JPH09265668A - 光学式記録媒体及び光学式ドライブ装置 - Google Patents

光学式記録媒体及び光学式ドライブ装置

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JPH09265668A
JPH09265668A JP8070017A JP7001796A JPH09265668A JP H09265668 A JPH09265668 A JP H09265668A JP 8070017 A JP8070017 A JP 8070017A JP 7001796 A JP7001796 A JP 7001796A JP H09265668 A JPH09265668 A JP H09265668A
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JP
Japan
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optical
pits
information signal
recording medium
optical disc
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Withdrawn
Application number
JP8070017A
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English (en)
Inventor
Katsuhiko Otomo
勝彦 大友
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ピットが形成された領域にグルーブが無く、
しかも、グルーブが形成された光ディスクに対応した従
来のドライブ装置で再生することが可能な光学式記録媒
体から、トラッキング制御に必要な信号を安定して検出
できるようにする。 【解決手段】 本発明に係る光学式記録媒体は、凹凸に
よって情報信号を示すピットが形成された光学式記録媒
体であって、上記ピットの深さがλ/(4n)〜λ/
(2n)であり、上記ピットによって書き込まれた情報
信号の少なくとも一部に、スクランブル処理が施されて
いることを特徴とするものである。ここで、nは、光学
式記録媒体の基板の屈折率であり、λは、再生に使用さ
れる光の波長である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、凹凸によって情報
信号を示すピットが予め形成された光学式記録媒体に関
する。
【0002】
【従来の技術】近年、情報記録の分野において、光を利
用して記録媒体に情報信号を書き込んだり、光を利用し
て記録媒体から情報信号を読み出したりする光学情報記
録方式に関する研究が各所で進められている。光学情報
記録方式は、媒体に対して非接触で記録や再生が行え
る、磁気記録方式に比べて非常に高い記録密度が達成で
きる、再生専用型・追記型・書換可能型等の様々な記録
形態に容易に対応できる、安価で大容量記録を実現でき
る等の数々の利点を有しており、情報記録の分野におい
て幅広く使用されるようになってきている。
【0003】このような光学情報記録方式に使用される
光学式記録媒体は、通常、円盤状に形成され、その主面
に渦巻状又は同心円状のトラックが形成される。そし
て、このような円盤状の光学式記録媒体は、一般に光デ
ィスクと呼ばれている。
【0004】上記光ディスクには、予め情報信号が書き
込まれており、情報信号の追記や書き換えができない再
生専用光ディスクがある。この再生専用光ディスクは、
通常、図7に示すように、凹凸によって情報信号を示す
ピット101だけがディスク面に形成されている。ここ
で、ピット101は、エンボス加工等によって形成され
る。そして、このような光ディスクでは、ピット101
によって反射回折された光を検出することによってトラ
ッキング制御を行いながら、情報信号の再生を行う。こ
のように凹凸によって情報信号を示すピット101だけ
がディスク面に形成された再生専用光ディスクは、構成
が簡単なため、製造が容易で生産性に優れている。この
ような光ディスクとしては、具体的には、音楽情報等が
記録されたデジタルオーディオディスクであるコンパク
トディスク(CD)や、画像情報等が記録されたデジタ
ルビデオディスクであるレーザーディスク(LD)等が
ある。
【0005】また、光ディスクには、光磁気記録方式に
よって情報信号の追記や書き換えが可能な光磁気ディス
クや、媒体の相変化を利用することによって情報信号の
追記や書き換えが可能な相変化型光ディスク等のよう
に、情報信号の追記や書き換えが可能な記録用光ディス
クもある。このような光ディスクでは、通常、情報信号
の書き込みがなされる部分にはピットが形成されないの
で、ピットによって反射回折された光を検出することに
よってトラッキング制御を行うことができない。そこ
で、このような光ディスクでは、例えば、図8に示すよ
うに、トラッキング制御用の案内溝であるグルーブ10
2をトラックに沿って連続的に予め形成しておき、情報
信号の記録再生時には、このグルーブ102によって反
射回折された光を検出することにより、トラッキング制
御を行うようにする。このとき、情報信号は、グルーブ
102とグルーブ102との間の丘部であるランド10
3に書き込まれることとなる。
【0006】ところで、このようにグルーブ102が形
成された光ディスクに対しても、再生専用光ディスクの
需要がある。そして、グルーブ102が形成された再生
専用光ディスクを作製するとき、従来は、図9に示すよ
うに、グルーブ102とグルーブ102の間のランド1
03に、凹凸によって情報信号を示すピット101を形
成していた。しかし、このような光ディスクでは、ピッ
ト101とグルーブ102の両方を形成する必要がある
ため、ピット101だけが形成された光ディスクや、グ
ルーブ102だけが形成された光ディスクに比べて、構
成が複雑で密なものとなり、そのため、製造が非常に難
しいという問題があった。
【0007】すなわち、ピット101とグルーブ102
の両方を有する光ディスクでは、ピット101の深さと
グルーブ102の深さとが異なるため、スタンパと呼ば
れる基板成形用の金属原盤を作製するときに、スタンパ
内に異なる高さの凹凸を形成する必要があった。そし
て、スタンパを作製する際に、異なる高さの凹凸を形成
することは非常に難しく、そのため、スタンパの歩留ま
りが悪くなってしまっていた。
【0008】また、ピット101とグルーブ102の両
方を有する光ディスクは、ピット101だけを有する光
ディスクや、グルーブ102だけを有する光ディスクを
作製するときよりも、スタンパによる基板の成形が非常
に難しくなる。
【0009】ここで、図10に、ピット101だけを有
する光ディスクの基板を作製するときに使用されるスタ
ンパ、すなわち再生専用光ディスク用のスタンパの断面
図を示す。また、図11に、グルーブ102だけを有す
る光ディスクの基板を作製するときに使用されるスタン
パ、すなわち記録用光ディスク用のスタンパの断面図を
示す。また、図12に、ピット101とグルーブ102
の両方を有する光ディスクの基板を作製するときに使用
されるスタンパ、すなわち記録用光ディスクを再生専用
として作製するときに使用されるスタンパの断面図を示
す。これらの図10乃至図12において、矢印Aは、基
板作製時に基板材料である樹脂が流れ込む場所を示して
いる。
【0010】図10に示すように、ピット101だけを
有する光ディスクの基板は、ピット101に対応した凸
部101aだけが形成されたスタンパに樹脂を流入させ
ることによって作製され、また、図11に示すように、
グルーブ102だけを有する光ディスクの基板は、グル
ーブ102に対応した凸部102aだけが形成されたス
タンパに樹脂を流入させることによって作製される。こ
れらに対して、図12に示すように、ピット101とグ
ルーブ102の両方を有する光ディスクの基板は、ピッ
ト101に対応した凸部101aとグルーブ102に対
応した凸部102aの両方が形成されたスタンパに樹脂
を流入させることによって作製されるため、スタンパ内
において樹脂が流入する領域が非常に少なくなる。その
ため、ピット101とグルーブ102との両方を有する
光ディスクは、ピット101だけを有する光ディスク
や、グルーブ102だけを有する光ディスクを作製する
ときよりも、基板の作製が非常に難しくなる。
【0011】以上のように、グルーブ102が形成され
た光ディスクの規格に対応した再生専用光ディスクは、
製造が難しいため製造コストが高くなってしまってお
り、そのため、実用化があまり進んでいなかった。
【0012】ところで、通常、光ディスクのトラッキン
グ制御に関する規格は、トラッキング制御に必要な信号
が十分なレベルで得られるようにするように規定してお
り、上述のような光ディスクであっても、グルーブ10
2の存在を必須要件としている訳ではない。そこで、特
願平8−59612号において、ピット101の深さを
λ/(4n)〜λ/(2n)とすることにより、ピット
101からの反射回折光によってトラッキング制御に必
要な信号が得られるようにし、ピット101が形成され
た領域からグルーブ102を無くした光ディスクが提案
されている。この光ディスクでは、ピット101が形成
された領域にはグルーブ102が形成されないため、全
面にわたってグルーブ102が形成された再生専用光デ
ィスクのような光ディスクに比べて、製造が非常に容易
なものとなる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】ところで、光ディスク
に記録されるデータには、主に、アドレス情報等のよう
に予め規定されたデータと、音声データや画像データの
ようにユーザによって記録されるユーザデータとがあ
る。そして、通常、ユーザデータは、図13に示すよう
に、データ変調がなされた上で光ディスクに記録され
る。すなわち、光ディスクに記録される前に、通常、ユ
ーザデータに対して、先ず、ステップST10として、
インターリーブと、エラー検出コード(EDC)及びエ
ラー訂正コード(ECC)等のジェネレートとがなさ
れ、次に、ステップST11として、RLL(2,7)
又はRLL(1,7)等のエンコードがなされる。そし
て、このようなデータ変調が施されたユーザデータが光
ディスクに記録される。
【0014】このようなデータ変調がなされたユーザデ
ータは、ピットの分布の場所依存性が大きく、短ピット
の繰り返しや、長ピットの繰り返しが発生しやすい。特
に、ユーザデータが画像情報であるとき、輝度信号が急
激に変化する部分では、短ピットデータの繰り返しとな
り、輝度信号の変化が少ない部分では、長ピットデータ
の繰り返しとなる。また、ユーザデータがコンピュータ
関連のデータのときには、”FF”や”00”の繰り返
しパターンが多数発生しやすいので、特定の長さのピッ
トの繰り返しが非常に多くなりやすい。
【0015】そして、上述したようにグルーブを無くし
てピットからの反射回折光によってトラッキング制御を
行うとき、このようなピットの分布のばらつきは、トラ
ッキング制御の大きな妨げとなる。すなわち、長さが短
いピットからの反射回折光の光量と、長さが長いピット
からの反射回折光の光量とが異なるため、この光量の変
化に起因して、トラッキング制御に必要な信号に変動が
生じてしまい、トラッキング制御が困難となってしま
う。
【0016】したがって、特願平8−59612号にお
いて提案された光ディスク、すなわちピットの深さをλ
/(4n)〜λ/(2n)とすることによってグルーブ
を無くした光ディスクでは、トラッキング制御に必要な
信号を安定的に得ることができず、トラッキング制御が
難しいという問題が新たに生じていた。
【0017】そして、本発明は、以上のような従来の実
情に鑑みて提案されたものであり、ピットが形成された
領域にグルーブを無く、しかも、トラッキング制御に必
要な信号を安定して得ることが可能な光学式記録媒体、
及びそのような光学式記録媒体に対応した光学式ドライ
ブ装置を提供することを目的としている。
【0018】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに完成された本発明に係る光学式記録媒体は、凹凸に
よって情報信号を示すピットが形成された光学式記録媒
体であって、光学式記録媒体の基板の屈折率をnとし、
再生に使用される光の波長をλとしたとき、上記ピット
の深さがλ/(4n)〜λ/(2n)であり、しかも、
上記ピットによって書き込まれた情報信号の少なくとも
一部に、スクランブル処理が施されていることを特徴と
するものである。
【0019】この光学式記録媒体では、ピットによって
書き込まれた情報信号の少なくとも一部にスクランブル
処理が施されているので、短ピットの繰り返しや長ピッ
トの繰り返し等が発生しにくく、ピットの分布の場所依
存性が小さい。
【0020】また、本発明に係る光学式ドライブ装置
は、グルーブを有する光学式記録媒体から情報信号を再
生することが可能な光学式ドライブ装置であって、スク
ランブル処理が施された情報信号を復元するデスクラン
ブラを備えており、スクランブル処理が施された上でピ
ットによって光学式記録媒体に書き込まれた情報信号
を、上記デスクランブラによって復元して再生すること
を特徴とするものである。
【0021】この光学式ドライブ装置では、グルーブを
有する光学式記録媒体から情報信号を再生することが可
能であり、しかも、デスクランブラを備えているので、
上記本発明に係る光学式記録媒体のようにスクランブル
処理が施された上で情報信号が書き込まれた光学式記録
媒体からも情報信号の再生を行うことが可能である。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明を適用した具体的な
実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明す
る。なお、本発明は以下の例に限定されるものではな
く、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、任意に変更可能
であることは言うまでもない。
【0023】本実施の形態に係る光学式記録媒体は、再
生専用の光ディスクであり、図1及び図2に示すよう
に、凹凸によって情報信号を示すピット1がディスク面
に予め形成されている。そして、この光ディスクでは、
ピット1が形成された部分には、グルーブが形成されて
いない。ここで、上記ピット1によって書き込まれた情
報信号には、後述するように、予めスクランブル処理が
施されている。したがって、これらのピット1は、短ピ
ットの繰り返しや長ピットの繰り返し等が少なく、ピッ
ト1の分布の場所依存性が小さくなっている。
【0024】そして、この光ディスクの基板の屈折率を
nとし、再生に使用される光の波長をλとしたとき、上
記ピット1の深さt1は、λ/(4n)〜λ/(2n)
であり、上記ピット1の幅t2は、0.3〜0.6μm
である。この光ディスクでは、ピット1の深さをλ/
(4n)〜λ/(2n)としているので、グルーブによ
って反射回折された光によって得られる信号と同様な信
号を、ピット1によって反射回折された光によって得る
ことができる。ただし、ピット1の深さt1を必要以上
に深くすると、ディスクの生産性が悪くなるので、ピッ
ト1の深さt1は、(3λ)/(8n)程度が好まし
い。
【0025】上述したように、本実施の形態に係る光デ
ィスクでは、ピット1によって情報信号を書き込む前
に、当該情報信号にスクランブル処理を施す。このスク
ランブル処理は、ピット1の分布の場所依存性が小さく
なるようなものであれば、どのようなものでもよい。そ
こで、ここでは、一例として、コンピュータ等の外部記
録用媒体として広く普及しているCD−ROMに情報信
号を書き込む際に行われるスクランブル処理と同様なス
クランブル処理を施すものとする。
【0026】このスクランブル処理では、ピット1によ
って書き込まれるデータのうち、ユーザデータの部分に
スクランブルをかける。すなわち、例えば、光ディスク
が1セクタあたり2Kbyteとされているときには、
各セクタについて、0バイト目から2047バイト目に
わたるユーザデータの部分にスクランブルをかける。そ
して、ユーザデータ以外のデータ、すなわち誤り検出符
号(CRC)やエラー訂正コード(ECC)等には、ス
クランブルをかけないようにする。
【0027】すなわち、図3に示すように、先ず、ステ
ップST1として、ユーザデータに対してスクランブル
処理を行い、次に、ステップST2として、スクランブ
ル処理が施されたユーザデータに対してデータ変調を行
う。ここで、データ変調は、スクランブル処理が施され
たユーザデータに対して、従来と同様に、先ず、ステッ
プST2aとして、インターリーブと、エラー検出コー
ド(EDC)及びエラー訂正コード(ECC)等のジェ
ネレートとを行い、次に、ステップST2bとして、R
LL(2,7)又はRLL(1,7)等のエンコードを
行う。そして、このようにユーザデータに対してスクラ
ンブル処理及びデータ変調を施した上で、当該データを
光ディスクに記録する。
【0028】このようにユーザデータだけにスクランブ
ルをかける方式は、インターリーブ用の回路、ECCや
EDC等のジェネレート用の回路及びエンコード用の回
路等の前に、スクランブル用の回路を追加するだけで実
現可能である。したがって、ユーザデータだけにスクラ
ンブルをかける方式は、既存のハードウェアに対する変
更が最小限で済み、低コストで実現することができる。
ただし、既存のハードウェアに対する大幅な変更が可能
であるならば、ユーザデータ以外のデータにもスクラン
ブルをかけるようにしても良いことはいうまでもない。
なお、ユーザデータに対するスクランブル処理は、スク
ランブル用の回路を設けるのではなく、コンピュータを
用いてソフトウェアによって計算処理を施すことによっ
ても可能である。
【0029】上記スクランブル用の回路の一例を図4に
示す。このスクランブル回路は、生成多項式として「X
15+X14+1」を用いたパラレルセクター同期方式のス
クランブル回路であり、レジスタ10と、2つの加算器
11,12とを備えている。このスクランブル回路のレ
ジスタ10は、フィードバック付きであり、排他的論理
和をとる15ビットのシフトレジスタで構成されてい
る。そして、このレジスタ10には、データセクタの同
期フィールドの後に”0000 0000 0000 001”の値がプリ
セットされ、ビットクロックに同期してユーザデータが
シリアルに入力される。そして、このスクランブル回路
により、ユーザデータに対して、生成多項式「X15+X
14+1」に基づくスクランブル処理が施される。
【0030】そして、上述したように、本実施の形態に
係る光ディスクにおいて、ユーザデータは、このような
スクランブル回路によってスクランブル処理が施された
上で、ピット1によって光ディスクに書き込まれてい
る。したがって、本実施の形態に係る光ディスクでは、
ユーザデータとして書き込まれたピット1の分布の場所
依存性が小さく、ピット1の深さt1をλ/(4n)〜
λ/(2n)とすることによってグルーブを無くして
も、トラッキング制御に必要な信号を安定的に得ること
ができる。
【0031】なお、以上のような本発明の適用の対象と
なる光学式記録媒体としては、具体的には、ISO/I
EC13549規格に準拠した光磁気ディスクや、IS
O/IEC13963規格に準拠した光磁気ディスク
や、ISO/IEC15041規格に準拠した光磁気デ
ィスク等が挙げられる。ここで、ISO/IEC135
49規格及びISO/IEC13963規格は、2倍密
MO規格と呼ばれるものであり、ISO/IEC135
49規格は、直径130mmの光磁気ディスクに対して
両面で1.3Gbyteの情報信号を格納する規格であ
り、ISO/IEC13963規格は、直径90mmの
光磁気ディスクに対して片面で230Mbyteの情報
信号を格納する規格である。一方、ISO/IEC15
041規格は、5倍密MO規格と呼ばれるものであり、
直径90mmの光磁気ディスクに対して片面で640M
byteの情報信号を格納する規格である。
【0032】また、本発明は、予めピットによって情報
信号が書き込まれた領域である再生専用領域だけを備え
た再生専用光ディスクに限定されるものではなく、例え
ば、予めピットによって情報信号が書き込まれた領域で
ある再生専用領域と、情報信号の書き込みが可能な領域
である記録可能領域との両方を備えた光ディスク(P−
ROM)にも適用可能である。すなわち、再生専用領域
と記録可能領域との両方を備えた光ディスクの再生専用
領域のピットの深さをλ/(4n)〜λ/(2n)とし
て、再生専用領域からグルーブを無くすときに、当該再
生専用領域に書き込まれるユーザデータにスクランブル
処理を施すようにしてもよい。
【0033】つぎに、上記光ディスクに対応した光学式
ドライブ装置の構成例について説明する。この光学式ド
ライブ装置は、光磁気ディスクに対して記録再生が可能
な光学式ドライブ装置であり、スクランブル処理が施さ
れた情報信号を復元するデスクランブラを備えている以
外は、従来の光学式ドライブ装置と同様に構成される。
【0034】この光学式ドライブ装置は、図5に示すド
ライブ部と、図6に示すコントローラ部とから構成され
る。そして、ドライブ部は、図5に示すように、外部回
路とのインターフェースを制御するインターフェース制
御部20と、サーボ処理を行うサーボ処理部21と、レ
ーザ駆動信号検出部22を介してインターフェース制御
部20から供給されるレーザ駆動信号に基づいてレーザ
光を出射する光学ヘッド23と、アドレス検出や変復調
等の信号処理を行う信号処理部24とを備えている。
【0035】上記インターフェース制御部20は、マイ
クロプロセッサ25からの信号に基づいて動作し、各種
センサ26からの信号や、ローディング・イジェクト制
御部27からの信号等を受け付ける。このインターフェ
ース制御部20は、記録時にバイアス磁界を印加するた
めの磁気ヘッド28に接続されており、この磁気ヘッド
28の動作を制御する。また、インターフェース制御部
20は、後述するコントローラ部に接続されており、M
−ESDIコマンド/ステータスの授受をコントローラ
部と行う。また、インターフェース制御部20は、サー
ボ処理部21に接続されており、サーボ処理に関する信
号の授受をサーボ処理部21と行う。
【0036】サーボ処理部21は、インターフェース制
御部20からの信号等に基づいて、光ディスク29を回
転させるためのスピンドルモータ30の動きや、対物レ
ンズ23aを備えた光学ヘッド23の動きや、光学ヘッ
ド23が取り付けられたスライドモータ31の動き等を
制御する。すなわち、サーボ処理部21は、例えば、光
学ヘッド23の動きを制御することによってトラッキン
グ制御及びフォーカシング制御を行い、スライドモータ
31の動きを制御することによって光学ヘッド23の移
動量を制御し、スピンドルモータ30の動きを制御する
ことによって光ディスク29の回転を制御する。
【0037】また、信号検出部24は、光学ヘッド23
によって検出された信号に対してアドレス検出や変復調
等のような信号処理を行う。そして、この信号処理部2
4は、後述するコントローラ部に接続されており、M−
ESDIデータの授受をコントローラ部と行う。
【0038】一方、この光学式ドライブ装置のコントロ
ーラ部は、図6に示すように、ドライブ部とのインター
フェースを制御するドライブインタフェース制御部40
と、エラー訂正コード(ECC)等に関する処理を行う
ECC処理部41aと、スクランブル処理が施されたユ
ーザデータを復元するデスクランブラ41bと、バッフ
ァメモリ42と、バッファメモリ42の制御を行うバッ
ファメモリマネージャ43と、各種演算処理を行うマイ
クロプロセッサ44と、外部回路とのインターフェース
を制御するためのSCSIコントローラ45とを備えて
いる。そして、これらは、制御信号用のバスである制御
バスB1や、データ用のバスであるデータバスB2を介
して接続されている。
【0039】このコントローラ部は、ドライブインター
フェース制御部40を介して上記ドライブ部に接続され
る。すなわち、ドライブインターフェース制御部40を
介して、M−ESDIコマンド/ステータスの授受を上
記インターフェース制御部20と行うとともに、M−E
SDIデータの授受を上記信号処理部24と行う。そし
て、このコントローラ部は、SCSIコントローラ45
を介して外部回路に接続される。すなわち、この光学式
ドライブ装置は、コントローラ部のSCSIコントロー
ラ45を介して、SCSIバスによって外部回路と信号
の授受を行う。
【0040】上記コントローラ部において、デスクラン
ブラ41bは、スクランブル処理が施された上でピット
によって光学式記録媒体に書き込まれた情報信号を復元
するものであり、上述したようにユーザデータに対して
生成多項式「X15+X14+1」に基づくスクランブル処
理が施されているときには、ユーザデータに対して生成
多項式「X15+X14+1」に基づくデスクランブル処理
を施して、ユーザデータを復元する。なお、このデスク
ランブラ41bには、従来から公知のデスクランブラが
広く適用可能である。
【0041】この光学式ドライブ装置では、従来の光学
式ドライブ装置と同様にグルーブを有する光ディスクに
対して情報信号の記録再生が可能である。そして、この
光学式ドライブ装置は、ユーザデータを復元するための
デスクランブラを備えているので、本発明を適用した上
記光ディスクのように、スクランブル処理が施された上
で情報信号が書き込まれた光ディスクからも、情報信号
の再生を行うことが可能である。
【0042】つぎに、ピットパターンによって、トラッ
キング制御に使用される信号であるプッシュプル信号
に、どの程度の変動が生じるかを調べた結果について説
明する。
【0043】ここで、プッシュプル信号の測定対象は、
深さt1が140nmのピットによって情報信号が書き
込まれた光ディスク、深さt1が200nmのピットの
よって情報信号が書き込まれた光ディスク、及び深さt
1が250nmのピットのよって情報信号が書き込まれ
た光ディスクとした。そして、各光ディスクの基板は、
屈折率nが1.58のポリカーボネートとし、再生に使
用される光の波長λは、830nmとした。また、トラ
ックピッチは1.39μmとし、変調方式は(2,7)
RLLマーク間変調方式とした。
【0044】そして、ユーザデータにスクランブルをか
けて、異なる長さのピットがほぼランダムに配されたピ
ットパターン(以下、疑似ランダムパターンと呼ぶ。)
におけるプッシュプル信号と、マーク長が3Tのピット
が繰り返し配されたピットパターン(以下、繰り返しパ
ターンと呼ぶ。)におけるプッシュプル信号とを測定し
た。結果を表1に示す。なお、プッシュプル信号は、ミ
ラー部で規格化している。
【0045】
【表1】
【0046】本発明を適用して、ユーザデータにスクラ
ンブル処理を施したときには、ピットによって書き込ま
れる情報信号全てが疑似ランダムパターンとなる。した
がって、本発明を適用したとき、ピットが形成された領
域から得られるプッシュプル信号は、常に疑似ランダム
パターンにおけるプッシュプル信号となり、非常な安定
なものとなる。
【0047】一方、従来の光ディスクでは、ユーザデー
タにスクランブル処理を施していないので、ピットによ
って書き込まれる情報信号は、一部では疑似ランダムパ
ターンのようなピットパターンになり、他の一部では繰
り返しパターンのようなピットパターンになると考えら
れる。そして、上記表1に示すように、ピット深さt1
に関わらず、疑似ランダムパターンにおけるプッシュプ
ル信号と、繰り返しパターンにおけるプッシュプル信号
とは、大きく異なるものとなっている。したがって、従
来の光ディスクでは、ピットが形成された領域から得ら
れるプッシュプル信号は、疑似ランダムパターンにおけ
るプッシュプル信号となったり、繰り返しパターンにお
けるプッシュプル信号となったりして、大きく変動する
こととなる。
【0048】すなわち、ユーザデータにスクランブル処
理を施していない従来の光ディスクでは、繰り返しパタ
ーンにおけるプッシュプル信号と、疑似ランダムパター
ンにおけるプッシュプル信号との比、すなわちプッシュ
プル信号のパターン依存性による変動が3〜6dBとな
っている。そして、通常、プッシュプル信号の変動の許
容範囲は3dB程度であるので、プッシュプル信号の変
動が3〜6dBとなってしまう従来の光ディスクでは、
トラッキング制御を安定的に行うことができないことと
なる。
【0049】以上の結果から、本発明は、トラッキング
制御を安定的に行えるようにする上で、非常に有効であ
ることが分かる。
【0050】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
に係る光学式記録媒体は、ピットによって書き込まれた
情報信号の少なくとも一部にスクランブル処理が施され
ているので、短ピットの繰り返しや長ピットの繰り返し
等が発生しにくく、ピットの分布の場所依存性が小さ
い。したがって、ピットの深さをλ/(4n)〜λ/
(2n)とすることによってグルーブを無くしても、ト
ラッキング制御に必要な信号を安定的に得ることができ
る。
【0051】また、本発明に係る光学式ドライブ装置
は、デスクランブラを備えているので、上記本発明に係
る光学式記録媒体のようにスクランブル処理が施された
上で情報信号が書き込まれた光学式記録媒体からも情報
信号の再生を行うことが可能である。そして、スクラン
ブル処理が施された上で情報信号が書き込まれた光学式
記録媒体では、ピットの分布の場所依存性が小さいの
で、トラッキング制御に必要な信号を安定的に得ること
ができる。したがって、この光学式ドライブ装置では、
グルーブが形成されていない光学式記録媒体であって
も、トラッキング制御を安定して行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した光ディスクのフォーマットを
模式的に示す平面図である。
【図2】図1のA1−A2線における断面図である。
【図3】本発明を適用したときのユーザデータに対する
処理の流れの一例を示す図である。
【図4】スクランブル回路の一構成例を示す図である。
【図5】本発明を適用した光学式ドライブ装置のドライ
ブ部の一構成例を示すブロック図である。
【図6】本発明を適用した光学式ドライブ装置のコント
ローラ部の一構成例を示すブロック図である。
【図7】従来の再生専用光ディスクのフォーマットを模
式的に示す平面図である。
【図8】従来の記録用光ディスクのフォーマットを模式
的に示す平面図である。
【図9】従来の記録用光ディスクを再生専用としたとき
のフォーマットを模式的に示す平面図である。
【図10】従来の再生専用光ディスク用のスタンパを示
す断面図である。
【図11】従来の記録用光ディスク用のスタンパを示す
断面図である。
【図12】従来の記録用光ディスクを再生専用として作
製するときに使用されるスタンパを示す断面図である。
【図13】従来のユーザデータに対する処理の流れの一
例を示す図である。
【符号の説明】
1 ピット、 t1 ピットの深さ、 t2 ピットの
幅、 41b デスクランブラ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 凹凸によって情報信号を示すピットが形
    成された光学式記録媒体において、 光学式記録媒体の基板の屈折率をnとし、再生に使用さ
    れる光の波長をλとしたとき、上記ピットの深さがλ/
    (4n)〜λ/(2n)であり、 上記ピットによって書き込まれた情報信号の少なくとも
    一部に、スクランブル処理が施されていることを特徴と
    する光学式記録媒体。
  2. 【請求項2】 グルーブを有する光学式記録媒体から情
    報信号を再生することが可能な光学式ドライブ装置にお
    いて、 スクランブル処理が施された情報信号を復元するデスク
    ランブラを備えており、 スクランブル処理が施された上でピットによって光学式
    記録媒体に書き込まれた情報信号を、上記デスクランブ
    ラによって復元して再生することを特徴とする光学式ド
    ライブ装置。
JP8070017A 1996-03-26 1996-03-26 光学式記録媒体及び光学式ドライブ装置 Withdrawn JPH09265668A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113295087A (zh) * 2021-05-26 2021-08-24 合肥工业大学 基于球面三维编码的球铰链三轴回转角度测量方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN113295087A (zh) * 2021-05-26 2021-08-24 合肥工业大学 基于球面三维编码的球铰链三轴回转角度测量方法
CN113295087B (zh) * 2021-05-26 2024-04-30 合肥工业大学 基于球面三维编码的球铰链三轴回转角度测量方法

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