JPH0929903A - 包装用フィルム - Google Patents

包装用フィルム

Info

Publication number
JPH0929903A
JPH0929903A JP18250495A JP18250495A JPH0929903A JP H0929903 A JPH0929903 A JP H0929903A JP 18250495 A JP18250495 A JP 18250495A JP 18250495 A JP18250495 A JP 18250495A JP H0929903 A JPH0929903 A JP H0929903A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
ethylene
weight
parts
packaging film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP18250495A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshiki Ito
利樹 伊藤
Toshiyuki Ishii
利幸 石井
Toshiro Tatsuno
敏郎 龍野
Ikuo Akai
郁雄 赤井
Yasuo Sasaki
保雄 佐々木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsui Toatsu Chemicals Inc filed Critical Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Priority to JP18250495A priority Critical patent/JPH0929903A/ja
Publication of JPH0929903A publication Critical patent/JPH0929903A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れた熱収縮性、変形に対する復元性を有
し、収縮法による高速自動包装に使用した場合に、包装
物にしわが残ることのない包装用フィルムを提供する。 【解決手段】 シングルサイト触媒を用いて重合された
エチレン−α−オレフィン共重合体100重量部、プロ
ピレン系重合体10〜80重量部及びチーグラー触媒を
用いて重合されたエチレン−α−オレフィン共重合体1
0〜200重量部を含む内層フィルムの両面にエチレン
−酢酸ビニル共重合体フィルムが積層され、且つ、ブロ
ー比2.5〜4.5でインフレーション成形されている
ことを特徴とする包装用フィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は包装用フィルムに関
する。詳しくは、特定のオレフィン系樹脂組成物から得
られたフィルムを内層とし、その両面にエチレン−酢酸
ビニル共重合体を積層し、且つ延伸した、変形に対する
復元性、加熱収縮性等に優れた多層包装用フィルムに関
する。
【0002】
【従来の技術】青果物、鮮魚、精肉、惣菜等のプリパッ
ケージ用のストレッチ包装用フィルムとして、低密度ポ
リエチレン樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂等
のエチレン系樹脂フィルムが使用されている。しかしな
がら、これらのストレッチ包装用フィルムは、柔軟性に
乏しく伸びにくいため、無理に伸ばした場合には破れる
か不均一な伸びしか示さないことが多い。また、被包装
食品をトレーに載置して包装する場合には、トレーを変
形、破壊させたり、さらに包装用フィルムにシワが発生
する等して、商品価値のある包装ができないという問題
がある。
【0003】また、近年、包装コスト低減のために高速
自動包装機が普及し、包装の高スピード化と省力化が図
られて、各種異形物の高速自動包装が実施されている。
しかるに、エチレン系樹脂フィルムは、変形回復性が充
分でないため、各種異形物の高速自動包装を実施した場
合、しわを残すことなく被包装物の形状にフィットした
緊締感のある包装物とすることが困難であるばかりでな
く、包装物を輸送する際、または店頭に陳列する際等に
フィルム面にかかる変形に対してしわを残すことなく回
復する性質、いわゆる変形回復性の点で必ずしも満足し
得るものではない。
【0004】そこで、しわを残すことなく包装でき、変
形回復性に優れる包装用フィルムが多く提案されてい
る。例えば、特開平5−104624号公報には、ブテ
ン−1系樹脂10〜90重量%とオレフィン系樹脂又は
/及びオレフィン系熱可塑性エラストマー90〜10重
量%からなる樹脂層の両面にエチレン60〜95重量%
と酢酸ビニルエステル、脂肪族不飽和カルボン酸、脂肪
族不飽和モノカルボン酸アルキルエステルより選ばれた
単量体5〜40重量%との共重合体樹脂表面層を被覆し
たフィルムをブロー比8〜20倍でインフレーション成
形することにより形成されてなるフィルムが開示されて
いる。また、特公平5−85347号公報及び特公平5
−85348号公報には、密度が0.910g/ml以
下の直鎖状エチレン−α−オレフィン共重合体からなる
中間層及びエチレン−酢酸ビニル共重合体からなる外層
が積層されてなるラップフィルムが開示されている。
【0005】しかし、上記刊行物に開示されるフィルム
は、ヒートシール性等は良好であるが、熱収縮率が低
く、変形に対する回復性は充分でなく、これらを包装用
フィルムとして使用した場合、包装物にしわが残るた
め、収縮法による高速自動包装には使用できないもので
ある。収縮法とは、しわが残らないようにするため、フ
ィルムの熱収縮性を利用して、予め被包装物を包装用フ
ィルムで予備包装して被包装物をゆるく囲った後、包装
物を熱風、赤外線、熱水等の熱媒体により加熱、収縮さ
せて被包装物に包装用フィルムをタイトに密着させる方
法でる。上記フィルムは、熱収縮率が低いため、包装物
を加熱して収縮させた後であっても依然包装物に残るし
わが解消されず、また、シール部が外れる等するので満
足し得る包装用フィルムとはいえない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
問題を解決し、包装用フィルムとしての滑り性、自己密
着性、熱融着性、透明性、伸展性、柔軟性等については
従来品と同等の特性を保持しながら、優れた熱収縮性、
変形に対する復元性を有し、収縮法による高速自動包装
に使用した場合に、包装物にしわが残ることなく、包装
物の外観を損なうことのない包装用フィルムを提供する
ことにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意検討
した結果、シングルサイト触媒を用いて重合されたエチ
レン−α−オレフィン共重合体、プロピレン系重合体及
びチーグラー触媒を用いて重合されたエチレン−α−オ
レフィン共重合体の各特定量を含むフィルムを内層と
し、その両面にエチレン−酢酸ビニル共重合体フィルム
を積層し、且つ、それを特定の条件下でインフレーショ
ン成形して得られた積層、延伸フィルムが上記の課題を
解決し得るものであることを見出し、本発明に至った。
【0008】すなわち、本発明は、シングルサイト触媒
を用いて重合されたエチレン−α−オレフィン共重合体
100重量部、プロピレン系重合体10〜80重量部及
びチーグラー触媒を用いて重合されたエチレン−α−オ
レフィン共重合体10〜200重量部を含む内層フィル
ムの両面にエチレン−酢酸ビニル共重合体フィルムが積
層され、且つ、ブロー比2.5〜4.5でインフレーシ
ョン成形されていることを特徴とする包装用フィルムで
ある。
【0009】本発明の包装用フィルムは、内層フィルム
として特定のポリオレフィン系樹脂組成物フィルムを使
用することに特徴があり、変形に対する回復性、熱収縮
性が改善されたフィルムであり、これを収縮法による高
速自動包装に使用した場合、包装物にしわが残ることな
く、包装物の外観を損なうことがない。そのため、包装
物の外観が美しく、商品価値を高め、被包装物を衛生的
に保ちながらその品質を視覚及び触覚で確認し得るこ
と、被包装物が異形物の複数個であっても1包みでタイ
トに固定及び包装できる、従来予期しえ得なかった効果
を奏するものである。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の包装用フィルムに
ついて詳細に説明する。本発明の包装用フィルムは、シ
ングルサイト触媒を用いて重合されたエチレン−α−オ
レフィン共重合体、プロピレン系重合体及びチーグラー
触媒を用いて重合されたエチレン−α−オレフィン共重
合体の各特定量を含むポリオレフィン系樹脂組成物から
得られたポリオレフィン系フィルムを内層とし、該内層
フィルムの両面にエチレン−酢酸ビニル共重合体フィル
ムを積層し、且つ特定の条件下でインフレーション成形
することにより製造される。
【0011】本発明に使用する、シングルサイト触媒を
用いて重合されたエチレン−α−オレフィン共重合体
(以下、S−LLDPEという)は、該触媒を用いて重
合されたエチレンと他のα−オレフィンとの共重合体で
ある。S−LLDPEは、従来の直鎖状低密度ポリエチ
レンに比べ、分子量分布が狭く、均一なコモノマー分布
を有する直鎖状低密度ポリエチレン系樹脂である。他の
α−オレフィンとして、ブテン−1、ヘキセン−1、オ
クテン−1等が挙げられる。好ましくは、オクテン−1
である。共重合体中のα−オレフィン含有量は、通常、
1〜40重量%、好ましくは2〜30重量%である。こ
れらの内、α−オレフィンがエチレン単位からなる主鎖
に長鎖分岐として導入された共重合体が好ましい。
【0012】成形加工性、透明性、強靭性、柔軟性、耐
衝撃性、熱収縮性等を考慮すると、メルトインデックス
(ASTM D−1238に規定される方法により測
定、以下、MIという)が、0.5〜10g/10mi
n.、好ましくは0.5〜5g/10min.である。
また、密度(ASTM D−792に規定される方法に
より測定、以下、単位に密度という)が、0.863〜
0.935g/cm3であるものが好ましい。かかるS
−LLDPEの特定量を内層フィルムに含有させること
により、変形に対する回復性、熱収縮性、伸展性、柔軟
性に優れた包装用フィルムが得られる。
【0013】市販品としては、例えば、ザ・ダウ・ケミ
カル・カンパニー(本社:米国ミシガン州)製のEG8
150、EG8100、EG8200等のエンゲージ系
(商品名)、及び、PF1140、PL1880、PL
1840、PM1570等のアフィニティー系(商品
名)が挙げられる。
【0014】本発明に使用するプロピレン系重合体(以
下、PPという)として、プロピレンの単独重合体、エ
チレン−プロピレンブロック共重合体、エチレン−プロ
ピレンランダム共重合体等が挙げられる。これらは、単
独で使用してもよいし、また、2種以上の混合物を使用
してもよい。プロピレンの単独重合体が好ましい。市販
品としては、三井東圧化学(株)製、JHH−G、J3
H−G、J4H−G等が挙げられる。得られるフィルム
の耐熱性、硬度、剛性、耐衝撃性等を考慮すると、PP
の添加量は、上記S−LLDPE100重量部に対し、
10〜80重量部であることが好ましい。さらに好まし
くは30〜70重量部である。MIは、1.5〜30g
/10min.であることが好ましい。
【0015】また、本発明に使用する、チーグラー触媒
を用いて重合されたエチレン−α−オレフィン共重合体
(以下、Z−LLDPEという)は、通常、直鎖状低密
度ポリエチレンと称されるエチレンと他のα−オレフィ
ンとの共重合体である。他のα−オレフィンとしては、
ブテン−1、ヘキセン−1、オクテン−1等が挙げられ
る。α−オレフィンを2種類使用した三元共重合体であ
ってもよい。Z−LLDPEの製造方法には特に制限は
なく、例えば、特公平5−85347号公報、特公平5
−85348号公報等に開示される製造方法により得ら
れるものである。通常は、上記触媒を使用して気相・低
圧法で重合される。それらの内、耐熱性、透明性、柔軟
性、低温強度等を考慮すると、該触媒を用いて、流動床
反応帯域中で温度10〜80℃、圧力7000KPa以
下において製造されるものが好ましい。また、密度は
0.890〜0.910g/cm3であるものが好まし
い。市販品として、日本ユニカー(株)製、商品名DE
FD−1064、DEFD−1210、DFDA−11
37等が挙げられる。
【0016】得られるフィルムの耐熱性、剛性等を考慮
すると、Z−LLDPEの添加量は、上記S−LLDP
E100重量部に対し、10〜200重量部であること
が好ましい。さらに好ましくは50〜200重量部であ
る。
【0017】内層の両面に積層するエチレン−酢酸ビニ
ル共重合体フィルムは、190℃におけるMIが0.3
〜5g/10min.である共重合体から得られたもの
が好ましい。さらに好ましくは0.5〜3g/10mi
n.である。MIが0.3g/10min.未満である
と得られるフィルムの強度が高くなり、本願目的の包装
用フィルムとしての機能が満足されない。又、5g/1
0min.を超えると変形に対する復元性及び加熱した
際の収縮率が低下するため、包装後のしわ等が解消され
ないので好ましくない。また、酢酸ビニル含有量が5〜
25wt%であるものが好ましい。さらに好ましくは1
0〜15wt%である。5wt%未満であると適度な自
己粘着性が低下し、シール部が外れる等の問題が生ず
る。25wt%を超えると、耐熱性が低下し熱収縮させ
る加熱の際にフィルムに穴が開く等の問題が生じ、本願
目的の包装用フィルムとしての機能が満足されない。
【0018】収縮包装を適用して、被包装物をフィルム
包装する場合、包装体のフィルム面に生じたしわは加熱
処理により解消する。このしわの解消の良否は、包装用
フィルムの熱収縮性に影響を受ける。加熱収縮率が高い
と包装体フィルム面に生じたしわは、包装後の加熱によ
り解消され易い。収縮率は、フィルムの延伸倍率等の延
伸条件に影響を受けるので、収縮率のみを考慮すれば、
高倍率で延伸されていることが好ましい。しかし、延伸
によるフィルムの破れ等が生じるので適度の条件下で延
伸する必要がある。かかる観点から、面積基準で包装用
フィルムの収縮率は、80℃において少なくとも15
%、100℃において少なくとも25%、120℃にお
いて少なくとも35%あることが好ましい。延伸による
フィルムの破れ等を考慮すると、120℃以下における
収縮率の上限値は60%以下が好ましい。
【0019】尚、本発明の包装用フィルムの内層及び外
層を形成する各樹脂組成物中に酸化防止剤、滑剤、アン
チブロッキング剤、界面活性剤等の添加剤を添加するこ
とは任意である。アンチブロッキング剤としては、例え
ば、シリカ、珪藻土、クレー、タルク、ゼオライト等の
無機化合物が挙げられる。あり、又適度の滑り性、防曇
性を付与するために、その用途によって以下のような添
加剤を添加することができる。
【0020】界面活性剤としては、PL規格(食品添加
剤リスト)に準ずる界面活性剤、グリセリン脂肪酸(C
8〜C22)エステル、ソルビタン脂肪酸(C8〜C22)エ
ステル、プロピレングリコール脂肪酸(C8〜C22)エ
ステル、ショ糖脂肪酸(C8〜C22)エステル、クエン
酸モノ(ジ又はトリ)ステアリン酸エステル、ペンタエ
リスリトール脂肪酸(C8〜C18)エステル、ポリグリ
セリン脂肪酸(C8〜C18)エステル、ポリオキシエチ
レン(20)グリセリン脂肪酸(C12〜C18)エステ
ル、ポリオキシエチレン(20)ソルビタン脂肪酸(C
12〜C18)エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸
(C8〜C22)エステル、ポリプロピレングリコール脂
肪酸(C8〜C18)エステル等が挙げられる。
【0021】滑剤としては、例えば,パラフィンワック
ス、マイクロクリスタリンワックス、流動パラフィン、
ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス等のパ
ラフィン、炭化水素樹脂類、ステアリン酸、ヒドロキシ
ステアリン酸等の脂肪酸類、ステアロアミド、オキシス
テアロアミド、オレイルアミド、エルシルアミド、リシ
ノールアミド、メチレンビスステアロアミド、メチレン
ビスステアロベヘンアミド、エチレンビスステアロアミ
ド等の脂肪酸アミド類、n−ブチルステアレート、メチ
ルヒドロキシステアレート等の脂肪酸エステル類等が挙
げられる。
【0022】これらの添加剤は1種又は2種以上の混合
物を積層体のどの層に添加しても良い。これらの添加剤
の添加量は積層体の内層または外層を形成する樹脂の総
量100重量部に対して15重量部以下とすることが好
ましい。
【0023】内層及び外層を形成する樹脂組成物の製造
方法には特に制限はなく、公知の方法が適用できる。例
えば、リボンブレンダー、ヘンシェルミキサー、高速ミ
キサー等を用いて、各成分樹脂、または各成分樹脂と添
加剤等を室温またはその近傍の温度において混合する方
法、押出機等を用いて混練、溶融して押出し、ペレット
状に成形する方法等が挙げられる。
【0024】本発明の包装用フィルムは、上記の如き方
法で調製された樹脂組成物を特定の条件下でインフレー
ション成形することにより製造される。得られるフィル
ムの強度、熱収縮性、伸展性、変形に対する復元性、柔
軟性等を考慮すると、インフレーション成形におけるブ
ロー比は、2.5〜4.5の範囲にあることが好まし
い。ブロー比とは、押出機に装着された環状ダイのダイ
スリット直径に対するブローアップフィルムの直径との
比を意味する。
【0025】インフレーション成形方法は、公知の方法
が採用される。例えば、本発明の如き3層からなる積層
フィルムを成形する方法として次のような方法が例示で
きる。3基の押出機を用いて、各層毎に原料樹脂を15
0〜250℃、好ましくは170〜220℃において混
練、溶融した後、環状ダイに供給し、該ダイ内で積層さ
れ、環状ダイリップからチューブ状に押し出される。次
いで、環状ダイ内部からチューブ状成形物の内部に10
〜40℃程度の空気等を供給して延伸しながら引取機に
より引き取る。引き取る際の冷却方法は、空冷式、水冷
式等が用いられる。通常、延伸条件(ブロー比)は、空
気等の供給速度と温度(冷却速度)により調節する。
【0026】本発明の包装用フィルムの厚みには特に制
限はないが、通常、5〜30μmであり、且つ内層フィ
ルムの占める割合が全厚みの10〜90%である。
【0027】
【実施例】以下、実施例を示して本発明についてさらに
詳細に説明する。尚、実施例に示した各特性値は下記方
法により評価した。 (1)変形に対する回復性 自動包装機〔(株)イシダ製突き上げ式、形式:Mar
kII)を用いて、発泡スチロール製トレー(25cm×
15cm)に乗せたトマト3個を包装し包装体とする。
手指で包装体のフィルム面に凹状の変形を加えた後、回
復性を肉眼により観察する。評価基準は以下のようにす
る。○;凹状の変形が残らない。×;凹状の変形が僅か
残る。 (2)自動包装適性 前項と同様にして、100個の包装体を得る。得られた
包装体のフィルム面のしわ、破れ、及びトレーの変形の
有無を観察する。評価基準は以下のようにする。○;フ
ィルムのしわ、破れ、及びトレーの変形が全く認められ
ない。×;フィルムのしわ、破れ、及びトレーの変形が
認められた包装体が1個以上。 (3)加熱収縮率(%) 試料フィルムを10×10cmに切り、80℃、100
℃、120℃に加熱したオーブン中に5分間放置した
後、室温まで放冷する。加熱後のフィルムの収縮率(面
積)を測定する。 (4)しわ残り面積(cm2) フィルム面に全面積375cm2のしわが残るようにし
た以外、第(1)項と同様にして包装体を得る。得られ
た包装体を80℃のトンネル内を1秒間で通過させ、し
わの残っている面積を調べる。
【0028】実施例1 S−LLDPE(ザ・ダウケミカル・カンパニー製:商
品名:ENGAGE−EG−8200、MI:5g/1
0min、密度:0.87g/cm3)100重量部、
PP(三井東圧化学(株)製、商品名:JHH−G、M
I:8g/10min)70重量部、及び、Z−LLD
PE(日本ユニカー(株)製、商品名:DEFD−10
64、MI:1g/10min、密度:0.91g/c
3)190重量部をヘンシェルキサーを用いて混合
し、内層用ポリオレフィン系樹脂組成物を得た。口径5
0mm、L/D:21の押出機(アルピネ社製)を用い
て、得られた内層用樹脂組成物を190〜215℃にお
いて混練、溶融し、環状3層ダイの内層供給部(190
℃)に供給した。
【0029】一方、エチレン−酢酸ビニル共重合体(日
本ユニカー(株)製、商品名:NUC3722)100
重量部及びモノグリセリンオレート(理研ビタミン
(株)製、商品名:OL−100)1.5重量部を含む
原料を、口径35mm、L/D:21の押出機(アルピ
ネ社製)を用いて、170〜200℃において混練、溶
融し、環状3層ダイの外層供給部(190℃)に供給し
た。
【0030】環状3層ダイに供給された各溶融樹脂層
は、該ダイ内において、内層がポリオレフィン系フィル
ムからなり、その両面にエチレン−酢酸ビニル共重合体
フィルムが積層されて外層となるように積層して、ダイ
リップ(205℃)から円筒状に押出しながらブロー比
4.2において延伸し、3層に積層された厚みが12μ
m(内層:4μm、外層:4μmが2層)の包装用フィ
ルムを得た。得られた包装用フィルムの各特性を上記方
法により評価した。得られた結果を〔表1〕に示す。
【0031】実施例2〜4、比較例1〜4 内層用樹脂として、S−LLDPE、PP、Z−LLD
PE、ポリブテン−1(シェルケミカル社製、商品名:
M0200、密度:0.915g/cm3、MI:1.
8g/10min、以下、PB−1という)、プロピレ
ン−エチレン−ブテン−1ランダム共重合体(エチレン
含有量:2重量%、ブテン−1含有量:13重量%、密
度0.896g/cm3、以下、P−E−B−1とい
う)、または、エチレン−酢酸ビニル共重合体(日本ユ
ニカー(株)製、商品名:NUC3722)を〔表1〕
に示す重量部使用した以外、実施例1と同様にして合計
厚み12μmの包装用フィルムを得た。但し、比較例4
での混練、押出温度は160℃、ダイ温度は185℃と
した。得られた包装用フィルムの各特性を上記方法によ
り評価した。得られた結果を〔表1〕に示す。
【0032】
【表1】
【0033】
【発明の効果】本発明の包装用フィルムは、包装用フィ
ルムとしての滑り性、自己密着性、熱融着性、透明性、
伸展性、柔軟性等については従来品と同等の特性を保持
する。そして、優れた熱収縮性、変形に対する復元性を
有し、さらに、収縮法による高速自動包装に使用した場
合、包装物にしわが残ることがないため、包装物の外観
を損なうことがない。包装用フィルムとして極めて有用
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29L 9:00 (72)発明者 赤井 郁雄 愛知県名古屋市南区丹後通2丁目1番地 三井東圧化学株式会社内 (72)発明者 佐々木 保雄 愛知県名古屋市南区丹後通2丁目1番地 三井東圧化学株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シングルサイト触媒を用いて重合された
    エチレン−α−オレフィン共重合体100重量部、プロ
    ピレン系重合体10〜80重量部及びチーグラー触媒を
    用いて重合されたエチレン−α−オレフィン共重合体1
    0〜200重量部を含む内層フィルムの両面にエチレン
    −酢酸ビニル共重合体フィルムが積層され、且つ、ブロ
    ー比2.5〜4.5でインフレーション成形されている
    ことを特徴とする包装用フィルム。
  2. 【請求項2】 内層フィルムが、シングルサイト触媒を
    用いて重合されたエチレン−α−オレフィン共重合体1
    00重量部、プロピレン系重合体30〜70重量部及び
    チーグラー触媒を用いて重合されたエチレン−α−オレ
    フィン共重合体共重合体50〜200重量部を含むこと
    を特徴とする請求項1記載の包装用フィルム。
  3. 【請求項3】 シングルサイト触媒を用いて重合された
    エチレン−α−オレフィン共重合体の190℃における
    メルトフローレートが0.5〜10g/10分であるこ
    とを特徴とする請求項1乃至2のいずれかに記載の包装
    用フィルム。
  4. 【請求項4】 包装用フィルムの全厚みが5〜30μm
    であり、且つ内層フィルムの占める割合が全厚みの10
    〜90%であることを特徴とする請求項1乃至2のいず
    れかに記載の包装用フィルム。
  5. 【請求項5】 包装用フィルムの面積収縮率が、80℃
    において少なくとも15%、100℃において少なくと
    も25%、120℃において少なくとも35%であるこ
    とを特徴とする請求項1乃至2のいずれかに記載の包装
    用フィルム。
JP18250495A 1995-07-19 1995-07-19 包装用フィルム Pending JPH0929903A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18250495A JPH0929903A (ja) 1995-07-19 1995-07-19 包装用フィルム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18250495A JPH0929903A (ja) 1995-07-19 1995-07-19 包装用フィルム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0929903A true JPH0929903A (ja) 1997-02-04

Family

ID=16119460

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP18250495A Pending JPH0929903A (ja) 1995-07-19 1995-07-19 包装用フィルム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0929903A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1177927A (ja) * 1997-09-05 1999-03-23 Okamoto Ind Inc 食品包装用ストレッチフィルム

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1177927A (ja) * 1997-09-05 1999-03-23 Okamoto Ind Inc 食品包装用ストレッチフィルム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA1113371A (en) Self-welding packaging film
US4194039A (en) Multi-layer polyolefin shrink film
KR0173114B1 (ko) 이축연신 필름
US4619859A (en) Highly-oriented stretchable multilayer film and process for producing the same
EP0285444B1 (en) Low shrink energy films
US5112696A (en) Tough monolayer shrink film for products containing moisture
US4229241A (en) Process for making a multi layer polyolefin shrink film
WO1994009060B1 (en) Film for packaging purposes
NZ250524A (en) Multilayer, oriented, heat-shrinkable film comprising a layer of ethylene-vinylacetate or linear ethylene-alpha-olefin (lea) or a blend thereof and a layer comprising a blend of two different lea copolymers with another copolymer; bags formed therefrom
WO1996009931A1 (fr) Film stratifie de polypropylene thermoretractable
JP3647568B2 (ja) 食品包装用ストレッチシュリンクフィルム及びその製造方法
US20020015811A1 (en) Film/substrate composite material
JPH0939171A (ja) 包装用フィルム
JP3440227B2 (ja) 積層ストレッチシュリンクフイルム
JPH10272747A (ja) 積層ストレッチシュリンクフイルム
JP2001145987A (ja) 包装用多層フィルム
JP3908354B2 (ja) ポリオレフィン系積層ストレッチシュリンクフィルム
JPH0929903A (ja) 包装用フィルム
JP3258849B2 (ja) 多層ポリエチレン系ストレッチシュリンクフィルム及びその製造方法
JP3004314B2 (ja) ポリエチレン系熱収縮性積層フイルム
JPH10100343A (ja) 積層ストレッチシュリンクフィルム
JP7190141B2 (ja) 熱収縮性ガスバリアフィルム
JPH05147174A (ja) 包装用フイルム
JP3493474B2 (ja) ポリオレフィン系熱収縮性多層フィルム
JP2566187B2 (ja) 包装用共押出積層インフレーションフィルム