JPH09282724A - 記憶装置 - Google Patents

記憶装置

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JPH09282724A
JPH09282724A JP9510996A JP9510996A JPH09282724A JP H09282724 A JPH09282724 A JP H09282724A JP 9510996 A JP9510996 A JP 9510996A JP 9510996 A JP9510996 A JP 9510996A JP H09282724 A JPH09282724 A JP H09282724A
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JP
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needle
semiconductor substrate
probe
probes
substrate
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Application number
JP9510996A
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English (en)
Inventor
Seiji Heike
誠嗣 平家
Tomihiro Hashizume
富博 橋詰
Yasuo Wada
恭雄 和田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 1平方cm当たり数テラビット以上の記録密
度を有する大容量記憶装置を提供すること。 【解決手段】 基板表面に接近させた探針に負電圧を印
加して形成される針状構造を記録マークとし、複数の探
針を走査することにより高速に読み出し、書き込み、消
去を行う。基板表面に記録された針状構造を他の基板に
接近させ負電圧を印加することにより針状構造の複写を
行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子計算機におい
て用いられる外部記憶装置技術に属する。
【0002】
【従来の技術】従来、外部記憶装置として磁性材料を用
いたものが最も多く用いられてきた。これは、表面に磁
性材料を形成したテープ、円板、円筒等を記録媒体とし
て用い、情報は媒体に設けられたトラック上の磁化の向
きとして記録される。読み出し、書き込みは磁気ヘッド
を所望の場所へ移動して行う。近年ではレーザー光を利
用したものも用いられ、書換可能なものと読み出し専用
の光ディスクがある。書換可能なものには、光磁気効果
を用いて磁化の向きを変化させることにより情報を記録
し、反射光の偏光面の磁化方向による反転を用いて読み
出しを行う光磁気記録方式と、レーザー光加熱により媒
体表面の結晶状態の変化により書き込み、結晶状態によ
るレーザー光の反射率の違いを用いて読み出しを行う相
変化記録方式がある。また、読み出し専用メモリにおい
ては、媒体上に形成した微小な穴として情報が記録され
ており、この穴の有無によるレーザー光の反射率の違い
により読み出しを行う。
【0003】また、最近のSTMの進歩に応じて、基板
の表面に探針先端からの電界蒸発によるドットの形成に
よりデータを記録する試みも行われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の記録方式におい
ては、記録マークの大きさが1μm程度以上であるた
め、記録密度は1平方cm当たり数100メガビット程
度が限界であった。また、電界蒸発によるドットの形成
による場合を考えて見ても、記録マークの大きさが30
nm程度、ビット間隔が50nm程度であるため、記録
密度は1平方cm当たり40ギガビット程度でしかな
い。本発明は1平方cm当たり数テラビット以上の記録
密度を有する大容量記憶装置を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の記憶装置は、基
板表面に探針を数nm程度まで接近させ電圧を印加する
ことにより形成される針状構造を記録マークとすること
を提案するものである。この針状構造形成についての詳
細は、本願の発明者エス・ヘイケらによるジャパン・ジ
ャーナル・オブ・アプライド・フィジックス34巻L1
061項1995年(S. Heike, T. Hashizume, and Y.
Wada, Jpn.J.Appl.Phys., 34, L1061 (1995))に紹介さ
れている。この針状構造を基板表面に配列し、探針を走
査することにより針状構造の有無を読み取利、情報とし
て利用することができる。
【0006】
【発明の実施の形態】
実施例1 本実施例では、読み出し記憶装置の実施例を示す。図1
に本発明の記憶装置の断面図を示す。記録媒体基板1上
に記録マークとして針状構造2が実質的に等間隔に形成
されており、この有無により情報が表されている。針状
構造2は、当然、図面と垂直方向にも同様に配置され
る。読み取り探針3が実質的に等間隔に形成された基板
4が針状構造2に対向しており、読み取り探針3の間隔
は針状構造2の間隔の整数倍となっている。探針3が、
針状構造2と同様に、図面と垂直方向にも配置されるこ
とは言うまでもない。基板4はコントローラ回路5を持
ち、支持体7に固定された走査素子6に固定されてい
る。基板4は走査素子6により記録媒体基板1の平面上
で読み取り探針3の間隔より広い範囲で二次元的に走査
できる。針状構造2と読み取り探針3はその先端が1n
m程度離れており、記録媒体基板1にバイアス電圧が印
加されているため、針状構造2が存在する場合には針状
構造2と読み取り探針3との間にトンネル電流が流れ、
針状構造2が存在しない場合には流れず、このトンネル
電流の有無により情報の読み出しを行う。
【0007】図2は針状構造2と読み取り探針3の位置
関係を示した平面図である。記録媒体基板1は複数のブ
ロック8に分けられ、各ブロック8に対して一本の読み
取り探針3が配置される。読み取り探針3は走査素子6
によりブロック8より広い領域を自在に移動可能であ
り、適切に制御されることによりブロック8内の情報の
読み出しが行える。また、各ブロックに配置された個々
の読み取り探針3は一つの走査素子6により同時に走査
されるので、各探針は対応したブロック8内の読み出し
を行い、読み取り探針3の数に応じた数の情報を同時に
読み出せる。
【0008】図3にコントローラ回路のブロック図を示
す。情報の読み出しはセクタ番号で指定し、アドレス変
換回路9により読み取り探針3の走査位置を示す走査ア
ドレス信号100と、複数の読み取り探針3から特定の
読み取り探針3を選択する探針アドレス信号200とに
変換される。走査アドレス信号100は座標計算回路1
0を経てXY座標に変換され走査回路11へ送られ、走
査素子6により読み取り探針3が所定の位置へ移動され
る。一方、それぞれの読み取り探針3はスイッチ12を
介して電流電圧変換回路15に接続されている。スイッ
チ12は通常解放されているが、探針アドレス信号20
0に応じてデコーダ回路13により探針アドレスに対応
した特定の列14が選択さた時、列14に含まれる読み
取り探針3に対応するスイッチ12がすべて閉じられ、
読み取り探針3に電流電圧変換回路15から所定の電圧
が印加されるとともに、読み取り探針3のトンネル電流
が電流電圧変換回路15で電圧値に変換され、ラッチ回
路16で保持され、情報として読み出される。
【0009】本実施例では、10-6Torrの真空中に
おいて、記録媒体基板1として1mm四方のシリコン基
板を用い、正方格子状に10nm間隔で長さ10nmの
針状構造2を形成した。針状構造2が存在する場合が
“1”に、存在しない場合が“0”にそれぞれ対応す
る。ブロック8は1μm四方とし、記録媒体基板1にバ
イアス電圧を1V印加した。読み取り探針3は1mm四
方のシリコン基板4上に長さ10nmの探針を1μm間
隔で形成したものを用いた。この装置を用いて読み出し
動作を行ったところ、探針3の一本当たり1秒間に1キ
ロビットの読み出しが行え、全体で1秒間に1ギガビッ
トの読み出しが可能であった。記録密度は1平方cm当
たり1テラビットであった。針状構造2の間隔は5nm
まで小さくでき、この場合、記録密度は1平方cm当た
り4テラビットが可能となる。また、針状構造2の配置
は、正方格子以外に、斜方格子、三角格子としても同様
の結果が得られた。記録媒体基板1としては砒化ガリウ
ム、ゲルマニウム、チタン酸ストロンチウム等の半導体
が使用できるが、特にシリコンを用いた場合に良好な結
果が得られた。
【0010】実施例2 本実施例では、書き込み装置の実施例を示す。図4に書
き込み装置の断面図を示す。書き込み探針23が実質的
に等間隔に形成された基板24が記録媒体基板21に対
向している。書き込み探針23が、実施例1の探針3と
同様、図面と垂直方向にも配置されることは言うまでも
ない。基板24はコントローラ回路25を持ち、支持体
27に固定された走査素子26に固定されている。基板
24は走査素子26により記録媒体基板21の面上で面
と平行及び面に垂直方向に走査できる。記録媒体基板2
1と書き込み探針23との間を流れるトンネル電流はコ
ントローラ回路25により書き込み探針23の垂直方向
の位置を制御して一定に保たれる。書き込みは、トンネ
ル電流を一定に保ちながら書き込み探針23に負電圧を
一定時間印加し、記録媒体基板21の表面上に針状構造
22を形成することにより行う。この時、針状構造22
は書き込み探針23よりも短くなければならない。
【0011】図5は記録媒体基板21と書き込み探針2
3の位置関係を示した平面図である。記録媒体基板21
は複数のブロック28に分けられ、各ブロック28に対
して一本の書き込み探針23が配置される。書き込み探
針23は走査素子26によりブロック28より広い領域
をを自在に移動可能であり、適切に制御されることによ
り、ブロック28内の書き込みが行える。また、各ブロ
ックに配置された個々の書き込み探針23は一つの走査
素子26により同時に走査されるので、各探針は、対応
したブロック28内の書き込みを行い、書き込み探針2
3の数に応じた数の情報を同時に書き込める。
【0012】図6にコントローラ回路のブロック図を示
す。情報の書き込みは全ての書き込み探針23の直下の
位置において同時に行う。まず、指定された書き込み位
置信号から座標計算回路29により記録媒体基板21の
書き込み位置が計算され、走査回路30を経て走査素子
31を駆動し、書き込み探針23を所定の書き込み位置
へ移動する。次に、指定された書き込み位置信号からデ
コーダ回路32によって対応する書き込み探針23の列
39を順次特定し、これに対応するラッチ回路37を順
次選択し、データ出力回路34からのデータを各ラッチ
回路37に順次書き込む。このようにして、全てのラッ
チ回路37に対してデータの取り込みを行う。ラッチ回
路37の出力は書き込み探針23と電圧印加回路33と
の間のスイッチ38の開閉に用いられる。全てのラッチ
回路37に対するデータの取り込みが行なわれた後、書
き込み探針23と記録媒体基板21との間に電圧が印加
されるが、ラッチ回路37に取り込まれたデータが
“1”である探針23にのみトンネル電流が流れる。探
針23を流れるトンネル電流は記録媒体基板21から電
流電圧変換回路35を経てフィードバック回路36に供
給され、走査素子31により書き込み探針23と記録媒
体基板21と距離を変化させトンネル電流が一定に保た
れる。トンネル電流を一定に保ちながら電圧印加回路3
3を用いて負電圧を印加することにより、対応するスイ
ッチ38が閉じている書き込み探針23の直下の記録媒
体基板21表面上に針状構造22が形成され、情報の書
き込みが行われる。
【0013】本実施例では、記録媒体基板21として1
mm四方のシリコン基板を用いた。ブロック28は1μ
m四方とし、記録媒体基板21の電位は0Vとした。書
き込み探針23は1mm四方のシリコン基板24上に長
さ20nmの探針を1μm間隔で形成したものを用い
た。書き込み時には、ブロック28内を正方格子状に1
0nm間隔で走査しながら、トンネル電流を0.1nA
に保ち、書き込み探針23に−10Vの電圧を0.1秒
間印加し、長さ10nmの針状構造22を形成した。こ
の装置を用いて書き込み動作を行ったところ、1秒間に
10メガビットの書き込みを行えた。また、記録密度は
1平方cm当たり1テラビットであった。針状構造22
の間隔は5nmまで小さくでき、この場合、記録密度は
1平方cm当たり4テラビットとなる。印加電圧は記録
媒体基板21の材質により、−5Vから−30Vまで利
用でき、印加時間は0.01秒から10秒程度が利用で
きる。また、針状構造22の配置は、正方格子以外に、
斜方格子、三角格子としても同様の結果が得られた。記
録媒体基板21としては砒化ガリウム、ゲルマニウム、
チタン酸ストロンチウム等の半導体が使用できるが、特
にシリコンを用いた場合に良好な結果が得られた。
【0014】実施例3 本実施例では、記録媒体間の複写装置の実施例を示す。
図7に複写装置の側面図を示す。転写元基板44が転写
先基板41に対向しており、転写元基板44には実施例
2で示した方法により針状構造43として情報が書き込
まれている。転写元基板44はコントローラ回路45を
持ち、支持体47に固定された走査素子46に固定され
ている。転写元基板44は走査素子46により面に垂直
方向に走査できる。転写先基板41と針状構造43との
間を流れるトンネル電流はコントローラ回路45により
一定に保たれる。転写は、トンネル電流を一定に保ちな
がら転写元基板44に負電圧を一定時間印加し、転写先
基板41の表面上に針状構造42を形成することにより
行う。転写元基板44上に針状構造43が存在するとき
のみ、転写先基板41上に針状構造42が形成され、情
報が転写される。
【0015】この実施例において、転写元基板44と転
写先基板41の配置を逆にしても、同じように実施でき
ることは明らかであろう。いずれを転写元基板44とす
るかは、複写の基板の交換の走査の便を考えて決めれば
良いことである。
【0016】本実施例では、転写先基板41として1m
m四方のシリコン基板を用いた。
【0017】転写元基板44は実施例2で示した方法で
1mm四方のシリコン基板上に長さ10nmの針状構造
を正方格子状に10nm間隔で形成したものを用いた。
転写は、トンネル電流を0.1nAに保ち、転写元基板
44に−10Vの電圧を0.1秒間印加し、転写先基板
41上に長さ10nmの針状構造42を形成することに
より行った。印加電圧は転写先基板41の材質により、
−5Vから−30Vまで利用でき、印加時間は0.01
秒から10秒程度が利用できる。また、針状構造52の
配置は、正方格子以外に、斜方格子、三角格子としても
同様の結果が得られた。転写先基板41としては砒化ガ
リウム、ゲルマニウム、チタン酸ストロンチウム等の半
導体が使用できるが、特にシリコンを用いた場合に良好
な結果が得られた。
【0018】実施例4 本実施例では、多値読み出し書き込み記憶装置の実施例
を示す。図8に本発明の記憶装置の断面図を示す。この
実施例も、本質的には、実施例1、2と同じであるが、
記録マ−クを多値とするため、各記録用探針ごとに移動
距離が制御できるように工夫されている点において異な
る。
【0019】記録媒体基板51上に記録マ−クとして針
状構造52が実質的に等間隔に形成されており、この長
さの相違により情報が表されている。探針53が実質的
に等間隔に形成された基板55が針状構造52に対向し
ており、探針53の間隔は針状構造52の間隔の整数倍
となっている。探針53と基板55との間には圧電素子
54があり、探針53の位置を基板55に対して垂直方
向に変位可能となっている。基板55はコントロ−ラ回
路56を持ち、支持体58に固定された走査素子57に
固定されている。基板55は走査素子57により探針5
3の間隔以上に二次元的に走査できる。圧電素子54は
通常電圧が印加されておらず、最も縮んだ状態となって
いる。読み出し動作においては、記録媒体基板51にバ
イアス電圧が印加され探針53と針状構造52との間を
流れるトンネル電流が一定となるように圧電素子54を
伸ばし、圧電素子54の変位量から針状構造52の長さ
を調べ情報を読み取る。書き込み動作においては、記録
媒体基板51に正のバイアス電圧が印加され探針53と
針状構造52との間を流れるトンネル電流を一定に保ち
ながらバイアス電圧を増加させて記録媒体基板51上に
所定の長さの針状構造52を形成することにより情報の
書き込みを行う。また、情報の消去は、探針53と針状
構造52との間を流れるトンネル電流を増加させること
により行う。
【0020】図9は針状構造52と探針53の位置関係
を示した平面図である。記録媒体基板51は複数のブロ
ック59に分けられ、各ブロック59に対して一本の探
針53が存在し、探針53は走査素子57によりブロッ
ク59内を自在に移動可能であり、ブロック59内の情
報の読み出し、書き込み、及び消去が行える。また、個
々の探針53は対応したブロック59内の読み出しを行
い、探針53の数に応じた数の情報を同時に読み出し、
書き込み、及び消去可能である。
【0021】図10にコントローラ回路のブロック図を
示す。情報の読み出し、書き込み、及び消去はセクタ番
号で指定し、アドレス変換回路60により探針53の走
査位置を示す走査アドレスと、複数の探針53から特定
の探針53を選択する探針アドレスとに変換される。走
査アドレスは座標計算回路61を経てXY座標となって
走査回路62へ送られ、走査素子57により探針53が
所定の位置へ移動される。それぞれの探針53と針状構
造52との間を流れるトンネル電流は探針53に接続さ
れた電流電圧変換回路64を経てフィードバック回路6
5へ供給され、スイッチ73を介して圧電素子54を駆
動する。探針アドレスはデコーダ回路63を介して探針
53を含む列74を選択し、スイッチ73を閉じる。
【0022】読み出し動作においては、電圧印加回路7
2により記録媒体基板51にバイアス電圧が印加され、
探針53と針状構造52との間を流れるトンネル電流が
電流設定回路69によって設定された電流値となるよう
に、フィードバック回路65によって圧電素子54の変
位を調節する。フィードバック回路65からの出力はア
ナログ−デジタル変換回路67によりデジタル値に変換
され、読み出しラッチ回路70により保持され、情報と
して読み出される。
【0023】書き込み動作においては、電圧印加回路7
2により記録媒体基板51に正のバイアス電圧が印加さ
れ、探針53と針状構造52との間を流れるトンネル電
流が電流設定回路69によって設定された電流値となる
ように、フィードバック回路65によって圧電素子54
の変位を調節する。次に、トンネル電流を一定に保ちな
がらバイアス電圧を増加させ記録媒体基板51上に針状
構造52を形成する。この時、書き込まれる情報が書き
込みラッチ回路71により保持され、これがデジタル−
アナログ変換回路68を経て、フィードバック回路65
の出力側に設けられた電圧制限回路66へ供給される。
針状構造52の成長に伴いフィードバック回路65の出
力が変化するが、その値が書き込まれる情報が示す値に
一致したとき、電圧制限回路によってフィードバック回
路65の出力を遮断し、所定の長さの針状構造52を形
成し、情報の書き込みを行う。
【0024】情報の消去を行う場合には、電圧印加回路
72により記録媒体基板51にバイアス電圧が印加さ
れ、探針53と針状構造52との間を流れるトンネル電
流が電流設定回路69によって設定された電流値となる
ように、フィードバック回路65によって圧電素子54
の変位を調節する。次に、電流設定回路69によりトン
ネル電流を増加させることにより、針状構造52を消去
する。
【0025】本実施例では、記録媒体基板51として1
mm四方のシリコン基板を用い、また、1mm四方のシ
リコン基板55上に1μm間隔で長さ1μmの圧電素子
54を形成し、その先端に長さ20nmの探針53を形
成した。ブロック59は1μm四方とした。10の-6
orrの真空中において、トンネル電流を0.1nAに
保ちながら、電圧印加装置72を用いて記録媒体基板5
1に+10Vの電圧を印加し、書き込む情報に応じて長
さ0、2、4、6nmの針状構造52を正方格子状に1
0nm間隔で形成した。針状構造52の長さがそれぞれ
数値の“0”、“1”、“2”、“3”に対応し、一本
の針状構造52で2ビットの情報を記録できる。探針5
3一本当たり1秒間に10本の針状構造52が形成可能
であり、全体で1秒間に20メガビットの書き込みが可
能であった。記録密度は1平方cm当たり2テラビット
であった。次に、トンネル電流を0.1nAに保ちなが
ら、記録媒体基板51に1Vの電圧を印加し、読み出し
動作を行ったところ、探針53一本当たり1秒間に10
0本の針状構造52の読み出しが行え、全体で1秒間に
200メガビットの読み出しが可能であった。さらに、
記録媒体基板51に1Vの電圧を印加し、10nAのト
ンネル電流を流すことにより、1秒間に1億本の針状構
造52を消去可能であった。針状構造52の間隔は5n
mまで小さくでき、また、針状構造52の長さは16種
類程度まで増やすことが可能で、この場合、記録密度は
1平方cm当たり16テラビットとなる。針状構造52
の配置は、正方格子以外に、斜方格子、三角格子として
も同様の結果が得られた。記録媒体基板51としては砒
化ガリウム、ゲルマニウム、チタン酸ストロンチウム等
の半導体が使用できるが、特にシリコンを用いた場合に
良好な結果が得られた。
【0026】情報の形成、消去の説明 次に、図11により、針状構造により表される情報の形
成、消去について説明する。(a)は針状構造が形成さ
れたときの基板表面および針状構造、(b)は、一旦形
成された針状構造が消去されたときの基板表面部をそれ
ぞれ断面図で示す。書き込み動作においては、例えば、
図10の実施例においては、電圧印加回路72により記
録媒体基板51に正のバイアス電圧が印加され、探針5
3と針状構造52との間を流れるトンネル電流が電流設
定回路69によって設定された電流値となるように、フ
ィードバック回路65によって圧電素子54の変位を調
節する。次に、トンネル電流を一定に保ちながらバイア
ス電圧を増加させ記録媒体基板51上に針状構造52を
形成する。その結果、図11(a)に示すように、基板
表面から探針53の先端の対応する周辺の基板材料を集
めて盛り上げた形で針状構造52が形成される。
【0027】情報の消去を行う場合には、例えば、図1
0の実施例においては、電圧印加回路72により記録媒
体基板51にバイアス電圧が印加され、探針53と針状
構造52との間を流れるトンネル電流が電流設定回路6
9によって設定された電流値となるように、フィードバ
ック回路65によって圧電素子54の変位を調節する。
次に、電流設定回路69によりトンネル電流を増加させ
ることにより、針状構造52を消去する。その結果、図
11(b)に示すように、形成されていた針状構造52
がトンネル電流により加熱され、崩されて、対応する基
板表面周辺に基板材料を分散させた形で針状構造52が
消去される。
【0028】情報の消去を行った場合には、完全に基板
表面が元の平坦な状態に再現されることにはならない
が、図11(a)(b)を対照して明らかなように、情
報の有無について混同が起こるほどの状況になることは
なく、読み出した信号から明確に読み取ることができ
る。さらに、図11(b)の状態から、上述した方法で
針状構造52を再度形成すると、なんら支障なく、図1
1(a)に示すのと実質的に同一の針状構造52ができ
る。
【0029】
【発明の効果】以上の実施例が示す通り、本発明によれ
ば、1平方cm当たり数テラビット以上の記録密度を有
する大容量記憶装置が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】読み出し装置の断面図。
【図2】読み出し装置の探針と針状構造の位置関係を示
した平面図。
【図3】読み出し装置のコントローラ回路を示したブロ
ック図。
【図4】書き込み装置の断面図。
【図5】書き込み装置の探針と針状構造の位置関係を示
した平面図。
【図6】書き込み装置のコントローラ回路を示したブロ
ック図。
【図7】複写装置の断面図。
【図8】多値読み出し書き込み装置の断面図。
【図9】多値読み出し書き込み装置の探針と針状構造の
位置関係を示した平面図。
【図10】多値読み出し書き込み装置のコントローラ回
路を示したブロック図。
【図11】針状構造により表される情報の形成、消去に
ついて説明する基板表面部の断面図。
【符合の説明】
1、21、51…記録媒体基板、2、22、42、4
3、52…針状構造、3、23、53…探針、4、2
4、54…基板、5、25、45、56…コントローラ
回路、6、26、46、57…走査素子、7、27、4
7、58…支持体、8、28、59…ブロック、9、6
0…アドレス変換回路、10、29、61…走査座標計
算回路、11、30、62…走査回路、12、38、7
3…スイッチ、13、32、63…デコーダ回路、1
4、39、74…列、15、35、64…電流電圧変換
回路、16、37…ラッチ回路、33…電圧印加回路、
34…データ出力回路、36、65…フィードバック回
路、41…転写先基板、44…転写元基板、54…圧電
素子、66…電圧制限回路、67…アナログ−デジタル
変換回路、68…デジタル−アナログ変換回路、69…
電流設定回路、70…読み出しラッチ回路、71…書き
込みラッチ回路、72…電圧印加回路

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】半導体基板上に形成した複数個の針状構造
    と、該針状構造と対向して基板上に形成した複数個の探
    針と、該探針と針状構造との相対位置を制御可能な走査
    素子と、該走査素子の制御を行う制御回路とを具備し、
    針状構造と探針との間を流れる電流の有無を検知するこ
    とにより情報の読み出しを行うことを特徴とする記憶装
    置。
  2. 【請求項2】基板上に形成した複数個の探針と、該探針
    に対向した半導体基板と、探針と半導体基板との相対位
    置を半導体基板平面に対して水平及び垂直に制御可能な
    走査素子と、該走査素子の制御を行う制御回路を具備
    し、探針と半導体基板との間を流れる電流を一定に保ち
    ながら探針に半導体基板に対して負電圧を印加すること
    により半導体基板上に針状構造を形成し情報の書き込み
    を行うことを特徴とする記憶装置。
  3. 【請求項3】針状構造が段階的に異なった長さを有し、
    複数の針状構造に対応するそれぞれの探針が半導体基板
    平面に対して独立した高さ位置に制御可能であるよう
    に、それぞれの探針に固有の移動手段を有する請求項1
    または2記載の記憶装置。
  4. 【請求項4】基板上に形成した複数個の探針と、該探針
    に対向した半導体基板と、探針と半導体基板との相対位
    置を半導体基板平面に対して水平及び垂直に制御可能な
    走査素子と、該走査素子の制御を行う制御回路を具備
    し、探針と半導体基板との間を流れる電流を一定に保ち
    ながら探針に半導体基板に対して負電圧を印加すること
    により半導体基板上に針状構造を形成し情報の書き込み
    を行い、探針と半導体基板との間を流れる電流を増加さ
    せることにより情報の消去を行い、針状構造と探針との
    間を流れる電流を検知することにより、針状構造の有無
    を調べ情報の読み出しを行うことを特徴とする記憶装
    置。
  5. 【請求項5】基板上に形成した複数個の探針と、該探針
    に対向した半導体基板と、探針と半導体基板との相対位
    置を半導体基板平面に対して水平に制御可能な走査素子
    と、各々の探針位置を独立に半導体基板平面に対して垂
    直に制御可能な圧電素子と、走査素子及び圧電素子の制
    御を行う制御回路を具備し、探針と半導体基板との間を
    流れる電流を一定に保ちながら探針に半導体基板に対し
    て負電圧を印加することにより半導体基板上に針状構造
    を形成し情報の書き込みを行い、探針と半導体基板との
    間を流れる電流を増加させることにより情報の消去を行
    い、針状構造と探針との間を流れる電流を検知すること
    により、針状構造の有無を調べ情報の読み出しを行うこ
    とを特徴とする記憶装置。
  6. 【請求項6】半導体基板上に形成された針状構造と、該
    針状構造に対向した半導体基板と、該半導体基板と針状
    構造との相対位置を制御可能な走査素子と、該走査素子
    の制御を行う制御回路を具備し、針状構造と半導体基板
    との間を流れる電流を一定に保ちながら針状構造に半導
    体基板に対して負電圧を印加することにより半導体基板
    上に針状構造を形成し、情報の複写を行う記憶装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012026096A1 (ja) * 2010-08-23 2012-03-01 パナソニック株式会社 光学情報再生装置、光学情報再生方法及び情報記録媒体

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