JPH0927526A - 半導体基材の検査方法 - Google Patents

半導体基材の検査方法

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JPH0927526A
JPH0927526A JP8090608A JP9060896A JPH0927526A JP H0927526 A JPH0927526 A JP H0927526A JP 8090608 A JP8090608 A JP 8090608A JP 9060896 A JP9060896 A JP 9060896A JP H0927526 A JPH0927526 A JP H0927526A
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electrode
semiconductor substrate
oxide film
light emission
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JP8090608A
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English (en)
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Shoichi Takahashi
捷一 高橋
Kazuhiko Kashima
一日児 鹿島
Mitsuo Fujii
美津男 藤井
Mitsuaki Ishikawa
光昭 石川
Kenji Norimatsu
研二 則松
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Coorstek KK
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Toshiba Ceramics Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 非破壊的に半導体基材の表面及び/または表
面近傍の特性を、表面全面を同時的に、位置表示可能
に、且つ、連続的に、簡便に検知して判定する半導体基
材の検査方法の提供。 【解決手段】 (a)半導体基材の鏡面上に酸化膜を形
成する工程、(b)前記酸化膜表面に連続的または非連
続的に電極を形成する工程、及び、(c)前記半導体基
板と前記電極との間に電界を印加する工程を有してな
り、印加により生じる酸化膜の発光現象を検知すること
を特徴とする半導体基材の検査方法。酸化膜表面に形成
される電極が光透過性の薄膜電極、スリット状の間隙を
有する配線回路電極、または、点状分布電極であること
が好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は半導体基材の検査方
法に関し、更に詳しくは半導体基材上に所定の電極を形
成して電界印加して発光現象を検知して非破壊的に半導
体基材の表面及び/または表面近傍状態を判定する半導
体基材の検査方法に関する。
【0002】
【従来の技術】メモリー機能やロジック機能を有するよ
うな半導体デバイスは、一般に、シリコンウエハ等の半
導体基材の表面及び/または表面近傍(以下、単に半導
体基材の表面とする)に集積回路として形成されること
からなる。そのため、半導体基材の表面の品質は、半導
体デバイスの良否を大きく左右する。従って、半導体デ
バイス用半導体基材については、その表面の品質に関
し、従来から各種機能に係る性能テストが行われてい
る。上記シリコンウエハにおける表面の品質テストとし
て、例えば、下記のようないわゆる酸化膜耐圧試験法が
従来から行われている。即ち、シリコンウエハを鏡面研
磨し、その研磨面上に100〜400Åの酸化膜を形成
した後、酸化膜上に4000〜10000Åの多結晶シ
リコン電極を付け、電極とシリコンウエハ裏面との間に
12MV/cmまでの電界をかけ、酸化膜が耐圧破壊を
起こす電界値を測定し、その電界値の大小により酸化膜
の品質を評価する検査方法である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記酸化膜耐
圧試験法による検査では、次のような不十分な点があっ
た。即ち、耐圧破壊を起こす電界値は測定可能である
が、破壊に至るまでの変化の過程については何らの知見
も得られない。耐圧破壊を起こしたウエハ上の位置に
ついての知見も得られない。酸化膜上に形成する電極
は、従来から点状に分布させたものであり、連続した全
表面に関する知見を得るためには、電極を限りなく小さ
くし、かつ、電極数を限りなく増加させることになる一
方、そのように電極を細分化した場合は測定時間も増大
し、現実的には困難である。従来の半導体ウエハの表面
品質の検査における上記のような制約に鑑み、本発明
は、半導体基材の連続した全表面の品質が検知でき、品
質に問題がある表面位置を把握可能とし、且つ、基材全
表面の品質の良否を同時に測定可能であるような半導体
基材の検査方法の提供を目的とする。発明者らは、上記
目的のため鋭意検討した結果、半導体基材表面を酸化膜
で被覆した後、酸化膜表面に所定の電極を形成して、電
極と半導体基材間に電圧印加した場合、所定の閾値以上
の電界を生じさせることにより、酸化膜を通して電極と
半導体基材間に微弱電流が流れると同時に、発光現象が
生起されることを知見した。上記知見の基づき、発明者
らは更に種々検討し、このような微弱電流による発光現
象は、エミッション顕微鏡等で容易に検知することがで
き、微弱電流と発光現象を生起させる電界の閾値は、各
種半導体基材により異なること、また、これらの微弱電
流と発光現象には強弱があること、更にまた、この電界
の閾値の差や発光現象の強弱が半導体基材上に形成され
る酸化膜の良否、即ち、半導体基材との境界層の均一性
や化学的純度等その表面状態に関連することを見出し、
本発明を完成した。即ち、本発明は、上記知見による微
弱電流による発光現象における発光位置、発光の強弱、
電界強度による発光状態の変化及び閾値等を検知し比較
することにより、半導体デバイス特性に大きな影響を与
える半導体基材の表面状態の品質の微妙な差異を測定可
能とする半導体基材の検査方法を提供する。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、(a)
半導体基材の鏡面上に酸化膜を形成する工程、(b)前
記酸化膜表面に連続的または非連続的に電極を形成する
工程、及び、(c)前記半導体基板と前記電極との間に
電界を印加する工程を有し、印加により生じる酸化膜の
発光現象を検知することを特徴とする半導体基材の検査
方法が提供される。上記本発明の半導体基材の検査方法
において、電極が、波長0.4〜100μmの光に対し
て透過性を有することが好ましい。また、その透過性電
極を透過して発光現象を検知するとが好ましく、透過性
電極が、酸化膜表面の実質的に全域を均一に被覆して形
成されていることが好ましい。また、本発明の半導体基
材の検査方法において、発光現象が電極の形成されてい
ない部分で検知されることが好ましい。また、電極が細
線材によりスリット状に間隙を有して一体的に連続して
形成されて、その間隙により発光現象を検知することが
好ましい。前記細線材が、櫛状、梯子状、格子状、螺旋
状及び同心円状のいずれか、または、これらの組合せ形
状に配置されて間隙を有することが好ましい。更に、本
発明の半導体基材の検査方法における電極が、複数の互
いに独立した非連続な分散電極群から形成されおり、各
分散電極に順次電子ビームを走査することにより電界を
印加するとが好ましい。更にまた、本発明の半導体基材
の検査方法は、印加する電界の強度を変化させ、発光現
象の変化を検知することが好ましい。
【0005】本発明は上記のように構成され、一枚の全
面的に連続する薄層状の薄膜電極、スリット状に間隙を
有し、全体的に連続して一体化されている細線状の電極
とスリット状の間隙部分に表出する酸化膜とが交互に配
置される回路配線状電極、または、各独立した電極が点
状に分布する点分布電極等の連続的または非連続的な形
態の電極を、被検査半導体基材表面に形成された酸化膜
表面のほぼ全域に形成し、その電極と半導体基材との間
に電圧を印加した場合、所定の電圧値以上で酸化膜に微
弱電流が流れ、それにより酸化膜に発光現象が生起する
もので、その発光現象を半導体基材の表面品質検査に適
用するものであり、電極の大きさは任意に選択でき、半
導体基材全面に電極を配設することにより全体的検査が
同時に可能となる。また、印加電圧を可変としバイアス
をかけることにより、発光現象を生起させる閾値から耐
圧破壊を起こすまでの過程で発光状態の変化を連続的に
測定することができ、電界の変動に対する半導体基材の
全域での変化を把握することができる。更に、発光開始
から破壊に至るまでの全過程で発光位置を表示させ、記
録することが可能である。
【0006】従来の半導体基材表面に形成した酸化膜の
電気的耐圧を測ることにより、酸化膜状態や半導体基材
表面とその近傍における品質を評価する方法は、耐圧破
壊の電界強度を測定するものであり、その破壊の瞬間に
発光が生じることは知られていたが、検査の対象にはな
っていない。一方、本発明の半導体基材の検査方法は、
所定値以上の印加電圧による耐圧破壊以前の、及び、破
壊時の発光現象を検査対象とするものであり、 1発光現
象を面的な広がりを有して生じさせ、同時に、測定半導
体基材表面の多数点における持続性発光現象を測定で
き、また 2印加電圧の変化に伴う発光強度や発光位置の
変化を測定することにより、半導体基材表面とその近傍
の品質状態、及びその表面に形成された酸化膜の品質の
を評価することができる。更に、破壊電圧まで印加させ
ることなく表面品質の評価をすることができ、半導体基
材の表面特性について非破壊的に検査することができ、
半導体製造工程に本発明の基材表面状態の検査を組込む
こともでき、それにより製造される半導体の品質管理と
信頼性を向上させることができる。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明について、シリコンウエハ
の表面状態における発光現象の検知を一実施例として、
図面を参照しながら更に詳細に説明する。但し、本発明
は、下記の実施例に制限されるものでない。図1は、本
発明の半導体基材の検査方法を適用するシリコンウエハ
試料の断面説明図である。図1において、微細な半導体
デバイスを形成するためにシリコンウエハ1は片面が高
精度に鏡面研磨され、高純度な酸素雰囲気中でシリコン
ウエハ1を酸化処理すると、シリコンウエハ表面から内
部に向かって酸化が進み、シリコンとの境界層2及び酸
化シリコン3が形成されている。通常、酸化シリコン3
の表面は、酸化処理前のシリコンウエハの表面状態をそ
のまま留めて形成される。酸化処理による形成された酸
化シリコン表面の全域には、蒸着等により電極4が形成
されている。なお、シリコンウエハ裏面と電極端子との
電気的導通を確保するため、シリコンウエハ裏面側に酸
化処理で形成される酸化膜は予め除去する。酸化シリコ
ン表面に形成される電極の材質は、所定の安定性、均一
性及び強度を満たすものであればよく、特に制限される
ものでない。通常、多結晶シリコンや金属アルミニウム
が使われる。これらは光透過性がそれほど高くないた
め、下記するような細線を配線状に形成する回路電極
や、点状に分布させる点状分布電極に用いることが好ま
しい。また、より高い光透過性を有する電極材として塩
化第二スズとヨウ化スズがあり、例えば、これらの混合
液体を半導体基材のほぼ全面に塗布し約400℃に加熱
して薄層を形成させ薄膜電極として用いることもでき
る。上記シリコンウエハの表面特性の検知のために形成
する酸化シリコンの厚みは半導体デバイスに組込まれる
実用的厚さの範囲の100〜400Åとし、また、電極
の厚さはその材質により必要な安定性、均一性、強度及
び光透過性を勘案し1000〜10000Åの範囲で適
宜選択することができる。上記のようにシリコンウエハ
上の酸化シリコン表面に形成された電極で構成された被
検査半導体基材試料は、直流電圧を印加することによっ
て電界に置くことができる。この場合、シリコンウエハ
がnタイプであれば電極側をプラス極、シリコンウエハ
裏面をマイナス極とする。また、pタイプのシリコンウ
エハの場合は電極側をマイナス極、ウエハ裏面をプラス
極とする。
【0008】図2は、金属アルミニウム等の光透過性が
ない材質、または、多結晶シリコン等の光透過性の低い
材質を用いて電極を形成する場合の一実施例を示した平
面説明図である。図2において、シリコンウエハ1上の
酸化シリコン膜3の表面上のほぼ全域に、金属アルミニ
ウムや多結晶シリコンの細線材で、スリット状に間隙を
有し全体的に連続して一体化される配線回路のような形
状の回路電極5が形成されると共に、回路電極を構成す
る細線材によりスリット状に包囲され酸化シリコン膜3
が表出する多数の隙間6が形成されている。電極を構成
する細線材の幅は、電極直下で生じる発光が隙間から検
知出来るように、1μm〜1000μmの範囲で選択す
るのが好ましい。このような回路電極は、リソグラフィ
法を用いて形成することができる。
【0009】図3は点状電極の概略断面説明図であり、
図4はその平面説明図である。図3及び図4において、
酸化シリコン膜3の表面に相互に接することがない点状
電極7が酸化シリコン膜表面にほぼ均一に分布形成され
ている。点状電極7の形状及び大きさは、酸化膜表面に
各電極が独立して形成されればよく特に制限されない。
通常、大きさは10〜100μmφの円形、または1辺
が10〜100μmの四角形である。上記のような点状
電極7を形成した場合、検査電界は、通常、各点状電極
に接して配置されるプローブ8から放出された電子ビー
ムは電極に照射される。プローブ8から1〜50Vの電
子ビーム(EBと表す)が電極に照射され、且つ、プロ
ーブは定められた順序で全ての点状電極を走査させるこ
とにより行うことができる。電子ビームがプローブ8か
ら放出される際の加速電圧を可変とし、電極に照射され
た際の二次電子の放出比を制御することにより、電極に
印加する電圧も制御することが可能となる。即ち、二次
電子の放出比が1より大きくなる加速電圧では、電極は
「+」の電位を、1より小さくなる加速電圧では「−」
の電位を印加することができる。このようにEB照射に
より印加された電圧が、閾値を超えると電極は発光しは
じめる。発光の閾値、光の強さ、その分布状態がシリコ
ンウエハによって異なる。また、電子ビーム発生装置に
ブランキング機能を設け、電子ビームがプローブ8から
放出される際に、1つまたは複数の任意の電極のみにE
B照射をすることもできる。これによりシリコンウエハ
表面の特定範囲の再測定が容易になる。また、測定のス
ピードを向上することも容易となる。
【0010】図5は、発光検知装置の一例を示す概略的
説明図である。図5において、遮光ケース14内には、
検査試料台10及びレンズ13等により構成される光学
系検知手段15が収納されており、上記のように電極を
形成した被検査シリコンウエハ試料9を光学系検知手段
15によって観察可能に検査試料台10に載置する。裏
面電圧端子11が検査試料台10に連結され、一方、電
圧端子12が被検査シリコンウエハ試料の酸化膜上の電
極に連結される。所定の閾値以上の電圧印加による発光
現象は光学系検知手段15で観察される。
【0011】図6は、他の発光検知装置の一例を示す概
略的説明図である。図6において、排気により真空状態
を保持できる遮光ケース14内にテレビカメラ16が設
置され、テレビカメラ16から出る電子ビーム17が被
検査シリコンウエハ試料9上の点状分布電極7を走査
し、電子ビームをランディングさせる。シリコンウエハ
試料9の裏面は導電性試料台19に接触して載置され、
裏面電圧端子11が導電性試料台19連結される。所定
の閾値以上の電子ビーム17が電極に照射されると、電
極と裏面側端子11との間に電流が流れ、電極周辺から
の発光現象が光学系検知手段15を介して観察される。
【0012】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づき更に詳細に説
明する。但し、本発明は下記実施例により制限されるも
のでない。 実施例1 (検査試料の作製)直径6インチの、nタイプ、抵抗値
8〜10Ωcm、酸素濃度15〜16.5×1017原子
数/cm3 のシリコンウエハ(n−CZウエハとす
る)、この同種のCZウエハを1200℃で水素雰囲気
中で1時間熱処理したシリコンウエハ(n−水素処理ウ
エハとする)、及び、これらと同じ電気特性のエピタキ
シャル成長層を有する直径6インチのエピタキシャルシ
リコンウエハ(n−エピウエハとする)の各1枚ずつ計
3枚を1バッチとして、同時に酸化炉で酸化処理して各
ウエハの表面に100Åの酸化膜を形成した。上記酸化
膜を形成した各ウエハの鏡面側またはエピタキシャル層
側の酸化膜表面の全面に、化学蒸着法により厚さ100
0Åの多結晶シリコン膜を付着し薄膜電極を形成した。
なお、この時、電圧印加端子12との接続を確実にする
ため、図7に示したように、薄膜電極4の外周部の一部
に一辺約1mmの四辺形状に突き出た厚さ10000Å
の電極タグ16をリソグラフィ法により形成した。上記
のように形成した多結晶シリコン薄膜電極の導電性を得
るため、更に元素リン(P)を拡散法により添加した。
また、シリコンウエハ裏面に形成された酸化膜を剥離
し、電圧印加端子11との接続を確実した。上記のn−
CZウエハ、n−水素処理ウエハ及びn−エピウエハの
検査試料の作製は、以下においても同様とする。
【0013】(発光現象測定検査)上記のように形成し
た各シリコンウエハ検査試料を、図5に示した発光検知
装置に1枚ずつ順次セットし、裏面電圧端子11及び電
圧端子12に電圧印加して発光現象を測定して比較検討
した。即ち、多結晶シリコン薄層電極の電極タグEに連
結した電圧端子12にプラス極を接続し、ウエハ支持台
10側に連結した電圧端子11にマイナス極を接続し、
遮光ケース14を閉鎖し、光学系検知手段15に接続し
た画面表示装置を観察しながら直流電圧を印加した。そ
の結果、1000Åの多結晶シリコン薄層電極下の発光
が、薄層電極を透過して検知された。発光現象が発生す
る各ウエハの閾値電圧は、n−CZウエハ、n−水素処
理ウエハ、n−エピウエハの順に、それぞれ15V、2
5V、20Vで、破壊電圧はそれぞれ22V、33V、
28Vであった。破壊電圧より1V低い印加電圧での画
面表示状態を図8にn−CZウエハを(a)に、n−水
素処理ウエハを(b)に、n−エピウエハを(c)にそ
れぞれ示した。これらから、n−CZウエハでは発光点
と発光強度にばらつきが観察され、一方、n−水素処理
ウエハは双方とも均一性に富むことが観察されることが
分かる。この結果、一般に、n−CZウエハに比しn−
水素処理ウエハの方が、表面品質に優れることは従来の
電圧印加方式によっても確認されており、本発明の発光
現象により半導体基材の表面品質を検査できることが明
らかである。
【0014】実施例2 実施例1と同様にして3種類のシリコンウエハで1バッ
チを構成し、検査試料の作製過程において、多結晶シリ
コン膜を電極とする代わりに、透明電極を用いるために
酸化錫を塗布して作製した。即ち、各シリコンウエハを
同時に酸化炉に入れ、100Åの酸化膜を形成した後、
各シリコンウエハ試料の鏡面側酸化膜に塩化第二錫とヨ
ウ化錫を十分混合して塗布し、更に、高純度の酸化性雰
囲気炉で同時に420℃で4時間処理して、各シリコン
ウエハ試料酸化膜表面のほぼ全域に厚さ約4000Åの
透明な酸化錫膜を形成した。また、同時に、電圧印加端
子12との接続を確実にするため、図6に示したよう
に、薄膜電極4の外周部の一部に1辺約2mmの四辺形
の電極タグを形成した。上記のようにして作製した各検
査試料を、実施例1と同様にして直流電圧を印加して発
光現象を順次測定した。その結果、実施例1の多結晶シ
リコン膜電極より、本実施例の透明電極の方が発光状態
をより鮮明に検知することができた。発光現象が生起し
始める各ウエハの閾値電圧は、n−CZウエハ、n−水
素処理ウエハ、n−エピウエハの順に、それぞれ17
V、24V、20Vで、破壊電圧はそれぞれ22V、3
3V、27Vであった。また、実施例1と同様に破壊電
圧より1V低い印加電圧での画面表示状態を図9にn−
CZウエハを(a)に、n−水素処理ウエハを(b)
に、n−エピウエハを(c)にそれぞれ示した。これら
から、透明電極を用いた場合の発光状態も、実施例1の
結果と完全に一致していることが分かる。
【0015】実施例3 実施例1と同様にして3種類のシリコンウエハで1バッ
チを構成し、検査試料の作製過程において、酸化膜厚を
200Åとし、かつ、各検査試料に電極の多結晶シリコ
ン膜を形成において、リソグラフィ法を用いて図2に示
したような回路電極となるようにし、リンを加えた多結
晶シリコン電極を幅100μmで厚さ4000Åで形成
した。上記のようにして作製した各検査試料を、実施例
1と同様にして直流電圧を印加して発光現象を順次測定
した。その結果、不透明電極でもスリット状に隙間を設
けることで細線電極のエッジ部分により発光現象を検知
することができ、電極細線が十分に細いため発光現象は
ほぼ一様に確認できた。発光現象が生起し始める各ウエ
ハの閾値電圧は、n−CZウエハ、n−水素処理ウエ
ハ、n−エピウエハの順に、それぞれ13V、22V、
18Vで、破壊電圧はそれぞれ20V、30V、25V
であった。また、実施例1と同様に破壊電圧より1V低
い印加電圧での画面表示状態を図10にn−CZウエハ
を(a)に、n−水素処理ウエハを(b)に、n−エピ
ウエハを(c)にそれぞれ示した。これらから、スリッ
ト配線状の回路電極を用いた場合も、実施例1の結果と
同様に各検査試料の発光状態の差の傾向を確認できるこ
とが分かる。
【0016】実施例4 直径6インチの、pタイプ、抵抗値1〜3Ωcm、酸素
濃度13〜15×1017原子数/cm3 のシリコンウエ
ハ(p−CZウエハとする)、この同種のp−CZウエ
ハを1200℃で水素雰囲気中で1時間熱処理したシリ
コンウエハ(p−水素処理ウエハとする)、及び、これ
らと同じ電気特性のエピタキシャル成長層を有する直径
6インチのエピタキシャルシリコンウエハ(p−エピウ
エハとする)の各1枚ずつ計3枚を1バッチとして、同
時に酸化炉で酸化処理して各ウエハの表面に200Åの
酸化膜を形成した。上記酸化膜を形成した各ウエハの鏡
面側またはエピタキシャル層側の酸化膜表面の全域に、
直径10μm、厚さ5000Åの高純度金属Al電極を
リソグラフィ法により図4に示したように点状に分布さ
せ蒸着した。点状分布電極はシリコンウエハのオリエン
テーションフラットに平行で、且つ直角に、20μm間
隔で碁盤目状に配列させた。上記のようにして作製した
各検査試料を、図6に示した発光検知装置に1枚ずつ順
次セットし、電子ビームを照射して発光現象を測定して
比較検討した。電子ビームは、点状に分布された各電極
を走査しながら繰り返し行って測定した。発光現象が生
起し始める各ウエハの閾値電圧は、p−CZウエハ、p
−水素処理ウエハ、p−エピウエハの順に、それぞれ1
3V、22V、18Vで、破壊電圧はそれぞれ15V、
24V、20Vであった。また、各電極を走査させ繰り
返し測定した結果を、画像処理して合成した画面表示状
態を、図11の(a)にp−CZウエハ、(b)にp−
水素処理ウエハ、(c)にp−エピウエハをそれぞれ示
した。これらから、3種の検査試料の発光状態の差の傾
向を実施例1と同様に確認できることが分かる。
【0017】実施例5 実施例4と同様にして酸化膜及び電極を形成した3種類
のシリコンウエハで1バッチを構成した検査試料を作製
した。作製した各検査試料を、同様に図6に示した発光
検知装置に1枚ずつ順次セットし、電子ビームを照射し
て発光現象を測定して比較検討した。電子ビームは、ブ
ランキング機構により10点おきの電極に対して照射さ
れ、全体の電極数の1/10に対して電界を印加した。
発光が生起し始める各ウエハの閾値電圧は、p−CZウ
エハ、p−水素処理ウエハ、p−エピウエハの順に、そ
れぞれ13V、23V、18Vであり実施例4によく合
致していた。その後、電界を強くしていった際に耐圧破
壊を生じた電極の周囲の特定範囲のみにおいて全電極に
ついて電界を印加し発光状態を測定した。これらの結
果、3種の検査試料の発光状態の差の傾向を任意の複数
の電極に電界を印加することで確認できること、及び、
任意の領域内での発光状態の差の傾向を確認できること
が分った。
【0018】上記の実施例1〜4で得られた結果を表1
にまとめて示した。この表1より明らかなように、シリ
コンウエハの表面特性が均一で極めて良好なものは、発
光の閾値が高く、耐圧破壊電圧が高く、発光点の分布状
態が均一であり、且つ、発光強度のバラツキが小さくな
ることが分かる。閾値及び耐圧破壊電圧の値が低くな
り、また、発光点の分布が不均一となり、その強度のバ
ラツキが大きくなるに従い表面品質の特性が低下するこ
とが分かり、これらから半導体基材となるシリコンウエ
ハの表面特性を測定できることが明らかである。
【0019】
【表1】
【0020】実施例6 Alに代えた以外は実施例3と同様に、ポリシリコン材
の細線をリソグラフィ法によりスリットを有する配線状
の回路電極に形成したn−CZウエハを用いて、電圧を
20V、21V、22Vに変化させて印加して測定を繰
り返し行い、各電圧での発光状態を画像処理して重畳合
成した結果を、図12に20Vを(d)に、21Vを
(e)に、22Vを(f)にそれぞれ示した。なお、図
12において、発光現象の強度が強い箇所は濃く、ま
た、発光が弱い箇所は薄く描いて示した。これらの結果
から、電圧を可変として印加電圧を変えていくことによ
り、発光状態の変化を検知できることが分かる。図12
(f)においては、発光の強い箇所で絶縁破壊を起こし
ており、電圧が他部分に印加されていないことがが、そ
の他の部分において発光が見られないことから理解され
る。このように、絶縁破壊を起こさずに、所定電圧にお
ける酸化膜の部分的に絶縁特性の低い部分(発光部分)
の分布を知ることができ、また、絶縁破壊を起こした場
合の電圧及び箇所を知ることができる。
【0021】
【発明の効果】本発明は、シリコンウエハ等半導体基材
の表面特性を、その表面の酸化被膜上に所定の電極を形
成して、電界を印加して発光現象を検知することにより
測定するものであり、従来の電圧印加により破壊電圧を
測定して表面状態を比較観察する方法に比し、非破壊的
に測定することができる上、基材全面を同時に検知可能
であり、一の半導体基材上における閾値電圧の大小の差
を基材表面の位置的表示もでき、また、発光の強弱を測
定することにより表面特性を比較検討することも可能で
ある。更に、発光現象を連続的に検知可能であり、半導
体基材表面に形成された酸化膜が絶縁破壊を起こす限界
の電圧値を知ることができる。従って、半導体基材表面
特性の良否等を検査することができ、半導体製造工業
上、極めて有用なものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用する薄膜電極形成の被検査半導体
基材試料の一実施例の断面説明図である。
【図2】本発明を適用するスリット配線状の回路電極形
成の被検査半導体基材試料の一実施例の平面説明図であ
る。
【図3】本発明を適用する点状分布電極形成の被検査半
導体基材試料の一実施例の断面説明図である。
【図4】図3の点状分布電極形成の被検査半導体基材試
料の平面説明図である。
【図5】本発明の実施例で用いる発光現象検知装置の説
明図である。
【図6】本発明の実施例で用いる他の発光現象検知装置
の説明図である。
【図7】本発明の被検査半導体基材試料の一実施例の平
面説明図である。
【図8】本発明の一実施例の発光現象を示した説明図で
ある。
【図9】本発明の他の実施例の発光現象を示した説明図
である。
【図10】本発明の他の実施例の発光現象を示した説明
図である。
【図11】本発明の他の実施例の発光現象を示した説明
図である。
【図12】本発明の他の実施例の発光現象を示した説明
図である。
【符号の説明】
E 電極タグ 1 シリコンウエハ 2 境界層 3 酸化膜表面 4、5、7 電極 6 スリット状間隙 8、17 電子ビーム 9 被検査半導体基材試料 10、19 試料台 11 裏面電圧端子 12 電圧端子 13 レンズ 14 遮光ケース 15 光学系検知手段 16 テレビカメラ
フロントページの続き (72)発明者 藤井 美津男 神奈川県川崎市幸区堀川町580番地1号 株式会社東芝半導体システム技術センター 内 (72)発明者 石川 光昭 神奈川県川崎市幸区堀川町580番地1号 株式会社東芝半導体システム技術センター 内 (72)発明者 則松 研二 神奈川県川崎市幸区堀川町580番地1号 株式会社東芝半導体システム技術センター 内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)半導体基材の鏡面上に酸化膜を形
    成する工程、(b)前記酸化膜表面に連続的または非連
    続的に電極を形成する工程、及び、(c)前記半導体基
    板と前記電極との間に電界を印加する工程を有し、印加
    により生じる酸化膜の発光現象を検知することを特徴と
    する半導体基材の検査方法。
  2. 【請求項2】 前記電極が、波長0.4〜100μmの
    光に対して透過性を有する請求項1記載の半導体基材の
    検査方法。
  3. 【請求項3】 前記発光現象が、前記電極を透過して検
    知される請求項2記載の半導体基材の検査方法。
  4. 【請求項4】 前記電極が、前記酸化膜表面の実質的に
    全域を均一に被覆して形成されている請求項2または3
    記載の半導体基材の検査方法。
  5. 【請求項5】 前記発光現象が、電極の形成されていな
    い部分で検知される請求項1記載の半導体基材の検査方
    法。
  6. 【請求項6】 前記電極が細線材によりスリット状に間
    隙を有して一体的に連続して形成されてなり、前記発光
    現象を該間隙により検知する請求項5記載の半導体基材
    の検査方法。
  7. 【請求項7】 前記細線材が、櫛状、梯子状、格子状、
    螺旋状及び同心円状のいずれか、または、これらの組合
    せ形状に配置されてなる請求項6記載の半導体基材の検
    査方法。
  8. 【請求項8】 前記電極が、複数の互いに独立した非連
    続な分散電極群から形成されており、各分散電極に順次
    電子ビームを走査することにより電界を印加する請求項
    1〜3及び5のいずれか記載の半導体基材の検査方法。
  9. 【請求項9】 前記印加する電界の強度を変化させ、発
    光現象の変化を検知する請求項1〜8のいずれか記載の
    半導体基材の検査方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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