JPH09287550A - イオンエンジン装置 - Google Patents

イオンエンジン装置

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Publication number
JPH09287550A
JPH09287550A JP8102681A JP10268196A JPH09287550A JP H09287550 A JPH09287550 A JP H09287550A JP 8102681 A JP8102681 A JP 8102681A JP 10268196 A JP10268196 A JP 10268196A JP H09287550 A JPH09287550 A JP H09287550A
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JP
Japan
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flow rate
propellant
ion
regulator
supply device
Prior art date
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Application number
JP8102681A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Nagano
長野  寛
Yoshifumi Goto
祥史 後藤
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National Space Development Agency of Japan
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
National Space Development Agency of Japan
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
Application filed by National Space Development Agency of Japan, Mitsubishi Electric Corp filed Critical National Space Development Agency of Japan
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 流量調整器の流量センサの補正を軌道上で行
うことができ、長期間にわたる動作において推進剤の流
量を常に把握することが可能なイオンエンジン装置を得
る。 【解決手段】 流量調整器2に供給する推進剤を停止し
た状態での流量信号を測定するとともに、流量調整器2
に一定流量の推進剤を供給する装置26を付加し、一定
流量を供給した状態での流量信号を測定することによ
り、換算式における定数項と傾きの補正を軌道上で行
い、センサ特性が変化した後の換算式に更新して常に正
確な流量を把握する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば人工衛星
の軌道制御に使用するイオンエンジン装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】図23は従来のイオンエンジン装置を示
す図である。図において、1は軌道制御に必要な推力を
発生するイオンスラスタ、2はイオンスラスタ1に供給
する推進剤の流量を調整する流量調整器、3はイオンス
ラスタ1及び流量調整器2に電力を供給するイオンエン
ジン電源装置、4は推進剤を貯蔵及び供給する推進剤貯
蔵供給器、5は推進剤貯蔵供給器4に電力を供給するイ
オンエンジンバルブ駆動回路、6はイオンエンジン電源
装置3、イオンエンジンバルブ駆動回路5の制御及び人
工衛星システムとのインタフェース機能を持つスラスタ
制御器、7は流量調整器2に内蔵される流量センサ、8
は流量調整器2に内蔵される流量制御バルブ、9は流量
調整器2に内蔵される流量制御回路、10は流量調整器
2に内蔵される流量制御バルブ駆動回路、11はスラス
タ制御器6からイオンエンジン電源装置3を経て流量調
整器2に供給される流量制御信号、12は流量センサ7
から流量制御回路9、イオンエンジン電源装置3を経て
スラスタ制御器6に出力される流量信号、13は流量制
御回路9から流量制御バルブ駆動回路10に出力される
流量制御バルブ駆動信号、14はイオンエンジン電源装
置3から流量調整器2に供給される流量調整器電力、1
5は流量制御バルブ駆動回路10から流量制御バルブ8
に供給される流量制御バルブ駆動電力、16はイオンエ
ンジン電源装置3からイオンスラスタ1に供給されるイ
オンスラスタ電力、17は推進剤貯蔵供給器4から流量
調整器2に供給される一次側推進剤、18は流量調整器
2からイオンスラスタ1に供給される二次側推進剤、1
9は推進剤貯蔵供給器4に内蔵される推進剤タンク、2
0はスラスタ制御器6からイオンエンジンバルブ駆動回
路5に供給されるバルブ駆動信号、21はバルブ駆動電
力である。なお、図はイオンスラスタ1、流量調整器
2、イオンエンジン電源装置3、推進剤貯蔵供給器4及
びイオンエンジンバルブ駆動回路5が各々1台ずつで構
成されている場合であるが、これらの機器が複数台で構
成される場合もある。また、図はイオンスラスタ1に供
給される二次側推進剤18が1系統の場合であるが、2
系統以上の場合もある。
【0003】次に、このイオンエンジン装置における推
進剤の調整方法について説明する。一次側推進剤17は
推進剤貯蔵供給器4から流量調整器2に供給される。推
進剤の流量は流量調整器2に内蔵された流量センサ7に
よって検出され、流量信号12が流量制御回路9に出力
される。流量制御回路9は流量信号12と流量制御信号
11の差などに応じた流量制御バルブ駆動電力制御信号
13を流量制御バルブ駆動回路10に出力する。すなわ
ち、流量信号12が流量制御信号11よりも大きい場合
は流量制御バルブ8が閉じるように、逆に流量信号12
が流量制御信号11よりも小さい場合には流量制御バル
ブ8が開くような流量制御バルブ制御信号13を出力す
る。流量制御バルブ駆動回路10はイオンエンジン電源
装置3から流量調整器電力14の供給を受け、バルブ駆
動電力制御信号13に応じた流量制御バルブ駆動電力1
5を流量制御バルブ8に出力する。流量制御バルブ8
は、内部にヒータを有するステムの先端にボールを設
け、流量制御バルブ駆動電力15によるヒータの発熱で
ステムの長さが変わることを用いてオリフィスとの距離
を調節し二次側推進剤18の流量を制御するものであ
る。従って、一次側推進剤17の圧力が十分低く、流量
制御信号による設定流量よりも小さい流量の推進剤しか
流れないような場合には流量制御バルブ駆動電力15は
ゼロとなり、流量制御バルブ8は全開状態となる。
【0004】図24に流量信号12と二次側推進剤18
の流量の一般的な関係を示す。このように流量信号12
と二次側推進剤18の流量の関係はほぼ線形の関係にあ
り、直線のy切片をa、傾きをb、流量信号12をS、
二次側推進剤18流量をmとすると、”数1”に示す関
係を用いて流量信号12を二次側推進剤18の流量に換
算することができる。
【0005】
【数1】
【0006】
【発明が解決しようとする課題】図23に示すようなイ
オンエンジン装置において、イオンスラスタ1に供給す
る二次側推進剤18の流量を調整する場合には、流量信
号12と二次側推進剤18の実際の流量との関係は、人
工衛星を打ち上げる以前に地上において取得した換算デ
ータをもとに算出していた。この場合には、数年から十
数年にわたるイオンエンジン装置の使用期間の間に流量
センサ7の特性が若干変化し、イオンスラスタ1の性能
に影響を及ぼす程度の流量信号12と実際の二次側推進
剤18の流量とのずれが生じる可能性がある。図25は
このようなずれが生じた場合の流量信号12と二次側推
進剤18の流量の関係を示したものである。”数1”で
表される直線は地上で取得した換算データに基づくもの
であり、”数2”で表される直線は流量センサ7の特性
が軌道上で変化した後の流量信号12と二次側推進剤1
8の流量の関係を示したものである。同一の二次側推進
剤18の流量を表す直線と、これら二つの直線との交点
のy座標の差が流量センサ7の特性の変化によるずれを
表している。
【0007】
【数2】
【0008】このようなセンサ特性の変化に対して、現
状のイオンエンジン装置では軌道上において流量の換算
式を補正する方法を持っていないため、流量信号12と
二次側推進剤18の実際の流量との間にずれが生じた場
合にはその正確な流量を把握することができず、イオン
エンジン装置の動作を適切に制御することが困難になる
という課題があった。
【0009】この発明は上記のような課題を解決するた
めになされたものであり、軌道上で流量信号12と二次
側推進剤18の実際の流量の変換式を補正する手段を有
し、常に二次側推進剤18の流量を正確に把握し、適切
に制御できるイオンエンジン装置を得ることを目的とす
るものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明によるイオンエ
ンジン装置は、流量調整器に供給する推進剤を停止した
状態における流量信号を測定することにより、換算式に
おける定数項の補正を軌道上で行い、センサ特性が変化
した後の換算式に更新して常に正確な流量を把握する機
能を有するものである。
【0011】この発明によるイオンエンジン装置は、流
量調整器に供給する推進剤を停止した状態での流量信号
を測定するとともに、流量調整器に一定流量の推進剤を
供給する装置を付加し、一定流量を供給した状態での流
量信号を測定することにより、換算式における定数項と
傾きの補正を軌道上で行い、センサ特性が変化した後の
換算式に更新して常に正確な流量を把握する機能を有す
るものである。
【0012】この発明によるイオンエンジン装置は、流
量調整器に供給する推進剤を停止した状態での流量信号
を測定するとともに、一次側圧力を下げて流量制御バル
ブが全開となる範囲内で一定とした状態における流量信
号を測定することにより、換算式における定数項と傾き
の補正を軌道上で行い、センサ特性が変化した後の換算
式に更新して常に正確な流量を把握する機能を有するも
のである。
【0013】この発明によるイオンエンジン装置は、流
量調整器に供給する推進剤を停止した状態での流量信号
を測定するとともに、流量制御バルブに一定のバルブ駆
動電力を供給して一次側圧力を一定とした状態における
流量信号を測定することにより、換算式における定数項
と傾きの補正を軌道上で行い、センサ特性が変化した後
の換算式に更新して常に正確な流量を把握する機能を有
するものである。
【0014】この発明によるイオンエンジン装置は、流
量調整器に供給する推進剤を停止した状態での流量信号
を測定するとともに、流量調整器の一次側に圧力及び温
度を測定することができ既知の体積を有するリザーバー
を有し、流量制御信号を一定として流量調整器を動作さ
せ、既知の体積部の圧力が一定の変化を生じるまで流量
調整器を動作させた場合の時間を測定することにより、
換算式における定数項と傾きの補正を軌道上で行い、セ
ンサ特性が変化した後の換算式に更新して常に正確な流
量を把握する機能を有するものである。
【0015】この発明によるイオンエンジン装置は、流
量調整器に供給する推進剤を停止した状態での流量信号
を測定するとともに、流量調整器の一次側に圧力及び温
度を測定することができ既知の体積を有するリザーバー
を有し、流量制御信号を一定として流量調整器を一定時
間動作させた場合の既知の体積部の圧力変化を測定する
ことにより、換算式における定数項と傾きの補正を軌道
上で行い、センサ特性が変化した後の換算式に更新して
常に正確な流量を把握する機能を有するものである。
【0016】この発明によるイオンエンジン装置は、流
量調整器に2通りの流量の推進剤を供給する装置を付加
し、2通りの流量を供給した状態での流量信号を測定す
ることにより、換算式における定数項と傾きの補正を軌
道上で行い、センサ特性が変化した後の換算式に更新し
て常に正確な流量を把握する機能を有するものである。
【0017】この発明によるイオンエンジン装置は、流
量制御バルブを全開とし、一次側圧力を2通りとした状
態における流量信号を測定することにより、換算式にお
ける定数項と傾きの補正を軌道上で行い、センサ特性が
変化した後の換算式に更新して常に正確な流量を把握す
る機能を有するものである。
【0018】この発明によるイオンエンジン装置は、流
量制御バルブに一定のバルブ駆動電力を供給するととも
に一次側圧力を2通りとした状態における流量信号を測
定することにより、換算式における定数項と傾きの補正
を軌道上で行い、センサ特性が変化した後の換算式に更
新して常に正確な流量を把握する機能を有するものであ
る。
【0019】この発明によるイオンエンジン装置は、一
次側圧力を一定とするとともに流量制御バルブに2通り
のバルブ駆動電力を供給した状態における流量信号を測
定することにより、換算式における定数項と傾きの補正
を軌道上で行い、センサ特性が変化した後の換算式に更
新して常に正確な流量を把握する機能を有するものであ
る。
【0020】この発明によるイオンエンジン装置は、流
量調整器の一次側に圧力及び温度を測定することができ
既知の体積を有するリザーバーを有し、その圧力が一定
の変化を生じるまで流量調整器を動作させた場合の時間
を流量制御信号を2通りとした場合で測定することによ
り、換算式における定数項と傾きの補正を軌道上で行
い、センサ特性が変化した後の換算式に更新して常に正
確な流量を把握する機能を有するものである。
【0021】この発明によるイオンエンジン装置は、流
量調整器に供給する推進剤を停止した状態での流量信号
を測定するとともに、流量調整器の一次側に圧力及び温
度を測定することができ既知の体積を有するリザーバー
を有し、一定時間流量調整器を動作させた場合の圧力変
化を流量制御信号を2通りとした場合で測定することに
より、換算式における定数項と傾きの補正を軌道上で行
い、センサ特性が変化した後の換算式に更新して常に正
確な流量を把握する機能を有するものである。
【0022】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.図1はこの発明の実施の形態1のイオン
エンジン装置を示す図である。図において、1は軌道制
御に必要な推力を発生するイオンスラスタ、2はイオン
スラスタ1に供給する推進剤の流量を調整する流量調整
器、3はイオンスラスタ1及び流量調整器2に電力を供
給するイオンエンジン電源装置、4は推進剤を貯蔵及び
供給する推進剤貯蔵供給器、5は推進剤貯蔵供給器に電
力を供給するイオンエンジンバルブ駆動回路、6はイオ
ンエンジン電源装置3、イオンエンジンバルブ駆動回路
5の制御及び人工衛星システムとのインタフェース機能
を持つスラスタ制御器、7は流量調整器2に内蔵される
流量センサ、8は流量調整器2に内蔵される流量制御バ
ルブ、9は流量調整器2に内蔵される流量制御回路、1
0は流量調整器2に内蔵される流量制御バルブ駆動回
路、11はスラスタ制御器6からイオンエンジン電源装
置3を経て流量調整器2に供給される流量制御信号、1
2は流量センサ7から流量制御回路9、イオンエンジン
電源装置3を経てスラスタ制御器6に出力される流量信
号、13は流量制御回路9から流量制御バルブ駆動回路
10に出力される流量制御バルブ駆動信号、14はイオ
ンエンジン電源装置3から流量調整器2に供給される流
量調整器電力、15は流量制御バルブ駆動回路10から
流量制御バルブ8に供給される流量制御バルブ駆動電
力、16はイオンエンジン電源装置3からイオンスラス
タ1に供給されるイオンスラスタ電力、17は推進剤貯
蔵供給器4から流量調整器2に供給される一次側推進
剤、18は流量調整器2からイオンスラスタ1に供給さ
れる二次側推進剤、19は推進剤貯蔵供給器4に内蔵さ
れる推進剤タンク、20はスラスタ制御器6からイオン
エンジンバルブ駆動回路5に供給されるバルブ駆動信
号、21はイオンエンジンバルブ駆動回路5からバルブ
22に供給されるバルブ駆動電力、22は一次側推進剤
17を遮断するバルブ、23はスラスタ制御器6に内蔵
され、推進剤が流れない際の流量信号12をもとに変換
式の定数項を補正する定数項補正フロー部、24はスラ
スタ制御器6に内蔵されたバルブ制御フロー部を示して
いる。
【0023】上記のように構成されたイオンエンジン装
置においては、一次側推進剤17を停止した状態におけ
る流量信号12を測定することにより、図25に示す流
量信号12と二次側推進剤18の流量の関係におけるy
切片a’の軌道上での値を知ることができる。
【0024】このy切片の値はそのまま変換式”数2”
における定数項となるため、従来の変換式”数1”にお
ける定数項aの値を測定値a’に更新すればより正確に
流量信号12を二次側推進剤18の流量に換算すること
ができる。
【0025】図2は、このイオンエンジン装置において
流量調整器2の補正を行う動作について説明した図であ
る。図において、S1はバルブを閉として一次側推進剤
17の供給を停止するステップ、S2は推進剤停止状態
で流量信号12を測定するステップ、S3はステップS
2で測定した流量信号12を元に変換式を補正するステ
ップを示している。定数項補正フロー部23がスタート
すると、ステップS1においてバルブ駆動フロー部24
は定数項補正フロー部がスターとしたことを検知し、イ
オンエンジンバルブ駆動回路5にバルブ22を閉とする
バルブ駆動信号19を出力する。この信号に応じて、イ
オンエンジンバルブ駆動回路5は推進剤貯蔵供給器4に
内蔵されるバルブ22にバルブを閉とするバルブ駆動電
力21が供給され、バルブ22が閉となる。この際、流
量調整器2に内蔵される流量センサ7は二次側推進剤1
8が流れない状態に対応した流量信号12を、流量制御
回路9、イオンエンジン電源装置3を経てスラスタ制御
器6に出力する。定数項補正フロー部23はステップS
2によりこの流量信号12を取り込み、ステップS3に
より変換式のaの値をa’に更新する。
【0026】実施の形態2.図3はこの発明の実施の形
態2のイオンエンジン装置を示す図である。図3におい
て、25は二次側推進剤18が流れている際の流量信号
12をもとに変換式の補正を行う流量補正フロー部、2
6は一定流量の推進剤を供給する定流量供給装置、27
は定流量供給装置26に供給する一次側推進剤17を遮
断する第2のバルブ、28は定流量供給装置26に内蔵
されるオリフィス、29は定流量供給装置26に内蔵さ
れる圧力調整器を示している。
【0027】上記のように構成されたイオンエンジン装
置においては、実施の形態1と同様に変換式”数2”に
おける定数項a’の値を更新することができるととも
に、ある一定流量の二次側推進剤18を供給した状態で
流量信号12を測定することができる。従って、変換
式”数2”においてa’、S、mの値が既知となるた
め、b’の値を算出することができ、変換式”数2”に
おける傾きb’の値も更新することができる。このよう
な処理を実施して変換式を更新することにより、より正
確に流量信号12を二次側推進剤流量18に換算するこ
とが可能となる。
【0028】図4はこのイオンエンジン装置において流
量調整器2の補正を行う動作について説明した図であ
る。図において、S4はバルブ27を開いて一定流量の
推進剤を供給するステップ、S5は一定流量を供給して
いる状態で流量信号12を測定する第2の流量信号測
定、S6はステップS2及びステップS5で測定した流
量信号12を元に変換式を補正するステップを表してい
る。まず、変換式の定数項の補正は、実施の形態1の場
合と同様に行われる。さらに、流量補正フロー部25が
スタートすると、ステップS4によりバルブ駆動フロー
部24を経てイオンエンジンバルブ駆動回路5に第2の
バルブ27を開とするバルブ駆動信号19が出力され
る。イオンエンジンバルブ駆動回路5はこの信号に応じ
たバルブ駆動電力21を出力し、第2のバルブ27は開
となり、一次側推進剤17が供給される。オリフィス2
8の上流側圧力は、圧力調整器29によって一定に保た
れる。従って、オリフィス28から供給される推進剤の
流量は一定に保たれる。なお、流量制御信号11を定流
量供給装置26から供給される流量よりも大きい流量に
設定しておくことにより、流量制御バルブ8は全開状態
になるため、二次側推進剤流量18が流量制御バルブ8
によって変えられることはない。このように一定流量の
二次側推進剤18が流れている状態において、流量セン
サ7は流量に応じた流量信号12をスラスタ制御器6に
出力する。流量補正フロー部25は、ステップS5によ
りこの流量信号12を取り込み、ステップS6により変
換式のbの値をb’に更新する。
【0029】実施の形態3.図5はこの発明の実施の形
態3のイオンエンジン装置を示す図である。図におい
て、29は流量制御バルブ8が全開となるような圧力範
囲内で圧力を一定に保つよう設定された圧力調整器を示
している。
【0030】上記のように構成されたイオンエンジン装
置においては、実施の形態1と同様に変換式”数2”に
おける定数項a’の値を補正することができる。また、
流量制御バルブ8を全開とした場合にはそのコンダクタ
ンスが一定となるため、圧力を一定とした場合の流量は
予め解析又は実測により知ることができる。従って、実
施の形態2と同様にb’の値を算出することができ、変
換式”数2”における傾きb’の値も更新することがで
きる。このような処理を実施して変換式を更新すること
により、より正確に流量信号12を二次側推進剤流量1
8に換算することが可能となる。
【0031】図6はこのイオンエンジン装置において流
量調整器2の補正を行う動作について説明した図であ
る。まず、変換式の定数項の補正は、実施の形態1の場
合と同様に行われる。さらに、流量補正フロー部25が
スタートすると、実施の形態2と同様にステップS4に
より第2のバルブ27が開となる。第2のバルブ27が
開となって一次側推進剤17の供給が開始されると、流
量調整器2に供給される一次側推進剤17の圧力は圧力
調整器29により規定値に調整される。この圧力の規定
値が十分低いと、流量制御バルブ8が全開となっても流
量制御信号11に応じた二次側推進剤18が流れないた
め、流量制御バルブ8は全開状態に保たれる。このよう
に流量制御バルブ8が全開状態に保たれると、そのコン
ダクタンスが一定値になるため、圧力が一定の場合には
二次側推進剤18の流量は一定となり、その値は予め解
析又は実測によって求めておくことができる。このよう
に既知の流量の二次側推進剤18が流れている状態にお
いて、流量センサ7は流量に応じた流量信号12をスラ
スタ制御器6に出力する。流量補正フロー部25は、ス
テップS5によりこの流量信号12を取り込み、ステッ
プS6により変換式のbの値を補正する。
【0032】実施の形態4.図7はこの発明の実施の形
態4のイオンエンジン装置を示す図である。図におい
て、30は流量制御バルブ8に一定の電力を供給する信
号を示している。
【0033】上記のように構成されたイオンエンジン装
置においては、実施の形態1と同様に変換式”数2”に
おける定数項a’の値を補正することができる。また、
流量制御バルブ8に一定の電力を供給した場合には、そ
のコンダクタンスが一定となるため、圧力を一定とした
場合の流量は予め解析又は実測により知ることができ
る。従って、実施の形態2と同様にb’の値を算出する
ことができ、変換式”数2”における傾きb’の値も更
新することができる。このような処理を実施して変換式
を更新することにより、より正確に流量信号12を二次
側推進剤18の流量に換算することが可能となる。
【0034】図8はこのイオンエンジン装置において流
量調整器2の補正を行う動作について説明した図であ
る。図において、S7は流量制御バルブ8のコンダクタ
ンスを一定に保つために一定の電力を供給するステップ
を表している。まず、変換式の定数項の補正は、実施の
形態1の場合と同様に行われる。さらに、流量補正フロ
ー部25がスタートすると、ステップS7により流量制
御バルブ駆動電力制御信号30が出力され、流量制御バ
ルブ駆動電力15が一定に保たれて流量制御バルブ8の
コンダクタンスが一定値となる。続いて実施の形態2と
同様にステップS4により第2のバルブ27が開とな
る。第2のバルブ27が開となって一次側推進剤17の
供給が開始されると、流量調整器2に供給される一次側
推進剤17の圧力は圧力調整器29により規定値に調整
される。このようにコンダクタンスと圧力が一定の場合
には二次側推進剤18の流量は一定となり、その値は予
め解析又は実測によって求めておくことができる。この
ように既知の流量の二次側推進剤18が流れている状態
において、流量センサ7は流量に応じた流量信号12を
スラスタ制御器6に出力する。流量補正フロー部25
は、ステップS5によりこの流量信号12を取り込み、
ステップS6により変換式のbの値を補正する。
【0035】実施の形態5.図9はこの発明の実施の形
態5のイオンエンジン装置を示す図である。図におい
て、31は体積が既知であり、温度及び圧力を測定する
ことのできるリザーバー、32はリザーバー31に内蔵
された圧力センサ、33はリザーバー31に内蔵された
温度センサ、34は圧力センサ32から出力される圧力
信号、35は温度センサ33から出力される温度信号、
36はリザーバー本体、37は一次側推進剤17の供給
を停止する第3のバルブを示している。
【0036】上記のように構成されたイオンエンジン装
置においては、実施の形態1と同様に変換式”数2”に
おける定数項a’の値を補正することができる。また、
流量調整器2を動作させることにより消費された推進剤
量Gは、リザーバーの体積、温度及び圧力変化がわかれ
ば算出することができる。よって、一定の圧力変化を生
じるまで流量調整器を動作させた場合の二次側推進剤1
8の流量MRは、流量調整器2の動作時間ΔTを測定す
ることにより”数3”を用いて算出することができる。
従って、実施の形態2と同様にb’の値を算出すること
ができ、変換式”数2”における傾きb’の値も更新す
ることができる。このような処理を実施して変換式を更
新することにより、より正確に流量信号12を二次側推
進剤18の流量に換算することが可能となる。
【0037】
【数3】
【0038】図10はこのイオンエンジン装置において
流量調整器2の補正を行う動作について説明した図であ
る。図において、S8はリザーバー31の圧力がP1の
状態で第3のバルブ37を開とするステップ、S9はリ
ザーバーの圧力がP2に達した時点で第3のバルブ37
を閉とするステップ、S10はステップS8からステッ
プS9までの時間を測定するステップ、S11は規定の
圧力変化、すなわちP2とP1の差、及び測定したバル
ブ開時間ΔT等からバルブ開状態で流れていた二次側推
進剤18の流量を算出するステップを表している。ま
ず、変換式の定数項の補正は、実施の形態1の場合と同
様に行われる。さらに、流量補正フロー部25がスター
トすると、ステップS8によりリザーバー31の圧力が
P1の状態で第3のバルブ37が開となる。第3のバル
ブ37が開となって一次側推進剤17の供給が開始され
ると、流量調整器2は予め供給された流量制御信号11
に従って二次側推進剤18の流量を一定値に制御する。
ステップS5ではこの状態で流量信号12を測定する。
このように一定流量の二次側推進剤18を流し続ける状
態を維持すると、リザーバー31の圧力は徐々に低下し
ていくが、流量補正フロー部25は流量信号12、リザ
ーバー31の温度信号35及び圧力センサ32が出力す
る圧力信号34をモニタしており、圧力変化が規定の値
に達した時点でステップS9により第3のバルブ37を
閉とし、ステップS10によりステップS8から要した
時間を測定する。なお、時間の測定は流量補正フロー部
25の中の時間測定ルーチンにより、スラスタ制御器6
内の演算装置により行われる。この時間及びリザーバー
の温度、既知のリザーバー体積、圧力変化から、ステッ
プS11により流量調整器2動作時の二次側推進剤18
の流量を算出し、ステップS6により変換式のbの値を
補正する。
【0039】実施の形態6.この発明の実施の形態6の
イオンエンジン装置は、実施の形態5と同様の構成を持
つものである。
【0040】上記のように構成されたイオンエンジン装
置においては、実施の形態1と同様に変換式”数2”に
おける定数項a’の値を補正することができる。また、
流量調整器2を動作させることにより消費された推進剤
量Gは、リザーバー31の体積、温度及び圧力変化がわ
かれば算出することができる。よって、一定時間TCの
間流量調整器2を動作させた場合の二次側推進剤18の
流量MRは”数4”を用いて算出することができる。従
って、実施の形態2と同様にb’の値を算出することが
でき、変換式”数2”における傾きb’の値も更新する
ことができる。このような処理を実施して変換式を更新
することにより、より正確に流量信号12を二次側推進
剤18の流量に換算することが可能となる。
【0041】
【数4】
【0042】図11はこのイオンエンジン装置において
流量調整器2の補正を行う動作について説明した図であ
る。図において、S12は時刻T1において第3のバル
ブ37を開とするステップ、S13は規定の時間ΔT経
過した時刻T2に第3のバルブ37を閉とするステッ
プ、S14は推進剤を供給していた間のリザーバーの圧
力変化を測定するステップ、S15は規定のバルブ開時
間ΔT及び測定した圧力変化などからバルブ開状態で流
れていた二次側推進剤18の流量を算出するステップを
表している。まず、変換式の定数項の補正は、実施の形
態1の場合と同様に行われる。さらに、流量補正フロー
部25がスタートすると、ステップS12により時刻T
1に第3のバルブ37が開となる。第3のバルブ37が
開となって一次側推進剤17の供給が開始されると、流
量調整器2は予め供給された流量制御信号11に従って
二次側推進剤18の流量を一定値に制御する。ステップ
S5ではこの状態で流量信号12を測定する。この状態
を維持すると、リザーバー31の圧力は徐々に低下して
いくが、流量補正フロー部25は流量信号12、リザー
バー31の温度信号35及び第3のバルブ37が開とな
ってからの時間をモニタしており、この時間が規定の値
に達した時点でステップS13により第3のバルブ37
を閉とし、その間のリザーバー31の圧力変化をステッ
プS14により測定する。この圧力変化及びリザーバー
の温度、既知のリザーバー体積、第3のバルブ37が開
となっていた時間から、ステップS15により流量調整
器2動作時の二次側推進剤18の流量を算出し、モニタ
していた流量信号12と併せてステップS6により変換
式のbの値を補正する。
【0043】実施の形態7.図12はこの発明の実施の
形態7のイオンエンジン装置を示す図である。図におい
て、38は定流量供給装置26に内蔵され、第1のオリ
フィス28とは別のコンダクタンスを持つ第2のオリフ
ィスを示している。
【0044】上記のように構成されたイオンエンジン装
置においては、一定流量の二次側推進剤18を供給した
状態における流量信号12を2ケースにおいて測定する
ことができる。従って、変換式における定数項と傾きの
関係式を二つ作ることができるため、これらの式を解い
て定数項と傾きを求めることができ、その解は”数5”
及び”数6”のようになる。なお、これらの式中におい
て、m1は第1の測定における二次側推進剤18の流
量、S1は第1の測定における流量信号、m2は第2の
測定における二次側推進剤18の流量、S2は第2の測
定における流量信号を表している。これらの算出値を用
いると、従来の変換式における定数項と傾きの値を更新
することが可能となり、より正確に流量信号12を二次
側推進剤18の流量に換算することが可能となる。
【0045】
【数5】
【0046】
【数6】
【0047】図13はこのイオンエンジン装置において
流量調整器2の補正を行う動作について説明した図であ
る。図において、S16は第2の定流量の二次側推進剤
18を供給するためにバルブを開とするステップ、S1
7は第1及び第2の定流量を供給した状態での二つの流
量信号12等から変換式の定数項及び傾きを算出し、変
換式を補正するステップを表している。流量補正フロー
部25がスタートすると、まずステップS4により第2
のバルブ27が開となり、一次側推進剤17が供給さ
れ、実施の形態2と同様に二次側推進剤18の流量が一
定に保たれる。この際の流量信号12をステップS2に
より測定することにより、変換式の定数項と傾きに関す
る第1の関係式を得ることができる。続いてステップS
16により第2のバルブ27を閉とし、第3のバルブ3
7を開とすると、実施の形態2と同様に第2の規定流量
に保たれた二次側推進剤18が流量調整器2に供給され
る。この際の流量信号12をステップS5により測定す
ることにより、変換式の定数項と傾きに関する第2の関
係式を得ることができる。流量補正フロー部25は、ス
テップS17によりこのようにして得られた定数項と傾
きに関する二つの関係式を解き、定数項と傾きの値を更
新する。
【0048】実施の形態8.図14はこの発明の実施の
形態8のイオンエンジン装置を示す図である。図におい
て、39は流量制御バルブ8が全開となるような圧力範
囲内において、第1の圧力調整器29とは異なる圧力設
定値を持つ圧力調整器である。
【0049】上記のように構成されたイオンエンジン装
置においては、流量制御バルブ8が全開となるような圧
力範囲内で流量調整器2の一次圧を2通りの規定値に保
つことにより、流量センサ7を流れる二次側推進剤18
の流量を2通りに変化させることが可能となる。従っ
て、一定流量の二次側推進剤18を供給した状態におけ
る流量信号12を2ケースにおいて測定することができ
るため、実施の形態7の場合と同様に従来の変換式にお
ける定数項と傾きの値を更新することが可能となり、よ
り正確に流量信号12を二次側推進剤18の流量に換算
することが可能となる。
【0050】図15はこのイオンエンジン装置において
流量調整器2の補正を行う動作について説明した図であ
る。流量補正フロー部25がスタートすると、まずステ
ップS4により第2のバルブ27が開となり、一次側推
進剤17が供給されるが、実施の形態3と同様に圧力が
十分低いと流量制御バルブ8のコンダクタンスが一定と
なるため、二次側推進剤18の流量は圧力調整器29の
設定圧力に対応した一定流量に保たれる。この際の流量
信号12をステップS2により測定することにより、変
換式の係数aとbに関する第1の関係式を得ることがで
きる。続いてステップS16により第2のバルブ27を
閉とし、第3のバルブ37を開とすると、流量制御バル
ブ8のコンダクタンスは前述と同じ一定値となるが、第
2の圧力調整器39の圧力設定が異なるため、第2のバ
ルブ27を開とした場合とは異なる値を持つ定流量に保
たれる。従って、この際の流量信号12をステップS5
により測定することにより、変換式のaとbに関する第
2の関係式を得ることができる。流量補正フロー部25
は、ステップS17によりこのようにして得られた定数
項と傾きに関する二つの関係式を解き、定数項と傾きの
値を更新する。
【0051】実施の形態9.図16はこの発明の実施の
形態9のイオンエンジン装置を示す図である。図におい
て、40は流量制御バルブ8に流量制御バルブ駆動電力
制御信号30とは異なる値の駆動電力を供給する第2の
流量制御バルブ駆動電力制御信号を示している。
【0052】上記のように構成されたイオンエンジン装
置においては、一次側圧力を一定とした状態で流量制御
バルブ8に供給する電力を2通りの規定値に保つことに
より、流量センサ7を流れる二次側推進剤18の流量を
2通りに変化させることが可能となる。従って、一定流
量の二次側推進剤18を供給した状態における流量信号
12を2ケースにおいて測定することができるため、実
施の形態7の場合と同様に従来の変換式における定数項
と傾きの値を更新することが可能となり、より正確に流
量信号12を二次側推進剤18の流量に換算することが
可能となる。
【0053】図17はこのイオンエンジン装置において
流量調整器2の補正を行う動作について説明した図であ
る。流量補正フロー部25がスタートすると、まずステ
ップS4により実施の形態4と同様に第2のバルブ27
が開となる。第2のバルブ27が開となって一次側推進
剤17の供給が開始されると、流量調整器2に供給され
る一次側推進剤17の圧力は圧力調整器29により規定
値に調整される。また、流量補正フロー部25から流量
制御バルブ駆動電力制御信号32が出力され、流量制御
バルブ駆動電力15が一定に保たれると、流量制御バル
ブ8のコンダクタンスは一定値となるため、圧力が一定
の場合には二次側推進剤18の流量は一定となり、その
値は予め解析又は実測によって求めておくことができ
る。このように既知の流量の二次側推進剤18が流れて
いる状態において、ステップS2により流量信号12を
測定することによって変換式の係数aとbに関する第1
の関係式を得ることができる。続いて、ステップS16
により第2の流量制御バルブ駆動電力制御信号40を出
力すると、流量制御バルブ8のコンダクタンスは上記と
は異なる一定値になるため、異なる値を持つ一定流量に
保たれる。従って、この際の流量信号12をステップS
5により測定することにより、変換式のaとbに関する
第2の関係式を得ることができる。流量補正フロー部2
5は、ステップS17によりこのようにして得られた定
数項と傾きに関する二つの関係式を解き、定数項と傾き
の値を更新する。
【0054】実施の形態10.図18はこの発明の実施
の形態10のイオンエンジン装置を示す図である。図に
示すように、このイオンエンジン装置は、定数項補正フ
ロー部の代わりに第2の設定値を持つ圧力調整器39を
実施の形態4によるイオンエンジン装置に付加した構成
となっている。
【0055】上記のように構成されたイオンエンジン装
置においては、流量制御バルブ8に一定の電力を供給し
た状態で一次側圧力を2通りの規定値に保つことによ
り、流量センサ7を流れる二次側推進剤18の流量を2
通りに変化させることが可能となる。従って、一定流量
の二次側推進剤18を供給した状態における流量信号1
2を2ケースにおいて測定することができるため、実施
の形態7の場合と同様に従来の変換式における定数項と
傾きの値を更新することが可能となり、より正確に流量
信号12を二次側推進剤18の流量に換算することが可
能となる。
【0056】図19はこのイオンエンジン装置において
流量調整器2の補正を行う動作について説明した図であ
る。流量補正フロー部25がスタートすると、実施の形
態9と同様にしてステップS4及びステップS2により
変換式の定数項と傾きに関する第1の関係式を得ること
ができる。続いて、ステップS16により第2のバルブ
27を閉、第3のバルブ37を開とすることによって、
流量制御バルブ8が上記と同じコンダクタンスを持った
状態で、第2の圧力調整器39により異なる圧力に調整
された一次側推進剤17が供給され、その流量は第2の
定流量に保たれる。従って、この際の流量信号12をス
テップS5により測定することによって、変換式の定数
項と傾きに関する第2の関係式を得ることができる。こ
のようにして実施の形態7と同様に定数項と傾きに関す
る二つの関係式を得ることができるため、流量補正フロ
ー部25は、ステップS17によりこれら二つの関係式
を解き、定数項と傾きの値を更新する。
【0057】実施の形態11.図20はこの発明の実施
の形態11のイオンエンジン装置を示す図である。図に
示すように、このイオンエンジン装置は、定数項補正フ
ロー部の代わりに第2の設定値を持つ流量制御信号41
を実施の形態5によるイオンエンジン装置に付加した構
成となっている。
【0058】上記のように構成されたイオンエンジン装
置においては、流量調整器2を動作させることにより消
費された推進剤量Gは、体積、温度及び圧力変化がわか
れば算出することができる。よって、一定の圧力変化を
生じるまで流量調整器2を動作させた場合の二次側推進
剤18の流量MRは、その時間ΔTを測定することによ
り”数3”を用いて算出することができる。従って、流
量調整器2に異なる二つの流量制御信号を与えた2ケー
スにおいて一定の圧力変化を生じるまで流量調整器2を
動作させ、その時間を測定することにより、実施の形態
7の場合と同様に従来の変換式における定数項と傾きの
値を更新することが可能となり、より正確に流量信号1
2を二次側推進剤18の流量に換算することが可能とな
る。
【0059】図21はこのイオンエンジン装置において
流量調整器2の補正を行う動作について説明した図であ
る。図において、S18は第2の流量制御信号を供給し
た状態で一次側推進剤17を供給するためにバルブを開
とするステップ、S19はリザーバーの圧力がP4に達
した時点でバルブを閉とするステップ、S20はステッ
プS18からステップS19までに要した時間を測定す
るステップ、S21は規定の圧力変化P4−P3及び測
定した時間ΔT2等からバルブ開状態で流れていた二次
側推進剤18の流量を算出するステップを表している。
流量補正フロー部25がスタートすると、実施の形態5
と同様にしてステップS8、ステップS2、ステップS
9、ステップS10及びステップS11により変換式の
係数aとbに関する第1の関係式を得ることができる。
続いて、ステップS18により第2の流量制御信号40
を出力した状態で、実施の形態5と同様にステップS
5、ステップS19、ステップS20及びステップS2
1を行うことにより、変換式のaとbに関する第2の関
係式を得ることができる。流量補正フロー部25は、ス
テップS17によりこれら二つの関係式を解き、定数項
と傾きの値を更新する。
【0060】実施の形態12.この発明の実施の形態1
2のイオンエンジン装置は、実施の形態11と同様の構
成を持つものである。
【0061】上記のように構成されたイオンエンジン装
置においては、流量調整器2を動作させることにより消
費された推進剤量Gは、体積、温度及び圧力変化がわか
れば算出することができる。よって、一定時間TCの間
流量調整器2を動作させた場合の二次側推進剤18の流
量MRは”数4”を用いて算出することができる。従っ
て、流量調整器2に異なる二つの流量制御信号を与えた
2ケースにおいて一定時間TCの間流量調整器2を動作
させ、その間の圧力変化を測定することにより、変換式
の定数項と傾きの関係式を二つ作ることができるため、
実施の形態7の場合と同様に従来の変換式における定数
項と傾きの値を更新することが可能となり、より正確に
流量信号12を二次側推進剤18の流量に換算すること
が可能となる。
【0062】図22はこのイオンエンジン装置において
流量調整器2の補正を行う動作について説明した図であ
る。図において、S22は第2の流量制御信号を供給し
た状態で一次側推進剤17を供給するためにバルブを開
とするステップ、S23は時刻T4に達した時点でバル
ブを閉とするステップ、S24はステップS22からス
テップS23までに生じたリザーバー31の圧力変化Δ
P2を測定するステップ、S25は規定の時間T4−T
3及び測定した圧力変化ΔP2等からバルブ開状態で流
れていた二次側推進剤18の流量MRを算出するステッ
プを表している。流量補正フロー部25がスタートする
と、実施の形態5と同様にしてステップS12、ステッ
プS2、ステップS13、ステップS14及びステップ
S15により変換式の係数aとbに関する第1の関係式
を得ることができる。続いて、ステップS22により第
2の流量制御信号41を出力した状態で、実施の形態5
と同様にステップS5、ステップS23、ステップS2
4及びステップS25を行うことにより、変換式のaと
bに関する第2の関係式を得ることができる。流量補正
フロー部25は、ステップS17によりこれら二つの関
係式を解き、定数項と傾きの値を更新する。
【0063】
【発明の効果】この発明によれば、流量調整器に供給す
る推進剤を停止した状態における流量信号を測定するこ
とにより、流量調整器の変換式の定数項の補正を軌道上
で行うことができ、長期間にわたる動作において二次側
推進剤の流量を常に正確に把握することが可能なイオン
エンジン装置を得ることができる。
【0064】この発明によれば、流量調整器に供給する
推進剤を停止した状態での流量信号を測定するととも
に、流量調整器に一定流量の二次側推進剤を供給する装
置を付加し、一定流量を供給した状態での流量信号を測
定することにより、換算式における定数項と傾きの補正
を軌道上で行い、センサ特性が変化した後の換算式に更
新して常に正確な流量を把握することが可能なイオンエ
ンジン装置を得ることができる。
【0065】この発明によれば、流量調整器に供給する
推進剤を停止した状態での流量信号を測定するととも
に、一次側圧力を下げて流量制御バルブが全開となる範
囲内で一定とした状態における流量信号を測定すること
により、換算式における定数項と傾きの補正を軌道上で
行い、センサ特性が変化した後の換算式に更新して常に
正確な流量を把握することが可能なイオンエンジン装置
を得ることができる。
【0066】この発明によれば、流量調整器に供給する
推進剤を停止した状態での流量信号を測定するととも
に、流量制御バルブに一定のバルブ駆動電力を供給する
とともに一次側圧力を一定とした状態における流量信号
を測定することにより、換算式における定数項と傾きの
補正を軌道上で行い、センサ特性が変化した後の換算式
に更新して常に正確な流量を把握することが可能なイオ
ンエンジン装置を得ることができる。
【0067】この発明によれば、流量調整器に供給する
推進剤を停止した状態での流量信号を測定するととも
に、流量調整器の一次側に圧力及び温度を測定すること
ができ既知の体積を有するリザーバーを有し、流量制御
信号を一定として流量調整器を動作させ、既知の体積部
の圧力が一定の変化を生じるまで流量調整器を動作させ
た場合の時間を測定することにより、換算式における定
数項と傾きの補正を軌道上で行い、センサ特性が変化し
た後の換算式に更新して常に正確な流量を把握すること
が可能なイオンエンジン装置を得ることができる。
【0068】この発明によれば、流量調整器に供給する
推進剤を停止した状態での流量信号を測定するととも
に、流量調整器の一次側に圧力及び温度を測定すること
ができ既知の体積を有するリザーバーを有し、流量制御
信号を一定として流量調整器を一定時間動作させた場合
の既知の体積部の圧力変化を測定することにより、換算
式における定数項と傾きの補正を軌道上で行い、センサ
特性が変化した後の換算式に更新して常に正確な流量を
把握することが可能なイオンエンジン装置を得ることが
できる。
【0069】この発明によれば、流量調整器に2通りの
流量の推進剤を供給する装置を付加し、2通りの流量を
供給した状態での流量信号を測定することにより、換算
式における定数項と傾きの補正を軌道上で行い、センサ
特性が変化した後の換算式に更新して常に正確な流量を
把握することが可能なイオンエンジン装置を得ることが
できる。
【0070】この発明によれば、流量制御バルブを全開
とし、一次側圧力が2通りの状態における流量信号を測
定することにより、換算式における定数項と傾きの補正
を軌道上で行い、センサ特性が変化した後の換算式に更
新して常に正確な流量を把握することが可能なイオンエ
ンジン装置を得ることができる。
【0071】この発明によれば、流量制御バルブに一定
のバルブ駆動電力を供給するとともに一次側圧力が2通
りの状態における流量信号を測定することにより、換算
式における定数項と傾きの補正を軌道上で行い、センサ
特性が変化した後の換算式に更新して常に正確な流量を
把握することが可能なイオンエンジン装置を得ることが
できる。
【0072】この発明によれば、一次側圧力を一定とす
るとともに流量制御バルブに2通りのバルブ駆動電力を
供給した状態における流量信号を測定することにより、
換算式における定数項と傾きの補正を軌道上で行い、セ
ンサ特性が変化した後の換算式に更新して常に正確な流
量を把握することが可能なイオンエンジン装置を得るこ
とができる。
【0073】この発明によれば、流量調整器の一次側に
圧力及び温度を測定することができ既知の体積を有する
リザーバーを有し、その圧力が一定の変化を生じるまで
流量調整器を動作させた場合の時間を流量制御信号が2
通りの場合で測定することにより、換算式における定数
項と傾きの補正を軌道上で行い、センサ特性が変化した
後の換算式に更新して常に正確な流量を把握することが
可能なイオンエンジン装置を得ることができる。
【0074】この発明によれば、流量調整器に供給する
推進剤を停止した状態での流量信号を測定するととも
に、流量調整器の一次側に圧力及び温度を測定すること
ができ既知の体積を有するリザーバーを有し、一定時間
流量調整器を動作させた場合の圧力変化を流量制御信号
を2通りとした場合で測定することにより、換算式にお
ける定数項と傾きの補正を軌道上で行い、センサ特性が
変化した後の換算式に更新して常に正確な流量を把握す
ることが可能なイオンエンジン装置を得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1によるイオンエンジ
ン装置の構成を示す図である。
【図2】 この発明の実施の形態1によるイオンエンジ
ン装置の、流量調整器の補正に関する動作を示す図であ
る。
【図3】 この発明の実施の形態2によるイオンエンジ
ン装置の構成を示す図である。
【図4】 この発明の実施の形態2によるイオンエンジ
ン装置の、流量調整器の補正に関する動作を示す図であ
る。
【図5】 この発明の実施の形態3によるイオンエンジ
ン装置の構成を示す図である。
【図6】 この発明の実施の形態3によるイオンエンジ
ン装置の、流量調整器の補正に関する動作を示す図であ
る。
【図7】 この発明の実施の形態4によるイオンエンジ
ン装置の構成を示す図である。
【図8】 この発明の実施の形態4によるイオンエンジ
ン装置の、流量調整器の補正に関する動作を示す図であ
る。
【図9】 この発明の実施の形態5によるイオンエンジ
ン装置の構成を示す図である。
【図10】 この発明の実施の形態5によるイオンエン
ジン装置の、流量調整器の補正に関する動作を示す図で
ある。
【図11】 この発明の実施の形態6によるイオンエン
ジン装置の、流量調整器の補正に関する動作を示す図で
ある。
【図12】 この発明の実施の形態7によるイオンエン
ジン装置の構成を示す図である。
【図13】 この発明の実施の形態7によるイオンエン
ジン装置の、流量調整器の補正に関する動作を示す図で
ある。
【図14】 この発明の実施の形態8によるイオンエン
ジン装置の構成を示す図である。
【図15】 この発明の実施の形態8によるイオンエン
ジン装置の、流量調整器の補正に関する動作を示す図で
ある。
【図16】 この発明の実施の形態9によるイオンエン
ジン装置の構成を示す図である。
【図17】 この発明の実施の形態9によるイオンエン
ジン装置の、流量調整器の補正に関する動作を示す図で
ある。
【図18】 この発明の実施の形態10によるイオンエ
ンジン装置の構成を示す図である。
【図19】 この発明の実施の形態10によるイオンエ
ンジン装置の、流量調整器の補正に関する動作を示す図
である。
【図20】 この発明の実施の形態11によるイオンエ
ンジン装置の構成を示す図である。
【図21】 この発明の実施の形態11によるイオンエ
ンジン装置の、流量調整器の補正に関する動作を示す図
である。
【図22】 この発明の実施の形態12によるイオンエ
ンジン装置の、流量調整器の補正に関する動作を示す図
である。
【図23】 現状のイオンエンジン装置の構成を示す図
である。
【図24】 流量調整器に内蔵される流量センサの特性
である、流量と流量信号の関係を示す図である。
【図25】 流量調整器に内蔵される流量センサの特性
が変化した場合の、流量と流量信号のずれを示す図であ
る。
【符号の説明】
1 イオンスラスタ、2 流量調整器、3 イオンエン
ジン電源装置、4 推進剤貯蔵供給器、5 イオンエン
ジンバルブ駆動回路、6 スラスタ制御器、7流量セン
サ、8 流量制御バルブ、9 流量制御回路、10 流
量制御バルブ駆動回路、11 流量制御信号、12 流
量信号、13 流量制御バルブ駆動信号、14 流量調
整器電力、15 流量制御バルブ駆動電力、16 イオ
ンスラスタ電力、17 一次側推進剤、18 二次側推
進剤、19 推進剤貯蔵タンク、20 バルブ駆動信
号、21 バルブ駆動電力、22 バルブ、23 定数
項補正フロー部、24 バルブ制御フロー部、25 流
量補正フロー部、26 定流量供給装置、27 第2の
バルブ、28 オリフィス、29 圧力調整器、30
流量制御バルブ駆動電力制御信号、31 リザーバー、
32 圧力センサ、33 温度センサ、34 圧力信
号、35 温度信号、36 リザーバー本体、37 第
3のバルブ、38 第2のオリフィス、39 第2の圧
力調整器、40第2の流量制御バルブ駆動電力制御信
号、41 第2の流量制御信号。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軌道制御に必要な推力を発生するイオン
    スラスタと、上記イオンスラスタに供給する推進剤の流
    量を調整する流量調整器と、上記イオンスラスタ及び上
    記流量調整器に電力を供給するイオンエンジン電源装置
    と、推進剤を貯蔵及び供給する推進剤貯蔵供給器と、上
    記推進剤貯蔵供給器に電力を供給するイオンエンジンバ
    ルブ駆動回路と、上記イオンエンジン電源装置、上記イ
    オンエンジンバルブ駆動回路の制御及び人工衛星システ
    ムとのインタフェース機能を持つスラスタ制御器と、上
    記流量調整器に内蔵され流量を検出する流量センサと、
    上記推進剤貯蔵供給器に内蔵され推進剤の供給を停止す
    るバルブと、上記スラスタ制御器に内蔵され、上記流量
    調整器への推進剤の供給を停止した状態において上記流
    量センサが出力する流量信号を測定し、その測定した流
    量信号により推進剤流量の換算式の定数項を軌道上で更
    新する定数項補正フロー部とを設けたことを特徴とする
    イオンエンジン装置。
  2. 【請求項2】 軌道制御に必要な推力を発生するイオン
    スラスタと、上記イオンスラスタに供給する推進剤の流
    量を調整する流量調整器と、上記イオンスラスタ及び上
    記流量調整器に電力を供給するイオンエンジン電源装置
    と、推進剤を貯蔵及び供給する推進剤貯蔵供給器と、上
    記推進剤貯蔵供給器に電力を供給するイオンエンジンバ
    ルブ駆動回路と、上記イオンエンジン電源装置、上記イ
    オンエンジンバルブ駆動回路の制御及び人工衛星システ
    ムとのインタフェース機能を持つスラスタ制御器と、上
    記流量調整器に内蔵され流量を検出する流量センサと、
    上記推進剤貯蔵供給器に内蔵され推進剤の供給を停止す
    るバルブと、圧力調整器及びオリフィスからなり、上記
    流量調整器に一定流量の推進剤を供給する定流量供給装
    置と、上記スラスタ制御器に内蔵され、上記流量調整器
    への推進剤の供給を停止した状態、及び上記流量調整器
    に一定流量の推進剤を供給した状態の流量信号を測定
    し、その測定した流量信号により、流量信号を流量に変
    換する変換式の定数項と傾きを更新する定数項補正フロ
    ー部と流量補正フロー部とを設けたことを特徴とするイ
    オンエンジン装置。
  3. 【請求項3】 軌道制御に必要な推力を発生するイオン
    スラスタと、上記イオンスラスタに供給する推進剤の流
    量を調整する流量調整器と、上記イオンスラスタ及び上
    記流量調整器に電力を供給するイオンエンジン電源装置
    と、推進剤を貯蔵及び供給する推進剤貯蔵供給器と、上
    記推進剤貯蔵供給器に電力を供給するイオンエンジンバ
    ルブ駆動回路と、上記イオンエンジン電源装置、上記イ
    オンエンジンバルブ駆動回路の制御及び人工衛星システ
    ムとのインタフェース機能を持つスラスタ制御器と、上
    記流量調整器に内蔵され流量を検出する流量センサと、
    同じく上記流量調整器に内蔵され、推進剤の流量を制御
    する流量制御バルブと、同じく上記流量調整器に内蔵さ
    れ、上記流量制御バルブに駆動電力を供給する流量制御
    バルブ駆動回路と、同じく上記流量調整器に内蔵され、
    上記流量センサの出力と流量制御信号を元に流量制御バ
    ルブ駆動信号を出力する流量制御回路と、上記推進剤貯
    蔵供給器に内蔵され、推進剤の供給を停止するバルブ
    と、上記流量調整器に供給される推進剤の圧力を一定値
    に調整する圧力調整器と、上記スラスタ制御器に内蔵さ
    れ、上記流量調整器への推進剤の供給を停止した状態、
    及び上記流量調整器一次側の推進剤圧力を、上記流量制
    御バルブが全開となる範囲まで下げて一定とした状態で
    推進剤を供給した際の流量信号を測定し、その測定した
    流量信号により、流量信号を流量に変換する変換式の定
    数項と傾きを軌道上で更新する定数項補正フロー部と流
    量補正フロー部とを設けたことを特徴とするイオンエン
    ジン装置。
  4. 【請求項4】 軌道制御に必要な推力を発生するイオン
    スラスタと、上記イオンスラスタに供給する推進剤の流
    量を調整する流量調整器と、上記イオンスラスタ及び上
    記流量調整器に電力を供給するイオンエンジン電源装置
    と、推進剤を貯蔵及び供給する推進剤貯蔵供給器と、上
    記推進剤貯蔵供給器に電力を供給するイオンエンジンバ
    ルブ駆動回路と、上記イオンエンジン電源装置、上記イ
    オンエンジンバルブ駆動回路の制御及び人工衛星システ
    ムとのインタフェース機能を持つスラスタ制御器と、上
    記流量調整器に内蔵され流量を検出する流量センサと、
    同じく上記流量調整器に内蔵され、推進剤の流量を制御
    する流量制御バルブと、同じく上記流量調整器に内蔵さ
    れ、上記流量制御バルブに駆動電力を供給する流量制御
    バルブ駆動回路と、同じく上記流量調整器に内蔵され、
    上記流量センサの出力と流量制御信号を元に流量制御バ
    ルブ駆動信号を出力する流量制御回路と、上記推進剤貯
    蔵供給器に内蔵され、推進剤の供給を停止するバルブ
    と、上記流量調整器に供給される推進剤の圧力を一定値
    に調整する圧力調整器と、上記スラスタ制御器に内蔵さ
    れ、上記流量調整器への推進剤の供給を停止した状態、
    及び上記流量調整器一次側の圧力を一定とし、流量制御
    バルブに一定のバルブ駆動電力を供給した状態で推進剤
    を供給した際の流量信号を測定し、その測定した流量信
    号により、流量信号を流量に変換する変換式の定数項と
    傾きを軌道上で更新する定数項補正フロー部と流量補正
    フロー部とを設けたことを特徴とするイオンエンジン装
    置。
  5. 【請求項5】 軌道制御に必要な推力を発生するイオン
    スラスタと、上記イオンスラスタに供給する推進剤の流
    量を調整する流量調整器と、上記イオンスラスタ及び上
    記流量調整器に電力を供給するイオンエンジン電源装置
    と、推進剤を貯蔵及び供給する推進剤貯蔵供給器と、上
    記推進剤貯蔵供給器に電力を供給するイオンエンジンバ
    ルブ駆動回路と、上記イオンエンジン電源装置、上記イ
    オンエンジンバルブ駆動回路の制御及び人工衛星システ
    ムとのインタフェース機能を持つスラスタ制御器と、上
    記流量調整器に内蔵され流量を検出する流量センサと、
    上記推進剤貯蔵供給器に内蔵され推進剤の供給を停止す
    るバルブと、上記流量調整器の一次側に設けられ、圧力
    及び温度を測定することができ、かつ既知の容積を持つ
    リザーバーと、上記スラスタ制御器に内蔵され、上記流
    量調整器への推進剤の供給を停止した状態での流量信
    号、及び上記流量調整器を動作させた状態で上記リザー
    バーの圧力が所定の変化を生じるまでの時間を測定し、
    その測定した流量信号及び時間により、流量信号を流量
    に変換する変換式の定数項と傾きを軌道上で更新する定
    数項補正フロー部と流量補正フロー部とを設けたことを
    特徴とするイオンエンジン装置。
  6. 【請求項6】 軌道制御に必要な推力を発生するイオン
    スラスタと、上記イオンスラスタに供給する推進剤の流
    量を調整する流量調整器と、上記イオンスラスタ及び上
    記流量調整器に電力を供給するイオンエンジン電源装置
    と、推進剤を貯蔵及び供給する推進剤貯蔵供給器と、上
    記推進剤貯蔵供給器に電力を供給するイオンエンジンバ
    ルブ駆動回路と、上記イオンエンジン電源装置、上記イ
    オンエンジンバルブ駆動回路の制御及び人工衛星システ
    ムとのインタフェース機能を持つスラスタ制御器と、上
    記流量調整器に内蔵され流量を検出する流量センサと、
    上記推進剤貯蔵供給器に内蔵され推進剤の供給を停止す
    るバルブと、上記流量調整器の一次側に設けられ、圧力
    及び温度を測定することができ、かつ既知の容積を持つ
    リザーバーと、上記スラスタ制御器に内蔵され、上記流
    量調整器への推進剤の供給を停止した状態での流量信
    号、及び上記流量調整器を動作させた状態で規定の時間
    を経過する間の、上記リザーバーの圧力変化を測定し、
    その測定した流量信号及び圧力変化により、流量信号を
    流量に変換する変換式の定数項と傾きを軌道上で更新す
    る定数項補正フロー部と流量補正フロー部とを設けたこ
    とを特徴とするイオンエンジン装置。
  7. 【請求項7】 軌道制御に必要な推力を発生するイオン
    スラスタと、上記イオンスラスタに供給する推進剤の流
    量を調整する流量調整器と、上記イオンスラスタ及び上
    記流量調整器に電力を供給するイオンエンジン電源装置
    と、推進剤を貯蔵及び供給する推進剤貯蔵供給器と、上
    記推進剤貯蔵供給器に電力を供給するイオンエンジンバ
    ルブ駆動回路と、上記イオンエンジン電源装置、上記イ
    オンエンジンバルブ駆動回路の制御及び人工衛星システ
    ムとのインタフェース機能を持つスラスタ制御器と、上
    記流量調整器に内蔵され流量を検出する流量センサと、
    上記推進剤貯蔵供給器に内蔵され推進剤の供給を停止す
    るバルブと、圧力調整器及びオリフィスからなり、2通
    りの定流量で推進剤を上記流量調整器に供給することが
    できる定流量供給装置と、上記スラスタ制御器に内蔵さ
    れ、上記流量調整器に一定流量の推進剤を供給した際の
    流量信号を2ケースにわたって測定し、その測定した2
    つの流量信号により、流量信号を流量に変換する変換式
    の定数項と傾きを軌道上で更新する流量補正フロー部と
    を設けたことを特徴とするイオンエンジン装置。
  8. 【請求項8】 軌道制御に必要な推力を発生するイオン
    スラスタと、上記イオンスラスタに供給する推進剤の流
    量を調整する流量調整器と、上記イオンスラスタ及び上
    記流量調整器に電力を供給するイオンエンジン電源装置
    と、推進剤を貯蔵及び供給する推進剤貯蔵供給器と、上
    記推進剤貯蔵供給器に電力を供給するイオンエンジンバ
    ルブ駆動回路と、上記イオンエンジン電源装置、上記イ
    オンエンジンバルブ駆動回路の制御及び人工衛星システ
    ムとのインタフェース機能を持つスラスタ制御器と、上
    記流量調整器に内蔵され流量を検出する流量センサと、
    上記推進剤貯蔵供給器に内蔵され推進剤の供給を停止す
    るバルブと、異なる2つの設定値を持ち、上記流量調整
    器に供給される推進剤の圧力を各々の設定値に調整する
    2つの圧力調整器と、上記スラスタ制御器に内蔵され、
    上記流量調整器一次側の推進剤圧力を、上記流量制御バ
    ルブが全開となる範囲内の2通りの規定値まで下げ、上
    記流量制御バルブを全開にした状態で推進剤を供給した
    際の流量信号を2ケースにわたって測定し、その測定し
    た2つの流量信号により、流量信号を流量に変換する変
    換式の定数項と傾きを軌道上で更新する流量補正フロー
    部とを設けたことを特徴とするイオンエンジン装置。
  9. 【請求項9】 軌道制御に必要な推力を発生するイオン
    スラスタと、上記イオンスラスタに供給する推進剤の流
    量を調整する流量調整器と、上記イオンスラスタ及び上
    記流量調整器に電力を供給するイオンエンジン電源装置
    と、推進剤を貯蔵及び供給する推進剤貯蔵供給器と、上
    記推進剤貯蔵供給器に電力を供給するイオンエンジンバ
    ルブ駆動回路と、上記イオンエンジン電源装置、上記イ
    オンエンジンバルブ駆動回路の制御及び人工衛星システ
    ムとのインタフェース機能を持つスラスタ制御器と、上
    記流量調整器に内蔵され流量を検出する流量センサと、
    同じく上記流量調整器に内蔵され、推進剤の流量を制御
    する流量制御バルブと、同じく上記流量調整器に内蔵さ
    れ、上記流量制御バルブに駆動電力を供給する流量制御
    バルブ駆動回路と、同じく上記流量調整器に内蔵され、
    上記流量センサの出力と流量制御信号を元に流量制御バ
    ルブ駆動信号を出力する流量制御回路と、上記推進剤貯
    蔵供給器に内蔵され推進剤の供給を停止するバルブと、
    上記流量調整器に供給される推進剤の圧力を一定値に調
    整する圧力調整器と、上記スラスタ制御器に内蔵され、
    上記流量制御バルブに2通りの規定のバルブ駆動電力を
    供給し、上記流量調整器の一次側圧力を規定の値に設定
    した状態で推進剤を供給した際の流量信号を2ケースに
    わたって測定し、その測定した2つの流量信号により、
    流量信号を流量に変換する変換式の定数項と傾きを軌道
    上で更新する流量補正フロー部とを設けたことを特徴と
    するイオンエンジン装置。
  10. 【請求項10】 軌道制御に必要な推力を発生するイオ
    ンスラスタと、上記イオンスラスタに供給する推進剤の
    流量を調整する流量調整器と、上記イオンスラスタ及び
    上記流量調整器に電力を供給するイオンエンジン電源装
    置と、推進剤を貯蔵及び供給する推進剤貯蔵供給器と、
    上記推進剤貯蔵供給器に電力を供給するイオンエンジン
    バルブ駆動回路と、上記イオンエンジン電源装置、上記
    イオンエンジンバルブ駆動回路の制御及び人工衛星シス
    テムとのインタフェース機能を持つスラスタ制御器と、
    上記流量調整器に内蔵され流量を検出する流量センサ
    と、同じく上記流量調整器に内蔵され、推進剤の流量を
    制御する流量制御バルブと、同じく上記流量調整器に内
    蔵され、上記流量制御バルブに駆動電力を供給する流量
    制御バルブ駆動回路と、同じく上記流量調整器に内蔵さ
    れ、上記流量センサの出力と流量制御信号を元に流量制
    御バルブ駆動信号を出力する流量制御回路と、上記推進
    剤貯蔵供給器に内蔵され推進剤の供給を停止するバルブ
    と、異なる2つの設定値を持ち、上記流量調整器に供給
    される推進剤の圧力を各々の設定値に調整する2つの圧
    力調整器と、上記スラスタ制御器に内蔵され、上記流量
    制御バルブに規定のバルブ駆動電力を供給し、上記流量
    調整器の一次側圧力を2通りの規定値に設定した状態で
    推進剤を供給した際の流量信号を測定し、その測定した
    2つの流量信号により、流量信号を流量に変換する変換
    式の定数項と傾きを軌道上で更新する流量補正フロー部
    とを設けたことを特徴とするイオンエンジン装置。
  11. 【請求項11】 軌道制御に必要な推力を発生するイオ
    ンスラスタと、上記イオンスラスタに供給する推進剤の
    流量を調整する流量調整器と、上記イオンスラスタ及び
    上記流量調整器に電力を供給するイオンエンジン電源装
    置と、推進剤を貯蔵及び供給する推進剤貯蔵供給器と、
    上記推進剤貯蔵供給器に電力を供給するイオンエンジン
    バルブ駆動回路と、上記イオンエンジン電源装置、上記
    イオンエンジンバルブ駆動回路の制御及び人工衛星シス
    テムとのインタフェース機能を持つスラスタ制御器と、
    上記流量調整器に内蔵され流量を検出する流量センサ
    と、上記推進剤貯蔵供給器に内蔵され推進剤の供給を停
    止するバルブと、上記流量調整器の一次側に設けられ、
    圧力及び温度を測定することができ、かつ既知の容積を
    持つリザーバーと、上記スラスタ制御器に内蔵され、上
    記リザーバーが規定の圧力変化を生じるまでの時間を、
    2通りの流量制御信号を供給した2ケースにおいて測定
    し、その測定した2つの時間及び既知であるところの上
    記リザーバーの圧力変化、温度、体積により、流量信号
    を流量に変換する変換式の定数項と傾きを軌道上で更新
    する流量補正フロー部とを設けたことを特徴とするイオ
    ンエンジン装置。
  12. 【請求項12】 軌道制御に必要な推力を発生するイオ
    ンスラスタと、上記イオンスラスタに供給する推進剤の
    流量を調整する流量調整器と、上記イオンスラスタ及び
    上記流量調整器に電力を供給するイオンエンジン電源装
    置と、推進剤を貯蔵及び供給する推進剤貯蔵供給器と、
    上記推進剤貯蔵供給器に電力を供給するイオンエンジン
    バルブ駆動回路と、上記イオンエンジン電源装置、上記
    イオンエンジンバルブ駆動回路の制御及び人工衛星シス
    テムとのインタフェース機能を持つスラスタ制御器と、
    上記流量調整器に内蔵され流量を検出する流量センサ
    と、上記推進剤貯蔵供給器に内蔵され推進剤の供給を停
    止するバルブと、上記流量調整器の一次側に設けられ、
    圧力及び温度を測定することができ、かつ既知の容積を
    持つリザーバーと、上記スラスタ制御器に内蔵され、上
    記流量調整器を一定時間動作させた際の上記リザーバー
    の圧力変化を2通りの流量制御信号を供給した2ケース
    において測定し、その測定した2つの圧力変化、及び既
    知であるところの上記流量調整器の動作時間、上記リザ
    ーバーの温度、体積により、流量信号を流量に変換する
    変換式の定数項と傾きを軌道上で更新する流量補正フロ
    ー部とを設けたことを特徴とするイオンエンジン装置。
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