JPH092587A - 液体分配装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 人目を引く液体分配装置を提供する。 【解決手段】 液体分配装置は炭酸水を供給する手段
（２０）と、シロップとしての１以上の飲料を供給する
手段（３、３０）と、水とシロップとを混合する手段
（２３）とを有する。炭酸水とシロップとの混合前に、
シロップサンプルの流れを表示させる。装置は複数の異
なるシロップと、その別個の表示部とを含むこともでき
る。好ましくは、表示部は蛇行経路として屈曲した蛍光
性透明チューブから成る表示分配ライン（２５）の形を
している。表示されたシロップサンプルは、表示後に混
合され分配されるか、リザーバ（３０）へ戻されるか、
または、表示用サンプルとして保持される。装置を通し
てのシロップ及び水の運動はガス圧力により提供され、
順次作動する一連のガス及び流体弁により制御される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は液体分配装置に関
し、特に、炭酸飲料水の如き飲用の液体を分配する販売
機に関する。

【０００２】

【従来の技術】炭酸水と芳香シロップとを分配ノズルに
おいて混合し、カップその他の受液容器に供給するいわ
ゆる「後混合」(post-mix)装置は既知である。このよう
な装置はその作動を完全自動化することができるし、分
配作動（液体放出作動）を手動で制御することもでき
る。いずれの場合も、コイン、疑似コイン(token) 、コ
ードカード等を使用して自動的な作動を行わせない限
り、分配作動は行われない。単一の分配ノズルを使用す
る場合は、複数の芳香飲料（シロップ）のうちから、炭
酸水と混合されるシロップを選択するのが慣行となって
いる。炭酸水は、予め炭酸化しておいてもよいし、また
は、供給源即ちリザーバからの冷水と高圧二酸化炭素ガ
スとを混合する混合弁により、必要時に炭酸化してもよ
い。この型式の大半の液体分配装置（ディスペンサ）の
作動は、飲料を分配するときに遂行される種々の機能が
閉じたキャビネットの内部で行われるので、視覚的に確
認できず、殆ど注意をひかない。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、付近
にいる誰もの注意を引き、見ている者及びその同伴者が
続けて使用したくなるような液体分配装置を提供するこ
とである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明によれば、炭酸水
を供給するための手段と、シロップとしての１以上の飲
料を供給するための手段と、炭酸水とシロップとを混合
するための手段とを有し、混合前に、シロップの流れサ
ンプルを表示することを特徴とする液体分配装置が提供
される。

【０００５】好ましい実施例においては、シロップのサ
ンプルは透明又は半透明のチューブから成る表示分配ラ
インを通して流れる。チューブの表面には、色付きスト
ライプや凹凸パターンの如きマーキングを設けることが
できる。大半の実施例においては、表示分配ラインにイ
ルミネーション（電飾）を施す。チューブは、シロップ
のサンプルが出発地点（供給地点）から受領地点（容器
への注入地点）までチューブに沿って運動する細長い帯
として見えるようにするのに十分な小ささの直径を有す
るべきである。直線状のチューブを使用することができ
るが、好ましい実施例においては、注意を引くために、
チューブをＳ字くねり、ジグザグくねりその他の蛇行経
路とする。背後にイルミネーションを施すことにより及
び（又は）外から見たときに内容物を光学的に拡大させ
るようなチューブ輪郭にすることにより、シロップの流
れが明確に見えるようにすることができる。

【０００６】一般に、表示されているシロップサンプル
はその時点で実際分配されているサンプルではないが、
シロップリザーバから引き出され、随意的には、分配ノ
ズルに達することなくシロップリザーバへ戻されるシロ
ップと同じサンプルである。表示されたシロップサンプ
ルは後の分配サイクルにおいて後に使用される。

【０００７】本発明に係る装置は、飲料水供給源と、高
圧二酸化炭素供給源と、芳香シロップ供給源とを有し、
必要なら、氷供給源をも有する「後混合」型式の既知の
液体分配機構から成る。供給源からの供給物は、適当な
割合で混合され、既知の混合弁により制御されたシロッ
プ濃度及び制御された分配量で、手動式又は自動的にセ
ットされたカップ、ガラスコップその他の容器内へ分配
される。この装置は更に、１以上の表示分配ラインと、
シロップリザーバと、制御されたガス源とから成り、こ
のガス源は、分配装置を作動させたときに、シロップの
サンプルをリザーバから表示分配ラインを通して駆動す
るようになっている。サンプルの流れは出発地点から受
領地点まで目視でき、受領地点で視界から消える。見る
者にとっては、見えたサンプルが分配された飲料である
ような印象を受ける。

【０００８】装置が種々のシロップを供給できる場合
は、混合汚染を防止するために、各シロップのための別
個の表示分配ラインを設ける。別個のラインは美学効果
を高めるために互いに織り混ぜたりクロスさせたりする
とよい。表示分配ラインのイルミネーションは表示サン
プル内の蛍光性物質（例えば、強壮剤内のキニーネ）を
発光させる紫外線源とすることができる。大半の芳香シ
ロップは天然又は合成の着色剤を含んでいるが、派手な
表示を提供するのに十分な量は含まれていない。本発明
の一形態においては、飲料が分配されている間に、明確
に着色された表示用シロップサンプル又は蛍光性の表示
用シロップサンプルが表示ラインを通して導かれる。

【０００９】

【実施例】従来の液体分配装置（図１）は飲料水供給源
１と、高圧二酸化炭素供給源２と、芳香シロップ供給源
３とを有する。飲料水供給源１からの水はフィルタ４を
通して炭酸化ユニット５へ流入し、このユニットにおい
ては、水は高圧二酸化炭素供給源２からのガスと混合さ
れ、ガスが水に吸収される。このようにして形成した炭
酸水は冷却ユニット６を通って水量制御弁７へ流入す
る。芳香シロップ供給源３からのシロップは、ユニット
５からの炭酸水と混合されることなく冷却ユニット６を
通り、シロップ量制御弁８へ流入する。シロップは、弁
手段（図示せず）により制御される供給源２からのガス
圧力により、供給源３から流出せしめられる。

【００１０】飲料を分配したい場合は、弁７、８を開
き、炭酸水及びシロップを開いた混合弁９内へ流入さ
せ、ガラスコップ１０として示す受液容器へ放出させ
る。ユニット５、６及び弁７、８、９の作動は、適当な
制御回路を含む電力源１１により、動力を供給され、制
御される。通常は、コイン、カードその他の担保手段
（図示せず）に基づく許可信号により制御装置が作動し
たときに、冷却した炭酸水とシロップとの混合物である
飲料が分配される。代わりに、手動制御レバー又は制御
押しボタンにより、制御装置を手動で作動させることが
できる。

【００１１】図２に示す本発明に係る流体分配装置の一
形態においては、従来の流体分配装置に必要なすべての
構造のほかに、シロップ供給源３とユニット６との間に
位置する１以上の表示分配ライン１２を設ける。シロッ
プがシロップ供給源３からユニット６へ流れるとき、ラ
イン１２中を通過するシロップが表示される。従って、
分配装置が作動する毎に、ライン１２を通るそれぞれの
シロップサンプルを目視できる。表示されたシロップサ
ンプルは、最終的には、炭酸水と混合され、分配される
が、ライン１２から弁９までの流通経路がかなり長くな
っているので、その分配サイクル中は、表示されたサン
プルは弁９まで到達しない。しかし、見る者にとって
は、表示されたサンプルが分配される飲料であるような
印象を受ける。

【００１２】本発明に係る流体分配装置の詳細を図３に
示す。炭酸水供給源２０は冷却ユニット２２内の冷却パ
イプ２１を介して分配弁２３に接続している。供給源２
０内の水は二酸化炭素ガス源（図示せず）から十分な圧
力を受けた状態に維持され、弁２３が作動したときに、
水が流出できるようになっている。実際には、分配弁２
３は炭酸水と芳香シロップとを混合し分配する混合弁で
あり、これ自体は既知である。

【００１３】分配弁２３を閉じているときは、装置にシ
ロップを充填できる。この充填は２つの方法で行うこと
ができる。第１の方法においては、タンク（図示せず）
からのシロップはシロップ供給制御弁２４を通して装置
へ供給される。シロップは表示ライン２５中を流れ、小
さな保持タンク２７へ流入する。第２の方法において
は、シロップは、弁３３を通るガス供給源からのガス圧
力を利用する逆止め弁３２を介して、シロップ供給リザ
ーバ３０からライン２５へ導かれ、タンク２７に至る。
これは、ライン２５を満たすに十分なシロップがリザー
バ３０内に存在する場合に生じる。リザーバ３０内のシ
ロップの十分な存在量はセンサ３７により決定される。
タンク２７及びリザーバ３０内の残留ガス圧力はガス解
放弁３５、３６により除去できる。弁２４、２９、３
１、３３、３５、３６の開閉を適当に制御することによ
り、シロップのサンプルを分配弁２３へ導き、また、ラ
イン２５を通るように導くことができる。弁２３に到達
したシロップは炭酸水と混合され、分配されるが、ライ
ン２５を通ったシロップのサンプルはタンク２７を介し
てシロップリザーバ３０へ戻される。リザーバ３０内の
シロップの体積（量）は、液体レベルセンサ３７及び主
タンクからのシロップの供給を可能にする適当な制御装
置により、所定の値に維持される。

【００１４】分配弁２３の作動により、制御ユニット３
８へ電気信号が送られ、１以上の表示（ディスプレイ）
装置を作動させる。制御ユニット３８は拡声器３９から
からの音響信号、ＶＤＵ４０からのビデオ信号及び（又
は）イルミネーション装置４１からの照明表示を開始さ
せる。イルミネーション装置はガス放電チューブ又は蛍
光チューブの如き直線状の光源として略示してある。白
熱ランプ、ＬＥＤ又は光学繊維イルミネータの如き他の
イルミネーション装置を使用することもできる。制御ユ
ニット３８への接続は好ましくはワイヤにより行うが、
拡声器３９、ＶＤＵ４０及びイルミネーション装置４１
への接続は光学繊維リンク、ラジオリンク又は赤外リン
クにより行うことができる。

【００１５】種々の方法で分配装置を制御すことができ
るが、好ましい実施例においては、分配弁２３の分配許
可作動により、弁３１を開かせる。弁２３の作動前に、
ライン２５をシロップで満たす。弁３１を通るガス圧力
がライン２５を通してタンク２７へシロップを移動さ
せ、タンク２７内のシロップは逆止め弁２８及びシロッ
プ運動表示を生じさせるシロップ制御弁２９を介してリ
ザーバ３０へ解放される。同時に、弁３３を通るガス圧
力がリザーバ３０からのシロップをパイプ３４を介して
分配弁２３へ移動させ、この分配弁において、シロップ
が炭酸水と混合され、適当な容器へ放出される。

【００１６】タンク２７内のガス圧力は弁３６を開くこ
とによって解放され、タンク内へのシロップの流入を阻
止するような背圧を排除する。弁３６を開けば、シロッ
プの流入に抵抗するガス圧力が消失する。従って、ライ
ンが再度シロップで満たされ、次の分配サイクルに備え
る。

【００１７】好ましい実施例においては、複数個のシロ
ップ供給源のうちから選択されたシロップを分配弁２３
へ供給することができる。単一の炭酸水供給源を使用す
るが、各シロップ供給源は表示ラインをそれぞれ備え、
そのラインを流れているサンプルの色から分配されてい
る飲料の種類を瞬時に確認できる。上述のような分配弁
の作動により駆動される告知及び表示装置もシロップを
特定できる。

【００１８】以上、特定の実施例につき本発明を詳細に
説明したが、本発明の要旨を逸脱することなく、種々の
変形、修正が可能であることは言うまでもない。

【図面の簡単な説明】

【図１】従来の液体分配装置の概略構成図である。

【図２】本発明に係る液体分配装置の概略構成図であ
る。

【図３】本発明に係る液体分配装置の素子及び機能を示
す概略ブロック線図である。

【符号の説明】

１ 飲料水供給源 ２ 二酸化炭素供給源 ３ シロップ供給源 １２ 表示分配ライン ２０ 炭酸水供給源 ２３ 分配弁 ２５ 表示ライン ３０ リザーバ ４１ イルミネーション装置

フロントページの続き (71)出願人 596012777 ＧＢ Ｃｒａｎｅ Ｃｏｕｒｔ，45 Ｓａ ｓｓｏｏｎ Ｒｏａｄ，Ｈｏｎｇ Ｋｏｎ ｇ

Claims (11)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 炭酸水を供給するための手段と、シロッ
   プとしての１以上の飲料を供給するための手段と、炭酸
   水とシロップとを混合するための手段とを有する液体分
   配装置において、 上記の混合前に、シロップのサンプルの流れを表示する
   ことを特徴とする液体分配装置。
2. 【請求項２】 液体分配装置が分配作動を行う毎に、出
   発地点から受領地点までのシロップのサンプルの流れを
   目視でき、上記受領地点でサンプルの流れが視界から消
   えることを特徴とする請求項１の液体分配装置。
3. 【請求項３】 シロップサンプルが、透明又は半分透明
   のチューブから成る表示分配ラインを通して導かれるこ
   とを特徴とする請求項１又は２の液体分配装置。
4. 【請求項４】 上記チューブがマーキング又は凹凸パタ
   ーンを具備することを特徴とする請求項３の液体分配装
   置。
5. 【請求項５】 上記チューブを照明することを特徴とす
   る請求項３又は４の液体分配装置。
6. 【請求項６】 複数のシロップを供給するための手段を
   備え、各シロップのサンプルが別個の上記表示分配ライ
   ンを通して導かれることを特徴とする請求項３ないし５
   のいずれかに記載の液体分配装置。
7. 【請求項７】 上記各チューブが直線経路、又は、Ｓ字
   くねり、ジグザグくねりその他の蛇行経路を有すること
   を特徴とする請求項３ないし６のいずれかに記載の液体
   分配装置。
8. 【請求項８】 後方からのイルミネーション及び（又
   は）内容物を光学的に拡大させるようなチューブ輪郭に
   することにより、シロップの流れが明確に見えるように
   したことを特徴とする請求項３ないし７のいずれかに記
   載の液体分配装置。
9. 【請求項９】 液体分配装置が分配作動を行うとき表示
   されているシロップのサンプルが炭酸水と混合されない
   ことを特徴とする請求項１ないし８のいずれかに記載の
   液体分配装置。
10. 【請求項１０】 上記表示されているシロップサンプル
    が、炭酸水と混合されたシロップと類似又は同一のシロ
    ップサンプルであり、表示後には、混合されることなく
    シロップリザーバへ戻されることを特徴とする請求項８
    の液体分配装置。
11. 【請求項１１】 表示されるシロップサンプルが明確に
    着色された表示用シロップサンプル又は蛍光性の表示用
    シロップサンプルであり、表示ラインを通して導かれる
    だけで分配されないことを特徴とする請求項１ないし１
    ０のいずれかに記載の液体分配装置。