JPH09264104A - セラミック製シュラウドリング - Google Patents

セラミック製シュラウドリング

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JPH09264104A
JPH09264104A JP7286296A JP7286296A JPH09264104A JP H09264104 A JPH09264104 A JP H09264104A JP 7286296 A JP7286296 A JP 7286296A JP 7286296 A JP7286296 A JP 7286296A JP H09264104 A JPH09264104 A JP H09264104A
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JP
Japan
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shroud ring
key
groove
key groove
ceramic
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JP7286296A
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English (en)
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Shiyounosuke Koga
祥之助 古賀
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IHI Corp
Original Assignee
IHI Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 セラミック製シュラウドリングのクラックを
防止する。 【解決手段】 ガスタービンの動翼を囲繞して設けら
れ、動翼先端との隙間を規定するセラミック製シュラウ
ドリングであって、該シュラウドリングの外周には等間
隔に少くとも3個のキー溝が設けられていて、シュラウ
ドリングを囲繞する金属製支持ケーシングの内面に固着
されたキーを上記キー溝に嵌入させてシュラウドリング
を支持していると共に、シュラウド外周には隣り合った
キー溝の間に等間隔で複数個の滑らかな凹曲面の切欠溝
が設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は高温ガスタービンに
使用されるセラミック製のシュラウドリングの支持構造
に関する。
【0002】
【従来の技術】タービン入口温度(TIT)が1000
°〜1350°Cにもなる高温ガスタービンにおいて、
タービン動翼やそれを囲繞するシュラウドリングはTI
Tが1200℃の場合、1000°Cを越えるガス温度
に晒されるので金属の耐熱性の限界を越え、動翼やシュ
ラウドリングに窒化けい素などのセラミックスの使用が
検討されている。
【0003】図2はかかる高温ガスタービンのタービン
部分の模式断面図である。図において2はタービン動翼
であり、タービンディスク9に植設されて回転してい
る。1はセラミック製シュラウドリングであり、タービ
ン動翼2先端との隙間を規定すべくタービン動翼2を囲
繞して設けられている。7はタービン静翼であり高温高
圧ガス8の流れ方向と流速を規定している。
【0004】図3(A)は図2のシュラウドリング近傍
の拡大断面図であり、図3(B)は図3(A)のB−B
矢視図である。図において3はセラミック製シュラウド
リング1を囲繞する金属製の支持ケーシングである。5
は金属製のキーで、支持ケーシング3内面に設けられた
キー溝6にねじ止めされている。キー5は円周上に等間
隔で3〜4個設けられている。シュラウドリング1の外
周には、上記キー溝6と対峙してキー溝4が設けられて
おり、このキー溝4内に嵌入したキー5によりシュラウ
ドリング1が固定される。eはタービン動翼2先端とシ
ュラウドリング1内面との間のチップクリアランスであ
り、通常タービン動翼の高さの2〜3%程度とする。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】以上述べた従来技術に
おいて、セラミック製シュラウドリング1は内周側を高
温ガスに晒され、外周側は冷却エアにより冷やされてい
るため、内外で300℃以上の温度差があり、そのため
内部に温度勾配が生じ、熱応力が発生する。特にキー溝
4の隅部の応力集中がきびしく、その部分からクラック
が入りやすい。
【0006】かかるキー溝4の応力集中を軽減し、熱応
力による破壊を防止する方法として、 (1)図4(A)に示すように半径方向の厚みを薄くす
ることが考えられる。しかし厚みを薄くしたことによる
内外温度差が小さくなれば応力は低減するが、実際には
内外温度差はあまり変らないので断面積が小さくなった
分、逆に応力が増加する。 (2)円周方向に分割することが考えられる。分割すれ
ば確かに熱応力は低減するが、この構造では芯の保持の
ための構造が複雑になってしまい実用的でない。 (3)図4(C)に示すように、シュラウドリングの外
周にシュラウドリング保持のためのキー溝を設けず、逆
に突起を設け、この部分を支持ケーシングに設けた溝に
嵌入させてシュラウドリングを保持することが考えられ
る。しかしセラミックにこのような突起を設けることは
技術的に困難で、コストが増大する。 (4)図4(D)に示すようにキー溝の隅部にフィレッ
トを設けることも考えられる。確かにフィレットは応力
集中を緩和させるが、キーとのかね合いでフィレットを
あまり大きくできず応力集中の緩和は不十分である。
【0007】本発明は従来技術のかかる問題点に鑑み案
出されたもので、シュラウドリングのキー溝に発生する
応力集中を効果的に低減し、熱応力による破壊を防止す
ることができるセラミック製シュラウドリングを提供す
ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた本
発明のセラミック製シュラウドリングは、ガスタービン
の動翼を囲繞して設けられ、動翼先端との隙間を規定す
るセラミック製シュラウドリングであって、該シュラウ
ドリングの外周には等間隔に少くとも3個のキー溝が設
けられていて、シュラウドリングを囲繞する金属製支持
ケーシングの内面に固着されたキーを上記キー溝に嵌入
させてシュラウドリングを支持していると共に、シュラ
ウド外周には隣り合ったキー溝の間に等間隔で複数個の
滑らかな凹曲面の切欠溝が設けられている。
【0009】次に本発明の作用を説明する。キー溝に大
きな応力が発生するのはシュラウドリングの内側が高
温、外側が低温になり、内側の熱膨張よりも外側の熱膨
張が小さいので、その差による歪みがキー溝に集中する
ためである。本発明はキー溝が負担している熱膨張差に
よる歪みを新たに設けた切欠溝に分散させることにより
キー溝の応力値を低減させるものである。
【0010】
【発明の実施の形態】以下本発明の1実施形態について
図面を参照しつつ説明する。図1は本発明のセラミック
製シュラウドリングの部分正面図である。図において1
はセラミック製シュラウドリングである。既に説明した
図2に示すようにシュラウドリング1はタービン動翼2
を囲繞して設けられ、動翼先端との隙間eを規定してい
る。4はキー溝であり、本実施形態では円周方向に等間
隔に4個設けられている。既に説明した図3に示すよう
にシュラウドリング1を囲繞する金属製支持ケーシング
3の内面に設けられたキー溝6にねじ止めされたキー5
をシュラウドリング1の外周に設けたキー溝4内に嵌入
させて、シュラウドリング1が円周方向および半径方向
に動きまわれないように支持している。
【0011】10はシュラウドリング外周の隣り合った
キー溝4の間に等間隔で複数個(本実施形態では2個)
設けられた切欠溝であり、滑らかな凹曲面で構成されて
いる。
【0012】次に本実施形態の作用を説明する。キー溝
4に大きな応力が発生するのはシュラウドリング1の内
側が高温(例えば1000°C)、外側が空冷などによ
り低温(例えば700°C)となっていて、内側の熱膨
張よりも外側の熱膨張の方が小さい。従って熱膨張の差
による歪が発生するが、その歪みは断面積が小さくなっ
ているキー溝4に集中し、高い応力が発生する。本実施
形態ではキー溝4が負担している熱膨張差による歪みを
新たに設けた切欠溝10に分散させることによりキー溝
4の応力値を低減させるものである。
【0013】
【実施例】以下本発明のセラミック製シュラウドリング
について、種々の形状を想定し、それらについて数値解
析を行った結果について説明する。設定条件は下記の通
りである。 セラミックスの材質:窒化けい素 内外温度差:300°C シュラウドリングの外径:200mm シュラウドリングの内径:160mm キー溝の数:4 キー溝の深さ:5mm キー溝の隅部フィレットの曲率半径:2mm セラミックスのヤング率:30,600kgf/mm2 セラミックスのポアソン比:0.27 セラミックスの密度:3.31×10-10 kg−s2
mm4 セラミックスの体積膨張率:3.3×10-6/°C
【0014】図5はシュラウドリングの想定した形態を
示す部分正面図である。図5(A)は比較例として、切
欠溝10を設けないシュラウドリングである。図5
(B)はキー溝4の数と形状が図5(A)と同じである
が、キー溝と同じ深さで曲率半径が5mmの溝を全周に
8個設けたシュラウドリングである。図5(C)はキー
溝の数,形および切欠溝の形が図5(B)と同じである
が、切欠溝の数を全周に20個設けたシュラウドリング
である。図5(D)はキー溝の数および形が図5(A)
と同じであるが、切欠溝の深さがキー溝の深さの2倍
で、底の曲率曲径が5mmであり、切欠溝の数が全周に
8個あるシュラウドリングである。図5(E)はキー溝
の数および形が図5(A)と同じであるが、切欠溝の深
さがキー溝の深さと同じであり、底の曲率半径が10m
mであり、切欠溝の数が全周に8個あるシュラウドリン
グである。
【0015】
【表1】
【0016】表1は上記図5(A)(B)(C)(D)
(E)の各ケースについて解析結果を示している。表1
からわかるように、キー溝の応力値は、(B)の形状は
(A)の形状に対して約13%減であり、(C)の形状
は(A)の形状に対して約27%減であり、(D)の形
状は(A)に対して約39%減であり、(E)の形状は
(A)の形状に対して約16%減である。従って切欠溝
の数は多いほどキー溝の応力値の減少に効果があり、切
欠溝の深さも深いほど効果がある。しかし(D)の形状
では切欠溝に過大な応力が発生するので切欠溝の深さは
キー溝の深さと同程度が好ましい。また(E)の形状で
は切欠溝に発生する応力値が少いので溝底の曲率半径も
大きいほどよいことがわかる。
【0017】本発明は以上述べた実施形態に限定される
ものではなく、発明の要旨を変更しない範囲で種々の変
更が可能である。
【0018】
【発明の効果】以上述べたように本発明のセラミック製
シュラウドリングはシュラウドリング外周にキー溝の他
に新たに複数の切欠溝を設けたので、キー溝に発生する
応力が分散されて、応力値が低下し、シュラウドリング
の破壊が防止できる。従ってガスタービンの信頼性が向
上するとともに性能向上に寄与する。また加工法も容易
であり、コストも低く押さえられる。さらに外周を削り
取るので軽量化も図れるなど優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のセラミック製シュラウドリングの略1
/4周分を示す正面図である。
【図2】高温ガスタービンのタービン部分の模式断面図
である。
【図3】図2のシュラウドリング近傍の拡大断面図であ
る。
【図4】シュラウドリングの応力集中を緩和するための
種々の対策を示す説明図である。
【図5】シュラウドリングの想定した形態を示す部分正
面図である。
【符号の説明】
1 セラミック製シュラウドリング 2 タービン動翼 3 支持ケーシング 4 キー溝 5 キー 10 切欠溝

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガスタービンの動翼を囲繞して設けら
    れ、動翼先端との隙間を規定するセラミック製シュラウ
    ドリングであって、該シュラウドリングの外周には等間
    隔に少くとも3個のキー溝が設けられていて、シュラウ
    ドリングを囲繞する金属製支持ケーシングの内面に固着
    されたキーを上記キー溝に嵌入させてシュラウドリング
    を支持していると共に、シュラウド外周には隣り合った
    キー溝の間に等間隔で複数個の滑らかな凹曲面の切欠溝
    が設けられているセラミック製シュラウドリング。
  2. 【請求項2】 切欠溝の深さはキー溝の深さと略同じで
    ある請求項1記載のセラミック製シュラウドリング。
JP7286296A 1996-03-27 1996-03-27 セラミック製シュラウドリング Pending JPH09264104A (ja)

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