JPH09296178A - 廃樹脂乾留方法 - Google Patents

廃樹脂乾留方法

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JPH09296178A
JPH09296178A JP13770296A JP13770296A JPH09296178A JP H09296178 A JPH09296178 A JP H09296178A JP 13770296 A JP13770296 A JP 13770296A JP 13770296 A JP13770296 A JP 13770296A JP H09296178 A JPH09296178 A JP H09296178A
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waste resin
resin layer
dry distillation
carbonization
waste
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JP13770296A
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Shinjiro Yokota
信次郎 横田
Keiichiro Miyazaki
慶一郎 宮崎
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Ube Techno Eng Co Ltd
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Ube Techno Eng Co Ltd
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
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    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W30/00Technologies for solid waste management
    • Y02W30/20Waste processing or separation

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  • Gasification And Melting Of Waste (AREA)
  • Processing Of Solid Wastes (AREA)
  • Coke Industry (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 乾留を確実に行うことができるようにする。 【解決手段】 廃樹脂層40下部の減容廃樹脂38は、
着火されると溶融して下部デミスタ50内を流下し、供
給された燃焼用空気に見合った燃焼をして酸素を消費す
る。このため、下部デミスタ50の上方に酸素が供給さ
れず、減容廃樹脂38に火が付くのを防止する。燃焼に
より発生した熱は、輻射と下部デミスタ内の伝熱によっ
て廃樹脂層40の減容廃樹脂38を乾留する。乾留の後
半になると、廃樹脂層40に火が移り、これによって生
じた熱を上部デミスタ56が回収して減容廃樹脂38に
与え、乾留を促進する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、廃樹脂を乾留する
方法に係り、特に炉内の廃樹脂の一部を燃焼し、その燃
焼熱によって炉内の廃樹脂を乾留する部分燃焼式の廃樹
脂乾留方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、食品トレイや包装材などに使用さ
れた発泡ポリスチレン(発泡スチロール)、ペットボト
ルやタッパー、さらには家庭用電気器具等に使用された
ポリエチレン、ポリプロピレンなどの廃樹脂は、廃棄物
として焼却したり、地中に埋めたりして処理していた。
しかし、焼却の際に廃樹脂から出る高熱のために焼却炉
が傷んだり、環境への影響などの問題、さらには資源の
有効利用の観点から、一部に廃樹脂を回収して乾留する
ことが行われている。
【0003】図3は、従来の廃樹脂乾留方法を示したも
ので、いわゆる部分燃焼式乾留方法の説明図である。図
3において、乾留炉10は、円筒状に形成してあって、
内部の下部が散気管12によって構成した火格子を配置
した空気取入れ口13となっている。また、火格子の上
に、乾留炉10の上部マンホール14から投入された廃
樹脂(原料)からなる廃樹脂層16を形成するようにな
っている。そして、乾留処理を行なう場合には、乾留炉
10の操作側(図3の左側)下部の側壁に設けた開口1
8から挿入したバーナ等によって廃樹脂層16の下部の
廃樹脂に着火するとともに、散気管12を介して燃焼用
空気20を炉内に供給する。
【0004】廃樹脂層16の下部の燃焼によって生じた
熱は、輻射などによって廃樹脂層16の上方を熱分解
し、可燃性ガスを含む乾留ガス22を発生させる。この
乾留ガス22は、乾留炉10の上部側面に形成した排出
口24から図示しないガス処理装置に導かれ、有害ガス
の除去等の処理が行なわれる。また、火格子の下方に落
下した乾留炉10内の灰は、下部のマンホール蓋26を
開けて下部マンホール28から外部に排出される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記のよう
に火格子上に原料である廃樹脂を直接配置して乾留を行
うと、廃樹脂層16下部の燃焼している廃樹脂がその燃
焼熱によって溶融して火格子の下方の炉床に滴下し、炉
床に溜まった状態で燃焼する。そして、炉床における溶
融廃樹脂の液面での燃焼となるため、供給された燃焼用
空気に比較して燃焼している面積が小さくなって余剰な
酸素が発生し、この余剰な酸素が廃樹脂層16を燃焼す
るため、乾留に利用できる熱量が少ない。また、液面で
の燃焼であるために燃焼が不安定であるとともに、時間
の経過にしたがって炉床の溶融廃樹脂量が増大し、最終
的に空気取入れ口13を閉塞して乾留が不能になる。さ
らに、従来の乾留方法においては、乾留の後半になって
廃樹脂層16が減少した場合に、過剰な空気が廃樹脂層
16の上部を燃焼するために火が廃樹脂層16の上部に
移り、上部の燃焼による熱が殆どが輻射による放熱と、
乾留ガス22の排気によって奪われ、単に廃樹脂層16
を燃焼するだけで乾留の阻害要因となっていた。
【0006】本発明は、前記従来技術の欠点を解消する
ためになされたもので、乾留を確実に行うことができる
ようにすることを目的としている。また、本発明は、乾
留の効率を向上できるようにすることを目的としてい
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の第1に係る廃樹脂乾留方法は、廃樹脂の
燃焼熱により溶融した廃樹脂を、広い面積を流下させて
供給空気量に見合った燃焼を行なわせるようにしたもの
で、廃樹脂層内の廃樹脂の一部を燃焼してその熱により
廃樹脂層内の廃樹脂を乾留する廃樹脂乾留方法におい
て、前記廃樹脂層の下部に多孔性不燃物を配置し、廃樹
脂層から流下する溶融廃樹脂を多孔性不燃物内で燃焼す
る構成となっている。
【0008】また、本発明の第2に係る廃樹脂乾留方法
は、廃樹脂層内の廃樹脂の一部を燃焼してその熱により
廃樹脂層内の廃樹脂を乾留する廃樹脂乾留方法におい
て、前記廃樹脂層の上下に多孔性不燃物を配置し、廃樹
脂層から流下する溶融廃樹脂を下部の多孔性不燃物内で
燃焼するとともに、上部の多孔性不燃物によって前記廃
樹脂層の上方へ放出される熱を吸収して廃樹脂層を加熱
する構成にしてある。
【0009】多孔性不燃物は、金網や金属繊維または繊
維質セラミックの積層体、あるいは多孔質のセラミック
(例えば、多孔質の軽量セラミックであるいわゆるポー
ラスタイル)や銑鉄スラグなどの多孔質金属、さらには
不燃性薄膜の積層体(例えば、ハニカムなど)等、また
はこれらの組み合わせたもの使用することができる。そ
して、多孔性不燃物は、比表面積(多孔性不燃物実表面
積/多孔性不燃物の見掛け容積)が70m2 /m3 以上
であることが望ましい。特に、100m2 /m 3 以上の
通風性を有するもので圧力損失が50mmAq以下であ
るものがよい。
【0010】多孔性不燃物の比表面積が70m2 /m3
より小さいと、溶融した廃樹脂の多孔性不燃物中を流
下する速度が大きくなり、溶融廃樹脂が炉床に滴下する
おそれがある。そして、多孔性不燃物の厚さは、溶融廃
樹脂が炉床に滴下しないで完全に燃焼する厚さを有する
ことが望ましく、多孔性不燃物の比表面積の値や乾留す
る樹脂によって異なるが、比表面積の値が100m2
3 である場合、3cm程度以上にすることが望まし
い。また、乾留炉に供給する燃焼用空気の量は、多孔性
不燃物中を流下する溶融した廃樹脂が空気中の酸素を消
費し、下部の多孔性不燃物の上方に酸素が送られないよ
うな量である。
【0011】
【作用】上記のごとく構成した本発明の第1は、廃樹脂
層下部の廃樹脂に着火すると、下部廃樹脂が燃焼してそ
の熱により溶融して多孔性不燃物内を流下する。この溶
融した廃樹脂は、多孔性不燃物が広い表面積を有してい
るため、多孔性不燃物の内部を流下する間に、空気取入
れ口から供給された空気に見合った燃焼が確実に行わ
れ、余剰な酸素の発生を防止でき、また炉床に滴下する
前に廃樹脂が完全に燃焼する。そして、この燃焼により
発生した熱は、輻射および多孔性不燃物内を伝熱して多
孔性不燃物上方の廃樹脂を加熱、分解して乾留ガスを発
生させる。
【0012】また、溶融廃樹脂は、多孔性不燃物中で供
給空気に見合った燃焼によって空気中の酸素を完全に消
費するため、多孔性不燃物の上方に位置する廃樹脂層側
に酸素が供給されず、廃樹脂層の着火が防止されて安定
した乾留を行うことができる。すなわち、多孔性不燃物
を配置したことにより溶融廃樹脂の燃焼面積が広くな
り、供給された燃焼用空気の量に見合った燃焼が安定し
て行われ、乾留を確実に、効率よく行うことができる。
しかも、溶融廃樹脂は、多孔性不燃物中を流下する間に
燃焼されて炉床に滴下することがないため、空気取入れ
口を塞いで乾留ができなくなるような事態を避けること
できる。
【0013】そして、本発明の第2のように、廃樹脂層
の上部にも多孔性不燃物を配置すると、乾留の後半に下
部の多孔性不燃物に流れ落ちる溶融廃樹脂量が減少して
燃焼用空気が過剰となり、酸素が廃樹脂層まで回るよう
になって火が廃樹脂層の上部に移動した際に、その燃焼
による熱を上部の多孔性不燃物が吸収して回収し、上部
の多孔性不燃物からの輻射熱と上部の多孔性不燃物内の
伝熱とによって廃樹脂層が加熱されるため、熱効率が向
上して乾留が促進され、処理速度を高めることができ
る。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る廃樹脂の乾留
方法の実施の形態を、図面に示した実施例に基づいて説
明する。なお、従来技術において説明した部分に対応す
る部分については、同一の符号を付し、その説明を省略
する。そして、いずれの実施例においても、使用した乾
留炉は、内径が70cmの円筒形の炉であって、原料で
ある廃樹脂を投入できる炉の容積が0.3m3 、散気管
によって構成した火格子の面積(空気取入れ口面積)が
0.2m2 である。また、使用した廃樹脂は、ポリスチ
レン、ポリエチレン、ポリプロピレンなどであって、い
ずれも嵩比重を大きくするために加熱等によって減容処
理を行い、直径が約3〜7cm、長さが約10〜30c
m程度の大きさに調整したものを使用した。
【0015】さらに、各実施例においては、多孔性不燃
物として、化学プラントの反応搭などでミストを取るた
めに金属細線を編んで積層した、いわゆるデミスタを使
用した。実施例に使用したデミスタは、直径が0.1〜
0.2mmのSUS310Sからなる細線を5〜10m
m程度のピッチで編んだものを数10枚積層して厚さ5
〜10cm程度にしたものを使用した。また、各実施例
においては、デミスタの補強杳として金網を使用してい
るが、使用した金網は、直径1mm程度のステンレス線
を10mmのピッチで編んだものである。
【0016】
【実施例】
《第1実施例》第1実施例においては、原料として20
kgの上記した減容廃樹脂と20kgの廃タイヤとを用
いた。すなわち、処理した原料の総重量Mは40kgで
ある。そして、図1(1)に示したように、乾留炉10
の散気管12からなる火格子の上に廃タイヤ30を20
kg投入し、廃タイヤ層を形成した。廃タイヤ30は、
普通乗用車用のタイヤであって、嵩比重を大きくするた
めに3等分に切断してある。そして、廃タイヤ30上に
金網32を介して多孔性不燃物としてのデミスタ34を
配置した。さらに、デミスタ34の上に金網36を配置
したのち、乾留炉10内に原料である減容廃樹脂38を
20kg投入して廃樹脂層40を形成した。その後、廃
タイヤ30の下部にバーナによって着火し、散気管12
から乾留炉10内に燃焼用空気を20〜30Nm3 /h
供給して部分燃焼式の乾留を行った。なお、燃焼用空気
は、乾留の前半では少なく、後半で多くするように調整
している。このことは、他の実施例でも同様である。
【0017】乾留は良好に行われ、乾留によって可燃性
ガスが得られた時間(乾留時間)Tは196分であり、
可燃性ガスを発生させるのに要した燃焼用空気の量(乾
留風量)Vは92.6Nm3 であった。また、炉内の可
燃物がなくなるまでに要した処理時間(総処理時間)は
250分であり、可燃物がなくなるまでに使用した空気
量(総処理風量)は137.4Nm3 であった。この結
果、単位乾留時間当りの乾留風量(V/T)は約0.4
7Nm3 /min、単位乾留時間当りの原料処理量(M
/T)は約0.20kg/min、単位乾留風量当りの
原料使用量(M/V)は約0.43kg/Nm3 であっ
た。ただし、原料の一部に廃タイヤを20kg使用した
ことにより、残灰が約9kg、残鉄が約3kg発生し
た。なお、上記の乾留時間は、乾留ガスを助燃なしで燃
焼できる時間を測定して得ている。
【0018】一方、原料として30kgの減容廃樹脂と
10kgの廃タイヤとを使用し、炉内の配置構成を第1
実施例と同様にして乾留を行ったところ、下部マンホー
ル28の凹み、すなわち炉の内壁とマンホール蓋26と
の間の隙間から溶融廃樹脂が炉床に流れ落ち、空気取入
れ口を塞いだために乾留テストを中止せざるを得なかっ
た。
【0019】《第2実施例》図1(2)のように、火格
子の上に直接デミスタ42を配置し、その上に金網44
を配置したのち、原料である減容廃樹脂38を40kg
投入して廃樹脂層40を形成した。なお、本実施例にお
いては、炉の内壁と一致するようなマンホール内蓋46
を下部マンホール38内に配置し、下部マンホール部か
ら溶融廃樹脂が炉床に流れ落ちるのを防止するととも
に、炉床48を深くして火格子と炉床との間隔を大きく
して残灰を溜められるようにしている。
【0020】前記第1実施例と同様に、バーナによって
廃樹脂層40の下部の減容廃樹脂38に着火し、30〜
50Nm3 /hの燃焼用空気を供給して乾留処理を行っ
た。乾留結果は良好であって、乾留時間Tは145分、
乾留風量Vは98Nm3 であり、総処理時間は180
分、総処理風量は176.1Nm3 であった。そして、
V/T=0.68Nm3 /min、M/T=0.28k
g/min、M/V=0.41kg/Nm3 であった。
また、本実施例においては、原料として減容廃樹脂38
だけを使用したため、残灰は僅かであった。
【0021】なお、マンホール内蓋46を設けたとこ
ろ、内蓋46によって溶融廃樹脂が炉床48へ流れ落ち
るのを防止され、乾留処理を円滑に行なうことができ
た。また、炉床48を深くしたことにより、散気管12
の下部が圧力ヘッダとしての役割をなし、炉内に均等な
空気流を発生させることができた。
【0022】《第3実施例》図1(3)に示したよう
に、散気管12からなる火格子の上に下部デミスタ5
0、その上に金網52を配置したのち、原料である減容
廃樹脂38を40kg投入して廃樹脂層40を形成し
た。さらに、廃樹脂層40の上に金網54を介して上部
多孔性不燃物を構成する上部デミスタ56を配置した。
そして、下部の減容廃樹脂38に着火し、炉内に50〜
70Nm3 /hの燃焼用空気を散気管12を介して供給
して乾留処理を行った。
【0023】乾留結果は良好であって、乾留時間Tは9
7分、乾留風量Vは105.5Nm 3 であり、総処理時
間は130分、総処理風量は174.5Nm3 であっ
て、上部デミスタ56を設けなかった第2実施例に比較
して乾留時間を30%程度短縮することができた。な
お、V/T=1.09Nm3 /min、M/T=0.4
1kg/min、M/V=0.38kg/Nm3 であっ
た。そして、下部マンホール28内に配置したマンホー
ル内蓋46は、乾留処理の進行につれて減容廃樹脂38
が減少して上部多孔性不燃物55が下降した際に、上部
デミスタ56の傾斜を防止して水平に保持する効果があ
った。
【0024】《第4実施例》下部デミスタの効果を確認
するために、図1(4)ような乾留試験を行った。すな
わち、散気管12の上に金網52を直接配置し、この金
網52の上に減容廃樹脂38を40kg投入して廃樹脂
層40を形成した。その後、廃樹脂層40の上に金網5
4を介して上部デミスタ56を配置した。そして、下部
の減容廃樹脂38に着火して20〜50Nm3 /hの燃
焼用空気を供給して乾留処理を行ったところ、軟化した
減容廃樹脂38が金網52と火格子を通って炉床48に
流れ落ち、炉床48に減容廃樹脂38が溜まって燃焼が
極めて不安定となり、炉内爆発が発生するなどしたた
め、実験を中止せざるを得なかった。
【0025】なお、第1実施例ないし第4実施例の主な
データの内容を図2に示す。前記各実施例においては、
デミスタと金網とを用いた場合について説明したが、金
網を使用しなくともよい。
【0026】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明によれ
ば、廃樹脂層下部の着火した廃樹脂は、溶融して多孔性
不燃物内を流下する間に、供給された燃焼用空気に見合
った燃焼が確実に行われて空気中の酸素を完全に消費す
るため、廃樹脂の燃焼を安定させることができるととも
に、多孔性不燃物の上方に位置する廃樹脂層への着火が
防止されて安定した乾留を行うことができる。また、流
下する溶融廃樹脂が多孔性不燃物中で完全に燃焼され、
炉床に流下するのを防止でき、乾留が不能となるような
事態を避けることができる。
【0027】そして、廃樹脂層の上部にも多孔性不燃物
を配置したことにより、乾留の後半において、下部の多
孔性不燃物に流れ落ちる溶融廃樹脂量が減少して燃焼用
空気が過剰となり、酸素が廃樹脂層まで回るようになっ
て火が廃樹脂層の上部に移動した際に、その燃焼による
熱を上部の多孔性不燃物が吸収して回収し、上部の多孔
性不燃物からの輻射と上部の多孔性不燃物内の伝熱とに
よって廃樹脂層が加熱されるため、熱効率が向上して乾
留が促進され、処理速度を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の廃樹脂乾留方法に係る実施例の説明図
である。
【図2】実施例の主なデータを示す図である。
【図3】従来の廃樹脂乾留方法の説明図である。
【符号の説明】
10 乾留炉 12 散気管 13 空気取入れ口 30 廃タイヤ 34、42 多孔性不燃物(金網、デミスタ) 38 減容廃樹脂、 40 廃樹脂層 50、56 多孔性不燃物(下部デミスタ、上部デ
ミスタ)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 廃樹脂層内の廃樹脂の一部を燃焼してそ
    の熱により廃樹脂層内の廃樹脂を乾留する廃樹脂乾留方
    法において、前記廃樹脂層の下部に多孔性不燃物を配置
    し、廃樹脂層から流下する溶融廃樹脂を多孔性不燃物内
    で燃焼することを特徴とする廃樹脂乾留方法。
  2. 【請求項2】 廃樹脂層内の廃樹脂の一部を燃焼してそ
    の熱により廃樹脂層内の廃樹脂を乾留する廃樹脂乾留方
    法において、前記廃樹脂層の上下に多孔性不燃物を配置
    し、廃樹脂層から流下する溶融廃樹脂を下部の多孔性不
    燃物内で燃焼するとともに、上部の多孔性不燃物によっ
    て前記廃樹脂層の上方へ放出される熱を吸収して廃樹脂
    層を加熱することを特徴とする廃樹脂乾留方法。
JP13770296A 1996-05-07 1996-05-07 廃樹脂乾留方法 Pending JPH09296178A (ja)

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