JPH09261634A - 映像データ圧縮装置およびその方法 - Google Patents

映像データ圧縮装置およびその方法

Info

Publication number
JPH09261634A
JPH09261634A JP6332896A JP6332896A JPH09261634A JP H09261634 A JPH09261634 A JP H09261634A JP 6332896 A JP6332896 A JP 6332896A JP 6332896 A JP6332896 A JP 6332896A JP H09261634 A JPH09261634 A JP H09261634A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
video data
picture
data
compression
compressed video
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6332896A
Other languages
English (en)
Inventor
Kanji Mihara
寛司 三原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP6332896A priority Critical patent/JPH09261634A/ja
Publication of JPH09261634A publication Critical patent/JPH09261634A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】複数の非圧縮映像データを含む映像データを、
シーンチェンジ点付近の品質を劣化させずに圧縮符号化
する。 【解決手段】エンコーダ162は映像データS12を圧
縮符号化し、実難度データDj を生成する。ホストコン
ピュータ20は、Pピクチャーの実難度データ値が急激
に増加した部分をシーンチェンジの部分と判断し、後ろ
のシーンの最初のPピクチャーをIピクチャーに変更
し、前のシーンの最後のIピクチャーをPピクチャーに
変更するように、エンコーダ18を制御し、さらに、変
更後のPピクチャーの実難度データを両隣のPピクチャ
ーの実難度データの平均値とし、変更後のIピクチャー
の実難度データを直後のIピクチャーの実難度データと
同じ値とし、圧縮符号化後のピクチャーに割り当てるデ
ータ量を算出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、非圧縮映像データ
を圧縮符号化する映像データ圧縮装置およびその方法に
関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】非圧
縮のディジタル映像データをMPEG(moving picture
experts group)等の方法により、Iピクチャー(intra c
oded picture) 、Bピクチャー(bi-directionaly coded
picture) およびPピクチャー(predictive coded pict
ure)から構成されるGOP(group of pictures) 単位に
圧縮符号化して光磁気ディスク(MOディスク;magnet
o-oprical disc)等の記録媒体に記録する際には、圧縮
符号化後の圧縮映像データのデータ量(ビット量)を、
伸長復号後の映像の品質を高く保ちつつ記録媒体の記録
容量以下、あるいは、通信回線の伝送容量以下にする必
要がある。このために、まず、非圧縮映像データを予備
的に圧縮符号化して圧縮符号化後のデータ量を見積もり
(1パス目)、次に、見積もったデータ量に基づいて圧
縮率を調節し、圧縮符号化後のデータ量が記録媒体の記
録容量以下になるように圧縮符号化する(2パス目)方
法が採られる(以下、このような圧縮符号化方法を「2
パスエンコード」とも記す)。
【0003】しかしながら、2パスエンコードにより圧
縮符号化を行うと、同じ非圧縮映像データに対して同様
な圧縮符号化処理を2回施す必要があり、時間がかかっ
てしまう。また、1回の圧縮符号化処理で最終的な圧縮
映像データを生成することができないために、撮影した
映像データをそのまま実時間的(リアルタイム)に圧縮
符号化し、記録することができない。
【0004】また、編集処理により、時間方向に相関し
ない複数の非圧縮映像データ(以下、シーンとも記す)
を連続的に接続して1つの非圧縮映像データ(編集映像
データ)とし、この編集映像データを、例えば、ピクチ
ャータイプシーケンスI,B,P,B,P,B,P,
B,P,B,P,Bで圧縮符号化すると、圧縮符号化後
の最初のピクチャーがPピクチャーになることがある。
この最初のPピクチャーを伸長復号するためには、他の
シーンから生成された圧縮映像データの直前のピクチャ
ーを参照する必要がある。しかしながら、最初のPピク
チャーの伸長復号に、相関がない他のシーンから生成さ
れたピクチャーを用いると、動き予測誤差が著しく増大
するため膨大なデータ量が必要となり、限られたデータ
量しか使用できない場合には、伸長復号後の映像が劣化
してしまう。
【0005】かかる不具合を解消するために、例えば、
特開平7−193818号公報に画像処理方法および画
像処理装置が開示されている。特開平7−193818
号公報に開示された画像処理方法および画像処理装置
は、例えば2つのシーン(第1のシーンと第2のシー
ン)を含む非圧縮の編集映像データを、例えば、上記ピ
クチャータイプシーケンスI,B,P,B,P,B,
P,B,P,B,P,Bで圧縮符号化する際に、第2の
シーンを圧縮符号化した第2の圧縮映像データ(下に示
すピクチャータイプシーケンスにおけるI2 ,B2 ,P
2 )の先頭のPピクチャーを、第1のシーンを圧縮符号
化した第1の圧縮映像データ(下に示すピクチャータイ
プシーケンスにおけるI1 ,B1 ,P1 )の最後のピク
チャーを参照しないIピクチャーに変更し、さらに、発
生するデータ量の増大を抑えるために、第1の圧縮映像
データの最後のIピクチャーをPピクチャーに変更して
圧縮符号化を行う。
【0006】つまり具体的には、特開平7−19381
8号公報に開示された画像処理方法および画像処理装置
は、上記ピクチャータイプシーケンスを変更せずに圧縮
符号化して、第1の圧縮映像データおよび第2の圧縮映
像データが、ピクチャータイプシーケンスB1 ,I1
1 ,P1 ,B1 ,P1 ,B1 ,P2 ,B2 ,P2 ,B
2 ,P2 ,B2 で得られる場合に、第1の圧縮映像デー
タの最後のIピクチャーをPピクチャーに変更し、さら
に、第2の圧縮映像データの最初のPピクチャーをIピ
クチャーに変更して圧縮符号化し、ピクチャータイプシ
ーケンスB1 ,P1 ,B1 ,P1 ,B1 ,P1 ,B1
2 ,B2 ,P2 ,B2 ,P2 ,B2 の第1の圧縮映像
データおよび第2の圧縮映像データを得るように構成さ
れている。
【0007】本発明は上述した従来技術の問題点に鑑み
てなされたものであり、2パスエンコードによらずに、
複数のシーンを連続的に含む映像データを所定のデータ
量以下に圧縮符号化して圧縮映像データを生成すること
ができ、しかも、連続的な複数のシーンの時間方向にお
ける境界(シーンチェンジ)部分を圧縮符号化した圧縮
映像データに対する伸長復号の結果として得られる映像
の品質を保持することができる映像データ圧縮装置およ
びその方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る映像データ圧縮装置は、連続する複数
の非圧縮映像データを、一定のピクチャータイプシーケ
ンスを有する所定の圧縮符号化方法により圧縮符号化
し、複数の種類のピクチャーを含む第1の圧縮映像デー
タを生成する第1の圧縮符号化手段と、前記非圧縮映像
データが所定の数のピクチャー入力される時間だけ、前
記非圧縮映像データを遅延する遅延手段と、前記非圧縮
映像データが所定の数のピクチャー入力される間に生成
した前記第1の圧縮映像データのデータ量に基づいて、
前記複数の非圧縮映像データを圧縮符号化した後の圧縮
映像データのデータ量の目標値を示す目標値データを、
同じ非圧縮映像データを圧縮符号化した圧縮映像データ
のピクチャーのデータ量のみと相関を有するように、ピ
クチャーごとに生成する目標値データ生成手段と、遅延
した前記複数の非圧縮映像データを、前記第1の圧縮符
号化手段の圧縮符号化方法に対応する圧縮符号化方法に
より圧縮符号化し、前記複数の非圧縮映像データそれぞ
れに対応する第2の圧縮映像データを生成する第2の圧
縮符号化手段とを有する。
【0009】好適には、前記第1の圧縮符号化手段は、
前記複数の非圧縮映像データを圧縮符号化して、少なく
ともIピクチャーとPピクチャーとを含む前記第1の圧
縮映像データを生成し、前記目標値データ生成手段は、
前記第1の圧縮映像データのデータ量の変化に基づい
て、前記複数の非圧縮映像データの時間方向の境界を検
出する境界検出手段と、前記複数の非圧縮映像データの
時間方向の境界のピクチャーを圧縮符号化した後の圧縮
映像データのデータ量の目標値を示す目標値データを、
同じ非圧縮映像データから生成された前記第1の圧縮映
像データに含まれるピクチャーのデータ量に基づいて算
出する目標値データ算出手段とを有し、前記第2の圧縮
符号化手段は、遅延した前記複数の非圧縮映像データそ
れぞれの最初のピクチャーをIピクチャーに圧縮符号化
し、前記第2の圧縮映像データを生成する。
【0010】好適には、前記第2の圧縮符号化手段は、
前記複数の非圧縮映像データそれぞれに対応する前記第
2の圧縮映像データの最後のIピクチャーをPピクチャ
ーに変更して圧縮符号化し、前記第2の圧縮映像データ
を生成する。
【0011】好適には、前記目標値データ算出手段は、
遅延した前記複数の非圧縮映像データの最初のピクチャ
ーに対応する前記第2の圧縮映像データのIピクチャー
のデータ量の値を、これらのIピクチャーそれぞれの直
後のIピクチャーのデータ量と同じ値として前記目標値
データを算出する。
【0012】好適には、前記目標値データ算出手段は、
遅延した前記複数の非圧縮映像データの最初のピクチャ
ーに対応する前記第2の圧縮映像データのIピクチャー
のデータ量の値を、これらのIピクチャーの直後のIピ
クチャーのデータ量と同じ値とし、前記目標値データを
算出する。
【0013】好適には、前記第2の圧縮符号化手段は、
前記複数の非圧縮映像データに対応する前記第2の圧縮
映像データの最後のIピクチャーから変更したPピクチ
ャーのデータ量の値を、同じ非圧縮映像データから生成
され、隣接する2つのPピクチャーのデータ量の値の平
均値とし、前記目標値データを生成する。
【0014】好適には、前記第2の圧縮符号化手段は、
前記複数の非圧縮映像データそれぞれに対応する前記第
2の圧縮映像データの最後のIピクチャーから変更した
Pピクチャーの後にさらにPピクチャーが存在しない場
合に、最後のIピクチャーから変更したPピクチャーの
データ量の値を、同じ非圧縮映像データから生成され、
直前のPピクチャーと同じ値とし、前記目標値データを
生成する。
【0015】本発明に係る映像データ圧縮装置は、2つ
の圧縮符号化手段を用い、一方の圧縮符号化手段で、複
数の非圧縮映像データ(シーン)を含む映像データを圧
縮符号化して得られる圧縮映像データのデータ量を見積
もり、見積もった圧縮映像データのデータ量に基づい
て、他方の圧縮符号化手段で遅延した上記複数のシーン
を含む映像データを圧縮符号化する、いわゆる簡易2パ
スエンコードを行う。
【0016】本発明に係る映像データ圧縮装置におい
て、第1の圧縮符号化手段は、複数のシーンを編集処理
等により、1つの映像データとして連続的に接続して生
成した映像データ(編集映像データ)を、所定の圧縮符
号化方法により例えば、一定のピクチャータイプシーケ
ンスI,B,B,P,B,B,P,B,B,P,B,
B,P,B,B,P,B,Bを有するGOP単位に、予
備的に圧縮符号化して第1の圧縮映像データを生成す
る。遅延手段は、編集映像データを、例えば、この編集
データが上記GOPに対応する15ピクチャー分だけ入
力される間、遅延する。
【0017】目標値データ生成手段は、上記遅延手段が
編集映像データを遅延している間に、上記第1の圧縮符
号化手段が生成した第1の圧縮映像データのデータ量、
DCT処理後の映像データのDC成分の値およびAC成
分の電力値等を、入力される編集映像データの絵柄の難
しさ(難度;difficulty)の指標として用い、ある変換
関数により難度を算出する。さらに、目標値データ生成
手段は、算出した難度に基づいて、絵柄が難しい編集映
像データのピクチャーを圧縮符号化して得られる圧縮映
像データのピクチャーに多くのデータ量を割り当て、絵
柄が難しくない(簡単な)ピクチャーを圧縮符号化して
得られる圧縮映像データのピクチャーに少ないデータ量
を割り当てるように目標値データを生成する。
【0018】この際、目標値データ生成手段は、圧縮映
像データのピクチャーに割り当てるデータ量を示す目標
値データを、目標値データの算出の対象となる圧縮映像
データに対応するシーン(同じシーン)以外のシーン
(他のシーン)から生成される第1の圧縮映像データの
データ量を用いず、同じシーンから生成される第1の圧
縮映像データのデータ量のみに基づいて算出する。
【0019】第2の圧縮符号化手段は、上記遅延手段に
より、15ピクチャー分遅延された編集映像データを、
第1の圧縮符号化手段の圧縮符号化方法に対応する圧縮
符号化方法により圧縮符号化し、複数のシーンそれぞれ
に対応する圧縮映像データを含む第2の圧縮映像データ
を、対応するシーンの時間方向における境界(シーンチ
ェンジ)部分の圧縮映像データを伸長復号して得られる
映像の品質が劣化しないように、かつ、生成する圧縮映
像データのデータ量が増加しないようにピクチャータイ
プシーケンスを変更して生成し、出力する。
【0020】つまり具体的には、第2の圧縮符号化手段
は、例えば、第1のシーンと第2のシーンとを、この順
番で含む非圧縮の編集映像データを、上記ピクチャータ
イプシーケンスを変更せずに圧縮符号化した場合に、第
1の圧縮映像データ(下のピクチャータイプシーケンス
におけるI1 ,B1 ,P1 )および第2の圧縮映像デー
タ(下のピクチャータイプシーケンスにおけるI2 ,B
2 ,P2 )が、ピクチャータイプシーケンスP1
1 ,B1 ,I1 ,B1 ,B1 ,P1 ,B1 ,B1,P
1 ,B1 ,B1 ,P2 ,B2 ,B2 ,P2 ,B2
2 ,P2 ,B2 ,B2,I2 で得られる場合に、第1
の圧縮映像データの最後のIピクチャーをPピクチャー
に変更し、さらに、第2の圧縮映像データの最初のPピ
クチャーをIピクチャーに変更して圧縮符号化し、ピク
チャータイプシーケンスP1 ,B1 ,B1,P1
1 ,B1 ,P1 ,B1 ,B1 ,P1 ,B1 ,B1 ,I
2 ,B2 ,B2,P2 ,B2 ,B2 ,P2 ,B2
2 ,I2 の第1の圧縮映像データおよび第2の圧縮映
像データを得る。
【0021】また具体的には、上記目標値データ生成手
段は、第2の圧縮符号化手段が、上記ピクチャータイプ
シーケンスP1 ,B1 ,B1 ,P1 ,B1 ,B1
1 ,B 1 ,B1 ,P1 ,B1 ,B1 ,I2 ,B2 ,B
2 ,P2 ,B2 ,B2 ,P2 ,B 2 ,B2 ,I2 で生成
する第1の圧縮映像データおよび第2の圧縮映像データ
において、第1の圧縮映像データの2番目のPピクチャ
ーの難度データを、相関性が高い第1の圧縮映像データ
の1番目および3番目のPピクチャーの難度データの平
均値とし、また、第2の圧縮映像データの1番目のIピ
クチャーの難度データを、相関性が高い第2の圧縮映像
データの2番目のIピクチャーの難度データと同じにす
る。
【0022】また、本発明に係る映像データ圧縮方法
は、連続する複数の非圧縮映像データを、一定のピクチ
ャータイプシーケンスを有する所定の圧縮符号化方法に
より圧縮符号化して複数の種類のピクチャーを含む第1
の圧縮映像データを生成し、前記非圧縮映像データが所
定の数のピクチャー入力される時間だけ、前記非圧縮映
像データを遅延し、前記非圧縮映像データが所定の数の
ピクチャー入力される間に生成した前記第1の圧縮映像
データのデータ量に基づいて、前記複数の非圧縮映像デ
ータを圧縮符号化した後の圧縮映像データのデータ量の
目標値を示す目標値データを、同じ非圧縮映像データを
圧縮符号化した圧縮映像データのピクチャーのデータ量
のみと相関を有するように、ピクチャーごとに生成し、
遅延した前記複数の非圧縮映像データを、前記所定の圧
縮符号化方法に対応する圧縮符号化方法により圧縮符号
化し、前記複数の非圧縮映像データそれぞれに対応する
第2の圧縮映像データを生成する。
【0023】
【発明の実施の形態】第1実施形態 以下、本発明の第1の実施形態を説明する。MPEG方
式といった映像データの圧縮符号化方式により、高い周
波数成分が多い絵柄、あるいは、動きが多い絵柄といっ
た難度(difficulty)が高い映像データを圧縮符号化する
と、一般的に圧縮に伴う歪みが生じやすくなる。このた
め、難度が高い映像データは低い圧縮率で圧縮符号化す
る必要があり、難度が高いデータを圧縮符号化して得ら
れる圧縮映像データに対しては、難度が低い絵柄の映像
データの圧縮映像データに比べて、多くの目標データ量
を配分する必要がある。
【0024】このように、映像データの難度に対して適
応的に目標データ量を配分するためには、従来技術とし
て示した2パスエンコード方式が有効である。しかしな
がら、2パスエンコード方式は、実時間的な圧縮符号化
に不向きである。第1の実施形態として示す簡易2パス
エンコード方式は、かかる2パスエンコード方式の問題
点を解決するためになされたものであり、非圧縮映像デ
ータを予備的に圧縮符号化して得られる圧縮映像データ
の難度データから非圧縮映像データの難度を算出し、予
備的な圧縮符号化により算出した難度に基づいて、FI
FOメモリ等により所定の時間だけ遅延した非圧縮映像
データの圧縮率を適応的に制御することができる。
【0025】図1は、本発明に係る映像データ圧縮装置
1の構成を示す図である。図1に示すように、映像デー
タ圧縮装置1は、圧縮符号化部10およびホストコンピ
ュータ20から構成され、圧縮符号化部10は、エンコ
ーダ制御部12、動き検出器(motion estimator)14、
簡易2パス処理部16、第2のエンコーダ(encoder) 1
8から構成され、簡易2パス処理部16は、FIFOメ
モリ160および第1のエンコーダ162から構成され
る。映像データ圧縮装置1は、これらの構成部分によ
り、編集装置およびビデオテープレコーダ装置等の外部
機器(図示せず)から入力される非圧縮映像データVI
Nに対して、上述した簡易2パスエンコードを実現す
る。
【0026】映像データ圧縮装置1において、ホストコ
ンピュータ20は、映像データ圧縮装置1の各構成部分
の動作を制御する。また、ホストコンピュータ20は、
簡易2パス処理部16のエンコーダ162が非圧縮映像
データVINを予備的に圧縮符号化して生成した圧縮映
像データのデータ量、DCT処理後の映像データの直流
成分(DC成分)の値および直流成分(AC成分)の電
力値を制御信号C16を介して受け、受けたこれらの値
に基づいて圧縮映像データの絵柄の難度を算出する。さ
らに、ホストコンピュータ20は、算出した難度に基づ
いて、エンコーダ18が生成する圧縮映像データの目標
データ量Tj を制御信号C18を介してピクチャーごと
に割り当て、エンコーダ18の量子化回路166(図
3)に設定し、エンコーダ18の圧縮率をピクチャー単
位に適応的に制御する。
【0027】エンコーダ制御部12は、非圧縮映像デー
タVINのピクチャーの有無をホストコンピュータ20
に通知し、さらに、非圧縮映像データVINのピクチャ
ーごとに圧縮符号化のための前処理を行う。つまり、エ
ンコーダ制御部12は、入力された非圧縮映像データを
符号化順に並べ替え、ピクチャー・フィールド変換を行
い、非圧縮映像データVINが映画の映像データである
場合に3:2プルダウン処理(映画の24フレーム/秒
の映像データを、30フレーム/秒の映像データに変換
し、冗長性を圧縮符号化前に取り除く処理)等を行い、
映像データS12として簡易2パス処理部16のFIF
Oメモリ160およびエンコーダ162に対して出力す
る。動き検出器14は、非圧縮映像データの動きベクト
ルの検出を行し、エンコーダ制御部12およびエンコー
ダ162,18に対して出力する。
【0028】簡易2パス処理部16において、FIFO
メモリ160は、エンコーダ制御部12から入力された
映像データS12を、例えば、非圧縮映像データVIN
が、L(Lは整数)ピクチャー入力される時間だけ遅延
し、遅延映像データS16としてエンコーダ18に対し
て出力する。
【0029】図2は、図1に示した簡易2パス処理部1
6のエンコーダ162の構成を示す図である。エンコー
ダ162は、例えば、図2に示すように、加算回路16
4、DCT回路166、量子化回路(Q)168、可変
長符号化回路(VLC)170、逆量子化回路(IQ)
172、逆DCT(IDCT)回路174、加算回路1
76および動き補償回路178から構成される一般的な
映像データ用圧縮符号化器であって、入力される映像デ
ータS12をMPEG方式等により圧縮符号化し、圧縮
映像データのピクチャーごとのデータ量等を映像エンコ
ーダ20に対して出力する。
【0030】加算回路164は、加算回路176の出力
データを映像データS12から減算し、DCT回路16
6に対して出力する。DCT回路166は、加算回路1
64から入力される映像データを、例えば、16画素×
16画素のマクロブロック単位に離散コサイン変換(D
CT)処理し、時間領域のデータから周波数領域のデー
タに変換して量子化回路168に対して出力する。ま
た、DCT回路166は、DCT後の映像データのDC
成分の値およびAC成分の電力値を映像エンコーダ20
に対して出力する。
【0031】量子化回路168は、DCT回路166か
ら入力された周波数領域のデータを、固定の量子化値Q
で量子化し、量子化データとして可変長符号化回路17
0および逆量子化回路172に対して出力する。可変長
符号化回路170は、量子化回路168から入力された
量子化データを可変長符号化し、可変長符号化の結果と
して得られた圧縮映像データのデータ量を、制御信号C
16を介してホストコンピュータ20に対して出力す
る。逆量子化回路172は、可変長符号化回路168か
ら入力された量子化データを逆量子化し、逆量子化デー
タとして逆DCT回路174に対して出力する。
【0032】逆DCT回路174は、逆量子化回路17
2から入力される逆量子化データに対して逆DCT処理
を行い、加算回路176に対して出力する。加算回路1
76は、動き補償回路178の出力データおよび逆DC
T回路174の出力データを加算し、加算回路164お
よび動き補償回路178に対して出力する。動き補償回
路178は、加算回路176の出力データに対して、動
き検出器14から入力される動きベクトルに基づいて動
き補償処理を行い、加算回路176に対して出力する。
【0033】図3は、図1に示したエンコーダ18の構
成を示す図である。図3に示すように、エンコーダ18
は、図2に示したエンコーダ162に、量子化制御回路
180を加えた構成になっている。エンコーダ18は、
これらの構成部分により、映像エンコーダ20から設定
される目標データ量Tj に基づいて、FIFOメモリ1
60によりLピクチャー分遅延された遅延映像データS
16に対して動き補償処理、DCT処理、量子化処理お
よび可変長符号化処理を施して、MPEG方式等の圧縮
映像データVOUTを生成し、外部機器(図示せず)に
出力する。
【0034】エンコーダ18において、量子化制御回路
180は、可変長量子化回路170が出力する圧縮映像
データVOUTのデータ量を順次、監視し、遅延映像デ
ータS16の第j番目のピクチャーから最終的に生成さ
れる圧縮映像データのデータ量が、映像エンコーダ20
から設定された目標データ量Tj に近づくように、順
次、量子化回路168に設定する量子化値Qj を調節す
る。また、可変長量子化回路170は、圧縮映像データ
VOUTを外部に出力する他に、遅延映像データS16
を圧縮符号化して得られた圧縮映像データVOUTの実
際のデータ量Sj を制御信号C18を介してホストコン
ピュータ20に対して出力する。
【0035】以下、第1の実施形態における映像データ
圧縮装置1の簡易2パスエンコード動作を説明する。図
4(A)〜(C)は、第1の実施形態における映像デー
タ圧縮装置1の簡易2パスエンコードの動作を示す図で
ある。エンコーダ制御部12は、映像データ圧縮装置1
に入力された非圧縮映像データVINに対して、エンコ
ーダ制御部12により符号化順にピクチャーを並べ替え
る等の前処理を行い、図4(A)に示すように映像デー
タS12としてFIFOメモリ160およびエンコーダ
162に対して出力する。なお、エンコーダ制御部12
によるピクチャーの順番並べ替えにより、図4等に示す
ピクチャーの符号化の順番と伸長復号後の表示の順番と
は異なる。
【0036】FIFOメモリ160は、入力された映像
データS12の各ピクチャーをLピクチャー分だけ遅延
し、エンコーダ18に対して出力する。エンコーダ16
2は、入力された映像データS12のピクチャーを予備
的に順次、圧縮符号化し、第j(jは整数)番目のピク
チャーを圧縮符号化して得られた圧縮符号化データのデ
ータ量、DCT処理後の映像データのDC成分の値、お
よび、AC成分の電力値をホストコンピュータ20に対
して出力する。
【0037】例えば、エンコーダ18に入力される遅延
映像データS16は、FIFOメモリ160によりLピ
クチャーだけ遅延されているので、図4(B)に示すよ
うに、エンコーダ18が、遅延映像データS16の第j
(jは整数)番目のピクチャー(図4(B)のピクチャ
ーa)を圧縮符号化している際には、エンコーダ162
は、映像データS12の第j番目のピクチャーからLピ
クチャー分先の第(j+L)番目のピクチャー(図4
(B)のピクチャーb)を圧縮符号化していることにな
る。従って、エンコーダ18が遅延映像データS16の
第j番目のピクチャーの圧縮符号化を開始する際には、
エンコーダ162は映像データS12の第j番目〜第
(j+L−1)番目のピクチャー(図4(B)の範囲
c)の圧縮符号化を完了しており、これらのピクチャー
の圧縮符号化後の実難度データDj ,D j+1 ,Dj+2
…,Dj+L-1 は、ホストコンピュータ20により既に算
出されている。
【0038】ホストコンピュータ20は、下に示す式1
により、エンコーダ18が遅延映像データS16の第j
番目のピクチャーを圧縮符号化して得られる圧縮映像デ
ータに割り当てる目標データ量Tj を算出し、算出した
目標データ量Tj を量子化制御回路180に設定する。
【0039】
【数1】
【0040】但し、式1において、Dj は映像データS
12の第j番目のピクチャーの実難度データであり、
R’j は、映像データS12,S16の第j番目〜第
(j+L−1)番目のピクチャーに割り当てることがで
きる目標データ量の平均であり、R’j の初期値(R’
1 )は、圧縮映像データの各ピクチャーに平均して割り
当て可能な目標データ量であり、下に示す式2で表さ
れ、エンコーダ18が圧縮映像データを1ピクチャー分
生成する度に、式3に示すように更新される。
【0041】
【数2】
【0042】
【数3】
【0043】なお、式3中の数値ビットレート(Bit rat
e)は、通信回線の伝送容量や、記録媒体の記録容量に基
づいて決められる1秒当たりのデータ量(ビット量)を
示し、ピクチャーレート(Picture rate)は、映像データ
に含まれる1秒当たりのピクチャーの数(30枚/秒
(NTSC),25枚/秒(PAL))を示し、数値F
j+L は、ピクチャータイプに応じて定められるピクチャ
ー当たりの平均データ量を示す。エンコーダ18のDC
T回路166は、入力される遅延映像データS16の第
j番目のピクチャーをDCT処理し、量子化回路168
に対して出力する。量子化回路168は、DCT回路1
66から入力された第j番目のピクチャーの周波数領域
のデータを、量子化制御回路180が目標データ量Tj
に基づいて調節する量子化値Qj により量子化し、量子
化データとして可変長符号化回路170に対して出力す
る。可変長符号化回路170は、量子化回路168から
入力された第j番目のピクチャーの量子化データを可変
長符号化して、ほぼ、目標データ量Tj に近いデータ量
の圧縮映像データVOUTを生成して出力する。
【0044】同様に、図4(B)に示すように、エンコ
ーダ18が、遅延映像データS16の第(j+1)番目
のピクチャー(図4(C)のピクチャーa’)を圧縮符
号化している際には、エンコーダ162は、映像データ
S12の第(j+1)番目〜第(j+L)番目のピクチ
ャー(図4(C)の範囲c’)の圧縮符号化を完了し、
これらのピクチャーの実難度データDj+1 ,Dj+2 ,D
j+3 ,・・・,Dj+Lは、ホストコンピュータ20によ
り既に算出されている。
【0045】ホストコンピュータ20は、式1により、
エンコーダ18が遅延映像データS16の第(j+1)
番目のピクチャーを圧縮符号化して得られる圧縮映像デ
ータに割り当てる目標データ量Tj+1 を算出し、エンコ
ーダ18の量子化制御回路180に設定する。
【0046】エンコーダ18は、ホストコンピュータ2
0から量子化制御回路180に設定された目量データ量
j に基づいて第(j+1)番目のピクチャーを圧縮符
号化し、目標データ量Tj+1 に近いデータ量の圧縮映像
データVOUTを生成して出力する。さらに以下、同様
に、映像データ圧縮装置1は、遅延映像データS16の
第k番目のピクチャーを、量子化値Qk (k=j+2,
j+3,…)をピクチャーごとに変更して順次、圧縮符
号化し、圧縮映像データVOUTとして出力する。
【0047】以上説明したように、第1の実施形態に示
した映像データ圧縮装置1によれば、短時間で非圧縮映
像データVINの絵柄の難度を算出し、算出した難度に
応じた圧縮率で適応的に非圧縮映像データVINを圧縮
符号化することができる。つまり、第1の実施形態に示
した映像データ圧縮装置1によれば、2パスエンコード
方式と異なり、ほぼ実時間的に、非圧縮映像データVI
Nの絵柄の難度に基づいて適応的に非圧縮映像データV
INを圧縮符号化をすることができ、実況放送といった
実時間性を要求される用途に応用可能である。なお、第
1の実施形態に示した他、本発明に係るデータ多重化装
置1は、エンコーダ162が圧縮符号化した圧縮映像デ
ータのデータ量を、そのまま難度データとして用い、ホ
ストコンピュータ20の処理の簡略化を図る等、種々の
構成を採ることができる。
【0048】第2実施形態 以下、本発明の第2の実施形態として、編集処理によ
り、複数の非圧縮映像データ(以下、非圧縮映像データ
をシーンとも記す)を連続的に接続して1つの非圧縮映
像データ(編集映像データ)とし、この複数のシーンか
らなる編集映像データを、第1の実施形態に示した映像
データ圧縮装置1(図1)を用いた簡易2パスエンコー
ド方式により圧縮符号化する方法を説明する。例えば、
複数のシーンを連続的に含む編集映像データをピクチャ
ータイプシーケンスI,B,B,P,B,B,P,B,
B,P,B,B,P,B,B,P,B,Bで圧縮符号化
すると、圧縮符号化後の最初シーンのピクチャーがPピ
クチャーになることがある。この最初のシーンのPピク
チャーを伸長復号するためには、他のシーンから生成さ
れた圧縮映像データの直前のピクチャーを参照する必要
がある。しかしながら、最初のPピクチャーの伸長復号
に、相関がない他のシーンから生成されたピクチャーを
用いると、伸長復号の結果として得られる映像が劣化し
てしまう。
【0049】かかる不具合を解消するために、例えば、
第1のシーンと第2のシーンとを、この順番で連続的に
含む非圧縮の編集映像データを、従来の技術として示し
た画像処理方法および画像処理装置を変更せずに適用
し、簡易2パスエンコード方式により圧縮符号化する
と、ピクチャータイプシーケンスP1 ,B1 ,B1
P’ 1 ,B1 ,B1 ,P1 ,B1 ,B1 ,P1 ,B1
1 ,I’2 ,B2 ,B2 ,I2 の第1の圧縮映像デー
タ(I1 ,B1 ,P1 )および第2の圧縮映像データ
(I2 ,B2 ,P2 )を得ることができる。なお、ピク
チャータイプシーケンス中のP’1 ,I’2 は、それぞ
れ本来のIピクチャーおよびPピクチャーから変更され
たPピクチャーおよびIピクチャーを示す。
【0050】しかしながら、簡易2パスエンコード方式
においては、上述のように、ホストコンピュータ20が
ピクチャーの種類ごとに実難度データを算出し、目標デ
ータ量Tj を算出する。従って、第1の圧縮映像データ
のピクチャーP’1 には、他のIピクチャーのデータ量
に基づいて算出された目標データ量Tj が割り当てら
れ、また、第2の圧縮映像データのピクチャーI’2
は、他のPピクチャーのデータ量に基づいて算出された
目標データ量Tj が割り当てられてしまうことになる。
【0051】ここで、通常、Iピクチャーのデータ量は
Pピクチャーのデータ量よりも多く、ホストコンピュー
タ20が上述のように目標データ量Tj を生成し、エン
コーダ18がこの目標データ量Tj を用いて圧縮符号化
を行うと、ピクチャーI’2を伸長復号して得られる映
像の品質が低下してしまう。さらに、ホストコンピュー
タ20がピクチャーP’1 に不適当に多くのデータ量を
割り当ててしまい、伸長復号後の映像が全体として劣化
してしまうことになる。このように、簡易2パスエンコ
ード方式に、従来の技術として示した画像処理方法およ
び画像処理装置を変更せずに適用することはできない。
第2の実施形態に示す改良した簡易2パスエンコード方
式は、かかる編集映像データを圧縮符号化する際に生じ
る不都合を解決するためになされたものである。
【0052】図5(A)〜(C)は、図1に示したエン
コーダ制御部12が行う非圧縮映像データのピクチャー
の順番の入れ替え処理を示す図であって、(A)は編集
映像データVINの実時間的なピクチャータイプシーケ
ンスを示し、(B)はエンコーダ制御部12により順番
が入れ替えられたピクチャータイプシーケンスを示し、
(C)はエンコーダ18が遅延映像データS16を圧縮
符号化した結果として出力する圧縮映像データVOUT
のピクチャータイプシーケンスを示す。なお、図5
(A)〜(C)中のシーンチェンジ(Scene Change)は、
編集映像データに含まれる第1のシーンおよびその第1
の圧縮映像データ(前のシーン)と、第2のシーンおよ
びその第2の圧縮映像データ(後ろのシーン)の時間方
向における境界(シーンチェンジ)を示す(以下、各図
で同じ)。
【0053】映像データ圧縮装置1のエンコーダ制御部
12には、例えば、図5(A)に示すように、エンコー
ダ162およびエンコーダ18により、15枚のピクチ
ャー(N=15,M=3、但し、Nは1GOPを構成す
るピクチャー数(Iピクチャーの間隔)、MはPピクチ
ャーの間隔)から構成されるGOP単位に圧縮符号化さ
れる編集映像データVINが入力される。なお、図5
(A),(B)には、編集映像データのピクチャーを圧
縮符号化後のピクチャータイプを示してある。
【0054】エンコーダ制御部12は、図5(A)に示
したピクチャータイプシーケンスで入力される非圧縮映
像データのピクチャーの順番を、図5(B)に示すよう
に、エンコーダ162およびエンコーダ18における圧
縮符号化に適した順番、つまり、Bピクチャーが直後の
IピクチャーまたはPピクチャーの後ろになる順番に入
れ替えて、映像データS12としてエンコーダ162お
よびFIFOメモリ160に対して出力する。例えば、
図5(A)に示したように、第1のシーンのデータと第
2のシーンのデータとの間のシーンチェンジがBピクチ
ャーに圧縮符号化されるべきピクチャーであっても、エ
ンコーダ162およびエンコーダ18に入力される後ろ
のシーンの最初のピクチャータイプは必ずPピクチャー
またはIピクチャーである。
【0055】図6は、エンコーダ162(図1)が、図
5(B)に示した非圧縮映像データを圧縮符号化した結
果として得られる実難度データDj の値の経時的な変化
を例示する図である。FIFOメモリ160は、例え
ば、入力される編集映像データを15ピクチャー分、遅
延してエンコーダ18に対して出力する。
【0056】エンコーダ162は、シーンチェンジの有
無にかかわらず、映像データS12をピクチャータイプ
シーケンスI,B,B,P,B,B,P,B,B,P,
B,B,P,B,B,P,B,Bで圧縮符号化し、実難
度データDj を生成してホストコンピュータ20に対し
て出力する。エンコーダ162が生成する実難度データ
j の値の経時的な変化は、例えば、図6に示すように
なり、一般的に、シーンチェンジが発生した直後の後ろ
のシーンの最初のPピクチャーの実難度データの値は、
他のPピクチャーの実難度データの値と比べて大きくな
る。
【0057】ホストコンピュータ20は、エンコーダ1
62から入力される実難度データの値の経時的な変化を
監視し、例えば、実難度データDj の値が、直前のPピ
クチャーの実難度データDj-1 の、例えば1.5倍(実
用的には1.4倍〜1.8倍の間の値とすると好適)以
上の値を示すPピクチャーを、後ろのシーンの最初のP
ピクチャーと判断する。シーンチェンジを検出した場
合、ホストコンピュータ20はさらに、図5(C)に示
すように、後ろのシーンの最初のPピクチャーを前のシ
ーンの最後のピクチャーを参照しないIピクチャーに変
更し、前のシーンの最後のIピクチャーをPピクチャー
に変更するように、エンコーダ18を制御して編集映像
データのシーンチェンジの前後の部分を圧縮符号化する
際のピクチャータイプシーケンスを変更させる。
【0058】図7は、ホストコンピュータ20(図1)
により生成される遅延映像データS16のシーンチェン
ジの前後のPピクチャーおよびIピクチャーに対する目
標データ量Tj を示す図である。ホストコンピュータ2
0は、図5(C)および図7に□印を付して示すエンコ
ーダ18がピクチャータイプシーケンスを変更して生成
したPピクチャーの実難度データDPnewを、図7に示す
ように、下の式4に示す、強い相関性がある両隣のPピ
クチャーの実難度データDPprev ,DPnext の平均値に
置き換える。同様に、ホストコンピュータ20は、図5
(C)および図7に□印を付して示すエンコーダ18が
ピクチャータイプシーケンスを変更して生成するIピク
チャーの実難度データDInewを、下の式5に示すよう
に、強い相関性がある直後のIピクチャーの実難度デー
タDInext と同じ値に置き換える。
【0059】
【数4】
【0060】
【数5】
【0061】なお、ホストコンピュータ20は、エンコ
ーダ18がピクチャータイプシーケンスを変更して生成
するPピクチャーの後ろに、同じシーンのデータから生
成されるPピクチャーが存在しない場合には、下の式6
に示すように、新たなPピクチャーの実難度データD
Pnewを、強い相関性がある直前のPピクチャーの実難度
データDpprev と置き換えて、目標データ量Tj を算出
する。
【0062】
【数6】
【0063】さらに、ホストコンピュータ20は、上述
のようにピクチャータイプを変更したPピクチャーおよ
びIピクチャーの実難度データDPnew,DInewと、その
他のピクチャーの実難度データとに対して第1の実施形
態に示した式1〜式3を適用し、目標データ量Tj を生
成し、エンコーダ18に設定する。
【0064】エンコーダ18は、第1の実施形態と同様
に、ホストコンピュータ20から設定された目標データ
量Tj に基づいて、図5(C)に示すように、後ろのシ
ーンの最初のPピクチャーが、前のシーンの最後のピク
チャーを参照しないように、Iピクチャーに変更し、前
のシーンの最後のIピクチャーをPピクチャーに変更し
て圧縮符号化し、圧縮映像データVOUTとして出力す
る。
【0065】以上、第2の実施形態に示した改良された
簡易2パスエンコード方式によれば、シーンチェンジや
カメラフラッシュ等を含む映像データを高い圧縮率で圧
縮符号化可能である上に、シーンチェンジやカメラフラ
ッシュの前後に発生する符号化歪みを顕著に低減するこ
とができる。従って、第2の実施形態に示した改良され
た簡易2パスエンコード方式によって生成した圧縮映像
データを伸長復号して得られる映像の品質を向上させる
ことができる。
【0066】なお、後ろのシーンの最初のピクチャーが
Iピクチャーである場合には、エンコーダ18における
ピクチャータイプシーケンスに変更が生じないために、
第1の実施形態に示した処理と同じ処理により目標デー
タ量Tj を生成し、簡易2パスエンコードを行うことが
できる。また、第2の実施形態に示した改良した簡易2
パスエンコード方式は、映像データ圧縮装置1が、他の
ピクチャータイプシーケンスで圧縮符号化を行う場合に
も適用可能であることは言うまでもない。
【0067】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る映像
データ圧縮装置およびその方法によれば、2パスエンコ
ードによらずに、複数の非圧縮映像データ(シーン)を
連続的に含む映像データを所定のデータ量以下に圧縮符
号化できる。また、本発明に係る映像データ圧縮装置お
よびその方法によれば、2パスエンコードによらずに、
複数のシーンを連続的に含む映像データを所定のデータ
量以下に圧縮符号化して圧縮映像データを生成すること
ができ、しかも、連続的な複数のシーンの時間方向にお
ける境界(シーンチェンジ)部分を圧縮符号化した圧縮
映像データに対する伸長復号の結果として得られる映像
の品質を保持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る映像データ圧縮装置の構成を示す
図である。
【図2】図1に示した簡易2パス処理部のエンコーダの
構成を示す図である。
【図3】図1に示したエンコーダの構成を示す図であ
る。
【図4】(A)〜(C)は、第1の実施形態における映
像データ圧縮装置の簡易2パスエンコードの動作を示す
図である。
【図5】(A)〜(C)は、図1に示したエンコーダ制
御部が行う非圧縮映像データのピクチャーの順番の入れ
替え処理を示す図であって、(A)は編集映像データV
INの実時間的なピクチャータイプシーケンスを示し、
(B)はエンコーダ制御部12により順番が入れ替えら
れたピクチャータイプシーケンスを示し、(C)はエン
コーダ18が遅延映像データS16を圧縮符号化した結
果として出力する圧縮映像データVOUTのピクチャー
タイプシーケンスを示す。
【図6】エンコーダ(162,図1)が、図5(B)に
示した非圧縮映像データを圧縮符号化した結果として得
られる実難度データDj の値の経時的な変化を例示する
図である。
【図7】ホストコンピュータ(図1)により生成される
遅延映像データS16のシーンチェンジの前後のPピク
チャーおよびIピクチャーに対する目標データ量Tj
示す図である。
【符号の説明】
1…映像データ圧縮装置、10…圧縮符号化部、14…
モーションエスティメータ、16…簡易2パス処理部、
160…FIFOメモリ、162,18…エンコーダ、
20…ホストコンピュータ

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】連続する複数の非圧縮映像データを、一定
    のピクチャータイプシーケンスを有する所定の圧縮符号
    化方法により圧縮符号化し、複数の種類のピクチャーを
    含む第1の圧縮映像データを生成する第1の圧縮符号化
    手段と、 前記非圧縮映像データが所定の数のピクチャー入力され
    る時間だけ、前記非圧縮映像データを遅延する遅延手段
    と、 前記非圧縮映像データが所定の数のピクチャー入力され
    る間に生成した前記第1の圧縮映像データのデータ量に
    基づいて、前記複数の非圧縮映像データを圧縮符号化し
    た後の圧縮映像データのデータ量の目標値を示す目標値
    データを、同じ非圧縮映像データを圧縮符号化した圧縮
    映像データのピクチャーのデータ量のみと相関を有する
    ように、ピクチャーごとに生成する目標値データ生成手
    段と、 遅延した前記複数の非圧縮映像データを、前記第1の圧
    縮符号化手段の圧縮符号化方法に対応する圧縮符号化方
    法により圧縮符号化し、前記複数の非圧縮映像データそ
    れぞれに対応する第2の圧縮映像データを生成する第2
    の圧縮符号化手段とを有する映像データ圧縮装置。
  2. 【請求項2】前記第1の圧縮符号化手段は、前記複数の
    非圧縮映像データを圧縮符号化して、少なくともIピク
    チャーとPピクチャーとを含む前記第1の圧縮映像デー
    タを生成し、 前記目標値データ生成手段は、 前記第1の圧縮映像データのデータ量の変化に基づい
    て、前記複数の非圧縮映像データの時間方向の境界を検
    出する境界検出手段と、 前記複数の非圧縮映像データの時間方向の境界のピクチ
    ャーを圧縮符号化した後の圧縮映像データのデータ量の
    目標値を示す目標値データを、同じ非圧縮映像データか
    ら生成された前記第1の圧縮映像データに含まれるピク
    チャーのデータ量に基づいて算出する目標値データ算出
    手段とを有し、 前記第2の圧縮符号化手段は、遅延した前記複数の非圧
    縮映像データそれぞれの最初のピクチャーをIピクチャ
    ーに圧縮符号化し、前記第2の圧縮映像データを生成す
    る請求項1に記載の映像データ圧縮装置。
  3. 【請求項3】前記第2の圧縮符号化手段は、前記複数の
    非圧縮映像データそれぞれに対応する前記第2の圧縮映
    像データの最後のIピクチャーをPピクチャーに変更し
    て圧縮符号化し、前記第2の圧縮映像データを生成する
    請求項2に記載の映像データ圧縮装置。
  4. 【請求項4】前記目標値データ算出手段は、遅延した前
    記複数の非圧縮映像データの最初のピクチャーに対応す
    る前記第2の圧縮映像データのIピクチャーのデータ量
    の値を、これらのIピクチャーそれぞれの直後のIピク
    チャーのデータ量と同じ値として前記目標値データを算
    出する請求項2に記載の映像データ圧縮装置。
  5. 【請求項5】前記目標値データ算出手段は、遅延した前
    記複数の非圧縮映像データの最初のピクチャーに対応す
    る前記第2の圧縮映像データのIピクチャーのデータ量
    の値を、これらのIピクチャーの直後のIピクチャーの
    データ量と同じ値とし、前記目標値データを算出する請
    求項2に記載の映像データ圧縮装置。
  6. 【請求項6】前記第2の圧縮符号化手段は、前記複数の
    非圧縮映像データに対応する前記第2の圧縮映像データ
    の最後のIピクチャーから変更したPピクチャーのデー
    タ量の値を、同じ非圧縮映像データから生成され、隣接
    する2つのPピクチャーのデータ量の値の平均値とし、
    前記目標値データを生成する請求項3に記載の映像デー
    タ圧縮装置。
  7. 【請求項7】前記第2の圧縮符号化手段は、前記複数の
    非圧縮映像データそれぞれに対応する前記第2の圧縮映
    像データの最後のIピクチャーから変更したPピクチャ
    ーの後にさらにPピクチャーが存在しない場合に、最後
    のIピクチャーから変更したPピクチャーのデータ量の
    値を、同じ非圧縮映像データから生成され、直前のPピ
    クチャーのデータ量と同じ値とし、前記目標値データを
    生成する請求項6に記載の映像データ圧縮装置。
  8. 【請求項8】連続する複数の非圧縮映像データを、一定
    のピクチャータイプシーケンスを有する所定の圧縮符号
    化方法により圧縮符号化して複数の種類のピクチャーを
    含む第1の圧縮映像データを生成し、 前記非圧縮映像データが所定の数のピクチャー入力され
    る時間だけ、前記非圧縮映像データを遅延し、 前記非圧縮映像データが所定の数のピクチャー入力され
    る間に生成した前記第1の圧縮映像データのデータ量に
    基づいて、前記複数の非圧縮映像データを圧縮符号化し
    た後の圧縮映像データのデータ量の目標値を示す目標値
    データを、同じ非圧縮映像データを圧縮符号化した圧縮
    映像データのピクチャーのデータ量のみと相関を有する
    ように、ピクチャーごとに生成し、 遅延した前記複数の非圧縮映像データを、前記所定の圧
    縮符号化方法に対応する圧縮符号化方法により圧縮符号
    化し、前記複数の非圧縮映像データそれぞれに対応する
    第2の圧縮映像データを生成する映像データ圧縮方法。
  9. 【請求項9】前記複数の非圧縮映像データを圧縮符号化
    して、少なくともIピクチャーとPピクチャーとを含む
    前記第1の圧縮映像データを生成し、 前記第1の圧縮映像データのデータ量の変化に基づい
    て、前記複数の非圧縮映像データの時間方向の境界を検
    出し、 前記複数の非圧縮映像データの境界のピクチャーを圧縮
    符号化した後の圧縮映像データのデータ量の目標値を示
    す目標値データを、同じ非圧縮映像データから生成され
    た前記第1の圧縮映像データに含まれるピクチャーのデ
    ータ量に基づいて算出し、 遅延した前記複数の非圧縮映像データそれぞれの最初の
    ピクチャーをIピクチャーに圧縮符号化して前記第2の
    圧縮映像データを生成する請求項8に記載の映像データ
    圧縮方法。
  10. 【請求項10】前記複数の非圧縮映像データそれぞれに
    対応する前記第2の圧縮映像データの最後のIピクチャ
    ーをPピクチャーに変更して圧縮符号化し、前記第2の
    圧縮映像データを生成する請求項9に記載の映像データ
    圧縮方法。
  11. 【請求項11】遅延した前記複数の非圧縮映像データの
    最初のピクチャーに対応する前記第2の圧縮映像データ
    のIピクチャーのデータ量の値を、これらのIピクチャ
    ーそれぞれの直後のIピクチャーのデータ量と同じ値と
    して前記目標値データを算出する請求項9に記載の映像
    データ圧縮方法。
  12. 【請求項12】遅延した前記複数の非圧縮映像データの
    最初のピクチャーに対応する前記第2の圧縮映像データ
    のIピクチャーのデータ量を、これらのIピクチャーの
    直後のIピクチャーのデータ量と同じ値として前記目標
    値データを算出する請求項9に記載の映像データ圧縮方
    法。
  13. 【請求項13】前記複数の非圧縮映像データに対応する
    前記第2の圧縮映像データの最後のIピクチャーから変
    更したPピクチャーのデータ量の値を、同じ非圧縮映像
    データから生成された隣接する2つのPピクチャーのデ
    ータ量の値の平均値とし、前記目標値データを生成する
    請求項10に記載の映像データ圧縮方法。
  14. 【請求項14】前記複数の非圧縮映像データそれぞれに
    対応する前記第2の圧縮映像データの最後のIピクチャ
    ーから変更したPピクチャーの後にさらにPピクチャー
    が存在しない場合に、最後のIピクチャーから変更した
    Pピクチャーのデータ量のを、同じ非圧縮映像データか
    ら生成された直前のPピクチャーの値と同じ値として前
    記目標値データを生成する請求項13に記載の映像デー
    タ圧縮方法。
JP6332896A 1996-03-19 1996-03-19 映像データ圧縮装置およびその方法 Pending JPH09261634A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6332896A JPH09261634A (ja) 1996-03-19 1996-03-19 映像データ圧縮装置およびその方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6332896A JPH09261634A (ja) 1996-03-19 1996-03-19 映像データ圧縮装置およびその方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09261634A true JPH09261634A (ja) 1997-10-03

Family

ID=13226085

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6332896A Pending JPH09261634A (ja) 1996-03-19 1996-03-19 映像データ圧縮装置およびその方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09261634A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3072035B2 (ja) 2ステージビデオフィルム圧縮方法及びシステム
EP0677969B1 (en) Moving picture coding method and an apparatus therefor
JP3864461B2 (ja) 映像データ圧縮装置およびその方法
JPH03139988A (ja) イメージ回復方法及び装置
KR20020026198A (ko) 비디오 압축
JP3911035B2 (ja) 動画像符号化方法及び動画像符号化装置
JPH10164577A (ja) 動画像符号化装置
JP4114210B2 (ja) 映像データ圧縮装置およびその方法
JPH0998427A (ja) 動画像符号化装置
JP3089941B2 (ja) 画像間予測符号化装置
WO2000001158A1 (en) Encoder and encoding method
JP2004521547A (ja) ビデオ符号化器及び記録装置
JPH1066092A (ja) 映像データ圧縮装置およびその方法
JPH10108197A (ja) 画像符号化装置、画像符号化制御方法および画像符号化制御用プログラムを記録した媒体
JP3879134B2 (ja) 符号化装置およびその方法
JP3937248B2 (ja) 映像信号符号化方法及び映像信号符号化装置
JP2001008207A (ja) 動画像符号化装置及びその方法
JPH09261634A (ja) 映像データ圧縮装置およびその方法
JPH09284772A (ja) 映像データ圧縮装置およびその方法
JP3765129B2 (ja) 符号化装置および符号化方法
JPH1175198A (ja) 画像信号圧縮装置及び方法、並びに記録媒体
JPH10126794A (ja) 動き予測フレーム間画像信号圧縮装置
Ibaba et al. A review of video compression optimization techniques
JP3765130B2 (ja) 符号化装置および符号化方法
JPH1066084A (ja) 映像データ圧縮装置およびその方法