JPH09293490A - 密閉電池およびその製造方法 - Google Patents

密閉電池およびその製造方法

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JPH09293490A
JPH09293490A JP8105904A JP10590496A JPH09293490A JP H09293490 A JPH09293490 A JP H09293490A JP 8105904 A JP8105904 A JP 8105904A JP 10590496 A JP10590496 A JP 10590496A JP H09293490 A JPH09293490 A JP H09293490A
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battery
metal
plate
hole
sealed
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JP8105904A
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Inventor
Shunji Watanabe
俊二 渡邊
Tsugio Sakai
次夫 酒井
Kensuke Tawara
謙介 田原
Hiroshi Senda
宏 千田
Hideharu Onodera
英晴 小野寺
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Seiko Instruments Inc
Original Assignee
Seiko Instruments Inc
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P70/00Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
    • Y02P70/50Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product

Abstract

(57)【要約】 【課題】 リチウムを吸蔵放出可能な物質を活物質とす
るエネルギー密度の高い非水電解質二次電池の、安全性
確保のためおよび電池特性維持のため、安全機構の薄肉
部およびその溶接部の信頼性を向上する。 【解決手段】 密閉電池の内圧上昇による破裂時にガス
抜き孔となる貫通孔と貫通孔を金属薄板をレーザ溶接し
て閉塞する安全機構を設け、さらに金属薄板の少なくと
も片面に樹脂層を設けた。金属薄板のピンホールからの
水分侵入を防止できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、防爆型の密閉電池
に関するものであり、電池の種類は1次電池、2次電池
に関わりなく応用できる。特に、リチウムを吸蔵放出可
能な物質を活物質とする正極及び負極と、リチウムイオ
ン導電性の非水電解質を用いるエネルギー密度の高い、
非水電解質二次電池において有効である。
【0002】
【従来の技術】リチウム金属またはリチウムを吸蔵放出
可能な物質を活物質とし、電解液に非水電解質を使用し
た非水電解質電池は、高容量、高電圧、高エネルギー密
度に優れているため、さまざまな携帯機器に利用されて
いる。
【0003】しかし、他の電池に比べエネルギー密度が
高いため、防爆に対し十分な安全対策が必要となる。従
来、特許出願公告平5−76740号に示されるよう
に、電池内部の圧力が20〜30kg/cm2で安全弁
が破断し、防爆機能を持たせるとういうことが行われて
いた。20〜30kg/cm2の破断圧力は破断の衝撃
から考えて妥当な値と考えられる。しかしながら、この
値は破断の衝撃から検討された値であり、電池内部の圧
力上昇による電池ケースの形状変化を考慮して設定され
た値ではない。
【0004】携帯機器の小型化が進むと使用する電池も
小型化が要求される。それにともない機器に占める電池
のスペースを有効に活用するため電池形状は筒型から角
形が要求されるようになってきている。従来の破断圧力
は、特許出願公告平5−76740号の実施例から考え
ても圧力による変形の少ない筒型電池を用いて検討され
たと思われる。電池内部の圧力上昇による電池ケースの
形状変化を考慮すると破断圧力は20kg/cm2以下
が好ましい。しかも、落下等の衝撃に対する機械的強度
も要求される。従来、これらの安全性と機械的強度の両
特性を兼ね備え、コスト的にも優れた安全機構を作製す
ることは困難であった。
【0005】さらに、防爆機構は高信頼性が要求され
る。特に、破断圧力が設計どおりになることおよび、電
池の気密性が保たれることは重要なポイントであった。
従来、これらの事項の信頼性を向上させる努力が行われ
ていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】携帯機器の小型化が進
むと使用する電池も小型化が要求される。それにともな
い機器に占める電池のスペースを有効に活用するため電
池形状は筒型から角形が要求されるようになってきてい
る。角形電池はそれを使用する機器に対して余分な隙間
はできる限り少なく密着するように設置されている。そ
のため、電池ケースの内部圧力による変形は機器に損傷
を与えることになる。
【0007】筒型電池は主に円筒の内壁で電池内部の圧
力を受けとめるため、電池ケースの変形は少ない。それ
に対し、角形電池は主に電池側面となる四平面で圧力を
受けるため、それぞれの平面、特に面積の大きな平面は
変形し易い。すなわち、この変形を考慮して、安全弁の
破断圧力を決定する必要がある。
【0008】図2に板厚0.3mmのステンレス(SU
S304)で作製した電池ケース(サイズ幅30×厚さ
6×高さ50mm)の内部圧力に対する膨らみ(30×
50mmの面の片側)を示した。実験は図1に示した電
池の貫通孔3がなく電解液注入孔8aを電解液注入孔蓋
8で閉塞していないものを用いた。電解液注入孔8aよ
り窒素ガスを導入し、所定の圧力で1分間保持した後、
圧力を解放し電池ケースの膨らみをマイクロメーターで
測定した。測定の繰り返し数は各圧力3個づつとした。
機器に損傷を与えない圧力としては片側2mmの膨らみ
が限界である。板厚0.3mmのステンレス(SUS3
04)の場合破断圧力は、図2のグラフより20kg/
cm2以下(好ましくは15kg/cm2前後)にしなけ
ればならない。同様の実験を鉄(SPC−E)およびア
ルミニウム(3003)ケースで行った。その結果、ス
テンレス同等の強度を持たせるには、鉄の場合0.4m
mアルミニウムの場合0.4から0.6mmの板厚が必
要であることがわかった。
【0009】20kg/cm2以下の破断圧力を実現す
るには電池蓋または電池容器に薄肉部を設ける必要があ
る。薄肉部をもっとも設置し易い電池蓋に設ける場合が
多い。その場合幅30×厚さ6×高さ50mm程度の大
きさの電池では、薄肉部の面積を10から25mm2
度しかとることができない。実験の結果、薄肉部の厚さ
はステンレスの場合10μm以下、ニッケルの場合15
μm以下にしなければならない。
【0010】従来、薄肉部を設ける方法としては、以下
のような方法があった。 (1)ステンレスやニッケル等の金属薄板(10から2
0μm程度)を、電池の貫通孔3に溶接または接着す
る。 (2)ステンレスやニッケル等の金属薄板(30から1
00μm程度)にエッチングやプレス等で局所的に10
から20μm程度の薄肉部を設けたものを、電池の貫通
孔3に溶接または接着する。 (3)貫通孔を有するステンレスやニッケル等の金属薄
板(30から100μm程度)と10から20μm程度
のステンレスやニッケル等の金属薄板を熱圧着すること
により局部的に薄肉部を設けたものを、電池の貫通孔3
に溶接または接着等する。
【0011】これらの方法は、薄肉部を設けた防爆機構
とするもので、基本的な概念はすべて同じである。
(2)、(3)は薄肉部周辺を厚くすることにより溶接
や接着を容易にしたものである。これらの薄肉部を設け
た防爆機構には以下のような課題があった。 (1)10から15μm程度の金属薄板のピンホールを
皆無にすることは不可能である。 (2)溶接または接着の欠陥を皆無にすることは不可能
である。特に、リチウムを吸蔵放出可能な物質を活物質
とする正極及び負極と、リチウムイオン導電性の非水電
解質を用いるエネルギー密度の高い、非水電解質二次電
池においては、安全性確保のため(1)、(2)の要因
のため破断圧力が変化してはならない。また、ピンホー
ルや溶接または接着の欠陥から電池内部に水分が侵入す
ると電池特性の劣化が起こる。電池の歩留まり向上のた
めには薄肉部およびその溶接または接着の信頼性を向上
しなければならないという課題があった。
【0012】
【課題を解決するための手段】電池容器に電池蓋が溶接
またはかしめ等の方法により密閉されている密閉電池の
電池蓋または電池容器に少なくとも1個の第1の貫通孔
を設け、前記第1の貫通孔を金属薄板で閉塞して電池内
圧で破断する安全機構を持たせた密閉電池において、前
記金属薄板の少なくとも片面に樹脂層を設けた。
【0013】樹脂層の形成方法としては (1)フイルム状の樹脂を接着剤または、熱融着により
接着する、(2)液体シール剤、樹脂を溶解した液体ま
たは、接着剤を塗布し乾燥することにより成膜する、が
ある。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明は、第1の貫通孔を金属薄
板で閉塞してなる安全機構の信頼性を上げるため、さら
に樹脂層を設けたものである。いかに、樹脂層が必要か
について述べる。
【0015】はじめに、第1の貫通孔を金属薄板で閉塞
する方法と、その問題点を実施したデータをもとに説明
する。 「金属薄板の溶接」図3は金属薄板11aに金属薄板1
1aより一回り小さい金属板12aを重ねて電池蓋7に
シーム溶接する場合の例である。レーザ溶接箇所として
は図3に示したように、溶接箇所13(金属板12外周
と貫通孔との間)または溶接箇所14(金属板12外周
部)を溶接する場合がある。溶接箇所13を溶接する場
合は150μmの金属板12a、10μmの金属薄板1
1a、電池蓋7を上から同時に溶接するため、発生する
熱量が多く、電池容器の変形が生じる。一方、溶接箇所
14を溶接する場合は150μmの金属板12a、10
μmの金属薄板11aの端部(外周部)を溶接するため
比較的低いエネルギーで溶接ができる。ただし、150
μmの金属板12a、10μmの金属薄板11aの位置
合わせを正確に行う必要がある。
【0016】位置合わせを正確に行った場合でも、レー
ザ溶接時の衝撃や材料の熱膨張で位置がずれることがあ
る。その場合は、抵抗溶接やレーザのスポット溶接で数
点仮止めしてから、本溶接を行えば良い。このような溶
接をすれば溶接の信頼性は格段に向上する。しかし、1
0μmの金属薄板11aの供給と位置出しが非常に困難
である。そこで、10μmの金属薄板11bをテープ状
にしリールで供給することを考案した。
【0017】溶接箇所13を溶接する場合は、溶接後テ
ープを切断すれば良い。たとえば、電池蓋7に溶接する
場合は図4の点線の部分を切断すれば良い。溶接箇所1
4を溶接する場合は、図5に示すように溶接時に金属板
12aからはみでた金属薄板11bが十分薄く、溶解す
るため、電池蓋7への溶接と切断が同時に行える。
【0018】この場合テープ状の金属薄板11bは金属
板12aより十分に大きいためレーザ溶接時の位置ずれ
を気にしなくともよいため、金属板12aだけをずれ防
止機構を施した押さえ治具で固定した状態でレーザ溶接
すればよい。押さえ治具を用いない場合は抵抗溶接やレ
ーザのスポット溶接で数点仮止めしてから、レーザによ
るシーム溶接を行えば良い。
【0019】一般に厚い材料の上に薄い材料を重ねてレ
ーザにより溶接する重ね溶接において、薄い方の材料の
板厚の下限はステンレスの場合30μm程度である。溶
接の安定性を考慮すると50μm以上必要である。重ね
合わせ溶接では薄い方の板厚が薄いほど溶接は困難にな
る。材料どうしに隙間があると、薄い材料では溶接時の
熱の逃げ場がなく、ほぼ瞬間的に材料が溶解し穴が開
く。また、初期的に材料どうしに隙間がない場合でも、
薄い材料は強度が弱いため、溶接時の衝撃や溶けた金属
の表面張力により変形し、隙間ができ溶接が失敗するこ
とがある。
【0020】そこで本発明においては、薄い材料の上に
更に板状の材料を重ねることを行った。それにより、薄
い材料の変形を押さえ、熱を放熱することができる。ま
た、図3の溶接箇所14の部分をレーザによりシーム溶
接すれば、薄い材料の上に何もない部分は、溶接時の熱
の逃げ場がなく切れることになる。この現象を利用する
と図4に示したように、薄い材料の溶接と切断が同時に
行える。
【0021】この方法で金属薄板を溶接し、貫通孔を閉
塞して電池内圧で破断する安全機構とすれば、エッチン
グやプレス等で局所的に薄肉部を設けた金属板を用いる
より、破断圧のばらつきは格段に減少する。この方法で
の問題点は、電池蓋7と金属板12aに挟まれた金属薄
板11bの溶接状態が外観からチェックできないことで
ある。
【0022】次に、具体的な例について示す。 「樹脂層を形成しない安全機構」電池蓋7に開いた面積
11.15mm2の貫通孔3を、10μmのニッケル箔
である金属薄板11aと面積11.15mm2の貫通孔
の開いた150μmのステンレス製の金属板12aをレ
ーザで電池内側なる方向からシーム溶接することで閉塞
した。溶接箇所は、図3の溶接箇所14の位置を溶接し
た。
【0023】電池蓋7に設けた金属薄板11aと溶接の
気密性を調べるため、パッキンとなるバイトン製のゴム
板を介し窒素ガスを導入し、金属板12a側より金属薄
板11aに圧力をかけた。圧力をかけた状態で水中に電
池蓋7を沈め、気泡の発生の有無を調べた。
【0024】気泡の発生を調べた中から、気泡の発生の
度合いの違うものを選別し、さらに気密性を詳しく調べ
るため、ヘリウムディテクターを用いたリークテストを
行った。電池蓋7と電極や電解液の入っていないステン
レス製外装缶1(サイズは幅30×厚さ6×高さ50m
m)をレーザによりシーム溶接した。さらに、電解液注
入孔8aは、150μmのステンレス製の電解液注入孔
蓋8をレーザでシーム溶接し密閉した。この密閉した電
池缶を5kg/cm2のヘリウムを充填した容器に16
時間放置した。金属薄板にピンホールや溶接または接着
の欠陥があるとそこから電池内部にヘリウムが侵入す
る。その電池缶についてヘリウムディテクターを用いた
リークテストを行うと気密性の目安となるリークレート
が測定できる。
【0025】リークテストの終わった電池缶の電解液注
入孔蓋8を取り外しそこから、非水溶媒である電解液を
8mL(水分の分析値5ppm)を注入し、再び150
μmのステンレス製の電解液注入孔蓋8をレーザでシー
ム溶接し密閉した。この電解液を入れた電池缶を1年か
ら3年に相当するといわれている60℃、90%の湿度
下に20日間放置し、加速劣化させ、電解液中の水分量
を測定した。
【0026】
【表1】 非水溶媒を用いたリチウム電池では水分が50ppmに
なると電池特性が大幅に劣化する。結果より、加速劣化
後で水分量が変化しないのはリークレート10のマイナ
ス8乗cc/secの安全機構のない7番と安全機構の
ある6番であった。圧力をかけた状態で水中に電池蓋7
を沈め、気泡の発生のなかった4、5番では、16から
38ppmの水分増加があり、数年の使用で電池特性が
劣化することが予想できる。1、2、3番につてはそれ
以上速く劣化するものと考えられる。よって、ヘリウム
ディテクターを用いたリークテストを行わなければ、良
品を選別できない。
【0027】「樹脂層を形成した安全機構」同様に、電
池蓋7に開いた面積11.15mm2の貫通孔3を、1
0μmのニッケル箔である金属薄板11aと面積11.
15mm2の貫通孔の開いた150μmのステンレス製
の金属板12aをレーザで電池内側なる方向からシーム
溶接することで閉塞した。溶接箇所は、図3の溶接箇所
14の位置を溶接した。
【0028】電池蓋7に設けた金属薄板11aと溶接の
気密性を調べるため、パッキンとなるバイトン製のゴム
板を介し窒素ガスを導入し、金属板12a側より金属薄
板11aに圧力をかけた。圧力をかけた状態で水中に電
池蓋7を沈め、気泡の発生の有無を調べた。
【0029】気泡の発生を調べた中から、気泡の発生の
度合いの違うものを選別し、樹脂層を図6に示す方法で
形成した。テープ状50μmのマレイン酸変性ポリエチ
レン樹脂15に200℃のヒーター上で加熱した電池蓋
7を矢印の方向から押し当てた。瞬間的にマレイン酸変
性ポリエチレン樹脂15の融着とテープからの切断が行
えた。電池蓋7を再び200℃のヒーター上で加熱し、
融着を強固なものとした。これについても、窒素ガスで
加圧し、気泡の発生の有無を調べた。
【0030】さらに気密性を詳しく調べるため、ヘリウ
ムディテクターを用いたリークテストを行った。リーク
テストの終わった電池缶の電解液注入孔蓋8を取り外し
そこから、非水溶媒である電解液を8mL(水分の分析
値5ppm)を注入し、再び150μmのステンレス製
の電解液注入孔蓋8をレーザでシーム溶接し密閉した。
この電解液を入れた電池缶を1年から3年に相当すると
いわれている60℃、90%の湿度下に20日間放置
し、電解液中の水分量の変化を測定した。
【0031】
【表2】 結果より、圧力をかけた状態で水中に電池蓋7を沈め、
気泡の発生のなかった11、12、13番のリークレー
トが10のマイナス8乗cc/sec台となり水分増加
がなくなることがわかった。よって、安全機構に樹脂層
を形成することによって、ヘリウムディテクターを用い
たリークテストを行わなくとも、圧力をかけた状態で水
中に電池蓋7を沈め気泡の発生の有無を調べるという簡
便なテストで良品を選別できることがわかった。
【0032】樹脂層は金属薄板のピンホールや溶接また
は接着の欠陥を補う目的で形成した。ピンホールや溶接
または接着の欠陥があると、金属薄板の破断圧が設計値
と違ったり、電池内の気密が保たれず内部に酸素や水分
が侵入し、電池特性を劣化することになる。以下、樹脂
層を設けることについての効果について記す。
【0033】(1)破断圧を変化させない 例えば、50μmのマレイン酸変性ポリエチレン樹脂を
熱融着で、面積10mm2の貫通孔に張った場合2kg
/cm2のガス圧で破断する。破断圧力は圧力を受ける
面積により決まるため、50μmのマレイン酸変性ポリ
エチレン樹脂を面積1mm2の貫通孔に張った場合は2
0kg/cm2のガス圧で破断する。すなわち、20k
g/cm2で破断する金属薄板に50μmのマレイン酸
変性ポリエチレン樹脂層を形成した場合、金属薄板に面
積が1mm2までのピンホールがあっても破断圧に影響
がないことになる。実際には、電池蓋7に設けた金属薄
板11aと溶接の気密性を調べるため、パッキンとなる
バイトン製のゴム板を介し窒素ガスを導入し、金属板1
2a側より金属薄板11aに圧力をかけた状態で水中に
電池蓋7を沈め、気泡の発生の有無を調べる等の簡便な
評価を行ってから樹脂層を形成することになる。この評
価で検出できないピンホール等の欠陥は大きくとも数十
μm程度であると考えられるため、50μmのマレイン
酸変性ポリエチレン樹脂層で十分塞ぐことができる。
【0034】金属薄板に50μmのマレイン酸変性ポリ
エチレン樹脂層を形成する場合、金属薄板の電池の内側
となる面(圧力を受ける側)に形成す方がよい。外側に
形成すると、金属薄板のピンホールや溶接または接着の
欠陥からガスが侵入し、金属薄板と樹脂層の間に気泡が
でき破断圧が変化することがある。
【0035】(2)気密を保持する 安全機構の気密の評価はヘリウムディテクターを用いた
リークテストが最も確実である。しかし、完全に電池を
組み立てた後でなければテストできないことと、評価に
時間がかかることから、量産電池の評価方法としては適
当ではない。
【0036】簡便な評価方法である、パッキンとなるバ
イトン製のゴム板を介し窒素ガスを導入し、金属板12
a側より金属薄板11aに6kg/cm2の圧力をかけ
た状態で水中に電池蓋7を沈め、気泡の発生の有無を調
べる方法では、ヘリウムディテクター程の精度は期待で
きず、10のマイナス6乗cc/sec以下のリークレ
ートの欠陥は検出できない。この検出できない10のマ
イナス6、7乗cc/secリークレートでは、1年か
ら3年に相当するといわれている60℃、90%の湿度
下の20日間放置で、水分が増加してしまい、十分な評
価方法ではない。
【0037】しかし、パッキンとなるバイトン製のゴム
板を介し窒素ガスを導入し、金属板12a側より金属薄
板11aに6kg/cm2の圧力をかけた状態で水中に
電池蓋7を沈め、気泡の発生のない金属薄板に50μm
のマレイン酸変性ポリエチレン樹脂層を形成すると、リ
ークレートは10のマイナス8乗cc/secになり、
水分の増加もほとんどなくなる。このように、樹脂層は
金属薄板のピンホールや溶接または接着の欠陥を補うこ
とができ、簡便な評価方法で電池の信頼性が保てる。
【0038】
【実施例】はじめに、安全方法の評価方法について示
す。 [実施例1]電池蓋7に開いた面積11.15mm2
貫通孔3を、10μmのニッケル箔である金属薄板11
aと面積11.15mm2の貫通孔の開いた150μm
のステンレス製の金属板12aをレーザで電池内側にな
る方向からシーム溶接することで閉塞した。溶接箇所
は、図3の溶接箇所14の位置を溶接した。
【0039】樹脂層を図6に示す方法で形成した。テー
プ状50μmのマレイン酸変性ポリエチレン樹脂15に
200℃のヒーター上で加熱した電池蓋7の電池内側に
成る方を矢印の方向から押し当てた。瞬間的にマレイン
酸変性ポリエチレン樹脂14の融着とテープからの切断
が行えた。電池蓋7を再び200℃のヒーター上で加熱
し、融着を強固なものとした。
【0040】電池蓋7に設けた金属薄板11aおよびマ
レイン酸変性ポリエチレン樹脂15と溶接の気密性を調
べるため、パッキンとなるバイトン製のゴム板を介し窒
素ガスを導入し、電池の外側となる方向より金属薄板1
1aに6kg/cm2の圧力をかけるテストを行った。
【0041】金属薄板11aにピンホールがあったり、
溶接に欠陥があるものは金属薄板11aとマレイン酸変
性ポリエチレン樹脂15の間の気泡が成長して大きくな
る。ピンホールや溶接に欠陥の大きなものはマレイン酸
変性ポリエチレン樹脂15の膜が破裂する。
【0042】このテストにより気泡の成長のなかった電
池蓋7を100個選別し、電極や電解液の入っていない
ステンレス製外装缶1(サイズは幅30×厚さ6×高さ
50mm)をレーザによりシーム溶接した。さらに、電
解液注入孔8aは、150μmのステンレス製の電解液
注入孔蓋8をレーザでシーム溶接し密閉した。これらの
密閉した電池缶を5kg/cm2のヘリウムを充填した
容器に16時間放置した。金属薄板にピンホールや溶接
または接着の欠陥があるとそこから電池内部にヘリウム
が侵入する。その電池缶についてヘリウムディテクター
を用いたリークテストを行い気密性の目安となるリーク
レートが測定した。
【0043】その結果、リークレートはすべて10のマ
イナス8乗cc/sec台になり電池特性を損なわない
気密性を保持できることがわかった。すなわち、パッキ
ンとなるバイトン製のゴム板を介し窒素ガスを導入し、
電池の外側となる方向より金属薄板11aに6kg/c
2の圧力をかけるテストで、金属薄板11aとマレイ
ン酸変性ポリエチレン樹脂15の間の気泡を成長させな
い程度の小さな欠陥(発明の実施の形態でしめした10
のマイナス6、7乗cc/secリークレートの欠陥)
はマレイン酸変性ポリエチレン樹脂15の膜でカバーで
きる。
【0044】従来、復元性のない安全機構は、破断にお
いては実際に破断させてみなければ、気密においては大
がかりなリークテストを行ったりしなければ、評価でき
なかった。この方法によると、工業的にも簡便な方法で
評価ができる。以下、本発明の安全機構を適用し作製し
た二次電池について説明する。
【0045】「実施例2」 (1)安全機構の作製 a.10μmのニッケル箔を用いた安全機構 電池蓋7に開いた面積11.15mm2の貫通孔3は、
予め電池組立前に図1に示したように、10μmのニッ
ケル箔である金属薄板11aと面積11.15mm2
貫通孔の開いた150μmのステンレス製の金属板12
aをレーザでシーム溶接することで電池内側より閉塞し
た。溶接箇所は、図3の溶接箇所14の位置を溶接し
た。
【0046】このうち半数のものについて、樹脂層を図
6に示す方法で形成した。テープ状50μmのマレイン
酸変性ポリエチレン樹脂15に200℃のヒーター上で
加熱した電池蓋7の電池内側になる方を矢印の方向から
押し当てた。瞬間的にマレイン酸変性ポリエチレン樹脂
15の融着とテープからの切断が行えた。電池蓋7を再
び200℃のヒーター上で加熱し、融着を強固なものと
した。
【0047】電池蓋7に設けた金属薄板11aおよびマ
レイン酸変性ポリエチレン樹脂15と溶接の気密性を調
べるため、パッキンとなるバイトン製のゴム板を介し窒
素ガスを導入し、電池の外側となる方向より金属薄板1
1aに6kg/cm2の圧力をかけるテストを行った。
【0048】金属薄板11aにピンホールがあったり、
溶接に欠陥があるものは金属薄板11aとマレイン酸変
性ポリエチレン樹脂15の間の気泡が成長して大きくな
る。ピンホールや溶接に欠陥の大きなものはマレイン酸
変性ポリエチレン樹脂14の膜が破裂する。このテスト
により気泡の成長のなかった電池蓋7を100個選別し
た。
【0049】樹脂層を形成しなかったものについては、
電池蓋7に設けた金属薄板11aと溶接の気密性を調べ
るため、パッキンとなるバイトン製のゴム板を介し窒素
ガスを導入し、金属板12a側より金属薄板11aに圧
力をかけた。圧力をかけた状態で水中に電池蓋7を沈
め、気泡の発生の有無を調べるテストを行った。このテ
ストにより水中で気泡の発生のなかった電池蓋7を10
0個選別した。 b.エッチングにより薄肉部を設けた金属薄板を用いた
安全機構 電池蓋7は面積20mm2の貫通孔3の開いたものを用
いた。電池蓋7に開いた面積20mm2の貫通孔3は、
厚さ50μm、面積35mm2で中央に幅300μm、
残厚15μmの×印のパターンをエッチングを施し薄肉
部を設けたステンレス製(SUS304TH)の金属薄
板を電池の内側となる方向からレーザでシーム溶接する
ことで閉塞した。
【0050】このうち半数のものについて、樹脂層を図
6に示す方法で形成した。テープ状50μmのマレイン
酸変性ポリエチレン樹脂15に200℃のヒーター上で
加熱した電池蓋7の電池内側になる方を矢印の方向から
押し当てた。瞬間的にマレイン酸変性ポリエチレン樹脂
15の融着とテープからの切断が行えた。電池蓋7を再
び200℃のヒーター上で加熱し、融着を強固なものと
した。
【0051】電池蓋7に設けた×印のパターンをエッチ
ングを施し薄肉部を設けたステンレス製(SUS304
TH)の金属薄板およびマレイン酸変性ポリエチレン樹
脂14と溶接の気密性を調べるため、パッキンとなるバ
イトン製のゴム板を介し窒素ガスを導入し、電池の外側
となる方向より×印のパターンをエッチングを施し薄肉
部を設けたステンレス製(SUS304TH)の金属薄
板に6kg/cm2の圧力をかけるテストを行った。
【0052】×印のパターンをエッチングを施し薄肉部
を設けたステンレス製(SUS304TH)の金属薄板
にピンホールがあったり、溶接に欠陥があるものは金属
薄板とマレイン酸変性ポリエチレン樹脂15の間の気泡
が成長して大きくなる。ピンホールや溶接に欠陥の大き
なものはマレイン酸変性ポリエチレン樹脂15の膜が破
裂する。このテストにより気泡の成長のなかった電池蓋
7を100個選別した。
【0053】樹脂層を形成しなかったものについては、
電池蓋7に設けた×印のパターンをエッチングを施し薄
肉部を設けたステンレス製(SUS304TH)の金属
薄板と溶接の気密性を調べるため、パッキンとなるバイ
トン製のゴム板を介し窒素ガスを導入し、電池の内側と
なる方向より×印のパターンをエッチングを施し薄肉部
を設けたステンレス製(SUS304TH)の金属薄板
に圧力をかけた。圧力をかけた状態で水中に電池蓋7を
沈め、気泡の発生の有無を調べるテストを行った。この
テストにより水中で気泡の発生のなかった電池蓋7を1
00個選別した。 c.熱圧着法で作製した金属薄板を用いた安全機構 10μmのニッケル箔でと面積11.15mm2の貫通
孔の開いた150μmのステンレス製の金属板を真空中
で熱圧着した金属薄板を用いた。
【0054】電池蓋7に開いた面積11.15mm2
貫通孔3は、熱圧着法で作製した金属薄板を電池の内側
となる方向からレーザでシーム溶接することで閉塞し
た。このうち半数のものについて、樹脂層を図6に示す
方法で形成した。テープ状50μmのマレイン酸変性ポ
リエチレン樹脂15に200℃のヒーター上で加熱した
電池蓋7の電池内側になる方を矢印の方向から押し当て
た。瞬間的にマレイン酸変性ポリエチレン樹脂15の融
着とテープからの切断が行えた。電池蓋7を再び200
℃のヒーター上で加熱し、融着を強固なものとした。
【0055】電池蓋7に設けた熱圧着法で作製した金属
薄板およびマレイン酸変性ポリエチレン樹脂15と溶接
の気密性を調べるため、パッキンとなるバイトン製のゴ
ム板を介し窒素ガスを導入し、電池の外側となる方向よ
り熱圧着法で作製した金属薄板に6kg/cm2の圧力
をかけるテストを行った。
【0056】熱圧着法で作製した金属薄板にピンホール
があったり、溶接に欠陥があるものは金属薄板とマレイ
ン酸変性ポリエチレン樹脂15の間の気泡が成長して大
きくなる。ピンホールや溶接に欠陥の大きなものはマレ
イン酸変性ポリエチレン樹脂15の膜が破裂する。この
テストにより気泡の成長のなかった電池蓋7を100個
選別した。
【0057】樹脂層を形成しなかったものについては、
電池蓋7に設けた熱圧着法で作製した金属薄板と溶接の
気密性を調べるため、パッキンとなるバイトン製のゴム
板を介し窒素ガスを導入し、電池の内側となる方向より
熱圧着法で作製した金属薄板に圧力をかけた。圧力をか
けた状態で水中に電池蓋7を沈め、気泡の発生の有無を
調べるテストを行った。このテストにより水中で気泡の
発生のなかった電池蓋7を100個選別した。
【0058】(2)電池の組立 正極活物質としてLiCoO2で示されるリチウムとコ
バルトの複合酸化物85重量部と、導電剤のグラファイ
ト8重量部を乳鉢で粉砕・混合したものを、結着剤のポ
リフッ化ビニリデン(PVDF)7重量部をN−メチル
−2ピロリドン(NMP)51.3重量部に溶解した溶
液に混合分散し、正極合剤スラリーを調整した。集電体
として厚さ20μmのアルミ箔を用いた。次に先に調整
した正極スラリーを導電層を設けた集電体の両面に、乾
燥・圧延後の片面の合剤厚さが60μmになるように塗
布・乾燥し、ロールプレスを用いて圧延して正極シート
を作製した。こうして作製した正極シートを、27.5
mm×39mmのサイズに裁断して正極板とした。
【0059】同様にして負極を作製した。負極活物質と
して市販の一酸化ケイ素(SiO)45重量部と、導電
剤 のグラファイト40重量部を乳鉢で粉砕・混合した
ものを、結着剤の架橋型アクリル酸樹脂15重量部を水
300重量部に溶解した溶液に混合分散し、負極合剤ス
ラリーを調整した。集電体として厚さ10μmの銅箔を
用いた。先に調整した負極スラリーを導電層を設けた集
電体の両面に、乾燥・圧延後の片面の合剤厚さが27μ
mになるように塗布し、乾燥後ロールプレスを用いて圧
延を行った。こうして作製した負極シートを、27.5
×39mmのサイズに裁断して負極板とした。
【0060】電極体2は、正極板17枚と負極板18枚
を、リチウムイオン透過性の多孔質フィルムであるポリ
エチレン製のセパレーターを介在して交互に重ね合わせ
た(最外側は合剤を片面のみに塗布した負極)もので、
ステンレス製の電池容器である外装缶1に挿入した。外
装缶1の材質は、0.3mm厚のステンレス製で負極端
子を兼ねている。
【0061】電極体2の負極側の金属リード板4は、1
mm厚のステンレス製電池蓋7に溶接した。また、電極
体2の正極側の金属リード板5は、電池蓋7の中央に設
けられた正極端子6に溶接した。次に、電池蓋7と外装
缶1をレーザによりシーム溶接した。
【0062】電解液は、電池蓋7に設けられた電解液注
入孔8aより注入し、その後、150μmのステンレス
製の電解液注入孔蓋8をレーザでシーム溶接し密閉し
た。電解液の水分は測定の結果5ppmであった。組立
直後の電池を10個分解し水分を測定したところ、平均
で37ppmであった。これは、組み込んだ電極等の水
分が電解液に溶け込んだものと考えられる。サイズは幅
30×厚さ6×高さ50mmの大きさとした。
【0063】(3)電池の水分測定 樹脂層を形成しなかったものの中から選別した100
個、樹脂層を形成したものの中から選別した100個の
安全機構の電池をもつ電池について、常温で1年から3
年に相当するといわれている60℃、90%の湿度下に
20日間放置し、電解液中の水分量を測定した。電解液
中の水分量が40ppm以上に増加した電池の個数につ
いて、表3にa、b、cの各安全機構別に示した。
【0064】
【表3】 結果より、安全機構にマレイン酸変性ポリエチレン樹脂
の樹脂層を形成することにより電池の気密が改善され、
簡便な評価方法で良品を選別できることがわかった。
【0065】「実施例3」樹脂層をエチレン−4フッ化
エチレン共重合樹脂(以下ETFE)として実施例2同
様の試験を行った。実施例2との相違点は樹脂層形成の
ための以下に示す温度条件だけである。テープ状50μ
mのETFEに300℃のヒーター上で加熱した電池蓋
7の電池内側になる方を矢印の方向から押し当てた。瞬
間的にETFEの融着とテープからの切断が行えた。電
池蓋7を再び300℃のヒーター上で加熱し、融着を強
固なものとした。結果を表4に示した。表4のa、b、
cの各安全機構は樹脂層以外は実施例2と同じである。
【0066】
【表4】 結果より、安全機構にETFEの樹脂層を形成すること
により電池の気密が改善され、簡便な評価方法で良品を
選別できることがわかった。本実施例では、ETFEに
ついて記したが、4フッ化エチレンパーフルオロアルコ
キシエチレン共重合樹脂、4フッ化エチレン6フッ化プ
ロピレン共重合樹脂、3フッ化塩化エチレン樹脂、フッ
化ビニリデン樹脂、フッ化ビニル樹脂を用いた場合でも
同様の効果が確認できた。
【0067】「実施例4」 (1)電池の作製 樹脂層が、樹脂を溶解した液体または、接着剤を塗布す
ることにより形成された本発明の安全機構について説明
する。樹脂としては、天然樹脂、合成樹脂、高分子化合
物等がある。
【0068】正極活物質としてLiCoO2で示される
リチウムとコバルトの複合酸化物85重量部と、導電剤
のグラファイト8重量部を乳鉢で粉砕・混合したもの
を、結着剤のポリフッ化ビニリデン(PVDF)7重量
部をN−メチル−2ピロリドン(NMP)51.3重量
部に溶解した溶液に混合分散し、正極合剤スラリーを調
整した。集電体として厚さ20μmのアルミ箔を用い
た。次に先に調整した正極スラリーを導電層を設けた集
電体の両面に、乾燥・圧延後の片面の合剤厚さが60μ
mになるように塗布・乾燥し、ロールプレスを用いて圧
延して正極シートを作製した。こうして作製した正極シ
ートを、27.5mm×39mmのサイズに裁断して正
極板とした。
【0069】同様にして負極を作製した。負極活物質と
して市販の一酸化ケイ素(SiO)45重量部と、導電
剤 のグラファイト40重量部を乳鉢で粉砕・混合した
ものを、結着剤の架橋型アクリル酸樹脂15重量部を水
300重量部に溶解した溶液に混合分散し、負極合剤ス
ラリーを調整した。集電体として厚さ10μmの銅箔を
用いた。先に調整した負極スラリーを導電層を設けた集
電体の両面に、乾燥・圧延後の片面の合剤厚さが27μ
mになるように塗布し、乾燥後ロールプレスを用いて圧
延を行った。こうして作製した負極シートを、27.5
×39mmのサイズに裁断して負極板とした。
【0070】電極体2は、正極板17枚と負極板18枚
を、リチウムイオン透過性の多孔質フィルムであるポリ
エチレン製のセパレーターを介在して交互に重ね合わせ
た(最外側は合剤を片面のみに塗布した負極)もので、
ステンレス製の電池容器である外装缶1に挿入した。外
装缶1の材質は、0.3mm厚のステンレス製で負極端
子を兼ねている。
【0071】電極体2の負極側の金属リード板4は、1
mm厚のステンレス製電池蓋7に溶接した。また、電極
体2の正極側の金属リード板5は、電池蓋7の中央に設
けられた正極端子6に溶接した。次に、電池蓋7と外装
缶1をレーザによりシーム溶接した。
【0072】電解液は、電池蓋7に設けられた電解液注
入孔8aより注入し、その後、150μmのステンレス
製の電解液注入孔蓋8をレーザでシーム溶接し密閉し
た。電解液の水分は測定の結果5ppmであった。サイ
ズは幅30×厚さ6×高さ50mmの大きさとした。
【0073】電池蓋7に開いた面積11.15mm2
貫通孔3は、予め電池組立前に図1に示したように、1
0μmのニッケル箔である金属薄板11aと面積11.
15mm2の貫通孔の開いた150μmのステンレス製
の金属板12aをレーザでシーム溶接することで電池内
側より閉塞した。溶接箇所は、図3の溶接箇所14の位
置を溶接した。
【0074】電池蓋7に設けた金属薄板11aと溶接の
気密性を調べるため、パッキンとなるバイトン製のゴム
板を介し窒素ガスを導入し、金属板12a側より金属薄
板11aに圧力をかけた。圧力をかけた状態で水中に電
池蓋7を沈め、気泡の発生の有無を調べるテストを行っ
た。このテストにより水中で気泡の発生のなかった電池
蓋7を100個選別し、電池組立に用いた。
【0075】(2)樹脂層の形成 a.アスファルトピッチを溶解した液体 アスファルトピッチ6部をトルエン10部で混合溶解し
た液体を作製した。この液体10μLを貫通孔3に注入
し、溶媒を蒸発させることにより樹脂層を形成した。 b.マレイン酸変性ポリエチレン樹脂を溶解した液体 マレイン酸変性ポリエチレン樹脂1部をノルマルヘキサ
ン10部に加え、加熱溶解した液体を作製した。この液
体10μLを貫通孔3に注入し、溶媒を蒸発させること
により樹脂層を形成した。
【0076】c.エポキシ系接着剤 エポキシ系接着剤10μLを貫通孔3に注入し、樹脂層
を形成した。 d.シリコンゴムを溶解した液体 シリコンゴム4部をトルエン10部で混合溶解した液体
を作製した。この液体10μLを貫通孔3に注入し、溶
媒を蒸発させることにより樹脂層を形成した。
【0077】(3)電池の水分測定 作製した電池を1年から3年に相当するといわれている
60℃、90%の湿度下に20日間放置し、電解液中の
水分量を測定した結果ほとんど水分の増加はなかった。
本実施例では負極活物質として一酸化ケイ素系(Lix
SiOz、0≦x、0≦zとなるシリコン含有酸化物)
のものを用いたが、炭素系、リチウムメタル、その他の
化合物等の負極活物質を用いた場合でも同様の効果が得
られることはいうまでもない。
【0078】今後は、活物質の改良により角形密閉電池
の高容量化がますます進むと考えられる。負極活物質で
あれば、メソフェーズピッチカーボン、コークス系カー
ボン等の炭素質材料系、遷移金属酸化物系、カルコゲン
化合物系および本実施例で示したシリコン含有酸化物系
の活物質等である。
【0079】特に、本発明の実施例で示したLixSi
zや、LixSiOzの高容量化、初期ロス(初回の放
電容量と2回目以降の容量の差)改善のためにチタンや
錫を添加したLixSi1-yTiyz、LixSi1-ySn
yz(0<x、0≦y<1、0<z)等のシリコン含有
酸化物は高容量化が期待できるものである。電池の高容
量化にともない、電池のエネルギー密度が高まり、さら
なる安全性、信頼性、工業的には経済性が要求されるこ
とになる。
【0080】本発明の安全機構は、低圧で確実に作動す
る信頼性の高いものであるため特にエネルギー密度が高
い密閉電池において有効である。しかも本発明の安全機
構はコスト的にも優れておりその工業的価値は高い。本
実施例では幅30×厚さ6×高さ50mmのサイズの電
池についてのみ記述したが、他のサイズの電池において
は、膨らみの上限を使用する機器の設計値からきめ、そ
こまでの膨らみで安全機構が作動するような、外装缶の
厚さと破断圧(請求項に掲載した金属薄板の厚さと面積
の式を参考)を決定すれば良い。破断の衝撃および機器
への損傷を考えると、破断圧は20kg/cm2以下、
膨らみは片側2mm以下が望ましい。尚、実施例では角
形密閉電池の場合のみを示したが、本発明は角形電池に
限定されず、上述の発明の主旨に従い、円筒形、楕円
形、多角形等その他の形状の密閉電池にも同様に適用で
きる。
【0081】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明による安全
機構は、高信頼性でコスト的にも優れた工業的に価値の
高いものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の安全機構を有する角形密閉電池の断面
図。
【図2】電池ケースの内部圧力に対する膨らみを示す図
である。
【図3】本発明のレーザ溶接箇所を示す図である。
【図4】本発明の金属薄板の供給および切断方法を示す
図である。
【図5】本発明の金属薄板の供給および切断方法を示す
図である。
【図6】本発明の樹脂層の供給および切断方法を示す図
である。
【符号の説明】
1 外装缶 2 電極体 3 貫通孔 4 金属リード板 5 金属リード板 6 正極端子 7 電池蓋 8 電解液注入孔蓋 8a 電解液注入孔 9 ガラス製絶縁材 10 絶縁材 11 金属薄板 12 金属板 13 溶接箇所 14 溶接箇所 15 樹脂層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 千田 宏 千葉県千葉市美浜区中瀬1丁目8番地 セ イコー電子工業株式会社内 (72)発明者 小野寺 英晴 千葉県千葉市美浜区中瀬1丁目8番地 セ イコー電子工業株式会社内

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電池容器に電池蓋が溶接またはかしめ等
    の方法により密閉されている密閉電池の電池蓋または電
    池容器に少なくとも1個の第1の貫通孔を設け、前記第
    1の貫通孔を金属薄板で閉塞して電池内圧で破断する安
    全機構を持たせた密閉電池において、前記金属薄板の少
    なくとも片面に樹脂層を設けたことを特徴とする密閉電
    池。
  2. 【請求項2】 前記金属薄板の少なくとも片面に樹脂層
    を設けた安全機構を持たせた密閉電池において、前記金
    属薄板の固定方式が、前記第1の貫通孔を前記金属薄板
    で閉塞し、大きさが前記金属薄板より大きくなく、少な
    くとも1個の第2の貫通孔を有する金属板を前記金属薄
    板上に重ねて、電池蓋または電池容器にシーム溶接した
    ことを特徴とする請求項1記載の密閉電池。
  3. 【請求項3】 前記第2の貫通孔を有する金属板の厚さ
    が、前記金属薄板の厚さより薄くないことを特徴とする
    請求項1または2記載の密閉電池。
  4. 【請求項4】 前記金属薄板の少なくとも片面に樹脂層
    を設けた安全機構を持たせた密閉電池において、前記金
    属薄板がエッチングによる薄肉部を有する構造で、前記
    第1の貫通孔を前記金属薄板で閉塞し、電池蓋または電
    池容器にシーム溶接したことを特徴とする請求項1記載
    の密閉電池。
  5. 【請求項5】 前記金属薄板の少なくとも片面に樹脂層
    を設けた安全機構を持たせた密閉電池において、前記金
    属薄板が少なくとも1枚は単数もしくは複数の孔を有す
    る2枚以上の金属板を張り合わせた多層構造で、前記第
    1の貫通孔を前記金属薄板で閉塞し、電池蓋または電池
    容器にシーム溶接したことを特徴とする請求項1記載の
    密閉電池。
  6. 【請求項6】 前記金属薄板を構成する金属板の張り合
    わせ方法が熱圧着法であることを特徴とする請求項5記
    載の密閉電池。
  7. 【請求項7】 前記樹脂層がフイルム状の樹脂を接着す
    ることにより形成されたことを特徴とする請求項1記載
    の密閉電池。
  8. 【請求項8】 前記フイルム状の樹脂が、不飽和カルボ
    ン酸を含有するポリオレフィン樹脂または金属との接着
    性を有するフッ素樹脂で、熱融着により前記金属薄板の
    少なくとも片方の面に形成されていることを特徴とする
    請求項7記載の密閉電池。
  9. 【請求項9】 前記フイルム状の樹脂層が前記金属薄板
    の密閉電池の内部となる面に形成されていることを特徴
    とする請求項7または8記載の密閉電池。
  10. 【請求項10】 前記フイルム状の樹脂層の形成におい
    て、 前記フイルム状樹脂がテープ状で供給リールと巻き取り
    リール間で橋渡しされる工程と前記金属薄板をシーム溶
    接した電池蓋または電池容器を加熱する工程と前記加熱
    された金属薄板をシーム溶接した電池蓋または電池容器
    を前記橋渡しされたフイルム状樹脂に押しつける工程
    と、を有することを特徴とする請求項7、8または9記
    載の密閉電池の製造方法。
  11. 【請求項11】 電池容器に電池蓋が溶接またはかしめ
    等の方法により密閉されている密閉電池の電池蓋または
    電池容器に少なくとも1個の第1の貫通孔を設け、前記
    第1の貫通孔を金属薄板で閉塞し、さらに前記金属薄板
    の密閉電池の内部となる面にフイルム状の樹脂層を設け
    て電池内圧で破断する安全機構の評価において前記金属
    薄板の密閉電池の外部となる面よりガス圧を加える工程
    と前記金属薄板の密閉電池の内部となる面とフイルム状
    の樹脂層の間の気泡成長の有無を調べる工程とを有する
    ことを特徴とする請求項7、8または9記載の密閉電池
    の製造方法。
  12. 【請求項12】 前記樹脂層が、樹脂を溶解した液体ま
    たは、接着剤を塗布することにより形成されたことを特
    徴とする請求項1記載の密閉電池。
  13. 【請求項13】 前記密閉電池の活物質として、正極は
    少なくともリチウム含有酸化物を含み、負極は炭素質材
    料、遷移金属酸化物、カルコゲン化合物、LixSi
    z、LixSi1-yTiyz、LixSi1-ySny
    z(0<x、0≦y<1、0<z)等のシリコン含有酸
    化物の少なくともひとつを含むことを特徴とする請求項
    1、2、3、4、5、6、7、8、9、12のいずれか
    一項記載の密閉電池。
  14. 【請求項14】 貫通孔(3)を有する電池蓋(7)
    と、 前記電池蓋(7)の電池容器内側の面に、前記貫通孔
    (3)を覆い少なくとも一方の面に樹脂層(15)を有
    する金属薄板(11a)を有する密閉電池。
  15. 【請求項15】 前記樹脂層(15)を有する金属薄板
    (11a)の電池容器内側の面に、貫通孔を有する金属
    板(12a)を有する密閉電池。
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