JPH09294415A - 成育材料と一体化した種子 - Google Patents

成育材料と一体化した種子

Info

Publication number
JPH09294415A
JPH09294415A JP13747896A JP13747896A JPH09294415A JP H09294415 A JPH09294415 A JP H09294415A JP 13747896 A JP13747896 A JP 13747896A JP 13747896 A JP13747896 A JP 13747896A JP H09294415 A JPH09294415 A JP H09294415A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
component
seed
seeds
mixture
integrated
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP13747896A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3539651B2 (ja
Inventor
Takezo Aonuma
武三 青沼
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
GOLD KOSAN KK
Original Assignee
GOLD KOSAN KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by GOLD KOSAN KK filed Critical GOLD KOSAN KK
Priority to JP13747896A priority Critical patent/JP3539651B2/ja
Publication of JPH09294415A publication Critical patent/JPH09294415A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3539651B2 publication Critical patent/JP3539651B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Pretreatment Of Seeds And Plants (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 種子を肥料成分や土壌改良材成分と一体に混
合したものとして構成し、種蒔きを容易に行い得るとと
もに、植物が成育する間の所定の期間に必要とされる栄
養成分を、追肥等を行わずに供給できるようにする。 【解決手段】 種子aと無機質や有機質の微粉末bおよ
び、水等の付着材成分cを混合機1に入れて混合し、種
子の表面を保護膜で覆ったもの3を作成してから、肥料
成分eと土壌改良材成分dとを混合機4で混合し、押出
機5により棒状等に押し出す。そして、造粒機6で所定
の大きさの粒に作成してから乾燥機7で水分の調整を行
って、成育材料と一体化した種子としての製品を得るよ
うにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、植物の種子を肥料
成分と土壌改良材成分と一体に形成し、粒状に構成した
成育材料と一体化した種子に関し、特に、畑等に種子を
容易に散布できるとともに、有用な微生物を種子を保持
する粒状体の周囲に増殖させて、種子の成育環境を整え
ることができるような成育材料と一体化した種子に関す
る。
【0002】
【従来の技術およびその問題点】畑等に野菜や穀物の種
子を撒く場合には、畑を耕して肥料の散布と畝作りを行
い、畝に設けた孔やくぼみ等に種子を蒔いて土をかける
ような手法が用いられている。また、畑に直接種子を散
布しないで、苗を植える場合には、温室等に配置するプ
ランターのような栽培容器に種子を蒔いて、植物の苗が
一定の大きさに成長してから、畑や温室内の栽培土壌に
苗を植える方法を用いている。
【0003】さらに、法面等のような斜面に芝生やその
他の植物を栽培する場合には、植物の種子を肥料成分と
混合して散布する手法が用いられている。ところが、植
物の種子が比較的大きいのものでは、手で1粒ずつ散布
することは比較的容易であるものの、けし粒のように非
常に小さい種子では、一定の数ずつ手で散布することは
非常に面倒である。特に、芝生の種子のような粒が小さ
いものを、種蒔き機のような機械を用いて種子を散布す
る場合には、均一に散布することが困難であり、畑等に
生える苗がバラツキを生じる等の問題もある。また、温
室や畑等においても、種子が発芽してから苗の成長に必
要な肥料を散布する必要があり、比較的少量の肥料を散
布する手間が農家に大きな負担となっている。
【0004】そこで、前述したような問題を解消するた
めに、種子を肥料成分に分散させる状態で混合し、小さ
な粒状に形成したものを畑等に散布することにより、肥
料を後で追肥する手間を省き得るようにすることが考え
られている。しかし、種子を肥料成分中に混合した場合
に、肥料成分により種子が影響を受ける等の問題が発生
して、発芽率が良くない等の問題が生じやすい。また、
法面等のような傾斜地では、散布した種子と肥料成分と
が雨により流されたりすることがあり、傾斜地に付着し
たままで残る種子と肥料成分とが非常に少なくなり、散
布の効率が良くない場合がある。これに対して、法面を
植物により保護するためには、余分な種子と肥料とを散
布することが必要とされ、法面の緑化による保護のため
のコストにも影響が生じることや、余分な肥料成分が河
川等に流れ出すことにより、他の植物や自然環境に対す
る影響等も懸念されている。
【0005】本発明は、前述したような植物の種子の栽
培の問題を解消するもので、種子を土壌改良材成分と肥
料成分に一体化して粒状のものとして形成し、容易に扱
いやすい大きさのものとして作成することにより、種蒔
きの作業を容易に行い得て、追肥の散布の手間を省き得
る成育材料と一体化した種子を提供することを目的とし
ている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の発明は、
多孔質で表面積の大きな活性炭やピートモスのような有
機質材料のうちの1種または複数種類と、パーライトや
ゼオライトのような無機質成分と、前記無機質成分を高
温処理したセラミック材料とのうちの1種または複数種
類と、石灰質材料と磁性体を混合した土壌改良剤成分
と、有機肥料成分のような肥料成分と、前記土壌改良剤
成分に水分を添加した混合物を作成し、前記混合物に対
して、表面に多孔質の有機質または無機質の保護膜成分
を付着させた植物の種子を混合し、前記種子を混合した
混合物を粒状に形成し、乾燥させて成育材料と一体化し
た種子を製造する。また、本発明の第2の発明において
は、前記肥料成分と前記土壌改良剤成分に水分を添加し
た混合物を作成し、前記混合物を押し出し装置を用いて
溝または凹部を有する棒状体を作成して乾燥させ、前記
棒状体に形成される溝または凹部に植物の種子を挿入し
て、前記土壌改良剤成分または肥料成分を用いて封止
し、前記棒状体を切断して粒状の成育材料と一体化した
種子を製造する。さらに、本発明の第3の発明では、前
記土壌改良材成分と肥料成分の混合物を粒状に形成して
乾燥させ、前記粒状体に設けた孔に種子を収容させて成
育材料と一体化した種子を構成する。本発明の第4の発
明では、前記第1ないし第3の発明に加えて、成育材料
と一体化した種子の粒状体を種蒔きする際に、前記粒状
体の表面に多糖類やアミノ酸成分のように、土壌中の有
効微生物や菌類等の栄養成分を付着させることができ
る。
【0007】前述したようにして、成育材料と一体化し
た種子を作成することにより、土壌改良材成分が植物の
成長に役立つ微生物の増殖環境を良好に維持し、肥料成
分を植物が吸収しやすい状態で供給することが可能にな
り、植物の成育環境を成育材料と一体化した種子自体で
提供することが可能になる。また、肥料成分と土壌改良
材成分とを粒状に形成する際に、その混合物の水分の調
整を行うことにより、肥料成分が放出される時間等を調
整することが可能である。そして、任意の種類の種子に
対して、本発明の成育材料と一体化した種子は、機械装
置を使用して種蒔きを行うことができるので、種蒔きの
手間を簡素化することができ、追肥の手間を省き、農家
の負担を軽減することが可能になる。
【0008】さらに、成育材料と一体化した種子に含ま
れる種子の種類に応じて、任意の肥料成分と土壌改良材
成分とを混合することができるので、植物の成育に必要
とされる成分を多く含ませることにより、その対象とす
る植物に適した成育環境を提供できる。そして、前記成
育材料と一体化した種子を蒔く際に、表面に多糖類やア
ミノ酸成分のような微生物の栄養成分を付着させること
ができるので、前記微生物の栄養成分により粒状体の周
囲に有用微生物を大量に増殖させて、種子の発芽・成育
環境を良好に維持でき、成育材料と一体化した種子の内
外で微生物の増殖を活発に行わせることができる。ま
た、土壌改良剤成分に含まれる磁性体から与えられる磁
界により、種子の発芽の作用を促進させとともに、種子
の発芽率を向上させることもできる。
【0009】
【発明の実施の形態】次に、本発明の成育材料と一体化
した種子を詳細に説明する。本発明の成育材料と一体化
した種子に含まれる土壌改良剤成分は、例えば、特公平
4−26359号公報等に記載されているようなものを
使用することができる。前記土壌改良剤成分に用いる有
機質材料としては、活性炭、ピートモス、木炭のような
多孔質の材料、または、前記材料と同様な性質を発揮可
能な任意の材料を用いることかできる。また、無機質材
料としては、パーライト、ゼオライト、バーミキュライ
ト等のような多孔質の材料を用いることができるもの
で、従来より一般に土壌改良剤として利用されている他
の無機質の材料を利用することが可能である。さらに、
本発明の土壌改良剤成分としては、パーライトやゼオラ
イトのような無機質成分を高温処理したセラミック材料
を混入して用いることも可能であり、前記セラミック化
した成分を混入することにより、遠赤外線を有効に利用
することによって、地温を上昇させる等の効果が生じ、
植物の成育と微生物の増殖環境を整えることが可能にな
る。前記例示したような有機質、無機質材料のいずれも
が、従来より土壌改良剤として一般的に用いられている
ものであり、土の性質を植物の育成に適したものに改良
する作用等を発揮させるようにする。
【0010】また、前述したような多孔質の成分を土に
混入させることにより、土の中に含まれている有害金属
成分や過剰な化学肥料成分を多孔質材料中に吸着でき、
有害金属成分を植物の成育に障害が生じないように固定
保持するする性質と、過剰な肥料成分を多孔質材料中に
一時吸着して保持し、時間をかけて少しずつ放出させる
ような作用を発揮させることができる。さらに、前記多
孔質の材料に加えて、本発明に用いる土壌改良剤成分に
は、サンゴや貝殻のような石灰質成分と、粉末状の磁石
や磁性体とを混合している。そして、前述したような材
料のそれぞれを、任意の割合で混合して土壌改良剤を作
成することによって、植物の成育に適した環境を提供す
ることが可能である。
【0011】前記土壌改良材成分とともに使用する肥料
成分としては、畜産廃棄物や養鶏の廃棄物、農業廃棄物
を原料として製造する完熟堆肥、骨粉、乾燥鶏糞、その
他の任意の有機・無機質肥料成分を対象とする植物に対
応させて、任意の割合で混合して粉末状にしたものを用
いることが可能である。前述したような自然の肥料成分
に加えて、微生物や植物の成育に必要とされる微量ミネ
ラル等を追加してを混合すると、植物が前記肥料成分を
より効果的に利用できる。また、前記自然の肥料成分に
不足する肥料成分は、化学肥料により補うことも可能で
あるが、畑等に成育する微生物の増殖を阻害しない程度
に止めることが要求される。本発明の成育材料と一体化
した種子を乾燥することによって、内部に含まれる水分
が種子を発芽させない程度に調節されるものであり、畑
等に種蒔きを行ってから、自然に与えられる水分によっ
て、種子が発芽するとともに肥料成分等が時間をかけて
放出されるようになる。したがって、その肥料成分の混
合割合や固結の程度等の条件により、肥料成分が放出さ
れる期間を適宜調整することができ、植物が芽を出して
から収穫するまでの期間全体を、成育材料と一体化した
種子に含まれる肥料成分により補給することも可能にな
る。
【0012】前述したような肥料成分と土壌改良剤成分
とを混合して粒状に構成したものでは、その粒に含まれ
る磁性体により成育材料と一体化した種子の周囲に磁場
が形成される。そして、種子の発芽に磁界が役立つとい
われるように、種子の発芽の作用を補助するとともに、
成育材料と一体化した種子の周囲に生息する微生物の増
殖を活発にさせる環境を形成する。また、本発明の成育
材料と一体化した種子を用いて種蒔きする際に、その表
面に多糖類、アミノ酸等を付着させることにより、成育
材料と一体化した種子の表面部分で、それ等の栄養成分
により微生物が大量に増殖するので、その微生物の活動
により地温が上昇するという効果を発揮する。そして、
磁界の作用と、微生物の増殖の作用とにより種子の発芽
環境を良好に形成し、種子の発芽率を向上させることが
可能になる。
【0013】前記成育材料と一体化した種子を種蒔きす
る際に、その粒の表面に付着させる多糖類としては、例
えば、オリゴ糖、キトサンオリゴ糖や、その他の任意の
糖類を用いることができるもので、キチン質を含有させ
る場合には、キチン質を好む菌類の増殖を助けて、カビ
等のような糸状菌の増殖を阻止することができる。ま
た、アミノ酸類としては、任意のアミノ酸や核酸等を用
いることが可能であり、それ等の多糖類とアミノ酸等を
水溶液の状態にしたものを、成育材料と一体化した種子
の表面に付着させて種蒔きすることにより、成育材料と
一体化した種子の表面部分で微生物や植物の成育に有効
に作用する微生物の増殖を促進させることができる。
【0014】
【実施例】本発明の種子を肥料成分や土壌改良材成分と
に混合して製造する成育材料と一体化した種子は、図1
のフローチャートに示すようにして製造することができ
るが、本実施例の場合には、種子を保護するための表面
処理を最初に行う必要がある。そこで、最初に種子の表
面を断熱性を有する材料により保護するために、混合機
1に対して種子aと、無機質の多孔質の微粉末b、接着
剤作用を発揮する多糖類の水溶液cを投入し、前記混合
機1により攪拌して、種子の表面に所定の厚さの被膜を
形成し、種子の保存期間中に肥料成分による影響が生じ
ないようにする。前記多孔質の微粉末としては、例え
ば、活性炭や無機質の多孔質材料を微粉末状に粉砕した
ものを用いることが可能であり、前記微粉末で種子の表
面に被膜を形成する処理を行って、表面保護層により覆
うことにより、以後の押し出し工程や乾燥工程等で加熱
作用が付与された場合でも、それ等の外部から加えられ
る熱が、種子に悪影響を与えないように保護することが
できる。
【0015】そして、前記混合機1で種子の表面に多孔
質微粉末を接着剤成分により付着させてから、乾燥機2
に入れて乾燥させることにより、表面処理した種子3を
製造する。前記粒状の成育材料と一体化した種子を乾燥
させる際には、種子が内部に収容されている状態にある
ことから、種子に悪影響を与えるような高温での乾燥手
段を適用することは困難であり、20〜40℃程度の温
風を当てる状態で、低温乾燥手段を用いるようにする。
また、粒の乾燥に際しては、長い時間をかけると種子が
水を吸収して性質が変化する等の問題が発生する虞があ
ることから、できるだけ小さい粒を対象にして、短時間
で乾燥処理できるようにすることが要求される場合もあ
る。
【0016】前述したようにして製造した種子3と、土
壌改良剤成分d、肥料成分e、水分fとを任意の順序で
混合機4に入れて、前記混合機4により混練して、硬い
粘土状の混練物を作成する。次いで、前記混練物を押出
機5により棒状または板状に成型し、その成形物を造粒
機6により任意のサイズの粒として成型し、粒状体を乾
燥機7に入れて乾燥させ、中に含まれる水分を種子が発
芽しない程度に減少させる処理を行って、成育材料と一
体化した種子の製品を得る。前記押出機5としては、図
2に示されるような装置を使用することができるもの
で、前記図2に示される装置5では、シリンダ10の内
部に、モータと減速機とを組み合わせた駆動装置12に
より駆動されるスクリュー11を設けておき、前記スク
リュー11により混合物を攪拌しながら、排出口14か
ら押し出すようにする。また、前記排出口には多数の小
さな孔を設けた円板15を取り付けておき、前記円板1
5の孔から細い棒状の混合物を排出させるようにするこ
とができる。そして、前述したようにして作成した細い
棒状の混合物を、造粒工程では任意の長さに切断する等
の処理を行って乾燥機に案内し、乾燥させた製品を得る
ようにする。
【0017】前記押出機としては、例えば(株)林田鉄
工において製作販売しているKM400、KM1000
型の土練機等を使用することができるもので、前記土練
機は陶芸用の土練機として使用されている装置である。
また、前記土練機では、シリンダの内部に配置するスク
リューにより土の混練と攪拌とを行い、シリンダ先端部
から押し出すことができる装置として構成されるもので
あるが、本発明においては、肥料成分と土壌改良成分、
および種子を混合したものを、前記土練機を用いてシリ
ンダの先端から押し出して、板状または棒状の任意の形
状のものとして成型させるようにする。前記押し出し物
の形状を細い棒状のものとするためには、土練機のシリ
ンダの先端部に、多数の円形断面の孔を設けた板部材を
配置して、ひき肉押出機から排出されるひき肉のような
混合物を排出させるようにする。なお、前記土練機のよ
うな押出装置を用いる場合に、押し出される棒状体が、
棒状の形状を維持できるようにするために、混合物に対
する水分の比率の調整を行ったり、各構成材料の混合比
率を調整したりすることが必要とされる。
【0018】また、板状のものを成型する際には、図3
に示されるように、前記土練機のシリンダの排出口に大
きな孔を設けた排出ガイド16を配置して、太い棒状の
ものを排出させ、前記排出口に近接させて設けたロール
装置8を用いて、棒状のものを板状に成型することがで
きる。そして、前記板状のものを造粒機に案内して、切
断や打ち抜き等を行って粒状のものを作成し、乾燥工程
を経て成育材料と一体化した種子の製品を得るようにす
る。したがって、前述したようにして、種子の表面に対
する保護被膜を形成した後で、肥料成分や土壌改良材成
分に種子を混合して、乾燥させた粒を作成することによ
り、図4、5に示すような製品9を作成することが可能
である。そして、造粒機で略丸形に製造した製品9で
は、肥料成分eと土壌改良剤成分dとの混合物の中に、
表面を断熱材料で覆った状態の種子3を分散させる状態
で一体化した成育材料と一体化した種子を製造すること
ができる。また、棒状体や板状体を分割して作成する製
品では、図5に示すように、不定形の粒の内部に表面を
断熱材で覆った状態の種子3を分散させた製品9aを作
成することができる。そして、前述したようにして作成
した成育材料と一体化した種子は、種子の発芽を防止で
きる程度の水分に乾燥させることにより、製造してから
種蒔きを行う間での種子を含む粒状体の保管を容易に行
い得るとともに、種蒔きの作業を容易に行い得るように
することができる。
【0019】
【実施例2】前述したように、成育材料と一体化した種
子を粒状に構成することの他に、本発明においては、前
記押出機を用いて肥料成分と土壌改良材成分とを混合し
た棒状のものを作成し、乾燥させた後で、その棒状の部
材に種子を装着して成育材料と一体化した種子を作成す
るような手段を用いることができる。前記棒状体に対し
て後から種子を挿入するためには、まず、前記図2に示
されたような押出機5の排出口に取り付ける孔開き円板
15に対して、突起18を設けた孔17を多数配置し、
その円板の孔17を介して細い棒状体を押し出し成型す
る。前述したような孔を介して押し出された棒状体は、
図7に示すように、棒状体20に溝21が所定の深さに
形成された状態となる。前述したようにして棒状体を作
成してから、棒状のままで乾燥機に入れて、混合物の成
分が変質しない程度の高温で乾燥させ、次の種子を収容
する工程に移行させる。
【0020】次いで、前記棒状体20の溝21に対し
て、図8に示すようにして種子aを入れて、棒状体本体
の構成材料と同じ成分のペースト22を充填し、種子を
埋めて保持させるようにする。また、前記肥料成分と土
壌改良材成分とを混合したペーストに代えて、土壌改良
材成分と多糖類とを混合したペーストを使用することも
できる。そして、それ等のペーストを用いて棒状体の溝
に種子を保持させた状態で、乾燥機に入れてペースト中
の水分の量を調整し、成育材料と一体化した種子に種子
を担持させた状態で保管できるようにする。なお、本実
施例に示すように、土壌改良材成分と肥料成分とを混合
して作成する棒状体を、乾燥機に入れて乾燥させる際に
は、前記図4、5に示されたもののように、種子を一体
に設けていないことから、比較的高温で乾燥させる手段
を適用することが可能である。そこで、肥料成分等に悪
影響を与えないような高温の熱風をあてるようにして乾
燥処理を行って、棒状体を作成することができる。さら
に、棒状体の溝に種子を収容させてから、ペーストを乾
燥させる場合には、種子に悪影響が与えないような低温
での乾燥処理を行う必要があり、同じ乾燥機を使用して
2回の乾燥処理を行う場合にも、異なる温度での処理を
行うようにする。
【0021】前述したように、溝を一体に形成した棒状
体に対して、後で種子を保持させるような手段を用いる
ことの他に、本発明においては、肥料成分と土壌改良材
成分とを混合したものを、棒状に押し出してから、所定
の間隔で孔を設けて、その孔に種子を挿入する手段を用
いることも可能である。また、粒状の部材を作成してか
ら、太い針状のもので所定の深さの孔を設けて、その孔
に種子を挿入して、表面にペーストを付着させる手段を
用いることもできる。前記棒状体や粒状体に孔を設ける
場合には、押出機から棒状体を押し出してから、乾燥さ
せる前の段階に孔あけの作業を行うと、その作業が非常
に容易に行われることになる。そして、孔を設けた棒状
体等を乾燥させてから、孔に種子を挿入して、再び乾燥
させることにより、成育材料と一体化した種子を作成す
ることが可能になる。
【0022】前述したようにして作成する棒状の成育材
料と一体化した種子は、粒状に短く切断したり、任意の
長さに切断することにより、1個の成育材料と一体化し
た種子に収容する種子の数を規定することが可能にな
る。また、棒状体の太さ等を選択することにり、1個の
種子に対応する肥料成分等の量を規定でき、種子が発芽
してから所定の期間に必要とされる栄養成分をその成育
材料と一体化した種子により十分に補給できるようにす
ることが可能になる。
【0023】
【実施例3】前記押出機を使用して、棒状の部材を作成
する際に、シリンダの径に対する押し出しガイドの孔の
合計が非常に小さい値となるように設定すると、混合材
料に対する押し出し圧力が大きくなる。そして、大きな
圧力で混合物を押し出した場合には、孔から排出された
混合物が、図9の側面図、および、図10の断面図に示
されるように、大径の突起部25と、溝部26とを有す
る形成する棒状体20aとして形成される。前記棒状体
20aに形成される突起25と凹み部分26の形状は、
混合する材料の性質や、柔らかさの程度等により変化す
るものであるが、押し出された棒状体では、土練り機の
内部で大きな圧力が加えられていたものが、押し出しガ
イドの孔から排出されると、外気の圧力が低いことか
ら、表面部分がはじけるようにして突起部が形成され、
その突起の基部に凹部が形成される状態となる。また、
前記混合する材料の配合比率、水分の含有比率等の条件
により、突部の間に所定の深さの凹部を自然に生じる状
態で、表面に凹凸が形成された押し出し物を作成するこ
とができる。
【0024】そこで、前記実施例2に示したように、肥
料成分と土壌改良材成分とを混合したものを高い圧力で
押し出すことにより、棒状体20aの表面には多数の凹
凸が自動的に形成される状態となることを利用して、そ
の棒状体を乾燥させてから、表面の凹部に対して種子を
接着材料を用いて付着させる状態で一体に保持させ、そ
の後に再び乾燥させて成育材料と一体化した種子単位体
を作成することも可能である。なお、前記図9に示され
るようにして、種子単位体を作成する場合には、前記種
子単位体がその表面に多数の凹凸を有するために、その
表面積が大きくなり、土の中に生息する微生物等が成育
するための環境を整えることができる。さらに、種子の
単位体の突起部の肥料成分が最初に放出され、その後に
棒状体の本体から栄養成分が放出される状態となるため
に、種子が発芽した直後の栄養の要求度合いが少ない時
と、大きく成長した時の多量の栄養を要求する時期とに
対応させて、肥料成分の供給量を自動的に調整すること
が可能になる。
【0025】
【発明の効果】本発明の成育材料と一体化した種子は、
前述したようにして製造するものであるから、土壌改良
材成分が植物の成長に役立つ微生物の増殖環境を良好に
維持し、肥料成分を植物が吸収しやすい状態で供給する
ことが可能になり、植物の成育環境を成育材料と一体化
した種子自体で提供することが可能になる。また、肥料
成分と土壌改良材成分とを粒状に形成する際に、その混
合物の水分の調整を行うことにより、肥料成分が放出さ
れる時間等を調整することが可能である。そして、任意
の種類の種子に対して、本発明の成育材料と一体化した
種子は、機械装置を使用して種蒔きを行うことができる
ので、種蒔きの手間を簡素化することができ、追肥の手
間を省き、農家の負担を軽減することが可能になる。
【0026】本発明においては、成育材料と一体化した
種子に含まれる種子の種類に応じて、任意の肥料成分と
土壌改良材成分とを混合することができるので、植物の
成育に必要とされる成分を多く含ませることにより、そ
の対象とする植物に適した成育環境を提供できる。そし
て、前記成育材料と一体化した種子を蒔く際に、表面に
多糖類やアミノ酸成分のような微生物の栄養成分を付着
させることができるので、前記微生物の栄養成分により
粒状体の周囲に有用微生物を大量に増殖させて、種子の
発芽・成育環境を良好に維持でき、成育材料と一体化し
た種子の内外で微生物の増殖を活発に行わせることがで
きる。また、土壌改良剤成分に含まれる磁性体から与え
られる磁界により、種子の発芽の作用を促進させととも
に、種子の発芽率を向上させることもできる。さらに、
本発明の種子の単位体または粒状体からは、植物の成育
状態に対応させて、必要とされる栄養成分を供給するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の成育材料と一体化した種子を作成す
る工程を示す工程図である。
【図2】 本発明に使用する押出機の説明図である。
【図3】 押出機に圧延装置を組み合わせる場合の説明
図である。
【図4】 本発明の成育材料と一体化した種子の断面図
である。
【図5】 形状の異なる成育材料と一体化した種子の断
面図である。
【図6】 棒状体に溝を設ける押し出しガイドの構成を
示す説明図である。
【図7】 図6の孔から押し出される棒状体の説明図で
ある。
【図8】 棒状体の溝に種子を挿入したものの説明図で
ある。
【図9】 高い圧力で押し出した場合の棒状体の形状を
示す説明図である。
【図10】 図9の棒状体の断面図である。
【符号の説明】
1 混合機、 2 乾燥機、 3 表面処理した
種子、4 混合機、 5 押出機、 6 造粒
機、 7 乾燥機、9 成育材料と一体化した種
子、a 種子、 b 多孔質微粉末、 d 土壌
改良剤、e 肥料成分、 10 シリンダ、 11
スクリュー、15 排出ガイド板、 20 棒
状体、 21 溝。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多孔質で表面積の大きな活性炭やピート
    モスのような有機質材料のうちの1種または複数種類
    と、 パーライトやゼオライトのような無機質成分と、前記無
    機質成分を高温処理したセラミック材料とのうちの1種
    または複数種類と、 石灰質材料と磁性体を混合した土壌改良剤成分と、 有機肥料成分のような肥料成分と、前記土壌改良剤成分
    に水分を添加した混合物を作成し、 前記混合物に対して、表面に多孔質の有機質または無機
    質の保護膜成分を付着させた植物の種子を混合し、 前記種子を混合した混合物を粒状に形成し、乾燥させて
    製造することを特徴とする成育材料と一体化した種子。
  2. 【請求項2】 多孔質で表面積の大きな活性炭やピート
    モスのような有機質材料のうちの1種または複数種類
    と、 パーライトやゼオライトのような無機質成分と、前記無
    機質成分を高温処理したセラミック材料とのうちの1種
    または複数種類と、石灰質材料と磁性体を混合した土壌
    改良剤成分と、 有機肥料成分のような肥料成分と、前記土壌改良剤成分
    に水分を添加した混合物を作成し、 前記混合物を押し出し装置を用いて溝または凹部を有す
    る棒状体を作成して乾燥させ、 前記棒状体に形成される溝または凹部に植物の種子を挿
    入して、前記土壌改良剤成分または肥料成分を用いて封
    止してから乾燥させ、 前記棒状体を切断して製造することを特徴とする成育材
    料と一体化した種子。
  3. 【請求項3】 多孔質で表面積の大きな活性炭やピート
    モスのような有機質材料のうちの1種または複数種類
    と、 パーライトやゼオライトのような無機質成分と、前記無
    機質成分を高温処理したセラミック材料とのうちの1種
    または複数種類と、石灰質材料と磁性体を混合した土壌
    改良剤成分と、 有機肥料成分のような肥料成分と、前記土壌改良剤成分
    に水分を添加した混合物を作成し、 前記混合物を粒状に形成して乾燥させるとともに、前記
    粒状体に孔を設け、 前記粒状体に設けた孔に植物の種子を挿入して製造する
    ことを特徴とする成育材料と一体化した種子。
  4. 【請求項4】 前記肥料成分と土壌改良剤成分と一体に
    形成した種子の粒状体を種蒔きする際に、前記粒状体の
    表面に多糖類やアミノ酸成分のような微生物の栄養成分
    を付着させて種蒔きすることを特徴とする請求項1ない
    し3のいずれかに記載の成育材料と一体化した種子。
JP13747896A 1996-05-08 1996-05-08 成育材料と一体化した種子の製造方法 Expired - Fee Related JP3539651B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13747896A JP3539651B2 (ja) 1996-05-08 1996-05-08 成育材料と一体化した種子の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13747896A JP3539651B2 (ja) 1996-05-08 1996-05-08 成育材料と一体化した種子の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH09294415A true JPH09294415A (ja) 1997-11-18
JP3539651B2 JP3539651B2 (ja) 2004-07-07

Family

ID=15199571

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP13747896A Expired - Fee Related JP3539651B2 (ja) 1996-05-08 1996-05-08 成育材料と一体化した種子の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3539651B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103477756A (zh) * 2013-10-12 2014-01-01 酒泉奥凯种子机械股份有限公司 一种包衣机拌药供药系统
CN109392357A (zh) * 2018-12-17 2019-03-01 兰州大学 一种便携式植生粒制造装置及应用

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103477756A (zh) * 2013-10-12 2014-01-01 酒泉奥凯种子机械股份有限公司 一种包衣机拌药供药系统
CN103477756B (zh) * 2013-10-12 2016-01-06 酒泉奥凯种子机械股份有限公司 一种包衣机拌药供药系统
CN109392357A (zh) * 2018-12-17 2019-03-01 兰州大学 一种便携式植生粒制造装置及应用

Also Published As

Publication number Publication date
JP3539651B2 (ja) 2004-07-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN104326836B (zh) 秸秆颗粒无机微生物肥
US9115035B2 (en) Pelletized organic fertilizer
JP2003146785A (ja) 緩効性有機肥料及びパイル形緩効性有機肥料
CN102487749A (zh) 一种提高裸花紫珠发芽率和成苗率的方法
KR101602743B1 (ko) 벼의 직파재배용 비료 조성물
CN109006359B (zh) 水稻无土育秧基质配方、无土育秧基质穴块及其制备方法
CN104206240A (zh) 一种无土秸杆基质水稻机插秧的育秧方法
US11117842B2 (en) Encapsulated seed
CN117778025A (zh) 一种基于无害可降解凝胶组分和生物防治效能的多效复合土壤改良剂及其制备方法
Touchette et al. Gelatin capsules as a delivery system for tomato (Lycopersicon esculentum) seed enhancements
JP3539651B2 (ja) 成育材料と一体化した種子の製造方法
JP3493099B2 (ja) 成育材料と一体化した種子およびその製造方法
CA2445075A1 (en) Method for the production of a material for the promotion of plant growth based on clay and rock powder and product obtained therewith
CN109618588A (zh) 一种碎石排土场边坡覆土修复方法
JP2907972B2 (ja) 有機質土壌改良材およびその製造方法
JP2000139207A (ja) 粒状培地及びこれを用いた混合培地
JPH09215407A (ja) 肥料を被覆した種子
RU2301825C1 (ru) Искусственная почва
JP2006217915A (ja) 移植用苗床
RU2246194C1 (ru) Способ предпосевной обработки семян
JP3243693U (ja) 融雪機能付き肥料
JP2001089284A (ja) 硫黄コーティング有機質肥料
JP2946029B2 (ja) バヒアグラス種子を用いた造粒種子の製造法
JPH01218517A (ja) 水稲中成苗の育生方法
JPH11155363A (ja) 種子固着培土及び植物製品

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Effective date: 20031226

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040316

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040319

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080402

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090402

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 6

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100402

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100402

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 7

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110402

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 8

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120402

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120402

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 9

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130402

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees