JPH09277841A - クランク室過給式多気筒エンジン搭載車両 - Google Patents
クランク室過給式多気筒エンジン搭載車両Info
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- JPH09277841A JPH09277841A JP9150296A JP9150296A JPH09277841A JP H09277841 A JPH09277841 A JP H09277841A JP 9150296 A JP9150296 A JP 9150296A JP 9150296 A JP9150296 A JP 9150296A JP H09277841 A JPH09277841 A JP H09277841A
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- Japan
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- engine
- cylinder
- intake
- system means
- chamber
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 充填効率にバラツキが生じないようにしたク
ランク室過給式多気筒エンジン搭載車両を提供するこ
と。 【解決手段】 クランク室過給式多気筒エンジン搭載車
両は、複数のシリンダを有し、クランク室内において新
気を加圧し、加圧した新気を、各気筒毎に加圧吸気通路
及び吸気バルブを含む加圧吸気系手段を介して各気筒の
燃焼室に導くとともに、燃焼室から排気バルブを含む排
気系手段により排気を排出するようにする一方、複数の
シリンダをシリンダ中心を通る面を境に一方側に各気筒
毎の前記加圧吸気系手段を配置し、他方側に各気筒毎の
前記排気系手段を配置したクランク室過給式多気筒エン
ジンを、該エンジンのクランク軸が車体進行方向に対し
て垂直に、且つ車体の水平面に対して平行になり、ま
た、該エンジンのシリンダがクランク軸を通る水平面に
対して上側になるように搭載している。
ランク室過給式多気筒エンジン搭載車両を提供するこ
と。 【解決手段】 クランク室過給式多気筒エンジン搭載車
両は、複数のシリンダを有し、クランク室内において新
気を加圧し、加圧した新気を、各気筒毎に加圧吸気通路
及び吸気バルブを含む加圧吸気系手段を介して各気筒の
燃焼室に導くとともに、燃焼室から排気バルブを含む排
気系手段により排気を排出するようにする一方、複数の
シリンダをシリンダ中心を通る面を境に一方側に各気筒
毎の前記加圧吸気系手段を配置し、他方側に各気筒毎の
前記排気系手段を配置したクランク室過給式多気筒エン
ジンを、該エンジンのクランク軸が車体進行方向に対し
て垂直に、且つ車体の水平面に対して平行になり、ま
た、該エンジンのシリンダがクランク軸を通る水平面に
対して上側になるように搭載している。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、クランク室内の容
積変化を利用して過給するようにしたクランク室過給式
エンジンを搭載した車両に関する。
積変化を利用して過給するようにしたクランク室過給式
エンジンを搭載した車両に関する。
【0002】
【従来の技術】本件出願人は、この種のクランク室過給
式エンジンとして、クランク室、クランクウェブ、及び
ピストンで囲まれたコンロッド収納室をコンロッドによ
り吸入室と圧縮室とに区分けし、前記コンロッドの揺動
によりコンロッド収納室に吸入した空気を圧縮して燃焼
室に過給するように構成したものを既に提案している
(特開平6−93869号公報参照)。このように構成
されたクランク室過給式エンジンによれば、クランク軸
が1回転する毎にコンロッドにより掃かれる容積分の新
気を燃焼室に圧送することができ、エンジン出力を向上
させることができるようになる。
式エンジンとして、クランク室、クランクウェブ、及び
ピストンで囲まれたコンロッド収納室をコンロッドによ
り吸入室と圧縮室とに区分けし、前記コンロッドの揺動
によりコンロッド収納室に吸入した空気を圧縮して燃焼
室に過給するように構成したものを既に提案している
(特開平6−93869号公報参照)。このように構成
されたクランク室過給式エンジンによれば、クランク軸
が1回転する毎にコンロッドにより掃かれる容積分の新
気を燃焼室に圧送することができ、エンジン出力を向上
させることができるようになる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記した構成
のクランク室過給式エンジンは各気筒毎に空気を圧縮す
るため、各気筒の吸排気温度や加圧空気温度にバラツキ
が生じると充填効率にバラツキが生じてエンジン出力に
影響を及ぼすという問題がある。特に車両においては、
走行風等によりエンジンが冷却されるので、上記した構
成のクランク室過給式エンジンを車両に搭載する場合に
は、走行風等の吸排気温度や加圧空気温度に影響を及ぼ
す様々な条件を考慮して充填効率のバラツキを無くすこ
とが重要な課題となっている。本発明は、上記した課題
を解決し、充填効率にバラツキが生じないようにしたク
ランク室過給式多気筒エンジン搭載車両を提供すること
を目的としている。
のクランク室過給式エンジンは各気筒毎に空気を圧縮す
るため、各気筒の吸排気温度や加圧空気温度にバラツキ
が生じると充填効率にバラツキが生じてエンジン出力に
影響を及ぼすという問題がある。特に車両においては、
走行風等によりエンジンが冷却されるので、上記した構
成のクランク室過給式エンジンを車両に搭載する場合に
は、走行風等の吸排気温度や加圧空気温度に影響を及ぼ
す様々な条件を考慮して充填効率のバラツキを無くすこ
とが重要な課題となっている。本発明は、上記した課題
を解決し、充填効率にバラツキが生じないようにしたク
ランク室過給式多気筒エンジン搭載車両を提供すること
を目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、本発明のクランク室過給式多気筒エンジン搭載
車両は、複数のシリンダを有し、クランク室内において
新気を加圧し、加圧した新気を、各気筒毎に加圧吸気通
路及び吸気バルブを含む加圧吸気系手段を介して各気筒
の燃焼室に導くとともに、燃焼室から排気バルブを含む
排気系手段により排気を排出するようにする一方、複数
のシリンダをシリンダ中心を通る面を境に一方側に各気
筒毎の前記加圧吸気系手段を配置し、他方側に各気筒毎
の前記排気系手段を配置したクランク室過給式多気筒エ
ンジンを、該エンジンのクランク軸が車体進行方向に対
して垂直に、且つ車体の水平面に対して平行になり、ま
た、該エンジンのシリンダがクランク軸を通る水平面に
対して上側になるように搭載したことを特徴とするもの
である。
ために、本発明のクランク室過給式多気筒エンジン搭載
車両は、複数のシリンダを有し、クランク室内において
新気を加圧し、加圧した新気を、各気筒毎に加圧吸気通
路及び吸気バルブを含む加圧吸気系手段を介して各気筒
の燃焼室に導くとともに、燃焼室から排気バルブを含む
排気系手段により排気を排出するようにする一方、複数
のシリンダをシリンダ中心を通る面を境に一方側に各気
筒毎の前記加圧吸気系手段を配置し、他方側に各気筒毎
の前記排気系手段を配置したクランク室過給式多気筒エ
ンジンを、該エンジンのクランク軸が車体進行方向に対
して垂直に、且つ車体の水平面に対して平行になり、ま
た、該エンジンのシリンダがクランク軸を通る水平面に
対して上側になるように搭載したことを特徴とするもの
である。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に示した一実施例
を参照して本発明に係るクランク室過給式多気筒エンジ
ン搭載車両の実施の形態について説明する。
を参照して本発明に係るクランク室過給式多気筒エンジ
ン搭載車両の実施の形態について説明する。
【0006】(雪上車両の説明)始めに、図1〜図4を
参照して、クランク室過給式多気筒エンジンを搭載した
雪上車両の一実施例について説明する。図1は雪上車両
の一部断面概略側面図、図2は、車体とエンジンとの位
置関係を示す図1に示した雪上車両の概略上面図、図3
は、図1におけるエンジン部分の拡大断面図、図4は図
3におけるA−A断面図を各々示している。尚、図1、
2、及び3中、矢印Fは車両の前進方向、矢印Wは走行
冷却風、又符号Sは水平面を各々示している。また、以
下の説明において左右方向及び前後方向は全て車両を基
準にする。図中100は雪上車両を示している。この雪
上車両100は、後部にシート102が設けられ、前記
シート102の下方に無端ベルトから成る走行用トラッ
ク104を備えている。このトラック104は、その前
部に設けられた駆動輪106を介してエンジン1によっ
て回転駆動される。前記エンジン1は、車体前側を覆う
シュラウド108内において、図3に示すように、防振
マウント200を介して車体フレーム108Aに載置さ
れており、また、車体前側の下方には左右一対の走行板
110が設けられている。これら走行板110は、ハン
ドル112の操作によって操舵されるように構成されて
いる。前記シュラウド108の前方及びシート102の
両側に対応する位置には空気取入孔128及び空気排出
孔130が形成されている。これにより、走行中に空気
取入孔128から吸気排出孔130に流れる走行冷却風
Wでエンジン1が冷却され、かつ暖気がシュラウド10
8内に溜まらないようにしている。前記エンジン1は、
そのクランク軸29の軸線が車両100の進行方向Fに
直交し、かつ車両100の水平面Sに対して平行にな
り、さらに、そのシリンダボア11が前記水平面Sに対
して略垂直になるように配置されており、そのクランク
軸29のクランクケース3から突出した部分には駆動プ
ーリ114が設けられている。この駆動プーリ114
は、クランク軸29に固定された固定半体114aと、
軸方向に摺動可能に、かつ回転方向には固定して設けら
れた可動半体114bとから成る。前記可動半体114
bの外側には、エンジン1の回転数が上がり、かつ、ク
ランク軸29の回転速度が高くなるに比例して可動半体
114bを固定半体114a側に押圧し、クランク軸2
9の回転速度が遅くなるに比例して可動半体114bを
固定半体114aから離れる方向に戻すように遠心重り
(図示せず)及びスプリング(図示せず)等が配置され
ており、その外側がカバー116で覆われている。前記
エンジン1の後方にはクランク軸29と平行に従動軸1
18が配置されており、この従動軸118の、前記駆動
プーリ114に対応する側の端部には、従動プーリ12
0が設けられている。この従動プーリ120は、従動軸
118に一体に固定された固定半体120aと、軸方向
に摺動可能に、かつ回転方向には固定された可動半体1
20bとから構成されている。尚、前記従動プーリ12
0における可動半体120bは、図示していない付勢装
置によって、固定半体120a側に付勢されている。ま
た、前記従動軸118には駆動ギヤ122が固定されて
いる。この駆動ギヤ122は従動プーリ120の固定半
体120aに固定されている。前記駆動ギヤ122は、
前記走行用トラック104の駆動輪106に一体に設け
られた従動ギヤ124に噛合している。上記した駆動プ
ーリ114と従動プーリ120との間にはVベルト12
6が巻回されており、これにより、クランク軸29から
のエンジン出力が駆動プーリ144、従動プーリ12
0、駆動ギヤ122及び従動ギヤ124を介して、駆動
輪106に伝達され、走行用トラック104を回転駆動
させて車両100を走行させる。
参照して、クランク室過給式多気筒エンジンを搭載した
雪上車両の一実施例について説明する。図1は雪上車両
の一部断面概略側面図、図2は、車体とエンジンとの位
置関係を示す図1に示した雪上車両の概略上面図、図3
は、図1におけるエンジン部分の拡大断面図、図4は図
3におけるA−A断面図を各々示している。尚、図1、
2、及び3中、矢印Fは車両の前進方向、矢印Wは走行
冷却風、又符号Sは水平面を各々示している。また、以
下の説明において左右方向及び前後方向は全て車両を基
準にする。図中100は雪上車両を示している。この雪
上車両100は、後部にシート102が設けられ、前記
シート102の下方に無端ベルトから成る走行用トラッ
ク104を備えている。このトラック104は、その前
部に設けられた駆動輪106を介してエンジン1によっ
て回転駆動される。前記エンジン1は、車体前側を覆う
シュラウド108内において、図3に示すように、防振
マウント200を介して車体フレーム108Aに載置さ
れており、また、車体前側の下方には左右一対の走行板
110が設けられている。これら走行板110は、ハン
ドル112の操作によって操舵されるように構成されて
いる。前記シュラウド108の前方及びシート102の
両側に対応する位置には空気取入孔128及び空気排出
孔130が形成されている。これにより、走行中に空気
取入孔128から吸気排出孔130に流れる走行冷却風
Wでエンジン1が冷却され、かつ暖気がシュラウド10
8内に溜まらないようにしている。前記エンジン1は、
そのクランク軸29の軸線が車両100の進行方向Fに
直交し、かつ車両100の水平面Sに対して平行にな
り、さらに、そのシリンダボア11が前記水平面Sに対
して略垂直になるように配置されており、そのクランク
軸29のクランクケース3から突出した部分には駆動プ
ーリ114が設けられている。この駆動プーリ114
は、クランク軸29に固定された固定半体114aと、
軸方向に摺動可能に、かつ回転方向には固定して設けら
れた可動半体114bとから成る。前記可動半体114
bの外側には、エンジン1の回転数が上がり、かつ、ク
ランク軸29の回転速度が高くなるに比例して可動半体
114bを固定半体114a側に押圧し、クランク軸2
9の回転速度が遅くなるに比例して可動半体114bを
固定半体114aから離れる方向に戻すように遠心重り
(図示せず)及びスプリング(図示せず)等が配置され
ており、その外側がカバー116で覆われている。前記
エンジン1の後方にはクランク軸29と平行に従動軸1
18が配置されており、この従動軸118の、前記駆動
プーリ114に対応する側の端部には、従動プーリ12
0が設けられている。この従動プーリ120は、従動軸
118に一体に固定された固定半体120aと、軸方向
に摺動可能に、かつ回転方向には固定された可動半体1
20bとから構成されている。尚、前記従動プーリ12
0における可動半体120bは、図示していない付勢装
置によって、固定半体120a側に付勢されている。ま
た、前記従動軸118には駆動ギヤ122が固定されて
いる。この駆動ギヤ122は従動プーリ120の固定半
体120aに固定されている。前記駆動ギヤ122は、
前記走行用トラック104の駆動輪106に一体に設け
られた従動ギヤ124に噛合している。上記した駆動プ
ーリ114と従動プーリ120との間にはVベルト12
6が巻回されており、これにより、クランク軸29から
のエンジン出力が駆動プーリ144、従動プーリ12
0、駆動ギヤ122及び従動ギヤ124を介して、駆動
輪106に伝達され、走行用トラック104を回転駆動
させて車両100を走行させる。
【0007】(エンジンの説明)以下、前記雪上車両1
00に搭載されたクランク室過給エンジン1の構成につ
いて、詳細に説明する。図面に示すように、クランク室
過給エンジン1は2つの気筒を並設した水冷式4サイク
ル2気筒エンジンであり、クランクケース3、シリンダ
ブロック5、シリンダヘッド7、及びヘッドカバー9を
積層締結して構成されている。
00に搭載されたクランク室過給エンジン1の構成につ
いて、詳細に説明する。図面に示すように、クランク室
過給エンジン1は2つの気筒を並設した水冷式4サイク
ル2気筒エンジンであり、クランクケース3、シリンダ
ブロック5、シリンダヘッド7、及びヘッドカバー9を
積層締結して構成されている。
【0008】(燃焼室周辺構造について)前記シリンダ
ブロック5には2つのシリンダボア11が左右に平行に
形成されており(図4参照)、シリンダヘッド7の、各
シリンダボア11に対応する部分には燃焼室13を形成
する燃焼凹部(符号なし)が各々形成されている。ま
た、シリンダヘッド7の前記燃焼凹部には吸気ポート1
5及び排気ポート17がそれぞれ開口しており、吸気ポ
ート15はシリンダヘッド7の前側に、排気ポート17
はシリンダヘッド7の後側にそれぞれ導出されている。
また、吸気ポート15の燃焼室13側開口には吸気バル
ブ19が、排気ポート17の燃焼室13側開口には排気
バルブ21が各開口を開閉自在に配置されている(図3
参照)。
ブロック5には2つのシリンダボア11が左右に平行に
形成されており(図4参照)、シリンダヘッド7の、各
シリンダボア11に対応する部分には燃焼室13を形成
する燃焼凹部(符号なし)が各々形成されている。ま
た、シリンダヘッド7の前記燃焼凹部には吸気ポート1
5及び排気ポート17がそれぞれ開口しており、吸気ポ
ート15はシリンダヘッド7の前側に、排気ポート17
はシリンダヘッド7の後側にそれぞれ導出されている。
また、吸気ポート15の燃焼室13側開口には吸気バル
ブ19が、排気ポート17の燃焼室13側開口には排気
バルブ21が各開口を開閉自在に配置されている(図3
参照)。
【0009】(吸排気バルブ動弁機構について)前記吸
気バルブ19及び排気バルブ21は、それぞれバルブス
プリング23により閉方向に付勢されており、各バルブ
19及び21の上方には、各バルブ19及び21を前記
バルブスプリング23の力に抗して開弁させる動弁機構
が設けられている。前記動弁機構は各バルブ19及び2
1に対応するカムノーズを備えたカム軸25を有し、こ
のカム軸25の一端はスプロケット27及びチェーン2
8を介してクランク軸29に連結されている(図4参
照)。また、カム軸25の前後には、カム軸25と平行
にロッカシャフト31が配置されており、各ロッカシャ
フト31にはロッカアーム33が揺動可能に装着されて
いる(図3参照)。各ロッカアーム33はその一端部が
カム軸25のカムノーズに当接し、他端部が対応するバ
ルブ19及び21の後端部に当接している。従って、ク
ランク軸25の回転に応じてカム軸25が回転すると、
各カムノーズが所定のタイミングで対応するロッカアー
ム33を押し、ロッカアーム33が対応するバルブ19
又は21をバルブスプリング23の力に抗して押圧して
対応する吸気ポート15又は排気ポート17を開弁す
る。
気バルブ19及び排気バルブ21は、それぞれバルブス
プリング23により閉方向に付勢されており、各バルブ
19及び21の上方には、各バルブ19及び21を前記
バルブスプリング23の力に抗して開弁させる動弁機構
が設けられている。前記動弁機構は各バルブ19及び2
1に対応するカムノーズを備えたカム軸25を有し、こ
のカム軸25の一端はスプロケット27及びチェーン2
8を介してクランク軸29に連結されている(図4参
照)。また、カム軸25の前後には、カム軸25と平行
にロッカシャフト31が配置されており、各ロッカシャ
フト31にはロッカアーム33が揺動可能に装着されて
いる(図3参照)。各ロッカアーム33はその一端部が
カム軸25のカムノーズに当接し、他端部が対応するバ
ルブ19及び21の後端部に当接している。従って、ク
ランク軸25の回転に応じてカム軸25が回転すると、
各カムノーズが所定のタイミングで対応するロッカアー
ム33を押し、ロッカアーム33が対応するバルブ19
又は21をバルブスプリング23の力に抗して押圧して
対応する吸気ポート15又は排気ポート17を開弁す
る。
【0010】(ピストン及びコンロッドについて)前記
シリンダブロック5の各シリンダボア11にはピストン
35が各々摺動自在に挿入配置されている。前記ピスト
ン35には、ピストンピン及び軸受け(共に符号なし)
を介してコンロッド37の小端部が連結されており、こ
のコンロッド37の大端部はクランク軸29のクランク
ピン39に軸受け(符号なし)を介して連結されている
(図3参照)。
シリンダブロック5の各シリンダボア11にはピストン
35が各々摺動自在に挿入配置されている。前記ピスト
ン35には、ピストンピン及び軸受け(共に符号なし)
を介してコンロッド37の小端部が連結されており、こ
のコンロッド37の大端部はクランク軸29のクランク
ピン39に軸受け(符号なし)を介して連結されている
(図3参照)。
【0011】(クランク軸の説明)クランク軸29は、
円板状に形成された複数(各気筒に2枚、本実施例では
2気筒なので4枚)のクランクウェブ41同士を、クラ
ンクウェブ41に一体に形成された前記クランクピン3
9で連結して構成されており、各クランクウェブ41に
はジャーナル部45が一体に形成され、これらジャーナ
ル部45がクランクケース3にジャーナル軸受け(符号
なし)を介して支持されている。ジャーナル軸受は各々
シール付きの軸受で、後述する各気筒毎のクランク隔室
50を気密にし、且つ各クランク隔室50への外部から
の水分等の侵入を防止している。また、図4において一
番左側(即ち、車両に対して右側)に位置するクランク
ウェブ41のジャーナル部45はクランクケース3の外
方に突出しており、該突出部には発電機47が取り付け
られている。また、図4において一番右側(即ち、車両
に対して左側)に位置するクランクウェブ41のジャー
ナル部45もクランクケース3から突出して右方に伸び
ており、この突出部に駆動プーリ114が設けられてい
る。
円板状に形成された複数(各気筒に2枚、本実施例では
2気筒なので4枚)のクランクウェブ41同士を、クラ
ンクウェブ41に一体に形成された前記クランクピン3
9で連結して構成されており、各クランクウェブ41に
はジャーナル部45が一体に形成され、これらジャーナ
ル部45がクランクケース3にジャーナル軸受け(符号
なし)を介して支持されている。ジャーナル軸受は各々
シール付きの軸受で、後述する各気筒毎のクランク隔室
50を気密にし、且つ各クランク隔室50への外部から
の水分等の侵入を防止している。また、図4において一
番左側(即ち、車両に対して右側)に位置するクランク
ウェブ41のジャーナル部45はクランクケース3の外
方に突出しており、該突出部には発電機47が取り付け
られている。また、図4において一番右側(即ち、車両
に対して左側)に位置するクランクウェブ41のジャー
ナル部45もクランクケース3から突出して右方に伸び
ており、この突出部に駆動プーリ114が設けられてい
る。
【0012】(シリンダブロック及びクランクケースの
説明)特に、図4を参照すると分かるように、シリンダ
ブロック5には、その下端よりさらに下方に突出し、シ
リンダボア11の下方部分を画定している嵌合部51が
シリンダボア毎に一体に形成されており、クランクケー
ス3の上部には、シリンダブロック5とクランクケース
3とを結合した時に、前記嵌合部51が押入される嵌合
孔52が形成されている。また、前記クランクケース3
は、その内部にクランク軸29と直交する隔壁49が形
成されており、この隔壁49によって、その内部をシリ
ンダボア11に対応する二つのクランク隔室50に区画
している。
説明)特に、図4を参照すると分かるように、シリンダ
ブロック5には、その下端よりさらに下方に突出し、シ
リンダボア11の下方部分を画定している嵌合部51が
シリンダボア毎に一体に形成されており、クランクケー
ス3の上部には、シリンダブロック5とクランクケース
3とを結合した時に、前記嵌合部51が押入される嵌合
孔52が形成されている。また、前記クランクケース3
は、その内部にクランク軸29と直交する隔壁49が形
成されており、この隔壁49によって、その内部をシリ
ンダボア11に対応する二つのクランク隔室50に区画
している。
【0013】(コンロッド収納室の構成)前記クランク
ケース3の上部と、クランクケース3の各クランク隔室
50におけるクランク軸29と直交する前後内壁とのコ
ンロッド37の移動範囲に対応する部分には、左右方向
の幅がコンロッド37の左右方向の厚みより僅かに大き
い切欠き53が形成され、コンロッド37が切欠き53
を左右に区画しつつ通過可能とされている。また、前記
シリンダブロック5の各嵌合部51におけるコンロッド
37の移動範囲に対応する部分にも、左右方向の幅がコ
ンロッド37の左右方向の厚みより僅かに大きい切欠き
55が形成されコンロッド37が通過可能とされてい
る。これらの切欠き53及び55は、それらの表面が面
一になるように形成され、かつコンロッド37の移動時
に対応する切欠き53及び55の表面とコンロッド37
の左右側面とが密閉的に相対するように寸法決めされて
いる。また、前記クランクケース3の各クランク隔室5
0の内周壁57はクランク軸29を囲むように円弧状に
形成されており(図3参照)、この内周壁57は、コン
ロッド37の移動時に、その表面とコンロッド37の大
端部の外周表面とが密閉的に相対するように寸法決めさ
れている。さらに、クランクケース3の各クランク隔室
50におけるクランク軸29と直交する壁面にはクラン
クウェブ41が収容配置される円形の収容凹部59が形
成されている。各クランクウェブ41は、その周囲に少
なくともクランクケース3より硬質の材料で形成された
密閉リング61を取り付けた状態で、前記クランクケー
ス3における収容凹部59に収納されている。また、前
記円形の収容凹部59の密閉リング61の外面が当接す
る部位には、不図示の耐磨耗性のリング状部材が鋳込ま
れており、クランク軸回転中に、密閉リング61の外面
がこの耐磨耗性リング状部材に接触摺接してシール作用
が得られるように構成されている。また、各クランクウ
ェブ41の寸法は、そのコンロッド側の表面とコンロッ
ド37の左右側面とがコンロッド移動時に密閉的に相対
するように寸法決めされている。また、図3を参照する
と分かるように、前記ピストン35の内側には三角形状
の凹部35aが形成されており、ピストン35のスカー
ト部における前記凹部35aに対応する部分にはコンロ
ッド37が通過可能な切欠き35bが形成されている。
前記ピストン35の凹部35aにはコンロッド37の小
端部が挿入配置されており、この凹部35aの半円筒状
の内周部のピストンピン中心からの半径は、コンロッド
37の小端部の外周のピストンピン中心からの半径より
ごく僅か大きくされており、かつ、凹部35a及び切欠
き35bの左右方向の内幅は、コンロッド37の左右方
向の厚みよりごく僅か大きくされている。これにより、
コンロッドの移動時に、ピストン35部においても、コ
ンロッド37の前後の空間が互いにコンロッド37によ
って密閉的に区画される。
ケース3の上部と、クランクケース3の各クランク隔室
50におけるクランク軸29と直交する前後内壁とのコ
ンロッド37の移動範囲に対応する部分には、左右方向
の幅がコンロッド37の左右方向の厚みより僅かに大き
い切欠き53が形成され、コンロッド37が切欠き53
を左右に区画しつつ通過可能とされている。また、前記
シリンダブロック5の各嵌合部51におけるコンロッド
37の移動範囲に対応する部分にも、左右方向の幅がコ
ンロッド37の左右方向の厚みより僅かに大きい切欠き
55が形成されコンロッド37が通過可能とされてい
る。これらの切欠き53及び55は、それらの表面が面
一になるように形成され、かつコンロッド37の移動時
に対応する切欠き53及び55の表面とコンロッド37
の左右側面とが密閉的に相対するように寸法決めされて
いる。また、前記クランクケース3の各クランク隔室5
0の内周壁57はクランク軸29を囲むように円弧状に
形成されており(図3参照)、この内周壁57は、コン
ロッド37の移動時に、その表面とコンロッド37の大
端部の外周表面とが密閉的に相対するように寸法決めさ
れている。さらに、クランクケース3の各クランク隔室
50におけるクランク軸29と直交する壁面にはクラン
クウェブ41が収容配置される円形の収容凹部59が形
成されている。各クランクウェブ41は、その周囲に少
なくともクランクケース3より硬質の材料で形成された
密閉リング61を取り付けた状態で、前記クランクケー
ス3における収容凹部59に収納されている。また、前
記円形の収容凹部59の密閉リング61の外面が当接す
る部位には、不図示の耐磨耗性のリング状部材が鋳込ま
れており、クランク軸回転中に、密閉リング61の外面
がこの耐磨耗性リング状部材に接触摺接してシール作用
が得られるように構成されている。また、各クランクウ
ェブ41の寸法は、そのコンロッド側の表面とコンロッ
ド37の左右側面とがコンロッド移動時に密閉的に相対
するように寸法決めされている。また、図3を参照する
と分かるように、前記ピストン35の内側には三角形状
の凹部35aが形成されており、ピストン35のスカー
ト部における前記凹部35aに対応する部分にはコンロ
ッド37が通過可能な切欠き35bが形成されている。
前記ピストン35の凹部35aにはコンロッド37の小
端部が挿入配置されており、この凹部35aの半円筒状
の内周部のピストンピン中心からの半径は、コンロッド
37の小端部の外周のピストンピン中心からの半径より
ごく僅か大きくされており、かつ、凹部35a及び切欠
き35bの左右方向の内幅は、コンロッド37の左右方
向の厚みよりごく僅か大きくされている。これにより、
コンロッドの移動時に、ピストン35部においても、コ
ンロッド37の前後の空間が互いにコンロッド37によ
って密閉的に区画される。
【0014】(コンロッド収納室の作用)上記した構成
により、各クランク隔室50、各クランクウェブ41、
及び各ピストン35で囲まれたコンロッド収容室60
が、シリンダボア11毎に形成される。これにより、コ
ンロッド37の移動中、即ちエンジン駆動中は、コンロ
ッド37の表面が、ピストン内の凹部35aの左右方向
両内面及び半径方向内面、ピストンのスカート部の切欠
き35bの内面、シリンダブロック5の嵌合部51にお
ける切欠き55の左右方向両内面、クランクケース3に
おける切欠き53の左右方向両内面、クランクウェブ4
1のコンロッド側の表面、又はクランクケース3の各ク
ランク隔室50の円弧状に形成された内周面57と密閉
的に相対するので、ピストン35が上死点付近に位置す
る場合を除くクランク角度において、各コンロッド収納
空間はコンロッドによって二つの室(吸入室Aと圧縮室
B)とに区画されることになる。以上説明した構成によ
り、ピストン35が上死点に位置する状態からクランク
軸29が時計方向に回転するに伴い、コンロッド37の
大端部の外周がクランクケース3の内周壁57に近接
し、この時点でコンロッド収容室60が吸入室Aと圧縮
室Bとに区画され、さらにクランク軸29の回転に伴い
一方の室Aに空気が吸入されると共に、他方の室B内の
前行程で吸入された空気が圧縮される容積型過給機構が
構成される。なお、係る容積型過給機構の構成は、上述
の特開平6−93869号公報に詳細に記載されてい
る。なお、各気筒毎に容積型過給機構が独立している場
合でも、クランクケース3内における両気筒の圧縮室B
を互いに連通してもよい。また、本実施例においては各
気筒毎に独立の容積型加圧機構を構成しているが、両気
筒においてクランク角の位相差が小さい場合には両方の
クランクケース3内に形成される圧縮室Bを互いに連通
してもよい。この場合は両気筒で一体の容積型過給機構
を構成していることになる。
により、各クランク隔室50、各クランクウェブ41、
及び各ピストン35で囲まれたコンロッド収容室60
が、シリンダボア11毎に形成される。これにより、コ
ンロッド37の移動中、即ちエンジン駆動中は、コンロ
ッド37の表面が、ピストン内の凹部35aの左右方向
両内面及び半径方向内面、ピストンのスカート部の切欠
き35bの内面、シリンダブロック5の嵌合部51にお
ける切欠き55の左右方向両内面、クランクケース3に
おける切欠き53の左右方向両内面、クランクウェブ4
1のコンロッド側の表面、又はクランクケース3の各ク
ランク隔室50の円弧状に形成された内周面57と密閉
的に相対するので、ピストン35が上死点付近に位置す
る場合を除くクランク角度において、各コンロッド収納
空間はコンロッドによって二つの室(吸入室Aと圧縮室
B)とに区画されることになる。以上説明した構成によ
り、ピストン35が上死点に位置する状態からクランク
軸29が時計方向に回転するに伴い、コンロッド37の
大端部の外周がクランクケース3の内周壁57に近接
し、この時点でコンロッド収容室60が吸入室Aと圧縮
室Bとに区画され、さらにクランク軸29の回転に伴い
一方の室Aに空気が吸入されると共に、他方の室B内の
前行程で吸入された空気が圧縮される容積型過給機構が
構成される。なお、係る容積型過給機構の構成は、上述
の特開平6−93869号公報に詳細に記載されてい
る。なお、各気筒毎に容積型過給機構が独立している場
合でも、クランクケース3内における両気筒の圧縮室B
を互いに連通してもよい。また、本実施例においては各
気筒毎に独立の容積型加圧機構を構成しているが、両気
筒においてクランク角の位相差が小さい場合には両方の
クランクケース3内に形成される圧縮室Bを互いに連通
してもよい。この場合は両気筒で一体の容積型過給機構
を構成していることになる。
【0015】(吸気系の説明)クランクケース3の吸入
室A側には、吸気系手段が設けられている。この吸気系
手段は、吸気室ハウジング75、吸気管77、気化器7
9、及びエアクリーナ81から成る。前記吸気室ハウジ
ング75は、二つのハウジング片75a,75bから成
り、内部に吸気室Dを画定している。前記吸気室ハウジ
ング75の一方のハウジング片75aはクランクケース
3に結合され、他方のハウジング片75bには吸気管7
7の一端が連結されている。前記吸気管77は、前記他
方のハウジング片75bから、後方に向かって伸び気化
器79を介してエアクリーナ81に接続されている(図
1〜図3参照)。前記クランクケース3及び前記ハウジ
ング片75aには、各々、吸入室Aと吸気室Dとを連通
する開口が形成されており、ハウジング片75a側の開
口85に、吸入室Aの圧力が吸気室Dの圧力より低くな
ると開くリード弁手段87が設けられている。即ち、新
気は空気が取り入れられる一つのエアクリーナ81、燃
料が霧化混合される一つの気化器79、一つの吸気管7
7を経て、一つの吸気室ハウジング75にいたり、ここ
で、分岐して各気筒毎の開口85より各気筒毎のクラン
ク隔室50、即ちコンロッド収容室60に吸引される。
室A側には、吸気系手段が設けられている。この吸気系
手段は、吸気室ハウジング75、吸気管77、気化器7
9、及びエアクリーナ81から成る。前記吸気室ハウジ
ング75は、二つのハウジング片75a,75bから成
り、内部に吸気室Dを画定している。前記吸気室ハウジ
ング75の一方のハウジング片75aはクランクケース
3に結合され、他方のハウジング片75bには吸気管7
7の一端が連結されている。前記吸気管77は、前記他
方のハウジング片75bから、後方に向かって伸び気化
器79を介してエアクリーナ81に接続されている(図
1〜図3参照)。前記クランクケース3及び前記ハウジ
ング片75aには、各々、吸入室Aと吸気室Dとを連通
する開口が形成されており、ハウジング片75a側の開
口85に、吸入室Aの圧力が吸気室Dの圧力より低くな
ると開くリード弁手段87が設けられている。即ち、新
気は空気が取り入れられる一つのエアクリーナ81、燃
料が霧化混合される一つの気化器79、一つの吸気管7
7を経て、一つの吸気室ハウジング75にいたり、ここ
で、分岐して各気筒毎の開口85より各気筒毎のクラン
ク隔室50、即ちコンロッド収容室60に吸引される。
【0016】(加圧吸気系の説明)また、クランクケー
ス3の圧縮室B側、即ち車両に対して前側には、加圧吸
気系手段が左右に並設されている。この左右二つの加圧
吸気系手段は、クランクケース3に取り付けられた一つ
の各気筒共通の加圧吸気室ハウジング63と、各気筒に
対応する左右二つの加圧吸気管65とから成り、両加圧
吸気管65は両シリンダ中心を通る面を境に一方の側に
吸気バルブ19とともに配置されている。前記加圧吸気
室ハウジング63は、二分割式のハウジング片63a,
63bからなり、一方のハウジング片63aがクランク
ケース3に固定され、他方のハウジング片63bには加
圧吸気管65が接続され、これら二つのハウジング片6
3a,63bで内部に各気筒共通の一つの加圧吸気室C
を形成している。前記加圧吸気管65の他端は、シリン
ダヘッド7に形成された吸気ポート15の一端に接続さ
れており、該加圧吸気管65の途中には、アクセルグリ
ップ(図示せず)の操作に連動して開閉するバタフライ
型スロットル弁67が設けられている。このバタフライ
型スロットル弁67は、吸気系手段を構成する気化器7
9に設けられたスロットル弁(図示せず)と連動して動
くように設けられ、これにより、気化器79が吸気ポー
ト15から離れていることによる応答性の遅れを防止し
ている。クランクケース3と前記ハウジング片63bと
の結合部には、加圧吸気室Cと圧縮室Bとを連通する開
口69が形成されており、この開口69に、加圧吸気室
Cの圧力が圧縮室Bの圧力より低くなると開弁するリー
ド弁手段71が取り付けられている。前記加圧吸気室ハ
ウジング63及び加圧吸気管65には、冷却水が流れる
ウォータジャケット73が形成されており、このウォー
タジャケット73は、シリンダブロック5及びシリンダ
ヘッド7のウォータジャケット(符号なし)と連通して
いる。このウォータジャケット73内を流れる冷却水に
より、コンロッド37で圧縮されて昇温する新気を、加
圧吸気室ハウジング63及び加圧吸気管65において冷
却する。これにより、燃焼室13への新気の充填効率の
低下を防止し、エンジン性能を高く維持することができ
るようになる。なお、加圧吸気室ハウジング63を各気
筒毎に独立とし、左右の加圧吸気系手段を気筒毎に完全
に独立させてもよい。
ス3の圧縮室B側、即ち車両に対して前側には、加圧吸
気系手段が左右に並設されている。この左右二つの加圧
吸気系手段は、クランクケース3に取り付けられた一つ
の各気筒共通の加圧吸気室ハウジング63と、各気筒に
対応する左右二つの加圧吸気管65とから成り、両加圧
吸気管65は両シリンダ中心を通る面を境に一方の側に
吸気バルブ19とともに配置されている。前記加圧吸気
室ハウジング63は、二分割式のハウジング片63a,
63bからなり、一方のハウジング片63aがクランク
ケース3に固定され、他方のハウジング片63bには加
圧吸気管65が接続され、これら二つのハウジング片6
3a,63bで内部に各気筒共通の一つの加圧吸気室C
を形成している。前記加圧吸気管65の他端は、シリン
ダヘッド7に形成された吸気ポート15の一端に接続さ
れており、該加圧吸気管65の途中には、アクセルグリ
ップ(図示せず)の操作に連動して開閉するバタフライ
型スロットル弁67が設けられている。このバタフライ
型スロットル弁67は、吸気系手段を構成する気化器7
9に設けられたスロットル弁(図示せず)と連動して動
くように設けられ、これにより、気化器79が吸気ポー
ト15から離れていることによる応答性の遅れを防止し
ている。クランクケース3と前記ハウジング片63bと
の結合部には、加圧吸気室Cと圧縮室Bとを連通する開
口69が形成されており、この開口69に、加圧吸気室
Cの圧力が圧縮室Bの圧力より低くなると開弁するリー
ド弁手段71が取り付けられている。前記加圧吸気室ハ
ウジング63及び加圧吸気管65には、冷却水が流れる
ウォータジャケット73が形成されており、このウォー
タジャケット73は、シリンダブロック5及びシリンダ
ヘッド7のウォータジャケット(符号なし)と連通して
いる。このウォータジャケット73内を流れる冷却水に
より、コンロッド37で圧縮されて昇温する新気を、加
圧吸気室ハウジング63及び加圧吸気管65において冷
却する。これにより、燃焼室13への新気の充填効率の
低下を防止し、エンジン性能を高く維持することができ
るようになる。なお、加圧吸気室ハウジング63を各気
筒毎に独立とし、左右の加圧吸気系手段を気筒毎に完全
に独立させてもよい。
【0017】(加圧吸気系と吸気系とを連結するバイパ
ス通路)上記した加圧吸気室Cと吸気室Dとは、小径の
バイパス通路88で連通されている。このバイパス通路
88の途中の加圧吸気室Cに近い位置にはバタフライ弁
88aが配置されており、これら両気筒用のバタフライ
弁88aは共にリンク67aにより、アクセル操作に連
動して開閉し、低負荷時(バタフライ式スロットル弁6
7の開度が小さい時)に開となり、中・高負荷時に閉と
なる。なお、加えて、急減速時に先行して閉から開へ動
作するようにしてもよい。バタフライ式スロットル弁6
7の開度が小の時には過給新気量が少なくてよいので、
バタフライ弁88aを開として加圧吸気室Cの圧力を下
げ、コンロッド37のポンプ仕事量を減らし、これによ
りロス馬力が小さくできる。また、急減速時に、加圧吸
気室Cの出口側でバタフライ式スロットル弁67が急閉
されて加圧吸気室C内の圧力が急上昇し、ロス馬力が急
上昇したり、エンジンストールが発生したりする場合に
は、急減速時バタフライ弁88aを開とするとよい。図
3では、前記バイパス通路88はエンジン断面図に重ね
描きしているが、バイパス通路88は図4に示すように
エンジン1の上方を通過している。なお、このバイパス
通路88は、エンジン1の側方を通過させてもよい。前
記したように加圧吸気室Cを各気筒毎に独立して設ける
場合には、各気筒毎の加圧吸気室Cから気筒数のバイパ
ス通路上流管が導かれ、途中で合体し一本のバイパス通
路下流管とされて吸気室Dに連通するようにする。そし
て、前記バタフライ弁88aは、各バイパス通路上流管
毎か、又は合体後のバイパス下流管に配置される。バタ
フライ弁88aをバイパス通路下流管に設ける場合に
は、一つの弁でよい。この場合、或いは、各バイパス通
路上流管毎にバタフライ弁88aを配置する場合におい
ては、、各加圧吸気室Cは、少なくともバタフライ弁8
8aが開となる時、互いに連通することになり、各気筒
における加圧性能に差が出る場合(各部のシール能力が
経時変化した場合に発生する)でも、燃焼室13への充
填新気量のバランスを取ることができ、各気筒における
出力を平準化して振動増大を防止することができる。こ
の特徴は本実施例のように加圧吸気室Cを各気筒共通に
形成した場合でも同様に得られる。
ス通路)上記した加圧吸気室Cと吸気室Dとは、小径の
バイパス通路88で連通されている。このバイパス通路
88の途中の加圧吸気室Cに近い位置にはバタフライ弁
88aが配置されており、これら両気筒用のバタフライ
弁88aは共にリンク67aにより、アクセル操作に連
動して開閉し、低負荷時(バタフライ式スロットル弁6
7の開度が小さい時)に開となり、中・高負荷時に閉と
なる。なお、加えて、急減速時に先行して閉から開へ動
作するようにしてもよい。バタフライ式スロットル弁6
7の開度が小の時には過給新気量が少なくてよいので、
バタフライ弁88aを開として加圧吸気室Cの圧力を下
げ、コンロッド37のポンプ仕事量を減らし、これによ
りロス馬力が小さくできる。また、急減速時に、加圧吸
気室Cの出口側でバタフライ式スロットル弁67が急閉
されて加圧吸気室C内の圧力が急上昇し、ロス馬力が急
上昇したり、エンジンストールが発生したりする場合に
は、急減速時バタフライ弁88aを開とするとよい。図
3では、前記バイパス通路88はエンジン断面図に重ね
描きしているが、バイパス通路88は図4に示すように
エンジン1の上方を通過している。なお、このバイパス
通路88は、エンジン1の側方を通過させてもよい。前
記したように加圧吸気室Cを各気筒毎に独立して設ける
場合には、各気筒毎の加圧吸気室Cから気筒数のバイパ
ス通路上流管が導かれ、途中で合体し一本のバイパス通
路下流管とされて吸気室Dに連通するようにする。そし
て、前記バタフライ弁88aは、各バイパス通路上流管
毎か、又は合体後のバイパス下流管に配置される。バタ
フライ弁88aをバイパス通路下流管に設ける場合に
は、一つの弁でよい。この場合、或いは、各バイパス通
路上流管毎にバタフライ弁88aを配置する場合におい
ては、、各加圧吸気室Cは、少なくともバタフライ弁8
8aが開となる時、互いに連通することになり、各気筒
における加圧性能に差が出る場合(各部のシール能力が
経時変化した場合に発生する)でも、燃焼室13への充
填新気量のバランスを取ることができ、各気筒における
出力を平準化して振動増大を防止することができる。こ
の特徴は本実施例のように加圧吸気室Cを各気筒共通に
形成した場合でも同様に得られる。
【0018】(排気系の説明)また、シリンダヘッド7
における各気筒の排気ポート17には各々排気管89が
接続されている。この排気管89は、下流で合流して車
体右側に向かって伸び、シュラウド108内のエンジン
1の右側に設けられたマフラ装置90に連結されている
(図2及び図4参照)。マフラ装置90の排気尾管90
aは右後方且つ斜め下方を指向して排気を排出する。ま
た、前記排気管89には、図示していないが冷却水が流
れるウォータジャケットが形成されており、このウォー
タジャケットは、シリンダブロック5及びシリンダヘッ
ド7に形成されたウォータジャケット(符号なし)に繋
がっている。両気筒の排気バルブ21及び排気管89
は、両シリンダ中心を通る面を境に加圧吸気系手段と反
対側に配置されている。
における各気筒の排気ポート17には各々排気管89が
接続されている。この排気管89は、下流で合流して車
体右側に向かって伸び、シュラウド108内のエンジン
1の右側に設けられたマフラ装置90に連結されている
(図2及び図4参照)。マフラ装置90の排気尾管90
aは右後方且つ斜め下方を指向して排気を排出する。ま
た、前記排気管89には、図示していないが冷却水が流
れるウォータジャケットが形成されており、このウォー
タジャケットは、シリンダブロック5及びシリンダヘッ
ド7に形成されたウォータジャケット(符号なし)に繋
がっている。両気筒の排気バルブ21及び排気管89
は、両シリンダ中心を通る面を境に加圧吸気系手段と反
対側に配置されている。
【0019】(オイル関係の説明)以上説明したように
構成されたエンジン1におけるクランク軸29及びピス
トン35には、オイル供給手段93を介して2サイクル
オイルが不図示のオイルタンクから供給されている。ま
た、吸気バルブ19及び排気バルブ21の動弁機構に
は、ヘッドカバー9の上面に設けられたオイル供給孔9
5を介して供給された4サイクルオイルが、不図示のオ
イル溜まりにためられ、不図示のオイルポンプにより循
環供給される。
構成されたエンジン1におけるクランク軸29及びピス
トン35には、オイル供給手段93を介して2サイクル
オイルが不図示のオイルタンクから供給されている。ま
た、吸気バルブ19及び排気バルブ21の動弁機構に
は、ヘッドカバー9の上面に設けられたオイル供給孔9
5を介して供給された4サイクルオイルが、不図示のオ
イル溜まりにためられ、不図示のオイルポンプにより循
環供給される。
【0020】(第1実施例特有の効果)以上説明したよ
うに、この第1の実施例に係るエンジン1は、二つのシ
リンダボア11を通る面Yを境に、加圧吸気系手段と吸
排気系手段とが前後に分けて配置されているので(図
1、図2及び図3参照)、各気筒毎の加圧吸気系手段の
長さが不揃いとなることなく、これにより各気筒毎の加
圧吸気系管路の抵抗が大きく不揃いになることがなくな
るので、各気筒毎の出力差が出にくい。また各気筒毎の
加圧吸気系手段は、全てがシリンダボア11を通る面Y
を境として前側でクランク室とシリンダヘッド7とを結
ぶことができるので、エンジン1をコンパクトに形成で
きる。また各気筒毎の加圧吸気系手段を、全てシリンダ
ボア11を通る面Yを境として前側に配置したので、共
通の加圧吸気室Cを形成し易く、上流側の加圧特性に気
筒毎の差が出ても、加圧吸気室Cで加圧特性を均一にす
ることができ、各気筒毎の出力差が出にくくできる。ま
た、各気筒毎の加圧吸気系手段を、全てシリンダボア1
1を通る面Yを境として前側に配置したので、バラフラ
イ型スロットル弁67も全てシリンダボア11を通る面
Yを境として前側に集中配置できるようになり、バタフ
ライ型スロットル弁67の回動駆動用装置(67a)を
コンパクトに構成することができる。また、全ての気筒
において加圧吸気系手段をシリンダボア11を通る面Y
を境として前側に配置する一方、後側に排気系手段を配
置し、さらにシュラウド108の前部に空気取入孔12
8を設け、後部に空気排出孔130を設けて車両走行中
に、走行冷却風Wがシュラウド108内を前方から後方
に向けて流れるように構成している。本実施例では、加
圧吸気室ハウジング63及び加圧吸気管65にウォータ
ジャケット73を形成して、これら二つの加圧吸気管6
5を均一に冷却するようにしており、これに加えて、加
圧吸気系手段を構成する加圧吸気室ハウジング63及び
二つの加圧吸気管65に均一に走行冷却風Wを当ててい
るので、より一層、均一に冷却することができる。従っ
て、各気筒毎の加圧吸気系手段における加圧特性に、不
均一な冷却によるバラツキがなくなり、各気筒毎の出力
差が出にくくできる。加圧吸気系手段を空冷にする場合
には、特に効果的である。また、吸気系手段をシリンダ
ボア11を通る面Yを境に後側、即ち、エンジンの後側
に位置するように配置し、かつ、吸気系手段を構成する
気化器79はエンジン本体の影に隠れるように配置し、
吸気系手段、特に気化器79に走行冷却風Wが直接当た
らないように構成しているので、気化器79がアイシン
グ等を起こすことがない。また、前記空気排出孔130
を、エンジン1に対して上方に形成しているので、走行
冷却風Wがシュラウド108内のエンジン1の上側を通
過して流れ、シュラウド108内の上方に溜まるエンジ
ン1による暖気を効率よくシュラウド108から排気す
ることができる。さらに、吸気系手段と排気系手段とを
上下に分け、排気系手段を構成する排気管89をエンジ
ン1から右側に伸ばし、マフラ装置90をエンジン1の
右側に配置すると共に、吸気系手段を構成する吸気管7
7をエンジン1から後方に伸ばし、エアクリーナ81を
エンジン1の後方に配置し、その吸込口81aを後方に
向けているので、吸気系手段、特にエアクリーナ81の
吸込口81aから吸引される新気が排気系手段の熱影響
を直接受けることがなく、エンジン性能が得やすい。ま
た、前記したように排気系手段を構成するマフラ装置9
0をエンジン1の右側に配置し、エンジン1に隠れない
ようにしているので、走行冷却風Wが十分に当てて冷却
を行うことができる。また、前記したように排気系手段
をエンジン1の右側に配置し、駆動・従動プーリ11
4,120をエンジン1の左側に配置しているので、駆
動・従動プーリ114,120に巻回されるVベルト1
26が、排気系手段の熱影響を受けない。また、吸気系
手段を、シリンダボア11を通る面Yを境として後側に
配置し、かつ、吸気系手段を構成するエアクリーナ81
をエンジン1の後方に配置し、それにより、エンジン1
とエアクリーナ81とを連結する吸気管77を無理な方
向に曲げる必要がなく、また、吸気管77の管長を短く
することができるようにしているので、吸気抵抗を非常
に小さくすることができる。また、全ての気筒において
吸気系手段と排気系手段をシリンダボア11を通る面Y
を境として後側に配置し、且つ上下方向に並設している
ので、エンジンの前後方向の幅を小さくできる。さら
に、第1実施例によれば、加圧吸気室ハウジング及び加
圧吸気管のウォータジャケットをエンジンのウォータジ
ャケットに連通するように構成しているので、加圧吸気
室ハウジング及び加圧吸気管用に別個に冷却水供給ポン
プ等を設ける必要がない。
うに、この第1の実施例に係るエンジン1は、二つのシ
リンダボア11を通る面Yを境に、加圧吸気系手段と吸
排気系手段とが前後に分けて配置されているので(図
1、図2及び図3参照)、各気筒毎の加圧吸気系手段の
長さが不揃いとなることなく、これにより各気筒毎の加
圧吸気系管路の抵抗が大きく不揃いになることがなくな
るので、各気筒毎の出力差が出にくい。また各気筒毎の
加圧吸気系手段は、全てがシリンダボア11を通る面Y
を境として前側でクランク室とシリンダヘッド7とを結
ぶことができるので、エンジン1をコンパクトに形成で
きる。また各気筒毎の加圧吸気系手段を、全てシリンダ
ボア11を通る面Yを境として前側に配置したので、共
通の加圧吸気室Cを形成し易く、上流側の加圧特性に気
筒毎の差が出ても、加圧吸気室Cで加圧特性を均一にす
ることができ、各気筒毎の出力差が出にくくできる。ま
た、各気筒毎の加圧吸気系手段を、全てシリンダボア1
1を通る面Yを境として前側に配置したので、バラフラ
イ型スロットル弁67も全てシリンダボア11を通る面
Yを境として前側に集中配置できるようになり、バタフ
ライ型スロットル弁67の回動駆動用装置(67a)を
コンパクトに構成することができる。また、全ての気筒
において加圧吸気系手段をシリンダボア11を通る面Y
を境として前側に配置する一方、後側に排気系手段を配
置し、さらにシュラウド108の前部に空気取入孔12
8を設け、後部に空気排出孔130を設けて車両走行中
に、走行冷却風Wがシュラウド108内を前方から後方
に向けて流れるように構成している。本実施例では、加
圧吸気室ハウジング63及び加圧吸気管65にウォータ
ジャケット73を形成して、これら二つの加圧吸気管6
5を均一に冷却するようにしており、これに加えて、加
圧吸気系手段を構成する加圧吸気室ハウジング63及び
二つの加圧吸気管65に均一に走行冷却風Wを当ててい
るので、より一層、均一に冷却することができる。従っ
て、各気筒毎の加圧吸気系手段における加圧特性に、不
均一な冷却によるバラツキがなくなり、各気筒毎の出力
差が出にくくできる。加圧吸気系手段を空冷にする場合
には、特に効果的である。また、吸気系手段をシリンダ
ボア11を通る面Yを境に後側、即ち、エンジンの後側
に位置するように配置し、かつ、吸気系手段を構成する
気化器79はエンジン本体の影に隠れるように配置し、
吸気系手段、特に気化器79に走行冷却風Wが直接当た
らないように構成しているので、気化器79がアイシン
グ等を起こすことがない。また、前記空気排出孔130
を、エンジン1に対して上方に形成しているので、走行
冷却風Wがシュラウド108内のエンジン1の上側を通
過して流れ、シュラウド108内の上方に溜まるエンジ
ン1による暖気を効率よくシュラウド108から排気す
ることができる。さらに、吸気系手段と排気系手段とを
上下に分け、排気系手段を構成する排気管89をエンジ
ン1から右側に伸ばし、マフラ装置90をエンジン1の
右側に配置すると共に、吸気系手段を構成する吸気管7
7をエンジン1から後方に伸ばし、エアクリーナ81を
エンジン1の後方に配置し、その吸込口81aを後方に
向けているので、吸気系手段、特にエアクリーナ81の
吸込口81aから吸引される新気が排気系手段の熱影響
を直接受けることがなく、エンジン性能が得やすい。ま
た、前記したように排気系手段を構成するマフラ装置9
0をエンジン1の右側に配置し、エンジン1に隠れない
ようにしているので、走行冷却風Wが十分に当てて冷却
を行うことができる。また、前記したように排気系手段
をエンジン1の右側に配置し、駆動・従動プーリ11
4,120をエンジン1の左側に配置しているので、駆
動・従動プーリ114,120に巻回されるVベルト1
26が、排気系手段の熱影響を受けない。また、吸気系
手段を、シリンダボア11を通る面Yを境として後側に
配置し、かつ、吸気系手段を構成するエアクリーナ81
をエンジン1の後方に配置し、それにより、エンジン1
とエアクリーナ81とを連結する吸気管77を無理な方
向に曲げる必要がなく、また、吸気管77の管長を短く
することができるようにしているので、吸気抵抗を非常
に小さくすることができる。また、全ての気筒において
吸気系手段と排気系手段をシリンダボア11を通る面Y
を境として後側に配置し、且つ上下方向に並設している
ので、エンジンの前後方向の幅を小さくできる。さら
に、第1実施例によれば、加圧吸気室ハウジング及び加
圧吸気管のウォータジャケットをエンジンのウォータジ
ャケットに連通するように構成しているので、加圧吸気
室ハウジング及び加圧吸気管用に別個に冷却水供給ポン
プ等を設ける必要がない。
【0021】(第2実施例の説明)次に、図5及び図6
を参照してクランク室過給式多気筒エンジン搭載車両の
第2の実施例について説明する。図5は雪上車両の一部
断面概略側面図、図6は、車体とエンジンとの位置関係
を示す図5に示した雪上車両の概略上面図を各々示して
いる。尚、本実施例に係るエンジン1は、吸排気系手
段、加圧吸気系手段、及びクランク軸に設けられた駆動
プーリと発電機との取付位置以外の構成は、第1の実施
例で説明したエンジンと同じ構成であるので、エンジン
に係る符号は全て第1実施例と同じ符号を使用し、内部
構成の詳細な説明は省略する。また、本実施例に係る雪
上車は、第1の実施例と同じ構成であるので、雪上車に
係る符号も全て第1実施例と同じ符号を使用する。
を参照してクランク室過給式多気筒エンジン搭載車両の
第2の実施例について説明する。図5は雪上車両の一部
断面概略側面図、図6は、車体とエンジンとの位置関係
を示す図5に示した雪上車両の概略上面図を各々示して
いる。尚、本実施例に係るエンジン1は、吸排気系手
段、加圧吸気系手段、及びクランク軸に設けられた駆動
プーリと発電機との取付位置以外の構成は、第1の実施
例で説明したエンジンと同じ構成であるので、エンジン
に係る符号は全て第1実施例と同じ符号を使用し、内部
構成の詳細な説明は省略する。また、本実施例に係る雪
上車は、第1の実施例と同じ構成であるので、雪上車に
係る符号も全て第1実施例と同じ符号を使用する。
【0022】(雪上車の簡単な説明)図中100は雪上
車両であり、この雪上車両100の車体前側を覆うシュ
ラウド108内には、エンジン1が、そのクランク軸2
9の軸線が車両100の進行方向Fに直交し、かつ車両
100の水平面Sに対して平行になり、さらに、そのシ
リンダボア11が前記水平面Sに対して略垂直になるよ
うに搭載されている。エンジン1のクランク軸29のク
ランクケース3から左側に突出した部分には駆動プーリ
114が設けられている。この駆動プーリ114と、エ
ンジン1の後方の従動軸118に設けられた従動プーリ
120との間にはVベルト126が巻回されている。前
記従動軸118には、チェーンスプロケット123が固
設されており、また、シート102の下方に設けられた
走行用トラック104を駆動する駆動輪106にもチェ
ーンスプロケット125が固設されている。前記従動軸
118側のスプロケット123と駆動輪106側のスプ
ロケット125との間にはチェーン127が巻回されて
おり、これにより、エンジン1からの出力が駆動輪10
6に伝達され、走行用トラック104が回転駆動し、雪
上車両100が走行する。
車両であり、この雪上車両100の車体前側を覆うシュ
ラウド108内には、エンジン1が、そのクランク軸2
9の軸線が車両100の進行方向Fに直交し、かつ車両
100の水平面Sに対して平行になり、さらに、そのシ
リンダボア11が前記水平面Sに対して略垂直になるよ
うに搭載されている。エンジン1のクランク軸29のク
ランクケース3から左側に突出した部分には駆動プーリ
114が設けられている。この駆動プーリ114と、エ
ンジン1の後方の従動軸118に設けられた従動プーリ
120との間にはVベルト126が巻回されている。前
記従動軸118には、チェーンスプロケット123が固
設されており、また、シート102の下方に設けられた
走行用トラック104を駆動する駆動輪106にもチェ
ーンスプロケット125が固設されている。前記従動軸
118側のスプロケット123と駆動輪106側のスプ
ロケット125との間にはチェーン127が巻回されて
おり、これにより、エンジン1からの出力が駆動輪10
6に伝達され、走行用トラック104が回転駆動し、雪
上車両100が走行する。
【0023】(エンジンの説明)前記したエンジン1
は、その二つのシリンダボアを通る面(図示せず、第1
実施例における符号Y参照)を境に前側に排気系手段
が、後側に加圧吸気系手段が、また前側から後側にかけ
て吸気系手段が各々設けられている。吸気系手段は、吸
気室ハウジング75、吸気管77、気化器79、及びエ
アクリーナ81から成り、これらは、全ての気筒共通に
形成されている。前記吸気室ハウジング75は、クラン
クケース3の前方に設けられ、内部に各気筒共通の吸気
室を形成している。前記吸気管77は、前記吸気室ハウ
ジング75から一度屈曲して上方にのび、さらに屈曲し
てシリンダヘッド9の左側を通過して後方にのび、気化
器79を介して、シュラウド108内におけるエンジン
1の後方に設けられたエアクリーナ81に連結してい
る。加圧吸気系手段は、クランクケース3に取り付けら
れた一つの各気筒共通の加圧吸気室ハウジング63と、
各気筒に対応する左右二つの加圧吸気管65とから成
り、前記した二つのシリンダボア11を通る面(図示せ
ず、第1実施例における面Y参照)を境に後側で、エン
ジン1のコンロッド収容室の圧縮室(図示せず、第1実
施例における符号C参照)と、燃焼室(図示せず、第1
実施例における符号13参照)とを連結している。前記
加圧吸気室ハウジング63は内部に各気筒共通の加圧吸
気室を形成している。尚、前記加圧吸気系手段における
加圧吸気室と吸気系手段における吸気室とは、小径のバ
イパス通路88で連通されており、このバイパス通路8
8の途中の加圧吸気室に近い位置には、アクセル操作に
連動して開閉するバタフライ弁(図示せず)が設けられ
ている。排気系手段は、排気管89とマフラ装置90と
から成る。前記排気管89は、上流が各気筒毎に分岐し
て、各排気ポートに連結され、下流で合流して一本の排
気管となり、エンジン1から一度車両前方に向かって伸
び、その後略U字状に屈曲してエンジン1の右側に配置
されたマフラ装置90に連結され、マフラ装置90に
は、右後方かつ斜め下方を指向して排気する排気尾管9
0aが設けられている。
は、その二つのシリンダボアを通る面(図示せず、第1
実施例における符号Y参照)を境に前側に排気系手段
が、後側に加圧吸気系手段が、また前側から後側にかけ
て吸気系手段が各々設けられている。吸気系手段は、吸
気室ハウジング75、吸気管77、気化器79、及びエ
アクリーナ81から成り、これらは、全ての気筒共通に
形成されている。前記吸気室ハウジング75は、クラン
クケース3の前方に設けられ、内部に各気筒共通の吸気
室を形成している。前記吸気管77は、前記吸気室ハウ
ジング75から一度屈曲して上方にのび、さらに屈曲し
てシリンダヘッド9の左側を通過して後方にのび、気化
器79を介して、シュラウド108内におけるエンジン
1の後方に設けられたエアクリーナ81に連結してい
る。加圧吸気系手段は、クランクケース3に取り付けら
れた一つの各気筒共通の加圧吸気室ハウジング63と、
各気筒に対応する左右二つの加圧吸気管65とから成
り、前記した二つのシリンダボア11を通る面(図示せ
ず、第1実施例における面Y参照)を境に後側で、エン
ジン1のコンロッド収容室の圧縮室(図示せず、第1実
施例における符号C参照)と、燃焼室(図示せず、第1
実施例における符号13参照)とを連結している。前記
加圧吸気室ハウジング63は内部に各気筒共通の加圧吸
気室を形成している。尚、前記加圧吸気系手段における
加圧吸気室と吸気系手段における吸気室とは、小径のバ
イパス通路88で連通されており、このバイパス通路8
8の途中の加圧吸気室に近い位置には、アクセル操作に
連動して開閉するバタフライ弁(図示せず)が設けられ
ている。排気系手段は、排気管89とマフラ装置90と
から成る。前記排気管89は、上流が各気筒毎に分岐し
て、各排気ポートに連結され、下流で合流して一本の排
気管となり、エンジン1から一度車両前方に向かって伸
び、その後略U字状に屈曲してエンジン1の右側に配置
されたマフラ装置90に連結され、マフラ装置90に
は、右後方かつ斜め下方を指向して排気する排気尾管9
0aが設けられている。
【0024】(シュラウドの空気取入孔及び空気排出孔
の説明)車体前側を覆う前記シュラウド108は、その
前部に空気取入孔128が形成されており、また、その
シート102の前側上部に対応する位置には、空気排出
孔130が形成されている。これらの孔128及び13
0により、車両が走行するとシュラウド108内には、
空気取入孔128から流入し、エンジン1の上方を通過
して空気排出孔130から流れ出る走行冷却風Wが流れ
る。
の説明)車体前側を覆う前記シュラウド108は、その
前部に空気取入孔128が形成されており、また、その
シート102の前側上部に対応する位置には、空気排出
孔130が形成されている。これらの孔128及び13
0により、車両が走行するとシュラウド108内には、
空気取入孔128から流入し、エンジン1の上方を通過
して空気排出孔130から流れ出る走行冷却風Wが流れ
る。
【0025】(第2実施例の効果)以上説明した本発明
に係るクランク室過給式多気筒エンジン搭載車両の第2
実施例によれば、加圧吸気系を構成する加圧吸気室ハウ
ジング63及び加圧吸気管65をエンジン1の後側に設
け、リンク67aに走行冷却風Wが直接当たらないよう
にしているので、例えば、寒冷地を走行する時に、雪等
が孔128からシュラウド108内に侵入しても、リン
ク67aに付着することがなく、リンク67aのアイシ
ングによるエンジン不調を起こしにくくすることができ
る。また、両方の加圧吸気管65に走行冷却風Wが直接
当たらないようにしているので、片方の加圧吸気管65
のみが冷却されるようなことがなく、気筒毎の加圧特性
(充填効率)にバラツキが生じず、従って、ピストン等
の部品の耐久性に気筒間で差を設ける必要がなくなる。
また、この第2実施例では、排気系手段を構成する排気
管89を一度車両前方に伸ばし、排気管89に走行冷却
風Wが直接当たるように構成しているので、排気系手段
を十分に冷却することができる。また、本実施例では、
吸気系手段を構成する吸気管77を車両後方に伸ばし、
その後方に伸びた部分に気化器79を設けて、気化器7
9に走行冷却風Wが直接当たらないように構成している
ので、気化器79が極端に冷却されてアイシング等を起
こすことがない。また、前記吸気系手段を構成するエア
クリーナ81の吸込口81aを車両後方に向けているの
で、エアクリーナ81が吸引する空気が加圧吸気系手段
の熱に影響されることがない。
に係るクランク室過給式多気筒エンジン搭載車両の第2
実施例によれば、加圧吸気系を構成する加圧吸気室ハウ
ジング63及び加圧吸気管65をエンジン1の後側に設
け、リンク67aに走行冷却風Wが直接当たらないよう
にしているので、例えば、寒冷地を走行する時に、雪等
が孔128からシュラウド108内に侵入しても、リン
ク67aに付着することがなく、リンク67aのアイシ
ングによるエンジン不調を起こしにくくすることができ
る。また、両方の加圧吸気管65に走行冷却風Wが直接
当たらないようにしているので、片方の加圧吸気管65
のみが冷却されるようなことがなく、気筒毎の加圧特性
(充填効率)にバラツキが生じず、従って、ピストン等
の部品の耐久性に気筒間で差を設ける必要がなくなる。
また、この第2実施例では、排気系手段を構成する排気
管89を一度車両前方に伸ばし、排気管89に走行冷却
風Wが直接当たるように構成しているので、排気系手段
を十分に冷却することができる。また、本実施例では、
吸気系手段を構成する吸気管77を車両後方に伸ばし、
その後方に伸びた部分に気化器79を設けて、気化器7
9に走行冷却風Wが直接当たらないように構成している
ので、気化器79が極端に冷却されてアイシング等を起
こすことがない。また、前記吸気系手段を構成するエア
クリーナ81の吸込口81aを車両後方に向けているの
で、エアクリーナ81が吸引する空気が加圧吸気系手段
の熱に影響されることがない。
【0030】(第3実施例)最後に、図7〜図9を参照
してクランク室過給式多気筒エンジン搭載車両の第3の
実施例について説明する。図7は自動車の本体とエンジ
ンとの位置関係を示す、搭載状態のエンジンの概略上面
図、図8は図7のA視図、図9は図7をB方向から見た
ときのエンジンの概略縦断面図を各々示している。尚、
本実施例に係るエンジン1は、第1の実施例で説明した
エンジンと気筒数が異なるだけで、その内部構成は第1
の実施例のエンジンと実質的に同じ構成であり、また、
吸気系手段、加圧吸気系手段、及び排気系手段も第1の
実施例のものと気筒数の相違による相違以外は実質的に
同じ構成であるので、エンジンに係る符号は全て第1実
施例と同じ符号を使用し、内部構成の詳細な説明は省略
する。尚、図7〜9中、矢印Fは車両の前進方向、矢印
Wは走行冷却風、又符号Sは水平面を各々示している。
また、以下の説明において左右方向及び前後方向は全て
車両を基準にする。
してクランク室過給式多気筒エンジン搭載車両の第3の
実施例について説明する。図7は自動車の本体とエンジ
ンとの位置関係を示す、搭載状態のエンジンの概略上面
図、図8は図7のA視図、図9は図7をB方向から見た
ときのエンジンの概略縦断面図を各々示している。尚、
本実施例に係るエンジン1は、第1の実施例で説明した
エンジンと気筒数が異なるだけで、その内部構成は第1
の実施例のエンジンと実質的に同じ構成であり、また、
吸気系手段、加圧吸気系手段、及び排気系手段も第1の
実施例のものと気筒数の相違による相違以外は実質的に
同じ構成であるので、エンジンに係る符号は全て第1実
施例と同じ符号を使用し、内部構成の詳細な説明は省略
する。尚、図7〜9中、矢印Fは車両の前進方向、矢印
Wは走行冷却風、又符号Sは水平面を各々示している。
また、以下の説明において左右方向及び前後方向は全て
車両を基準にする。
【0031】(車両の説明)図中符号150は自動車の
車体を示している。この自動車の車体150の前部にお
けるボンネット152の下方のエンジン収納空間153
には、エンジン1が、そのクランク軸29の軸線が車体
150の進行方向Fに直交し、かつ車体150の水平面
Sに対して平行になり、さらに、そのシリンダボア11
が前記水平面Sに対して略垂直になるように搭載されて
いる。エンジン1のクランク軸29のクランクケース3
から左側に突出した部分には変速機154が取り付けら
れており、エンジン1の出力が該変速機154及び不図
示のクラッチ機構を介してエンジン1の下方に設けられ
た車軸156に伝達されるように構成されている。尚、
図中符号158は前輪を示している。
車体を示している。この自動車の車体150の前部にお
けるボンネット152の下方のエンジン収納空間153
には、エンジン1が、そのクランク軸29の軸線が車体
150の進行方向Fに直交し、かつ車体150の水平面
Sに対して平行になり、さらに、そのシリンダボア11
が前記水平面Sに対して略垂直になるように搭載されて
いる。エンジン1のクランク軸29のクランクケース3
から左側に突出した部分には変速機154が取り付けら
れており、エンジン1の出力が該変速機154及び不図
示のクラッチ機構を介してエンジン1の下方に設けられ
た車軸156に伝達されるように構成されている。尚、
図中符号158は前輪を示している。
【0032】(エンジンの説明)前記エンジン1は、ク
ランク室過給式直列4気筒4サイクルエンジンであり
(図7参照)、クランクケース3、シリンダブロック
5、シリンダヘッド7、及びヘッドカバー9を積層締結
して構成されている。前記エンジン1における気筒は、
外側の二つの気筒と内側に二つの気筒とが180゜位相
がずれている。前記クランクケース3の前方、即ち、ク
ランクケース3内に形成されるコンロッド収容室の吸入
室(図示せず、第1実施例における符号A参照)側には
吸気系手段が設けられている。この吸気系手段は、吸気
室ハウジング75、吸気管77、気化器79、及びエア
クリーナ81で構成されている。前記吸気室ハウジング
75は、クランクケース3に取り付けられ、内部にリー
ド弁手段(図示せず、第1実施例における符号87参
照)を介して前記吸入室と連通する一つの吸気室(図示
せず、第1実施例における符号D参照)を形成してい
る。前記吸気管77は、前記吸気室ハウジング75に連
結され、そこから一度屈曲して車体左側に伸び、その後
再度屈曲して斜め上方に伸び、上流端がエンジン1のシ
リンダブロック5の左側に配置されたエアクリーナ81
に接続されている。エアクリーナ81は、その吸込口8
1aが車体後方に向かって開口している。前記吸気管7
7の途中の、吸気室ハウジング75に近い部分には気化
器79が介装されている。また、エンジン1の後方に
は、クランクケース3内に形成されるコンロッド収容室
の圧縮室(図示せず、第1実施例における符号B参照)
とシリンダヘッド5における吸気ポート(図示せず、第
1実施例における符号15参照)とを連通する加圧吸気
系手段が設けられている。この加圧吸気系手段は、加圧
吸気室ハウジング63と加圧吸気管65とから構成され
ている。加圧吸気管65は、クランクケース3の後部に
取り付けられ、その内部に4つの気筒共通の加圧吸気室
(図示せず、第1実施例における符号C参照)を形成し
ている。加圧吸気管65は各気筒毎に設けられ、車軸1
56と略平行な方向に並設されている。各加圧吸気管6
5は、その上流端が加圧吸気室ハウジング63に連結さ
れ、その下流端が各気筒の吸気ポートに接続されてい
る。エンジンの前方から後方にかけては排気系手段が設
けられている。この排気系手段は排気管89と不図示の
マフラ装置とから構成されている。前記排気管89は、
その上流が分岐して各気筒の排気ポート(図示せず、第
1実施例の符号17参照)に接続され、下流で合流して
一本の排気管となっている。この排気管89はエンジン
の排気ポートからエンジン1の前面に沿って湾曲しなが
ら下方に伸び、エンジン1の下方でさらに湾曲して車体
150の後方に向かって伸び、その下流端は車体150
の後部に設けられたマフラ装置に接続されている。尚、
図中92は保護カバーである。
ランク室過給式直列4気筒4サイクルエンジンであり
(図7参照)、クランクケース3、シリンダブロック
5、シリンダヘッド7、及びヘッドカバー9を積層締結
して構成されている。前記エンジン1における気筒は、
外側の二つの気筒と内側に二つの気筒とが180゜位相
がずれている。前記クランクケース3の前方、即ち、ク
ランクケース3内に形成されるコンロッド収容室の吸入
室(図示せず、第1実施例における符号A参照)側には
吸気系手段が設けられている。この吸気系手段は、吸気
室ハウジング75、吸気管77、気化器79、及びエア
クリーナ81で構成されている。前記吸気室ハウジング
75は、クランクケース3に取り付けられ、内部にリー
ド弁手段(図示せず、第1実施例における符号87参
照)を介して前記吸入室と連通する一つの吸気室(図示
せず、第1実施例における符号D参照)を形成してい
る。前記吸気管77は、前記吸気室ハウジング75に連
結され、そこから一度屈曲して車体左側に伸び、その後
再度屈曲して斜め上方に伸び、上流端がエンジン1のシ
リンダブロック5の左側に配置されたエアクリーナ81
に接続されている。エアクリーナ81は、その吸込口8
1aが車体後方に向かって開口している。前記吸気管7
7の途中の、吸気室ハウジング75に近い部分には気化
器79が介装されている。また、エンジン1の後方に
は、クランクケース3内に形成されるコンロッド収容室
の圧縮室(図示せず、第1実施例における符号B参照)
とシリンダヘッド5における吸気ポート(図示せず、第
1実施例における符号15参照)とを連通する加圧吸気
系手段が設けられている。この加圧吸気系手段は、加圧
吸気室ハウジング63と加圧吸気管65とから構成され
ている。加圧吸気管65は、クランクケース3の後部に
取り付けられ、その内部に4つの気筒共通の加圧吸気室
(図示せず、第1実施例における符号C参照)を形成し
ている。加圧吸気管65は各気筒毎に設けられ、車軸1
56と略平行な方向に並設されている。各加圧吸気管6
5は、その上流端が加圧吸気室ハウジング63に連結さ
れ、その下流端が各気筒の吸気ポートに接続されてい
る。エンジンの前方から後方にかけては排気系手段が設
けられている。この排気系手段は排気管89と不図示の
マフラ装置とから構成されている。前記排気管89は、
その上流が分岐して各気筒の排気ポート(図示せず、第
1実施例の符号17参照)に接続され、下流で合流して
一本の排気管となっている。この排気管89はエンジン
の排気ポートからエンジン1の前面に沿って湾曲しなが
ら下方に伸び、エンジン1の下方でさらに湾曲して車体
150の後方に向かって伸び、その下流端は車体150
の後部に設けられたマフラ装置に接続されている。尚、
図中92は保護カバーである。
【0033】(車体の空気取入孔及び空気排出孔の説
明)車体150の前壁151におけるエンジン1の前方
に対応する部分には空気取入孔128が形成されてお
り、また、ボンネット152の後部には空気排出孔13
0が形成されている。これらの孔160及び162によ
り、自動車が走行すると車体150のエンジン収容空間
153内には、空気取入孔128から流入し、エンジン
1の上方を通過して空気排出孔130から流れ出る走行
冷却風Wが流れる。尚、図示していないが、車体150
の前壁151とエンジン1との間にはラジエタが設けら
れており、このラジエタの冷却水はエンジン1のウォー
タジャケット内を循環している。
明)車体150の前壁151におけるエンジン1の前方
に対応する部分には空気取入孔128が形成されてお
り、また、ボンネット152の後部には空気排出孔13
0が形成されている。これらの孔160及び162によ
り、自動車が走行すると車体150のエンジン収容空間
153内には、空気取入孔128から流入し、エンジン
1の上方を通過して空気排出孔130から流れ出る走行
冷却風Wが流れる。尚、図示していないが、車体150
の前壁151とエンジン1との間にはラジエタが設けら
れており、このラジエタの冷却水はエンジン1のウォー
タジャケット内を循環している。
【0034】(第3実施例の効果)以上説明した本発明
に係るクランク室過給式多気筒エンジン搭載車両の第3
実施例によれば、加圧吸気系を構成する加圧吸気室ハウ
ジング63及び加圧吸気管65をエンジン1の後側に設
け、両方の加圧吸気管65に、走行冷却風Wが直接当た
らないようにしているので、片方の加圧吸気管65のみ
が冷却されることがなく、気筒毎の加圧特性(充填効
率)にバラツキが生じないので、ピストン等の部品の耐
久性に気筒間で差を設ける必要がなるなる。また、この
第3実施例では、排気系手段を構成する排気管89をエ
ンジン1の前方に配置しているので、排気管89に走行
冷却風Wを直接当てることができ、排気系手段を十分に
冷却することができる。また、本実施例では、吸気系手
段を構成するエアクリーナ81をシリンダヘッド5の側
方に配置し、さらにその吸込口81aを車体後方に向け
て開口させているので、エアクリーナ81で吸引される
空気が加圧吸気系手段及び排気系手段の熱影響を受けに
くく、エンジン性能が出しやすい。
に係るクランク室過給式多気筒エンジン搭載車両の第3
実施例によれば、加圧吸気系を構成する加圧吸気室ハウ
ジング63及び加圧吸気管65をエンジン1の後側に設
け、両方の加圧吸気管65に、走行冷却風Wが直接当た
らないようにしているので、片方の加圧吸気管65のみ
が冷却されることがなく、気筒毎の加圧特性(充填効
率)にバラツキが生じないので、ピストン等の部品の耐
久性に気筒間で差を設ける必要がなるなる。また、この
第3実施例では、排気系手段を構成する排気管89をエ
ンジン1の前方に配置しているので、排気管89に走行
冷却風Wを直接当てることができ、排気系手段を十分に
冷却することができる。また、本実施例では、吸気系手
段を構成するエアクリーナ81をシリンダヘッド5の側
方に配置し、さらにその吸込口81aを車体後方に向け
て開口させているので、エアクリーナ81で吸引される
空気が加圧吸気系手段及び排気系手段の熱影響を受けに
くく、エンジン性能が出しやすい。
【0035】(その他)以上説明した第3の実施例で
は、エンジン1を、そのクランク軸29の軸線が車体1
50の進行方向Fに直交し、かつ車体150の水平面S
に対して平行になり、さらに、そのシリンダボア11が
前記水平面Sに対して略垂直になるようにエンジン収納
室153内に搭載し、エンジン1の後方に加圧吸気系手
段を配置し、エンジン1の前方に吸気系手段及び排気系
手段を配置しているが、加圧吸気系手段、吸気系手段、
及び排気系手段の構成は、この第3実施例に限定される
ことなく、例えば、第1実施例のように、加圧吸気系手
段をエンジン前方に配置し、吸気系手段及び排気系手段
をエンジンの後方に配置してもよい。また、加圧吸気系
手段をエンジンの前方に配置し、排気系手段をエンジン
の後方に配置した方が、加圧吸気系手段の冷却による充
填効率の向上、従ってエンジン性能の向上や排気系手段
における排気管のレイアウトの関係上好ましい。また、
以上説明した第3の実施例では、前輪駆動式自動車にエ
ンジン1を搭載した例を説明しているが、自動車の駆動
方式及びエンジン1の車体に対する搭載位置は本実施例
に限定されることなく、例えば、後輪駆動式自動車でも
よい。また、上記第1〜第3の実施例では、加圧吸気系
手段を加圧吸気室ハウジングと加圧吸気管とで構成した
例を示しているが、加圧吸気系手段の構成は本実施例に
限定されるものではなく、例えば、加圧吸気管が十分な
容積を持つように構成されていれば、加圧吸気室ハウジ
ングは使用しなくてもよい。また、上記第1〜第3の実
施例では、加圧吸気系手段の一部を集合させ、一部を各
気筒毎に設けているが、加圧吸気系手段の構成は、本実
施例に限定されることなく、全ての気筒の加圧吸気手段
を各気筒毎に独立して設けてもよく、また、3気筒以上
のエンジンに適用する場合には、幾つかに分けて集合さ
せてもよい。さらに、吸気系手段及び排気系手段の構成
も上記第1〜第3の実施例に限定されることなく、必要
に応じて、各気筒毎に、又は集合させて設けられ得る。
さらにまた、第1〜第3の実施例では、吸気管に気化器
を設け、加圧吸気管の吸気ポートの近くに、前記気化器
とは別のスロットル弁を設け、この別のスロットル弁に
よってスロットル操作に対するエンジン出力の応答遅れ
を防止しているが、気化器を設ける位置は本実施例に限
定されるものではなく、例えば、加圧吸気管の吸気ポー
トの近くに設けてもよい。このように気化器を加圧吸気
管の吸気ポートの近くに設けた場合は、スロットル弁を
気化器とは別に設ける必要はないが、加圧吸気管からの
圧力漏れがないように、加圧吸気管における気化器を設
けた部分を十分にシールする必要がある。また、気化器
を加圧吸気管に設ける場合は、気化器内の圧力を加圧吸
気管における気化器より下流側の圧力より高くしなけれ
ばならないので、何らかの手段で気化器内のフロート室
を圧力を高くする必要がある。また、第1〜第3の実施
例では、気化器を使用して混合気を作るエンジンを例に
挙げて本発明に係るクランク室過給式多気筒エンジンを
説明しているが、燃料供給方法は本実施例に限定される
ことなく、燃料噴射装置を用いてもよいことはもちろん
である。以上説明した第1〜第3の実施例では、本発明
に係るクランク室過給式多気筒エンジン搭載車両を雪上
車両及び自動車を例にして説明しているが、車両の種類
は本実施例に限定されるものではなく、例えば自動二輪
車又はゴルフカー等でもよい。本発明は、上記コンロッ
ド37の揺動により過給する容積型過給機構を採用する
クランク室過給式多気筒エンジンのみでなく、クランク
室の両側に逆流防止手段を設け、ピストン35の往復運
動にによるクランク室容積の変化を利用して過給する容
積型過給機構を採用するクランク室過給式多気筒エンジ
ンを搭載する車両においても実施可能である。
は、エンジン1を、そのクランク軸29の軸線が車体1
50の進行方向Fに直交し、かつ車体150の水平面S
に対して平行になり、さらに、そのシリンダボア11が
前記水平面Sに対して略垂直になるようにエンジン収納
室153内に搭載し、エンジン1の後方に加圧吸気系手
段を配置し、エンジン1の前方に吸気系手段及び排気系
手段を配置しているが、加圧吸気系手段、吸気系手段、
及び排気系手段の構成は、この第3実施例に限定される
ことなく、例えば、第1実施例のように、加圧吸気系手
段をエンジン前方に配置し、吸気系手段及び排気系手段
をエンジンの後方に配置してもよい。また、加圧吸気系
手段をエンジンの前方に配置し、排気系手段をエンジン
の後方に配置した方が、加圧吸気系手段の冷却による充
填効率の向上、従ってエンジン性能の向上や排気系手段
における排気管のレイアウトの関係上好ましい。また、
以上説明した第3の実施例では、前輪駆動式自動車にエ
ンジン1を搭載した例を説明しているが、自動車の駆動
方式及びエンジン1の車体に対する搭載位置は本実施例
に限定されることなく、例えば、後輪駆動式自動車でも
よい。また、上記第1〜第3の実施例では、加圧吸気系
手段を加圧吸気室ハウジングと加圧吸気管とで構成した
例を示しているが、加圧吸気系手段の構成は本実施例に
限定されるものではなく、例えば、加圧吸気管が十分な
容積を持つように構成されていれば、加圧吸気室ハウジ
ングは使用しなくてもよい。また、上記第1〜第3の実
施例では、加圧吸気系手段の一部を集合させ、一部を各
気筒毎に設けているが、加圧吸気系手段の構成は、本実
施例に限定されることなく、全ての気筒の加圧吸気手段
を各気筒毎に独立して設けてもよく、また、3気筒以上
のエンジンに適用する場合には、幾つかに分けて集合さ
せてもよい。さらに、吸気系手段及び排気系手段の構成
も上記第1〜第3の実施例に限定されることなく、必要
に応じて、各気筒毎に、又は集合させて設けられ得る。
さらにまた、第1〜第3の実施例では、吸気管に気化器
を設け、加圧吸気管の吸気ポートの近くに、前記気化器
とは別のスロットル弁を設け、この別のスロットル弁に
よってスロットル操作に対するエンジン出力の応答遅れ
を防止しているが、気化器を設ける位置は本実施例に限
定されるものではなく、例えば、加圧吸気管の吸気ポー
トの近くに設けてもよい。このように気化器を加圧吸気
管の吸気ポートの近くに設けた場合は、スロットル弁を
気化器とは別に設ける必要はないが、加圧吸気管からの
圧力漏れがないように、加圧吸気管における気化器を設
けた部分を十分にシールする必要がある。また、気化器
を加圧吸気管に設ける場合は、気化器内の圧力を加圧吸
気管における気化器より下流側の圧力より高くしなけれ
ばならないので、何らかの手段で気化器内のフロート室
を圧力を高くする必要がある。また、第1〜第3の実施
例では、気化器を使用して混合気を作るエンジンを例に
挙げて本発明に係るクランク室過給式多気筒エンジンを
説明しているが、燃料供給方法は本実施例に限定される
ことなく、燃料噴射装置を用いてもよいことはもちろん
である。以上説明した第1〜第3の実施例では、本発明
に係るクランク室過給式多気筒エンジン搭載車両を雪上
車両及び自動車を例にして説明しているが、車両の種類
は本実施例に限定されるものではなく、例えば自動二輪
車又はゴルフカー等でもよい。本発明は、上記コンロッ
ド37の揺動により過給する容積型過給機構を採用する
クランク室過給式多気筒エンジンのみでなく、クランク
室の両側に逆流防止手段を設け、ピストン35の往復運
動にによるクランク室容積の変化を利用して過給する容
積型過給機構を採用するクランク室過給式多気筒エンジ
ンを搭載する車両においても実施可能である。
【発明の効果】以上説明した本発明に係るクランク室過
給式多気筒エンジン搭載車両は、複数のシリンダを有
し、クランク室内において新気を加圧し、加圧した新気
を、各気筒毎に加圧吸気通路及び吸気バルブを含む加圧
吸気系手段を介して各気筒の燃焼室に導くとともに、燃
焼室から排気バルブを含む排気系手段により排気を排出
するようにする一方、複数のシリンダをシリンダ中心を
通る面を境に一方側に各気筒毎の前記加圧吸気系手段を
配置し、他方側に各気筒毎の前記排気系手段を配置した
クランク室過給式多気筒エンジンを、該エンジンのクラ
ンク軸が車体進行方向に対して垂直に、且つ車体の水平
面に対して平行になり、また、該エンジンのシリンダが
クランク軸を通る水平面に対して上側になるように搭載
しているので、車両走行中の走行風を加圧吸気系手段及
び吸気系手段に均一に当てて、これらの手段を均一に冷
却することができ、その結果、充填効率にバラツキが生
じずに十分なエンジン出力が得られるようになるという
効果を奏する。
給式多気筒エンジン搭載車両は、複数のシリンダを有
し、クランク室内において新気を加圧し、加圧した新気
を、各気筒毎に加圧吸気通路及び吸気バルブを含む加圧
吸気系手段を介して各気筒の燃焼室に導くとともに、燃
焼室から排気バルブを含む排気系手段により排気を排出
するようにする一方、複数のシリンダをシリンダ中心を
通る面を境に一方側に各気筒毎の前記加圧吸気系手段を
配置し、他方側に各気筒毎の前記排気系手段を配置した
クランク室過給式多気筒エンジンを、該エンジンのクラ
ンク軸が車体進行方向に対して垂直に、且つ車体の水平
面に対して平行になり、また、該エンジンのシリンダが
クランク軸を通る水平面に対して上側になるように搭載
しているので、車両走行中の走行風を加圧吸気系手段及
び吸気系手段に均一に当てて、これらの手段を均一に冷
却することができ、その結果、充填効率にバラツキが生
じずに十分なエンジン出力が得られるようになるという
効果を奏する。
【図1】 雪上車両の一部断面概略側面図である。
【図2】 車体とエンジンとの位置関係を示す図1に示
した雪上車両の概略上面図である。
した雪上車両の概略上面図である。
【図3】 図1におけるエンジン部分の拡大断面図であ
る。
る。
【図4】 図3におけるA−A断面図である。
【図5】 雪上車両の一部断面概略側面図である。
【図6】 車体とエンジンとの位置関係を示す図5に示
した雪上車両の概略上面図である。
した雪上車両の概略上面図である。
【図7】 自動車の本体とエンジンとの位置関係を示
す、搭載状態のエンジンの概略上面図である。
す、搭載状態のエンジンの概略上面図である。
【図8】 図7のA視図である。
【図9】 図7をB方向から見たときのエンジンの概略
縦断面図である。
縦断面図である。
1 クランク室過給式多気筒エンジン 3 クランクケース 5 シリンダブロック 7 シリンダヘッド 9 ヘッドカバー 11 シリンダボア 13 燃焼室 15 吸気ポート 17 排気ポート 19 吸気バルブ 21 排気バルブ 23 バルブスプリング 25 カム軸 27 スプロケット 28 チェーン 29 クランク軸 31 ロッカシャフト 33 ロッカアーム 35 ピストン 35a 凹部 35b 切欠き 37 コンロッド 39 クランクピン 41 クランクウェブ 45 ジャーナル部 47 発電機 49 隔壁 50 クランク隔室(クランク室) 51 嵌合部(シリンダブロック) 52 嵌合孔(クランクケース) 53 切欠き(クランクケース) 55 切欠き(シリンダブロック) 57 内周壁(クランクケース) 59 収容凹部(クランクケース) 60 コンロッド収容室 61 密閉リング 63 加圧吸気室ハウジング 63a ハウジング片 63b ハウジング片 65 加圧吸気管 67 バタフライ型スロットル弁 69 開口(クランクケース圧縮室側)) 71 リード弁手段 73 ウォータジャケット 75 吸気室ハウジング 75a ハウジング片 75b ハウジング片 77 吸気管 79 気化器 81 エアクリーナ 85 開口(吸気室ハウジング) 87 リード弁手段 88 バイパス通路 89 排気管 91 ウォータジャケット 92 カバー(第3実施例) 93 オイル供給手段(2サイクルオイル) 95 オイル供給孔 A 吸入室 B 圧縮室 C 加圧吸気室 D 吸気室 Y 二つのシリンダを通る面 100 雪上車両 102 シート 104 トラック 106 駆動輪 108 シュラウド 110 走行板 112 ハンドル 114 駆動プーリ 114a 固定半体 114b 可動半体 116 カバー 118 従動軸 120 従動プーリ 120a 固定半体 120b 可動半体 122 駆動ギヤ 123 チェーンスプロケット(第2実施例) 124 従動ギヤ 125 チェーンスプロケット(第2実施例) 126 Vベルト 127 チェーン(第2実施例) 128 空気取入孔 130 空気排出孔 150 車体 151 前壁 152 ボンネット 153 エンジン収納室 154 変速機 156 車軸 158 前輪 F 車両進行方向 S 水平面 W 走行冷却風
Claims (1)
- 【請求項1】 複数のシリンダを有し、クランク室内に
おいて新気を加圧し、加圧した新気を、各気筒毎に加圧
吸気通路及び吸気バルブを含む加圧吸気系手段を介して
各気筒の燃焼室に導くとともに、燃焼室から排気バルブ
を含む排気系手段により排気を排出するようにする一
方、複数のシリンダをシリンダ中心を通る面を境に一方
側に各気筒毎の前記加圧吸気系手段を配置し、他方側に
各気筒毎の前記排気系手段を配置したクランク室過給式
多気筒エンジンを、該エンジンのクランク軸が車体進行
方向に対して垂直に、且つ車体の水平面に対して平行に
なり、また、該エンジンのシリンダがクランク軸を通る
水平面に対して上側になるように搭載したことを特徴と
するクランク室過給式多気筒エンジン搭載車両。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9150296A JPH09277841A (ja) | 1996-04-12 | 1996-04-12 | クランク室過給式多気筒エンジン搭載車両 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9150296A JPH09277841A (ja) | 1996-04-12 | 1996-04-12 | クランク室過給式多気筒エンジン搭載車両 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09277841A true JPH09277841A (ja) | 1997-10-28 |
Family
ID=14028198
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9150296A Pending JPH09277841A (ja) | 1996-04-12 | 1996-04-12 | クランク室過給式多気筒エンジン搭載車両 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09277841A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7303037B2 (en) | 2000-09-06 | 2007-12-04 | Suzuki Motor Corporation | Snowmobile four-cycle engine arrangement |
-
1996
- 1996-04-12 JP JP9150296A patent/JPH09277841A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7303037B2 (en) | 2000-09-06 | 2007-12-04 | Suzuki Motor Corporation | Snowmobile four-cycle engine arrangement |
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