処理用積層体2が実施形態
1と異なる点は、最外層の複合シート9のガラスクロス
10として織り目の密な(JIS R3414 EP1
8)ガラスクロスを使用したことである。それ以外は図
1と同じであるので、同一部分には同一符号を付してあ
る。
【0021】図2の構成の防火処理用積層体を試作し
た。難燃性発泡プラスチックシート4a、4bの材質、
各層の厚さ等は実施形態1と同じである。この防火処理
用積層体2をケーブル1に巻いて、実施形態1と同じ耐
火試験を行った。その結果、バーナーの炎を20分間当
ててもケーブルは燃焼せず、延焼を防止できることが確
認された。また絶縁抵抗は、火炎を当て始めてから20
分を経過しても全く低下せず、ケーブルとしての機能が
十分維持できることが分かった。ケーブル表面の最高温
度は132℃であった。試験後のケーブルシースの外観
は、溶融した形跡はあるが、ほぼ良好であった。
【0022】〔実施形態3〕図3は請求項1の発明のさ
らに他の実施形態を示す。この防火処理用積層体2が実
施形態1と異なる点は、外層側の耐火性断熱材として熱
発泡性耐火シート11を使用したことである。それ以外
は図1と同じであるので、同一部分には同一符号を付し
てある。熱発泡性耐火シート11は火災の熱で加熱され
ると3〜50倍に発泡し、かつ発泡した状態で耐火性を
保持するものである。このようなものとしては株式会社
古河テクノマテリアル製のダンシールD(商品名)など
が市販されている。
【0023】図3の構成の防火処理用積層体を試作し
た。熱発泡性耐火シート11の厚さは2mm、それ以外
の層の厚さ及び材質は実施形態1と同じである。この防
火処理用積層体2をケーブル1に巻いて、実施形態1と
同じ耐火試験を行った。その結果、バーナーの炎を20
分間当ててもケーブルは燃焼せず、延焼を防止できるこ
とが確認された。また絶縁抵抗は、火炎を当て始めてか
ら20分を経過しても全く低下せず、ケーブルとしての
機能が十分維持できることが分かった。ケーブル表面の
最高温度は130℃であった。試験後のケーブルシース
の外観は、溶融した形跡はあるが、ほぼ良好であった。
【0024】〔実施形態4〕図4は請求項1の発明のさ
らに他の実施形態を示す。この防火処理用積層体2が実
施形態1と異なる点は、最外層の複合シート9を、ガラ
スクロス10を外側にして積層したことである。それ以
外は図1と同じであるので、同一部分には同一符号を付
してある。
【0025】図4の構成の防火処理用積層体を試作し
た。難燃性発泡プラスチックシート4a、4bの材質、
各層の厚さ等は実施形態1と同じである。この防火処理
用積層体2をケーブル1に巻いて、実施形態1と同じ耐
火試験を行った。その結果、バーナーの炎を20分間当
ててもケーブルは燃焼せず、延焼を防止できることが確
認された。また絶縁抵抗は、火炎を当て始めてから20
分を経過しても全く低下せず、ケーブルとしての機能が
十分維持できることが分かった。ケーブル表面の最高温
度は135℃であった。試験後のケーブルシースの外観
は、溶融した形跡はあるが、ほぼ良好であった。
【0026】〔実施形態5〕図5は請求項2の発明の一
実施形態を示す。この防火処理用積層体2は、内層側
に、2枚の難燃性発泡プラスチックシート4a、4b
を、間にカーボン繊維不織布13とアルミ箔7の複合シ
ート12aを挟んで積層してなる積層部材3を備えてい
る。複合シート12aはアルミ箔7を外側にして積層さ
れている。この積層部材3の外側には、カーボン繊維不
織布13とアルミ箔7の複合シート12bを介して、セ
ラミックファイバーブランケット8が積層されている。
複合シート12bはアルミ箔7を外側にしてある。さら
にセラミックファイバーブランケット8の外側には、織
り目の粗いガラスクロス10とアルミ箔7の複合シート
9が、アルミ箔7を外側にして積層されている。各層は
接着剤で接合されている。
【0027】図5の構成の防火処理用積層体を試作し
た。難燃性発泡プラスチックシート4a、4bとしては
厚さ10mmの難燃性発泡ポリエチレンシートを用い
た。複合シート12a、12bのカーボン繊維不織布1
3の厚さは約50μm、アルミ箔7の厚さは20μm、
セラミックファイバーブランケット8の厚さは6mm、
最外層の複合シート9のガラスクロス10の厚さは約1
10μm、アルミ箔7の厚さは20μmとした。
【0028】この防火処理用積層体2をケーブル1に巻
いて、実施形態1と同じ耐火試験を行った。その結果、
バーナーの炎を20分間当ててもケーブルは燃焼せず、
延焼を防止できることが確認された。また絶縁抵抗は、
火炎を当て始めてから20分を経過しても全く低下せ
ず、ケーブルとしての機能が十分維持できることが分か
った。ケーブル表面の最高温度は146℃であった。試
験後のケーブルシースの外観は、溶融した形跡はある
が、ほぼ良好であった。
【0029】〔実施形態6〕図6は請求項2の発明の他
の実施形態を示す。この防火処理用積層体2が実施形態
5と異なる点は、外層側の耐火性断熱材としてカーボン
繊維不織布の積層体14を使用したことである。それ以
外は図5と同じであるので、同一部分には同一符号を付
してある。
【0030】図6の構成の防火処理用積層体を試作し
た。カーボン繊維不織布積層体14はカーボン繊維不織
布を4枚重ねたもので、その厚さは約0.2mmであっ
た。それ以外の層の厚さ及び材質は実施形態5と同じで
ある。この防火処理用積層体2をケーブル1に巻いて、
実施形態1と同じ耐火試験を行った。その結果、バーナ
ーの炎を20分間当ててもケーブルは燃焼せず、延焼を
防止できることが確認された。また絶縁抵抗は、火炎を
当て始めてから20分を経過しても全く低下せず、ケー
ブルとしての機能が十分維持できることが分かった。ケ
ーブル表面の最高温度は163℃であった。試験後のケ
ーブルシースの外観は、溶融した形跡はあるが、ほぼ良
好であった。
【0031】〔実施形態7〕図7は請求項3の発明の一
実施形態を示す。この防火処理用積層体2は、内層側
に、難燃性発泡ポリエチレンシート4の両面に吸水性シ
ート15a、15bを積層してなる積層部材3を備えて
いる。吸水性シート15a、15bは難燃性発泡プラス
チックシート4が加熱されたときに発生する水分を吸収
して、発散し難くするためのものである。この積層部材
3の外側には、紙6とアルミ箔7の複合シート5を介し
て、セラミックファイバーブランケット8が積層されて
いる。複合シート5はアルミ箔7を外側にしてある。さ
らにセラミックファイバーブランケット8の外側には、
織り目の粗いガラスクロス10とアルミ箔7の複合シー
ト9が、アルミ箔7を外側にして積層されている。各層
は接着剤で接合されている。
【0032】図7の構成の防火処理用積層体を試作し
た。難燃性発泡ポリエチレンシート4の厚さは10mm
とし、吸水性シート15a、15bとしては厚さ0.2
5mmの福岡クロス工業製吸水性シートを用いた。また
複合シート5の紙6の厚さは約120μm、アルミ箔7
の厚さは20μm、セラミックファイバーブランケット
8の厚さは6mm、最外層の複合シート9のガラスクロ
ス10の厚さは約110μm、アルミ箔7の厚さは20
μmとした。
【0033】この防火処理用積層体2をケーブル1に巻
いて、実施形態1と同じ耐火試験を行った。その結果、
バーナーの炎を20分間当ててもケーブルは燃焼せず、
延焼を防止できることが確認された。また絶縁抵抗は、
火炎を当て始めてから20分を経過しても全く低下せ
ず、ケーブルとしての機能が十分維持できることが分か
った。ケーブル表面の最高温度は145℃であった。試
験後のケーブルシースの外観は、溶融した形跡はある
が、ほぼ良好であった。
【0034】〔実施形態8〕図8は請求項3の発明の他
の実施形態を示す。この防火処理用積層体2が実施形態
7と異なる点は、内層側に、2枚の難燃性発泡ポリエチ
レンシート4a、4bを、間に吸水性シート15を挟ん
で積層してなる積層部材3を使用したことである。それ
以外は図7と同じであるので同一部分には同一符号を付
してある。
【0035】図8の構成の防火処理用積層体を試作し
た。各層の厚さは実施形態7と同じである。この防火処
理用積層体2をケーブル1に巻いて、実施形態1と同じ
耐火試験を行った。その結果、バーナーの炎を20分間
当ててもケーブルは燃焼せず、延焼を防止できることが
確認された。また絶縁抵抗は、火炎を当て始めてから2
0分を経過しても全く低下せず、ケーブルとしての機能
が十分維持できることが分かった。ケーブル表面の最高
温度は155℃であった。試験後のケーブルシースの外
観は、溶融した形跡はあるが、ほぼ良好であった。
【0036】〔実施形態9〕図9は請求項3の発明のさ
らに他の実施形態を示す。この防火処理用積層体2は、
内層側に、カーボン繊維不織布13とアルミ箔7の複合
シート12aと、吸水性シート15と、難燃性発泡ポリ
エチレンシート4とを積層してなる積層部材3を備えて
いる。複合シート12aはアルミ箔7を外側にしてあ
る。この積層部材3の外側には、カーボン繊維不織布1
3とアルミ箔7の複合シート12bを介して、セラミッ
クファイバーブランケット8が積層されている。複合シ
ート12bはアルミ箔7を外側にして積層されている。
さらにセラミックファイバーブランケット8の外側に
は、織り目の粗いガラスクロス10とアルミ箔7の複合
シート9が、アルミ箔7を外側にして積層されている。
各層は接着剤で接合されている。
【0037】図9の構成の防火処理用積層体を試作し
た。難燃性発泡ポリエチレンシート4の厚さは10mm
とし、吸水性シート15としては厚さ0.25mmの福
岡クロス工業製吸水性シートを用いた。また複合シート
12a、12bのカーボン繊維不織布13の厚さは約5
0μm、アルミ箔7の厚さは20μm、セラミックファ
イバーブランケット8の厚さは6mm、最外層の複合シ
ート9のガラスクロス10の厚さは約110μm、アル
ミ箔7の厚さは20μmとした。
【0038】この防火処理用積層体2をケーブル1に巻
いて、実施形態1と同じ耐火試験を行った。その結果、
バーナーの炎を20分間当ててもケーブルは燃焼せず、
延焼を防止できることが確認された。また絶縁抵抗は、
火炎を当て始めてから20分を経過しても全く低下せ
ず、ケーブルとしての機能が十分維持できることが分か
った。ケーブル表面の最高温度は150℃であった。試
験後のケーブルシースの外観は、溶融した形跡はある
が、ほぼ良好であった。
【0039】〔実施形態10〕図10は請求項3の発明
のさらに他の実施形態を示す。この防火処理用積層体2
は実施形態7と近似しており、実施形態7と異なる点
は、内層側の積層部材3と外層側のセラミックファイバ
ーブランケット8の間に、カーボン繊維不織布13とア
ルミ箔7の複合シート12を介在させたことである。複
合シート12はアルミ箔7を外側にしてある。それ以外
は図7と同じであるので同一部分には同一符号が付して
ある。
【0040】図10の構成の防火処理用積層体を試作し
た。複合シート12のカーボン繊維不織布13の厚さは
約50μm、アルミ箔7の厚さは20μmであり、その
他の層の厚さは実施形態7と同じである。この防火処理
用積層体2をケーブル1に巻いて、実施形態1と同じ耐
火試験を行った。その結果、バーナーの炎を20分間当
ててもケーブルは燃焼せず、延焼を防止できることが確
認された。また絶縁抵抗は、火炎を当て始めてから20
分を経過しても全く低下せず、ケーブルとしての機能が
十分維持できることが分かった。ケーブル表面の最高温
度は155℃であった。試験後のケーブルシースの外観
は、溶融した形跡はあるが、ほぼ良好であった。
【0041】〔実施形態11〕図11は請求項3の発明
のさらに他の実施形態を示す。この防火処理用積層体2
は実施形態8と近似しており、実施形態8と異なる点
は、内層側の積層部材3と外層側のセラミックファイバ
ーブランケット8の間に、カーボン繊維不織布13とア
ルミ箔7の複合シート12を介在させたことである。複
合シート12はアルミ箔7を外側にしてある。それ以外
は図8と同じであるので同一部分には同一符号が付して
ある。
【0042】図11の構成の防火処理用積層体を試作し
た。複合シート12のカーボン繊維不織布13の厚さは
約50μm、アルミ箔7の厚さは20μmであり、その
他の層の厚さは実施形態7と同じである。この防火処理
用積層体2をケーブル1に巻いて、実施形態1と同じ耐
火試験を行った。その結果、バーナーの炎を20分間当
ててもケーブルは燃焼せず、延焼を防止できることが確
認された。また絶縁抵抗は、火炎を当て始めてから20
分を経過しても全く低下せず、ケーブルとしての機能が
十分維持できることが分かった。ケーブル表面の最高温
度は150℃であった。試験後のケーブルシースの外観
は、溶融した形跡はあるが、ほぼ良好であった。
【0043】〔実施形態12〕図12は請求項3の発明
の一実施形態を示す。この防火処理用積層体2は、内層
側に、難燃性発泡ポリエチレンシート4aと、吸水性シ
ート15aと、難燃性発泡ポリエチレンシート4bと、
吸水性シート15bとを積層してなる積層部材3を備え
ている。この積層部材3の外側には、紙6とアルミ箔7
の複合シート5を介して、カーボン繊維不織布積層体1
4が積層されている。複合シート5はアルミ箔7を外側
にしてある。さらにカーボン繊維不織布積層体14の外
側には、織り目の粗いガラスクロス10とアルミ箔7の
複合シート9が、アルミ箔7を外側にして積層されてい
る。各層は接着剤で接合されている。
【0044】図12の構成の防火処理用積層体を試作し
た。難燃性発泡ポリエチレンシート4a、4bの厚さは
それぞれ10mmとし、吸水性シート15a、15bと
しては厚さ0.25mmの福岡クロス工業製吸水性シー
トを用いた。また複合シート5の紙6の厚さは約120
μm、アルミ箔7の厚さは20μmである。カーボン繊
維不織布積層体14はカーボン繊維不織布を4枚重ねた
もので、その厚さは約0.2mmである。最外層の複合
シート9のガラスクロス10の厚さは約110μm、ア
ルミ箔7の厚さは20μmとした。
【0045】この防火処理用積層体2をケーブル1に巻
いて、実施形態1と同じ耐火試験を行った。その結果、
バーナーの炎を20分間当ててもケーブルは燃焼せず、
延焼を防止できることが確認された。また絶縁抵抗は、
火炎を当て始めてから20分を経過しても全く低下せ
ず、ケーブルとしての機能が十分維持できることが分か
った。ケーブル表面の最高温度は164℃であった。試
験後のケーブルシースの外観は、溶融した形跡はある
が、ほぼ良好であった。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように本発明の防火処理用
積層体を使用すれば、火災が発生したときに、ケーブル
の延焼またはケーブル管内のケーブルの熱的損傷を防止
できると共に、一定時間(少なくとも20分以上)ケー
ブルとしての機能を維持することができる。したがって
火災の拡大防止、火災時の情報伝達機能の確保や照明の
確保などに顕著な効果がある。
【0047】また本発明の防火処理用積層体は断熱作用
の一部を難燃性発泡プラスチックシートが担う構造であ
るため、耐火性断熱材の厚さが薄くて済み、コスト安で
ある。また難燃性発泡プラスチックシートは耐火性断熱
材より耐熱性は低いが、ガラスクロス−金属箔複合シー
トと耐火性断熱材により火炎から遮断された位置にある
ため熱的損傷を受け難く、十分な断熱機能を発揮するこ
とができる。さらに難燃性発泡プラスチックシートは軽
量で可とう性があり、耐火性断熱材は厚さを薄くできる
ため、本発明の防火処理用積層体は全体として可とう性
があり、ケーブル又はケーブル管に巻き付ける際の取り
扱いも容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 請求項1の発明の一実施形態を示す断面図。
【図2】 請求項1の発明の他の実施形態を示す断面
図。
【図3】 請求項1の発明のさらに他の実施形態を示す
断面図。
【図4】 請求項1の発明のさらに他の実施形態を示す
断面図。
【図5】 請求項2の発明の一実施形態を示す断面図。
【図6】 請求項2の発明の他の実施形態を示す断面
図。
【図7】 請求項3の発明の一実施形態を示す断面図。
【図8】 請求項3の発明の他の実施形態を示す断面
図。
【図9】 請求項3の発明のさらに他の実施形態を示す
断面図。
【図10】 請求項3の発明のさらに他の実施形態を示
す断面図。
【図11】 請求項3の発明のさらに他の実施形態を示
す断面図。
【図12】 請求項3の発明のさらに他の実施形態を示
す断面図。
【符号の説明】
1:ケーブル 2:防火処理用積層体 3:積層部材 4、4a、4b:難燃性プラスチック発泡シート 5、5a、5b:紙−アルミ箔複合シート 6:紙 7:アルミ箔 8:セラミックファイバーブランケット(耐火性断熱
材) 9:ガラスクロス−アルミ箔複合シート 10:ガラスクロス 11:熱発泡性耐火シート(耐火性断熱材) 12、12a、12b:カーボン繊維不織布−アルミ箔
複合シート 13:カーボン繊維不織布 14:カーボン繊維不織布積層体(耐火性断熱材)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】難燃性発泡プラスチックシートを2層以
    上、間に紙−金属箔複合シートを挟んで積層してなる積
    層部材を内層側に配置し、その外側に紙−金属箔複合シ
    ートを介して耐火性断熱材を積層し、さらにその外側に
    ガラスクロス−金属箔複合シートを積層したことを特徴
    とするケーブル又はケーブル管の防火処理用積層体。
  2. 【請求項2】難燃性発泡プラスチックシートを2層以
    上、間にカーボン繊維不織布−金属箔複合シートを挟ん
    で積層してなる積層部材を内層側に配置し、その外側に
    カーボン繊維不織布−金属箔複合シートを介して耐火性
    断熱材を積層し、さらにその外側にガラスクロス−金属
    箔複合シートを積層したことを特徴とするケーブル又は
    ケーブル管の防火処理用積層体。
  3. 【請求項3】難燃性発泡ポリエチレンシートと吸水性シ
    ートを積層してなる積層部材を内層側に配置し、その外
    側に紙−金属箔複合シートまたはカーボン繊維不織布−
    金属箔複合シートを介して耐火性断熱材を積層し、さら
    にその外側にガラスクロス−金属箔複合シートを積層し
    たことを特徴とするケーブル又はケーブル管の防火処理
    用積層体。
JP8121461A 1996-05-16 1996-05-16 ケーブル又はケーブル管の防火処理用積層体 Pending JPH09299498A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2022506006A (ja) * 2018-09-07 2022-01-17 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー 防火物品及び関連する方法

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