JPH0927416A - 超電導コイルおよびその製造方法 - Google Patents
超電導コイルおよびその製造方法Info
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- JPH0927416A JPH0927416A JP17577795A JP17577795A JPH0927416A JP H0927416 A JPH0927416 A JP H0927416A JP 17577795 A JP17577795 A JP 17577795A JP 17577795 A JP17577795 A JP 17577795A JP H0927416 A JPH0927416 A JP H0927416A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 ケーブルインコンジット導体をディスクに形
成された螺旋溝に埋設してディスク型パンケーキコイル
を構成し、このディスク型パンケーキコイルを複数段積
重ねて一体化した超電導コイルにおいて、冷却性能や絶
縁性能および超電導性能を向上させる。 【構成】 ディスク5のケーブルインコンジット導体3
の埋設側あるいはその反対側に冷却流路15を形成する
と共に、ディスク5およびケーブルインコンジット導体
3の外周面に無機材料のディスク絶縁11、導体絶縁4
を施したので、ディスク5やコンジット2に発生する熱
を確実に除去できる。さらに、絶縁施工後に超電導化合
物生成熱処理ができる。
成された螺旋溝に埋設してディスク型パンケーキコイル
を構成し、このディスク型パンケーキコイルを複数段積
重ねて一体化した超電導コイルにおいて、冷却性能や絶
縁性能および超電導性能を向上させる。 【構成】 ディスク5のケーブルインコンジット導体3
の埋設側あるいはその反対側に冷却流路15を形成する
と共に、ディスク5およびケーブルインコンジット導体
3の外周面に無機材料のディスク絶縁11、導体絶縁4
を施したので、ディスク5やコンジット2に発生する熱
を確実に除去できる。さらに、絶縁施工後に超電導化合
物生成熱処理ができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高磁界で使用される超
電導コイルに係り、特に冷却性能や電気絶縁性能の向上
を図るようにした超電導コイルの構造およびその製造方
法に関する。
電導コイルに係り、特に冷却性能や電気絶縁性能の向上
を図るようにした超電導コイルの構造およびその製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】最近超電導コイルの高磁界化・大型化に
伴って、超電導コイルに働く電磁力は益々大きくなる傾
向にある。この大きな電磁力を支持する一方法として、
ステンレス鋼等のディスクにレコードの溝と同様に螺旋
溝を形成し、この螺旋溝に超電導導体を埋設したディス
ク型超電導コイルが提案されている。
伴って、超電導コイルに働く電磁力は益々大きくなる傾
向にある。この大きな電磁力を支持する一方法として、
ステンレス鋼等のディスクにレコードの溝と同様に螺旋
溝を形成し、この螺旋溝に超電導導体を埋設したディス
ク型超電導コイルが提案されている。
【0003】図13はこの種の従来のディスク型超電導
コイルの断面図である。図13において、超電導撚線1
をコンジット2内に収納したケーブルインコンジット導
体3は螺旋状に巻回され、このケーブルインコンジット
導体3の外周に導体絶縁4を施してパンケーキコイル1
4を形成している。このパンケーキコイル14をディス
ク5に形成された螺旋溝5aに埋設して、ディスク型パ
ンケーキコイル6を構成している。さらに、一対のディ
スク型パンケーキコイル6に対地絶縁7を施してダブル
パンケーキコイル8を構成し、このダブルパンケーキコ
イル8を複数段積み重ね、全体をエポキシ等で真空含浸
して一体化したものを、コイル容器10に収納して超電
導コイル9が製作される。
コイルの断面図である。図13において、超電導撚線1
をコンジット2内に収納したケーブルインコンジット導
体3は螺旋状に巻回され、このケーブルインコンジット
導体3の外周に導体絶縁4を施してパンケーキコイル1
4を形成している。このパンケーキコイル14をディス
ク5に形成された螺旋溝5aに埋設して、ディスク型パ
ンケーキコイル6を構成している。さらに、一対のディ
スク型パンケーキコイル6に対地絶縁7を施してダブル
パンケーキコイル8を構成し、このダブルパンケーキコ
イル8を複数段積み重ね、全体をエポキシ等で真空含浸
して一体化したものを、コイル容器10に収納して超電
導コイル9が製作される。
【0004】このように構成された超電導コイル9の冷
却はケーブルインコンジット導体3のコンジット2内に
超臨界ヘリウムガスを流して超電導線1を冷却し、超電
導線1を超電導状態に維持する。
却はケーブルインコンジット導体3のコンジット2内に
超臨界ヘリウムガスを流して超電導線1を冷却し、超電
導線1を超電導状態に維持する。
【0005】ところで、上記のような超電導コイル9に
おいて、超電導線1としてNb3 Sn2 やNb3 Alを
用いた場合、これらの化合物を生成するために約700
℃の高温熱処理が必要である。しかしながら、Nb3 S
n2 やNb3 Alの超電導特性は機械的な歪みに対して
劣化し易いので、熱処理後、すなわちNb3 Sn2 やN
b3 Alを生成後の巻回は好ましくなく、一般的には巻
回後に熱処理する方法が採用されている。また、ケーブ
ルインコンジット導体3の導体絶縁4は一般に有機材料
の絶縁テープを使用するので、その許容使用温度はたか
だか200℃程度であるために熱処理後に絶縁施工する
ことになる。
おいて、超電導線1としてNb3 Sn2 やNb3 Alを
用いた場合、これらの化合物を生成するために約700
℃の高温熱処理が必要である。しかしながら、Nb3 S
n2 やNb3 Alの超電導特性は機械的な歪みに対して
劣化し易いので、熱処理後、すなわちNb3 Sn2 やN
b3 Alを生成後の巻回は好ましくなく、一般的には巻
回後に熱処理する方法が採用されている。また、ケーブ
ルインコンジット導体3の導体絶縁4は一般に有機材料
の絶縁テープを使用するので、その許容使用温度はたか
だか200℃程度であるために熱処理後に絶縁施工する
ことになる。
【0006】一般に、パンケーキコイル14の製作は巻
回治具を芯にして内側から外側へと順次巻回していく関
係で、複数段のディスク型パンケーキコイル6からなる
超電導コイル9を製作する場合には、ディスク型パンケ
ーキコイル6毎あるいはダブルパンケーキコイル8毎に
それぞれを接続している。
回治具を芯にして内側から外側へと順次巻回していく関
係で、複数段のディスク型パンケーキコイル6からなる
超電導コイル9を製作する場合には、ディスク型パンケ
ーキコイル6毎あるいはダブルパンケーキコイル8毎に
それぞれを接続している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
構成のディスク型パンケーキコイル6からなる超電導コ
イル9では、高磁界化・大型化するにしたがって種々の
問題点が生じてきている。
構成のディスク型パンケーキコイル6からなる超電導コ
イル9では、高磁界化・大型化するにしたがって種々の
問題点が生じてきている。
【0008】第1は冷却上の問題点である。すなわち、
ディスク5の熱容量が大きくなり、コンジット2内を流
れる超臨界ヘリウムのみでは超電導コイル9の予冷に多
大な時間を要し、運転効率が低下する事。さらに、高磁
界の変動磁場によってディスク2に渦電流が誘起され、
この渦電流によって生じるジュール発熱、あるいは核融
合装置で使用した時に生じる核発熱等でディスク2が加
熱され、この熱がコンジット2内の超電導線1に伝熱し
て超電導線1がクエンチ(常電導転移)するおそれがあ
ること等である。これらの発熱をコンジット2内を流れ
る超臨界ヘリウムで除熱するには、超臨界ヘリウムの流
量を増加する必要があるが、流量を増加させると圧力損
失が増大するので、流量増加による冷却性能には限界が
あり、別の冷却手段が必要になる。
ディスク5の熱容量が大きくなり、コンジット2内を流
れる超臨界ヘリウムのみでは超電導コイル9の予冷に多
大な時間を要し、運転効率が低下する事。さらに、高磁
界の変動磁場によってディスク2に渦電流が誘起され、
この渦電流によって生じるジュール発熱、あるいは核融
合装置で使用した時に生じる核発熱等でディスク2が加
熱され、この熱がコンジット2内の超電導線1に伝熱し
て超電導線1がクエンチ(常電導転移)するおそれがあ
ること等である。これらの発熱をコンジット2内を流れ
る超臨界ヘリウムで除熱するには、超臨界ヘリウムの流
量を増加する必要があるが、流量を増加させると圧力損
失が増大するので、流量増加による冷却性能には限界が
あり、別の冷却手段が必要になる。
【0009】第2は絶縁上の問題点である。すなわち、
前記したように導体絶縁4は、ケーブルインコンジット
導体3を巻回して熱処理後に施工するが、有機材料の絶
縁テープを巻くには巻回済みのパンケーキコイルを部分
的に解しながら施工する。この際に、超電導線1に歪み
を生じて超電導性能を劣化させる欠点がある。
前記したように導体絶縁4は、ケーブルインコンジット
導体3を巻回して熱処理後に施工するが、有機材料の絶
縁テープを巻くには巻回済みのパンケーキコイルを部分
的に解しながら施工する。この際に、超電導線1に歪み
を生じて超電導性能を劣化させる欠点がある。
【0010】第3は製造上の問題点である。すなわち、
パンケーキコイルの製造において、内側から外側へと順
次巻回していく方法では、複数段のパンケーキコイルか
らなる超電導コイル9を製作する場合には、パンケーキ
コイル毎あるいはダブルパンケーキコイル毎にそれぞれ
の口出し線を接続して一体化するために、超電導コイル
が大型化・高磁界化するに伴ってパンケーキコイルの数
も増え、必然的に接続部の数も増える事になる。したが
って接続部に生じるジュール発熱がこれまで以上に深刻
な問題になってきた。
パンケーキコイルの製造において、内側から外側へと順
次巻回していく方法では、複数段のパンケーキコイルか
らなる超電導コイル9を製作する場合には、パンケーキ
コイル毎あるいはダブルパンケーキコイル毎にそれぞれ
の口出し線を接続して一体化するために、超電導コイル
が大型化・高磁界化するに伴ってパンケーキコイルの数
も増え、必然的に接続部の数も増える事になる。したが
って接続部に生じるジュール発熱がこれまで以上に深刻
な問題になってきた。
【0011】本発明は上述した問題点を解決するために
なされたもので、高磁界でかつ大型の超電導コイルにも
適用できる、冷却性能や絶縁性能および超電導性能に優
れた高性能の超電導コイルとその製造方法を提供する事
を目的とする。
なされたもので、高磁界でかつ大型の超電導コイルにも
適用できる、冷却性能や絶縁性能および超電導性能に優
れた高性能の超電導コイルとその製造方法を提供する事
を目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1の発明は、超電導線を多数本撚り合わせて
超電導撚線を構成し、この超電導撚線をコンジット内に
収納したケーブルインコンジット導体を、ディスクに形
成された螺旋溝に埋設してディスク型パンケーキコイル
を構成し、このディスク型パンケーキコイルを複数段積
み重ねて一体化した超電導コイルにおいて、前記ディス
クのケーブルインコンジット導体埋設側あるいはその反
対側の少なくとも一方に、冷媒通路を形成した。
に、請求項1の発明は、超電導線を多数本撚り合わせて
超電導撚線を構成し、この超電導撚線をコンジット内に
収納したケーブルインコンジット導体を、ディスクに形
成された螺旋溝に埋設してディスク型パンケーキコイル
を構成し、このディスク型パンケーキコイルを複数段積
み重ねて一体化した超電導コイルにおいて、前記ディス
クのケーブルインコンジット導体埋設側あるいはその反
対側の少なくとも一方に、冷媒通路を形成した。
【0013】ここで、冷媒流路は請求項2に記載したよ
うに複数本の冷媒流路を放射状に形成したり、さらに請
求項3に記載したように、螺旋状の冷媒流路を形成した
ものである。
うに複数本の冷媒流路を放射状に形成したり、さらに請
求項3に記載したように、螺旋状の冷媒流路を形成した
ものである。
【0014】請求項4の発明は、請求項2または請求項
3記載の超電導コイルにおいて、ディスクの内径側と外
径側に環状の冷媒流路を形成し、かつ各冷媒流路とディ
スクの内周側あるいは外周側とを連通する複数の連通孔
を設け、この連通孔に冷媒供給管あるいは冷媒排出管を
接続した。
3記載の超電導コイルにおいて、ディスクの内径側と外
径側に環状の冷媒流路を形成し、かつ各冷媒流路とディ
スクの内周側あるいは外周側とを連通する複数の連通孔
を設け、この連通孔に冷媒供給管あるいは冷媒排出管を
接続した。
【0015】請求項5の発明は、超電導線を多数本撚り
合わせて超電導撚線を構成し、この超電導撚線をコンジ
ット内に収納したケーブルインコンジット導体を、ディ
スクに形成された螺旋溝に埋設してディスク型パンケー
キコイルを構成し、このパンケーキコイルを複数段積み
重ねて一体化した超電導コイルにおいて、コンジットの
外周に冷媒流路を形成した。ここで、冷媒流路は請求項
6に記載したようにケーブルインコンジット導体の長手
方向に沿って螺旋状に形成するのが望ましい。螺旋状の
冷媒流路の形成は、請求項7に記載したように、コンジ
ット外周に螺旋状の溝を加工して形成したり、また、請
求項8に記載したように、コンジットの外周に絶縁テー
プを1/2ラップよりも粗く螺旋状に巻回して形成した
り、請求項9に記載したように、コンジットの外周にセ
ラミックスを螺旋状に厚くコーティングして形成した
り、さらに、請求項10に記載したように、複数本のケ
ーブルインコンジット導体を撚り合わせて導体を構成し
て螺旋状の冷媒流路を形成したものである。
合わせて超電導撚線を構成し、この超電導撚線をコンジ
ット内に収納したケーブルインコンジット導体を、ディ
スクに形成された螺旋溝に埋設してディスク型パンケー
キコイルを構成し、このパンケーキコイルを複数段積み
重ねて一体化した超電導コイルにおいて、コンジットの
外周に冷媒流路を形成した。ここで、冷媒流路は請求項
6に記載したようにケーブルインコンジット導体の長手
方向に沿って螺旋状に形成するのが望ましい。螺旋状の
冷媒流路の形成は、請求項7に記載したように、コンジ
ット外周に螺旋状の溝を加工して形成したり、また、請
求項8に記載したように、コンジットの外周に絶縁テー
プを1/2ラップよりも粗く螺旋状に巻回して形成した
り、請求項9に記載したように、コンジットの外周にセ
ラミックスを螺旋状に厚くコーティングして形成した
り、さらに、請求項10に記載したように、複数本のケ
ーブルインコンジット導体を撚り合わせて導体を構成し
て螺旋状の冷媒流路を形成したものである。
【0016】請求項11の発明は、超電導線を多数本撚
り合わせて超電導撚線を構成し、この超電導撚線をコン
ジット内に収納したケーブルインコンジット導体を、デ
ィスクに形成された螺旋溝に埋設してディスク型パンケ
ーキコイルを構成し、このディスク型パンケーキコイル
を複数段積み重ねて一体化した超電導コイルにおいて、
ケーブルインコンジット導体を構成するコンジットの外
周面に無機材料の電気絶縁層を形成した。電気絶縁層と
しては例えば絶縁セラミックスを成膜する。ここで、絶
縁セラミックスの成膜方法としては、例えば熱化学反応
を利用して、コンジットの外表面に酸化クロム等をベー
スとした複合セラミックス層をコーティングする方法
や、溶射でコーティングする方法がある。さらに、請求
項12の発明は、超電導線を多数本撚り合わせて超電導
撚線を構成し、この超電導撚線をコンジット内に収納し
たケーブルインコンジット導体を、ディスクに形成され
た螺旋溝に埋設してディスク型パンケーキコイルを構成
し、このディスク型パンケーキコイルを複数段積み重ね
て一体化した超電導コイルにおいて、前記ディスクの表
面に絶縁セラミックス等の無機材料の電気絶縁層を形成
したものである。
り合わせて超電導撚線を構成し、この超電導撚線をコン
ジット内に収納したケーブルインコンジット導体を、デ
ィスクに形成された螺旋溝に埋設してディスク型パンケ
ーキコイルを構成し、このディスク型パンケーキコイル
を複数段積み重ねて一体化した超電導コイルにおいて、
ケーブルインコンジット導体を構成するコンジットの外
周面に無機材料の電気絶縁層を形成した。電気絶縁層と
しては例えば絶縁セラミックスを成膜する。ここで、絶
縁セラミックスの成膜方法としては、例えば熱化学反応
を利用して、コンジットの外表面に酸化クロム等をベー
スとした複合セラミックス層をコーティングする方法
や、溶射でコーティングする方法がある。さらに、請求
項12の発明は、超電導線を多数本撚り合わせて超電導
撚線を構成し、この超電導撚線をコンジット内に収納し
たケーブルインコンジット導体を、ディスクに形成され
た螺旋溝に埋設してディスク型パンケーキコイルを構成
し、このディスク型パンケーキコイルを複数段積み重ね
て一体化した超電導コイルにおいて、前記ディスクの表
面に絶縁セラミックス等の無機材料の電気絶縁層を形成
したものである。
【0017】請求項13の発明は、超電導線を多数本撚
り合わせて超電導撚線を構成し、この超電導撚線をコン
ジット内に収納したケーブルインコンジット導体を、デ
ィスクに形成された螺旋溝に埋設してディスク型パンケ
ーキコイルを構成し、このディスク型パンケーキコイル
を複数段積み重ねて一体化した超電導コイルの製造方法
において、ディスクを巻回治具として使用し、ディスク
に形成された螺旋溝にケーブルインコンジット導体を埋
設しながら巻回する製造方法である。
り合わせて超電導撚線を構成し、この超電導撚線をコン
ジット内に収納したケーブルインコンジット導体を、デ
ィスクに形成された螺旋溝に埋設してディスク型パンケ
ーキコイルを構成し、このディスク型パンケーキコイル
を複数段積み重ねて一体化した超電導コイルの製造方法
において、ディスクを巻回治具として使用し、ディスク
に形成された螺旋溝にケーブルインコンジット導体を埋
設しながら巻回する製造方法である。
【0018】請求項14の発明は、超電導線を多数本撚
り合わせて超電導撚線を構成し、この超電導撚線をコン
ジット内に収納したケーブルインコンジット導体を、デ
ィスクに形成された螺旋溝に埋設してディスク型パンケ
ーキコイルを構成し、このディスク型パンケーキコイル
を複数段積み重ねて一体化した超電導コイルの製造方法
において、コンジットに超電導撚線を収納してケーブル
インコンジット導体を製作する工程、このケーブルイン
コンジット導体を巻回してパンケーキコイルを製作する
工程、パンケーキコイルのコンジットの外周面に半焼成
の無機材料の電気絶縁物をコーティングする工程、この
パンケーキコイルをディスクの螺旋溝に埋設してディス
ク型パンケーキコイルを製作する工程、ディスク型パン
ケーキコイルを熱処理して超電導線の超電導化および前
記電気絶縁物を固化する工程、複数のディスク型パンケ
ーキコイルを積み重ねて一体化する工程を備えたもので
ある。ここで、前記電気絶縁物は熱化学反応を利用し
て、コンジットの外表面に例えば酸化クロムをベースと
した複合セラミックス層をコーティングする。
り合わせて超電導撚線を構成し、この超電導撚線をコン
ジット内に収納したケーブルインコンジット導体を、デ
ィスクに形成された螺旋溝に埋設してディスク型パンケ
ーキコイルを構成し、このディスク型パンケーキコイル
を複数段積み重ねて一体化した超電導コイルの製造方法
において、コンジットに超電導撚線を収納してケーブル
インコンジット導体を製作する工程、このケーブルイン
コンジット導体を巻回してパンケーキコイルを製作する
工程、パンケーキコイルのコンジットの外周面に半焼成
の無機材料の電気絶縁物をコーティングする工程、この
パンケーキコイルをディスクの螺旋溝に埋設してディス
ク型パンケーキコイルを製作する工程、ディスク型パン
ケーキコイルを熱処理して超電導線の超電導化および前
記電気絶縁物を固化する工程、複数のディスク型パンケ
ーキコイルを積み重ねて一体化する工程を備えたもので
ある。ここで、前記電気絶縁物は熱化学反応を利用し
て、コンジットの外表面に例えば酸化クロムをベースと
した複合セラミックス層をコーティングする。
【0019】請求項15の発明は、超電導線を多数本撚
り合わせて超電導撚線を構成し、この超電導撚線をコン
ジット内に収納したケーブルインコンジット導体を巻回
してパンケーキコイルを構成し、このパンケーキコイル
を複数段積み重ねて一体化した超電導コイルの製造方法
において、コンジットに超電導撚線を収納してケーブル
インコンジット導体を製作する工程、このケーブルイン
コンジット導体を竹の子型螺旋状巻回治具に巻回してパ
ンケーキコイルを製作する工程、パンケーキコイルを平
面状に成型する工程、このパンケーキコイルを熱処理し
て超電導線の超電導化を行う工程を備えたものである。
り合わせて超電導撚線を構成し、この超電導撚線をコン
ジット内に収納したケーブルインコンジット導体を巻回
してパンケーキコイルを構成し、このパンケーキコイル
を複数段積み重ねて一体化した超電導コイルの製造方法
において、コンジットに超電導撚線を収納してケーブル
インコンジット導体を製作する工程、このケーブルイン
コンジット導体を竹の子型螺旋状巻回治具に巻回してパ
ンケーキコイルを製作する工程、パンケーキコイルを平
面状に成型する工程、このパンケーキコイルを熱処理し
て超電導線の超電導化を行う工程を備えたものである。
【0020】
【作用】請求項1乃至請求項3の発明の超電導コイルに
おいては、ディスクに形成された放射状あるいは螺旋状
の冷媒流路に、超臨界ヘリウムまたは液体ヘリウム等の
冷媒を流す事によって、ディスク自身に発生するジュー
ル発熱や核発熱を確実に除熱できる。冷媒流路を放射状
に形成する事によって、流路長を短くする事が可能で、
圧力損失を軽減できる。さらに、内周側の発熱密度が外
周側よりも大きい場合に有効で効率良くディスクを冷却
できる。一方、螺旋状の冷媒流路の場合はディスク全面
をほぼ均一に冷却できる。
おいては、ディスクに形成された放射状あるいは螺旋状
の冷媒流路に、超臨界ヘリウムまたは液体ヘリウム等の
冷媒を流す事によって、ディスク自身に発生するジュー
ル発熱や核発熱を確実に除熱できる。冷媒流路を放射状
に形成する事によって、流路長を短くする事が可能で、
圧力損失を軽減できる。さらに、内周側の発熱密度が外
周側よりも大きい場合に有効で効率良くディスクを冷却
できる。一方、螺旋状の冷媒流路の場合はディスク全面
をほぼ均一に冷却できる。
【0021】請求項4の発明の超電導コイルにおいて
は、環状の冷却流路がヘッダーの役割を果たすので、冷
却供給管および冷媒排出管の数を減らす事ができる。請
求項5乃至請求項10の発明の超電導コイルにおいて
は、ケーブルインコンジット導体の外周に、長手方向に
沿う螺旋状の冷媒流路を形成したので、ディスクに放射
状に形成した冷媒流路を通ってきた冷媒が、速やかに螺
旋状の冷媒流路で周方向に拡散される。したがって、コ
ンジット内を強制冷却している超臨界ヘリウム等の冷媒
の働きを助けて、コンジットの周りの冷却を実現でき
る。
は、環状の冷却流路がヘッダーの役割を果たすので、冷
却供給管および冷媒排出管の数を減らす事ができる。請
求項5乃至請求項10の発明の超電導コイルにおいて
は、ケーブルインコンジット導体の外周に、長手方向に
沿う螺旋状の冷媒流路を形成したので、ディスクに放射
状に形成した冷媒流路を通ってきた冷媒が、速やかに螺
旋状の冷媒流路で周方向に拡散される。したがって、コ
ンジット内を強制冷却している超臨界ヘリウム等の冷媒
の働きを助けて、コンジットの周りの冷却を実現でき
る。
【0022】請求項11および請求項12の発明の超電
導コイルにおいては、ケーブルインコンジット導体を構
成するコンジットの外表面およびディスクの外表面に、
絶縁セラミックス等の無機材料の電気絶縁層を形成した
ので、絶縁施工したケーブルインコンジット導体を巻回
し、その後に、Nb3 Sn2 やNb3 Al等の超電導化
合物を生成する熱処理ができる。したがって、超電導線
の超電導特性の劣化を回避できる。さらに、有機材料か
らなる絶縁は熱処理時に不都合な放出ガスが発生し、絶
縁層の剪断強度を低下させるが、セラミックス等の無機
材料の電気絶縁層は、放出ガスも少なく、かつ、強度や
絶縁性能は劣化しない。
導コイルにおいては、ケーブルインコンジット導体を構
成するコンジットの外表面およびディスクの外表面に、
絶縁セラミックス等の無機材料の電気絶縁層を形成した
ので、絶縁施工したケーブルインコンジット導体を巻回
し、その後に、Nb3 Sn2 やNb3 Al等の超電導化
合物を生成する熱処理ができる。したがって、超電導線
の超電導特性の劣化を回避できる。さらに、有機材料か
らなる絶縁は熱処理時に不都合な放出ガスが発生し、絶
縁層の剪断強度を低下させるが、セラミックス等の無機
材料の電気絶縁層は、放出ガスも少なく、かつ、強度や
絶縁性能は劣化しない。
【0023】請求項13の発明の超電導コイルの製造方
法においては、ディスクを巻回治具として使用するの
で、ディスクにパンケーキコイルを嵌め込む作業が不要
になるのみならず、精度良くディスク型パンケーキコイ
ルを製作できる。さらに、ディスク型パンケーキコイル
を製作する場合に、ケーブルインコンジット導体の巻回
を内側から外側に順次巻回し、次の段のディスク型パン
ケーキコイルは外側から内側に順次巻回し、さらに次の
段は内側から外側へと繰り返して必要段数のディスク型
パンケーキコイルを製作できる。したがって、パンケー
キコイル毎の口出し線の接続部を極力減少でき、接続部
に生じるジュール発熱の総量を軽減できるのみならず、
接続作業の工数低減やスペース上においても有効であ
る。
法においては、ディスクを巻回治具として使用するの
で、ディスクにパンケーキコイルを嵌め込む作業が不要
になるのみならず、精度良くディスク型パンケーキコイ
ルを製作できる。さらに、ディスク型パンケーキコイル
を製作する場合に、ケーブルインコンジット導体の巻回
を内側から外側に順次巻回し、次の段のディスク型パン
ケーキコイルは外側から内側に順次巻回し、さらに次の
段は内側から外側へと繰り返して必要段数のディスク型
パンケーキコイルを製作できる。したがって、パンケー
キコイル毎の口出し線の接続部を極力減少でき、接続部
に生じるジュール発熱の総量を軽減できるのみならず、
接続作業の工数低減やスペース上においても有効であ
る。
【0024】請求項14の発明の超電導コイルの製造方
法によれば、超電導化合物を生成するための熱処理時
に、セラミックス層を熱化学反応を利用して固化形成で
きる。したがって、巻回時にはコーティングされたセラ
ミックス層は非焼成状態にあるので、巻回時にセラミッ
クス層が剥離する事がない。また、熱処理後の絶縁施工
は不要になるので、パンケーキコイルを部分的に解す必
要もなく、超電導線に歪みを生じないので超電導性能の
劣化を回避できる。
法によれば、超電導化合物を生成するための熱処理時
に、セラミックス層を熱化学反応を利用して固化形成で
きる。したがって、巻回時にはコーティングされたセラ
ミックス層は非焼成状態にあるので、巻回時にセラミッ
クス層が剥離する事がない。また、熱処理後の絶縁施工
は不要になるので、パンケーキコイルを部分的に解す必
要もなく、超電導線に歪みを生じないので超電導性能の
劣化を回避できる。
【0025】請求項15の発明の超電導コイルの製造方
法によれば、ディスクを有しない通常のパンケーキコイ
ルでも、竹の子型螺旋状巻回治具を用いる事によって、
ケーブルインコンジット導体を内側あるいは外側のいず
れからも巻回できる。よって、パンケーキコイル同志の
口出し線の接続部を極力減少でき、接続部に生じるジュ
ール発熱の総量を軽減できるのみならず、接続作業の工
数低減やスペース上においても有効である。
法によれば、ディスクを有しない通常のパンケーキコイ
ルでも、竹の子型螺旋状巻回治具を用いる事によって、
ケーブルインコンジット導体を内側あるいは外側のいず
れからも巻回できる。よって、パンケーキコイル同志の
口出し線の接続部を極力減少でき、接続部に生じるジュ
ール発熱の総量を軽減できるのみならず、接続作業の工
数低減やスペース上においても有効である。
【0026】
【実施例】以下本発明の各実施例について図面を参照し
て説明する。 (第1の実施例)図1は本発明の第1の実施例を示すデ
ィスク型パンケーキコイルからなる超電導コイルの断面
図である。図1において、超電導撚線1をコンジット2
内に収納したケーブルインコンジット導体3の外周面に
は、絶縁セラミックス等の無機材料をコーティングした
導体絶縁4が施されており、ディスク5に形成された螺
旋溝5aに埋設され、ディスク型パンケーキコイル6を
構成している。なお、本実施例では、ディスク5にも絶
縁セラミックス等の無機材料をコーティングしたディス
ク絶縁11が施されている。このディスク型パンケーキ
コイル6を複数段積み重ねたものを、コイル容器10に
収納して超電導コイル9が構成されている。さらに、コ
イル容器10にはディスク5を冷却するためのヘリウム
等の冷媒を供給する冷媒供給管12および冷媒排出管1
3が接続されている。なお、冷媒供給管12および冷媒
排出管13の他端は図示しない冷媒供給系に接続されて
いる。
て説明する。 (第1の実施例)図1は本発明の第1の実施例を示すデ
ィスク型パンケーキコイルからなる超電導コイルの断面
図である。図1において、超電導撚線1をコンジット2
内に収納したケーブルインコンジット導体3の外周面に
は、絶縁セラミックス等の無機材料をコーティングした
導体絶縁4が施されており、ディスク5に形成された螺
旋溝5aに埋設され、ディスク型パンケーキコイル6を
構成している。なお、本実施例では、ディスク5にも絶
縁セラミックス等の無機材料をコーティングしたディス
ク絶縁11が施されている。このディスク型パンケーキ
コイル6を複数段積み重ねたものを、コイル容器10に
収納して超電導コイル9が構成されている。さらに、コ
イル容器10にはディスク5を冷却するためのヘリウム
等の冷媒を供給する冷媒供給管12および冷媒排出管1
3が接続されている。なお、冷媒供給管12および冷媒
排出管13の他端は図示しない冷媒供給系に接続されて
いる。
【0027】図2は本実施例のディスク型パンケーキコ
イル6を示す部分断面斜視図で、ディスク5のケーブル
インコンジット導体3が埋設された側には、複数本の放
射状の冷媒流路15が形成されている。
イル6を示す部分断面斜視図で、ディスク5のケーブル
インコンジット導体3が埋設された側には、複数本の放
射状の冷媒流路15が形成されている。
【0028】次に、ケーブルインコンジット導体3を構
成するコンジット2およびディスク5の外周面の絶縁セ
ラミックス15のコーティング方法の実施例について説
明する。ケーブルインコンジット導体3を巻回する前段
階で、コンジット2およびディスク5の外表面にアルミ
ナ、シリカ、窒化ケイ素、窒化アルミ等のセラミックス
を溶射したり、あるいは、熱化学反応を利用して酸化ク
ロム等の基材にセラミックス粒子を含有する複合セラミ
ックス層をコーティングする方法がある。なお、耐電圧
が低い場合にはセラミックス粒子を含まない酸化クロム
等の基材のみからなるセラミックス層でもよい。又、基
材は酸化クロムに限定されずシリカやマグネシアでもよ
い。
成するコンジット2およびディスク5の外周面の絶縁セ
ラミックス15のコーティング方法の実施例について説
明する。ケーブルインコンジット導体3を巻回する前段
階で、コンジット2およびディスク5の外表面にアルミ
ナ、シリカ、窒化ケイ素、窒化アルミ等のセラミックス
を溶射したり、あるいは、熱化学反応を利用して酸化ク
ロム等の基材にセラミックス粒子を含有する複合セラミ
ックス層をコーティングする方法がある。なお、耐電圧
が低い場合にはセラミックス粒子を含まない酸化クロム
等の基材のみからなるセラミックス層でもよい。又、基
材は酸化クロムに限定されずシリカやマグネシアでもよ
い。
【0029】さらに、ディスク型パンケーキコイル6を
製作する際に、従来と同様に別の巻回治具を使用してパ
ンケーキコイル14を巻回し、このパンケーキコイル1
4をディスク5の溝5aに埋設して製作してもよいが、
ディスク5を巻回治具として使用し、ディスク5に形成
された螺旋溝5aにケーブルインコンジット導体3を埋
設しながら巻回する方が好ましい。
製作する際に、従来と同様に別の巻回治具を使用してパ
ンケーキコイル14を巻回し、このパンケーキコイル1
4をディスク5の溝5aに埋設して製作してもよいが、
ディスク5を巻回治具として使用し、ディスク5に形成
された螺旋溝5aにケーブルインコンジット導体3を埋
設しながら巻回する方が好ましい。
【0030】次に、この様に構成された第1の実施例の
作用効果について説明する。図示しない冷媒供給系から
冷媒供給管12からコイル容器10に供給された冷媒
は、ディスク5に形成された冷媒流路15を流れコイル
容器10から、冷媒排出管13を経て冷媒供給系に戻
る。この際に、ディスク5に発生するジュール発熱や核
発熱を確実に除熱できるので、これらの発熱がコンジッ
ト2内の超電導線1に伝熱して超電導線1がクエンチす
るのを回避できる。また、ケーブルインコンジット導体
3を構成するコンジット2およびディスク5の外周面に
は絶縁セラミックスのディスク絶縁11がコーティング
されているので、ケーブルインコンジット導体3を巻回
した後で、Nb3 Sn2 やNb3 Al等の超電導化合物
を生成する熱処理ができる。したがって、超電導線1の
超電導特性の劣化を回避できる。さらに、有機材料から
なる絶縁は熱処理時に不都合な放出ガスが発生し、絶縁
層の剪断強度を低下させるが、セラミックス等の無機材
料の電気絶縁層は、放出ガスも少なく、かつ、強度や絶
縁性能は劣化しない。
作用効果について説明する。図示しない冷媒供給系から
冷媒供給管12からコイル容器10に供給された冷媒
は、ディスク5に形成された冷媒流路15を流れコイル
容器10から、冷媒排出管13を経て冷媒供給系に戻
る。この際に、ディスク5に発生するジュール発熱や核
発熱を確実に除熱できるので、これらの発熱がコンジッ
ト2内の超電導線1に伝熱して超電導線1がクエンチす
るのを回避できる。また、ケーブルインコンジット導体
3を構成するコンジット2およびディスク5の外周面に
は絶縁セラミックスのディスク絶縁11がコーティング
されているので、ケーブルインコンジット導体3を巻回
した後で、Nb3 Sn2 やNb3 Al等の超電導化合物
を生成する熱処理ができる。したがって、超電導線1の
超電導特性の劣化を回避できる。さらに、有機材料から
なる絶縁は熱処理時に不都合な放出ガスが発生し、絶縁
層の剪断強度を低下させるが、セラミックス等の無機材
料の電気絶縁層は、放出ガスも少なく、かつ、強度や絶
縁性能は劣化しない。
【0031】さらに、ディスク5を巻回治具として使用
するので、ディスク5にパンケーキコイル14を嵌め込
む作業が不要になるのみならず、精度良くディスク型パ
ンケーキコイル6を製作できる。さらに、ディスク型パ
ンケーキコイル6を製作する場合に、ケーブルインコン
ジット導体3の巻回を内側から外側に順次巻回し、次の
段のディスク型パンケーキコイル6は外側から内側に順
次巻回し、さらに次の段は内側から外側へと繰り返して
必要段数のディスク型パンケーキコイル6を製作でき
る。したがって、ディスク型パンケーキコイル6同志の
口出し線接続部を極力減少でき、接続部に生じるジュー
ル発熱の総量を軽減できるのみならず、接続作業の工数
低減やスペース上においても有効である。
するので、ディスク5にパンケーキコイル14を嵌め込
む作業が不要になるのみならず、精度良くディスク型パ
ンケーキコイル6を製作できる。さらに、ディスク型パ
ンケーキコイル6を製作する場合に、ケーブルインコン
ジット導体3の巻回を内側から外側に順次巻回し、次の
段のディスク型パンケーキコイル6は外側から内側に順
次巻回し、さらに次の段は内側から外側へと繰り返して
必要段数のディスク型パンケーキコイル6を製作でき
る。したがって、ディスク型パンケーキコイル6同志の
口出し線接続部を極力減少でき、接続部に生じるジュー
ル発熱の総量を軽減できるのみならず、接続作業の工数
低減やスペース上においても有効である。
【0032】なお、本第1の実施例の他の実施例を図3
乃至図5に示す。図3に示す実施例は、ディスク5のケ
ーブルインコンジット導体3が埋設された溝5a間に螺
旋状の冷媒流路15を形成したものであり、図4は、デ
ィスク5のケーブルインコンジット導体3が埋設された
裏面に複数本の放射状の冷媒流路15を形成したもので
ある。また、図5は冷媒流路15を放射状に形成する代
わりに、多条の螺旋溝を形成したもので、いずれも上記
した第1の実施例とディスク5の冷却面では同等の作用
効果を有する。特に、冷媒流路15を多条の螺旋溝で形
成したものは、圧力損失を軽減できると共にディスク5
の全面をほぼ均一に冷却できる。
乃至図5に示す。図3に示す実施例は、ディスク5のケ
ーブルインコンジット導体3が埋設された溝5a間に螺
旋状の冷媒流路15を形成したものであり、図4は、デ
ィスク5のケーブルインコンジット導体3が埋設された
裏面に複数本の放射状の冷媒流路15を形成したもので
ある。また、図5は冷媒流路15を放射状に形成する代
わりに、多条の螺旋溝を形成したもので、いずれも上記
した第1の実施例とディスク5の冷却面では同等の作用
効果を有する。特に、冷媒流路15を多条の螺旋溝で形
成したものは、圧力損失を軽減できると共にディスク5
の全面をほぼ均一に冷却できる。
【0033】なお、ディスク5の両面に上記したような
冷媒流路15を形成する事により、より一層のディスク
5の冷却効果が期待できる。 (第2の実施例)本発明の第2の実施例を図6を用いて
説明する。
冷媒流路15を形成する事により、より一層のディスク
5の冷却効果が期待できる。 (第2の実施例)本発明の第2の実施例を図6を用いて
説明する。
【0034】ディスク5のケーブルインコンジット導体
3の埋設側に、各螺旋溝5aを連通するための複数本の
放射状の冷媒流路15を形成し、かつ、ケーブルインコ
ンジット導体3の外周面に、螺旋状の冷媒流路2aを形
成したもので、他の構成は第1の実施例と同様である。
なお、冷媒流路2aは長手方向に沿う複数本の溝でも良
いが、均一冷却の面から螺旋状に形成するのが好まし
い。図7乃至図10は螺旋状の冷媒流路2aの形成方法
の実施例を示すケーブルインコンジット導体3の横断面
図で、図7に示すように、コンジット2の外周に絶縁セ
ラミックスの導体絶縁4を螺旋状に厚くコーティングし
て形成したり、図8に示すように、コンジット外周に螺
旋状の溝を加工して冷媒流路2aを形成したり、また、
図9に示すように、コンジットの外周に絶縁テープを1
/2ラップよりも粗く螺旋状に巻回して導体絶縁4を形
成したり、さらに、図10に示すように、複数本のケー
ブルインコンジット導体3を撚り合わせて導体を構成し
て螺旋状の冷媒流路2aを形成したものでもよい。ま
た、ケーブルインコンジット導体3を矩形にして全長に
亘って捻じったものでもよい。
3の埋設側に、各螺旋溝5aを連通するための複数本の
放射状の冷媒流路15を形成し、かつ、ケーブルインコ
ンジット導体3の外周面に、螺旋状の冷媒流路2aを形
成したもので、他の構成は第1の実施例と同様である。
なお、冷媒流路2aは長手方向に沿う複数本の溝でも良
いが、均一冷却の面から螺旋状に形成するのが好まし
い。図7乃至図10は螺旋状の冷媒流路2aの形成方法
の実施例を示すケーブルインコンジット導体3の横断面
図で、図7に示すように、コンジット2の外周に絶縁セ
ラミックスの導体絶縁4を螺旋状に厚くコーティングし
て形成したり、図8に示すように、コンジット外周に螺
旋状の溝を加工して冷媒流路2aを形成したり、また、
図9に示すように、コンジットの外周に絶縁テープを1
/2ラップよりも粗く螺旋状に巻回して導体絶縁4を形
成したり、さらに、図10に示すように、複数本のケー
ブルインコンジット導体3を撚り合わせて導体を構成し
て螺旋状の冷媒流路2aを形成したものでもよい。ま
た、ケーブルインコンジット導体3を矩形にして全長に
亘って捻じったものでもよい。
【0035】次に、上記のように構成された第2の実施
例の作用効果について説明する。基本的には、第1の実
施例と同様であるが、本実施例によれば、複数本の冷媒
流路15aからケーブルインコンジット導体3に流れて
きた冷媒は、ケーブルインコンジット導体3の外周面の
螺旋状の冷媒流路2aを通って周方向に満遍なく拡散
し、次の冷媒流路15から次のケーブルインコンジット
導体3に流れる。この冷媒の流れを順次繰り返しなが
ら、最終的に冷媒流路15bからコイル容器10に排出
される。したがって、コンジット2内を強制冷却してい
る超臨界ヘリウム等の冷媒の働きを助けて、コンジット
2の周りの冷却を実現できるので、コンジット2に伝熱
してきた、ディスク5に発生するジュール発熱や核発熱
を確実に除熱して、超電導線1がクエンチするのを回避
できる。
例の作用効果について説明する。基本的には、第1の実
施例と同様であるが、本実施例によれば、複数本の冷媒
流路15aからケーブルインコンジット導体3に流れて
きた冷媒は、ケーブルインコンジット導体3の外周面の
螺旋状の冷媒流路2aを通って周方向に満遍なく拡散
し、次の冷媒流路15から次のケーブルインコンジット
導体3に流れる。この冷媒の流れを順次繰り返しなが
ら、最終的に冷媒流路15bからコイル容器10に排出
される。したがって、コンジット2内を強制冷却してい
る超臨界ヘリウム等の冷媒の働きを助けて、コンジット
2の周りの冷却を実現できるので、コンジット2に伝熱
してきた、ディスク5に発生するジュール発熱や核発熱
を確実に除熱して、超電導線1がクエンチするのを回避
できる。
【0036】(第3の実施例)本発明の第3の実施例を
図11を用いて説明する。本実施例はコイル容器10を
有しない超電導コイルに適用する場合の実施例である。
図11において、複数段のディスク型パンケーキコイル
6はディスク5の内外周を溶接あるいは図示しないボル
ト等の締結手段によって一体化され、超電導コイルを構
成している。そして、ディスク5の内径側と外径側に環
状の冷媒流路15を形成し、かつこの環状の各冷媒流路
15とディスク5の内周側あるいは外周側とを連通する
複数の連通孔16を設け、この連通孔16に冷媒供給管
12あるいは冷媒排出管13を接続した構成である。他
の構成は第1の実施例または第2の実施例と同様であ
る。
図11を用いて説明する。本実施例はコイル容器10を
有しない超電導コイルに適用する場合の実施例である。
図11において、複数段のディスク型パンケーキコイル
6はディスク5の内外周を溶接あるいは図示しないボル
ト等の締結手段によって一体化され、超電導コイルを構
成している。そして、ディスク5の内径側と外径側に環
状の冷媒流路15を形成し、かつこの環状の各冷媒流路
15とディスク5の内周側あるいは外周側とを連通する
複数の連通孔16を設け、この連通孔16に冷媒供給管
12あるいは冷媒排出管13を接続した構成である。他
の構成は第1の実施例または第2の実施例と同様であ
る。
【0037】次に、上記のように構成された第3の実施
例の作用効果について説明する。図示しない冷媒供給系
から供給された冷媒は、冷媒供給管12からディスク5
に入り、連通孔16を経て環状の冷媒流路15cに供給
される。この環状の冷媒流路15cはヘッダーの役割を
果たして冷媒の動圧を静圧に変換し、その後は前記した
第1の実施例または第2の実施例と同様に放射状に形成
された冷媒流路15を還流してディスク5を冷却する。
したがって、コイル容器10を有さない超電導コイルで
も、冷媒供給管12および冷媒排出管13の本数を必要
最小限に減らす事ができる。なお、他の作用効果は第1
の実施例または第2の実施例と同様である。
例の作用効果について説明する。図示しない冷媒供給系
から供給された冷媒は、冷媒供給管12からディスク5
に入り、連通孔16を経て環状の冷媒流路15cに供給
される。この環状の冷媒流路15cはヘッダーの役割を
果たして冷媒の動圧を静圧に変換し、その後は前記した
第1の実施例または第2の実施例と同様に放射状に形成
された冷媒流路15を還流してディスク5を冷却する。
したがって、コイル容器10を有さない超電導コイルで
も、冷媒供給管12および冷媒排出管13の本数を必要
最小限に減らす事ができる。なお、他の作用効果は第1
の実施例または第2の実施例と同様である。
【0038】(第4の実施例)第4の実施例は超電導コ
イルの製造方法であって、前記の第1の実施例ではケー
ブルインコンジット導体3を巻回する前段階で、ケーブ
ルインコンジット導体3およびディスク5の外表面にア
ルミナやシリカ等のセラミックスを溶射したり、あるい
は、熱化学反応を利用して酸化クロム等の基材にセラミ
ックス粒子を含有する複合セラミックス層をコーティン
グする方法であったが、本第4の実施例は、巻回前ある
いは巻回後に半焼成のセラミックスをコンジット2およ
びディスク5の表面にコーティングし、パンケーキコイ
ルをディスク5に嵌め込んでディスク型パンケーキコイ
ル6を製作し、その後に、熱処理して超電導線1の超電
導化およびセラミックスの固化を行う製造方法である。
なお、このようなセラミックスとしては、熱化学反応を
利用して酸化クロム等の基材にセラミックス粒子を含有
する複合セラミックス層をコーティングする方法があ
る。なお、耐電圧が低い場合にはセラミックス粒子を含
まない酸化クロム等の基材のみからなるセラミックス層
でもよい。又、基材は酸化クロムに限定されずシリカや
マグネシアでもよい。
イルの製造方法であって、前記の第1の実施例ではケー
ブルインコンジット導体3を巻回する前段階で、ケーブ
ルインコンジット導体3およびディスク5の外表面にア
ルミナやシリカ等のセラミックスを溶射したり、あるい
は、熱化学反応を利用して酸化クロム等の基材にセラミ
ックス粒子を含有する複合セラミックス層をコーティン
グする方法であったが、本第4の実施例は、巻回前ある
いは巻回後に半焼成のセラミックスをコンジット2およ
びディスク5の表面にコーティングし、パンケーキコイ
ルをディスク5に嵌め込んでディスク型パンケーキコイ
ル6を製作し、その後に、熱処理して超電導線1の超電
導化およびセラミックスの固化を行う製造方法である。
なお、このようなセラミックスとしては、熱化学反応を
利用して酸化クロム等の基材にセラミックス粒子を含有
する複合セラミックス層をコーティングする方法があ
る。なお、耐電圧が低い場合にはセラミックス粒子を含
まない酸化クロム等の基材のみからなるセラミックス層
でもよい。又、基材は酸化クロムに限定されずシリカや
マグネシアでもよい。
【0039】このような製造方法によれば、超電導化合
物を生成するための熱処理時に、セラミックス層を熱化
学反応を利用して固化形成できる。したがって、巻回時
にはコーティングされたセラミックス層は非焼成状態に
あるので、巻回時にセラミックス層が剥離する事がな
い。また、熱処理後の絶縁施工は不要になるので、パン
ケーキコイル14を部分的に解す必要もなく、超電導線
1に歪みを生じないので超電導性能の劣化を回避でき
る。さらに、コンジット2とディスク5とはセラミック
スが固化する際に、接合一体化されるので相対運動がな
くなり、摩擦発熱による超電導線1のクエンチの恐れを
回避できる。
物を生成するための熱処理時に、セラミックス層を熱化
学反応を利用して固化形成できる。したがって、巻回時
にはコーティングされたセラミックス層は非焼成状態に
あるので、巻回時にセラミックス層が剥離する事がな
い。また、熱処理後の絶縁施工は不要になるので、パン
ケーキコイル14を部分的に解す必要もなく、超電導線
1に歪みを生じないので超電導性能の劣化を回避でき
る。さらに、コンジット2とディスク5とはセラミック
スが固化する際に、接合一体化されるので相対運動がな
くなり、摩擦発熱による超電導線1のクエンチの恐れを
回避できる。
【0040】(第5の実施例)本発明の第5の実施例
は、複数のパンケーキコイルからなる超電導コイルの製
造方法であって、図12を用いて説明する。
は、複数のパンケーキコイルからなる超電導コイルの製
造方法であって、図12を用いて説明する。
【0041】最初に、工程(a)でケーブルインコンジ
ット導体3を竹の子型螺旋状巻回治具17の太い側17
aから巻回し始め、順次螺旋状に細い側17bへと巻回
し、次に、工程(b)で竹の子型螺旋状巻回治具17を
取り外し、螺旋状のコイルをプレス等で平板状に成型し
てパンケーキコイル1段が完成する。その後、工程
(c)で逆さに設置した竹の子型螺旋状巻回治具17の
細い側17bから引き続いて巻回し始め、今度は順次太
い側17aへと巻回し、次に、工程(d)で竹の子型螺
旋状巻回治具17を取り外し、螺旋状のコイルをプレス
等で平板状に成型してパンケーキコイル2段からなるダ
ブルパンケーキコイルが完成する。順次以上の作業を繰
り返して必要段数のパンケーキコイルからなる超電導コ
イルを接続部無しで製作できる。したがって、接続部に
生じるジュール発熱の総量を軽減できるのみならず、接
続作業の工数低減やスペース上においても有効である。
ット導体3を竹の子型螺旋状巻回治具17の太い側17
aから巻回し始め、順次螺旋状に細い側17bへと巻回
し、次に、工程(b)で竹の子型螺旋状巻回治具17を
取り外し、螺旋状のコイルをプレス等で平板状に成型し
てパンケーキコイル1段が完成する。その後、工程
(c)で逆さに設置した竹の子型螺旋状巻回治具17の
細い側17bから引き続いて巻回し始め、今度は順次太
い側17aへと巻回し、次に、工程(d)で竹の子型螺
旋状巻回治具17を取り外し、螺旋状のコイルをプレス
等で平板状に成型してパンケーキコイル2段からなるダ
ブルパンケーキコイルが完成する。順次以上の作業を繰
り返して必要段数のパンケーキコイルからなる超電導コ
イルを接続部無しで製作できる。したがって、接続部に
生じるジュール発熱の総量を軽減できるのみならず、接
続作業の工数低減やスペース上においても有効である。
【0042】また、コイルを平板状に成型するのは、複
数のパンケーキコイルを一度に行ってもよい。なお、本
発明は上記各実施例に限定されるものではなく、各実施
例を適宜組み合わせて実施してもよい。また、コンジッ
ト2やディスク5にコーティングした電気絶縁物は前記
したセラミックスに限らず、絶縁性酸化物や絶縁性窒化
物の膜を成膜してもよい。
数のパンケーキコイルを一度に行ってもよい。なお、本
発明は上記各実施例に限定されるものではなく、各実施
例を適宜組み合わせて実施してもよい。また、コンジッ
ト2やディスク5にコーティングした電気絶縁物は前記
したセラミックスに限らず、絶縁性酸化物や絶縁性窒化
物の膜を成膜してもよい。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、高
磁界でかつ大型の超電導コイルにも適用できる、冷却性
能や絶縁性能および超電導性能に優れ、かつ製作性にも
優れた高性能の超電導コイルとその製造方法を提供する
事ができる。
磁界でかつ大型の超電導コイルにも適用できる、冷却性
能や絶縁性能および超電導性能に優れ、かつ製作性にも
優れた高性能の超電導コイルとその製造方法を提供する
事ができる。
【図1】本発明の超電導コイルの第1の実施例を示す断
面図。
面図。
【図2】本発明の第1の実施例のディスク型パンケーキ
コイルを示す部分断面斜視図。
コイルを示す部分断面斜視図。
【図3】本発明の第1の実施例の他のディスク型パンケ
ーキコイルを示す部分断面斜視図。
ーキコイルを示す部分断面斜視図。
【図4】本発明の第1の実施例の他のディスク型パンケ
ーキコイルを示す図であり、(a)は平面図、(b)は
(a)のA−A断面図。
ーキコイルを示す図であり、(a)は平面図、(b)は
(a)のA−A断面図。
【図5】本発明の第1の実施例の他のディスク型パンケ
ーキコイルを示す図であり、(a)は平面図、(b)は
(a)のB−B断面図。
ーキコイルを示す図であり、(a)は平面図、(b)は
(a)のB−B断面図。
【図6】本発明の第2の実施例のディスク型パンケーキ
コイルを示す部分断面斜視図。
コイルを示す部分断面斜視図。
【図7】本発明の第2の実施例のケーブルインコンジッ
ト導体を示す斜視図。
ト導体を示す斜視図。
【図8】本発明の第2の実施例の他のケーブルインコン
ジット導体を示す斜視図。
ジット導体を示す斜視図。
【図9】本発明の第2の実施例の他のケーブルインコン
ジット導体を示す斜視図。
ジット導体を示す斜視図。
【図10】本発明の第2の実施例の他のケーブルインコ
ンジット導体を示す斜視図。
ンジット導体を示す斜視図。
【図11】本発明の超電導コイルの第3の実施例を示す
断面図。
断面図。
【図12】(a),(b),(c),(d)とも本発明
の第5の実施例の超電導コイルの製造方法および工程を
示す説明図。
の第5の実施例の超電導コイルの製造方法および工程を
示す説明図。
【図13】従来の超電導コイルの一例を示す断面図。
1…超電導線 2…コンジット 3…ケーブルインコンジット導体 4…導体絶縁 5…ディスク 6…ディスク型パンケーキコイル 7…対地絶縁 8…ダブルパンケーキコイル 9…超電導コイル 10…コイル容器 11…ディスク絶縁 12…冷媒供給管 13…冷媒排出管 14…パンケーキコイル 2a,15a,15b,15c…冷媒流路 16…連通孔 17…竹の子型螺旋状巻回治具
フロントページの続き (72)発明者 野間 千賀子 神奈川県横浜市鶴見区末広町2丁目4番地 株式会社東芝京浜事業所内 (72)発明者 藤岡 勉 東京都港区芝浦一丁目1番1号 株式会社 東芝本社事務所内 (72)発明者 住吉 幸博 神奈川県横浜市鶴見区末広町2丁目4番地 株式会社東芝京浜事業所内 (72)発明者 甲斐 俊也 東京都港区芝浦一丁目1番1号 株式会社 東芝本社事務所内
Claims (15)
- 【請求項1】 超電導線を多数本撚り合わせて超電導撚
線を構成し、この超電導撚線をコンジット内に収納した
ケーブルインコンジット導体を、ディスクに形成された
螺旋溝に埋設してディスク型パンケーキコイルを構成
し、このディスク型パンケーキコイルを複数段積み重ね
て一体化した超電導コイルにおいて、前記ディスクのケ
ーブルインコンジット導体埋設側あるいはその反対側の
少なくとも一方に、冷媒通路を形成した事を特徴とする
超電導コイル。 - 【請求項2】 ディスクに形成した冷媒通路は、ディス
クの内周側から外周側に放射状に形成した複数本の溝で
ある事を特徴とする請求項1記載の超電導コイル。 - 【請求項3】 ディスクに形成した冷媒通路は、ディス
クの内周側から外周側に向かう螺旋状の溝である事を特
徴とする請求項1記載の超電導コイル。 - 【請求項4】 ディスクの内径側と外径側に環状の冷媒
流路を形成し、かつ各冷媒流路とディスクの内周側ある
いは外周側とを連通する複数の連通孔を設け、この連通
孔に冷媒供給管あるいは冷媒排出管を接続した事を特徴
とする請求項2または請求項3記載の超電導コイル。 - 【請求項5】 超電導線を多数本撚り合わせて超電導撚
線を構成し、この超電導撚線をコンジット内に収納した
ケーブルインコンジット導体を、ディスクに形成された
螺旋溝に埋設してディスク型パンケーキコイルを構成
し、このディスク型パンケーキコイルを複数段積み重ね
て一体化した超電導コイルにおいて、コンジットの外周
に冷媒流路を形成した事を特徴とする超電導コイル。 - 【請求項6】 コンジットの外周に形成された冷媒流路
を、コンジットの長手方向に沿って螺旋状に形成した事
を特徴とする請求項5記載の超電導コイル。 - 【請求項7】 コンジットの外周に形成された螺旋状の
冷媒流路は、コンジット外周に螺旋状の溝を加工して形
成した事を特徴とする請求項6記載の超電導コイル。 - 【請求項8】 コンジットの外周に形成された螺旋状の
冷媒流路は、コンジットの外周に絶縁テープを1/2ラ
ップよりも粗く螺旋状に巻回して形成した事を特徴とす
る請求項6記載の超電導コイル。 - 【請求項9】 コンジットの外周に形成された螺旋状の
冷媒流路を、コンジットの外周にセラミックスを螺旋状
に厚くコーティングして形成した事を特徴とする請求項
6記載の超電導コイル。 - 【請求項10】 超電導線を多数本撚り合わせて超電導
撚線を構成し、この超電導撚線をコンジット内に収納し
たケーブルインコンジット導体を、ディスクに形成され
た螺旋溝に埋設してディスク型パンケーキコイルを構成
し、このディスク型パンケーキコイルを複数段積み重ね
て一体化した超電導コイルにおいて、複数本のケーブル
インコンジット導体を撚り合わせて導体を構成して螺旋
状の冷媒流路を形成した事を特徴とする超電導コイル。 - 【請求項11】 超電導線を多数本撚り合わせて超電導
撚線を構成し、この超電導撚線をコンジット内に収納し
たケーブルインコンジット導体を、ディスクに形成され
た螺旋溝に埋設してディスク型パンケーキコイルを構成
し、このディスク型パンケーキコイルを複数段積み重ね
て一体化した超電導コイルにおいて、ケーブルインコン
ジット導体を構成するコンジットの外周面に無機材料の
電気絶縁層を形成した事を特徴とする超電導コイル。 - 【請求項12】 超電導線を多数本撚り合わせて超電導
撚線を構成し、この超電導撚線をコンジット内に収納し
たケーブルインコンジット導体を、ディスクに形成され
た螺旋溝に埋設してディスク型パンケーキコイルを構成
し、このディスク型パンケーキコイルを複数段積み重ね
て一体化した超電導コイルにおいて、前記ディスクの表
面に無機材料の電気絶縁層を形成した事を特徴とする超
電導コイル。 - 【請求項13】 超電導線を多数本撚り合わせて超電導
撚線を構成し、この超電導撚線をコンジット内に収納し
たケーブルインコンジット導体を、ディスクに形成され
た螺旋溝に埋設してディスク型パンケーキコイルを構成
し、このディスク型パンケーキコイルを複数段積み重ね
て一体化した超電導コイルの製造方法において、ディス
クを巻回治具として使用し、ディスクに形成された螺旋
溝にケーブルインコンジット導体を埋設しながら巻回す
る事を特徴とする超電導コイルの製造方法。 - 【請求項14】 超電導線を多数本撚り合わせて超電導
撚線を構成し、この超電導撚線をコンジット内に収納し
たケーブルインコンジット導体を、ディスクに形成され
た螺旋溝に埋設してディスク型パンケーキコイルを構成
し、このディスク型パンケーキコイルを複数段積み重ね
て一体化した超電導コイルの製造方法において、コンジ
ットに超電導撚線を収納してケーブルインコンジット導
体を製作する工程、このケーブルインコンジット導体を
巻回してパンケーキコイルを製作する工程、パンケーキ
コイルのコンジットの外周面に半焼成の無機材料の電気
絶縁物をコーティングする工程、このパンケーキコイル
をディスクの螺旋溝に埋設してディスク型パンケーキコ
イルを製作する工程、ディスク型パンケーキコイルを熱
処理して超電導線の超電導化および前記電気絶縁物を固
化する工程、複数のパンケーキコイルを積み重ねて一体
化する工程を備えた事を特徴とする超電導コイルの製造
方法。 - 【請求項15】 超電導線を多数本撚り合わせて超電導
撚線を構成し、この超電導撚線をコンジット内に収納し
たケーブルインコンジット導体を巻回してパンケーキコ
イルを構成し、このパンケーキコイルを複数段積み重ね
て一体化した超電導コイルの製造方法において、コンジ
ットに超電導撚線を収納してケーブルインコンジット導
体を製作する工程、このケーブルインコンジット導体を
竹の子型螺旋状巻回治具に巻回してパンケーキコイルを
製作する工程、パンケーキコイルを平面状に成型する工
程、このパンケーキコイルを熱処理して超電導線の超電
導化を行う工程を備えた事を特徴とする超電導コイルの
製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17577795A JPH0927416A (ja) | 1995-07-12 | 1995-07-12 | 超電導コイルおよびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17577795A JPH0927416A (ja) | 1995-07-12 | 1995-07-12 | 超電導コイルおよびその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0927416A true JPH0927416A (ja) | 1997-01-28 |
Family
ID=16002088
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17577795A Pending JPH0927416A (ja) | 1995-07-12 | 1995-07-12 | 超電導コイルおよびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0927416A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7325564B2 (en) | 2004-03-24 | 2008-02-05 | Keihin Corporation | Linear solenoid valve |
US7487798B2 (en) | 2004-03-31 | 2009-02-10 | Keihin Corporation | Linear solenoid valve |
EP3189344A4 (en) * | 2014-09-05 | 2018-06-13 | Hyperfine Research Inc. | Thermal management methods and apparatus |
-
1995
- 1995-07-12 JP JP17577795A patent/JPH0927416A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7325564B2 (en) | 2004-03-24 | 2008-02-05 | Keihin Corporation | Linear solenoid valve |
US7487798B2 (en) | 2004-03-31 | 2009-02-10 | Keihin Corporation | Linear solenoid valve |
EP3189344A4 (en) * | 2014-09-05 | 2018-06-13 | Hyperfine Research Inc. | Thermal management methods and apparatus |
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