JPH09268132A - オレフィンの二量化法 - Google Patents

オレフィンの二量化法

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JPH09268132A
JPH09268132A JP8081397A JP8139796A JPH09268132A JP H09268132 A JPH09268132 A JP H09268132A JP 8081397 A JP8081397 A JP 8081397A JP 8139796 A JP8139796 A JP 8139796A JP H09268132 A JPH09268132 A JP H09268132A
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group
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nickel
catalyst
reaction
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JP8081397A
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Yuji Kawaragi
裕二 河原木
Yasuko Nakajima
泰子 中嶋
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Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C2/00Preparation of hydrocarbons from hydrocarbons containing a smaller number of carbon atoms
    • C07C2/02Preparation of hydrocarbons from hydrocarbons containing a smaller number of carbon atoms by addition between unsaturated hydrocarbons
    • C07C2/04Preparation of hydrocarbons from hydrocarbons containing a smaller number of carbon atoms by addition between unsaturated hydrocarbons by oligomerisation of well-defined unsaturated hydrocarbons without ring formation
    • C07C2/06Preparation of hydrocarbons from hydrocarbons containing a smaller number of carbon atoms by addition between unsaturated hydrocarbons by oligomerisation of well-defined unsaturated hydrocarbons without ring formation of alkenes, i.e. acyclic hydrocarbons having only one carbon-to-carbon double bond
    • C07C2/08Catalytic processes
    • C07C2/26Catalytic processes with hydrides or organic compounds
    • C07C2/30Catalytic processes with hydrides or organic compounds containing metal-to-carbon bond; Metal hydrides
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C2531/00Catalysts comprising hydrides, coordination complexes or organic compounds
    • C07C2531/02Catalysts comprising hydrides, coordination complexes or organic compounds containing organic compounds or metal hydrides

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高活性・高選択的に二量化オレフィン混合物
を経済性良く製造する。 【解決手段】 オレフィンを触媒の存在下に二量化する
に当り、ニッケル化合物、有機アルミニウム化合物およ
びホスホナイト化合物を含有する触媒を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はエチレン、プロピレ
ン、ブテン、ペンテン、デセン、テトラデセン等のオレ
フィンを特定の触媒を用いて二量化する方法に関する。
本発明の二量化法によって製造されるオレフィンの二量
化生成物は、これを例えばRh触媒等の第VIII族金属系
触媒の存在下に一酸化炭素および水素と反応させてヒド
ロホルミル化し、得られたアルデヒドを更に水素化する
ことによってアルコールとすることができる。該アルコ
ールをフタル酸等のカルボン酸によりエステル化したも
のは合成樹脂の可塑剤として使用できるので産業上有用
な化合物である。
【0002】
【従来の技術】エチレン、プロピレン、ブテン、ペンテ
ン、デセン、テトラデセン等のモノオレフィンを均一二
量化反応させる触媒系についてはこれまで盛んに研究が
行なわれている。触媒系としては遷移金属を中心触媒成
分とするチーグラー型触媒が通常、モノオレフィンの二
量体選択性の面で優れており、中でもニッケル化合物と
有機アルミニウムハロゲン化物との混合物から得られる
触媒を使用した場合は、二量化活性及び選択性共に良好
な結果が得られている。
【0003】また、上記した触媒成分と共に第3の触媒
成分として有機リン化合物を併用した触媒系に関しても
多くの研究がなされており、これら触媒成分が触媒活
性、生成物選択性に対して影響を及ぼすことも知られて
いる。これら有機リン化合物を併用した触媒系として、
例えば、特公昭46−34007号公報では、π−ア
リル型ニッケル錯体と有機アルミニウムハロゲン化物及
び有機ホスフィンから成る触媒系を開示している。ま
た、特公昭48−30241号公報ならびに特公昭5
0−30041号公報ではそれぞれ、(R4P)+(R3
PNiX3-(Rはヒドロカルビル基又は水素、Xは塩
素、臭素又はヨウ素を表わす)、NiX′2(PR′3
2(X′は、塩素、臭素又はヨウ素、R′は、アルキル
基を示す)で表わされるニッケルの有機ホスフィン錯体
から成る触媒系を開示している。更に、特開平5−3
39174号公報ではニッケル化合物、アルキルアルミ
ニウムおよび3価のリン化合物に添加剤としてハロゲン
化フェノールと水及びスルホン酸類を添加した触媒系を
開示している。そして、この場合の3価のリン化合物と
しては上記したような有機ホスフィンの他に3価の有機
ホスファイト化合物、例えば、トリエチルホスファイ
ト、トリ−t−ブチルホスファイト、トリフェニルホス
ファイト、トリ−p−トリルホスファイト等の使用を開
示している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の通り、二量化反
応に用いる触媒成分として種々の有機リン化合物が提案
されているが、これらは工業的実施のためには必ずしも
満足し得るものではない。上記の触媒系は空気に対し
て極めて不安定であるために取り扱い方法が困難であ
る、また触媒の合成が複雑であるという欠点を有する。
また、上記の触媒系についても複雑なニッケル錯体を
別途合成する必要があるために工業的実施には困難を伴
なう。更に、上記の触媒系ではエチレン、プロピレン
等の低級α−オレフィンに対しては高活性で二量化反応
が進行するものの、内部オレフィン、例えば2−ブテン
のような反応基質に対しては二量化活性は十分ではな
く、内部オレフィンを含むような原料基質に対する触媒
効率という面では満足し得るものではない。
【0005】このように、オレフィンの二量化反応触媒
として種々の有機リン化合物を助触媒とした触媒系が提
案されているが、触媒の安定性、合成方法、触媒効率、
さらには生成物選択性の面から工業的実施のためには必
ずしも満足し得るものではなく、未だ問題がある。従っ
て、触媒効率及び目的生成物選択性に優れた二量化反応
触媒系を開発することが本発明の解決すべき課題であ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記した
オレフィンの二量化法における課題を解決すべく鋭意検
討を重ねた結果、特定の二量化触媒が二量化生成物選択
性を高めつつ、極めて高活性で反応を進行させ得ること
を見出して本発明を完成した。即ち、本発明は、オレフ
ィンを触媒の存在下に二量化するに当り、ニッケル化合
物、有機アルミニウム化合物およびホスホナイト化合物
を含有する触媒を使用することを特徴とするオレフィン
の二量化法を要旨とするものである。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明の二量化方法で使用されるオレフィンとし
ては、例えばエチレン、プロピレン、ブテン類、ペンテ
ン類、ヘキセン類、デセン類、テトラデセン類等が挙げ
られ、また、これらの混合物であってもよい。前述のよ
うに、本発明の二量化方法で得られる生成オレフィン
は、ヒドロホルミル化及び水素化によってアルコールと
することができ、このアルコールは、例えばさらにエス
テル化されて可塑剤として使用される。このような可塑
剤用アルコールへの適用を考慮した場合、原料のオレフ
ィンとしては、プロピレン、ブテン類、ペンテン類のよ
うな低級オレフィンが好ましく、これらのうち1種又は
2種以上の混合物であってもよく、特にブテン類が好ま
しい。
【0008】ブテン類としては、ナフサ等の炭化水素油
の熱分解によって得られるC4留分(BB留分)からブ
タジエンおよびイソブチレンを分離した後のn−ブテン
含有率の高いブテン留分などが好適に使用出来る。ま
た、重質油等の炭化水素油の接触分解(FCCなど)に
よって得られるBB留分は主にブテン及びブタンの混合
物であり、これからイソブチレンを蒸留分離した後のn
−ブテン含有率の高いブテン留分なども好適に使用出来
る。上記したブテン類には通常1−ブテン以外に内部オ
レフィンである2−ブテンが多量含まれているが、本発
明の二量化法では2−ブテン等の内部オレフィン基質に
対しても十分に高い活性を発現する。
【0009】本発明で用いられる二量化反応触媒は、
(i)ニッケル化合物、(ii)有機アルミニウム化合
物、及び(iii)ホスホナイト化合物を含有する触媒系で
ある。本触媒系で用いられるニッケル化合物は特に限定
されない。例えば、ギ酸ニッケル、酢酸ニッケル、オク
タン酸ニッケル、ドデカン酸ニッケル、ナフテン酸ニッ
ケル、オレイン酸ニッケル、安息香酸ニッケルなどのニ
ッケルのカルボン酸塩、ビス(アセチルアセトナート)
ニッケル、ビス(シクロオクタジエン)ニッケルなどの
ニッケルの錯化合物、塩化ニッケル、臭化ニッケル、ヨ
ウ化ニッケル、硝酸ニッケル、硫酸ニッケルなどのニッ
ケルの無機酸塩等入手の容易なニッケル化合物が挙げら
れるが、これらニッケル化合物の中では炭素数1〜18
のニッケルカルボン酸塩およびビス(アセチルアセトナ
ート)ニッケル錯化合物が好適に用いられる。
【0010】また、有機アルミニウム化合物も特に限定
されない。例えば、一般式AlR3(ここでRは炭素数
1〜5個のアルキル基を表わす)で表わされるトリアル
キルアルミニウム化合物、具体的にはトリメチルアルミ
ニウム、トリエチルアルミニウム、トリ−n−プロピル
アルミニウム、トリ−n−ブチルアルミニウム、トリイ
ソプロピルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウ
ム、トリ−t−ブチルアルミニウム等、あるいは一般式
AlR2X,AlRX2,Al233(ここでRは炭素
数1〜5個のアルキル基を表わし、Xはハロゲン原子を
表わす)で示されるモノハロゲノ・ジアルキルアルミニ
ウム、ジハロゲノ・モノアルキルアルミニウムあるいは
セスキハロゲノ・アルキルアルミニウム化合物、具体的
にはジエチルアルミニウムモノクロリド、エチルアルミ
ニウムジクロリド、エチルアルミニウムセスキクロリ
ド、プロピルアルミニウムジクロリド、イソブチルアル
ミニウムジクロリド等、さらには前記したトリアルキル
アルミニウムやハロゲノ・アルキルアルミニウムが部分
的に加水分解された有機アルミノキサン化合物等を挙げ
ることができ、さらに、これらの混合物であってもよ
い。これら有機アルミニウム化合物の中でもハロゲン化
アルキルアルミニウム化合物が好ましく、中でもエチル
アルミニウムジクロリド等のジハロゲノ・モノアルキル
アルミニウム化合物がより好ましい。
【0011】本発明方法では、ニッケル化合物及び有機
アルミニウム化合物から成る基本触媒系にホスホナイト
化合物を共存させることにより、従来の触媒系に比較し
て高活性かつ高選択的に二量化オレフィン混合物を得る
ことができる。触媒構成成分にホスホナイト化合物が無
い場合は、二量化活性は低く、触媒性能としては必ずし
も満足できるものではない。
【0012】本発明で使用されるホスホナイト化合物と
しては、ホスホナイトを形成していれば特に制限はな
く、モノホスホナイト化合物、ポリホスホナイト化合物
のいずれも用いることができるが、モノホスホナイト化
合物は合成のしやすさで、工業的には有利である。通常
は、一般式(I)で表わされるものを用いることができ
る。
【0013】
【化1】
【0014】(式中、X、Y、Zは置換又は未置換の炭
化水素基を表わし、互いに同一であっても異なっていて
もよく、さらにそれぞれ互いに結合して環を形成してい
てもよい。) 本発明で使用される一般式(I)で表わされるホスホナ
イト化合物のうち、X、Y及びZが互いに環を形成しな
いホスホナイト化合物のうちで好ましい化合物として
は、下記一般式(II)で示されるものが挙げられる。
【0015】
【化2】
【0016】(式(II)中、R1、R2及びR3は同一で
あっても異なっていてもよく、R1は置換又は未置換の
炭化水素基を表わし、R2及びR3は置換又は未置換の芳
香族炭化水素基を表わし、さらにそれぞれは互いに結合
していない。) 上記式中、R1としては、例えばアルキル基、アリール
基、シクロアルキル基等が挙げらる。具体的には、メチ
ル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、
オクチル基、ノニル基、オクタデシル基等の炭素数1〜
20のアルキル基、フェニル基、ナフチル基等の炭素数
6〜12のアリール基、シクロヘキシル基等の炭素数3
〜12のシクロアルキル基等が挙げられるが、この中で
も、置換又は未置換のフェニル基やナフチル基等のアリ
ール基が好適である。置換基としては、例えば、アルキ
ル基、アリール基、シクロアルキル基、ハロゲン原子等
が挙げられ、具体的には、メチル基、エチル基、プロピ
ル基、ブチル基、ヘキシル基、ノニル基、オクタデシル
基等の炭素数1〜20のアルキル基、フェニル基、ナフ
チル基等の炭素数6〜12のアリール基、シクロヘキシ
ル基等の炭素数3〜12のシクロアルキル基、塩素原
子、臭素原子等のハロゲン原子等が挙げられる。
【0017】R2及びR3としては、置換又は未置換のフ
ェニル基やナフチル基等のアリール基が好適である。置
換基としては、例えば、アルキル基、アリール基、シク
ロアルキル基、ハロゲン原子等が挙げられ、具体的に
は、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキ
シル基、ノニル基、オクタデシル基等の炭素数1〜20
のアルキル基、フェニル基、ナフチル基等の炭素数6〜
12のアリール基、シクロヘキシル基等の炭素数3〜1
2のシクロアルキル基、塩素原子、臭素原子等のハロゲ
ン原子等が挙げられる。これらの中でも、P−O結合を
構成する酸素原子と結合した炭素原子の隣接炭素原子
(例えばフェニル基ではオルト位:以下、フェニル基以
外の場合も含めてオルト位と称する)に置換基を有する
フェニル基、ナフチル基が好適であり、置換基としては
炭素数1〜20のアルキル基、中でも炭素数3〜10の
分岐アルキル基がより好ましく、具体的には、i−プロ
ピル基、s−ブチル基、t−ブチル基、s−アミル基、
t−アミル基、t−ヘキシル基、シクロヘキシル基、1
−メチルシクロヘキシル基等が挙げられる。また、これ
らの置換基は互いに同一であっても異なっていてもよ
い。
【0018】本発明で使用される一般式(I)で表わさ
れるホスホナイト化合物のうち、YとZとが互いに結合
して環を形成していてもよく、このようなホスホナイト
化合物のうちで好ましい化合物としては、下記一般式
(III)で示されるものが挙げられる。
【0019】
【化3】
【0020】(式(III)中、R4、R5及びR6は同一で
あっても異なっていてもよく、R4は置換又は未置換の
炭化水素基を表わし、R5及びR6は置換又は未置換の2
価の芳香族炭化水素基を表わし、Q1は2価の架橋基を
表わし、xは0又は1である。)
【0021】上記式中、R4としては、例えばアルキル
基、アリール基、シクロアルキル基等が挙げらる。具体
的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、
ヘキシル基、オクチル基、ノニル基、オクタデシル基等
の炭素数1〜20のアルキル基、フェニル基、ナフチル
基等の炭素数6〜12のアリール基、シクロヘキシル基
等の炭素数3〜12のシクロアルキル基等が挙げられる
が、この中でも、置換又は未置換のフェニル基やナフチ
ル基等のアリール基が好適である。置換基としては、例
えば、アルキル基、アリール基、シクロアルキル基、ハ
ロゲン原子等が挙げられ、具体的には、メチル基、エチ
ル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、ノニル基、
オクタデシル基等の炭素数1〜20のアルキル基、フェ
ニル基、ナフチル基等の炭素数6〜12のアリール基、
シクロヘキシル基等の炭素数3〜12のシクロアルキル
基、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子等が挙げられ
る。
【0022】R5及びR6としては、置換又は未置換のフ
ェニレン基やナフチレン基等のアリーレン基が好適であ
る。置換基としては、例えば、アルキル基、アリール
基、シクロアルキル基、ハロゲン原子等が挙げられ、具
体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル
基、ヘキシル基、ノニル基、オクタデシル基等の炭素数
1〜20のアルキル基、フェニル基、ナフチル基等の炭
素数6〜12のアリール基、シクロヘキシル基等の炭素
数3〜12のシクロアルキル基、塩素原子、臭素原子等
のハロゲン原子等が挙げられる。これらの中でも、P−
O結合を構成する酸素原子と結合した炭素原子の隣接炭
素原子(例えば1,2−フェニレン基では6−位:ただ
し、ここで1,2−フェニレン基の1−位は酸素原子と
結合した炭素原子とする)に置換基を有するフェニレン
基、ナフチレン基が好適であり、置換基としては炭素数
1〜20のアルキル基、中でも炭素数3〜10の分岐ア
ルキル基がより好ましく、具体的には、i−プロピル
基、s−ブチル基、t−ブチル基、s−アミル基、t−
アミル基、t−ヘキシル基、シクロヘキシル基、1−メ
チルシクロヘキシル基等が挙げられる。また、これらの
置換基は互いに同一であっても異なっていてもよい。
【0023】−(Q1x−で表わされる架橋基として
は、Q1は炭素数1〜3のアルキレン基が好ましく、中
でもメチレン基がより好ましく、これらのアルキレン基
は、炭素数1〜6のアルキル基、又はフェニル基等の置
換基を有していてもよく、x=0又は1が好ましい。本
発明で使用される一般式(I)で表わされるホスホナイ
ト化合物のうち、XとYとが互いに結合して環を形成し
ていてもよく、このようなホスホナイト化合物として
は、下記一般式(IV)で示されるものが挙げられる。
【0024】
【化4】
【0025】(式(IV)中、R7、R8及びR9は同一で
あっても異なっていてもよく、R7は置換又は未置換の
炭化水素基を表わし、R8及びR9は置換又は未置換の2
価の芳香族炭化水素基を表わし、Q2は2価の架橋基を
表わし、yは0又は1である。)
【0026】上記式中、R7としては、例えばアルキル
基、アリール基、シクロアルキル基等が挙げらる。具体
的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、
ヘキシル基、オクチル基、ノニル基、オクタデシル基等
の炭素数1〜20のアルキル基、フェニル基、ナフチル
基等の炭素数6〜12のアリール基、シクロヘキシル基
等の炭素数3〜12のシクロアルキル基等が挙げられる
が、この中でも、置換又は未置換のフェニル基やナフチ
ル基等のアリール基が好適である。置換基としては、例
えば、アルキル基、アリール基、シクロアルキル基、ハ
ロゲン原子等が挙げられ、具体的には、メチル基、エチ
ル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、ノニル基、
オクタデシル基等の炭素数1〜20のアルキル基、フェ
ニル基、ナフチル基等の炭素数6〜12のアリール基、
シクロヘキシル基等の炭素数3〜12のシクロアルキル
基、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子等が挙げられ
る。これらの中でも、P−O結合を構成する酸素原子と
結合した炭素原子の隣接炭素原子(例えばフェニル基で
はオルト位:以下、フェニル基以外の場合も含めてオル
ト位と称する)に置換基を有するフェニル基、ナフチル
基が好適であり、置換基としては炭素数1〜20のアル
キル基、中でも炭素数3〜10の分岐アルキル基がより
好ましく、具体的には、i−プロピル基、s−ブチル
基、t−ブチル基、s−アミル基、t−アミル基、t−
ヘキシル基、シクロヘキシル基、1−メチルシクロヘキ
シル基等が挙げられる。
【0027】R8及びR9としては、置換又は未置換のフ
ェニレン基やナフチレン基等のアリーレン基が好適であ
る。置換基としては、例えば、アルキル基、アリール
基、シクロアルキル基、ハロゲン原子等が挙げられ、具
体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル
基、ヘキシル基、ノニル基、オクタデシル基等の炭素数
1〜20のアルキル基、フェニル基、ナフチル基等の炭
素数6〜12のアリール基、シクロヘキシル基等の炭素
数3〜12のシクロアルキル基、塩素原子、臭素原子等
のハロゲン原子等が挙げられる。R8については、これ
らの中でも、P−O結合を構成する酸素原子と結合した
炭素原子の隣接炭素原子(例えば1,2−フェニレン基
では6−位:ただし、ここで1,2−フェニレン基の1
−位は酸素原子と結合した炭素原子とする)に置換基を
有するフェニレン基、ナフチレン基が好適であり、置換
基としては炭素数1〜20のアルキル基、中でも炭素数
3〜10の分岐アルキル基がより好ましく、具体的に
は、i−プロピル基、s−ブチル基、t−ブチル基、s
−アミル基、t−アミル基、t−ヘキシル基、シクロヘ
キシル基、1−メチルシクロヘキシル基等が挙げられ
る。また、これらの置換基は互いに同一であっても異な
っていてもよい。
【0028】−(Q2y−で表わされる架橋基として、
2は炭素数1〜3のアルキレン基が好ましく、中でも
メチレン基がより好ましく、これらのアルキレン基は、
炭素数1〜6のアルキル基、又はフェニル基等の置換基
を有していてもよく、y=0が好ましい。
【0029】本発明で使用する、一般式(I)、(I
I)、(III)又は(IV)で表わされるホスホナイト化合
物の調製法については、特に制限はないが、合成経路は
基本的に共通であり、P−C結合を形成させた後にP−
O結合を形成させる場合と、その逆の順序の場合とが可
能である。P−C結合は、ハロゲン化炭化水素化合物か
らグリニャール化合物又は有機アルカリ金属化合物をつ
くり、例えば三塩化リン、ビスフェノキシホスフィンク
ロリド誘導体等のハロゲン化リン化合物と反応させて形
成する方法等が例示される。P−O結合は、三塩化リ
ン、アリールホスフィンジクロリド、アルキルホスフィ
ンジクロリド等のハロゲン化リン化合物と、アルコール
化合物、フェノール誘導体、ビフェニルジオール誘導
体、ビスフェノール誘導体、或いはナフトール誘導体等
の、水酸基を有する有機化合物とを、アミン化合物等の
塩基性化合物の存在下反応させて形成する方法等が例示
される。
【0030】本発明において用いられる前記一般式
(I)〜(IV)で表わされるホスホナイト化合物の代表
例を次に示す。
【0031】
【化5】
【0032】
【化6】
【0033】
【化7】
【0034】
【化8】
【0035】
【化9】
【0036】
【化10】
【0037】
【化11】
【0038】
【化12】
【0039】
【化13】
【0040】
【化14】
【0041】
【化15】
【0042】
【化16】
【0043】
【化17】
【0044】
【化18】
【0045】
【化19】
【0046】
【化20】
【0047】
【化21】
【0048】
【化22】
【0049】
【化23】
【0050】
【化24】
【0051】
【化25】
【0052】
【化26】
【0053】
【化27】
【0054】
【化28】
【0055】
【化29】
【0056】
【化30】
【0057】ここで上記各構造式中の置換基を表わす記
号は、それぞれ
【0058】
【化31】
【0059】を表わす。前記式(II)で示されるホスホ
ナイト化合物の中でも、R2及びR3が、アルキル基、ア
リール基で置換されていてもよいアリール基であるもの
が好ましく、オルト位に嵩高い置換基を有するフェニル
基又はナフチル基がより好ましい。ホスホナイト化合物
の合成の容易さ、及び触媒反応条件下での安定性を考慮
すると、オルト位が、i−プロピル基、s−ブチル基、
t−ブチル基、s−アミル基、t−アミル基、t−ヘキ
シル基、シクロヘキシル基、1−メチルシクロヘキシル
基等の嵩高い分岐アルキル基で置換されたフェニル基が
特に好ましく、芳香環上に他の置換基を有していてもよ
い。
【0060】一方、前記式(III)で示されるホスホナ
イト化合物の中でも、R5及びR6が、アルキル基、アリ
ール基で置換されていてもよい1,2−アリーレン基で
あるものが好ましく、6位に嵩高い置換基を有するフェ
ニレン基又はナフチレン基がより好ましい。ホスホナイ
ト化合物の合成の容易さ、及び触媒反応条件下での安定
性を考慮すると、6位が、i−プロピル基、s−ブチル
基、t−ブチル基、s−アミル基、t−アミル基、t−
ヘキシル基、シクロヘキシル基、1−メチルシクロヘキ
シル基等の嵩高い分岐アルキル基で置換された、1,2
−フェニレン基が特に好ましく、芳香環上に他の置換基
を有していてもよい。
【0061】−(Q1x−で表わされる架橋基として、
1は炭素数1〜6のアルキル基、又はフェニル基等の
置換基を有していてもよい炭素数1〜3のアルキレン基
が好ましく、中でもメチレン基がより好ましい。架橋基
におけるxの値は0又は1であり、どちらの場合も活性
及び選択性に優れるが、その中でもxの値により生成す
る二量化生成物の分布や選択性が大きく変化する。例え
ば、本発明で使用する触媒系でブテン類の二量化反応を
実施した場合、x=0、即ち2つの2価の芳香族基が直
接結合している場合には比較的分岐の少ないオクテン類
が高活性、高選択性に生成するのに対し、x=1、即ち
架橋基がメチレン基等の場合には生成オクテン類の分岐
度はやや高くなる一方で、二量化生成物の選択性が更に
向上し、高転化率の条件下でも極めて選択性が高い。こ
のことは目的生成物を必要に応じて経済性良く製造でき
るという点で工業的利用価値が大きい。
【0062】従来の技術により、例えばブテン類より製
造されるオクテン類は、三置換オレフィンの含有率が高
く、このような多置換の内部オレフィンは、アルコール
を製造する際のヒドロホルミル化反応における反応性が
低いことに加え、得られたアルコールを無水フタル酸等
の酸とエステル化反応させ可塑剤(例えばフタレート可
塑剤)としたとき、その性能は必ずしも満足できるもの
ではない。
【0063】前記式(II)及び(III)で示されるホス
ホナイト化合物の中でも、R1及びR 4が、アルキル基、
アリール基で置換されていてもよいフェニル基又はナフ
チル基であるものが好ましく、中でもオルト位にフェニ
ル基を置換基として有するフェニル基、即ち2−ビフェ
ニル基であるものは、例えばブテン類の二量化反応を実
施した場合、生成オクテン類中の三置換又は四置換オレ
フィンの含有率が低い。このことは、可塑剤用アルコー
ルへの適用を考慮した場合、より優れた性能を有する目
的生成物を経済性良く製造できるという点で工業的利用
価値が大きい。なお、上記各一般式で表わされるホスホ
ナイト化合物は、1以上のリン原子を含む置換基を有し
たポリホスホナイト化合物を形成していてもよい。
【0064】本発明方法では、前記ニッケル化合物、有
機アルミニウム化合物及びホスホナイト化合物を含有す
る触媒系の存在下にオレフィンの二量化反応を行なう。
この際、反応系中に水素を共存させることにより、触媒
活性を更に向上させることができる。その機構について
は明らかではないが、反応系中の不純物(例えば、共役
ジエン等の反応阻害物質)の除去、触媒活性種の生成促
進、触媒安定性の寄与等種々推定され、いずれにせよ水
素を共存させることで明らかに二量化反応活性は増大す
る。その使用量は特に限定されるものではなく触媒活性
に好ましい結果をもたらす量を用いればよいが、通常、
水素分圧として0.01〜30kg/cm2、好ましく
は0.1〜20kg/cm2である。
【0065】本発明で実施されるオレフィンの二量化反
応では、前記したニッケル化合物、有機アルミニウム化
合物及びホスホナイト化合物の各触媒成分をどのような
順序で混合してもよいが、ニッケル化合物とホスホナイ
ト化合物とを予め混合して用いるか、これらの錯体とし
て用いるのが好ましく、また、これらNi−P化合物と
有機アルミニウム化合物とをオレフィン、例えばブテン
類存在下で同時接触させることが、高活性で二量化生成
物、例えばオクテン類を得るために好ましい。これは、
一般に有機アルミニウム化合物が強い還元剤として働く
ため、オレフィンのような電子供与配位子が存在しない
ときにはニッケル化合物が還元されて活性が低下するた
めと考えられる。
【0066】また本発明方法では反応溶媒の使用は必須
ではないが、反応に対して不活性な溶媒、例えばベンゼ
ン、トルエン、キシレン、ドデシルベンゼン等の芳香族
炭化水素、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン等の脂
肪族炭化水素およびクロルベンゼン等のハロゲン化芳香
族炭化水素等を存在させて用いることができる。二量化
反応での液相におけるニッケル成分の濃度は、通常10
-2〜102mmol/lである。各触媒成分間のモル比
は二量化活性及び生成物分布に対して影響を与えるが、
本発明における触媒中のニッケル化合物に対する有機ア
ルミニウム化合物のモル比は、通常1〜100の範囲で
あり、好ましくは5〜50である。また、ニッケル化合
物に対するホスホナイト化合物のモル比は通常0.01
〜20、好ましくは1〜5である。
【0067】触媒中のニッケル化合物に対する有機アル
ミニウム化合物のモル比が低すぎると、二量化反応系中
に微量存在する酸素や水分等と反応して触媒活性が急激
に低下する。また上記モル比が必要以上に高い条件で行
っても二量化活性の大幅な向上はなく、また経済的にも
有利でない。また、ニッケル化合物に対する上記ホスホ
ナイト化合物のモル比が低すぎると、二量化活性は低下
し、生成オレフィンの分岐度が高くなる。逆に、高すぎ
ると、有機アルミニウム化合物の存在量にもよるが、二
量化活性は低下し、また経済的にも有利でない。
【0068】本発明で実施される二量化の反応条件とし
ては、反応温度は通常−10〜100℃、好ましくは0
〜80℃、更に好ましくは10〜80℃であるが、これ
はプロセスの生産性や使用するニッケル化合物および有
機アルミニウム化合物の安定性等に依存して適宜設定さ
れ、空気、水の不存在下で実施することが好ましい。反
応圧力は触媒成分をオレフィン、例えば、ブテン類の液
相中に充分存在させることが効果的であり、1〜50k
g/cm2程度が好ましい。また、本発明の二量化法で
は、反応原料中にメタン、エタン、プロパン、ブタン等
のパラフィン系炭化水素や窒素、アルゴン、二酸化炭素
等の不活性ガスを含有していても実施することができ
る。二量化反応方式としては連続式でも回分式でも実施
することができる。
【0069】反応終了後は、既知の方法、例えばアンモ
ニア水、水酸化ナトリウム水溶液あるいは硫酸水溶液に
より触媒を不活性化させた後に触媒を除去し、次いで蒸
留操作により未転化のオレフィンや反応溶媒と生成物と
を分離取得することができる。前述したように、本発明
の二量化法によって製造されるオレフィンの二量化生成
物は、これを例えばCo,Rh,Pt触媒等の第VIII族
金属系触媒の存在下に一酸化炭素および水素と反応させ
てヒドロホルミル化し、得られたアルデヒドを更に水素
化することによってアルコールとすることができる。
【0070】上記ヒドロホルミル化反応は常法に従って
行われる。ヒドロホルミル化反応条件も特に臨界的なも
のではなく、例えば下記に示す、従来公知のロジウム法
やコバルト法のいずれも使用することができる。ロジウ
ム法の場合のロジウム源としてはRh(OAc)3など
の有機塩、Rh(NO33,RhCl3などの無機塩あ
るいはRh(acac)(CO)2,〔Rh(OAc)
(COD)〕2,Rh4(CO)12,Rh6(CO)16
RhH(CO)(Ph3P)3,〔Rh(OAc)(C
O)22,〔RhCl(COD)〕2(ただしAcはア
セチル基、acacはアセチルアセトナート基、COD
はシクロオクタジエンをそれぞれ表す。)などの錯体な
どいずれも使用することができる。
【0071】コバルト法の場合のコバルト源としては、
ラウリン酸コバルトなどの有機酸塩、Co(NO32
どの無機酸塩のほか、Co2(CO)8,CoH(CO)
4などの錯体が使用できる。反応圧力としては、通常、
常圧〜300kg/cm2G、反応温度としては通常5
0℃〜150℃、H2/CO比としてはモル比で通常1
〜10、触媒濃度としては通常0.1〜1000ppm
(金属原子換算)の条件が採用される。配位子としては
トリフェニルホスフィン、トリフェニルホスファイトな
どの有機リン化合物やそのオキシドが上記触媒に対する
モル比で通常1〜1000の範囲で適宜用いられる。
【0072】反応溶媒は用いなくても良いが、必要に応
じて反応に不活性な溶媒、例えばベンゼン、トルエン、
キシレン、ドデシルベンゼン等の芳香族炭化水素、ヘキ
サン、ヘプタン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素、
ジブチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテ
ル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、テトラ
ヒドロフラン等のエーテル類、ジエチルフタレート、ジ
オクチルフタレート等のエステル類などが用いられる。
また、ヒドロホルミル化反応により生成したアルデヒド
類、アルコール類を溶媒とすることもできる。またアル
デヒドの重縮合物などの高沸点副生物も用いることがで
きる。反応方式は連続方式および回分方式のいずれでも
行うことが出来る。
【0073】次に、得られたアルデヒドの水素化反応に
よりアルコールを製造するが、これは通常の方法で行な
うことができる。即ち、Ni,Cr,Cu等の通常の水
素化触媒を使用し、反応圧力は通常、常圧〜150kg
/cm2G、反応温度は通常40℃〜300℃の条件で
行われる。次いで通常の蒸留精製によりアルコールを得
ることができる。
【0074】上記のようにして得られたアルコール、特
にブテン類を原料として製造される炭素数9のアルコー
ル(いわゆるイソノニルアルコール;INA)は、無水
フタル酸、アジピン酸等の酸と通常の方法でエステル化
反応させ、次いで精製することにより可塑剤(例えばフ
タレート可塑剤)とすることが出来、得られた可塑剤は
優れた性能を有する。
【0075】
【実施例】次に本発明の具体的態様を実施例により更に
詳細に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、
以下の実施例によって限定されるものではない。 実施例1 脱気後窒素置換した内容積50mlのガラス製耐圧容器
にトランス−2−ブテン20mlを仕込み、0℃に冷却
下、オクチル酸ニッケル8.28mg及び前記ホスホナ
イト化合物(12)をニッケル原子1モル当り2モル
(P/Ni=2)含むヘプタン溶液、次いでジクロロエ
チルアルミニウム38.1mg(Al/Ni=12.
5)を含むヘプタン溶液を仕込んだ。耐圧容器を密閉
し、42℃で5時間攪拌して反応を行った。反応終了後
耐圧容器を室温まで冷却してから、未反応ガスをパージ
した後2mlのメタノールを添加して反応を停止させ
た。
【0076】反応液につきガスクロマトグラフィー(カ
ラム;島津製作所(株)製CBP1キャピラリー0.2
5φ×50mおよび10%SE−30/Chromos
orb2m)で生成物濃度を分析した。結果を表−1に
示す。
【0077】実施例2 実施例1において、ジクロロエチルアルミニウム76.
2mg(Al/Ni=25)としたこと以外は同様の方
法でトランス−2−ブテンの二量化反応を実施した。反
応結果を表−1に示す。
【0078】比較例1 実施例1において、ホスホナイト化合物を添加しなかっ
たこと以外は同様の方法でトランス−2−ブテンの二量
化反応を実施した。反応結果を表−1に示す。実施例1
と同様にして、生成物の組成を詳細に調べたところ、生
成したオクテン類中の三置換又は四置換オレフィンの含
有率は75%であった。
【0079】比較例2 実施例1において、ホスホナイト化合物を添加しなかっ
たことと、ジクロロエチルアルミニウム76.2mg
(Al/Ni=25)としたこと以外は同様の方法でト
ランス−2−ブテンの二量化反応を実施した。反応結果
を表−1に示す。実施例1、2及び比較例1、2より、
ホスホナイト化合物を添加した場合、ホスホナイト化合
物を添加しなかった場合と比較して、より低いAl/N
i比においても十分に高い活性を発現することが示され
た。
【0080】実施例3 実施例1において、ホスホナイト化合物(12)の代わ
りにホスホナイト化合物(46)をニッケル原子1モル
当りリン原子3モル(P/Ni=3)の割合で使用した
こと以外は同様の方法でトランス−2−ブテンの二量化
反応を実施した。反応結果を表−1に示す。
【0081】実施例4 実施例1において、ホスホナイト化合物(12)の代わ
りにホスホナイト化合物(92)をニッケル原子1モル
当り2モル(P/Ni=2)の割合で使用したこと以外
は同様の方法でトランス−2−ブテンの二量化反応を実
施した。反応結果を表−1に示す。
【0082】実施例5 実施例1において、ホスホナイト化合物(12)の代わ
りにホスホナイト化合物(109)をニッケル原子1モ
ル当り2モル(P/Ni=2)の割合で使用したこと以
外は同様の方法でトランス−2−ブテンの二量化反応を
実施した。反応結果を表−1に示す。生成物の組成を詳
細に調べたところ、生成したオクテン類中の三置換又は
四置換オレフィンの含有率は、わずか28%であった。
このような組成のオクテン類は、アルコールの製造工程
であるヒドロホルミル化反応において、反応性の低いオ
クテン類の含有量が低下し、経済性が向上するだけでは
なく、得られるアルコールをフタレート等の可塑剤とし
た際の性能も優れており、可塑剤用アルコールの原料オ
レフィンとして好適である。
【0083】実施例6 実施例5において、オクチル酸ニッケル、ホスホナイト
化合物(109)およびジクロロエチルアルミニウムの
使用量を半分としたこと以外は同様の方法でトランス−
2−ブテンの二量化反応を実施した。反応結果を表−1
に示す。
【0084】実施例7 実施例5において、オクチル酸ニッケル、ホスホナイト
化合物(109)およびジクロロエチルアルミニウムを
仕込んだ後、0℃において水素ガスを全圧が2.5kg
/cm2 Gとなるまで圧入し、反応時間を4時間とした
こと以外は同様の方法でトランス−2−ブテンの二量化
反応を実施した。反応結果を表−1に示す。
【0085】
【表1】
【0086】
【発明の効果】本発明によれば、高活性でオレフィンを
二量化して高選択的に二量化生成物を得ることができ
る。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 オレフィンを触媒の存在下に二量化する
    に当り、ニッケル化合物、有機アルミニウム化合物およ
    びホスホナイト化合物を含有する触媒を使用することを
    特徴とするオレフィンの二量化法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2837725A1 (fr) * 2002-03-29 2003-10-03 Inst Francais Du Petrole Complexes organometalliques comportant des ligands phosphonites et leur utilisation pour catalyser l'oligomerisation des olefines
JP2012229233A (ja) * 2000-04-28 2012-11-22 Exxonmobile Chemical Patents Inc アルケンのオリゴマー化法

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