JPH09264624A - 圧縮機および冷凍機 - Google Patents

圧縮機および冷凍機

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JPH09264624A
JPH09264624A JP7238696A JP7238696A JPH09264624A JP H09264624 A JPH09264624 A JP H09264624A JP 7238696 A JP7238696 A JP 7238696A JP 7238696 A JP7238696 A JP 7238696A JP H09264624 A JPH09264624 A JP H09264624A
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cylinder
piston
outer cylinder
compressor
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信生 藤井
Yoshihiro Katagishi
好弘 片岸
Takeshi Miyazawa
武 宮澤
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    • F25B2309/1406Pulse-tube cycles with pulse tube in co-axial or concentric geometrical arrangements
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
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    • F25B2309/1411Pulse-tube cycles characterised by control details, e.g. tuning, phase shifting or general control

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高効率の圧縮機を得る。 【解決手段】 磁石の材料として、円筒の半径方向に異
方性をもち、半径方向に強い磁力で着磁することが可能
なNb−Fe−B(ネオジム−鉄−ボロン)合金を使用
することにより、磁石を中空円筒型に一体成形され、か
つ、円筒の半径方向に着磁されたものとしたため、磁石
内面からヨークの内円筒外面への永久磁界が半径方向に
均一に形成されるようにした。このため、コイルを流れ
る電流が常に垂直方向の磁界を受け、高いローレンツ力
が得られるので、高効率の圧縮機が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は赤外線撮像装置に
使用される例えばパルスチューブ冷凍機やスターリング
サイクル冷凍機等の機械式冷凍機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図13は従来の圧縮機1、および、従来
の圧縮機1を使用した従来の冷凍機35を示す図であ
る。図において、2はコールドフィンガ、3は連結管を
示す。圧縮機1はヨーク4と、磁石5a,5bと、それ
ぞれ対向して配置された、シリンダ6a,6b、ピスト
ン7a,7b、コイル8a,8b、共振ばね9a,9
b、および、フランジ10a,10bを備える。ヨーク
4には外円筒11と、外円筒11の中心に外円筒11と
同軸状に配置された内円筒12と、外円筒11と内円筒
12の間の空間を2分するセンターヨーク13と、内円
筒の内部空間を2分する隔壁14が設けられている。外
円筒11の左右の内面には磁石5a,5bが接合されて
いる。磁石5a,5bとヨーク4は磁気回路を構成し、
磁石5a,5b内面と内円筒12外面の間の空間に永久
磁界をつくる。シリンダ6a,6bは内円筒内面に挿入
されねじ等の手段によりヨーク4に固定される。
【0003】ピストン7a,7bはそれぞれコイル8
a,8bに取りつけられ、共振ばね9a,9bを介して
フランジ10a,10bに支持される。フランジ10
a,10bはシリンダ6a,6bを取りつけたヨーク4
の両端面に接合され、ピストン7a,7bはそれぞれシ
リンダ6a,6bの内部を往復運動する構造となってい
る。ピストン7a,7bがそれぞれシリンダ6a,6b
の内部を滑らかに往復運動するように、ヨーク4とフラ
ンジ10a,10bははめあいによって精密に軸合せさ
れている。また、外気に対して圧縮機1内部を気密に保
持するため、ヨーク4とフランジ10a,10bは溶接
によって接合されている。さらに、溶接前に動作確認を
行うため、フランジ10a,10bには、図には示して
いないが、Oリングを使用し、簡便に外気との気密を保
持するためのシールリング溝43a,43bが設けられ
ている。シリンダ6aと、ピストン7aと、隔壁14で
仕切られた空間、および、シリンダ6bと、ピストン7
bと、隔壁14で仕切られた空間をそれぞれ圧縮室15
a,15bと呼ぶ。
【0004】コイル8a,8bは各々非磁性材料からな
る軽量のスリーブ16a,16bと、スリーブ16a,
16bに、ヨーク4の内円筒12と同軸状に数十ターン
から数百ターンほど巻きつけられ、積層された導電線1
7a,17bによって構成される。導電線17a,17
bは積層状態を維持するために接着剤で固定されてい
る。導電線17a,17bは、電気端子18a,18b
に電気的に接続されており、フランジ10a,10bに
取りつけられた電気端子19a,19bを介して圧縮機
1外部から、電源20によって電流を供給される。
【0005】図14はヨーク4端面方向から見た、磁石
5aの形状とヨーク4への取りつけ状態を示す図であ
る。磁石5aは円弧状の形状をもつ数個の磁石片の組み
合わせで構成される。図において磁石5aは4個の磁石
片を円筒状に組合わせ、外円筒11の内面に配置されて
いる。一般に磁石は成型時のプレス方向に磁気異方性を
もっており、例えば、円弧の半径方向に着磁することは
困難であるため、磁石片は磁石片の円弧の両端を結ぶ線
に垂直に着磁されている。図中の矢印は磁石5a内面と
内円筒12外面の間の空間の永久磁界を模したものであ
る。磁石5aは円弧の両端を結ぶ線に垂直に着磁された
磁石片の組み合わせで構成されているので、磁界は磁石
5aを構成する各々の磁石片の端部で乱れを生じてい
る。
【0006】図15は共振ばね9a、コイル8a、およ
び、フランジ10aの接合部の詳細を示す図である。コ
イル8a、フランジ10a、にはそれぞれ共振ばね9a
の巻径、ピッチ、素線径にあわせたばね溝40a,41
aが設けられている。ばね溝40a、および、ばね溝4
1aの深さは切り込み加工を容易にするために、共振ば
ね9aの素線半径よりも小さくなっている。共振ばね9
aは、ばね溝40a、および、ばね溝41aに挿入さ
れ、接着剤42aで固定される。
【0007】図16はばね溝40aの形状を概念的に示
す図である。図中の一点鎖線はばね溝の導入部を示して
いる。また、図中(a),(b),(c)はそれぞれ異
なる方向のばね溝の断面を示す。断面(b)に示される
ように、ばね溝の導入部では端面とばね溝のなす角度は
非常に小さくなり、薄肉部分が形成される。フランジ1
0b、および、コイル8bにも、それぞれ共振ばね9b
の巻径、ピッチ、素線径にあわせたばね溝40b,41
bが設けられており、共振ばね9bは、ばね溝40b、
ばね溝41bに挿入され接着剤42bで固定されてい
る。
【0008】図17はヨーク4とフランジ10aの接合
部の詳細を示す図である。フランジ10aおよびヨーク
4にははめあいが設けられているため、接合部には半径
方向のすきまがあり、溶接部には不連続面が生じてい
る。
【0009】一方、コールドフィンガ2は低温シリンダ
23、軸受24、ディスプレーサ25、支持ばね26、
ハウジング27、ホルダ28、さらばね29で構成され
る。ディスプレーサ25は内部に作動ガスを通過させる
ための連通孔30および金属マトリクス等の熱交換器を
充填した再生器31を備え、支持ばね26を介してホル
ダ28と弾性的に結合されている。ホルダ28、およ
び、ディスプレーサ25はそれぞればね溝44,45を
備えており、支持ばね26とホルダ28、および、ディ
スプレーサ25は圧縮機1の共振ばね9a,9bとコイ
ル8a,8b、および、フランジ10a,10bの接合
方法と全く同じ方法で接合されている。
【0010】ディスプレーサ25は軸受24内部を往復
運動できるように配置され、ホルダ28は部品寸法のば
らつきを吸収するため、さらばね29を介して軸受24
の端部に取りつけられている。軸受24のもう一方の端
部は低温シリンダ23にはめ合わされる。ハウジング2
7は軸受24とホルダ28を内包するように低温シリン
ダ23に気密的に接合される。ディスプレーサ25、軸
受24、ホルダ28で仕切られた空間を高温室32と呼
び、また、低温シリンダ23、ディスプレーサ25で仕
切られた空間を低温室33と呼ぶ。連結管3はヨーク
4、ハウジング27に気密的に接合され、圧縮機1の圧
縮室15a,15b、コールドフィンガ2の高温室32
を連通させる。
【0011】冷凍機35内部の空間にはヘリウムガス等
の作動ガスが封入されている。また、クーラ内部の空間
の内、圧縮室15a,15b、高温室32、低温室33
および連結管3内部の空間全体を特に作動室34と呼
ぶ。電源20の出力は、コールドフィンガ2の先端、あ
るいは、図には示していないが冷凍機35によって冷却
される非冷却物にとりつけられた温度センサ36の出力
によって電気出力制御器37によって制御される。
【0012】次に圧縮機1の動作について説明する。圧
縮機1のピストン7a,7bおよびコイル8a,8bは
各々の質量と、共振ばね9a,9bのばね性および作動
室34の作動ガスの圧縮、膨張時のばね性によるピスト
ン振動系を構成している。電源20より電気端子19
a,19bおよび電気端子18a,19bを介してコイ
ル8a,8bの導電線17a,17bに交流電流を供給
すると、前記のように導電線17a,17bには磁石5
が作る永久磁界との相互作用によりヨーク4の機軸方向
にローレンツ力が働き、コイル8a,8bに取りつけら
れたピストン7a,7bは機軸方向に往復運動する。
【0013】このピストン7a,7bが互いに逆方向に
往復運動する向きに、上記の振動系の共振周波数と同じ
周波数をもつ交流電流を供給すると、振動系は交流電流
が受けるローレンツ力に共振するため、ピストン7a,
7bは交流電流と同じ周波数、かつ、90°遅れた位相
でシリンダ6a,6b内部を往復運動し、圧縮室15
a,15bの容積を変化させる。このとき、ローレンツ
力によってピストン、コイルになされる仕事は、圧縮機
の出力に等しく、その大部分が圧縮室内のガスの内部エ
ネルギに変換される。また、圧縮機の損失は、コイルの
発熱に等しい。圧縮機の出力と圧縮機の損失の和で圧縮
機の出力を除した値を圧縮機の効率と呼ぶ。
【0014】次に冷凍機35の動作について説明する。
電源20より電気端子19a,19bおよび電気端子1
8a,18bを介してコイル8a,8bの導電線17
a,17bに前記のピストン7a,7b、コイル8a,
8b振動系の共振周波数と同じ周波数をもつ交流電流を
供給すると、交流電流と同じ周波数、かつ、90°遅れ
た位相でピストン7a,7bは振動し、この結果、作動
室34のガス圧力に正弦波状の変動を与える。この正弦
波状の圧力変動によりディスプレーサ25の再生器31
内には周期的なガス移動が起きるため、高温室32と低
温室33には再生器31の圧力損失に起因した周期的な
圧力差が生じる。
【0015】コールドフィンガのディスプレーサ25
は、ディスプレーサ25の質量と支持ばね26のばね性
によるディスプレーサ振動系を構成しており、この圧力
差が駆動力となって、ディスプレーサ25はピストン7
a,7bと同じ周波数、かつ、異なる位相で振動し、コ
ールドフィンガ2内を機軸方向に往復運動する。ピスト
ン7a,7bとディスプレーサ25が適当な位相差を保
って運動するとき、作動室34内の作動ガスは「逆スタ
ーリングサイクル」として既知の熱力学サイクルを構成
し、低温室33に冷熱を発生する。また、冷却温度を一
定に保つため、電気出力制御器37はコールドフィンガ
2の先端に取りつけられた温度センサ36の出力に応じ
て、温度変動が例えば0.1ケルビン以下となるように
電源20が圧縮機1に供給する電気出力量を制御する。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】従来の圧縮機は以上の
ように構成されており、磁石は、分割された磁石片の組
合せで構成され、かつ、各々の磁石片が円弧の両端を結
ぶ線に対して垂直に着磁されているので、磁石内面と内
円筒外面の間の空間に生じる永久磁界は不均一であり、
磁石の体積に対して得られるローレンツ力が小さく圧縮
機の効率を低下させていた。
【0017】また、長時間の使用においては導電線に働
くローレンツ力により、導電線の積層状態が変形し、破
壊することがあった。
【0018】さらに、ピストン、コイル組立体はコイル
のスリーブの端部を共振ばねによって支持されているの
で、ピストンとシリンダの接触面に共振ばねの横たわみ
に起因するサイドフォースが生じ、軸受けの寿命を短く
していた。サイドフォースを減少させるためにはピスト
ンコイル組立体の重心近くを支持することが有効である
が、ピストンコイル組立体の重心近くを支持し、ピスト
ンの気密性を確保し、かつ、簡便で低価格な実装方法が
なかった。
【0019】また、フランジとヨークの溶接部は作動ガ
スを封入した圧縮機内部と外気の気密をとり、かつ、圧
縮機内部と外気の圧力差に耐える必要があるが、フラン
ジとヨークのはめあい部のすきまがクラック生成のきっ
かけとなりやすく、信頼性を低下させていた。さらに、
シールリング溝にOリングを装着するためのガイドがな
いため、Oリングを傷つけ破損することもあった。
【0020】さらに、フランジのばね溝、および、コイ
ルのばね溝では、ばね溝の導入部付近で端面が近接する
と、ばね溝と端面のなす角が非常に小さくなり、薄肉と
なる部分が存在する。共振ばねが引っ張りを受けると共
振ばねの力によってばね溝導入部の薄肉部分が徐々に変
形し、共振ばねのばね定数が変化していく。このことに
よって、ピストン振動系の共振周波数が変化し、圧縮機
の効率が低下することがあった。
【0021】また、共振ばねは圧縮、引っ張りを繰り返
すため、共振ばねの巻径は常に微小な増大、減少を繰り
返している。また、圧縮室の温度は作動ガス圧縮時の発
熱により100℃程度の高温になることがあり、接着剤
の強度が低下することがある。このため、共振ばねとフ
ランジ、および、コイルの固定を接着剤に依存している
と、長時間の使用においては接着剤が破壊することによ
り圧縮機ピストン振動系の共振周波数が変化し、効率が
低下することがあった。
【0022】一方従来のスターリングサイクル冷凍機は
以上のように構成されており、コールドフィンガのディ
スプレーサばね溝、および、ホルダのばね溝では、溝の
導入部付近で端面が近接し、ばね溝と端面のなす角が非
常に小さくなるため、薄肉となる部分が存在する。支持
ばねが引っ張りを受けると支持ばねの力によってばね溝
導入部の薄肉部分が徐々に変形し、支持ばねのばね定数
が変化していく。支持ばねのばね定数変化は、作動ガス
の圧力変動に対するディスプレーサ振動系の応答を変化
させるので、逆スターリングサイクルの効率が低下し、
必要な冷凍を得るための消費電力が増大することがあっ
た。
【0023】また、コールドフィンガの支持ばねは圧
縮、引っ張りを繰り返すため、支持ばねの巻径は常に微
小な増大、減少を繰り返している。支持ばねとディスプ
レーサ、および、ホルダの固定を接着に依存している
と、長時間の使用においては接着剤が破壊することによ
り、作動ガスの圧力変動に対するディスプレーサ振動系
の応答が変化するため、逆スターリングサイクルの効率
が低下し、必要な冷凍を得るための消費電力が増大する
ことがあった。
【0024】さらに、電気出力制御器はコールドフィン
ガ先端温度、または、非冷却体の温度を一定に保つよう
に電源出力を制御するので、使用者は定常冷却に必要な
電気出力が電源の最大出力を超えるまで上記説明した効
率低下を認識することができない。すなわち、使用者が
交換用冷凍機の準備等、冷凍機が使用不能となった場合
の対策を事前に考慮していない状況で、冷凍機を使用
中、突然に冷却不可能な状態となってしまうことがあっ
た。
【0025】この発明はかかる課題を解決するためにな
されたものであり、高信頼性かつ高効率な圧縮機、およ
び、高信頼性かつ高効率な冷凍機を得ることを目的とし
ている。
【0026】
【課題を解決するための手段】第1の発明による圧縮機
は、磁石がNb−Fe−B(ネオジム−鉄−ボロン)合
金で作られた中空円筒状の磁石であり、かつ、磁石が円
筒の半径方向に着磁されたものである。
【0027】第2の発明による圧縮機は、コイルのスリ
ーブが積層された導電線を挟み込むガイドを備えてお
り、かつ、ガイドと、導電線のすきまが樹脂で充填され
たものである。
【0028】第3の発明による圧縮機は、ヨークの外円
筒の溶接端面にヨークの外円筒の内面に向かう15°以
上30°以下のテーパを設けたものである。
【0029】第4の発明による圧縮機は、一端面に空隙
が設けられ、もう一方の端面にさらとりと、段差が設け
られた中空円筒状のピストンと、ピストンの空隙から挿
入され、外径部のばね溝に共振ばねを取りつけたアダプ
タが、さらねじによって締結されており、かつ、ピスト
ンの端面に設けられた段差とさらねじのすきまが、樹脂
で充填されたものである。
【0030】第5の発明による圧縮機は、共振ばねを保
持する部材のばね溝導入部に、共振ばね素線半径より大
きい大きさのめんとりを設けたものである。
【0031】第6の発明による圧縮機は、共振ばねの外
面にカバーを取りつけてカバーと共振ばねを保持する部
材の間のすきまを樹脂で充填したものである。
【0032】第7の発明による圧縮機は、共振ばねを保
持する部材のばね溝の山部直径を共振ばね平均巻径より
も大きくし、かつ、共振ばね終端部の共振ばねと共振ば
ねを保持する部材の接触部を溶接により固定したもので
ある。
【0033】第8の発明による冷凍機は、支持ばねを保
持する部材のばね溝導入部に、支持ばね素線半径より大
きい大きさのめんとりを設けたものである。
【0034】第9の発明による冷凍機は、支持ばねの外
面にカバーを取りつけてカバーと支持ばねを保持する部
材の間のすきまを樹脂で充填したものである。
【0035】第10の発明による冷凍機は、支持ばねを
保持する部材のばね溝の山部直径を支持ばね平均巻径よ
りも大きくし、かつ、支持ばね終端部の支持ばねと支持
ばねを保持する部材の接触部を溶接により固定したもの
である。
【0036】第11の発明による冷凍機は、電気出力制
御器が、電源の出力と最大出力を検知し、電源の出力が
最大出力の80%〜95%の任意の値となったときに、
冷凍機の効率が低下していることを、例えば発光ダイオ
ードを点灯させる等の手段により、使用者に警告する機
能を備えている。
【0037】
【発明の実施の形態】図1はこの発明による圧縮機5
1、および、圧縮機51を使用した冷凍機53の全体を
示す概略図である。図において、3,6,9,12〜1
5,17〜21,23,24,26,27,29〜34
は従来装置と全く同じものである。圧縮機1はヨーク5
4と、それぞれ対向して配置された、磁石55a,55
b、シリンダ6a,6b、アダプタ56a,56b、ピ
ストン57a,57b、コイル58a,58b、共振ば
ね9a,9b、および、さらねじ59a,59b、フラ
ンジ60a,60bを備える。ヨーク54は外円筒61
を備える。磁石55a,55bとヨーク54は磁気回路
を構成し、磁石55a,55b内面と内円筒12外面の
間の空間に永久磁界をつくる。共振ばね9a,9bの一
端はフランジ60a,60bに、もう一端はアダプタ5
6a,56bに取りつけられる。ピストン57a,57
bは中空円筒になっており、さらねじ59a,59bに
よって、先端部の内面側から挿入されたアダプタ56
a,56bと締結されている。
【0038】フランジ60a,60bはシリンダ6a,
6bを取りつけたヨーク54の両端面に接合され、ピス
トン57a,57bがそれぞれシリンダ6a,6bの内
部を往復運動する構造となっている。コイル58a,5
8bは各々非磁性材料からなる軽量のスリーブ62a,
62bと、スリーブ62a,62bに巻きつけられ、接
着剤で固定された導電線17a,17bによって構成さ
れる。シリンダ6aと、ピストン57aと、さらねじ5
9aと、隔壁14で仕切られた空間、および、シリンダ
6bと、ピストン57bと、さらねじ59bと、隔壁1
4で仕切られた空間をそれぞれ圧縮室63a,63bと
呼ぶ。
【0039】一方、52はコールドフィンガを示す。コ
ールドフィンガ52は、ディスプレーサ64、ホルダ6
5を備える。ディスプレーサ64はディスプレーサ25
と同様、内部に作動ガスを通過させるための連通孔66
および金属マトリクス等の熱交換器を充填した再生器6
7を備え、支持ばね26を介してホルダ65と弾性的に
結合されている。ディスプレーサ64、軸受24、ホル
ダ65で仕切られた空間を高温室68と呼び、また、低
温シリンダ23、ディスプレーサ64で仕切られた空間
を低温室69と呼ぶ。連結管3はヨーク54、ハウジン
グ27に気密的に接合され、圧縮機51の圧縮室63
a,63b、コールドフィンガ52の高温室68を連通
させる。冷凍機53内部の空間にはヘリウムガス等の作
動ガスが封入されている。また、クーラ内部の空間の
内、圧縮室63a,63b、高温室68、低温室69お
よび連結管3内部の空間全体を特に作動室70と呼ぶ。
電源20の出力は、コールドフィンガ2の先端、あるい
は、図には示していないが冷凍機35によって冷却され
る非冷却物にとりつけられた温度センサ36の出力に応
じて、冷却温度が一定の温度となるよう電気出力制御器
37によって制御される。また、電源20には電気出力
比較器97が接続されている。
【0040】実施の形態1.図2はこの発明の実施の形
態1を示す詳細図であり、ヨーク54端面方向から見た
磁石55aの実装状態を示した図である。磁石55aは
中空円筒型の一体成形磁石であり、磁材として、円筒の
半径方向に異方性をもち、半径方向に強い磁力で着磁す
ることが可能なNd−Fe−B(ネオジム−鉄−ボロ
ン)合金が使用されている。磁石55aは半径方向に着
磁されている。図中の矢印は磁石55a内面とヨーク5
4の内円筒12の外面の間の空間の永久磁界を模したも
のであり、磁石55aが半径方向に着磁されていること
により、均一に永久磁界が生成されていることを示して
いる。図には示していないが、既に説明したように、コ
イル58aの導電線17aはヨーク54の内円筒12と
同軸状に巻きつけられているから、コイル58aの導電
線17a内部に流れる電流はコイル58aのどの位置に
おいても永久磁界に垂直に流れるので、効率的にローレ
ンツ力が発生する。
【0041】実施の形態2.図3はこの発明の実施の形
態2を示す詳細図であり、コイル58aと導電線17a
の実装状態を示す図である。コイル58aは非磁性材料
で作られ、先端および中間部に、つば状のガイド72a
および、ガイド73aを備えたスリーブ62aと、スリ
ーブ62aのガイド72aと73aに挟まれた空間内
に、ヨーク54の内円筒12と同軸状に巻数十〜数百回
巻きつけられた導電線17aで構成される。巻きつけら
れた導電線17aの巻線と巻線の間、および、巻線とガ
イド72a、ガイド73aのすきまは、例えばエポキシ
樹脂等の樹脂71で充填されている。したがって、スリ
ーブ62と、導電線17aは一体構造化され、大きなロ
ーレンツ力が付与されても導電線17aの間の樹脂71
が破壊することはない。
【0042】実施の形態3.図4はこの発明の実施の形
態3を示す詳細図であり、ヨーク54とフランジ60a
の溶接部を示した図である。ヨーク54の外円筒61の
両端面には、外円筒61の内面に向かって、テーパ80
aが設けられている。したがって、ヨーク54とフラン
ジ60aの溶接は単純な突き合わせ溶接となり溶接部に
クラックのきっかけとなるような不連続面は発生しな
い。また、溶接深さヨーク54とフランジ60aの部品
寸法で定められるためばらつきが少なくなっている。さ
らに、フランジ60aのシールリング溝43aに、図に
は示していないが、Oリングを装着する場合には、テー
パ80aが15°以上、30°以下の角度であるため、
Oリング装着のためのガイドとして作用し、Oリングを
傷つけることがない。
【0043】実施の形態4.図5はこの発明の実施の形
態4を示す詳細図であり、ピストンと共振ばねの接合部
を示す図である。ピストン57aはその一端面に空隙7
9aが設けられた中空円筒状であり、空隙79aが設け
られた端面にはコイル58aが取りつけられている。も
う一方の端面の外表面の中心には、貫通穴74aと、さ
らとり75aと、樹脂93を充填するための段差76a
を備えている。アダプタ56aは中心部にねじ穴77a
を、外径部にばね溝78aを備える。ばね溝78aには
共振ばね9aの一端が取りつけられている。アダプタ5
6aはピストン57aの空隙79aに挿入され、さらね
じ59aによって締結される。さらに、ピストン57a
に設けられた段差76aとさらねじ59aのすきまは樹
脂93で充填されている。
【0044】以上のように構成された圧縮機では、ピス
トン57a、コイル58aの組立体の重心付近を共振ば
ね9aで取りつけ位置とすることができるため、ピスト
ン57aとシリンダ6aの接触面に作用するサイドフォ
ースを低減できる。また、ピストン57aとさらねじ5
9aのすきまは例えばエポキシ樹脂等の樹脂93で充填
されているので圧縮室63a内の作動ガスが作動室70
以外の空間に漏れて、圧縮機51の効率を低下させるこ
ともない。
【0045】実施の形態5.図6はこの発明の実施の形
態5を示す詳細図であり、ばね溝78aの形状を概念的
に示した図である。図中の一点鎖線はばね溝導入部を示
す。また、図中(a),(b),(c)はそれぞれ異な
る方向のばね溝の断面を示す。上記既に述べたように、
アダプタ56aは外径部にばね溝78aを備える。ばね
溝78aの端面には、共振ばね9aの素線半径より大き
な大きさをもつめんとり82が設けられている。めんと
り82を設けたことにより、ばね溝78a導入部はめん
とり82と接することとなるが、ばね溝78aとめんと
り82のなす角は45°以下とはならないので、ばね溝
78a導入部に薄肉部分が形成されることがなくなっ
た。
【0046】実施の形態6.図7はこの発明の実施の形
態6を示す詳細図であり、フランジ60aと共振ばね9
aの取りつけ部を示した図である。図において84aは
カバーである。フランジ60aはばね溝83aを備え
る。ばね溝83aには共振ばね9aが取りつけられてい
る。カバー84aは共振ばね9aの外周に取りつけられ
ている。カバー84a、フランジ60a、共振ばね9a
のすきまは例えばエポキシ樹脂等の樹脂85で充填され
ている。圧縮機51が作動して、共振ばね9aが引張り
を受ける場合の巻径縮小はばね溝83が抑制し、圧縮を
受ける場合の巻径拡大はカバー84によって抑制され
る。したがって、長時間の運転においても共振ばね9a
を固定している樹脂85が破壊されることはない。
【0047】実施の形態7.図8はこの発明の実施の形
態7を示す詳細図であり、アダプタ56bと共振ばね9
bの取りつけ部を示した図である。アダプタ56bは外
径部にばね溝86bを備える。ばね溝86bの山部外形
は共振ばね9bの平均径よりも大きくなっている。共振
ばね9bの一端はばね溝86bに取りつけられており、
共振ばね9bは終端部にばね溝86bの接触部をレーザ
溶接等の手段でスポット的に溶接してある溶接部94a
を備える。圧縮機51が作動した場合に、共振ばね9a
がうける引張力、圧縮力は、ばね溝86bの側壁で支え
られる。共振ばね9bの回転は溶接部94で止められて
いる。したがって、長時間の運転においても共振ばね9
bの固定状態は変化することがない。
【0048】実施の形態8.図9はこの発明の実施の形
態8を示す詳細図であり、ディスプレーサ64と支持ば
ね26の取りつけ部を示す図である。ディスプレーサ6
4はばね溝87を備える。ばね溝87の導入部には、支
持ばね26の素線半径より大きな大きさをもつめんとり
88が設けられている。めんとり88を設けたことによ
り、ばね溝87導入部はめんとり88と接することとな
るが、ばね溝87とめんとり88のなす角は45°以下
とはならないので、ばね溝88の導入部に薄肉部分が形
成されることがなくなった。
【0049】実施の形態9.図10はこの発明の実施の
形態9を示す詳細図であり、ホルダ65と支持ばね26
の取りつけ部を示す図である。図において89はカバー
である。ホルダ65は、ばね溝90を備える。ばね溝9
0には支持ばね26が取りつけられている。カバー89
は支持ばね26の外周に取りつけられている。カバー8
9、ホルダ65、支持ばね26のすきまは例えばエポキ
シ樹脂等の樹脂91で充填されている。冷凍機53が作
動して、支持ばね26が引張りを受ける場合の巻径縮小
はばね溝90が抑制し、圧縮を受ける場合の巻径拡大は
カバー89によって抑制される。したがって、長時間の
運転においても支持ばね26を固定している樹脂91が
破壊されることはない。
【0050】実施の形態10.図11はこの発明の実施
の形態10を示す詳細図であり、ディスプレーサ95と
支持ばね26の取りつけ部を示す図である。ディスプレ
ーサ95は外径部にばね溝92を備える。ばね溝92の
山部外形は支持ばね26の平均径よりも大きくなってい
る。支持ばね26の一端はばね溝92に取りつけられて
おり、支持ばね26は終端部にばね溝92との接触部を
レーザ溶接等の手段でスポット的に溶接してある溶接部
96を備える。冷凍機53が作動して、支持ばね26が
うける引張力、圧縮力はばね溝92の側壁で支えられ
る。支持ばね26の回転は溶接部96で止められてい
る。したがって、長時間の運転においても共振ばね9b
の固定状態は変化することがない。
【0051】実施の形態11.図12はこの発明の実施
の形態11を示すブロック図であり、97は電気出力比
較器である。電気出力比較器97は、電気出力制御器に
よって制御された電源20の出力と、電源20の最大出
力を比較し、電気出力制御器によって制御された出力が
最大出力の80%〜95%の任意の値となったとき、発
光ダイオードを点灯させる等の手段で警告を表示する装
置である。電気出力比較器97の警告により、冷凍機の
効率が低下し、交換時期が近くなったことを使用者が判
定できるようになった。
【0052】
【発明の効果】第1の発明の圧縮機によれば、Nd−F
e−B(ネオジム−鉄−ボロン)合金を磁石材料とする
ことにより磁石を一体成形した中空円筒型とし、かつ、
半径方向に着磁を行っているため、磁石内面からヨーク
の内円筒外面への永久磁界が半径方向に均一に形成さ
れ、高いローレンツ力が得られるので、高効率の圧縮機
が得られる。
【0053】第2の発明の圧縮機によれば、コイルのス
リーブの導電線を巻きつけ、積層する部分にガイドを設
け、かつ、ガイドの導電線の隙間を樹脂で充填したた
め、導電線を固定する樹脂が破壊することがなく、長時
間の使用によってもコイルが破損することがない。
【0054】第3の発明の圧縮機によれば、溶接面にテ
ーパを設けたことにより、溶接継手形状を単純な突き合
わせ溶接継手としたので、耐久強度や溶接ひずみ量が安
定し、信頼性が向上する。また、前記テーパの角度を1
5°以上、30°以下としたので性能確認時のシールリ
ングの挿入が容易となり、また、シールリングが破損す
ることがなくなった。
【0055】第4の発明の圧縮機によれば、ピストンを
中空円筒形状にし、端面にさらねじ穴を設け、段差をつ
け、ねじと段差のすきまを樹脂で充填するという簡便な
方法によって、作動室と圧縮機内の他の空間の気密を保
持しつつ、ピストンを重心付近で保持することが可能と
なり、ピストンとシリンダの接触面に作用するサイドフ
ォースを低減できる。
【0056】第5の発明の圧縮機によれば、共振ばねを
保持する部材のばね溝の導入部に共振ばね素線半径より
も大きい大きさのめんとりを設けたので、ばね導入部に
薄肉となる部分が形成されることがなく、ばね定数が変
化することに起因した圧縮機の効率低下がなくなった。
【0057】第6の発明の圧縮機によれば、カバーをば
ね外径にはめ込む構造としたので、圧縮時のばね径増
大、および、引張り時のばね径縮小はそれぞれホルダ、
カバーで抑制される。したがって、ばね、ホルダ、カバ
ーを樹脂で固定しても樹脂の破壊によって固定位置がず
れることがなく、ばね定数が変化することに起因した圧
縮機の効率低下がない。
【0058】第7の発明の圧縮機によれば、ホルダの溝
深さをばね半径よりも大きくし、かつ、ばねとホルダの
終端部を溶接したことにより、圧縮、引っ張りによる軸
方向の力はホルダの溝の側壁で支えられる。また、ばね
の回転力は溶接部により押さえられるので、長時間の運
転によってもばねの固定状態が変化することがなく、ば
ね定数が変化することに起因した圧縮機の効率低下がな
い。
【0059】第8の発明の冷凍機では、ディスプレーサ
とホルダを弾性的に接合するばねの組立体において、ね
じ導入部に共振ばね素線半径よりも大きい大きさのめん
とりを設けたので、ばね導入部に薄肉となる部分が形成
されないので、ばね定数が変化することに起因した冷却
時の消費電力増大がない。
【0060】第9の発明の冷凍機によれば、ディスプレ
ーサとホルダを弾性的に接合するばねの接合部におい
て、カバーをばね外径にはめ込む構造としたので、圧縮
時のばね径増大、および、引張り時のばね径縮小はそれ
ぞれホルダ、カバーで抑制される。したがって、ばね、
ホルダ、カバーを樹脂で固定しても充填剤の破壊によっ
て固定位置がずれることがなく、ばね定数が変化するこ
とに起因した冷却時の消費電力増大がない。
【0061】第10の発明の冷凍機によれば、ディスプ
レーサとホルダを弾性的に接合するばねの組立体におい
て、ホルダの溝を深くし、ばねの圧縮、引っ張りに寄っ
て発生するばね変位をホルダの溝の側壁で支えるように
し、ばね回転力を溶接で押さえているので、長時間の運
転によってもばねの固定状態が変化することがなく、ば
ね定数が変化することに起因した冷却時の消費電力増大
がない。
【0062】第11の発明の冷凍機によれば、電気出力
制御器が定常冷却時の所要電気入力が最大電気入力の8
0%〜95%の任意の値となったときに使用者に交換時
期が近いことを警告するので、使用者が事前に冷凍機の
交換等、冷凍機が使用不能となった場合の対策を事前に
準備できるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態の全体を概略的に示す断
面図である。
【図2】この発明の実施の形態1を示す詳細図である。
【図3】この発明の実施の形態2を示す詳細図である。
【図4】この発明の実施の形態3を示す詳細図である。
【図5】この発明の実施の形態4を示す詳細図である。
【図6】この発明の実施の形態5を示す詳細図である。
【図7】この発明の実施の形態6を示す詳細図である。
【図8】この発明の実施の形態7を示す詳細図である。
【図9】この発明の実施の形態8を示す詳細図である。
【図10】この発明の実施の形態9を示す詳細図であ
る。
【図11】この発明の実施の形態10を示す詳細図であ
る。
【図12】この発明の実施の形態11を示すブロック図
である。
【図13】従来の圧縮機およびスターリングサイクルク
ーラを示す図である。
【図14】従来の圧縮機の磁石の取りつけ状態を示す図
である。
【図15】従来の圧縮機の共振ばねの取りつけ方法の詳
細を示す図である。
【図16】従来の圧縮機のばね溝の形状を概念的に示す
図である。
【図17】従来の圧縮機のヨークとフランジの接合状態
を示す図である。
【符号の説明】
1 圧縮機 2 コールドフィンガ 3 連結管 4 ヨーク 5 磁石 6a,6b シリンダ 7a,7b ピストン 8a,8b コイル 9a,9b 共振ばね 10a,10b フランジ 11 外円筒 12 内円筒 13 センタヨーク 14 隔壁 15a,15b 圧縮室 16a,16b スリーブ 17a,17b 導電線 18a,18b リード線 19a,19b 電気端子 20 電源 23 低温シリンダ 24 軸受 25 ディスプレーサ 26 支持ばね 27 ハウジング 28 ホルダ 29 さらばね 30 連通孔 31 再生器 32 高温室 33 低温室 34 作動室 35 冷凍機 36 温度センサ 37 電気出力制御器 40a,40b ばね溝 41a,41b ばね溝 42a,42b 接着剤 43a,43b シールリング溝 44 ばね溝 45 ばね溝 51 圧縮機 52 コールドフィンガ 53 冷凍機 54 ヨーク 55a,55b 磁石 56a,56b アダプタ 57a,57b ピストン 58a,58b コイル 59a,59b さらねじ 60a,60b フランジ 61 外円筒 62a,62b スリーブ 63a,63b 圧縮室 64 ディスプレーサ 65 ホルダ 66 連通孔 67 再生器 68 高温室 69 低温室 70 作動室 71a,71b 樹脂 72a,72b ガイド 73a,73b ガイド 74a,74b 貫通穴 75a,75b さらとり 76a,76b 段差 77a,77b ねじ穴 78a,78b ばね溝 79a,79b 空隙 80a,80b テーパ 82a,82b めんとり 83a,83b ばね溝 84a,84b カバー 85a,85b 樹脂 86a,86b ばね溝 87 ばね溝 88 めんとり 89 カバー 90 ばね溝 91 樹脂 92 ばね溝 93 樹脂 94 溶接部 95 ディスプレーサ 96 溶接部 97 電気出力比較器

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外円筒と、前記外円筒に同軸状に配置さ
    れた内円筒、および、前記外円筒と前記内円筒を保持す
    るセンタヨークから構成されるヨークと、前記内円筒内
    面に設けられたシリンダと、前記外円筒内面に設けられ
    た磁石と、前記磁石がつくる磁界内に設けられ交流電流
    を流すことにより往復運動が可能なコイルと、前記コイ
    ルに接合され前記シリンダ内を往復運動可能なピストン
    と、ばね、および、前記ばねにより、前記ピストンと弾
    性的に結合されたフランジで構成された圧縮機におい
    て、前記磁石がネオジム−鉄−ボロン合金で一体成形さ
    れた中空円筒であり、かつ、円筒の半径方向に着磁され
    たことを特徴とする圧縮機。
  2. 【請求項2】 外円筒と、外円筒に同軸状に配置された
    内円筒、および、前記外円筒と前記内円筒を保持するセ
    ンタヨークから構成されるヨークと、前記内円筒内面に
    設けられたシリンダと、前記外円筒内面に設けられた磁
    石と、前記シリンダ内を往復運動可能なピストンと、前
    記ピストンに接合されたスリーブ、および、前記磁石が
    作る磁界内に設けられ、前記スリーブ側面に前記内円筒
    と同軸状に巻きつけられ、積層された導電線で構成され
    たコイルと、ばね、および、前記ばねにより、前記ピス
    トンと弾性的に結合されたフランジで構成された圧縮機
    において、前記スリーブの端面および中央部に前記導電
    線を挟み込むように設けられたガイドを備え、前記スリ
    ーブと前記導電線と前記ガイドの間の隙間が樹脂で充填
    されたことを特徴とする圧縮機。
  3. 【請求項3】 外円筒と、外円筒に同軸状に配置された
    内円筒、および、前記外円筒と前記内円筒を保持するセ
    ンタヨークから構成されるヨークと、前記内円筒内面に
    設けられたシリンダと、前記外円筒内面に設けられた磁
    石と、前記磁石がつくる磁界内に設けられ交流電流を流
    すことにより往復運動が可能なコイルと、前記コイルに
    接合され前記シリンダ内を往復運動可能なピストンと、
    ばね、および、前記ばねにより、前記ピストンと弾性的
    に結合され、ヨークの両端面に溶接で接合されたフラン
    ジで構成された圧縮機において、前記外円筒端面に前記
    外円筒内面に向かう15°以上、30°以下のテーパを
    備えたことを特徴とする圧縮機。
  4. 【請求項4】 外円筒と、外円筒に同軸状に配置された
    内円筒、および、前記外円筒と前記内円筒を保持するセ
    ンタヨークから構成されるヨークと、前記内円筒内面に
    設けられたシリンダと、前記外円筒内面に設けられた磁
    石と、前記磁石がつくる磁界内に設けられ交流電流を流
    すことにより往復運動が可能なコイルと、前記コイルに
    接合され前記シリンダ内を往復運動可能なピストンと、
    ばねと、前記ばねを介して前記ピストンと弾性的に結合
    されたフランジで構成された圧縮機において、前記ピス
    トンの一端に設けられた空隙と、前記ばねを取りつける
    ばね溝が設けられ、前記ピストンの前記空隙に挿入され
    るアダプタと、前記ピストンのもう一方の端面に設けら
    れたさらとり、および、段差と、前記さらとりに挿入さ
    れ、前記ピストンと前記アダプタを締結するねじを備
    え、前記ピストンの前記段差と前記さらねじのすきまが
    樹脂で充填されていることを特徴とする圧縮機。
  5. 【請求項5】 前記ばね溝の導入部に、前記ばねの素線
    半径よりも大きい大きさのめんとりを備えたことを特徴
    とする請求項4記載の圧縮機。
  6. 【請求項6】 前記ばねの外面に取りつけられたカバー
    を備え、前記カバーと前記ばねを保持する部材の間のす
    きまが樹脂で充填されたことを特徴とする請求項5記載
    の圧縮機。
  7. 【請求項7】 前記ばねを保持する部材に、前記ばねの
    平均巻径よりも大きい直径の溝の山部をもつばね溝を備
    え、かつ、前記ばねと前記ばね溝の接触部を溶接により
    固定したことを特徴とする請求項5記載の圧縮機。
  8. 【請求項8】 外円筒と、外円筒に同軸状に配置された
    内円筒、および、前記外円筒と前記内円筒を保持するセ
    ンタヨークから構成されるヨークと、前記内円筒内面に
    設けられたシリンダと、前記外円筒内面に設けられた磁
    石と、前記磁石がつくる磁界内に設けられ交流電流を流
    すことにより往復運動が可能なコイルと、前記コイルに
    接合され前記シリンダ内を往復運動可能なピストンと、
    ばね、および、前記ばねにより前記ピストンと弾性的に
    結合されたフランジで構成された圧縮機と、低温シリン
    ダと、軸受と、支持ばねと、ディスプレーサと、前記デ
    ィスプレーサに備えられた再生器と、前記支持ばねを介
    して前記ディスプレーサと弾性的に結合されたホルダ、
    および、ハウジングで構成されたコールドフィンガ、お
    よび、連結管を備えた冷凍機において、前記ディスプレ
    ーサ外周および前記ホルダ外周に備えられた、前記支持
    ばねを取りつけるばね溝と、前記ばね溝の導入部に設け
    られた、前記支持ばねの素線半径よりも大きい大きさの
    めんとりを備えたことを特徴とする冷凍機。
  9. 【請求項9】 前記支持ばねの外面に取りつけられたカ
    バーを備え、前記カバーと前記支持ばねを保持する部材
    の間のすきまが樹脂で充填されたことを特徴とする請求
    項8記載の冷凍機。
  10. 【請求項10】 前記ばねを保持する部材に、前記支持
    ばねの平均巻径よりも大きい直径の溝の山部をもつばね
    溝を備え、かつ、前記支持ばねと前記ばね溝の接触部を
    溶接により固定したことを特徴とする請求項8記載の冷
    凍機。
  11. 【請求項11】 外円筒と、外円筒に同軸状に配置され
    た内円筒、および、前記外円筒と前記内円筒を保持する
    センタヨークから構成されるヨークと、前記内円筒内面
    に設けられたシリンダと、前記外円筒内面に設けられた
    磁石と、前記磁石がつくる磁界内に設けられ交流電流を
    流すことにより往復運動が可能なコイルと、前記コイル
    に接合され前記シリンダ内を往復運動可能なピストン
    と、ばね、および、前記ばねにより前記ピストンと弾性
    的に結合されたフランジで構成された圧縮機と、低温シ
    リンダと、軸受と、支持ばねと、ディスプレーサと、前
    記ディスプレーサに備えられた再生器と、前記支持ばね
    を介して前記ディスプレーサと弾性的に結合されたホル
    ダ、および、ハウジングで構成されたコールドフィンガ
    と、連結管と、電源と、前記コールドフィンガ先端、ま
    たは、冷凍機によって冷却される被冷却体に取りつけら
    れた温度センサ、および、前記温度センサの出力に応じ
    て冷却温度を一定に保つよう前記電源の出力を制御する
    電気出力制御器を備えた冷凍機において、前記電源に接
    続され、前記電源の電気出力制御器による出力と前記電
    源の最大出力を比較し、前記電源の出力が前記電源の最
    大電気出力に対し80〜95%の任意の値となったとき
    に使用者に対して警告を発する電気出力比較器を備えた
    ことを特徴とする冷凍機。
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CN105042921A (zh) * 2015-06-03 2015-11-11 中国科学院理化技术研究所 多级低温制冷机

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