JPH09268301A - 新規な扁平状傾斜機能銅合金微粉末及びその製造方法 - Google Patents

新規な扁平状傾斜機能銅合金微粉末及びその製造方法

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JPH09268301A
JPH09268301A JP8082360A JP8236096A JPH09268301A JP H09268301 A JPH09268301 A JP H09268301A JP 8082360 A JP8082360 A JP 8082360A JP 8236096 A JP8236096 A JP 8236096A JP H09268301 A JPH09268301 A JP H09268301A
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fine powder
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alloy fine
powder
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JP8082360A
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Yasuki Shimamura
泰樹 島村
Yoshio Hayashi
善夫 林
Shuichi Nakada
秀一 中田
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 導電性ペーストの諸特性を改善する事が可能
となる扁平状傾斜機能銅合金微粉末とその製造方法を提
供する。 【解決手段】 平均厚み(ta)が2μm以下であっ
て、平均相当径(da)と平均厚みの比が0.001≦
(ta)/(da)≦0.975で表される、扁平状傾
斜機能銅合金微粉末およびこの粉末とボールと滑剤及び
不活性ガスの共存下で扁平化を行う事を特徴とする乾式
製造方法である。 【効果】 扁平状傾斜機能銅合金微粉末を用いた導電性
ペースト組成物は、耐酸化性、耐エレクトロマイグレー
ション性に優れ、且つ過酷な条件での信頼性の高い導電
性ペーストを得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術的分野】本発明は新しい扁平状傾斜
機能銅合金粉末及びその製造方法とそれを用いた導電性
ペースト材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】エレクトロニクス産業の発展に伴い、種
々の導電性組成物を使った導電性ペーストが提案され、
各種の電子機器・電子部品・電子回路に使用されてい
る。代表的な導電性組成物として、従来から金、白金、
パラジウム、銀、銀パラジウム、ニッケル、銀メッキ
銅、銅などが知られていて、これらの金属粉体に有機バ
インダー、溶剤、必要に応じて添加剤を加え、分散もし
くは溶解せしめたものを導電性ペーストとして各種用途
に応じた方法で使う事は、公知であった。
【0003】しかしながら、これら公知の導電性組成物
あるいは導電性ペーストは導電性、耐候性、耐エレクト
ロマイグレーション性、耐酸化性、はんだ濡れ性、はん
だ食われ性等の導電性ペーストとして必要な諸特性のバ
ランスがとれているとは言い難く、また高価な原料を用
いる必要があるなど、工業的観点から新規材料が切望さ
れていた。
【0004】これに対し、すでに新しい材料として不活
性ガスアトマイズ法による傾斜機能銅合金微粉末が発明
され、導電性ペーストとして用いる事が提案されてい
る。(特開平2−282401号公報,特開平3−13
3006号公報,特開平3−245404号公報,特開
平3−245405号公報,特開平7−331360号
公報) この傾斜機能銅合金微粉末は前述の導電性ペーストに必
要な諸特性のバランスがとれているため、新規導電性ペ
ースト組成物として注目されているが、その製法が不活
性ガスによるガスアトマイズ法であるため、製造装置に
特殊な冷却ロールや後加工装置を装着しない限り、製造
された傾斜機能銅合金微粉末の形状は概ね球状となる。
【0005】この球状傾斜機能銅合金微粉末を導電性ペ
ーストとして用いる際には、その形状が球状であるが故
に、導電性ペースト中の球状傾斜機能銅合金微粉末の割
合が多くなる傾向があった。導電性ペースト中の球状傾
斜機能銅合金微粉末の割合が多くなると、硬化ペースト
の柔構造が損なわれたり、製造コストが高くなったり、
スクリーン印刷条件のラチュードが狭まる等の問題が発
生しがちであった。そのため過酷な条件下で長期間にわ
たって高信頼性が必要な、スルーホール用導電性ペース
ト、導体回路用導電性ペースト、電極接合用導電性ペー
スト、フレキシブル基板用導電性ペースト等を安価にか
つ、広いスクリーン印刷条件に対応可能な特性を付与し
て製造するためには、なおいっそうの改良が望まれてい
た。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
な問題を解決するものであり、導電性、耐酸化性に優
れ、かつ耐エレクトロマイグレーション性に優れている
という傾斜機能銅合金微粉末の本質的特徴を最大限に引
き出し、極めて信頼性が高く、スクリーン印刷性に優れ
た導電性組成物、もしくは導電性ペースト及びそれらを
用いた製品、並びにそれらの製造方法を提供しようとす
るものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、極めて信
頼性が高くスクリーン印刷性に優れた導電性組成物、も
しくは導電性ペーストを発明すべく鋭意研究したとこ
ろ、すでに提案している不活性ガスアトマイズ法により
得られる球状傾斜機能銅合金微粉を、破断且つ凝集する
事なく、楕円状に扁平化して平均厚みが2μm以下にす
る製造方法と、その方法によって得られるものが極めて
信頼性が高く、スクリーン印刷性に優れた導電性組成
物、もしくは導電性ペーストとなる事を発明し、その組
成を確定する事により、本発明を完成した。
【0008】すなわち、本発明は下記のとおりである。 (1)一般式AgxCuy(0.001≦x≦0.4,
0.6≦y≦0.999,x+y=1,(原子比))で
表され、且つ粒子表面の銀濃度が粒子の平均の銀濃度よ
り高く、且つ表面近傍で内部より表面に向かって銀濃度
が増加する領域を有し、該銅合金微粉末粒子の平均厚み
(ta)が2μm以下であって、粒子厚み(t)0.0
1〜0.5μmの銅合金微粉末が全銅合金微粉末の10
個数%以上であることを特徴とする扁平状傾斜機能銅合
金微粉末。 (2)長軸(b)と短軸(a)が、a<bの関係にある
楕円に近似される扁平状傾斜機能銅合金微粉末であっ
て、粒子1個の相当径(d)が、(a*b)1/2 で表さ
れ、粒子の平均厚み(ta)が2μm以下であって、粒
子の平均相当径(da)が0.1〜50μmであり、
(ta)と(da)との比が0.001≦(ta)/
(da)≦0.975の範囲で表されることを特徴とす
る上記(1)の扁平状傾斜機能銅合金粉末。 (3)上記(2)の扁平状傾斜機能銅合金微粉末と、一
般式AgxCuy(0.001≦x≦0.4,0.6≦y
≦0.999,x+y=1,(原子比))で表され、且
つ粒子表面の銀濃度が粒子の平均の銀濃度より高く、且
つ表面近傍で内部より表面に向かって銀濃度が増加する
領域を有し、形状が球状である球状傾斜機能銅合金微粉
末と、少なくとも1種の金属銅粉末もしくは少なくとも
1種の金属銀粉末とを含有することを特徴とする導電性
ペースト材料。 (4)原料球状傾斜機能銅合金微粉末がヘリウムガスを
含んだ不活性ガスアトマイズ法を用いて製造されること
を特徴とする上記(1)または(2)の扁平状傾斜機能
銅合金微粉末。 (5)ボールと球状傾斜機能銅合金微粉末を滑材ととも
に容器に充填し、不活性ガス雰囲気中で、ボールと球状
傾斜機能銅合金微粉末の混合物と容器の少なくとも一方
を駆動することにより球状傾斜機能銅合金微粉末を機械
的に扁平化することを特徴とする扁平状傾斜機能銅合金
微粉末の乾式製造方法。 (6)金属粉末100重量部、有機バインダー5〜50
0重量部を含有する導電性ペースト組成物において、該
金属粉末の少なくとも2重量%以上が上記(2)の扁平
状傾斜機能銅合金微粉末であることを特徴とする導電性
ペースト組成物。
【0009】また、この導電性ペースト組成物をスクリ
ーン印刷用、スルーホール用、導電回路用、フレキシブ
ル基板用、電極用、導電性接着剤用、電磁波シールド
用、半田付け用に用いることができる。以下に本発明を
詳細に説明する。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明における扁平状傾斜機能銅
合金微粉末とは、球状傾斜機能銅合金微粉末を破断且つ
凝集することなく押しつぶした楕円板状で、その厚みが
2μm以下のものをいう。粒子の平均厚みが2μm以下
だとそれを使って作成した導電性ペーストのポットライ
フ等の性能が好ましいものとなり、1μm以下だとさら
に好ましい保存性を示す。この扁平状傾斜機能銅合金微
粉末の個々の粒子の厚みとその割合は、0.01〜0.
5μmでその割合が10個数%以上であると導電性ペー
ストにしたときの電気抵抗がより小さくなり、個々の粒
子の厚みが0.01〜0.2μmでその割合が20個数
%以上だとさらに電気抵抗の小さい導電性ペーストとな
るのでより好ましい。
【0011】本発明の扁平状傾斜機能銅合金微粉末はx
が0.001未満では充分な耐酸化性が得られず、また
xが0.999を越えると耐エレクトロマイグレーショ
ン性が充分ではない。また傾斜機能の意味するところ
は、「銅合金微粉末の粒子表面の銀濃度が粒子平均の銀
濃度より高く、且つ表面近傍で表面より内部に向かって
銅濃度が増加する領域を有しているもの」であり、この
状態が前述の耐酸化性と耐エレクトロマイグレーション
性を兼ね備えた材料の提供を可能にしていると推察され
る。
【0012】本発明における扁平状傾斜機能銅合金微粉
末は、球状傾斜銅合金微粉末を破断且つ凝集する事な
く、楕円状に扁平化したもので、粒子1個の相当径
(d)は長軸(b)と短軸(a)の平均値(a*b)
1/2 で表され、粒子の平均厚みが(ta)が2μm以下
であることが導電性組成物として好ましい性質を示し1
μm、であるとさらに好ましい性質を示す。なお、粒子
の平均厚みは、粒子1000個の平均により求められ
る。
【0013】粒子1000個の平均相当径(da)は
0.1〜50μmであると、スクリーン印刷時における
版抜け性が良く、0.2〜35μmの範囲ではさらに滑
らかな印刷性が得られる。またこの扁平状傾斜機能銅合
金微粉末は平均厚み(ta)と平均相当径(da)の比
が0.001≦(ta)/(da)≦0.975の関係
にあるときに導電性組成物として好適な性質が得られ
る。つまり導電性ペーストにし、加熱硬化して冷熱衝撃
試験にかけた時のクラック等の発生が少なくなる。ま
た、その関係が0.002≦(ta)/(da)≦0.
750の範囲にある扁平状傾斜機能銅合金微粉末を原料
にして導電性ペーストを作成し、加熱硬化後、冷熱衝撃
試験に供するとクラック等の発生はほとんど観察され
ず、好ましい。
【0014】本発明の銅合金微粉末の粒子表面の銀濃度
が粒子の平均の銀濃度より高い領域が存在する事実、い
わゆる傾斜機能構造の分析方法は以下に説明する方法に
よるものである。英国VG社製X線光電子分光分析装置
ESCALAB200−X型で、得られた金属微粉末の
表面銀濃度を測定する。この時の銀濃度測定は測定光電
子エネルギーが近いピーク同士で比較する必要があるた
め、Ag3d5/2 (AlのKα線)とCu3p(Mgの
Kα線)を使って、表面から深さ50Å程度の表面銀濃
度として求め、この値と濃硝酸で微粉末粒子を溶解した
液を高周波誘導結合型プラズマ発光分析計(セイコー電
子工業株式会社製 JY38P−P2型)で分析した値
を微粉末粒子中の平均銀濃度とし、両者の比を微粒子中
の平均銀濃度と微粒子表面の銀濃度の比として、微粉末
粒子の表面近傍の銀濃度が高いことを確認する手段とし
て用いた。
【0015】本発明における扁平状機能傾斜機能銅合金
微粉末の相当径(d)及び平均相当径(da)を算出す
るための長軸(b)と短軸(a)、及び粒子平均厚み
(ta)を算出するための粒子厚み(t)は、表面走査
型電子顕微鏡(SEM;(株)日立製作所製S−270
0型)の写真画像からそれぞれの寸法を測定して求め
た。
【0016】長軸(b)と短軸(a)測定用のサンプル
調整は次のように行う。得られた扁平状傾斜機能銅合金
微粉末を18g電子天秤により秤量し、次に米国BUE
HLER社製エポキシ樹脂主剤EPOXIDE15gと
硬化剤EPOXIDE−HARDENER3gを秤量
し、これら全量をガラスビーカーに移し、充分に混合攪
拌したのち、厚さ35μmのセロテープを平滑なガラス
板に約1cm間隔で張り付けたセロテープの間に拡げ、
丸いガラス棒で平らにのばし、80℃に設定した硬化炉
内に12時間放置し、扁平状傾斜機能銅合金微粉末が均
一に包埋された薄片を作成する。この薄片をSEMの倍
率500倍で写真撮影するが異なる視野の写真を20枚
程度撮影する。その写真により微粒子の長軸(b)及び
短軸(a)を計測し、相当径(d)を算出し、計測粒子
の累積が1000個になったら平均相当径(da)を算
出する。
【0017】粒子厚み(t)測定用のサンプル調整は次
のように行う。得られた扁平状傾斜機能銅合金微粉末を
27g電子天秤により秤量し、次に米国BUEHLER
社製エポキシ樹脂主剤EPOXIDE46gと硬化剤E
POXIDE−HARDENER10gを秤量し、これ
ら全量をガラスビーカーに移し、充分に混合攪拌したの
ち、厚さ0.5cmのガラス板を平滑なガラス板に約2
cm間隔で張り付けたガラス板の間に拡げ、丸いガラス
棒で平らにのばし、80℃に設定した硬化炉内に12時
間放置し、扁平状傾斜機能銅合金微粉末が均一に包埋さ
れた板を作成し、剃刀によりこのサンプル板を切断し、
その断面をSEMの倍率500倍で写真撮影する。この
際視野の異なる写真を20枚程度撮影し、その写真によ
り粒子の厚み(t)を計測する。計測粒子の数が累積1
000個になったら平均厚み(ta)を算出する。
【0018】本発明における扁平状傾斜機能銅合金微粉
末は、破断や凝集などがないため他の導電性ペースト材
料と混ぜて使っても、局部的な偏在などがなく導電性ペ
ースト中に均一に分散する性質がある。そのため特開平
7−331360号公報で提案されている球状傾斜機能
銅合金微粉末や金属銅粉末や金属銀粉末と混合して導電
性ペースト材料として、それぞれの特長、即ち硬化ペー
ストの耐クラック性や良好な導電性、耐マイグレーショ
ン性、耐酸化性等に優れた導電性ペーストを製造するこ
とが可能となる。
【0019】これら混合する金属の種類や組み合わせそ
の組成比などによって、対象とする使用用途が変わる
が、それによって本発明の効果が何ら損なわれるもので
はない。本発明で原料として用いられる球状傾斜機能銅
合金微粉末は、特性を損なわない程度であれば、他種の
金属あるいは半金属に置き換えることが可能である。例
えばアトマイズ前に溶融して添加することも可能であり
また別種の粉体として添加することも可能である。また
他種の金属は酸化物等の化合物であってもよい。ここで
使用される元素としては、Al、Zn、Sn、Pb、S
i、Mn、Cr、Ir、Nb、Sb、Bi、B、Mg、
Li、C、Na、Ba、Ti、In、As、Au、P
d、Pt、Rh、Zr、Hf、Y、La等の広範な元素
から任意に選択することができる。
【0020】本発明で使われる原料の球状傾斜機能銅合
金微粉末はヘリウムを含む不活性ガスアトマイズ法によ
り製造される必要がある。ヘリウムを含む不活性ガスア
トマイズ法により製造された球状傾斜機能銅合金微粉末
は非常に細かい微粉末が多い特徴がある。特に、ガス噴
霧槽下部にフレキシブルなガス溜を設け、金属溶解槽、
ガス噴霧槽、及びガス溜の圧力をそれぞれ別個にコント
ロールしながら、ヘリウムガスなどの不活性噴霧ガスを
圧縮機により長時間循環させながらアトマイズする方法
により製造された、球状傾斜機能銅合金微粉末は、微粉
末が多い割には凝集粉やサテライト粉の割合が少なく流
動性が良い特徴がある。
【0021】この事が扁平化工程で粒子が破断や凝集す
ることが少ない理由になっていると思われる。ヘリウム
を含む不活性ガスアトマイズ法で製造された粒子は、恐
らくフアンデアワールス力が他の方法で製造された粒子
に比べて小さい為に、粒子間の引力が小さく、従って凝
集が少ない粉体となっているのではと予想され、この事
が後述する扁平化工程で添加される滑剤と相乗効果をも
たらし、再凝集する事がなく扁平粉を製造する事が可能
になっているのではと推察される。また球状傾斜機能銅
合金微粉末は粒子表面の銀濃度が高く粒子中心に向かっ
て銅濃度が高くなっている、この構造自体が粒子一個の
中で微妙な硬度分布をもたらし扁平化の際に破断されに
くい効果をもたらしていると思われる。しかし、これら
の推論の真偽が本発明の効果を損なうものではない。
【0022】本発明で使用される原料球状傾斜機能銅合
金微粉末は気流分級機などで、分級したのち所望の粒子
サイズにそろえて、扁平化することで各種用途の導電性
ペースト組成物となる。本発明の扁平化方法はボールと
球状傾斜機能銅合金粉末を滑剤とともに容器に、充填し
不活性ガス雰囲気中で粉砕媒体と容器の少なくとも一方
を駆動する事により機械的に扁平化する事を特徴とす
る、乾式扁平化方法である。
【0023】本発明に使用する容器(=装置)は、ボー
ルを媒体として用いる一般的な粉砕装置又は造粒装置も
しくはメカノケミカル装置をそのまま扁平化装置(=扁
平化容器)として使用することができる。つまり、ボー
ルミル、振動ボールミル、遊性性型粉砕機、塔式粉砕
機、攪拌槽型粉砕機、流通管型粉砕機、アニュラ型粉砕
機、CFミル(宇部興産社製)、オングミル(ホソカワ
ミクロン社製)、タンブリングミル(マキノ社製)、マ
ルチマックスミル(中央加工機社製)、アトライター
(三井鉱山社製)などであるがどのような装置(=容
器)を用いても、扁平化の程度には差が見られない。
【0024】扁平化装置に導入する不活性ガスとして望
ましいのは、窒素、ヘリウム、アルゴン、ネオン、水素
ガスの単体かそれらの混合物であるが、窒素又はアルゴ
ンもしくはヘリウムの単体かそれらの混合物が凝集が少
なく扁平化できるのでより好ましい。本発明で用いられ
るボールの材質は鉄、クロム、ステンレス、アルミナ、
部分安定化ジルコニア、炭化珪素、窒化珪素、などや鉄
心にナイロン樹脂やウレタン樹脂やポリエチレン樹脂や
ポリウレタン樹脂等を被覆したものなどがあるがどれを
選んでも良い。
【0025】本発明のボールの量は重量比で、球状傾斜
機能銅合金微粉末の2倍〜30倍が好ましく、4〜25
倍がさらに好ましい割合である。ボールの割合が2倍以
下では充分な扁平粉が得られず、30倍以上では粒子の
破断が局部的に観察されるようになる。本発明の容器も
しくはボールと球状傾斜機能銅合金微粉末の混合物に作
用させる駆動力(=遠心力)は、ボールと球状傾斜機能
銅合金微粉末の混合物1kg当たり20N(ニュート
ン)〜600Nが望ましいが、さらに望ましくは30N
〜500Nが良い。
【0026】作用させる駆動力が20N以下だと扁平化
がほとんど進行せず、600N以上だと厚みが0.01
μm以下の粒子や粒子の破断が観察されるようになるの
で上記範囲が良い。本発明のボールの直径は0.2mm
から28mmが好ましく、さらに好ましくは0.4mm
から12mmの範囲である。本発明の扁平化の際に添加
する滑剤は種々あるが、元素や分子や官能基あるいは物
質による扁平化の規則性はないので、本発明者らによっ
てその効果が確認されている物質を以下に列挙する。
【0027】メタノール、エタノール、ブタノール、プ
ロピルアルコール、イソプロピルアルコール、エチレン
グリコール、プロピレングリコール、イソアミルアルコ
ール、トリエタノールアミン、リグニンスルホン酸カル
シウム、アリールアルキルスルホン酸、ステアリン酸、
ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カリウム、ステアリン
酸コバルト、ステアリン酸スズ、ステアリン酸ナトリウ
ム、ステアリン酸メチル、アジピン酸アスコルビン酸、
安息香酸、アミノフェニル酢酸、イソフタル酸、ピロリ
ン酸ソーダ、トリオキシエチレンオクチムフェニルエー
テル、イミノ二酢酸、ヘキサメタリン酸ソーダ、エチレ
ンジアミン四酢酸、クエン酸、シュウ酸、ニトリロ三酢
酸、安息香酸、マレイン酸、コハク酸、リグニン等が本
発明における扁平化の滑剤として適している。
【0028】これら滑剤の添加量は原料球状傾斜機能銅
合金微粉末の0.05重量%〜4重量%の範囲で良好な
扁平状傾斜機能銅合金微粉末が得られる条件となる。そ
の添加量が0.05重量%未満だと原料球状傾斜機能銅
合金微粉末自身が凝集して扁平化を阻害してしまう。ま
た滑剤の添加量が4重量%を越えると、恐らく粒子どう
しが滑りすぎるようになるためと推察されるのだが、球
状粒子はそのままの状態で、全くと言っていいほど扁平
化されなくなる。
【0029】本発明の扁平状傾斜機能銅合金微粉末を用
いて導電性ペーストを作成する場合、この扁平状傾斜機
能銅合金微粉末を用いた事による効果、例えば耐候性の
向上、導電性の向上、スクリーン印刷性の向上及び印刷
時の製品歩留まりの向上が認められるのは、金属粉末の
少なくとも2重量%以上が扁平状傾斜機能銅合金微粉末
であるペーストの場合であり、残りの金属粉は球形粉、
無定形粉等、特に形状の違いは問わない。
【0030】この導電性ペースト組成物は、金属粉相互
がうまく接触するように適当量のバインダーを用いて形
状を保持せしめるように設計することができる。この導
電性ペーストには金属粉末100重量部に対し、有機バ
インダー5〜500重量部を含有せしめ、さらに必要に
応じて有機溶剤、酸化物除去剤、分散助剤、効果促進
剤、酸化防止剤、粘度調整剤等の各種添加剤を含有させ
ることができる。
【0031】また、導電性ペーストの用途によってはガ
ラスフリットなどの無機バインダーを添加してもかまわ
ない。本発明に用いることのできる有機バインダーとし
ては、広範な天然あるいは、合成高分子化合物の中から
選択することができる。特に有用なバインダーはそれ自
体は疎水性であり通常の有機溶媒に可溶でありかつ金属
粉末を均一に分散せしめることのできるものである。
【0032】本発明の有機バインダーは、硬化性樹脂、
可塑性樹脂のいずれでも良いが、特にペースト組成物中
では有機溶媒に均一に溶解している必要がある。また有
機バインダーは、硬化後、あるいは溶媒除去後に金属粉
末を固定する機能を有する必要がある。以上の基本機能
を有する有機バインダーであれば特にその種類は限定さ
れないが、例えば熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹
脂、フェノール樹脂、アミノ樹脂、アルキッド樹脂、ポ
リウレタン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、熱硬化性ア
クリル樹脂、ポリイミド樹脂、メラミナルキッド樹脂、
シリコン樹脂、及びそれらの変成樹脂より選択する事が
できる。
【0033】また、熱可塑性樹脂としては、アクリル樹
脂、アルキッド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル
樹脂、ポリアミド樹脂、塩化ビニル樹脂、塩化ビニリデ
ン樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、スチレン−
アクリリニトリル共重合体、ポリカーボネート樹脂、ス
チレン樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体、ポリビニ
ルブチラール樹脂、ポリビニルホルマール樹脂、エチル
セルロース樹脂、酢酸セルロース樹脂、セルロースアセ
テートブチレート樹脂、シアノエチルセルロース樹脂、
ニトロセルロース樹脂等から選択する事ができる。
【0034】また、硬化性樹脂は熱硬化をはじめ、活性
紫外線等による光架橋型や電子線架橋型、水分による架
橋反応や鎖延長反応等の種々の硬化方式を目的に応じて
選択できる。樹脂組成の選択、硬化形式の選択は自由で
あり、エポキシ変成アクリル樹脂、アクリル変成ウレタ
ン樹脂など種々の樹脂を設計する事も可能である。ま
た、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂を問わず各種の樹脂を
混合する事も可能である。
【0035】特に、硬化性樹脂を利用する利点の一つと
して本発明の導電性ペーストを無溶剤型にできる事が挙
げられる。これはエポキシ樹脂やウレタンプレポリマー
等の低分子量化合物を用いて導電性ペーストを作成でき
るほか、ビニル基等の重合反応を利用する硬化形式では
種々のアクリルエステル、メタクリルエステル等の単量
体を有機溶剤そのものの代わりに使用できる。
【0036】本発明の有機バインダーの中で特に本発明
の扁平状傾斜銅合金微粉末を好適に分散せしめ、耐候性
を最大限に発現せしめるものとして、フェノール系樹
脂、エポキシ系樹脂、ウレタン系樹脂、エステル系樹脂
が好ましい。本発明の導電性ペーストには、公知の溶剤
を単独若しくは混合して使用する事ができる。例えば、
トルエン等の芳香族類、2−ブタノン、メチルイソブチ
ルケトン等のケトン類、エチレングリコール、オクタノ
ール、ブタノール、n−プロパノール、iso−プロパ
ノール、ベンジルアルコール、α−テノペノール等のア
ルコール類、酢酸ブチル、酢酸エチル等のエステル類、
エチレングリコールモノアルキルエーテル類、ジエチレ
ングリコールモノアルキルエーテル類及びそれらのアセ
テート誘導体、エチレングリコールジアルキルエーテル
類、ジエチレングリコールジアルキルエーテル類、N−
メチルピロリドン等の中から選択される。
【0037】本発明の導電性ペーストには必要に応じ
て、脂肪酸、ジカルボン酸、オキシカルボン酸やその金
属塩、フェノール化合物、金属キレート形成剤、酸化ポ
リエチレン、脂肪族アミン、有機チタン化合物、ロジ
ン、アントラセン等を酸化物除去剤、安定剤、粘度調節
剤、として添加しても良く、さらに各種の分散助剤、酸
化防止剤、キレート剤、消泡剤等の各種添加剤を使用し
ても良い。
【0038】本発明のほぼ楕円状になるようにコントロ
ールして製造した扁平状傾斜機能銅合金微粉末を含有す
る導電性ペーストは、スクリーン印刷において、特にフ
ァインラインの印刷性に優れており、スクリーン印刷用
導電性ペーストとして極めて価値の高いものである。ま
た、スルーホールの穴埋め用導電性ペーストとしても、
電極用導電性ペーストとしても、一定形状のものを安定
に量産化できることが、全体の製品の性能を均一化する
上で重要であるが、本発明による導電性ペーストはスル
ーホールの穴埋め形状や電極部の形状を美しく、目的ど
おり形成することができる。
【0039】本発明の扁平状傾斜機能銅合金微粉末を用
いた導電性ペーストはファインラインの印刷性に優れて
いるため、印刷パターンに欠落などがあると商品価値が
損なわれる導電回路用導電性ペーストに適している事が
わかった。本発明の扁平状傾斜機能銅合金微粉末を用い
た、導電性ペーストは金属微粉末に対する有機バインダ
ーの量を多くする事ができるので、屈曲性に優れた硬化
膜を容易に作成することが可能なので、フレキシブル基
板上に導電性回路を形成するのに適している。
【0040】本発明の扁平状傾斜機能銅合金微粉末はそ
の形状が平らなため、導電性ペーストに調合しても塗工
面が平滑になりやすいので、硬化膜の平滑性が望まれる
コンデンサ等の電極用導電性ペーストとして優れた性能
を発揮する。本発明の扁平状傾斜機能銅合金微粉末は導
電性ペーストを構成する主成分である有機バインダー種
類の選択幅が広いので、多種の有機バインダーを使って
接着・固着力に優れた導電性ペーストを製造することが
できる。
【0041】本発明の扁平状傾斜機能銅合金微粉末は、
その形状が扁平なため導電性ペーストに加工して、基板
上に塗布硬化させると緻密に隙間なく塗工膜を形成する
ため、電波などの遮蔽効果に優れた性能を示すので電磁
波シールド用導電性ペーストにしても良い。本発明の扁
平状傾斜機能銅合金微粉末を用いた導電性ペーストは、
その硬化膜の表面がフィラーとしての扁平状傾斜機能銅
合金微粉末の形状のため、塗布方法がスクリーン印刷で
ない、例えばディッピング法でも平滑になる。その為半
田の濡れあがり性に優れた性質を示すので、半田付け用
導電性ペーストにしても良い。
【0042】以下、実施例、比較例によって本発明を具
体的に説明するが、以下の実施例は本発明の一例を示し
たものであって、本発明に限定を加えるものではない。
【0043】
【実施例1】 原料球状傾斜機能銅合金微粉末の製造 不活性ガスアトマイズ装置金属溶解槽の黒鉛坩堝内に純
度99.99%の銅を28.5kg、純度99.99%
の銀を1.5kg入れ高周波誘導加熱装置により金属を
溶解し、1,650℃の溶湯とした。この時の溶解条件
は高周波陽極電圧が210Vで高周波電流は120Aで
あった。ガス溜は、ナイロン布の両側にクロロプレンフ
ィルムを張り合わせた材質で、形状は直方体にした。そ
の寸法は縦6.7m、横7.3m、高さ5.4mで、高
さ方向を8分割して蛇腹構造にしてあるものを使った。
この蛇腹構造の袋を金属枠に締結し、錘や滑車等の移動
装置を付加して、内圧0.04kg/cm2でバランスするよ
うに調節しておいた。次に圧力制御装置の設定値をそれ
ぞれ、金属溶解槽0.4kg/cm2、ガス噴霧槽0.07kg
/cm2、ガス溜め0.04kg/cm2に設定した。
【0044】ガス溜めに純度99.99%のヘリウムガ
スを100m3 程度充填し、次に水冷V型4段オイルレ
ス形圧縮機を駆動させ、ガス溜と圧縮機を遮断している
弁を開けガス溜め内のガスを圧縮機の吸入口へ吸入さ
せ、圧縮機吐出側のバイパス弁の調整によりガス噴霧槽
内ガスノズル元弁に圧力30kg/cm2が常にかかっている
状態にした。次に金属溶解槽の上部ホッパーより純度9
9.99%の銅ペレットを36.1g/秒で、純度9
9.99%の銀ペレットを1.9g/秒で金属溶解槽の
黒鉛坩堝内にフィードしながら、高周波加熱装置の高周
波陽極電圧を260Vに、高周波電流を150Aに上げ
た。次に金属溶解槽とガス噴霧槽を連結してあるパイプ
の栓を抜き、1650℃の金属溶湯をガス噴霧槽内に導
入する。この連結パイプの断面積は金属溶湯の注入速度
が2.92cm/秒になるようにあらかじめ調節してお
く。ガス噴霧槽の最上部にはこの連結パイプを囲むよう
にガスを噴出させるための孔を複数個配置しておく。こ
の孔の総断面積は20.3472mm2 に調節してお
き、その配管を噴霧槽内ガスノズル元弁に連結してお
く。栓を抜いて金属溶湯をガス噴霧槽内にフィードした
O.6秒後に噴霧槽内ガスノズル元弁とガス噴霧槽とガ
ス溜めを遮断している弁を開けてアトマイズガスとガス
回収を開始する。次に圧縮機吸込圧口についているバル
ブを操作して、ガス溜めよりのガスが不純物除去装置を
経由して圧縮機に吸入されるようにする。この状態で1
時間運転した後、銅ペレットと銀ペレットのフィードを
止め、さらに14分後にすべての電源を停止し、球状傾
斜機能銅合金微粉末の製造作業を終了した。
【0045】しかる後にガス噴霧槽下部より球状傾斜機
能銅合金微粉末を取り出し、総重量と粒度分布及び球状
傾斜機能銅合金微粉末の表面銀濃度及びサテライト粒子
の割合を測定した。結果を以下に示す。ガス噴霧槽下部
より得られた球状傾斜機能銅合金微粉末量は163.9
kgであった。表面銀濃度比は4.5の値を示した。平
均粒径は8.0μmであった。粒度分布の最小粒径は
0.09μmであり最大粒径は61μmであった。サテ
ライト粒子の割合は14個数%であった。
【0046】
【実施例2】実施例1の作業で得られた球状傾斜機能銅
合金微粉末を気流分級機TC−15N型(日清エンジニ
アリング社製)で最大径10μmになるように分級した
ものを200gと直径2mmのアルミナボール1200
gを、直径180mm容量3,000mlのボールミル
用アルミナポットに入れ、ニトリロ三酢酸を0.8g入
れポット内を窒素ガスで封入し、ボールミル用回転架台
にセットし毎分400回転で8時間回転させた後取り出
し、80メッシュの篩を用いてボールと金属微粉末を分
別した。
【0047】得られた金属微粉末を18g電子天秤によ
り秤量し、次に米国BUEHLER社製エポキシ樹脂主
剤EPOXIDE15gと硬化剤EPOXIDE−HA
RDENER3gを秤量し、これら全量をガラスビーカ
ーに移し、充分に混合攪拌したのち、厚さ35μmのセ
ロテープを平滑なガラス板に約1cm間隔で張り付けた
セロテープの間に拡げ、丸いガラス棒で平らにのばし、
80℃に設定した硬化炉内に12時間放置し、扁平状傾
斜機能銅合金微粉末が均一に包埋された薄片を作成し
た。
【0048】この薄片をSEM(日立製作所製、表面走
査型電子顕微鏡S−2700)の倍率500倍で写真撮
影し、異なる視野の写真を20枚撮影した。その写真に
より微粒子の長軸(b)及び短軸(a)を計測し、相当
径(d)を算出し、計測粒子の累積が1,000個にな
ったので平均相当径(da)を算出した。この時の平均
相当径(da)は5.2μmであった。
【0049】次に得られた金属微粉末微粉末を27g電
子天秤により秤量し、次に米国BUEHLER社製エポ
キシ樹脂主剤EPOXIDE46gと硬化剤EPOXI
DE−HARDENER10gを秤量し、これら全量を
ガラスビーカーに移し充分に混合攪拌したのち、厚さ
0.5cmのガラス板を平滑なガラス板に約2cm間隔
で張り付けたガラス板の間に拡げ、丸いガラス棒で平ら
にのばし、80℃に設定した硬化炉内に12時間放置
し、扁平状傾斜機能銅合金微粉末が均一に包埋された板
を作成し、剃刀によりこのサンプル板を切断し、その断
面をSEMの倍率500倍で写真撮影した。この際視野
の異なる写真を20枚程度撮影し、その写真により粒子
の厚み(t)を計測した。計測粒子の数が累積1,00
0個になったので平均厚み(ta)を算出した。
【0050】この時の金属微粉末の最大厚みは1.2μ
mであった。平均厚み(ta)は0.25μmであっ
た。また0.01μm〜0.5μmの間の粒子は70個
数%であった。これらの結果(Ta)/(da)は0.
048と求められた。次に金属微粉末をビーカーに2g
秤量し、60℃に加温しながら4N硝酸を摘果させなが
ら金属微粉末を溶解させた。この液をセイコー電子工業
社製の高周波誘導結合型プラズマ発光分析計JY38P
−P2型で分析したところ銀濃度は4.995wt%で
あった。
【0051】次に英国VG社製のX線光電子分光文責装
置ESCALAB200−Xを用いて金属微粉末の表面
銀濃度を分析した。試料台に両面テープを貼り、その上
に金属微粉末を少量のせ、試料台にセットした。表面か
ら50Å程度までの濃度が積算値ちして得られるよう
に、ALのKα線(Ag3d5/2 )とMgのKα線(C
u3p)を用いて分析したところ、表面銀濃度として2
2.4775wt%が得られた。
【0052】
【比較例1】実施例2と同じ条件で窒素ガスに変えて、
空気(温度25℃、湿度65%)をアルミナポットに封
入して、ニトリロ三酢酸を添加せずに実験を行った。8
時間経過後取り出したところ、アルミナボールと金属微
粉末が凝集して団子状になっていた。
【0053】念のため、スパチラで金属部分を削り取っ
て実施例2と同じ方法でSEM観察を行ったが、扁平状
の微粉末は測定されなかった。
【0054】
【実施例3】実施例2と同様に実施例1の方法で製造し
た球状傾斜機能銅合金微粉末を気流分級機で最大径10
ミクロになるように分級したものを、原料として用い
た。扁平化装置としては、栗本鐵工所製の連続フィード
型攪拌ミルを用いた。(装置大きさ;直径200mm、
高さ300mm) 実験条件 使用ボール SUS−304 直径2mm、14kg 原料使用量1,000g 、使用滑剤メタノール5g 不活性ガス;アルゴンガス20L/分 装置ローター 回転数240回転/分 フィード速度;3,000g/時間 上記条件で実験を行い、得られた金属微粉末の形状及び
銀濃度を実施例2と同じ方法で測定した。
【0055】結果を以下に示す。 平均相当径(da)=5.6μm 、粒子最大厚み=
1.1μm 平均厚み(ta)=0.20μm 粒子厚み0.01μm〜0.5μmの粒子割合=80個
数% (ta)/(da)=0.0375 表面銀濃度比=4.5
【0056】
【比較例2】実施例3と同じ条件で、ただ滑剤メタノー
ルの量を45gに変えて実験を行った。比較例1と違っ
て金属微粉末の凝集は起こらなかったが、その形状はほ
ぼ球状のままであった。
【0057】
【実施例4】実施例2と同様に実施例1の方法で製造し
た球状傾斜機能銅合金微粉末を気流分級機で最大径10
μmになるように分級したものを、原料として用いた。
扁平化装置としてはホソカワミクロン社製のオングミル
を用いた。 実験条件 装置;ホソカワミクロン社製オングミルAM−15F ローター;150mm ステータクリアンランス;5.0mm ボール;金属クロム球2.0mm 、300g 原料;50g 滑剤;ステアリン酸 0.25g 回転数;500回/分 不活性ガス;ヘリウム10L/分、窒素10L/分 運転時間;60分 上記条件で実験を行い、得られた金属微粉末の形状及び
銀濃度比を実施例2と同じ方法で測定した。
【0058】結果を以下に示す。 平均相当径(da)=6.0μm 、粒子最大厚み=
0.9μm 平均厚み(ta)=0.19μm 粒子厚み0.01μm〜0.5μmの粒子割合=85% (ta)/(da)=0.0316 表面銀濃度比=4.5
【0059】
【比較例3】実施例4と同じ条件でステアリン酸を0.
02gに減らして同じ実験を行ったが、30分たったと
ころで機械自身が停止してしまった。ローターを分解し
て中のものを取り出したところ、クロムボールと金属微
粉末が合一してのし餅状になっているのが観察された。
【0060】
【実施例5】実施例2と同様に実施例1の方法で製造し
た球状傾斜機能銅合金微粉末を気流分級機で最大径10
μmになるように分級したものを、原料として用いた。
扁平化装置としてはホソカワミクロン社製の大型オング
ミルを用いた。 実験条件 装置;ホソカワミクロン社製オングミルAM−80F ローター;800mm ステータークリアランス;10.0mm ボール;金属クロム球2.0mm 、 40.2kg 原料;6.7kg 滑剤;ステアリン酸33.5g 回転数;215回/分 運転時間;20分 不活性ガス;ヘリウム80L/分 上記条件で実験を行い、得られた金属微粉末の形状及び
銀濃度比を実施例2と同じ方法で測定した。
【0061】結果を以下に示す。 平均相当径(da)=6.2μm 、粒子最大厚み=
0.6μm 平均厚み(ta)=0.12μm 粒子厚み0.01μm〜0.5μmの粒子割合=90個
数% (ta)/(da)=0.0194 表面銀濃度比=4.5
【0062】
【比較例4】実施例4と同じ条件で、ただ原料を市販電
解銅粉(ジャパンエナジー社製;#6)を最大径10μ
mになるように気流分級機で分級したものを50g使用
した。他は実施例4と全く同じ条件で実験を行った。S
EM観察によると、粉体自身が破断したものや、凝集し
て金属箔状になったものなどが見られた、結果は実施例
と同じ表現で以下に示す。
【0063】平均相当径(da)=87μm 、粒子最
大厚み=10μm 平均厚み(ta)=4.2μm 粒子厚み0.01μm〜0.5μmの粒子割合=4個数
% (ta)/(da)=0.048 表面銀濃度比=0
【0064】
【実施例6】実施例1で得られた球状傾斜機能銅合金微
粉末を気流分級機で最大径10μmになるように分級し
たもの2gと、実施例5で得られた扁平状傾斜機能銅合
金微粉末8gとレゾール型フェノール樹脂4gとセバシ
ン酸0.4g、トリエタノールアミン0.2g、ブチル
セロソルブ4gを混合・攪拌し、オットーハーマン社製
3本ロールで2度混練りを行い、導電性ペーストを調合
した。
【0065】次にポリエステル製スクリーン版に1mm
×5cmのパターンを10個形成した180メッシュで
乳剤厚み18ミクロンの印刷版をつくり、その版をニュ
ーロング精密工業社製スクリーン印刷機LS−15GX
に装着し、紙フェノール基板上に印刷を行った。結果を
次に示す。
【0066】導電性ペーストの版抜け性は良好であっ
た。導電性ペーストの転写された基板と印刷版の剥離は
印刷速度を機械の最大速度350mm/secまで上げ
てもスムーズにおこなわれた。印刷直後の基板上の印刷
パターン膜厚は35ミクロンであった。印刷パターンに
は欠け、掠れなどはなかった。
【0067】印刷後の版上に残っている導電性ペースト
を版洗浄剤でふき取った後、拡大鏡で観察したが目詰ま
りなどは観察されなかった。
【0068】
【比較例5】市販電解銅粉(ジャパンエナジー社製;#
6)を気流分級機で最大径10μmになるように分級し
たものを10g用いて、金属粉末以外は実施例6と同じ
調合組成、調合方法で導電性ペーストを作成し、実施例
6と同じ方法で印刷して印刷特性を測定した。
【0069】結果を次に示す。導電性ペーストの版抜け
性は良くなかった。印刷速度を上げていって100mm
/sec位になると、印刷版の裏側に基板が付着して持
ち上がるようになった。印刷直後の基板上の印刷パター
ン膜厚は15μmであった。
【0070】印刷パターン5cmの間に、欠け、掠れが
3〜5カ所観察された。印刷後版洗浄剤で導電性ペース
トをふき取った版を拡大鏡で観察したら、目詰まりが1
cm2当たり平均して3カ所測定された。
【0071】
【実施例7】実施例5で得られた扁平状傾斜機能銅合金
微粉末20gとレゾール型フェノール樹脂8gとポリエ
ステル樹脂1gとセバシン酸0.6gトリエタノールア
ミン0.4gとブチルセロソルブ4gとオクタノール2
gを混合・攪拌し、実施例6と同じ3本ロールで2度混
練りを行い、導電性ペーストを調合した。得られた導電
性ペーストをスルホールテスト用ガラスエポキシ基板
に、実施例6で使用したスクリーン印刷機と同じ印刷機
で印刷穴埋めし、室温で風乾した後、100℃で20
分、次に160℃で40分加熱して導電性ペーストを硬
化させた。この時のスルーホール径は0.6mmであっ
た。
【0072】導電性ペーストを硬化させた後の基板はス
ルホールの一穴当たりの抵抗値を測定した。抵抗値は測
定数10穴の平均値と最大値、最小値で評価した。その
後温度60℃、湿度90%の恒温恒湿機に1,000時
間入れて同じスルホールの抵抗値の変化を測定した。結
果を次に示す。
【0073】1穴当たりの抵抗平均値=18mΩ、最大
値21mΩ、最小値17mΩ 60℃、90%RH、1,000時間後平均値=16m
Ω、最大値19mΩ、最小値14mΩ
【0074】
【比較例6】実施例7と同じ条件で、使用金属微粉末は
比較例5で作成したものと同じものに変えて、そのほか
は実施例7と全く同じにして実験を行った。結果を次に
示す。 1穴当たりの抵抗平均値=45mΩ、最大値64mΩ、
最小値37mΩ 60℃、90%RH、1,000時間後平均値=327
mΩ、最大値528mΩ、最小値243mΩ
【0075】
【実施例8】ポリエステル製200メッシュのスクリー
ン版に幅200μm、長さ5cmの回路用テストパター
ンを形成した。この時の回路の間隔も200μmにして
その数は100本にした。実施例6と同じ方法で調合し
た導電性ペーストを用いて上記パターンをガラスエポキ
シ基板上に形成した。
【0076】印刷機及び印刷条件は実施例6と全く同じ
にした。印刷後基板を160℃、40分で加熱硬化後、
全ラインの抵抗を測定した。この時回路が形成されてい
ない(断線している)ラインがあったらその数を測定し
た。抵抗値は100ラインの平均値と最大値及び最小値
で表す。結果は次に示す。
【0077】断線している数=0 100ラインの平均値=1.71Ω、最大値=2.24
Ω、最小値=1.54Ω。
【0078】
【比較例7】比較例5と同じ方法で調合した導電性ペー
ストを用いて、実施例8と全く同じ方法でガラスエポキ
シ基板に印刷、加熱硬化、抵抗測定を行った。結果は次
に示す。 断線している数=9本 91ラインの平均値=10.26Ω、最大値=15.6
8Ω、最小値=7.7Ω。(断線しているものは無限大
の抵抗なので平均値より除外)
【0079】
【実施例9】実施例7と同じ方法で調合した導電性ペー
ストを用意した。次に実施例8と同じパターンのスクリ
ーン印刷用の版を用意した。厚さ50μmのポリイミド
フィルムに用意した印刷版を使って、用意した導電性ペ
ーストをポリイミドフィルム上に回路パターンを形成
し、160℃、40分で硬化した。
【0080】硬化後の全ラインの抵抗値を測定して、断
線数を数えた。抵抗値は100ラインの平均値と最大値
及び最小値で表す。その後、硬化後のポリイミドフィル
ムを100回折り曲げて、同じように抵抗値を測定し、
耐屈曲性を測定した。結果を次に示す。
【0081】硬化後の断線数=0 硬化後100ラインの平均値=1.85Ω、最大値=
2.35Ω、最小値=1.60オーム 100回折り曲げ後の断線数=0 100回折り曲げ後100ラインの平均値=1.82オ
ーム、最大値2.33Ω、最小値1.56Ω
【0082】
【比較例8】比較例6と同じ方法で調合した導電性ペー
ストを用意した。そのペーストを用いて実施例9と同じ
方法でポリイミドフィルム上に回路パターンを印刷し、
160℃、40分で硬化した。実施例9と同じ方法で抵
抗値を測定し、折り曲げ試験も同様に行った。
【0083】結果を次に示す。 硬化後の断線数=10本 硬化後90ラインの平均値=12.38Ω、最大値=1
8.37Ω、最小値9.45Ω 100回折り曲げ後の断線数=96本(折り曲げにより
さらに86本断線) 100回折り曲げ後4ラインの平均値=85.23Ω、
最大値=124.7Ω最小値=74.3Ω
【0084】
【実施例10】実施例5で得られた、扁平状傾斜機能銅
合金微粉末20gに対し、PbO−ZnO−B23系の
ガラスフリット1.2g(平均粒径2.4μm)、ハー
キュレス社製エチルセルロース500mg、亜酸化銅粉
末0.3g、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタ
ンジオールモノブチレート1.8gを実施例6で使用し
た3本ロールと同じ機械を使って二度混練りをして導電
性ペーストを調合した。次に電極用テストパターンをス
クリーン印刷機を用いて、アルミナ基板上にこの導電性
ペーストを印刷した。窒素雰囲気下で900℃でこの基
板を焼成した後、焼成電極パターンの電気比抵抗を四端
子法で測定した。結果は2×10-6Ωcmであった。
【0085】
【比較例9】比較例5で使用したものと同じ金属粉末を
用いて、実施例10と同じ調合方法で導電性ペーストを
調合した。印刷・焼成・測定方法も実施例10と全く同
じ方法で実験した。結果は5×10-6Ωcmであった。
【0086】
【実施例11】実施例7と同じ方法で調合した導電性ペ
ーストを用意した。180メッシュのポリエステル製ス
クリーン版で1mm×1mmのパターンを100個つく
り、ガラスエポキシ基板上に用意した導電性ペーストを
印刷した。印刷した基板上のパターンの上に1mmかく
のセラミックコンデンサーをセットし、160℃40分
で硬化した。インストロンでセラミックコンデンサー接
着部分の引っ張り強度を測定し、100個の平均値と最
大値、最小値を求めた。
【0087】引っ張り強度平均値=3.1kgf/mm
2 、最大値=3.5kgf/mm2 最小値=2.8kgf/mm2
【0088】
【比較例10】比較例6と同じ方法で調合した導電性ペ
ーストを用意し、実施例11と同じ方法で印刷・セラミ
ックコンデンサーセット・加熱硬化・引っ張り強度測定
を行った。 引っ張り強度平均値=0.7kgf/mm2 、最大値=
1.2kgf/mm2 最小値=0.5kgf/mm2
【0089】
【実施例12】実施例5で得られた扁平状傾斜機能銅合
金微粉末40gとレゾール型フェノール樹脂10gとセ
バシン酸1.2g、トリエタノールアミン0.7g、ブ
チルセロソルブ18gを混合・攪拌し、実施例6と同じ
3本ロール機で2度混練りを行い、導電性ペーストを調
合した。
【0090】この導電性ペーストを電卓の計数回路基板
のシールド層として印刷、加熱硬化した基板にコンデン
サー、LSI、抵抗などの部品を実装した。この部品を
実装した基板をEMSCAN装置を用いて、一定周波数
帯域におけるノイズ抑制効果を測定した。その際、比較
例として比較例5で用いた市販電解銅粉末も同じ組成で
ペースト化し、同じような方法で部品実装基板をつくり
ノイズ抑制効果を測定した。
【0091】結果を次に示す。 扁平状傾斜機能銅合金微粉末ペースト使用基板 80.5(MHz)→21(dBμV)、145(MH
z)→19(dBμV) 市販電解銅粉末ペースト使用基板 80.5(MHz)→26(dBμV)、145(MH
z)→23(dBμV) 扁平状傾斜機能銅合金微粉末ペーストを印刷した基板の
方が、ノイズレベルが低かった。
【0092】
【実施例13】実施例1で得られた球状傾斜機能銅合金
微粉末を気流分級機で最大径10μmになるように分級
したもの4gと実施例5で得られた扁平状傾斜機能銅合
金微粉末20gとレゾール型フェノール樹脂4gとセバ
シン酸0.4g、トリエタノールアミン0.4g、ブチ
ルセロソルブ10gを混合攪拌し、オットーハーマン社
製3本ロールで2度混練りを行い、導電性ペーストを調
合した。
【0093】150メッシュポリエステル製のスクリー
ン版で10個の2cm×2cmかくのパターンを形成
し、スクリーン印刷機でガラスエポキシ基板上に、導電
性ペーストを印刷し、150℃、30分で加熱硬化し
た。硬化した、導電性ペースト面をフラックス;RM−
15(日本アルファメタルズ社製)でエッチングし、日
本半田製の2mm共晶半田ボールをのせ、IR型リフロ
ー炉で290℃で3分滞留させて半田ボールの濡れ広が
りをはかった。
【0094】結果は球状に広がった半田面の直径で表す
事にし、次に示す。 半田広がり直径=6mm
【0095】
【比較例11】比較例5と同じ方法で得られた金属粉末
を用いて、金属粉末以外は実施例13と同じバインダー
組成で導電性ペーストを調合した。以下実施例13と同
じ方法で、印刷・加熱硬化を行い、その基板を用いて実
施例13と同じ方法で半田濡れ広がり試験を行った。
【0096】結果は次のとおりである。 半田広がり直径=3mm
【0097】
【発明の効果】本発明の扁平状傾斜銅合金微粉末並びに
これを用いた導電性ペースト組成物は、耐酸化性、耐マ
イグレーション性に優れ、且つ過酷な条件での信頼性の
高い導電性ペーストとして使用可能であり、特にスクリ
ーン印刷用導電性ペースト、スルーホール用導電性ペー
スト、導電回路用導電性ペースト、フレキシブル基板用
導電性回路ペースト、電極用導電性ペースト、導電性接
着剤用導電性ペースト、電磁波シールド用導電性ペース
ト、半田付け用導電性ペースト等の用途に使用できる。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式AgxCuy (0.001≦x≦
    0.4,0.6≦y≦0.999,x+y=1,(原子
    比))で表され、且つ粒子表面の銀濃度が粒子の平均の
    銀濃度より高く、且つ表面近傍で内部より表面に向かっ
    て銀濃度が増加する領域を有し、該銅合金微粉末粒子の
    平均厚み(ta)が2μm以下であって、粒子厚み
    (t)0.01〜0.5μmの銅合金微粉末が全銅合金
    微粉末の10個数%以上であることを特徴とする扁平状
    傾斜機能銅合金微粉末。
  2. 【請求項2】 長軸(b)と短軸(a)が、a<bの関
    係にある楕円に近似される扁平状傾斜機能銅合金微粉末
    であって、粒子の相当径(d)が、(a*b)1/2 で表
    され、粒子の平均厚み(ta)が2μm以下であって、
    粒子の平均相当径(da)が0.1〜50μmであり、
    (ta)と(da)との比が0.001≦(ta)/
    (da)≦0.975の範囲で表されることを特徴とす
    る請求項1記載の扁平状傾斜機能銅合金微粉末。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の扁平状傾斜機能銅合金微
    粉末と、一般式Ag xCuy (0.001≦x≦0.4,
    0.6≦y≦0.999,x+y=1,(原子比))で
    表され、且つ粒子表面の銀濃度が粒子の平均の銀濃度よ
    り高く、且つ表面近傍で内部より表面に向かって銀濃度
    が増加する領域を有し、形状が球状である球状傾斜機能
    銅合金微粉末と、少なくとも1種の金属銅粉末もしくは
    少なくとも1種の金属銀粉末とを含有することを特徴と
    する導電性ペースト材料。
  4. 【請求項4】 原料球状傾斜機能銅合金微粉末がヘリウ
    ムガスを含んだ不活性ガスアトマイズ法を用いて製造さ
    れることを特徴とする請求項1または2記載の扁平状傾
    斜機能銅合金微粉末。
  5. 【請求項5】 ボールと球状傾斜機能銅合金微粉末を滑
    材とともに容器に充填し、不活性ガス雰囲気中で、ボー
    ルと球状傾斜機能銅合金微粉末の混合物と容器の少なく
    とも一方を駆動することにより球状傾斜機能銅合金微粉
    末を機械的に扁平化することを特徴とする扁平状傾斜機
    能銅合金微粉末の乾式製造方法。
  6. 【請求項6】 金属粉末100重量部、有機バインダー
    5〜500重量部を含有する導電性ペースト組成物にお
    いて、該金属粉末の少なくとも2重量%以上が請求項2
    記載の扁平状傾斜機能銅合金微粉末であることを特徴と
    する導電性ペースト組成物。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2016167286A1 (ja) * 2015-04-13 2016-10-20 独立行政法人 国立高等専門学校機構 扁平金属粒子、扁平金属粒子を有する成形体、扁平金属粒子の製造方法、及び金属板の製造方法

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