JPH09260034A - 炭素繊維混抄シート発熱体を備えた防水シート及びその製造方法 - Google Patents

炭素繊維混抄シート発熱体を備えた防水シート及びその製造方法

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JPH09260034A
JPH09260034A JP9357696A JP9357696A JPH09260034A JP H09260034 A JPH09260034 A JP H09260034A JP 9357696 A JP9357696 A JP 9357696A JP 9357696 A JP9357696 A JP 9357696A JP H09260034 A JPH09260034 A JP H09260034A
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carbon fiber
heating element
waterproof sheet
paper
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Masami Harada
優身 原田
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Harada Sangyo Co Ltd
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Harada Sangyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 面状発熱体の全面にわたって自動的に均一な
温度分布が得られるとともに、機械的特性や電気的特性
において優れ、埋設することにより路面の融雪、床暖房
等に用いて融雪、暖房効果が十分得られ、発熱性能も優
れている炭素繊維混抄シート発熱体を備えた防水シート
及びその製造方法を提供する。 【構成】 端部に電極5を有する炭素繊維混抄紙2の両
面に防水シート4を積層した炭素繊維混抄発熱シート発
熱体及び防水シート4の上に電極5に端子を有する炭素
繊維混抄紙2を載置し、炭素繊維混抄紙2の表面に防水
シート4を積層した炭素繊維混抄シート発熱体を備えた
防水シートの製造方法を構成したものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、炭素繊維を植物パ
ルプ、特に笹パルプとともに混抄することにより製造す
る炭素繊維混抄発熱シートを介在した防水シート及びそ
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、面状発熱体は、通電により発熱
する組成物を用いたシートからなり、暖房、融雪、凍結
防止、乾燥等のために床材、壁材、道路等に用いられて
いる。その一例として、グラファイト、カーボンブラッ
ク、金属粉等と合成樹脂バインダーとの組成物を用いた
ものがある。
【0003】更に、ニクロム線を用いて融雪用の埋設面
状発熱体を構成し、電気エネルギーにより加熱する方法
も公知である。その他、融雪を目的としたものには、埋
設パイプに通水して灯油、都市ガスを燃焼させて得た温
水を循環させるものもある。
【0004】しかしながら、グラファイト、カーボンブ
ラック、金属粉等と合成樹脂バインダーからなる面状発
熱体は、シート厚が5mm以上になり、重量がかかり道
路等の広い面積を加熱するためにはコストが過大であ
り、発熱効率が低く均一な温度分布が得られない。ま
た、ニクロム線を用いて融雪用の埋設面状発熱体を構成
し、電気エネルギーにより加熱するものは、道路におい
ては路上の車の通行による振動やアスファルトの膨張、
収縮によりニクロム線が変形し損傷、亀裂を生じるおそ
れがある。更に、ニクロム線をできる限り細かい区分で
区切って各区分ごとにサーモスタット等の温度調節部材
を設けなければならない。埋設パイプに通水して灯油、
都市ガスを燃焼させて得た温水を循環させるものも、路
上の車の通行による振動や通水パイプの加熱による膨
張、冷却による収縮からアスファルト層と埋設パイプと
の間にずれを生じ、路面が変形したり亀裂を生じるとい
う欠点がある。
【0005】その対策として、本出願人により、炭素繊
維混抄紙を用いる面状発熱体が提案されている。即ち、
この面状発熱体は、コウゾ、マニラ麻、ミツマタ等から
なる和紙用靭皮繊維と、炭素繊維とを混合し抄紙して形
成されている。炭素繊維としては、フイラメント径6.
8μ、比抵抗20μΩ程度のPAN系炭素繊維を約5〜
15%程度混合したものが用いられる。このような靭皮
繊維を混合して抄出する際には、例えば、トロロアオイ
の根から抽出した粘液を混合する。トロロアオイの根の
粘液は、和紙の「ねり」として使用されているものであ
る。
【0006】このようにして形成された面状発熱体に対
して、矩形の炭素繊維面状発熱体の相対抗する長辺側の
側縁に沿って電極を設け、電極に設けた端子から各々リ
ード線を導出している。このようにして形成される面状
発熱体は、例えば両電極間に100Vの交流電圧を印加
したとき、その面状発熱体に直接触れても人体に重大な
危険を及ぼすことはないが、実際上の電気製品とするに
は、防水、防湿のため、また安全性の見地から、あるい
は発熱体の損傷防止の点から、発熱体の部分及び電極を
含め、たとえは合成樹脂製シートでラミネートするか、
あるいは適宜の合成樹脂の薄板をその表面及び裏面に貼
り、更には、それらの表面にアルミシートを積層するこ
とが行われている。
【0007】この面状発熱体は、混抄されている炭素繊
維に通電することによりその抵抗により発熱するもので
あるが、その炭素繊維は細かく裁断され、トロロアオイ
の根等から抽出した粘液によって相互に直接、あるいは
微妙な間隙をもって電気的に接続されているので、この
部分で温度上昇に応じた高抵抗作用を生じ、発熱の暴走
の発生を防止することができ、面状発熱体の全面にわた
って自動的に均一な温度分布とすることができるもので
ある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、本出願
人により提案されている面状発熱体は、面状発熱体の全
面にわたって自動的に均一な温度分布とすることができ
るものの、発熱体の保護のために設けている合成樹脂製
シートや合成樹脂製の薄板だけでは、埋設用面状発熱体
としては強度等の機械的特性や電気的特性において十分
でなく、面状発熱体としての寿命が短い等の問題点があ
った。
【0009】したがって、本発明は、面状発熱体の全面
にわたって自動的に均一な温度分布が得られるととも
に、機械的特性や電気的特性において優れ、埋設するこ
とにより路面の融雪、床暖房等に用いて融雪、暖房効果
が十分得られ、発熱性能も優れている炭素繊維混抄シー
ト発熱体を備えた防水シート及びその製造方法を提供す
ることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するため、端部に電極を有する炭素繊維混抄紙の両面
に防水シートを積層した炭素繊維混抄発熱シート発熱体
及び防水シートの上に端部に電極を有する炭素繊維混抄
紙を載置し、該炭素繊維混抄紙の表面に防水シートを積
層した炭素繊維混抄シート発熱体を備えた防水シートの
製造方法を構成したものである。
【0011】本発明は、上記のように構成したので、炭
素繊維混抄紙は面全体にわたって自動的に均一な温度分
布を形成され、機械的特性や電気的特性において優れ、
埋設することにより路面の融雪、床暖房等に用いて融
雪、暖房効果が十分得られ、発熱性能も優れ、しかも安
価なものとなる。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の実施例を図面に沿って説
明する。本発明による炭素繊維混抄紙を有する発熱体
は、炭素繊維を混抄するパルプとしては、植物パルプと
して、靱皮繊維を用いることができるが、笹パルプ、特
に、ササ属のチシマザサからのパルプがより適切なこと
が判明した。勿論、同類のいね科に属するオカメザサ属
(オカメザサ)、マダケ属(モウソウチク等)、シホウ
チク属(シホウチク)、ナリヒラダケ属(ナリヒラダケ
等)、トウチク属(トウチク)、カンチク属(カンチ
ク)、ホウライチク属(ホウライチク)、メダケ属(カ
ンザンチク等)、アズマザサ属(アズマザサ等)、ササ
属のミヤコザサ、クマザサ等、スズダケ属(スズダ
ケ)、ヤダケ属(ヤダケ等)、インヨウチク属(インヨ
ウチク)等の笹から得られるパルプも包含される。
【0013】その笹パルプの製造に際しては、図1に示
すように、7月中旬から8月上旬に太さ6mm程度のそ
の年の幼幹を採取し、カッターにより約5cmに裁断
し、乾燥機により乾燥して黒変を防いだ状態で保存す
る。これを取り出しカセイソーダ20%を加えた水で1
〜2時間煮沸する。これを水洗し廃液を洗い流して洗浄
し、次いでこれを手で揉むか、またはビーターを用いて
解繊する。これをフラットスクリーンにより粗大パルプ
を除去し、繊維長3mm程度の精選パルプとする。な
お、必要に応じてこの精選パルプを亜塩素酸ソーダ20
%を加えて加熱漂白し精選パルプを純白とする本晒を行
うか、あるいは市販の漂白剤を用い常温で漂白し精選パ
ルプを淡黄色となる程度の中晒を行う。その後、精選パ
ルプを脱水機で含有水分80%程度になるまで脱水す
る。このパルプを保存するにはこの状態のものを摂氏0
度のもとで1年程度保存することが可能である。また、
これをさらに、水分が20%程度になるまで乾燥させ、
所望の工場等に発送してもよい。
【0014】一方炭素繊維等の繊維の相互固定を行うた
めのサイズ剤としては、カルボキシルメチルセルロー
ス、ポリエチレンオキサイド、アクリル酸ソーダ、ポリ
ビニール系親水性サイズ剤等を用いる。また、ノリウツ
ギ(サビタ)を使用することもできる。そのサイズ剤の
製造に際しては、上記ノリウツギの幹と枝を採取し、皮
をはいで外皮を除き、内皮を裁断する。この裁断内皮を
布袋に入れ一夜水に浸漬し、これを袋に入れ、揉み、粘
液を絞り出して粘液採取を行う。このノリ液は、上記の
原料を炭素繊維とともに混合するに際し、上記パルプ液
2リットルに対して10cc程度の混合比で混合させ
る。
【0015】精選パルプを抄紙するに際しては、図2に
示すように、上記のように精選パルプを所定濃度に調製
しリファイナで叩解する。次いでこのパルプに6mm程
度に切断した繊維長さを有する炭素繊維を7重量%程度
配合しチェストで撹拌する。抄紙する原料は、全体とし
て炭素繊維は6mmカットのものを8.1kg、濃度は
5kg/m3 、笹パルプは121kg程度である。その
後、炭素繊維及びパルプ、更に上記ノリ液その他白水、
分散剤を混合してなる炭素繊維混合笹パルプは、50メ
ッシュの抄紙ワイヤを有する抄紙機において抄紙した。
その後公知のプレス工程、乾燥工程を経て紙厚60μm
程度、坪量30g程度の炭素繊維が混抄された和紙風の
笹紙が抄きあがる。このようにして得られた炭素繊維混
抄紙は、その側部に電極が形成される。この電極として
は、ニッケルメッキ銅の箔を極板とし、これを炭素繊維
混抄紙の両面に張り、ニードルパンチにより内部の炭素
繊維とこの極板とを電気的に一体化する。この電極にニ
ッケルメッキ銅からなる端子をリベットあるいはカシメ
により固定し、ここからリード線を導出する。上記のよ
うに形成される電極部分の厚さは35μm程度である。
【0016】本発明による炭素繊維混抄紙を用いた発熱
体は、上記炭素繊維混抄紙を後に詳述するように、端部
に端子を有する炭素繊維混抄紙の両面に、例えばポリエ
ステル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポプロピレン樹脂、エ
チレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共
重合体等のオレフィン系樹脂、好適にはポリエステル樹
脂からなるシートを被覆し、その両面に防水シートを積
層、接着したものにより構成される。
【0017】防水シートは、不織布又は寒冷紗にアスフ
ァルトを含浸し硬化させたもの、アスファルトを含浸し
た不織布に合成ゴム又は天然ゴムに軟化剤を配合したゴ
ム系粘着剤を被覆したもの等が用いられる。特に、アス
ファルトに対して接着性の良好な材料として、融点が2
00℃以下のもの、例えば、石油樹脂、ゴム、ワック
ス、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニル
アルコール、ポリ酢酸ビニル、エチレンー酢酸ビニル共
重合体、ポリウレタンの中から選択したもの、及びこれ
らの中で2以上選択し混合されたものが好適である。
【0018】不織布は、繊度0.1〜20デニールの熱
可塑性合成繊維からなるものであり、スパンボンドタイ
プのものが好適である。熱可塑性合成繊維としては、ポ
リエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレ
ート、ポリブチレンテレフタレート、共重合ポリエステ
ル等のポリエステル繊維、複合繊維、混合繊維が挙げら
れる。特に、ポリエステル長繊維からなる不織布が好適
である。厚さは通常0.2mm〜2mm程度である。
【0019】アスファルトは、通常のタールピッチから
製造されるものを用いる。粘着剤は、ブチルゴム、天然
ゴムにシリコン樹脂ワニス、メラミン樹脂ワニス、エポ
キシ樹脂ワニス等を混合したものを用いる。また、アス
ファルトにブチルゴム、天然ゴムを配合したものであっ
てもよい。
【0020】図3に示すように、道路に炭素繊維混抄紙
発熱体を備えた防水シートを設置するには、路盤1上に
炭素繊維混抄紙2の両面にポリエステル樹脂からなるシ
ート3を被覆し、その両面に防水シート4を積層、接着
したものに電極5を設置し、その上から、コンクリー
ト、またはアスファルトからなる表面層6を打設する。
【0021】路盤1は、地面、砕石層、コンクリート打
設面、またはアスファルト層等からなる。防水シート4
は、好適には、アスファルトを含浸したポリエステル長
繊維不織布からなり、更にアスファルトにブチルゴムを
配合した粘着層を積層してもよい。炭素繊維混抄紙2
は、例えば両面にポリエステル樹脂からなるシート3を
被覆したものからなり、両端に電極5を設置する。電極
としては、ニッケルメッキ銅の箔を極板とし、これを炭
素繊維混抄紙の両面に銀ペーストを塗布してから張り、
ニードルパンチにより炭素繊維とこの極板とを一体化す
る。この電極にニッケルメッキ銅からなる端子をリベッ
トあるいはカシメにより固定し、ここからリード線を導
出する。ポリエステル樹脂からなるシート3の表面にコ
ンクリート打設面、アスファルト層、土砂等の表面層6
を適宜形成する。
【0022】炭素繊維混抄シートを有する発熱体は、上
記のようにして実際に製作した結果、その抵抗値は、縦
方向37Ω/cm2 、横方向70Ωcm2 であり、抵抗
縦横比は52%となった。またその紙厚は60μmであ
り40μmまで可能であった。上記のようにして製作さ
れる炭素繊維混抄シートを有する発熱体は、道路の融雪
手段に用いられるほか、一般のパネルヒータとして、例
えば床面や壁に埋め込むことにより、室内全体を暖房す
る輻射暖房手段、あるいは結露防止手段として用いるこ
とも可能である。
【0023】
【実施例】次に本発明を実施例により詳述する。 実施例1 直径5μm、6mmに切断した繊維長を有する炭素繊維
を7.1kg、笹パルプ121kg、ノリウツギ1kg
を濃度5kg/m2 の割合で原料を調製し、ビータで1
時間叩解し、50メッシュの抄紙ワイヤを有する抄紙機
で12m/分の抄紙速度で抄紙した。その後、プレス、
乾燥工程を経て0.8m×5000mに巻取機で巻き取
った。その結果、炭素繊維配合率5%、笹パルプ95
%、坪量27g、紙厚60μmの炭素繊維混抄シートを
得た。
【0024】上記炭素繊維混抄紙に電極を設置し、両面
にポリエステルシートを被覆し、電気コードを接続して
炭素繊維混抄シートからなる発熱体を製作した。一方、
アスファルトを含浸したポリエステル長繊維不織布にア
スファルトにブチルゴムを配合した粘着剤を塗布し、厚
さ3.2mm、幅1000mm、長さ10mの寸法にカ
ットし離型紙を貼り合わせて炭素繊維混抄シート発熱体
を備えた防水シートを作成した。
【0025】上記のような防水シートを20mm×20
0mmの試験片に切断し、JIS−A6022に準拠し
て引張強さ(kg/cm)、伸び率(%)を測定した。
また、B型ダンジュラム法により試験片を作成し、JI
S−A6022に準拠して引裂速度200mm/min
により引裂強さ(kg)を測定した。その結果を表1に
示す。
【0026】
【表1】
【0027】上記のような炭素繊維混抄シート発熱体を
備えた防水シートを厚さ50mmのコンクリートブロッ
ク上に載置した後、アファルトを貼着した路面から荷重
(7kg/cm2 )をかけても路面に変形や亀裂が発生
しなく、また炭素繊維混抄シートからなる発熱体に損傷
がなかった。また、防水シートに100V、10Wの電
力を通電したところ、図4に示すような特性を示し、1
0分後にその表面が65℃に達した。
【0028】実施例2 直径5μm、6mmに切断した繊維長を有する炭素繊維
を8.1kg、笹パルプ121kg、ポリビニール系親
水性合成サイズ剤1kgを濃度6kg/m2 の割合で原
料を調製し、その他の条件は実施例1と同様であった。
その結果、炭素繊維配合率7%、坪量27g、紙厚60
μmの炭素繊維混抄紙を得た。次いでその両面に20μ
m厚さのポリエステルシートを積層した炭素繊維混抄シ
ートを有する発熱体を製作した。
【0029】一方、アスファルトを含浸したポリエステ
ル長繊維不織布にアスファルトにブチルゴムを配合した
粘着剤を塗布し、厚さ3.2mm、幅1000mm、長
さ10mの寸法にカットし離型紙を貼り合わせて炭素繊
維混抄シート発熱体を備えた防水シートを作成した。上
記のような防水シートを20mm×200mmの試験片
に切断し、実施例1と同様に引張強さ(kg/cm)、
伸び率(%)及び引裂強さ(kg)を測定した。その結
果を表1に示す。
【0030】上記のような炭素繊維混抄シートを有する
発熱体を備えた防水シートを、厚さ50mmのアスファ
ルトブロック上に載置した後、スファルト(厚さ50m
m)で覆い、転圧、埋設した。路面上の積雪を炭素繊維
混抄シートに通電することにより、路面上の積雪が融雪
するのを確認した。路面から荷重(7kg/cm2 )を
かけても路面にる変形や亀裂が発生しなく、また炭素繊
維混抄シートからなる発熱体に損傷がなかった。また、
防水シートに100V、30Wの電力を通電したとこ
ろ、図4に示すような特性を示し、10分後にその表面
が165℃に達した。
【0031】比較例 アスファルトを含浸したポリエステル長繊維不織布にア
スファルトにブチルゴムを配合した粘着剤を塗布した、
厚さ3.2mmの防水シートにニクロム線を埋設したも
のをアスファルトコンクリート中に埋設した。路面から
荷重(7kg/cm2 )をかけると路面に変形や亀裂が
発生した。またニクロム線からなる発熱体に損傷を生
じ、断線した。また、防水シートに100V、10W、
30Wの電力を通電したところ、図4に示すような特性
を示し、5分後にその表面がそれぞれ40℃、105℃
にしか達しなかった。
【0032】
【発明の効果】本発明は、上記のようにしてなるので、
炭素繊維混抄紙発熱体の使用により面状発熱体の全面に
わたって自動的に均一な温度分布が得られるとともに、
機械的特性や電気的特性において優れ、埋設することに
より路面の融雪、床暖房等に用いて融雪、暖房効果が十
分得られ、発熱性能も優れており、かつ安価な発熱シー
トを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1つの実施例の笹パルプ原料パルプ化
工程を示す工程図である。製造行程の一部を示す工程
図。
【図2】本発明の1つの実施例の抄紙工程を示す工程図
である。
【図3】本発明の炭素繊維混抄シートを有する発熱体を
路盤に埋設した状態を示す断面図である。
【図4】防水シートに100V、10W、30Wの電力
を通電した場合の時間と表面温度との関係を示す特性図
である。
【符号の説明】
1 路盤 2 炭素繊維混抄紙 3 ポリエステルシート 4 防水シート 5 電極 6 表面層

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 端部に電極を有する炭素繊維混抄紙の両
    面に防水シートを積層したことを特徴とする炭素繊維混
    抄発熱シート発熱体。
  2. 【請求項2】 炭素繊維を混抄する繊維を笹パルプとし
    てなる請求項1記載の炭素繊維混抄発熱シート発熱体。
  3. 【請求項3】 防水シートは、アスファルトを含浸した
    不織布からなる請求項1記載の炭素繊維混抄発熱シート
    発熱体。
  4. 【請求項4】 防水シートの上に端部に電極を有する炭
    素繊維混抄紙を載置し、該炭素繊維混抄紙の表面に防水
    シートを積層したことを特徴とする炭素繊維混抄シート
    発熱体を備えた防水シートの製造方法。
  5. 【請求項5】 炭素繊維を混抄する繊維を笹パルプとし
    てなる請求項4記載の炭素繊維混抄発熱シート発熱体を
    備えた防水シートの製造方法。
  6. 【請求項6】 防水シートは、アスファルトを含浸した
    不織布からなる請求項4記載の炭素繊維混抄発熱シート
    発熱体を備えた防水シートの製造方法。
JP9357696A 1996-03-22 1996-03-22 炭素繊維混抄シート発熱体を備えた防水シート及びその製造方法 Pending JPH09260034A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6593555B2 (en) 2000-10-31 2003-07-15 Kyoko Hayashi Heating unit of carbon fiber-mixed sheet
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GB2414910A (en) * 2004-06-05 2005-12-07 John Graham Bryant Integrated heat generating membrane
WO2023169492A1 (zh) * 2022-03-11 2023-09-14 郑州大学 利用碳纤维编织物边角料制备电致热加热片的方法

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