JPH09287240A - 壁板の接合構造 - Google Patents
壁板の接合構造Info
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- JPH09287240A JPH09287240A JP12281896A JP12281896A JPH09287240A JP H09287240 A JPH09287240 A JP H09287240A JP 12281896 A JP12281896 A JP 12281896A JP 12281896 A JP12281896 A JP 12281896A JP H09287240 A JPH09287240 A JP H09287240A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 スチールハウスにおいて、地震，風等による
水平力に対して耐久性を向上した矩形枠体への壁板の接
合構造を提供する。 【解決手段】 断面略コ字状に曲げ形成された薄鋼板か
らなる上下部の横枠材３，１と、縦枠材２とを接合して
矩形枠体１７を構成し、石膏ボード，木質合板，ブレー
ス用面板等からなる壁板１０を、ドリリングタッピング
ねじ９の打設により矩形枠体１７の側面に接合する構造
において、壁板１０のコーナ部７に打設するドリリング
タッピングねじ９の打設ピッチを、前記コーナ部以外の
打設ピッチより小間隔に設ける。
水平力に対して耐久性を向上した矩形枠体への壁板の接
合構造を提供する。 【解決手段】 断面略コ字状に曲げ形成された薄鋼板か
らなる上下部の横枠材３，１と、縦枠材２とを接合して
矩形枠体１７を構成し、石膏ボード，木質合板，ブレー
ス用面板等からなる壁板１０を、ドリリングタッピング
ねじ９の打設により矩形枠体１７の側面に接合する構造
において、壁板１０のコーナ部７に打設するドリリング
タッピングねじ９の打設ピッチを、前記コーナ部以外の
打設ピッチより小間隔に設ける。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、壁板の接合構造に
係り、特にスチールハウスにおいて壁板取付け用の矩形
枠体の側面に石膏ボード，木質合板，ブレース用面板等
の壁板を取付ける壁板の接合構造に関する。
係り、特にスチールハウスにおいて壁板取付け用の矩形
枠体の側面に石膏ボード，木質合板，ブレース用面板等
の壁板を取付ける壁板の接合構造に関する。
【０００２】
【従来の技術】スチールハウスにおいて、矩形枠体に石
膏ボード，木質合板，ブレース用面板等の壁板が取付け
られる従来の壁材１１の構造（但し、未公知である）を
図１７と図１８によって説明する。
膏ボード，木質合板，ブレース用面板等の壁板が取付け
られる従来の壁材１１の構造（但し、未公知である）を
図１７と図１８によって説明する。
【０００３】各図には、スチールハウスに用いられる矩
形枠体１７と、この矩形枠体１７の側面に取付けられる
石膏ボード又は、木質合板又は、鋼板製面板ブレース等
からなる壁板１０が示されている。
形枠体１７と、この矩形枠体１７の側面に取付けられる
石膏ボード又は、木質合板又は、鋼板製面板ブレース等
からなる壁板１０が示されている。
【０００４】さらに説明すると、矩形枠体１７を構成す
る上下部の横枠材３，１と、縦枠材２は、いずれも厚さ
０．６ｍｍ〜１．６ｍｍの範囲の一枚の薄鋼板を、その
強度を増強すべくロールフォーミングにより略コ字状に
曲げ加工して形成されるもので、ウエブ５及び、ウエブ
５の両端にフランジ６を有している。
る上下部の横枠材３，１と、縦枠材２は、いずれも厚さ
０．６ｍｍ〜１．６ｍｍの範囲の一枚の薄鋼板を、その
強度を増強すべくロールフォーミングにより略コ字状に
曲げ加工して形成されるもので、ウエブ５及び、ウエブ
５の両端にフランジ６を有している。
【０００５】縦枠材２の下端部の両側フランジ６は、下
部横枠材１の上方に立上がるフランジ６の内側に入れ、
両枠材１，２の接合部の内側にホールダウン金物（図示
せず）を配設し、このホールダウン金物を介して、前記
縦枠材２と上下の横枠材３，１が接合されて矩形枠体１
７が構成される。
部横枠材１の上方に立上がるフランジ６の内側に入れ、
両枠材１，２の接合部の内側にホールダウン金物（図示
せず）を配設し、このホールダウン金物を介して、前記
縦枠材２と上下の横枠材３，１が接合されて矩形枠体１
７が構成される。
【０００６】壁板１０は、この壁板１０の４つの側辺に
沿って、１００ｍｍ〜３００ｍｍの略等間隔Ｌでドリリ
ングタッピングねじ９が打設されており、このドリリン
グタッピングねじ９を矩形枠体１７の縦枠材２と、上下
の横枠材３，１に打込むことで、前記壁板１０が矩形枠
体１７の側面に固着される。なお、図２１〜図２６には
前記壁材１１の具体的構造が示されているので、同一要
素には同一符号を付して説明を省略する。
沿って、１００ｍｍ〜３００ｍｍの略等間隔Ｌでドリリ
ングタッピングねじ９が打設されており、このドリリン
グタッピングねじ９を矩形枠体１７の縦枠材２と、上下
の横枠材３，１に打込むことで、前記壁板１０が矩形枠
体１７の側面に固着される。なお、図２１〜図２６には
前記壁材１１の具体的構造が示されているので、同一要
素には同一符号を付して説明を省略する。
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】スチールハウスにおい
て、前記矩形枠体１７の側面に壁板１０を接合する固着
構造にあっては、図１９，図２０に示すように、矩形枠
体１７に地震や風による水平力Ｆが作用すると、矩形枠
体１７が図示のように変形し、矩形枠体１７と、この矩
形枠体１７に取付く、石膏ボード，木質合板，薄板から
なるブレース用面板等の壁板１０とを接合するドリリン
グタッピングねじ９には、矢印で示すせん断力Ｐ0,Ｐ1,
Ｐ2,Ｐ3 が作用する。すなわち、図１９は矩形枠体１７
が曲げ変形する場合であり、図２０は矩形枠体１７が剪
断変形をする場合を示している。
て、前記矩形枠体１７の側面に壁板１０を接合する固着
構造にあっては、図１９，図２０に示すように、矩形枠
体１７に地震や風による水平力Ｆが作用すると、矩形枠
体１７が図示のように変形し、矩形枠体１７と、この矩
形枠体１７に取付く、石膏ボード，木質合板，薄板から
なるブレース用面板等の壁板１０とを接合するドリリン
グタッピングねじ９には、矢印で示すせん断力Ｐ0,Ｐ1,
Ｐ2,Ｐ3 が作用する。すなわち、図１９は矩形枠体１７
が曲げ変形する場合であり、図２０は矩形枠体１７が剪
断変形をする場合を示している。
【０００８】この場合、矩形枠体１７を含む壁材１１全
体の変形を抑えることが耐震・耐風設計上重要である。
そして、この場合、図１９，図２０に示すように壁材１
１の回転中心からの距離Ｒが長いほど、壁板１０と矩形
枠体１７との相対変位量が大きい。したがって、壁材１
１のコーナ部７での壁板１０と矩形枠体１７との相対変
位量が大きく、このコーナ部７に打設のドリリングタッ
ピングねじ９に作用するせん断Ｐ0 ，Ｐ2 力が非コーナ
部におけるせん断力Ｐ1 ，Ｐ3 よりも大きくなる。前記
の壁板接合構造（未公知）では、ドリリングタッピング
ねじ９の打設に特別な配慮がなされておらず、未だ改善
すべき問題点が残されていた。
体の変形を抑えることが耐震・耐風設計上重要である。
そして、この場合、図１９，図２０に示すように壁材１
１の回転中心からの距離Ｒが長いほど、壁板１０と矩形
枠体１７との相対変位量が大きい。したがって、壁材１
１のコーナ部７での壁板１０と矩形枠体１７との相対変
位量が大きく、このコーナ部７に打設のドリリングタッ
ピングねじ９に作用するせん断Ｐ0 ，Ｐ2 力が非コーナ
部におけるせん断力Ｐ1 ，Ｐ3 よりも大きくなる。前記
の壁板接合構造（未公知）では、ドリリングタッピング
ねじ９の打設に特別な配慮がなされておらず、未だ改善
すべき問題点が残されていた。
【０００９】本発明は、前記の問題点に鑑み、スチール
ハウスにおける壁材の地震，風等による水平力に対する
耐久性を向上した壁板の接合構造を提案するものであ
る。
ハウスにおける壁材の地震，風等による水平力に対する
耐久性を向上した壁板の接合構造を提案するものであ
る。
【００１０】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め、本発明に係る壁板の接合構造は、断面略コ字状に曲
げ形成された薄鋼板からなる上下部の横枠材と、縦枠材
とを接合して矩形枠体を構成し、石膏ボード，木質合
板，ブレース用面板等からなる壁板を、ドリリングタッ
ピングねじの打設により前記矩形枠体の側面に接合する
構造において、前記壁板のコーナ部に打設する前記ドリ
リングタッピングねじの打設ピッチを、前記コーナ部の
打設ピッチより小間隔としたことを特徴とする。前記コ
ーナ部における打設ピッチＬ1 は、ドリリングタッピン
グねじ径の２．５倍以上〜２５倍未満とするのがよい。
め、本発明に係る壁板の接合構造は、断面略コ字状に曲
げ形成された薄鋼板からなる上下部の横枠材と、縦枠材
とを接合して矩形枠体を構成し、石膏ボード，木質合
板，ブレース用面板等からなる壁板を、ドリリングタッ
ピングねじの打設により前記矩形枠体の側面に接合する
構造において、前記壁板のコーナ部に打設する前記ドリ
リングタッピングねじの打設ピッチを、前記コーナ部の
打設ピッチより小間隔としたことを特徴とする。前記コ
ーナ部における打設ピッチＬ1 は、ドリリングタッピン
グねじ径の２．５倍以上〜２５倍未満とするのがよい。
【００１１】本発明によると、壁材が水平力を受けたと
き、相対変位量が大きいコーナ部が非コーナ部よりも細
かな打設ピッチのドリリングタッピングねじにより強力
に補強され、結果として、壁材に水平力が加わった場合
の耐久強度が、壁全体で均一化され壁材の面内せん断強
度が向上する。
き、相対変位量が大きいコーナ部が非コーナ部よりも細
かな打設ピッチのドリリングタッピングねじにより強力
に補強され、結果として、壁材に水平力が加わった場合
の耐久強度が、壁全体で均一化され壁材の面内せん断強
度が向上する。
【００１２】
【発明の実施の形態】以下本発明を図１，図２によって
説明する。各図に示される壁材２１では、スチールハウ
スに用いられる矩形枠体１７と、この矩形枠体１７の側
面に取付けられる石膏ボード又は、木質合板又は、鋼板
製ブレース用面板等の壁板１０とが示される。
説明する。各図に示される壁材２１では、スチールハウ
スに用いられる矩形枠体１７と、この矩形枠体１７の側
面に取付けられる石膏ボード又は、木質合板又は、鋼板
製ブレース用面板等の壁板１０とが示される。
【００１３】さらに説明すると、上部と下部の横枠材
３，１と、縦枠材２は、いずれも厚さ０．６ｍｍ〜１．
６ｍｍの範囲の一枚の薄鋼板を、その強度を増強すべく
ロールフォーミングによりコ字状に曲げ加工して形成さ
れたもので、ウエブ５及び、ウエブ５の両端のフランジ
６とを有している。
３，１と、縦枠材２は、いずれも厚さ０．６ｍｍ〜１．
６ｍｍの範囲の一枚の薄鋼板を、その強度を増強すべく
ロールフォーミングによりコ字状に曲げ加工して形成さ
れたもので、ウエブ５及び、ウエブ５の両端のフランジ
６とを有している。
【００１４】縦枠材２の下端部の両側フランジ６は、下
部横枠材１の上方に立上がるフランジ６の内側に入れ、
両枠材１，２の接合部の内側にホールダウン金物（図示
せず）を配設し、このホールダウン金物を介して、前記
縦枠材２と上下の横枠材３，１が接合されて矩形枠体１
７が構成される。
部横枠材１の上方に立上がるフランジ６の内側に入れ、
両枠材１，２の接合部の内側にホールダウン金物（図示
せず）を配設し、このホールダウン金物を介して、前記
縦枠材２と上下の横枠材３，１が接合されて矩形枠体１
７が構成される。
【００１５】壁板１０は、この壁板１０の４つの側辺に
沿って打設される複数のドリリングタッピングねじ９
を、矩形枠体１７の縦枠材２と上下の横枠材３，１に打
込むことで、前記壁板１０が矩形枠体１７の側面に固着
される。
沿って打設される複数のドリリングタッピングねじ９
を、矩形枠体１７の縦枠材２と上下の横枠材３，１に打
込むことで、前記壁板１０が矩形枠体１７の側面に固着
される。
【００１６】また、本発明では、前記ドリリングタッピ
ングねじ９は、４つのコーナ部７と非コーナ部８とで打
設ピッチを異ならしめてあり、非コーナ部８におけるド
リリングタッピングねじ９の打設ピッチＬは、従来にお
ける打設ピッチと同様１００ｍｍ〜３００ｍｍのピッチ
間隔に設けられている。これに対し、コーナ部７におけ
るドリリングタッピングねじ９の打設ピッチＬ1 は、前
記非コーナ部８における打設ピッチＬより小さい。具体
的には、このコーナ部７の打設ピッチＬ1 は、ドリリン
グタッピングねじ径の２．５倍以上〜２５未満に設ける
のが良く、例えば、ねじ径が４ｍｍの場合、その打設ピ
ッチＬ1 は、１０ｍｍ以上〜１００ｍｍ未満となる。
ングねじ９は、４つのコーナ部７と非コーナ部８とで打
設ピッチを異ならしめてあり、非コーナ部８におけるド
リリングタッピングねじ９の打設ピッチＬは、従来にお
ける打設ピッチと同様１００ｍｍ〜３００ｍｍのピッチ
間隔に設けられている。これに対し、コーナ部７におけ
るドリリングタッピングねじ９の打設ピッチＬ1 は、前
記非コーナ部８における打設ピッチＬより小さい。具体
的には、このコーナ部７の打設ピッチＬ1 は、ドリリン
グタッピングねじ径の２．５倍以上〜２５未満に設ける
のが良く、例えば、ねじ径が４ｍｍの場合、その打設ピ
ッチＬ1 は、１０ｍｍ以上〜１００ｍｍ未満となる。
【００１７】コーナ部７におけるドリリングタッピング
ねじ９の打設ピッチＬ1 をこのように設けた理由は、打
設ピッチＬ1 が、ねじ径の２．５倍未満の場合は、ドリ
リングタッピングねじ９による欠損断面積が増加し、壁
板１０が破壊しやすくなるのでこのように設けるもので
ある。
ねじ９の打設ピッチＬ1 をこのように設けた理由は、打
設ピッチＬ1 が、ねじ径の２．５倍未満の場合は、ドリ
リングタッピングねじ９による欠損断面積が増加し、壁
板１０が破壊しやすくなるのでこのように設けるもので
ある。
【００１８】図１１〜図１６には、厚み１２ｍｍの石膏
ボード又は、厚み９ｍｍの木質合板或いは、厚み０．４
ｍｍの薄鋼板製のブレース用面板のいずれかよりなる壁
板１０が多数のドリリングタッピングねじ９を打込むこ
とによって、縦枠材２と上下の横枠材３，１からなる矩
形枠体１７の側面に固着された具体的構造例が示されて
いる。また、縦枠材２と上下の横枠材３，１とが交わる
コーナ部７においては、ドリリングタッピングねじ９の
打設ピッチＬ1 が、非コーナ部８における打設ピッチＬ
より小ピッチ間隔で設けられている。また、各コーナ部
７における小ピッチ間隔の存在する領域長さＲ1 は必ず
しも限定されないが、図１１に示す例では、縦枠材２の
上下端における小ピッチ間隔の存在領域長さは、縦枠材
２の全長の約１／４の長さのものが２箇所設けてある。
また上下の各横枠材３，１における小ピッチ間隔の存在
領域の長さＲ2 が横枠材３，１の全長の約１／６のもの
が４箇所設けられている。
ボード又は、厚み９ｍｍの木質合板或いは、厚み０．４
ｍｍの薄鋼板製のブレース用面板のいずれかよりなる壁
板１０が多数のドリリングタッピングねじ９を打込むこ
とによって、縦枠材２と上下の横枠材３，１からなる矩
形枠体１７の側面に固着された具体的構造例が示されて
いる。また、縦枠材２と上下の横枠材３，１とが交わる
コーナ部７においては、ドリリングタッピングねじ９の
打設ピッチＬ1 が、非コーナ部８における打設ピッチＬ
より小ピッチ間隔で設けられている。また、各コーナ部
７における小ピッチ間隔の存在する領域長さＲ1 は必ず
しも限定されないが、図１１に示す例では、縦枠材２の
上下端における小ピッチ間隔の存在領域長さは、縦枠材
２の全長の約１／４の長さのものが２箇所設けてある。
また上下の各横枠材３，１における小ピッチ間隔の存在
領域の長さＲ2 が横枠材３，１の全長の約１／６のもの
が４箇所設けられている。
【００１９】なお、これらの壁材２１において、矩形枠
体１７を構成する上下の横枠材３，１と縦枠材２の接合
構造と、壁板１０の矩形枠体１７への接合構造は、図１
と図２に示すものと同じなので、これと同一要素に同一
符号を付して重複説明を省略する。
体１７を構成する上下の横枠材３，１と縦枠材２の接合
構造と、壁板１０の矩形枠体１７への接合構造は、図１
と図２に示すものと同じなので、これと同一要素に同一
符号を付して重複説明を省略する。
【００２０】本発明に係る壁材の接合構造において、そ
の面内せん断耐力試験を実施し、地震力や風力に対する
抵抗力を調査したので、以下これを説明する。
の面内せん断耐力試験を実施し、地震力や風力に対する
抵抗力を調査したので、以下これを説明する。
【００２１】図３の試験図には、基礎１３に固定される
下部横枠材１と、梁１４に固定される上部横枠材３の間
に、複数本の縦枠材２が結合されて矩形枠体１７が構成
され、かつ、矩形枠体１７の側面に壁板１０が、コーナ
部７におけるドリリングタッピングねじ９の打設ピッチ
Ｌ1 が３０ｍｍ、非コーナ部８における打設ピッチＬが
１３５〜１５０ｍｍのピッチ間隔で、当該ドリリングタ
ッピングねじ９により固定された本発明に係る壁材構造
が示されている。同図において、地震力や風力により水
平せん断荷重Ａが作用し、矩形枠体１７と壁板１０が図
示実線から点線のように変位し、梁１４が変形量Ｌ3 だ
け水平移動したときの最大耐力，水平せん断剛性のグラ
フは図４のようになる。また試験体は木質合板０．９ｍ
ｍ厚、石膏ボード１２ｍｍ厚、ブレース用面板の薄鋼板
０．４ｍｍ厚の各壁板を用い、これについて面内試験を
行った。なお、図４には、従来の打設ピッチによるドリ
リングタッピングねじ９で壁板１０が矩形枠体１７に固
着されている場合の壁材の最大耐力と水平せん断剛性が
同時に示されている。
下部横枠材１と、梁１４に固定される上部横枠材３の間
に、複数本の縦枠材２が結合されて矩形枠体１７が構成
され、かつ、矩形枠体１７の側面に壁板１０が、コーナ
部７におけるドリリングタッピングねじ９の打設ピッチ
Ｌ1 が３０ｍｍ、非コーナ部８における打設ピッチＬが
１３５〜１５０ｍｍのピッチ間隔で、当該ドリリングタ
ッピングねじ９により固定された本発明に係る壁材構造
が示されている。同図において、地震力や風力により水
平せん断荷重Ａが作用し、矩形枠体１７と壁板１０が図
示実線から点線のように変位し、梁１４が変形量Ｌ3 だ
け水平移動したときの最大耐力，水平せん断剛性のグラ
フは図４のようになる。また試験体は木質合板０．９ｍ
ｍ厚、石膏ボード１２ｍｍ厚、ブレース用面板の薄鋼板
０．４ｍｍ厚の各壁板を用い、これについて面内試験を
行った。なお、図４には、従来の打設ピッチによるドリ
リングタッピングねじ９で壁板１０が矩形枠体１７に固
着されている場合の壁材の最大耐力と水平せん断剛性が
同時に示されている。
【００２２】前記試験の結果、壁板１０が薄鋼板製のブ
レース用面板の場合においては、図５に示されるように
本発明構造の壁材の水平せん断耐力は、従来構造の約２
倍になった。また、図６に示されるように本発明構造の
前記壁材の水平せん断剛性は、従来構造の約１．４倍に
なった。この結果から、ブレース用面板を壁板１０とし
た場合における本発明の壁材は、従来構造に比べ地震や
風力に対する抵抗力が高く、剛な構造であることが確認
された。
レース用面板の場合においては、図５に示されるように
本発明構造の壁材の水平せん断耐力は、従来構造の約２
倍になった。また、図６に示されるように本発明構造の
前記壁材の水平せん断剛性は、従来構造の約１．４倍に
なった。この結果から、ブレース用面板を壁板１０とし
た場合における本発明の壁材は、従来構造に比べ地震や
風力に対する抵抗力が高く、剛な構造であることが確認
された。
【００２３】また、前記試験の結果、壁板１０が木質合
板の場合においては、図７に示されるように本発明構造
の壁材の水平せん断耐力は、従来構造の約３倍になっ
た。また、図８に示されるように本発明構造の前記壁材
の水平せん断剛性は、従来構造の約２倍になった。この
結果から、木質合板を壁板１０とした場合における本発
明の壁材は、従来構造に比べ地震や風力に対する抵抗力
が高く、剛な構造であることが確認された。
板の場合においては、図７に示されるように本発明構造
の壁材の水平せん断耐力は、従来構造の約３倍になっ
た。また、図８に示されるように本発明構造の前記壁材
の水平せん断剛性は、従来構造の約２倍になった。この
結果から、木質合板を壁板１０とした場合における本発
明の壁材は、従来構造に比べ地震や風力に対する抵抗力
が高く、剛な構造であることが確認された。
【００２４】また、前記試験の結果、壁板１０が石膏ボ
ードの場合においては、図９に示されるように本発明構
造の壁材の水平せん断耐力は、従来構造の約２倍になっ
た。また、図１０に示されるように本発明構造の壁材の
水平せん断剛性は、従来構造の約３倍になった。この結
果から、石膏ボードを壁板１０とした場合における本発
明の壁材は、地震や風力に対する抵抗力が高く、剛な構
造であることかず確認された。
ードの場合においては、図９に示されるように本発明構
造の壁材の水平せん断耐力は、従来構造の約２倍になっ
た。また、図１０に示されるように本発明構造の壁材の
水平せん断剛性は、従来構造の約３倍になった。この結
果から、石膏ボードを壁板１０とした場合における本発
明の壁材は、地震や風力に対する抵抗力が高く、剛な構
造であることかず確認された。
【００２５】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明によるス
チールハウスにおける石膏ボードや木質合板、あるいは
薄鋼板製のブレース用面板等からなる壁板を複数本のド
リリングタッピングねじにより薄鋼板製の縦枠材と、上
下の横枠材とを組んでなる矩形枠体の側面に接合する構
造において、前記壁板のコーナ部におけるドリリングタ
ッピングねじの打設ピッチを、非コーナ部における打設
ピッチよりも小ピッチ間隔に設けたことにより、壁材に
水平力が作用したときの変位量が大きく、それ故に、コ
ーナ部位におけるドリリングタッピングねじに大きなせ
ん断力が作用する壁材のコーナ部がより強固に固着され
ることで、壁材に水平力が加わったとき、この壁材全体
に均等な変形力が作用し、結果、本発明に係る壁材は、
地震力や風力に対する抵抗力が高く、粘り強い構造とな
る。
チールハウスにおける石膏ボードや木質合板、あるいは
薄鋼板製のブレース用面板等からなる壁板を複数本のド
リリングタッピングねじにより薄鋼板製の縦枠材と、上
下の横枠材とを組んでなる矩形枠体の側面に接合する構
造において、前記壁板のコーナ部におけるドリリングタ
ッピングねじの打設ピッチを、非コーナ部における打設
ピッチよりも小ピッチ間隔に設けたことにより、壁材に
水平力が作用したときの変位量が大きく、それ故に、コ
ーナ部位におけるドリリングタッピングねじに大きなせ
ん断力が作用する壁材のコーナ部がより強固に固着され
ることで、壁材に水平力が加わったとき、この壁材全体
に均等な変形力が作用し、結果、本発明に係る壁材は、
地震力や風力に対する抵抗力が高く、粘り強い構造とな
る。
【図１】本発明に係る壁板の接合構造の各部の分離斜視
図である。
図である。
【図２】図１における縦枠材と壁板との接合構造の断面
図である。
図である。
【図３】本発明に係る壁構造体の試験のための説明図で
ある。
ある。
【図４】本発明に係る壁構造と、従来の壁構造の荷重−
変形曲線図である。
変形曲線図である。
【図５】本発明に係る壁構造と、従来の壁構造における
水平せん断耐力比を示すグラフ図である。
水平せん断耐力比を示すグラフ図である。
【図６】本発明に係る壁構造と、従来の壁構造における
水平せん断剛性比を示すグラフ図である。
水平せん断剛性比を示すグラフ図である。
【図７】本発明に係る壁構造と、従来の壁構造における
水平せん断耐力比を示すグラフ図である。
水平せん断耐力比を示すグラフ図である。
【図８】本発明に係る壁構造と、従来の壁構造における
水平せん断剛性比を示すグラフ図である。
水平せん断剛性比を示すグラフ図である。
【図９】本発明に係る壁構造と、従来の壁構造における
水平せん断耐力比を示すグラフ図である。
水平せん断耐力比を示すグラフ図である。
【図１０】本発明に係る壁構造と、従来の壁構造におけ
る水平せん断剛性比を示すグラフ図である。
る水平せん断剛性比を示すグラフ図である。
【図１１】壁板として石膏ボードを用いた壁材の正面図
である。
である。
【図１２】図１１の横断面図である。
【図１３】図１１の側面図である。
【図１４】図１１の背面図である。
【図１５】縦枠材の断面図である。
【図１６】横枠材の断面図である。
【図１７】従来の壁材構造の各部の分離斜視図である。
【図１８】図１７における縦枠材と壁材との接合構造の
断面図である。
断面図である。
【図１９】従来の矩形枠体に水平力が作用し曲げ変形す
るときのドリリングタッピングねじに作用するせん断力
を示す説明図である。
るときのドリリングタッピングねじに作用するせん断力
を示す説明図である。
【図２０】同じく矩形枠体がせん断変形する場合を示す
説明図である。
説明図である。
【図２１】壁板としての石膏ボードを用いた従来の壁材
の正面図である。
の正面図である。
【図２２】図２１の横断面図である。
【図２３】図２１の背面図である。
【図２４】図２１の側面図である。
【図２５】図２１における縦枠材の断面図である。
【図２６】図２１における横枠材の断面図である。
１ 下部横枠材 ２ 縦枠材 ３ 上部横枠材 ４ 筋違い ５ ウエブ ６ フランジ ７ コーナ部 ８ 非コーナ部 ９ ドリリングタッピングねじ １０ 壁板 １１ 壁材 １２ ドリリングタッピングねじ １３ 基礎 １４ 梁 １７ 矩形枠体 ２０ 壁材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ｅ０４Ｂ 2/56 ６１１ Ｅ０４Ｂ 2/56 ６１１Ｂ ６４３ ６４３Ａ
Claims (2)
- 【請求項１】 断面略コ字状に曲げ形成された薄鋼板か
らなる上下部の横枠材と、縦枠材とを接合して矩形枠体
を構成し、石膏ボード，木質合板，ブレース用面板等か
らなる壁板を、ドリリングタッピングねじの打設により
前記矩形枠体の側面に接合する構造において、前記壁板
のコーナ部に打設する前記ドリリングタッピングねじの
打設ピッチＬ1 を、前記コーナ部以外の１００ｍｍ〜３
００ｍｍである打設ピッチＬより小間隔としたことを特
徴とする壁板の接合構造。 - 【請求項２】 前記コーナ部における打設ピッチＬ
1 は、ドリリングタッピングねじ径の２．５倍以上〜２
５倍未満とすることを特徴とする請求項１記載の壁板の
接合構造。
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|---|---|---|---|
| JP12281896A JP3388093B2 (ja) | 1996-04-22 | 1996-04-22 | 壁板の接合構造 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP12281896A JP3388093B2 (ja) | 1996-04-22 | 1996-04-22 | 壁板の接合構造 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09287240A true JPH09287240A (ja) | 1997-11-04 |
| JP3388093B2 JP3388093B2 (ja) | 2003-03-17 |
Family
ID=14845403
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP12281896A Expired - Fee Related JP3388093B2 (ja) | 1996-04-22 | 1996-04-22 | 壁板の接合構造 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3388093B2 (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2003035050A (ja) * | 2001-07-24 | 2003-02-07 | Daiwa House Ind Co Ltd | 建物における耐力壁の設置構造 |
| JP2010024638A (ja) * | 2008-07-16 | 2010-02-04 | Panasonic Corp | 住宅 |
| CN103015622A (zh) * | 2012-12-20 | 2013-04-03 | 北京德力钢结构新技术有限公司 | 装配式复合剪力结构墙板 |
| CN103015623A (zh) * | 2013-01-07 | 2013-04-03 | 张建忠 | 一种预制板及其固定安装结构 |
| CN103643752A (zh) * | 2013-12-09 | 2014-03-19 | 大连理工大学 | 装配式砌块阻尼墙 |
-
1996
- 1996-04-22 JP JP12281896A patent/JP3388093B2/ja not_active Expired - Fee Related
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| CN103015622B (zh) * | 2012-12-20 | 2015-03-18 | 北京德力钢结构新技术有限公司 | 装配式复合剪力结构墙板 |
| CN103015623A (zh) * | 2013-01-07 | 2013-04-03 | 张建忠 | 一种预制板及其固定安装结构 |
| CN103015623B (zh) * | 2013-01-07 | 2015-09-02 | 张建忠 | 一种预制板的固定安装结构 |
| CN103643752A (zh) * | 2013-12-09 | 2014-03-19 | 大连理工大学 | 装配式砌块阻尼墙 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP3388093B2 (ja) | 2003-03-17 |
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