JPH09263682A - フェノール樹脂組成物及びその製造方法 - Google Patents

フェノール樹脂組成物及びその製造方法

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JPH09263682A
JPH09263682A JP7475196A JP7475196A JPH09263682A JP H09263682 A JPH09263682 A JP H09263682A JP 7475196 A JP7475196 A JP 7475196A JP 7475196 A JP7475196 A JP 7475196A JP H09263682 A JPH09263682 A JP H09263682A
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JP
Japan
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phenol
resin composition
mol
formaldehyde
dialkylbenzene
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Application number
JP7475196A
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English (en)
Inventor
Tomoyuki Sugata
智之 菅田
Atsuhiko Masanaka
敦彦 當仲
Yasuhiro Shibata
康弘 柴田
Kiyotada Yasuhara
清忠 安原
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Nippon Paint Co Ltd
Original Assignee
Nippon Paint Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 例えば金属表面処理剤として用いる場合に
は、未塗装時の滑り性、処理外観維持性(着色性)、耐
食性、塗膜密着性を改良したフェノール樹脂組成物及び
その製造方法を提供する。 【解決手段】 下記化1に示す構造式を有することを特
徴とするフェノール樹脂組成物。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する分野】本発明はフェノール樹脂組成物及
びその製造方法、特に耐食性、塗膜密着性、滑り性(潤
滑性)や処理外観維持性(着色性)を有するフェノール
樹脂組成物及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】フェノール樹脂組成物は、例えば金属材
料表面処理剤に用いられている。この一例として、特開
平2−609号公報の「炭水化物変性多価フェノール化
合物による金属の処理及び後処理」には、下記の化8に
示す重合体等からなる単独重合体又は共重合化合物が記
載されている。
【0003】
【化8】 上記炭水化物変性多価フェノール化合物(アミンオキシ
ド含有多価フェノール化合物)は、アルミニウム、鋼及
び亜鉛の金属表面を含めた種々の金属表面を処理する金
属表面処理剤であって、金属表面に腐食抵抗及びペイン
ト付着特性を付与する化合物である。
【0004】また、特開平7−278410号公報の
「金属材料表面処理用重合体組成物及び処理方法」に
は、酸性化合物と、下記化9に示す式(I)の重合体
[X=H,C1-5 アルキル、C1-5 ヒドロキシアルキ
ル、下記化10に示す式(II)の基など、R1 ,R2
H,OH,C1-10アルキル、C1-10ヒドロキシアルキル
基など、Y1 ,Y2 =H又は下記化11に示す式(III)
又は下記化12に示す式(IV)のZ基、R3 〜R7 =C
1-10アルキル、C1-10ヒドロキシアルキル基など、重合
体分子中の各ベンゼン環の置換Z基数平均値=0.2〜
1.0,n=5〜50]とを含み、pH=2.0〜6.
5の水溶液と、金属表面とを接触させる処理方法が開示
されている。
【0005】
【化9】
【化10】
【化11】
【化12】 また、特開平7−278836号公報の「アルミニウム
含有金属材料用表面処理組成物及び表面処理方法」に
は、りん酸イオン、縮合りん酸イオン及び水性重合体
を、1〜30:0.1〜10:0.2〜20の重量配合
割合で含み、2.0〜6.5のpHを有する表面処理液
と、上記材料表面とを、30〜65℃において、5〜6
0秒間接触させ、水洗し、加熱乾燥する表面処理方法が
開示されている。ここで、上記水溶性重合体は、下記化
13に示す式(V)の化学構造を有し、式(V)中
1 ,Y2 は、H原子又は下記化14式(VI)又は式
(VII)のZ基であり、重合体分子中のベンゼン環の平均
Z基置換数0.2〜1.0である。
【0006】
【化13】
【化14】
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記特
開平2−609号公報に開示されたアミンオキシド含有
多価フェノール化合物(上記化8に示す化合物)を含有
する表面処理剤を用いて表面処理した場合、このアミン
オキシド含有多価フェノール化合物は、親水性が高いた
めに、皮膜の滑り性が悪くなってしまう。更に、皮膜を
乾燥させると、フェノールの共役発色により皮膜が着色
を起こしてしまうという問題があった。
【0008】また、上記特開平7−278410号公報
及び特開平7−278836号公報に開示された水溶性
重合体は、いずれもノボラック型の重合体であって、上
記同様、重合体の親水性が高く、皮膜の滑り性が悪くな
ってしまう。更に、皮膜を乾燥させると、フェノールの
共役発色により皮膜が着色してしまうという問題があっ
た。また、ビスフェノール共重合体では、耐食性が劣っ
てしまう。
【0009】上述のように滑り性が悪い場合には、例え
ば缶体の処理に用いた場合はジャミングを起こしてしま
い、コイルコーティングにおいては、潤滑性に欠けると
いう問題点があった。また、皮膜が着色すると、後工
程、例えば塗装工程にも支障をきたすおそれがあった。
【0010】本発明は上記従来の課題に鑑みたものであ
り、その目的は、例えば金属表面処理剤として用いる場
合には、未塗装時の滑り性、処理外観維持性(着色
性)、耐食性、塗膜密着性を改良したフェノール樹脂組
成物及びその製造方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】前述した目的を達成する
ために、本発明のフェノール樹脂組成物は、下記化15
に示す構造式を有するものである。
【0012】
【化15】 従って、フェノール誘導体とジアルキルベンゼングリコ
ール類を重縮合させることにより、親水性を抑えること
ができ、皮膜の滑り性が良好となる。更に、皮膜を乾燥
させた場合、皮膜中のフェノール骨格が少ないため、例
えフェノールの共役発色が起きたとしても、皮膜が着色
するおそれはない。このため、滑り性が良好となり、ジ
ャミングの発生を防止することができ、更にコイルコー
ティングにおいては、潤滑性を有することとなる。ま
た、皮膜の着色を防止できるので、後工程、例えば塗装
工程にも支障をきたすおそれがない。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明に係るフェノール樹脂組成
物は、下記化16に示す構造式を有するフェノール類の
1モルに対し、下記化17の構造式を有するジアルキル
ベンゼングリコール類を0.02〜0.6モルと、前記
ジアルキルベンゼングリコール類との和が0.7〜0.
9モルとなる量のホルムアルデヒドと、を有機酸又は無
機酸を触媒として反応させてフェノール縮合化合物を得
て、前記フェノール縮合化合物に、下記化18に示す構
造式を有するアミン類を0.5〜2.0モルと、前記ア
ミン類と同モル量のホルムアルデヒドとを反応させて
(アミノメチル化反応、マンニッヒ反応により)得られ
るフェノール樹脂組成物である。
【0014】
【化16】
【化17】
【化18】 更に、下記化19に示す構造式を有するフェノール類の
1モルに対し、下記化20の構造式を有するジアルキル
ベンゼングリコール類を0.02〜0.6モルと、前記
ジアルキルベンゼングリコール類との和が0.7〜0.
9モルとなる量のホルムアルデヒドと、を有機酸又は無
機酸を触媒として反応させてフェノール縮合化合物を得
て、前記フェノール縮合化合物に、下記化21に示す構
造式を有するアミン類を0.5〜2.0モルと、前記ア
ミン類と同モル量のホルムアルデヒドとを反応させて
(マンニッヒ反応により)フェノール樹脂組成物を得る
フェノール樹脂組成物の製造方法である。
【0015】
【化19】
【化20】
【化21】 ここで、フェノール類としては、例えばフェノール、ク
レゾール、キシレノール、エチルフェノール、プロピル
フェノール、ブチルフェノール、レゾルシン、ピロガロ
ール等が挙げられ、これらの単独又は2種類以上の組み
合わせで使用してもよい。
【0016】また、ジアルキルベンゼングリコール類と
しては、パラキシレングリコールジメチルエーテル、パ
ラキシレングリコール、メタキシレングリコールジメチ
ルエーテル、メタキシレングリコール、オルソキシレン
グリコールジメチルエーテル、オルソキシレングリコー
ルなどがあり、これらを単独又は2種類以上組み合わせ
て使用しても良い。
【0017】重縮合触媒としては、蓚酸、パラトルエン
スルホン酸、キシレンスルホン酸、フェノールスルホン
酸などの有機酸や、塩酸、硫酸などの無機酸を用いるこ
とができる。触媒の添加量は、フェノール類とジアルキ
ルベンゼングリコール類の仕込み量の和に対して、0.
01〜3.0重量%の範囲である。
【0018】上記化16、化19に示すフェノール類1
モルに対して、ジアルキルベンゼングリコール類のモル
数は0.02〜0.6が好ましく、より好ましくは、
0.03〜0.5である。ジアルキルベンゼングリコー
ル類のモル数が0.6を越えると、得られたフェノール
化合物の例えば金属表面処理液の液安定性が低下する。
更には、酸に不溶となり、例えば目的の金属表面処理が
行えなくなる場合がある。一方、ジアルキルベンゼング
リコール類のモル数が0.02未満の場合には、得られ
たフェノール化合物の液溶解性が高くなり、表面処理に
おける樹脂付着量が低下して、耐食性、滑り性が低下す
る。
【0019】また、上記化16、化19に示すフェノー
ル類1モルに対して、ジアルキルベンゼングリコール類
とホルムアルデヒドのモル数の和は、0.7〜0.9が
最適である。ジアルキルベンゼングリコール類とホルム
アルデヒドのモル数の和が、0.9を越えると重縮合反
応中にゲル化してしまう。一方、ジアルキルベンゼング
リコール類とホルムアルデヒドのモル数の和が、0.7
未満の場合には重縮合物自体の溶液粘度(又は分子量)
が上がらず、液安定が良くなり過ぎて、処理表面への樹
脂の付着量が低下し、耐食性、滑り性が低下する。
【0020】また、上記化16、化19に示すフェノー
ル類1モルに対して、上記化18、化21に示すアミン
類は、0.5〜2.0モルが好ましく、より好ましくは
0.7〜1.5である。アミン類のモル数が2.0を越
える場合には、液安定が良くなり過ぎて、処理表面への
樹脂の付着量が低下し、耐食性、滑り性が低下する。ま
た、未反応のアミン類、ホルムアルデヒドが残存する可
能性があり、廃水処理の付加が大きくなる。一方、アミ
ン類のモル数が0.5未満の場合には、得られたフェノ
ール化合物の疎水性が高くなり、液安定性が低下し、ま
た例えば金属表面処理液に不溶となって目的の表面処理
が行えない場合がある。
【0021】ここで、アミン類としては、ジエタノール
アミン、N−メチルアミノエタノール、ケチミン、ジケ
チミンなどが挙げられ、これらの単独又は2種類以上を
組み合わせても良い。
【0022】更に、本発明の好ましい他の実施態様を以
下に示す。
【0023】1.フェノール類は、フェノール、クレゾ
ール、キシレノール、エチルフェノール、プロピルフェ
ノール、ブチルフェノール、レゾルシン、ピロガロール
の単独又は2種類以上の組み合わせである。
【0024】2.ジアルキルベンゼングリコール類は、
パラキシレングリコールジメチルエーテル、パラキシレ
ングリコール、メタキシレングリコールジメチルエーテ
ル、メタキシレングリコール、オルソキシレングリコー
ルジメチルエーテル、オルソキシレングリコールの単独
又は2種類以上の組み合わせである。
【0025】3.重縮合触媒は、蓚酸、パラトルエンス
ルホン酸、キシレンスルホン酸、フェノールスルホン酸
からなる有機酸、又は塩酸、硫酸からなる無機酸であ
る。
【0026】4.重縮合触媒の添加量は、フェノール類
とジアルキルベンゼングリコール類の仕込み量の和に対
して、0.01〜3.0重量%の範囲である。
【0027】5.フェノール類1モルに対して、ジアル
キルベンゼングリコール類のモル数は0.03〜0.5
である。
【0028】6.フェノール類1モルに対して、アミン
類の添加量は0.7〜1.5である。
【0029】7.アミン類は、ジエタノールアミン、N
−メチルアミノエタノール、ケチミン、ジケチミンの単
独又は2種類以上の組み合わせである。
【0030】
【実施例】次に、実施例及び比較例を挙げて、本発明を
具体的に説明する。尚、本発明はこれらの実施例によっ
て限定されるものではない。
【0031】実施例1〜4及び比較例1〜4 <実施例1>表1に示す配合で反応を行った。攪拌装
置、還流冷却機及び温度計を備えた反応装置にm−クレ
ゾール1モル(108g)、m−キシレングリコールジ
メチルエーテル0.03モル(5g)、p−トルエンス
ルホン酸0.3gを仕込み、160℃で2時間反応させ
た。内温を100℃まで下げ、37%ホルムアルデヒド
水溶液0.75モル(61g)を1時間かけて添加し、
100℃で2時間還流反応を行い、140℃まで常圧脱
水反応を行った。次いで、真空脱水を行い、系内の温度
が160℃まで昇温したところで重縮合反応を終了とし
た。次いで、表2に示すように、120℃まで温度を下
げ、ブチルセルソルブ194gを添加し、重縮合物を完
全に溶解させ、純水194gを100℃以下で添加し、
系内の温度が50℃まで下がったところで、N−メチル
アミノエタノール1モル(75g)を添加し、37%ヒ
ルムアルデヒド水溶液1モル(81.1g)を1時間か
けて逐添し、50℃で1時間反応させ、更に90℃で
1.5時間反応させた。得られた樹脂溶液は、粘度が
0.11Pa・s、遊離ホルムアルデヒドが0%、遊離
フェノールが0%、180℃1時間の不揮発分が31.
2%あり、pH2のリン酸水溶液に溶解した。
【0032】<実施例2〜4>表1及び2に示した配合
で実施例1に準じて反応を行い、表2に示す一般特性を
有する樹脂溶液を得た。
【0033】<比較例1>表1に示す配合で反応を行っ
た。攪拌装置、還流冷却機及び温度計を備えた反応装置
にフェノール1モル(94g)、p−トルエンスルホン
酸0.3gを仕込み、内温を100℃まで上げ、37%
ホルムアルデヒド水溶液0.8モル(65g)を1時間
かけて添加し、100℃で2時間還流反応を行い、14
0℃まで常圧脱水反応を行った。次いで、真空脱水を行
い、系内の温度が160℃まで昇温したところで重縮合
反応を終了とした。次いで、表2に示すように120℃
まで温度を下げ、ブチルセルソルブ156gを添加し、
重縮合物を完全に溶解させ、純水156gを100℃以
下で添加し、系内の温度が50℃まで下がったところ
で、N−メチルアミノエタノール1モル(75g)を添
加し、37%ヒルムアルデヒド水溶液1モル(81.1
g)を1時間かけて逐添し、50℃で1時間反応させ、
更に90℃で3.5時間反応させた。得られた樹脂溶液
は、粘度が0.12Pa・s、遊離ホルムアルデヒドが
0.2%、遊離フェノールが0.6%、180℃1時間
の不揮発分が31.2%あり、pH2のリン酸水溶液に
溶解した。
【0034】<比較例2,3>表1及び2に示した配合
で実施例1に準じて反応を行い、表2に示す一般特性を
有する樹脂溶液を得た。
【0035】<比較例4>表1及び2に示した配合で反
応を行った。攪拌装置、還流冷却機及び温度計を備えた
反応装置にブチルセロソルブ200g、ポリビニルフェ
ノール(重量平均分子量(Mw)=3,000)1モル
(フェノール繰り返し分子量をフェノールの森数として
120g)を仕込み、内温を110℃まで上げ1時間撹
拌し、ポリビニルフェノールを完全に溶解させた。系内
の温度を下げ、100℃以下になったところで、ジエタ
ノールアミン1モル(105g)を添加し、50℃で1
時間反応させ、更に90℃で3時間反応させた。得られ
た樹脂溶液は、粘度が0.12Pa・s、遊離ホルムア
ルデヒドが0.7%、遊離フェノールが0%、180℃
1時間の不揮発分が30.3%あり、pH2のリン酸水
溶液に溶解した。
【0036】
【表1】
【表2】 本発明のフェノール樹脂組成物を含む金属表面処理剤を
評価した。
【0037】(1)被処理物:Al−Mn系(JIS−
A3004)アルミニウム合金板をDI加工等して得ら
れた成型缶。
【0038】(2)塗装下地用皮膜評価方法: a)耐沸水黒変性:本実施例及び比較例の処理剤によっ
て表面処理を行った被処理物を沸騰水道水中に30分間
浸漬した後の外見評価を次の基準で行った。
【0039】 ○ : 外観の変化なし △ : 僅かに黒変 × : 黒変 b)塗装下地用皮膜表面のすべり性:本実施例の方法で
表面処理を行った被処理物を「HEIDON−14」型
試験機で荷重50g、触針速度300mm/min.で
動摩擦係数を求めた。
【0040】 ○ : 0.7未満 △ : 0.7〜0.8 × : 0.8を超える場合 c)塗膜密着性:バーコータによってBASF社製塗料
(EB−70−001N 150mmg/m2 /EB−
69−002N 60mmg/m2 )を被処理物に塗装
する。そしてこの塗装された被処理物を、ウェッジベン
ディング加工し、折れ曲り部をニチバン製セロテープに
よりテープ剥離した時の塗膜剥離評価を次の基準で行っ
た。
【0041】 ○ : テープ剥離長さが15mm未満 △ : テープ剥離長さが15〜20mm × : テープ剥離長さが20mmを超える d)処理外観維持性(着色性):化成処理後、210
℃、3分乾燥後の外観を目視観察した。
【0042】 ○ : 着色なし × : 着色あり e)処理液安定性:液作成時の状態を目視観察した。
【0043】 ○ : 白濁なし △ : 白濁 × : 沈降、凝集物あり f)廃水処理性:廃水付加の有無を遊離フェノール及び
遊離ホルムアルデヒドの樹脂溶液中に含まれるトータル
%で評価した。
【0044】 ○ : トータル0.5%未満 △ : トータル0.5〜5% × : トータル5%を超える (3)処理条件;Al−Mn系(JIS−A3004)
成型缶を酸性脱脂剤(「サーフクリーナーNHC25
0」日本ペイント(株)製)30g/lの濃度で75
℃、60秒スプレー脱脂した後、水洗し、配合比が実施
例1〜4及び比較例1〜4の縮合重物のそれぞれが1.
0g/l,リン酸0.5g/l,フッ酸0.5g/lか
らなる金属表面処理剤でpH3.5、50℃、20秒ス
プレー化成処理後、水洗し190℃、2分間乾燥を行っ
た評価結果を表3に示す。
【0045】
【表3】 これらの結果から、本発明のフェノール樹脂組成物及び
その製造方法によれば、上記化1に示す所望の構造のフ
ェノール化合物が得られることが確認された。更に、実
施例1〜4のフェノール化合物を含有する金属表面処理
剤は耐食性(耐沸水黒変性、耐レトル性)、すべり性、
上塗塗膜密着性のいずれの性能も従来のものに比べ向上
していることが判明した。
【0046】尚、本発明のフェノール化合物は、フェノ
ール樹脂骨格を有することから、コーティング剤、金属
表面処理剤(例えば、化成処理剤)、IC封止剤等にも
用いることができる。
【0047】
【発明の効果】以上のように、本発明に係るフェノール
樹脂組成物及びその製造方法によれば、フェノール誘導
体にジアルキルベンゼングリコール類を重縮合させるこ
とにより、上記化1に示す構造を有するフェノール樹脂
組成物が得られる。このフェノール樹脂組成物は、親水
性が抑えられているため、皮膜の滑り性が良好となる。
更に、皮膜を乾燥させた場合、皮膜中のフェノール骨格
が少ないため、例えフェノールの共役発色が起きたとし
ても、皮膜が着色するおそれはない。このため、滑り性
が良好なため、ジャミングの発生を防止することがで
き、更にコイルコーティングにおいては、潤滑性を有す
ることとなる。また、着色の変色を防止できるので、後
工程、例えば塗装工程にも支障をきたすおそれがない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 安原 清忠 東京都品川区南品川4丁目1番15号 日本 ペイント株式会社東京事業所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記化1に示す構造式を有することを特
    徴とするフェノール樹脂組成物。 【化1】
  2. 【請求項2】 下記化2に示す構造式を有するフェノー
    ル類の1モルに対し、下記化3の構造式を有するジアル
    キルベンゼングリコール類を0.02〜0.6モルと、
    前記ジアルキルベンゼングリコール類との和が0.7〜
    0.9モルとなる量のホルムアルデヒドと、を有機酸又
    は無機酸を触媒として反応させてフェノール縮合化合物
    を得て、 前記フェノール縮合化合物に、下記化4に示す構造式を
    有するアミン類を0.5〜2.0モルと、前記アミン類
    と同モル量のホルムアルデヒドとを反応させて得られる
    ことを特徴とするフェノール樹脂組成物。 【化2】 【化3】 【化4】
  3. 【請求項3】 下記化5に示す構造式を有するフェノー
    ル類の1モルに対し、下記化6の構造式を有するジアル
    キルベンゼングリコール類を0.02〜0.6モルと、
    前記ジアルキルベンゼングリコール類との和が0.7〜
    0.9モルとなる量のホルムアルデヒドと、を有機酸又
    は無機酸を触媒として反応させてフェノール縮合化合物
    を得て、 前記フェノール縮合化合物に、下記化7に示す構造式を
    有するアミン類を0.5〜2.0モルと、前記アミン類
    と同モル量のホルムアルデヒドとを反応させてフェノー
    ル樹脂組成物を得ることを特徴とするフェノール樹脂組
    成物の製造方法。 【化5】 【化6】 【化7】
JP7475196A 1995-07-10 1996-03-28 フェノール樹脂組成物及びその製造方法 Pending JPH09263682A (ja)

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