JPH09281125A - 回転速度計測装置 - Google Patents

回転速度計測装置

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JPH09281125A
JPH09281125A JP28084696A JP28084696A JPH09281125A JP H09281125 A JPH09281125 A JP H09281125A JP 28084696 A JP28084696 A JP 28084696A JP 28084696 A JP28084696 A JP 28084696A JP H09281125 A JPH09281125 A JP H09281125A
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JP
Japan
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signal
rotation speed
frequency
processing means
amplitude
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Application number
JP28084696A
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English (en)
Inventor
Masaru Sugai
賢 菅井
Katsuhiro Asano
勝宏 浅野
Hidekazu Ono
英一 小野
Koji Umeno
孝治 梅野
Hiroyuki Yamaguchi
裕之 山口
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Toyota Central R&D Labs Inc
Original Assignee
Toyota Central R&D Labs Inc
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Publication date
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  • Transmission And Conversion Of Sensor Element Output (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 センサ出力信号の振幅が回転速度により変化
し、周波数情報と振幅情報とが混在する場合でも回転速
度を検出できる。 【解決手段】 回転速度センサからの出力信号が入力さ
れる第1の信号処理手段を、各々直列に接続された微分
器1、全波整流器2a、LPF3aで、第2の信号処理
手段を、全波整流器2b、LPF3bで構成する。そし
て、平滑化1階微分信号を平滑化信号で除算する除算器
4を第1及び第2の信号処理手段の出力端に接続し、さ
らに除算器4に歯数kの逆数を乗算する乗算器4dを接
続する。1階微分と平滑化により周波数情報が振幅情報
に乗算された第1の信号を振幅情報のみが反映された第
2の信号で除することにより、回転速度が反映される周
波数情報のみが抽出でき、この情報に基づいて回転速度
を検出できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、検出対象の回転速
度を計測する回転速度計測装置に係り、詳細には、回転
速度に応じて振幅が変化すると共に回転速度に比例した
周波数で変化する回転速度信号を検出し、この信号波形
を処理することによって回転速度を計測する回転速度計
測装置に関する。
【0002】
【従来の技術】所謂ABS装置などを装備する車両に取
り付けられている回転速度センサの多くは、マグネット
とコイルから構成されており、回転軸には通常48個程
度の歯が切られたロータがあり、センサのコア(先端
部)が歯に接近して取り付けられている。ロータが回転
することにより、センサのマグネットから出ている磁束
が変化し、コイルに交流電圧が発生する。この交流電圧
は各シャフトの回転数に比例して周波数が変化する。
【0003】従来の回転速度計測装置では、上記コイル
に発生する交流電圧をパルス整形し、これをカウンタで
計数することにより、回転速度情報を得ている。すなわ
ち、単位時間当たりのパルスの数が速度に比例すること
によるか、または各パルス間の時間が速度に反比例する
ことを利用している。
【0004】しかし、交流信号をパルス列と見てその数
を計数する手法では、コイルに発生する交流電圧をパル
ス整形する際に、一般に電圧の零点等を用いることが多
く、そのため低速での回転速度情報を測定する際には、
パルスとパルスとの間隔が広くなり、時間的に非常に粗
い情報となってしまうという問題が生じる。
【0005】従って、パルスを計数する本手法において
は、低速での回転速度の検出精度を良くするためには、
ロータ部の歯の数を増やす必要があるが、歯の数を増や
すための加工精度の問題や、また歯の数が増加するとロ
ータ上での歯と歯の間隔が物理的に狭くなり、コイルに
発生する交流信号の振幅が小さくなり、S/N比が低下
するという新たな問題が生じる。
【0006】これに対して、センサからの出力をパルス
列と見るのではなく、その波形の情報を基に速度を検出
することも可能であり、上記問題は解決される。この手
法において、モータなどの回転速度の検出には、従来か
ら光学式のロータリエンコーダを用いられるが、特開昭
57−175259号公報などでは、その出力信号の微
分波形を直流化して速度を得る手法も考案されている。
同発明では、ロータ上に配置するセンサを2つ用いるな
どして交流信号で位相が互いにπ/2の位相となるよう
な2つの信号を用い、微分波形の大きな部分でのスイッ
チングを行って微分信号のリプルを減らす工夫がされて
いる。特開昭60−157052号公報では、微分を用
いるのではなく位相が互いにπ/2の位相となるような
2つの信号を正弦波、余弦波と見ることにより、これら
の除算より正接を計算し、−π/4〜π/4の範囲で角
度情報を獲得し、これに基づいて速度を計算する手法も
ある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の波形情報を用いる手法では、光学的ロータリーエン
コーダの出力信号の振幅が変化しないことを利用してお
り、磁気的に検出するセンサのように、その振幅が回転
速度によって変化する場合、すなわち、センサ出力信号
に周波数情報と振幅情報とが混在し、センサ出力信号の
みを用いた場合には、回転速度を反映する周波数情報が
抽出できず、本手法が適用できない、という問題が生じ
る。また、上記のように正接から角度情報を得るために
は、複雑な回路構成が必要となる。更に、構造的制約に
より、複数のセンサを用いることのできない場合には、
センサ出力信号に基づいて正弦波、余弦波を作ることは
困難である。
【0008】本発明は上記事実を考慮し、センサ出力信
号の振幅が回転速度によって変化し、周波数情報と振幅
情報とが混在する場合においても、単一のセンサ若しく
は簡単な構成により回転速度を精度良く計測できる回転
速度計測装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1の発明は、検出対象の回転速度に応じて振
幅が変化すると共に該回転速度に比例又は略比例した周
波数で変化する回転速度信号を出力する1つの検出手段
と、前記1つの検出手段が出力した回転速度信号を演算
処理することにより前記回転速度信号に含まれる周波数
情報と振幅情報とから該周波数情報を抽出し、抽出され
た周波数情報に基づいて前記検出対象の回転速度を計測
する計測手段と、を含んで構成したものである。
【0010】請求項1の発明では、1つの検出手段が、
検出対象の回転速度に応じて振幅が変化すると共に該回
転速度に比例又は略比例した周波数で変化する回転速度
信号を出力する。そして、計測手段が、1つの検出手段
が出力した回転速度信号を演算処理することにより前記
回転速度信号に含まれる周波数情報と振幅情報とから該
周波数情報を抽出し、抽出された周波数情報に基づいて
前記検出対象の回転速度を計測する。このように1つの
検出手段が出力した回転速度信号が、検出対象の回転速
度に応じて振幅が変化し、周波数情報と振幅情報とが混
在する場合においても、演算処理により該周波数情報を
抽出することができ、回転速度の計測が可能となる。
【0011】請求項2の発明は、検出対象の回転速度に
応じて振幅が変化すると共に該回転速度に比例又は略比
例した周波数で変化する回転速度信号を検出する検出手
段と、前記検出手段により検出された回転速度信号に基
づいて、該回転速度信号に含まれる周波数情報及び振幅
情報の少なくとも1つを有する第1の信号を得る第1の
信号処理手段と、前記検出手段が出力した回転速度信号
に基づいて、該回転速度信号に含まれる周波数情報及び
振幅情報の少なくとも1つを有する第2の信号を得る第
2の信号処理手段と、前記第1の信号と前記第2の信号
とを比較することによって、検出された回転速度信号に
含まれる周波数情報と振幅情報とから該周波数情報を抽
出し、抽出された周波数情報に基づいて前記検出対象の
回転速度を計測する計測手段と、を含んで構成したもの
である。
【0012】請求項2の発明では、検出手段が、検出対
象の回転速度に応じて振幅が変化すると共に該回転速度
に比例又は略比例した周波数で変化する回転速度信号を
検出する。そして、第1の信号処理手段が検出された回
転速度信号に基づいて周波数情報及び振幅情報の少なく
とも1つを有する第1の信号を得る。また第2の信号処
理手段が、検出された回転速度信号に基づいて周波数情
報及び振幅情報の少なくとも1つを有する第2の信号を
得る。そして、計測計測手段が第1の信号と前記第2の
信号とを比較することによって、回転速度信号に含まれ
る周波数情報と振幅情報とから該周波数情報を抽出し、
抽出された周波数情報に基づいて前記検出対象の回転速
度を計測する。ここで、周波数情報は、回転速度に比例
又は略比例する周波数に関する情報を持っているので、
該周波数情報に基づいて検出対象の回転速度を得ること
ができる。
【0013】請求項3の発明は、請求項2の発明におい
て、前記第1の信号処理手段が、検出された回転速度信
号に基づいて振幅情報を有する前記第1の信号を得ると
共に、前記第2の信号処理手段が、検出された回転速度
信号を時間に関して1階微分した信号に基づいて振幅情
報及び周波数情報を有する前記第2の信号を得ることを
特徴とする。
【0014】請求項3の発明では、第1の信号処理手段
が回転速度信号に基づいて振幅情報を有する第1の信号
を得る。例えば、回転速度信号を全波整流することによ
り絶対値信号を求め、該全波整流信号をローパスフィル
タによって平滑直流することにより第1の信号を得る。
このようにして求められた第1の信号には回転速度信号
の振幅を示す振幅情報のみが反映される。また、第2の
信号処理手段が、回転速度信号を時間に関して1階微分
した信号に基づいて振幅情報及び周波数情報を有する第
2の信号を得る。例えば、回転速度信号を時間に関して
1階微分して得られる微分信号を全波整流し、該全波整
流微分信号をローパスフィルタによって平滑直流するこ
とにより第2の信号を得る。このようにして求められた
第2の信号には振幅情報及び回転速度信号の周波数を示
す周波数情報が反映される。そして、計測手段が第1の
信号と第2の信号とを比較することによって周波数情報
のみを抽出し、該周波数情報に基づいて検出対象の回転
速度を得ることができる。
【0015】請求項4の発明は、請求項2の発明におい
て、前記第1の信号処理手段が、検出された回転速度信
号に基づいて振幅情報を有する前記第1の信号を得ると
共に、前記第2の信号処理手段が、検出された回転速度
信号を時間に関して1階積分した信号に基づいて振幅情
報及び周波数情報を有する前記第2の信号を得ることを
特徴とする。
【0016】請求項4の発明では、第1の信号処理手段
が回転速度信号に基づいて振幅情報を有する第1の信号
を得る。例えば、回転速度信号を全波整流することによ
り絶対値信号を求め、該全波整流信号をローパスフィル
タによって平滑直流することにより第1の信号を得る。
このようにして求められた第1の信号には振幅情報のみ
が反映される。また、第2の信号処理手段が、回転速度
信号を時間に関して1階積分した信号に基づいて振幅情
報及び周波数情報を有する第2の信号を得る。例えば、
回転速度信号を時間に関して1階積分して得られる積分
信号を全波整流し、該全波整流積分信号をローパスフィ
ルタによって平滑直流することにより第2の信号を得
る。このようにして求められた第2の信号には振幅情報
及び周波数情報が反映される。そして、計測手段が第1
の信号と第2の信号とを比較することによって周波数情
報のみを抽出し、該周波数情報に基づいて検出対象の回
転速度を得ることができる。
【0017】請求項5の発明は、請求項2の発明におい
て、前記第1の信号処理手段が、検出された回転速度信
号を時間に関して1階微分した信号に基づいて振幅情報
及び周波数情報を有する前記第1の信号を得ると共に、
前記第2の信号処理手段が、検出された回転速度信号を
時間に関して1階積分した信号に基づいて振幅情報及び
周波数情報を有する前記第2の信号を得ることを特徴と
する。
【0018】請求項5の発明では、第1の信号処理手段
が回転速度信号を時間に関して1階微分した信号に基づ
いて前記振幅情報及び前記周波数情報を有する前記第1
の信号を得る。例えば、回転速度信号を時間に関して1
階微分して得られる微分信号を全波整流し、該全波整流
微分信号をローパスフィルタによって平滑直流すること
により第1の信号を得る。このようにして求められた第
1の信号には振幅情報及び周波数情報が反映される。ま
た、回転速度信号を時間に関して1階積分した信号に基
づいて振幅情報及び周波数情報を有する第2の信号を得
る。例えば、回転速度信号を時間に関して1階積分して
得られる積分信号を全波整流し、該全波整流積分信号を
ローパスフィルタによって平滑直流することにより第2
の信号を得る。このようにして求められた第2の信号に
は振幅情報及び周波数情報が反映されるが、両情報は第
1の信号とは異なる形態で第2の信号の中に混在され
る。そして、計測手段が、各々異なる形態で振幅情報と
周波数情報とが混在される第1の信号と第2の信号とを
比較することによって周波数情報のみを抽出し、該周波
数情報に基づいて検出対象の回転速度を得ることができ
る。
【0019】請求項6の発明は、請求項2の発明におい
て、前記第1の信号処理手段が、検出された回転速度信
号に基づいて振幅情報を有する前記第1の信号を得ると
共に、前記第2の信号処理手段は、検出された回転速度
信号を時間に関して2階微分した信号に基づいて振幅情
報及び周波数情報を有する前記第2の信号を得ることを
特徴とする。
【0020】請求項6の発明では、第1の信号処理手段
が回転速度信号に基づいて振幅情報を有する第1の信号
を得る。例えば、回転速度信号を全波整流することによ
り絶対値信号を求め、該全波整流信号をローパスフィル
タによって平滑直流することにより第1の信号を得る。
このようにして求められた第1の信号には振幅情報のみ
が反映される。また、第2の信号処理手段が、回転速度
信号を時間に関して2階微分した信号に基づいて振幅情
報及び周波数情報を有する第2の信号を得る。例えば、
回転速度信号を時間に関して2階微分して得られる2階
微分信号を全波整流し、該全波整流積分信号をローパス
フィルタによって平滑直流することにより第2の信号を
得る。このようにして求められた第2の信号には振幅情
報及び周波数情報が反映される。そして、計測手段が第
1の信号と第2の信号とを比較することによって周波数
情報のみを抽出し、該周波数情報に基づいて検出対象の
回転速度を得ることができる。
【0021】請求項7の発明は、請求項2の発明におい
て、前記第1の信号処理手段が、検出された回転速度信
号に基づいて振幅情報を有する前記第1の信号を得ると
共に、前記第2の信号処理手段は、検出された回転速度
信号を時間に関して2階積分した信号に基づいて振幅情
報及び周波数情報を有する前記第2の信号を得ることを
特徴とする。
【0022】請求項7の発明では、第1の信号処理手段
が回転速度信号に基づいて振幅情報を有する第1の信号
を得る。例えば、回転速度信号を全波整流することによ
り絶対値信号を求め、該全波整流信号をローパスフィル
タによって平滑直流することにより第1の信号を得る。
このようにして求められた第1の信号には振幅情報のみ
が反映される。また、第2の信号処理手段が、回転速度
信号を時間に関して2階積分した信号に基づいて振幅情
報及び周波数情報を有する第2の信号を得る。例えば、
回転速度信号を時間に関して2階積分して得られる2階
積分信号を全波整流し、該全波整流積分信号をローパス
フィルタによって平滑直流することにより第2の信号を
得る。このようにして求められた第2の信号には振幅情
報及び周波数情報が反映される。そして、計測手段が第
1の信号と第2の信号とを比較することによって周波数
情報のみを抽出し、該周波数情報に基づいて検出対象の
回転速度を得ることができる。
【0023】請求項8の発明は、請求項2乃至請求項7
のいずれか1項の前記計測手段が、前記第1の信号を前
記第2の信号により除算又は前記第2の信号を前記第1
の信号により除算することにより前記周波数情報を抽出
することを特徴とする。
【0024】請求項8の発明では、計測手段が、前記第
1の信号を前記第2の信号により除算又は前記第2の信
号を前記第1の信号により除算することにより前記周波
数情報を抽出する。請求項2乃至請求項7のいずれか1
項の発明では、回転速度信号の微分値や積分値を求める
が、例えば回転速度信号が正弦波や余弦波等で表される
場合、該信号を微分又は積分処理することにより、周波
数情報が振幅情報に乗算される形式で表されることとな
る。そこで、周波数情報が乗算されたいずれかの信号を
他の信号で除算することにより、周波数情報のみを抽出
することができる。
【0025】請求項9の発明は、検出対象の回転速度に
応じて振幅が変化すると共に該回転速度に比例又は略比
例した周波数で変化する回転速度信号を検出する検出手
段と、入力された推定回転速度に基づく推定周波数情
報、検出された回転速度信号に基づく振幅情報及び周波
数情報のうち少なくとも1つを有する第1の信号を得る
第1の信号処理手段と、入力された推定回転速度に基づ
く推定周波数情報、検出された回転速度信号に基づく振
幅情報及び周波数情報のうち少なくとも1つを有し、か
つ推定回転速度が実際の回転速度と等しくなるときに前
記第1の信号と等しくなる第2の信号を得る第2の信号
処理手段と、前記第1の信号と前記第2の信号とに基づ
いて第1の信号と第2の信号とが等しくなるような推定
回転速度を演算し、前記第1の信号処理手段及び前記第
2の信号処理手段の少なくともいずれかに演算された推
定回転速度を入力する演算手段と、を含んで構成したも
のである。
【0026】請求項9の発明では、検出手段が検出対象
の回転速度に応じて振幅が変化すると共に該回転速度に
比例又は略比例した周波数で変化する回転速度信号を検
出する。次に、第1の信号処理手段が、入力された推定
回転速度に基づく推定周波数情報、検出された回転速度
信号に基づく振幅情報及び周波数情報のうち少なくとも
1つを有する第1の信号を得る。また、第2の信号処理
手段が、入力された推定回転速度に基づく推定周波数情
報、検出された回転速度信号に基づく振幅情報及び周波
数情報のうち少なくとも1つを有し、かつ推定回転速度
が実際の回転速度と等しくなるときに第1の信号と等し
くなる第2の信号を得る。そして、演算手段が第1の信
号と第2の信号とに基づいて第1の信号と第2の信号と
が等しくなるような推定回転速度を演算する。例えば、
演算手段が、第1の信号と第2の信号の偏差を演算し、
推定回転速度を増減させて偏差が0となるような推定回
転速度を演算する。また、演算手段は、第1の信号処理
手段及び第2の信号処理手段の少なくともいずれかに演
算された推定回転速度を入力する。このように推定回転
速度のフィードバックが行われることにより、推定回転
速度は、実際の検査対象の回転速度に近づいていき、推
定回転速度を実際の回転速度として計測することができ
る。
【0027】このようなフィードバックにより、請求項
8の発明のように両信号を除算することなく、推定回転
速度を計測された回転速度として得ることができる。ま
た、磁気センサなどで低速時にセンサ出力信号の値が小
さくなる場合でも、除算処理で現れる低速時のノイズの
増加もなく、回転速度の計測精度が改善される。
【0028】請求項10の発明は、請求項9の発明にお
いて、前記第1の信号処理手段が、検出された回転速度
信号を時間に関して1階微分した信号と入力された推定
回転速度とに基づいて振幅情報、周波数情報及び推定周
波数情報を有する前記第1の信号を得ると共に、前記第
2の信号処理手段は、検出された回転速度信号を時間に
関して1階積分した信号と入力された推定回転速度とに
基づいて振幅情報、周波数情報及び推定周波数情報を有
し、かつ推定回転速度が実際の回転速度と等しくなると
きに前記第1の信号と等しくなる前記第2の信号を得る
ことを特徴とする。
【0029】ここで、回転速度信号を1階微分した微分
信号と回転速度信号を1階積分した積分信号とを比較す
ると、共に回転速度信号に含まれる周波数情報が係数の
形で存在するが、積分信号の周波数情報の係数は、微分
信号の係数の逆数の形で存在する。従って、推定回転速
度が実際の回転速度に等しくなったときに第1と第2の
信号が等しくなり、かつ第1と第2の信号の両方に推定
周波数情報が含まれるようにするためには、例えば、微
分信号を推定周波数情報で除算したものに基づいて第1
の信号を得、積分信号を推定周波数情報で乗算したもの
に基づいて第2の信号を得るようにすればよい。微分信
号の振幅値は、該信号の振動数上昇に対して比例して増
加することから回転速度信号の値そのものが回転速度に
比例して増加するような場合、微分信号は回転速度の自
乗に比例して増加することになるが、このように等価的
に微分信号を回転速度で除算しているので、本発明で
は、第1の信号と第2の信号とを回転速度信号レベルと
同等のレベルで比較することが可能となる。
【0030】請求項11の発明は、請求項10の発明に
おいて、前記第1の信号処理手段が、入力された推定回
転速度の周波数に比例する周波数を第1のカットオフ周
波数として、第1のカットオフ周波数以下の回転速度信
号の周波数成分を時間に関して1階微分し、第1のカッ
トオフ周波数以上の高周波数成分をカットする微分手段
を含むと共に、前記第2の信号処理手段が、入力された
推定回転速度の周波数に比例する周波数を第2のカット
オフ周波数として、第2のカットオフ周波数以上の回転
速度信号の周波数成分を時間に関して1階微分し、第2
のカットオフ周波数以下の低周波数成分をカットする積
分手段を含むことを特徴とする。
【0031】請求項11の発明では、上記微分器及び積
分器による演算を偏差演算、ラプラス演算、乗算、除算
などの組み合わせで実現した場合、第1及び第2のカッ
トオフ周波数が推定回転速度の周波数に比例するため、
請求項10の発明で第1及び第2の信号を得る際に行う
推定周波数情報の乗算及び除算と等価な処理をカットオ
フを含めた微分演算及び積分演算処理に組み込むこと可
能となり、信号処理のロジックを簡単化できる。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の各
実施の形態を説明する。
【0033】(第1の実施の形態)まず、第1の実施の
形態に係る回転速度計測装置の原理を説明する。
【0034】計測対象とされる回転体の回転速度を
ωw 、回転速度センサの歯数をkとすると、回転速度セ
ンサにより検出されるセンサ出力電圧eは、 e = Esin(kωw t) (1) となる。但し、Eは検出されたセンサ出力電圧の振幅値
を表し、一般に回転速度により変化する。すなわち、セ
ンサ出力電圧eには、周波数情報と振幅情報とが混在し
ている。
【0035】ここで、上式(1) の時間に関する1階微分
値ed を求めると、 となるが、Eの変動は十分遅いものとしてdE/dt≒
0とすると、 となる。式(3) を式(1) と比較すると、位相がずれるこ
とと振幅がkωw 倍されることがわかる。
【0036】ここで、式(1) 、(3) について、e、ed
の振幅値をそれぞれ<e>、<ed>とすると、 <e> = E (4) <ed > = kωw E (5) となるから、回転速度ωw は次式により与えられる。
【0037】 次に、第1の実施の形態に係る回転速度計測装置の構成
を図1を用いて説明する。
【0038】図1に示すように、回転速度計測装置に
は、回転速度センサ100により検出された電圧eを微
分する微分器1と、該微分器1により微分された電圧e
の微分値ed に対して全波整流を行う全波整流器2a
と、直接、電圧eに対して全波整流を行う全波整流器2
bとが備えられている。なお、回転速度センサ100
は、例えばマグネットとコイルとから構成されており、
回転軸には通常48個程度の歯が切られたロータがあ
り、センサのコア(先端部)が歯に接近して取り付けら
れている。ロータが回転することにより、センサのマグ
ネットから出ている磁束が変化し、コイルに交流電圧e
が発生する。この交流電圧eは各シャフトの回転数に比
例して周波数が変化する。
【0039】また、全波整流器2a、2bには、高周波
数成分をカットするためのローパスフィルタ(以下、L
PFという)3a、3bとが各々接続されており、これ
らのLPFには、該LPF3aの出力信号<ed >をL
PF3bの出力信号<e>で除算するための除算器4が
接続されている。そして、さらに除算器4の出力端に
は、回転速度センサ100の歯数をkとして1/kを乗
じる乗算器4dが接続されている。
【0040】ここで、図1に示された回転速度計測装置
の各構成要素をアナログ回路で構成した例を図2に示
す。図2のアナログ回路では、全波整流器2a、2bは
各々入力信号の絶対値を演算する絶対値回路2c、2d
として構成されている。
【0041】また、図1において、微分器1は、実際の
回路構成における高周波ノイズの除去を考慮し、 の2次系の応答特性とされている。また、カットオフ周
波数は検出したい回転速度の最大値でのセンサ出力電圧
eの周波数以上とされている。なお、上記構成の回路で
は、式(6) の<e>、<ed >の計算は、全波整流器2
と、LPF3による平滑回路を用い、平均的な値として
求められる。
【0042】また、LPF3a、3bは、 の3次式で、カットオフ周波数は回転速度検出に必要な
周波数の上限とされている。また、除算器4は、汎用の
IC(Integrated circuit)で構成することもできる。
【0043】なお、図2のようにアナログ回路で回転速
度計測装置を構成する以外に、例えば回転速度センサ1
00により検出された電圧信号を所謂ADコンバータを
用いてコンピュータ内に読み込み、該コンピュータ内部
でデジタル的に処理するようにしても良い。
【0044】また、極低速度になると、回転速度センサ
−6を構成する磁気センサなどでは出力信号の振幅が極
端に小さくなるので、検出できる直流平滑化されたセン
サ出力信号の最小値以下の時は、値をセンサ出力電圧に
比例させて零に収束させることとされている。
【0045】また、上記のように構成された回路におけ
る各パラメータの具体値は、表1に示された通りであ
り、上式(7) 、(8) で示された関数の周波数特性は、図
3に示された通りになる。
【0046】
【表1】
【0047】次に、図1、図2のように構成された回転
速度計測装置において、実際に回転速度を計測する場合
の動作について図4を用いて説明する。
【0048】まず、本回転速度計測装置の計測対象とさ
れている図示しない車輪の実際の車輪速度(回転速度)
の時間的変化の様子を図4(a)に示す。図4(a)に
示すように、この実車輪速度は、略一定の周期で略同一
の最大振幅で周期的に変化していることが分かる。
【0049】次に、図4(a)のような実車輪速度を示
す車輪に取り付けられた回転速度センサ100の出力電
圧eは、図4(b)左図に示された通りの波形で表され
る。そして、出力電圧eは微分器1によって微分され、
この微分値ed は図4(b)右図に示される通りの波形
となる。
【0050】次に、絶対値回路2cにより微分値ed
絶対値が求められる。この微分絶対値の波形を図4
(c)右図に示す。また、絶対値回路2dによりセンサ
出力電圧eの絶対値が求められる。このセンサ出力絶対
値の波形を図4(c)左図に示す。
【0051】各々の絶対値が求められると、各絶対値の
波形からローパスフィルタ3c、3dにより高周波成分
が除去され、波形が平滑化される。この平滑波形<ed
>、<e>を各々、図4(d)の左図及び右図に示す。
【0052】そして、除算器4cによって平滑波形<e
d >が平滑波形<e>で除算され、この除算結果、すな
わち検出車輪速度が除算器から出力される。出力された
検出車輪速度の波形を図4(e)に示す。この検出車輪
速度は、図4(a)で示された実車輪速度をほぼ反映し
ており、本測定により正確な車輪速度の検出が可能であ
ることが分かる。
【0053】以上のように、第1の実施の形態では、回
転速度に比例して周波数が変化する交流信号を微分処理
することにより、その周波数情報を波形振幅に反映させ
て回転速度を得ている。回転速度センサ100からの出
力信号と該信号の微分信号とを比較することにより単一
のセンサのみで回転速度が得られ、また回転速度に依存
してセンサの出力信号の振幅が変化した場合にも精度良
く回転速度を得ることができる。さらに、センサ固有の
ゲイン特性などに依存することなく異なった特性の様々
なセンサへもパラメータを大きく調整することなく適用
できる。
【0054】(第2の実施の形態)まず、第2の実施の
形態に係る回転速度計測装置の測定原理を説明する。な
お、第1の実施の形態と同様の物理量に関しては、同一
の記号を用いて説明を省略する。
【0055】センサ出力信号は、前述のように式(1) で
示される。ここで、振幅Eの変化は小さいとして、上式
(1) の積分値ei を求めると、 となる。直流成分を除去して式(1) と比較すると、位相
がずれることと、振幅が1/kωw 倍されていることが
わかる。式(9) についてei の振幅値を<ei >とする
と、 となるから、回転速度ωw は、式(5) との比較により、 より求めることができる。
【0056】次に、第2の実施の形態に係る回転速度計
測装置の構成を図5を用いて説明する。
【0057】図5に示すように、回転速度計測装置に
は、回転速度センサ100により検出された電圧eを積
分する積分器5と、該積分器5により積分された積分値
i に対して全波整流を行う全波整流器6bと、直接電
圧eに対して全波整流を行う全波整流器6aとが備えら
れている。
【0058】また、全波整流器6a、6bには、高周波
数成分をカットするためのローパスフィルタ(以下、L
PFという)7a、7bとが各々接続されており、これ
らのLPFには、該LPF7aの出力信号<e>をLP
F7bの出力信号<ei >で除算するための除算器8が
接続されている。そして、さらに除算器8の出力端に
は、回転速度センサ100の歯数をkとして1/kを乗
じる乗算器8dが接続されている。
【0059】ここで、積分器5は直流成分を除去するた
めにハイパス特性が持たせられている。簡単には低域遮
断のフィルタを用いることにより可能となるが、比較的
低速度の検出のためにはカットオフ周波数を低くとる必
要があるのに対して、これはそのまま検出の遅れにつな
がることになる。低速度ではカットオフ周波数を低く、
高速度ではカットオフ周波数を高く取るように変更でき
れば、速度レンジに合った最適な回転速度検出が可能と
なる。この特性を実現するための回路例のブロック図を
図6に示す。
【0060】図6に示すように、本回路は、偏差を計算
するための減算器120、122と、入力された信号に
対してラプラス変換1/sを実行するための1/s演算
器124、128と、乗算を実行する乗算器126、1
30とから構成されている。
【0061】図6の回路において、ω0 がxに対して十
分遅い変動しか持たないとすると、乗算部分は、単に係
数をかけたものと等価になり、全体の伝達特性は、 となる。この周波数特性は、図7に示すように振動数ω
0 以上で積分特性ω0 以下で低域遮断特性を示すものと
なる。
【0062】回転速度ωw に対するセンサ出力eの基本
振動数ωe は、定常的には、 ωe =kωw (13) であるから、この振動数ωe 以下にフィルタのカットオ
フ周波数を設定する必要がある。実際には3オクターブ
程度の余裕を取ってカットオフ周波数ω0 とするのが望ましい。
【0063】なお、直流成分を除去する積分器5は、一
定時間当たりの積分出力の平均値を用い、この平均値を
積分値より除することによっても構成可能である。ま
た、全波整流器6、LPF7及び除算器8については、
第1の実施の形態と同様に構成できる。
【0064】第2の実施の形態においても回転速度に比
例して周波数が変化する交流信号を積分処理することに
より、その周波数情報を波形振幅に反映されて回転速度
を得ている。センサ信号とこのセンサ信号の積分波形と
を比較することにより単一のセンサのみで回転速度が得
られ、また回転速度に依存してセンサの出力信号の振幅
が変化した場合にも精度良く回転速度を得ることができ
る。また、センサ固有のゲイン特性などに依存すること
なく異なった特性の様々なセンサへもパラメータを大き
く調整することなく適用できる。
【0065】(第3の実施の形態)まず、第3の実施の
形態に係る回転速度計測装置の測定原理を説明する。な
お、上記各実施の形態と同様の物理量に関しては、同一
の記号を用いて説明を省略する。
【0066】センサ出力信号の微分値ed 、積分値ei
は、各々前述のように式(3) 、式 (9)で示される。ここ
で、式(3) と式(9)とを比較すると、位相が反転するこ
とと、振幅が(kωw 2 されることがわかる。ここ
で、微分値ed 、積分値ei の振幅値は、各々式(5) 、
式(10)であるから、回転速度ωw は、
【0067】
【数1】 より求めることができる。
【0068】次に、第3の実施の形態に係る回転速度計
測装置の構成を図8を用いて説明する。
【0069】図8に示すように、回転速度計測装置に
は、回転速度センサ100により検出された電圧eを微
分する微分器9と、この電圧eを積分する積分器10
と、が備えられている。また、微分器9により微分され
た微分値ed に対して全波整流を行う全波整流器11a
と、積分器10により積分された積分値ei に対して全
波整流を行う全波整流器11bとが、各々、微分器9及
び積分器10の出力端に接続されている。
【0070】また、全波整流器11a、11bには、高
周波数成分をカットするためのローパスフィルタ12
a、12bとが各々接続されており、これらのLPFに
は、該LPF12aの出力信号<ed >をLPF12b
の出力信号<ei >で除算するための除算器13が接続
されている。そして、除算器13の出力端には、除算器
13による除算結果の平方根を計算するための平方根演
算器14が接続されている。さらに、平方根演算器14
の出力端には、回転速度センサ100の歯数をkとして
1/kを乗じる乗算器14dが接続されている。
【0071】なお、平方根演算器14は、アナログ回路
でも構成可能であるが、所謂AD変換器などによりコン
ピュータなどに取り込み、数値処理や予め用意された平
方根テーブルを参照することにより平方根を求めること
ができる。また、各構成要素は、上記各実施の形態と同
様に構成可能である。
【0072】第3の実施の形態においても、回転速度に
比例して周波数が変化する交流信号を微分及び積分処理
することにより、その周波数情報を波形振幅に反映させ
て回転速度を得ている。センサ出力信号の微分及び積分
波形を比較することから、単一のセンサのみで回転速度
が得られ、また回転速度に依存してセンサの出力信号の
振幅が変化した場合にも精度良く、回転速度を得ること
ができる。また、センサ固有のゲイン特性などに依存す
ることなく異なった特性の様々なセンサへもパラメータ
を大きく調整することなく適用できる。さらに、本実施
の形態では、微分及び積分処理によって、比較波形の位
相差が180度となり、これらの絶対値を比較すること
によって波形リプルの影響も小さくできる。
【0073】(第4の実施の形態)まず、第4の実施の
形態に係る回転速度計測装置の測定原理を説明する。な
お、上記各実施の形態と同様の物理量に関しては、同一
の記号を用いて説明を省略する。
【0074】センサ出力信号は、前述のように式(1) で
示される。ここで、電圧eの振幅値Eの変化が小さいと
してEの時間微分を無視すると、式(1) の2階微分値e
d2は、 となる。式(1) と比較すると、位相が反転し、振幅が
(kωw 2 倍されることがわかる。式(16)について、
d2の振幅値を<ed2>とすると、 <ed2> = (kωw 2 E (17) となるから、回転速度ωw は、
【0075】
【数2】 より求めることができる。
【0076】次に、第4の実施の形態に係る回転速度計
測装置の構成を図9を用いて説明する。
【0077】図9に示すように、回転速度計測装置に
は、回転速度センサ100により検出された電圧eを微
分する微分器15と、該微分器15により計算された微
分値e d をさらに微分して2階微分値ed 2 を演算する
ための微分器16と、が備えられている。また、微分器
16により微分された微分値ed 2 に対して全波整流を
行う全波整流器18aが微分器16の出力端に接続され
ており、直接、電圧eに対して全波整流を行う全波整流
器18bが図示しない回転速度センサ100に接続され
ている。
【0078】また、全波整流器17a、17bには、高
周波数成分をカットするためのローパスフィルタ18
a、18bが各々接続されており、これらのLPFに
は、該LPF18aの出力信号<ed 2 >をLPF18
bの出力信号<e>で除算するための除算器19が接続
されている。そして、除算器19の出力端には、除算器
19による除算結果の平方根を計算するための平方根演
算器20が接続されている。さらに、平方根演算器20
の出力端には、回転速度センサ100の歯数をkとして
1/kを乗じる乗算器20dが接続されている。
【0079】なお、上記各構成要素は、上記実施の形態
と同様に構成可能である。第4の実施の形態でも、回転
速度に比例して周波数が変化する交流信号を2階微分処
理することにより、その周波数情報を波形振幅に反映さ
せて回転速度を得ている。センサ出力信号と、この信号
の2階微分波形を比較することから、単一のセンサのみ
で回転速度が得られ、また回転速度に依存してセンサの
出力信号の振幅が変化した場合にも精度良く、回転速度
を得ることができる。また、センサ固有のゲイン特性な
どに依存することなく異なった特性の様々なセンサへも
パラメータを大きく調整することなく適用できる。さら
に、本実施の形態では、2階微分処理によって比較波形
の位相差が180度となり、これらの絶対値を比較する
ことによって波形リプルの影響も小さくできる。
【0080】(第5の実施の形態)まず、第5の実施の
形態に係る回転速度計測装置の測定原理を説明する。な
お、上記各実施の形態と同様の物理量に関しては、同一
の記号を用いて説明を省略する。
【0081】センサ出力信号は、前述のように式(1) で
示される。ここで、電圧eの振幅値Eの変化が小さいと
してEを定数と考えると、式(1) の2階積分値ei2は、
【0082】
【数3】 となる。式(1) と比較すると、位相が反転し、振幅が1
/(kωw 2 倍されることがわかる。式(19)につい
て、ei2の振幅値を<ei2>とすると、 となるから、回転速度ωw は、
【0083】
【数4】 より求めることができる。
【0084】次に、第5の実施の形態に係る回転速度計
測装置の構成を図10を用いて説明する。
【0085】図10に示すように、回転速度計測装置に
は、回転速度センサ100により検出された電圧eを積
分する積分器21と、該積分器21により計算された積
分値ei をさらに積分して2階積分値ei2を演算するた
めの積分器22と、が備えられている。また、積分器2
2により積分された積分値ei2に対して全波整流を行う
全波整流器23bが積分器22の出力端に接続されてお
り、直接、電圧eに対して全波整流を行う全波整流器2
3aが図示しない回転速度センサ100に接続されてい
る。
【0086】また、全波整流器23a、23bには、高
周波数成分をカットするためのローパスフィルタLPF
24a、24bが各々接続されており、これらのLPF
には、該LPF24aの出力信号<e>をLPF24b
の出力信号<ei2>で除算するための除算器25が接続
されている。そして、除算器25の出力端には、除算器
25による除算結果の平方根を計算するための平方根演
算器26が接続されている。さらに、平方根演算器26
の出力端には、回転速度センサ100の歯数をkとして
1/kを乗じる乗算器26dが接続されている。
【0087】なお、上記各構成要素は、上記実施の形態
と同様に構成可能である。第5の実施の形態でも、回転
速度に比例して周波数が変化する交流信号を2階積分処
理することにより、その周波数情報を波形振幅に比例さ
せて回転速度を得ている。センサ出力信号と該信号の2
階積分波形とを比較することから、単一のセンサのみで
回転速度が得られ、また回転速度に依存してセンサの出
力信号の振幅が変化した場合にも精度良く回転速度を得
ることができる。また、センサ固有のゲイン特性などに
依存することなく異なった特性の様々なセンサへもパラ
メータを大きく調整することなく適用できる。さらに、
本実施の形態では、2階積分処理によって、比較波形の
位相差が180度となり、これらの絶対値を比較するこ
とによって波形リプルの影響も小さくできる。
【0088】(第6の実施の形態)まず、第6の実施の
形態に係る回転速度計測装置の測定原理を説明する。な
お、上記各実施の形態と同様の物理量に関しては、同一
の記号を用いて説明を省略する。
【0089】センサ出力信号eと該信号の1階微分値e
d は、前述のように式(1) 、(3) で示される。ここで、
推定回転速度をω* w とすると、kω* w をセンサ出力
信号eに乗算した信号e* d は、 e* d =kω* w e=kω* w Esin(kωw t) (22) となる。式(3) と比較すると、ω* w =ωw である場合
は、振幅が同じで位相がずれていることがわかる。式
(3) 、(22)について、ed 、e* d の振幅値をそれぞれ
<ed >、<e* d >とすると、 <ed > = kωw E (23) <e* d > = kω* w E (24) となる。ここで、両式の差を偏差 <Δe* d >=<ed > − <e* d > (25) として上記偏差が零となるように、ω* w を増減させれ
ばω* w =ωw となる。すなわち、推定回転速度ω* w
が実回転速度ωw に一致し、これにより回転速度を得る
ことができる。
【0090】次に、第6の実施の形態に係る回転速度計
測装置の構成を図11を用いて説明する。
【0091】図11に示すように、回転速度計測装置に
は、回転速度センサ100により検出された電圧eを1
階微分する微分器27と、該微分器27により微分され
た電圧eの微分値ed に対して全波整流を行う全波整流
器28aと、直接、電圧eに対して全波整流を行う全波
整流器28bとが備えられている。
【0092】また、全波整流器28a、28bには、高
周波数成分をカットするためのローパスフィルタ29
a、29bが各々接続されている。またLPF29aの
出力端には、偏差を演算するための減算器31の一方の
入力端が接続されており、該減算器31には、LPF2
9aからの出力信号<ed >が入力される。また、該減
算器31の他方の入力端には、乗算器30の出力端が接
続されており、乗算器30はLPF29bの出力信号<
e>にkω* w を乗じて(24)式の<e* d >を出力す
る。そして、減算器31は(25)式の偏差<Δe* d >を
出力する。
【0093】減算器31の出力端には、PI推定器33
が接続されており、PI推定器33は、入力された偏差
<e* d >が零となるように推定回転速度ω* w を演算
し、出力する。また、PI推定器33の一方の出力端に
は、入力信号をk倍する定数器32が接続されており、
該定数器32の出力端には、乗算器30が接続されてい
る。この構成により、乗算器30の他方の入力端にはk
ω* w が入力される。
【0094】ここで、PI推定器33の詳細な構成を図
12に示す。図12に示すように、PI推定器33は、
入力信号xのラプラス変換1/sを演算する演算手段1
50と、該演算手段の演算結果に対し角周波数成分iに
関する角周波数ωi を乗じる乗算器152と、乗算器1
52の出力信号と入力信号xとを加算する加算器154
と、この加算結果に定数Gp を乗じる乗算器156と、
乗算器156からの出力信号の低周波数成分のみを通過
させるローパスフィルタLPF158と、から構成され
ている。
【0095】PI推定器33の全体の伝達特性は、LP
F158の伝達特性をLpf(s)とすると、 となる。
【0096】なお、LPF158は300[Hz]程度
をカットオフ周波数とする2次の2項フィルタを用いる
のが好ましい。他の構成要素は上記各実施の形態と同様
に構成可能である。
【0097】第6の実施の形態では、回転速度に比例し
て周波数が変化する交流信号を微分処理することによ
り、その周波数情報を波形振幅に反映させて回転速度を
得ている。センサ出力信号と該信号の微分波形とを比較
することから、単一のセンサのみで回転速度が得られ、
また回転速度に依存してセンサの出力信号の振幅が変化
した場合にも精度良く回転速度を得ることができる。ま
た、センサ固有のゲイン特性などに依存することなく異
なった特性の様々なセンサへもパラメータを大きく調整
することなく適用できる。さらに、本実施の形態では、
推定回転速度を設けて比較波形の偏差をフィードバック
しているため、除算器を必要としない。このため、低速
回転時のノイズの影響が少ない。
【0098】(第7の実施の形態)まず、第7の実施の
形態に係る回転速度計測装置の測定原理を説明する。な
お、上記各実施の形態と同様の物理量に関しては、同一
の記号を用いて説明を省略する。
【0099】センサ出力信号eと該信号の1階積分値e
i は、前述のように式(1) 、(9) で示される。ここで、
推定回転速度をω* w とすると、kω* w をセンサ出力
信号の積分値ei に乗算した信号e* は、 となる。式(1) と比較すると、ω* w =ωw である場合
は、振幅が同じで位相がずれていることがわかる。式
(1) 、(27)について、e、e* の振幅値をそれぞれ<e
>、<e* >とすると、 <e> = E (28) となる。ここで、両式の差を偏差 <Δe* >=<e> − <e* > (30) として該偏差が零となるように、ω* w を増減させれば
ω* w =ωw となる。すなわち、推定回転速度ω* w
実回転速度ωw に一致し、これにより回転速度を得るこ
とができる。
【0100】次に、第7の実施の形態に係る回転速度計
測装置の構成を図13を用いて説明する。
【0101】図13に示すように、回転速度計測装置に
は、回転速度センサ100により検出された電圧eを1
階積分する積分器34と、該積分器34により積分され
た電圧eの積分値ei に対して全波整流を行う全波整流
器35bと、直接、電圧eに対して全波整流を行う全波
整流器35aとが備えられている。
【0102】また、全波整流器35a、35bには、高
周波数成分をカットするためのローパスフィルタ36
a、36bが各々接続されている。またLPF36aの
出力端には、偏差を演算するための減算器38の一方の
入力端が接続されており、該減算器38には、LPF3
6aからの出力信号<e>が入力される。また、該減算
器38の他方の入力端には、乗算器37の出力端が接続
されており、乗算器37はLPF36bの出力信号<e
i >にkω* w を乗じて(29)式の<e* >を出力する。
そして、減算器38は(30)式の偏差<Δe* >を出力す
る。
【0103】減算器38の出力端には、PI推定器40
が接続されており、PI推定器40は、入力された偏差
<e* >が零となるように推定回転速度ω* w を演算
し、出力する。また、PI推定器40の一方の出力端に
は、入力信号をk倍する定数器39が接続されており、
該定数器39の出力端には、乗算器37が接続されてい
る。この構成により、乗算器37の他方の入力端にはk
ω* w が入力される。
【0104】なお、他の構成要素は上記各実施の形態と
同様に構成可能である。第7の実施の形態では、回転速
度に比例して周波数が変化する交流信号を積分処理する
ことにより、その周波数情報を波形振幅に反映させて回
転速度を得ている。センサ出力信号と該信号の積分波形
とを比較することから、単一のセンサのみで回転速度が
得られ、また回転速度に依存してセンサの出力信号の振
幅が変化した場合にも精度良く回転速度を得ることがで
きる。また、センサ固有のゲイン特性などに依存するこ
となく異なった特性の様々なセンサへもパラメータを大
きく調整することなく適用できる。さらに、本実施の形
態では、推定回転速度を設けて比較波形の偏差をフィー
ドバックしているため、除算器を必要としない。
【0105】(第8の実施の形態)まず、第8の実施の
形態に係る回転速度計測装置の測定原理を説明する。な
お、上記各実施の形態と同様の物理量に関しては、同一
の記号を用いて説明を省略する。
【0106】センサ出力信号eと該信号の1階微分値e
d 及び1階積分値ei は、前述のように式(3) 、(9) で
示される。ここで、推定回転速度をω* w とすると、
(kω * w 2 をセンサ出力信号eの積分値ei に乗算
した信号e** d は、 となる。式(3) と比較すると、ω* w =ωw である場合
は、振幅が同じで位相が反転していることがわかる。式
(3) 、(31)について、ed 、e** d の振幅値をそれぞれ
<ed >、<e** d >とすると、 <ed > = kωw E (32) となる。ここで、両式の差を偏差 <Δe** d >=<ed > − <e** d > (34) として該偏差が零となるように、ω* w を増減させれば
ω* w =ωw となる。すなわち、推定回転速度ω* w
実回転速度ωw に一致し、これにより回転速度を得るこ
とができる。
【0107】次に、第8の実施の形態に係る回転速度計
測装置の構成を図14を用いて説明する。
【0108】図14に示すように、回転速度計測装置に
は、回転速度センサ100により検出された電圧eを1
階微分する微分器41と、電圧eを1階積分する積分器
42と、微分器41により微分された電圧eの微分値e
d に対して全波整流を行う全波整流器43aと、積分器
42により積分された電圧eの積分値ei に対して全波
整流を行う全波整流器43bと、が備えられている。
【0109】また、全波整流器43a、43bには、高
周波数成分をカットするためのローパスフィルタ44
a、44bが各々接続されている。またLPF44aの
出力端には、偏差を演算するための減算器46の一方の
入力端が接続されており、該減算器46には、LPF4
4aからの出力信号<ed >が入力される。また、該減
算器46の他方の入力端には、乗算器45の出力端が接
続されており、乗算器45はLPF44bの出力信号<
i >にk(ω* w 2 を乗じて(33)式の<e** d >を
出力する。そして、減算器46は(34)式の偏差<Δe**
d >を出力する。
【0110】減算器46の出力端には、PI推定器49
が接続されており、PI推定器49は、入力された偏差
<Δe** d >が零となるように推定回転速度ω* w を演
算し、出力する。また、PI推定器49の一方の出力端
には、入力信号をk倍する定数器48が接続されてお
り、該定数器48の出力端には、二乗演算器47を介し
て乗算器45が接続されている。この構成により、乗算
器45の他方の入力端にはk(ω* w 2 が入力され
る。
【0111】なお、他の構成要素は上記各実施の形態と
同様に構成可能である。第8の実施の形態でも、回転速
度に比例して周波数が変化する交流信号を微分及び積分
処理することにより、その周波数情報を波形振幅に反映
させて回転速度を得ている。センサ出力信号と該信号の
微分及び積分波形とを比較することから、単一のセンサ
のみで回転速度が得られ、また回転速度に依存してセン
サの出力信号の振幅が変化した場合にも精度良く回転速
度を得ることができる。また、センサ固有のゲイン特性
などに依存することなく異なった特性の様々なセンサへ
もパラメータを大きく調整することなく適用できる。さ
らに、本実施の形態では、微分及び積分処理によって、
比較波形の位相差が180度となり、これらの絶対値を
比較することによって波形リプルの影響も小さくでき
る。また、本実施の形態では、推定回転速度を設けて比
較波形の偏差をフィードバックしているため、除算器を
必要としない。そのため、特に低回転速度時のノイズの
影響が少ない。
【0112】また、第8の実施の形態に係る図14の微
分器41の伝達関数Gd (s) を、カットオフ振動数をω
d0として、 のように実現することができる。これによって、微分器
41は振動数ωd0以下で微分特性、ωd0以上では高周波
数成分がカットされた特性を示す。なお、(34a)式に示
すように、伝達関数Gd (s) は第1要素(ωd0s/s+
ωd0)と第2要素(ωd0/s+ωd0)の積として表わさ
れている。
【0113】また、図14の積分器42の伝達関数Gi
(s) を、カットオフ振動数をωi0として、 のように実現することができる。これによって、積分器
42は、振動数ωi0以上で積分特性、ωi0以下では低周
波数成分がカットされた特性を示す。なお、(34b) 式に
示すように、伝達関数Gi (s) は第1要素(s/s+ω
i0)と第2要素(1/s+ωi0)の積として表わされて
いる。
【0114】ここで、それぞれのカットオフ周波数を車
輪速ωw に比例して変化させることを考えると、車輪速
ωw の時のセンサ出力信号の振動数がkωw (k=4
8)となることから、例えば、この振動数kωw の定数
a倍を微分器41のカットオフ振動数ωd0、振動数kω
w の定数1/a倍を積分器42のカットオフ振動数ωi0
となるように実現することができる。図19は、このよ
うにカットオフ周波数を定めた場合の第8の実施の形態
に係る回転速度計測装置の構成例である。
【0115】図19に示すように、微分器41は、セン
サ出力信号eと入力信号との偏差を演算する偏差演算器
102と乗算器103とを接続すると共に、乗算器10
3の出力端を1/s演算器104を介して偏差演算器1
02の入力端に接続してなる第1の回路ブロックと、乗
算器103の出力信号と入力信号との偏差を演算する偏
差演算器105と1/s演算器106及び乗算器107
とを接続すると共に乗算器107の出力端を偏差演算器
105の入力端に接続してなる第2の回路ブロックと、
から構成される。このように構成することにより、微分
器41は(34a)式の演算を実行する。また、乗算器10
3及び乗算器107には、入力信号をa倍する定数器1
08の出力端が接続されており、この定数器108に
は、定数器48の出力端が接続されている。すなわち、
乗算器103、107は、入力信号に対してakωw *
を乗算し、これによってカットオフ振動数ωd0がakω
w *となる。
【0116】また、積分器42は、センサ出力信号eと
入力信号との偏差を演算する偏差演算器109と1/s
演算器111とを接続すると共に、1/s演算器111
の出力端を乗算器110を介して偏差演算器109の入
力端に接続してなる第1の回路ブロックと、1/s演算
器111の出力信号と入力信号との偏差を演算する偏差
演算器112と乗算器114と1/s演算器113とを
接続すると共に1/s演算器113の出力端を偏差演算
器112の入力端に接続してなる第2の回路ブロック
と、から構成される。このように構成することにより、
積分器42は(34b) 式の演算を実行する。また、乗算器
110及び乗算器114には、入力信号を1/a倍する
定数器115の出力端が接続されており、この定数器1
15には、定数器48の出力端が接続されている。すな
わち、乗算器110、114は、入力信号に対してkω
w * /aを乗算し、これによってカットオフ振動数ωi0
がkωw * /aとなる。
【0117】(第9の実施の形態)まず、第9の実施の
形態に係る回転速度計測装置の測定原理を説明する。な
お、上記各実施の形態と同様の物理量に関しては、同一
の記号を用いて説明を省略する。
【0118】センサ出力信号eと該信号の2階微分値e
d2は、前述のように式(1) 、(16)で示される。ここで、
推定回転速度をω* w とすると、(kω* w 2 をセン
サ出力信号eに乗算した信号e* d2は、 e* d2=(kω* w 2 e= (kω* w 2 Esin(kω* w t) (35) となる。式(16)と比較すると、ω* w =ωw である場合
は、振幅が同じで位相が反転していることがわかる。式
(16)、(35)について、ed2、e* d2の振幅値をそれぞれ
<ed2>、<e* d2>とすると、 <ed2> = (kωw 2 E (36) <e* d2> = (kω* w 2 E (37) となる。ここで、両式の差を偏差 <Δe* d2>=<ed2> − <e* d2> (38) として該偏差が零となるように、ω* w を増減させれば
ω* w =ωw となる。すなわち、推定回転速度ω* w
実回転速度ωw に一致し、これにより回転速度を得るこ
とができる。
【0119】次に、第9の実施の形態に係る回転速度計
測装置の構成を図15を用いて説明する。
【0120】図15に示すように、回転速度計測装置に
は、回転速度センサ100により検出された電圧eを微
分する微分器50と、該微分器50により計算された微
分値ed をさらに微分して2階微分値ed2を演算するた
めの微分器51と、が備えられている。また、微分器5
1により微分された微分値ed2に対して全波整流を行う
全波整流器52aが微分器51の出力端に接続されてお
り、直接、電圧eに対して全波整流を行う全波整流器5
2bが図示しない回転速度センサ100に接続されてい
る。
【0121】また、全波整流器52a、52bには、高
周波数成分をカットするためのローパスフィルタ53
a、53bが各々接続されている。またLPF53aの
出力端には、偏差を演算するための減算器55の一方の
入力端が接続されており、該減算器55には、LPF5
3aからの出力信号<ed2>が入力される。また、該減
算器55の他方の入力端には、乗算器54の出力端が接
続されており、乗算器54はLPF53bの出力信号<
e>に(kω* w 2 を乗じて(37)式の<e* d2>を出
力する。そして、減算器55は(38)式の偏差<Δe* d2
>を出力する。
【0122】減算器55の出力端には、PI推定器58
が接続されており、PI推定器58は、入力された偏差
<Δe* d2>が零となるように推定回転速度ω* w を演
算し、出力する。また、PI推定器58の一方の出力端
には、入力信号をk倍する定数器57が接続されてお
り、該定数器57の出力端には、二乗演算器56を介し
て乗算器54が接続されている。この構成により、乗算
器54の他方の入力端には(kω* w 2 が入力され
る。
【0123】なお、他の構成要素は上記各実施の形態と
同様に構成可能である。第9の実施の形態でも、回転速
度に比例して周波数が変化する交流信号を2階微分処理
することにより、その周波数情報を波形振幅に反映させ
て回転速度を得ている。センサ出力信号と該信号の2階
微分波形とを比較することから、単一のセンサのみで回
転速度が得られ、また回転速度に依存してセンサの出力
信号の振幅が変化した場合にも精度良く回転速度を得る
ことができる。また、センサ固有のゲイン特性などに依
存することなく異なった特性の様々なセンサへもパラメ
ータを大きく調整することなく適用できる。さらに、本
実施の形態では、2階微分処理によって、比較波形の位
相差が180度となり、これらの絶対値を比較すること
によって波形リプルの影響も小さくできる。また、本実
施の形態では、推定回転速度を設けて比較波形の偏差を
フィードバックしているため、除算器を必要としない。
そのため、低回転速度時のノイズの影響が少ない。
【0124】(第10の実施の形態)まず、第10の実
施の形態に係る回転速度計測装置の測定原理を説明す
る。なお、上記各実施の形態と同様の物理量に関して
は、同一の記号を用いて説明を省略する。
【0125】センサ出力信号eと該信号の2階積分値e
i2は、前述のように式(1) 、(19)で示される。ここで、
推定回転速度をω* w とすると、(kω* w 2 をセン
サ出力信号eの2階積分値ei2に乗算した信号e**は、 となる。式(1) と比較すると、ω* w =ωw である場合
は、振幅が同じで位相が反転していることがわかる。式
(1) 、(39)について、ed2、e* d2の振幅値をそれぞれ
<e>、<e**>とすると、 <e> = E (40)
【0126】
【数5】 となる。ここで、両式の差を偏差 <Δe**>=<e> − <e**> (42) として該偏差が零となるように、ω* w を増減させれば
ω* w =ωw となる。すなわち、推定回転速度ω* w
実回転速度ωw に一致し、これにより回転速度を得るこ
とができる。
【0127】次に、第10の実施の形態に係る回転速度
計測装置の構成を図16を用いて説明する。
【0128】図16に示すように、回転速度計測装置に
は、回転速度センサ100により検出された電圧eを積
分する積分器59と、該積分器59により計算された積
分値ei をさらに積分して2階積分値ei2を演算するた
めの積分器60とが備えられている。また、積分器60
により積分された積分値ei2に対して全波整流を行う全
波整流器61bが積分器60の出力端に接続されてお
り、直接、電圧eに対して全波整流を行う全波整流器6
1aが図示しない回転速度センサ100に接続されてい
る。
【0129】また、全波整流器61a、61bには、高
周波数成分をカットするためのローパスフィルタ62
a、62bが各々接続されている。またLPF62aの
出力端には、偏差を演算するための減算器64の一方の
入力端が接続されており、該減算器64には、LPF6
2aからの出力信号<e>が入力される。また、該減算
器64の他方の入力端には、乗算器63の出力端が接続
されており、乗算器63はLPF62bの出力信号<e
i2>に(kω* w 2 を乗じて(41)式の<e**>を出力
する。そして、減算器64は(42)式の偏差<Δe**>を
出力する。
【0130】減算器64の出力端には、PI推定器67
が接続されており、PI推定器67は、入力された偏差
<Δe**>が零となるように推定回転速度ω* w を演算
し、出力する。また、PI推定器67の一方の出力端に
は、入力信号をk倍する定数器66が接続されており、
該定数器66の出力端には、二乗演算器65を介して乗
算器63が接続されている。この構成により、乗算器6
3の他方の入力端には(kω* w 2 が入力される。
【0131】なお、他の構成要素は上記各実施の形態と
同様に構成可能である。第10の実施の形態でも、回転
速度に比例して周波数が変化する交流信号を2階積分処
理することにより、その周波数情報を波形振幅に反映さ
せて回転速度を得ている。センサ出力信号と該信号の2
階積分波形とを比較することから、単一のセンサのみで
回転速度が得られ、また回転速度に依存してセンサの出
力信号の振幅が変化した場合にも精度良く回転速度を得
ることができる。また、センサ固有のゲイン特性などに
依存することなく異なった特性の様々なセンサへもパラ
メータを大きく調整することなく適用できる。さらに、
本実施の形態では、2階積分処理によって、比較波形の
位相差が180度となり、これらの絶対値を比較するこ
とによって波形リプルの影響も小さくできる。また、本
実施の形態では、推定回転速度を設けて比較波形の偏差
をフィードバックしているため、除算器を必要としな
い。そのため、低回転速度時のノイズの影響が少ない。
【0132】(第11の実施の形態)回転速度センサ1
00の出力は、上記各実施の形態では、時間関数として
大きく変化しないと仮定しているが、本実施の形態で
は、回転速度ωw に比例した振幅を取ることを仮定す
る。この場合、センサ出力電圧e2 は、 e2 = Eωw sin(kωw t) (43) となる。 (43) 式の積分したものを考えると、
【0133】
【数6】 となる。但し、積分初期値は無視している。さらに式(4
4)にωw をかけて積分すると、
【0134】
【数7】 を得る。式(45)と式(43)とを比較すると、
【0135】
【数8】 となっていることがわかる。
【0136】ここで、回転速度の推定値ω* w が得られ
ている時、上式(46)の右辺より計算した値をe* 2 とす
ると、
【0137】
【数9】 となる。但し、右辺は回転速度の推定値ω* w と、実際
のセンサ出力値e2 より計算するものとする。
【0138】式(47)を式(46)と比較すると、ω* w =ω
w の場合では、振幅と位相が同じであることがわかる。
2 、e* 2 の振幅値をそれぞれ<e2 >、<e* 2
とし、この差を <Δe* 2 >=<e2 > − <e* 2 > (48) として偏差<Δe* 2 >が零となるように、ω* w を増
減させればω* w =ωwとなる。すなわち、推定回転速
度ω* w が実回転速度ωw に一致し、これにより回転速
度を得ることができる。
【0139】次に、第11の実施の形態に係る回転速度
計測装置の構成を図17を用いて説明する。
【0140】図17に示すように、回転速度計測装置に
は、上記センサ出力電圧e2 を積分する積分器68と、
該積分器68により計算された積分値ei にkω* w
乗じる乗算器69と、この乗算器69の出力kω* w
i に対してさらに積分処理を行う積分器70と、この積
分器70の積分結果に対してさらにkω* w を乗じる乗
算器71と、が備えられている。
【0141】また、乗算器71の出力結果に対して積分
値ei2に対して全波整流を行う全波整流器72bが乗算
器71の出力端に接続されており、直接、センサ出力電
圧e 2 に対して全波整流を行う全波整流器72aが図示
しない回転速度センサ100に接続されている。
【0142】また、全波整流器72a、72bには、高
周波数成分をカットするためのローパスフィルタ73
a、73bが各々接続されている。またLPF73aの
出力端には、偏差を演算するための減算器74の一方の
入力端が接続されており、該減算器74には、LPF7
3aからの出力信号<e2 >が入力される。また、該減
算器74の他方の入力端には、LPF73bの出力端が
接続されており、減算器74は(48)式の偏差<Δe* 2
>を出力する。
【0143】減算器74の出力端には、PI推定器76
が接続されており、PI推定器76は、入力された偏差
<Δe* 2 >が零となるように推定回転速度ω* w を演
算し、出力する。また、PI推定器76の一方の出力端
には、入力信号をk倍する定数器75が接続されてお
り、該定数器75の出力端には、乗算器69と乗算器7
1とが接続されている。この構成により、乗算器63及
び乗算器71の他方の入力端にはkω* w が入力され
る。
【0144】なお、他の構成要素は上記各実施の形態と
同様に構成可能である。第11の実施の形態でも、回転
速度に比例して周波数が変化する交流信号を積分処理及
び2階積分処理することにより、その周波数情報を波形
振幅に反映させて回転速度を得ている。センサ出力信号
より推定回転速度を用いて計算した値とセンサ信号とを
比較することから、単一のセンサのみで回転速度が得ら
れ、また回転速度に依存してセンサの出力信号の振幅が
変化した場合にも精度良く回転速度を得ることができ
る。また、センサ固有のゲイン特性などに依存すること
なく異なった特性の様々なセンサへもパラメータを大き
く調整することなく適用できる。さらに、本実施の形態
では、比較波形の位相差が同一となり、これらの絶対値
を比較することによって波形リプルの影響も小さくでき
る。また、本実施の形態では、推定回転速度を設けて比
較波形の偏差をフィードバックしているため、除算器を
必要としない。そのため、低回転速度時のノイズの影響
が少ない。
【0145】(第12の実施の形態)まず、第12の実
施の形態に係る回転速度計測装置の測定原理を説明す
る。なお、上記各実施の形態と同様の物理量に関して
は、同一の符号を用いて説明を省略する。
【0146】センサ出力信号eと該信号の1階微分値e
d 及び1階積分値ei は、前述のように式(3) 、(9) で
示される。ここで、ed 、ei の振幅値をそれぞれ<e
d >、<ei >とすると、式(3) 、(9) より、 が成立する。
【0147】ここで、ed をkω* w で除したものをe
1 、ei にkω* w をかけたものをe2 で定義し、この
両者の振幅値<e1 >、<e2 >の差を偏差 <Δe** d >=<e1 > − <e2 > (50) として該偏差が零となるように、ω* w を増減させれば
ω* w =ωw となる。すなわち、推定回転速度ω* w
実回転速度ωw に一致し、これにより回転速度を得るこ
とができる。
【0148】次に、第12の実施の形態に係る回転速度
計測装置の構成を図18を用いて説明する。
【0149】図18に示すように、回転速度計測装置に
は、回転速度センサ100により検出された電圧eを1
階微分する微分器80と、電圧eを1階積分する積分器
81と、1階微分値ed を入力値で除算してe1 を出力
する除算器82と、1階積分値ei に入力値を乗算して
2 を出力する乗算器83と、e1 に対して全波整流を
行う全波整流器84と、e2 に対して全波整流を行う全
波整流器85と、が備えられている。
【0150】また、全波整流器84、85には、高周波
数成分をカットするためのローパスフィルタ86、87
が各々接続されている。LPF86の出力端には、偏差
を演算するための減算器88の一方の入力端が接続され
ており、該減算器88には、LPF86からの出力信号
<e1 >が入力される。LPF87の出力端には、減算
器88の他方の入力端が接続されており、該減算器88
には、LPF87からの出力信号<e2 >が入力され
る。そして、減算器88は、<e1 >と<e2 >との偏
差<Δe** d >を出力する。
【0151】減算器88の出力端には、PI推定器90
が接続されており、PI推定器90は、入力された偏差
<Δe** d >が零となるように推定回転速度ω* w を演
算し出力する。また、PI推定器90の一方の出力端に
は、入力信号をk倍する定数器91が接続されており、
定数器92はkω* w を出力する。該定数器91の出力
端には、除算器82及び乗算器83が接続されており、
除算器82は、入力された1階微分値ed をkω* w
除算してe1 を出力し、乗算器83は、入力された1階
積分値ei にkω* w を乗算してe2 を出力する。すな
わち、微分器80及び除算器82は、(49)式の左辺を出
力する回路ブロック77を構成し、積分器81及び乗算
器83は、(49)式の右辺を出力する回路ブロック78を
構成する。
【0152】なお、他の構成要素は上記各実施の形態と
同様に構成可能である。第12の実施の形態でも、回転
速度に比例して周波数が変化する交流信号を微分及び積
分処理することにより、その周波数情報を波形振幅に反
映させて回転速度を得ている。センサ出力信号と該信号
の微分及び積分波形とを比較することから、単一のセン
サのみで回転速度が得られ、また回転速度に依存してセ
ンサの出力信号の振幅が変化した場合にも精度良く回転
速度を得ることができる。また、センサ固有のゲイン特
性などに依存することなく異なった特性の様々なセンサ
へもパラメータを大きく調整することなく適用できる。
さらに、本実施の形態では、微分及び積分処理によっ
て、比較波形の位相差が180度となり、これらの絶対
値を比較することによって波形リプルの影響も小さくで
きる。また、本実施の形態では、推定回転速度を設けて
比較波形の偏差をフィードバックしているため、除算器
を必要としない。そのため、特に低回転速度時のノイズ
の影響が少ない。
【0153】また、センサ出力信号の微分波形の振幅値
は、該信号の振動数上昇に対して比例して増加すること
から磁束変化を検知する回転速度センサなどのようにセ
ンサ出力信号の値そのものが回転速度に近似比例して増
加するような場合、該信号の微分値は回転速度の自乗に
比例して増加することになる。この場合も、等価的に微
分出力を回転速度で除算している本実施の形態では、セ
ンサ出力信号レベルと同等のレベルでの比較が可能とな
る。
【0154】第12の実施の形態でも、第8の実施の形
態と同様に微分器80がカットオフ振動数ωd0(=ak
ωw * )以下で微分特性、ωd0以上で高周波数成分がカ
ットされた特性を示すように伝達関数を(34a) 式で実現
することができる。また、積分器81がカットオフ振動
数ωi0(=kωw * /a)以上で積分特性、ωi0以下で
は低周波数成分がカットされた特性を示すように伝達関
数を(34b) 式で実現することができる。この場合、除算
器82による1/kωw * 倍を含めた回路ブロック77
の伝達関数Gd ’(s) は、 となり、乗算器83によるkωw * 倍を含めた回路ブロ
ック78の伝達関数Gi’(s) は、 となる。
【0155】(51)式、(52)式の伝達関数を実現した回転
速度計測装置の構成を図20に示す。なお、微分器80
及び積分器81内の偏差演算器、1/s演算器、乗算器
の接続態様は、図19と同様であるので同一の符号を付
して詳細な説明を省略する。図20に示すように、回路
ブロック77には、乗算器2個と除算器1個が含まれて
おり、回路ブロック78には、乗算器3個が含まれてい
る。
【0156】また、(51)式、(52)式の伝達関数は、次の
ように変形できる。 (53)式、(54)式を実現した回路ブロックの構成を図21
に示す。但し、(53)式、(54)式の係数aは、微分器、積
分器に共通であり、後段のPI推定器90に含めて構成
している。図21の回路ブロック77の構成が図20と
異なる点は、入力信号をa倍する定数器108の代わり
に入力信号をak倍する定数器116を配置し、乗算器
107の出力端を偏差演算器105へ接続したことであ
る。また、図21の回路ブロック78の構成が図20と
異なる点は、入力信号をa倍する定数器115の代わり
に入力信号をak倍する定数器117を配置し、乗算器
114の出力端を全波整流器84へ接続したことであ
る。
【0157】図21に示すように、回路ブロック77に
は、乗算器2個が含まれており、回路ブロック78に
は、乗算器2個が含まれている。すなわち、図21のよ
うに構成することにより、図20の構成から除算器及び
乗算器をそれぞれ1個ずつ減らすことができる。
【0158】さらに、(51)式、(52)式の伝達関数は、次
のようにも変形できる。 (55)式、(56)式を実現した回路ブロックの構成を図22
に示す。図22に示すように、回路ブロック77には、
乗算器2個が含まれており、回路ブロック78には、乗
算器2個が含まれている。すなわち、図22のように構
成することによっても、図21と同様に図20の構成か
ら除算器及び乗算器をそれぞれ1個ずつ減らすことがで
きる。
【0159】また、微分器80、積分器81をそれぞれ の一次のフィルタで構成した場合には、それぞれの回路
ブロック77、78の伝達関数は、微分器80について
1/kωw * 倍、積分器81についてkωw * 倍を考慮
して、 となって、図23のように構成できる。
【0160】図23に示すように、一次のフィルタの場
合、回路ブロック77、78には、1個の乗算器が各々
含まれており、乗算器の個数を最低限にすることができ
ることがわかる。
【0161】以上のように、本実施の形態では、高周波
ノイズを除去する微分器、及び直流分を除去する積分器
の実現において、乗算器、除算器の個数を少なく構成で
きるという利点がある。
【0162】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よれば、回転速度信号の振幅が回転速度によって変化し
周波数情報と振幅情報とが混在する場合においても、回
転速度信号を演算処理することにより、該回転速度信号
から周波数情報を抽出しているため、単一の検出手段を
用いて回転速度を精度良く計測できる、という効果が得
られる。
【0163】また、請求項2乃至請求項8の発明によれ
ば、回転速度信号の振幅が回転速度によって変化し周波
数情報と振幅情報とが混在する場合においても、回転速
度信号を演算処理して得られる2つの信号の振幅を比較
することによって周波数情報を抽出しているため、簡単
な構成で回転速度を精度良く計測できる、という効果が
得られる。
【0164】さらに、請求項9の発明によれば、回転速
度信号の振幅が回転速度によって変化し周波数情報と振
幅情報とが混在する場合においても、比較する2つの信
号を除算するのではなく、回転速度信号に基づいて得ら
れた推定回転速度のフィードバックによって回転速度を
得るようにしたので、除算処理で現れる低速時のノイズ
の増加もなく、回転速度の計測精度が改善される、とい
う効果が得られる。
【0165】さらに、請求項10の発明によれば、第1
の信号と第2の信号共に推定周波数情報が含まれるよう
に各信号を演算するようにしたので、第1の信号と第2
の信号とを回転速度信号のレベルと同等のレベルで比較
することが可能となる、というさらなる効果が得られ
る。
【0166】さらに、請求項11の発明によれば、推定
回転速度の周波数に比例する第1及び第2のカットオフ
周波数を用いてカットオフ特性を有する微分器と積分器
による演算を行うようにしたので、第1及び第2の信号
を得る際に行う推定周波数情報の乗算及び除算と等価な
処理をカットオフを含めた微分演算及び積分演算処理に
組み込むこと可能となり、信号処理のロジックを簡単化
できる、というさらなる効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態に係る回転速度計測装置の構
成を示す図である。
【図2】第1の実施の形態に係る回転速度計測装置のア
ナログ回路での構成例を示す図である。
【図3】第1の実施の形態に係る回転速度計測装置のロ
ーパスフィルタの周波数特性を示す図である。
【図4】(a)は実車輪速度の時間波形、(b)はセン
サ出力電圧と該電圧の微分値の時間波形、(c)はセン
サ出力絶対値とその微分絶対値の時間波形、(d)はセ
ンサ出力絶対値と微分絶対値の平滑波形、(e)は検出
車輪速度の時間波形を各々示す図である。
【図5】第2の実施の形態に係る回転速度計測装置の構
成を示す図である。
【図6】低域カットオフ周波数可変の積分器の構成を示
す図である。
【図7】低域カットオフ周波数可変の積分器の周波数特
性である。
【図8】第3の実施の形態に係る回転速度計測装置の構
成を示す図である。
【図9】第4の実施の形態に係る回転速度計測装置の構
成を示す図である。
【図10】第5の実施の形態に係る回転速度計測装置の
構成を示す図である。
【図11】第6の実施の形態に係る回転速度計測装置の
構成を示す図である。
【図12】PI推定器の構成を示す図である。
【図13】第7の実施の形態に係る回転速度計測装置の
構成を示す図である。
【図14】第8の実施の形態に係る回転速度計測装置の
構成を示す図である。
【図15】第9の実施の形態に係る回転速度計測装置の
構成を示す図である。
【図16】第10の実施の形態に係る回転速度計測装置
の構成を示す図である。
【図17】第11の実施の形態に係る回転速度計測装置
の構成を示す図である。
【図18】第12の実施の形態に係る回転速度計測装置
の構成を示す図である。
【図19】第8の実施の形態に係る回転速度計測装置の
微分器及び積分器を2次の伝達関数で実現した場合の詳
細な構成例を示す図である。
【図20】第12の実施の形態に係る回転速度計測装置
の微分器及び積分器を2次の伝達関数で実現した場合の
詳細な構成例を示す図である。
【図21】第12の実施の形態に係る回転速度計測装置
の微分器及び積分器を2次の伝達関数で実現すると共に
乗算器及び除算器を減らした場合の詳細な構成例を示す
図である。
【図22】第12の実施の形態に係る回転速度計測装置
の微分器及び積分器を2次の伝達関数で実現すると共に
乗算器及び除算器を減らした場合の詳細な構成例を示す
図である。
【図23】第12の実施の形態に係る回転速度計測装置
の微分器及び積分器を1次の伝達関数で実現すると共に
乗算器及び除算器を減らした場合の詳細な構成例を示す
図である。
【符号の説明】
1 微分器 2a 全波整流器 2b 全波整流器 3a ローパスフィルタ 3b ローパスフィルタ 4 除算器 4d 乗算器 100 回転速度センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小野 英一 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1株式会社豊田中央研究所内 (72)発明者 梅野 孝治 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1株式会社豊田中央研究所内 (72)発明者 山口 裕之 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1株式会社豊田中央研究所内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 検出対象の回転速度に応じて振幅が変化
    すると共に該回転速度に比例又は略比例した周波数で変
    化する回転速度信号を出力する1つの検出手段と、 前記1つの検出手段が出力した回転速度信号を演算処理
    することにより前記回転速度信号に含まれる周波数情報
    と振幅情報とから該周波数情報を抽出し、抽出された周
    波数情報に基づいて前記検出対象の回転速度を計測する
    計測手段と、 を含む回転速度計測装置。
  2. 【請求項2】 検出対象の回転速度に応じて振幅が変化
    すると共に該回転速度に比例又は略比例した周波数で変
    化する回転速度信号を検出する検出手段と、 前記検出手段により検出された回転速度信号に基づい
    て、該回転速度信号に含まれる周波数情報及び振幅情報
    の少なくとも1つを有する第1の信号を得る第1の信号
    処理手段と、 前記検出手段が出力した回転速度信号に基づいて、該回
    転速度信号に含まれる周波数情報及び振幅情報の少なく
    とも1つを有する第2の信号を得る第2の信号処理手段
    と、 前記第1の信号と前記第2の信号とを比較することによ
    って、検出された回転速度信号に含まれる周波数情報と
    振幅情報とから該周波数情報を抽出し、抽出された周波
    数情報に基づいて前記検出対象の回転速度を計測する計
    測手段と、 を含む回転速度計測装置。
  3. 【請求項3】 前記第1の信号処理手段は、検出された
    回転速度信号に基づいて振幅情報を有する前記第1の信
    号を得ると共に、 前記第2の信号処理手段は、検出された回転速度信号を
    時間に関して1階微分した信号に基づいて振幅情報及び
    周波数情報を有する前記第2の信号を得ることを特徴と
    する請求項2の回転速度計測装置。
  4. 【請求項4】 前記第1の信号処理手段は、検出された
    回転速度信号に基づいて振幅情報を有する前記第1の信
    号を得ると共に、 前記第2の信号処理手段は、検出された回転速度信号を
    時間に関して1階積分した信号に基づいて振幅情報及び
    周波数情報を有する前記第2の信号を得ることを特徴と
    する請求項2の回転速度計測装置。
  5. 【請求項5】 前記第1の信号処理手段は、検出された
    回転速度信号を時間に関して1階微分した信号に基づい
    て振幅情報及び周波数情報を有する前記第1の信号を得
    ると共に、 前記第2の信号処理手段は、検出された回転速度信号を
    時間に関して1階積分した信号に基づいて振幅情報及び
    周波数情報を有する前記第2の信号を得ることを特徴と
    する請求項2の回転速度計測装置。
  6. 【請求項6】 前記第1の信号処理手段は、検出された
    回転速度信号に基づいて振幅情報を有する前記第1の信
    号を得ると共に、 前記第2の信号処理手段は、検出された回転速度信号を
    時間に関して2階微分した信号に基づいて振幅情報及び
    周波数情報を有する前記第2の信号を得ることを特徴と
    する請求項2の回転速度計測装置。
  7. 【請求項7】 前記第1の信号処理手段は、検出された
    回転速度信号に基づいて振幅情報を有する前記第1の信
    号を得ると共に、 前記第2の信号処理手段は、検出された回転速度信号を
    時間に関して2階積分した信号に基づいて振幅情報及び
    周波数情報を有する前記第2の信号を得ることを特徴と
    する請求項2の回転速度計測装置。
  8. 【請求項8】 前記計測手段は、 前記第1の信号を前記第2の信号により除算又は前記第
    2の信号を前記第1の信号により除算することにより前
    記周波数情報を抽出することを特徴とする請求項2乃至
    請求項7のいずれか1項の回転速度計測装置。
  9. 【請求項9】 検出対象の回転速度に応じて振幅が変化
    すると共に該回転速度に比例又は略比例した周波数で変
    化する回転速度信号を検出する検出手段と、 入力された推定回転速度に基づく推定周波数情報、検出
    された回転速度信号に基づく振幅情報及び周波数情報の
    うち少なくとも1つを有する第1の信号を得る第1の信
    号処理手段と、 入力された推定回転速度に基づく推定周波数情報、検出
    された回転速度信号に基づく振幅情報及び周波数情報の
    うち少なくとも1つを有し、かつ推定回転速度が実際の
    回転速度と等しくなるときに前記第1の信号と等しくな
    る第2の信号を得る第2の信号処理手段と、 前記第1の信号と前記第2の信号とに基づいて第1の信
    号と第2の信号とが等しくなるような推定回転速度を演
    算し、前記第1の信号処理手段及び前記第2の信号処理
    手段の少なくともいずれかに演算された推定回転速度を
    入力する演算手段と、 を含む回転速度計測装置。
  10. 【請求項10】 前記第1の信号処理手段は、検出され
    た回転速度信号を時間に関して1階微分した信号と入力
    された推定回転速度とに基づいて振幅情報、周波数情報
    及び推定周波数情報を有する前記第1の信号を得ると共
    に、 前記第2の信号処理手段は、検出された回転速度信号を
    時間に関して1階積分した信号と入力された推定回転速
    度とに基づいて振幅情報、周波数情報及び推定周波数情
    報を有し、かつ推定回転速度が実際の回転速度と等しく
    なるときに前記第1の信号と等しくなる前記第2の信号
    を得ることを特徴とする請求項9の回転速度計測装置。
  11. 【請求項11】 前記第1の信号処理手段は、 入力された推定回転速度の周波数に比例する周波数を第
    1のカットオフ周波数として、第1のカットオフ周波数
    以下の回転速度信号の周波数成分を時間に関して1階微
    分し、第1のカットオフ周波数以上の高周波数成分をカ
    ットする微分手段を含むと共に、 前記第2の信号処理手段は、 入力された推定回転速度の周波数に比例する周波数を第
    2のカットオフ周波数として、第2のカットオフ周波数
    以上の回転速度信号の周波数成分を時間に関して1階微
    分し、第2のカットオフ周波数以下の低周波数成分をカ
    ットする積分手段を含むことを特徴とする請求項10の
    回転速度計測装置。
JP28084696A 1996-02-14 1996-10-23 回転速度計測装置 Pending JPH09281125A (ja)

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JP8-27145 1996-02-14
JP2714596 1996-02-14
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