JPH09257893A - 超伝導量子干渉素子 - Google Patents

超伝導量子干渉素子

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JPH09257893A
JPH09257893A JP6270996A JP6270996A JPH09257893A JP H09257893 A JPH09257893 A JP H09257893A JP 6270996 A JP6270996 A JP 6270996A JP 6270996 A JP6270996 A JP 6270996A JP H09257893 A JPH09257893 A JP H09257893A
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JP
Japan
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superconducting
quantum interference
interference device
regulator
superconducting quantum
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Application number
JP6270996A
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English (en)
Inventor
Toru Umezawa
徹 梅澤
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電磁波、圧力、温度の状態が変動する環境下
で高精度に磁界を検出する。 【解決手段】 ジョセフソン接合13を複数個直列に接
続した超伝導レギュレータ12を直流超伝導量子干渉素
子1に並列に接続し、超伝導レギュレータ12の発生す
る一定電圧を直流超伝導量子干渉素子1の適正なバイア
ス電流になるように調整する抵抗器11を、直流超伝導
量子干渉素子1に直列かつ超伝導レギュレータ12に並
列接続することで、バイアスケーブルに混入する電磁波
による電流が、直流超伝導量子干渉素子1に流れ込むこ
とを防ぎ、磁気シールドの外でも高感度に磁界検出でき
るようにしたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は屋外および電磁
波、温度、気圧の変動する環境下で使用する超伝導量子
干渉素子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図10は従来の超伝導量子干渉素子を動
作させる構成を示すものであり、1は直流超伝導量子干
渉素子、2はDCバイアス電源、3はバイアスケーブ
ル、4はセンサ出力ケーブル、5は冷却用デュワ、6は
磁界検出用駆動回路、7は磁力計出力、8は超伝導量子
干渉素子1に入射する外部磁界である。また、図10内
の破線枠は9が動作時低温領域、10が動作時室温領域
を示す。
【0003】DCバイアス電源2からバイアスケーブル
3を通して直流超伝導量子干渉素子1に適切なDCバイ
アス電流を供給することにより、センサ出力ケーブル4
に電圧が発生する。この状態で超伝導量子干渉素子1は
外部磁界8に対して図11に示す電圧をセンサ出力ケー
ブル4に出力する。以下に図11の特性をΦ−V特性と
称する。センサ出力ケーブル4に発生する電圧は周知の
技術である例えばフラックスロックドループ等の磁界検
出用駆動回路6により磁界として検出され、磁力計出力
7に出力される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】直流超伝導量子干渉素
子1を磁気シールドの外で使用すると、放送波等の電磁
波がバイアスケーブル3に混入する。混入した電磁波は
電流の形で直流超伝導量子干渉素子1に印加される。そ
の結果、図11に示す正常なΦ−V特性は縦方向に圧縮
され、かつ山谷の位置が横方向にずれ、図12に示すよ
うなΦ−V特性になる。磁界検出用駆動回路6は図11
のΦ−V特性を想定して磁界を検出しているため、想定
と異なる図12のΦ−V特性に対しては、(1)縦方向
の圧縮は検出磁界のS/Nの悪化、(2)横方向のずれ
は検出磁界の真値からのずれとなる。また、これを避け
るために、DCバイアス電源2を超伝導量子干渉素子1
の出来るだけ近くに設置し、バイアスケーブル3を短く
する方法が考えられるが、動作時低温領域9と動作時室
温領域10の間には、熱を遮断するための冷却用デュワ
5の壁面があり、ある程度の間隔が必ずあいてしまい、
また、DCバイアス電源2は低温では動作しないため冷
却用デュワ5内部に設置する事ができず、その結果、バ
イアスケーブル3を十分短くすることができない。従っ
て、従来の直流超伝導量子干渉素子1は磁気シールドの
外で使用すると、その感度が著しく悪化し、かつ正確な
磁界を示さないという問題点があった。
【0005】直流超伝導量子干渉素子1の温度が磁力計
動作中に変化する。このような事例は、例えば液体ヘリ
ウムで直流超伝導量子干渉素子1を冷却し測定している
ときに、外部の気圧が変化し、従って液体ヘリウムの沸
点が変化する場合や、クーラーで超伝導量子干渉素子を
冷却しているときに外部温度環境の変化により、装置内
への熱侵入量が変化した場合に起こりうる。これに対
し、DCバイアス電源2より設定されているバイアス電
流値は、バイアス電流値設定時の直流超伝導量子干渉素
子1の温度に対して最適化されており、従って、変化し
た温度に対しては最適化されていない。その結果とし
て、Φ−V特性でゃ縦方向に圧縮され、図13に示す形
状になる。磁界検出用駆動回路6は図11のΦ−V特性
を想定して磁界を検出しているため、想定と異なる図1
3のΦ−V特性に対しては、検出磁界のS/Nの悪化と
なって現れる。従って、温度、圧力の変化する環境下で
超伝導量子干渉素子を使用すると、感度が著しく悪化す
るか、もしくはその都度、DCバイアス電源の出力を再
調整する必要があるという問題点があった。
【0006】この発明は、このような問題点を解決する
ためになされたものであり、電磁波環境、温度環境、気
圧環境の変化する環境下でも正確でかつ感度が悪化しな
い超伝導量子干渉素子を得ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】第1の発明の超伝導量子
干渉素子は、ジョセフソン接合を複数個直列に接続した
超伝導レギュレータを直流超伝導量子干渉素子に並列に
接続し、超伝導レギュレータの発生する一定電圧を直流
超伝導量子干渉素子の適正なバイアス電流になるように
調整する抵抗器を、直流超伝導量子干渉素子に直列かつ
超伝導レギュレータに並列の接続することで、バイアス
ケーブルに混入する電磁波による電流が、直流超伝導量
子干渉素子に流れ込むことを防ぎ、磁気シールドの外で
も高感度に磁界検出ができるようにしたものである。
【0008】第2の発明の超伝導量子干渉素子は、臨界
電流値を意図的に異ならせたジョセフソン接合を複数個
直列に接続した超伝導レギュレータを、直流超伝導量子
干渉素子並列に接続し、抵抗器を直流超伝導量子干渉素
子に直列かつ超伝導レギュレータに並列の接続し、超伝
導レギュレータに流れる電流を調整して、直流超伝導量
子干渉素子に流れるバイアス電流を最適化することで、
バイアスケーブルに混入する電磁波による電流が、直流
超伝導量子干渉素子に流れ込むことを防ぎ、磁気シール
ドの外でも高感度に磁界検出ができるようにしたもので
ある。
【0009】第3の発明の超伝導量子干渉素子は、実施
の形態1および実施の形態2の超伝導レギュレータのジ
ョセフソン接合と直流超伝導量子干渉素子のジョセフソ
ン接合を同一の基板上で同時に製作する事により、超伝
導レギュレータのジョセフソン接合と直流超伝導量子干
渉素子のジョセフソン接合の温度特性を同一にする事
で、低温動作領域の温度が変化しても常に最適なバイア
ス電流が直流超伝導量子干渉素子に流れるようにして、
温度、圧力の変化する環境下でも高感度に磁界検出がで
きるようにしたものである。
【0010】第4の発明は、第1の発明および第3の発
明の超伝導量子干渉素子に印加するバイアス電流の設定
を、記録装置と制御装置と発振器と磁界印加コイルと電
流計を用いて自動的に最適化できるようにしたものであ
る。
【0011】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.図1はこの発明による超伝導量子干渉素
子の実施の形態1を示すものである。なお、図1中で1
は上記従来装置と全く同じものである。また、11は抵
抗器、12の破線内は超伝導レギュレータ、13はジョ
セフソン接合、14は構成全体を含めた超伝導量子干渉
素子である。
【0012】図2は超伝導レギュレータ12を構成する
1つのジョセフソン接合13に流れる電流Ijとそのと
きにジョセフソン接合13の両端に発生する電圧Vjと
の関係の模式図である。ただし、図2の特性はジョセフ
ソン接合13の性質より、Ijを一度臨界電流Ic以上
流してから、0電圧に戻すときに得られる波形である。
図2によると、ジョセフソン接合13は電圧Vj=ΔV
において、電流Ijが0から臨界電流Icまで変化して
もほとんど電圧変化を起こさない。ただし、ΔVは接合
を特徴付ける定数である。
【0013】超伝導レギュレータ12はジョセフソン接
合13を複数個直列に接続したものである。仮にn個を
直列に接続すると、超伝導レギュレータ12の両端の電
圧Vrは図2のΔVがn×ΔVに置き換わったものとな
る。超伝導レギュレータ12に臨界電流Icの2分の1
程度の電流を流すと、n×ΔVの電圧が発生し、かつ、
この点から±Ic/2程度の電流の変化が起こっても、
電圧n×ΔVはほとんど変化しない。
【0014】超伝導レギュレータ12と並列に接続され
ている2つの抵抗器11と直流超伝導量子干渉素子1の
直列回路には電圧n×ΔVがかかる。2つの抵抗器11
と直流超伝導量子干渉素子1のインピーダンスの合計を
Rとすると、直流超伝導量子干渉素子1にはIb=n×
ΔV/Rなる電流が流れる。従って、Ibが図11のΦ
−V特性が得られる電流値と一致するように、あらかじ
めジョセフソン接合13の数nと、ジョセフソン接合1
3の1個あたりのΔVと、2つの抵抗器11と直流超伝
導量子干渉素子1のインピーダンスの合計Rを設定して
おく。
【0015】図3に超伝導量子干渉素子14を駆動させ
る構成を示す。なお、図3中で、2から10は上記従来
装置を同一のものである。はじめに、DCバイアス電源
2よりジョセフソン接合13の臨界電流Ic以上電流を
流す。次に、DCバイアス電源2の供給電流をジョセフ
ソン接合13の臨界電流Icの2分の1程度に減少させ
る。これにより、超伝導量子干渉素子14は上記の駆動
条件を満たすので、図11のΦ−V特性を示す。従っ
て、従来の技術どおり磁界検出用駆動回路6により磁力
計出力7を出力する。
【0016】次に電磁波による外乱が入った場合を考え
る。磁界検出中にバイアスケーブル3に電磁波が印加さ
れるとする。電磁波は電流となり、バイアスケーブル3
を経由して、超伝導量子干渉素子14に流れ込む。この
際、電流の振幅が±Ic/2の範囲内であれば、上記の
超伝導レギュレータ12の特性により、超伝導レギュレ
ータ12の両端の電圧は変化せず、従って直流超伝導量
子干渉素子1に流れる電流は変化しない。従って、図1
1に示すΦ−V特性が維持できるので、検出磁界に精度
および感度の劣化は起こらない。
【0017】実施の形態2.図4はこの発明による超伝
導量子干渉素子の実施の形態2を示すものである。な
お、図4において、1は上記従来装置と全く同じもので
ある。また、15は抵抗器、16の破線内は超伝導レギ
ュレータ、17はジョセフソン接合a、18はジョセフ
ソン接合a17より大きな臨界電流値をもつジョセフソ
ン接合b、19は構成全体を含めた超伝導量子干渉素子
である。
【0018】図5は超伝導レギュレータ16に流れる電
流Ijとそのときに両端に発生する電圧Vjとの関係の
模式図である。ここで図5中で経路1は電流Ijをジョ
セフソン接合a17の臨界電流以上、ジョセフソン接合
b18の臨界電流未満まで流してから、0まで減衰させ
た場合のものである。また、図5中で経路2は電流Ij
をジョセフソン接合b18の臨界電流以上まで流してか
ら、0まで減衰させた場合のものである。超伝導レギュ
レータ16は経路1および経路2で各々、電圧Vj=Δ
V、及びVj=2×ΔVにおいて、電流Ijが0から臨
界電流Icまで変化してもほとんど電圧変化を起こさな
い。ただし、ΔVは接合を特徴付ける定数である。経路
1と経路2の差から判るように、超伝導レギュレータ1
6は、はじめに印加する電流Ijの最大値に依存した出
力を示す。従って、超伝導レギュレータ16の残りのジ
ョセフソン接合の臨界電流が全て異なるように設計し、
初期に超伝導レギュレータ16に流す電流値を調整する
ことにより、超伝導レギュレータの16の両端に発生す
る電圧をΔV単位で変化させることが可能となる。
【0019】図6に超伝導量子干渉素子19を駆動させ
る構成を示す。なお、図6中で、2から10は上記従来
装置と同一のものである。はじめに、DCバイアス電源
2より、超伝導レギュレータ16に電流を流す。電流値
はnを正の整数として、超伝導レギュレータ16を構成
するジョセフソン接続のうちn番目に小さい臨界電流値
をもつジョセフソン接合とn+1番目に小さい臨界電流
値を持つジョセフソン接合の臨界電流値の中間の値に電
流を流す。次に、DCバイアス電源2の供給電流を上記
で流した電流の2分の1程度に減少させる。これによ
り、得られるΦ−V特性の縦方向の振幅を計測する。上
記の操作をnを1からはじめて、徐々に大きくしてい
き、Φ−V特性の縦方向の振幅が最大になるnの値mを
見つけるまで繰り返す。次に、DCバイアス電源2の電
流値を0以下にした後、ジョセフソン接合のうちm番目
に小さい臨界電流値をもつジョセフソン接合とm+1番
目に小さい臨界電流値を持つジョセフソン接合の臨界電
流値の中間の値の電流を流した後、DCバイアス電源2
の供給電流を上記で流した電流の2分の1程度に減少さ
せる。以上の操作により超伝導量子干渉素子19は図1
1のΦ−V特性を示す。従って、従来の技術どおり磁界
検出用駆動回路6により磁力計出力7を出力する。
【0020】次に電磁波による外乱が入った場合を考え
る。磁界検出中にバイアスケーブル3に電磁波が印加さ
れるとする。電磁波は電流となり、バイアスケーブル3
を経由して、超伝導量子干渉素子16に流れ込む。この
際、電流の振幅が、超伝導レギュレータ16を構成する
ジョセフソン接合のうち最小の臨界電流値を持つジョセ
フソン接合の臨界電流値Icに対して、±Ic/2の範
囲内であれば、上記の超伝導レギュレータ16の特性に
より、超伝導レギュレータ16の両端の電圧は変化せ
ず、従って直流超伝導量子干渉素子1に流れる電流は変
化しない。従って、図11に示すΦ−V特性が維持でき
るので、検出磁界に精度および感度の劣化は起こらな
い。
【0021】実施の形態3.図7はこの発明による超伝
導量子干渉素子の実施の形態3を示すものである。な
お、図7中で1は上記従来装置と全く同じものである。
また、20は抵抗器である。また、21の破線内は超伝
導レギュレータであり実施の形態1の超伝導レギュレー
タ12もしくは実施の形態2の超伝導レギュレータ16
のいずれかの構造を有する。また、22は超伝導レギュ
レータのジョセフソン接合、23は直流超伝導量子干渉
素子1のジョセフソン接合、24は構成全体を含めた超
伝導量子干渉素子である。
【0022】超伝導量子干渉素子24のの製作過程にお
いて、ジョセフソン接合22とジョセフソン接合23を
同一のウエハー上に同時に製作する。ジョセフソン接合
の温度に対する諸特性の依存性は、接合の膜質等の製作
条件に左右されるので、同一ウエハー上で同時に製作す
る事で、両者の臨界電流値に同一の温度特性を持たせる
ことができる。
【0023】超伝導量子干渉素子24を図3の超伝導量
子干渉素子14または図6の超伝導量子干渉素子16と
置き換えて動作させる。なお、動作方法については実施
の形態1、または実施の形態2と同一である。
【0024】超伝導量子干渉素子24の動作時の直流超
伝導量子干渉素子1に流れるバイアス電流Ibは、超伝
導レギュレータ21の発生する電圧Vrと、2つの抵抗
器20と直流超伝導量子干渉素子1の合計のインピーダ
ンスRとにより、Ib=Vr/Rで表され、かつ、この
条件が、満たされていれば、直流超伝導量子干渉素子2
4は、感度の劣化を起こさない。
【0025】超伝導量子干渉素子24を使用した磁界検
出中に超伝導量子干渉素子24の温度が変化する場合を
考える。このような事例は、例えば液体ヘリウムで超伝
導量子干渉素子24を冷却して使用している際に、外部
の気圧が変化して、液体ヘリウムの沸点が変化した場合
や、クーラーで冷却している場合に、外部の熱的環境が
変化してデュワへの熱侵入量が変化した場合に起こりう
る。この場合、直流超伝導量子干渉素子1の駆動に必要
な電流バイアス値Ibはジョセフソン接合23の温度特
性に依存する。この温度変化の係数をaとし、従って、
直流超伝導量子干渉素子1に対してはa×Ibの電流が
適正なバイアス電流値となる。これに対して、超伝導レ
ギュレータ21の発生する電圧Vrは同じくジョセフソ
ン接合22の温度特性に依存する。この温度変化の係数
をbとし、従って、超伝導レギュレータ21の発生する
電圧はb×Vrとなる。ここで、ジョセフソン接合22
とジョセフソン接合23は同一ウエハー上で同時に製作
しているので、温度係数aとbは一致する。従って、直
流超伝導量子干渉素子1を最適に動作させるバイアス電
流がIbからa×Ibに変化するが、同時に、超伝導レ
ギュレータ21が供給するバイアス電流もVr/Rから
b×Vr/R=a×Vr/R=a×Ibとなる。従っ
て、超伝導量子干渉素子24の温度が変化しても、直流
超伝導量子干渉素子1の必要とするバイアス電流値は、
超伝導レギュレータ21の供給するバイアス電流値と一
致する。以上により、圧力、温度が変化しても、超伝導
レギュレータ21は直流超伝導量子干渉素子1に対し
て、つねに最適なバイアス電流を供給する。
【0026】実施の形態4.図8はこの発明による超伝
導量子干渉素子の実施の形態4を示すものである。な
お、図8中で1は上記従来装置と全く同じものである。
また、図8中で2〜10および12,14は上記実施の
形態1と全く同じものである。また、25は電流計、2
6は記録装置、27は発振器、28は磁界印加コイル、
29は制御装置である。
【0027】はじめに制御装置29よりDCバイアス電
源2へ指令を出し、DCバイアス電源2に超伝導量子干
渉素子14の臨界電流以上の電流を流させる。次に、制
御装置29より発振器27を指令を出し、発振器に周期
T、振幅が1磁束量子以上の磁界印加コイル28を経由
して超伝導量子干渉素子14に印加する。次に、制御装
置29より記録装置26へ指令を出し超伝導量子干渉素
子14の出力電圧と電流計25の出力の記録を開始す
る。次に、制御装置29よりDCバイアス電源2へ指令
を出し、発振器の発振の周期よりも十分長い時間をかけ
て、DCバイアス電源2の発生電流をゆっくり0にす
る。次に制御装置29より記録装置26および発振器2
7へ指令を出し、超伝導量子干渉素子14の出力電圧と
電流計25の出力の記録を停止し、かつ磁界の印加を止
める。次に、制御装置29において、記録装置26の記
録結果を発振器27の周期Tで分割し、各々の分割デー
タの中の超伝導量子干渉素子14の出力電圧の最大値と
最小値の差を算出する。上記操作で得られる最大値と最
小値の差と記録された電流計25の出力は図9に示す形
状を示す。次に、制御装置29で図9の急峻な切り立ち
の部分の電流値Isを算出する。次に、制御装置29か
らDCバイアス電源2に指令を出し、超伝導量子干渉素
子14の臨界電流以上の電流を流させたのち、上記で算
出したIsの2分の1の電流まで減少させその値で固定
する。
【0028】以上の制御装置29の働きにより、超伝導
量子干渉素子14に流れるバイアス電流が最適化され、
従って超伝導量子干渉素子14を自動的に動作状態にす
ることができる。
【0029】
【発明の効果】第1の発明によれば、電磁波環境の悪い
磁気シールドの外でも感度劣化が無く、高精度な磁界検
出が可能となる。
【0030】第2の発明によれば、直流超伝導量子干渉
素子へのバイアス電流を外部から調整することができか
つ、電磁波環境の悪い磁気シールドの外でも感度劣化が
無く、高精度な磁界検出が可能となる。
【0031】第3の発明によれば、圧力、温度の変化す
る環境下でも感度劣化が無く、高精度な磁界検出が可能
となる。
【0032】第4の発明によれば、この第1および第3
発明の超伝導量子干渉素子のバイアス電流を自動的に最
適化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1の構成を示す図であ
る。
【図2】 ジョセフソン接合の電流電圧特性を示す図で
ある。
【図3】 この発明の実施の形態1を駆動させるための
構成を示す図である。
【図4】 この発明の実施の形態2の構成を示す図であ
る。
【図5】 超伝導レギュレータ16の電流電圧特性を示
す図である。
【図6】 この発明の実施の形態2を駆動させるための
構成を示す図である。
【図7】 この発明の実施の形態3の構成を示す図であ
る。
【図8】 この発明の実施の形態4の構成を示す図であ
る。
【図9】 電流計の出力と出力電圧の最大値と最小値の
差の関係を示す図である。
【図10】 従来の超伝導量子干渉素子を駆動させるた
めの構成を示す図である。
【図11】 正常な状態のΦ−V特性を示す図である。
【図12】 電磁波の影響を受けたΦ−V特性を示す図
である。
【図13】 温度が変化した場合のΦ−V特性を示す図
である。
【符号の説明】
1 直流超伝導量子干渉素子、2 DCバイアス電源、
3 バイアスケーブル、4 センサ出力ケーブル、5
冷却用デュワ、6 磁界検出用駆動回路、7検出磁界、
8 外部磁界、9 動作時低温領域、10 動作時室温
領域、11抵抗器、12 超伝導レギュレータ、13
ジョセフソン接合、14 超伝導量子干渉素子、15
抵抗器、16 超伝導レギュレータ、17 ジョセフソ
ン接合a、18 ジョセフソン接合b、19 超伝導量
子干渉素子、20 抵抗器、21 超伝導レギュレー
タ、22 超伝導レギュレータのジョセフソン接合、2
3 直流超伝導量子干渉素子のジョセフソン接合、24
超伝導量子干渉素子、25 電流計、26 記録装
置、27 発振器、28 磁界印加コイル、29制御装
置。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 DCバイアス電流を印加して使用する超
    伝導量子干渉素子において、一定の臨界電流値を示すジ
    ョセフソン接合を複数個直列に接続した超伝導レギュレ
    ータと、上記超伝導レギュレータと並列に接続された磁
    界検出用の直流超伝導量子干渉素子と、上記超伝導レギ
    ュレータに並列でありかつ磁界検出用の直流超伝導量子
    干渉素子に直列に接続された電流制御用の抵抗器とを備
    えたことを特徴とする超伝導量子干渉素子。
  2. 【請求項2】 DCバイアス電流を印加して使用する超
    伝導量子干渉素子において、各々がわずかに異なる臨界
    電流値を示すジョセフソン接合を複数個直列に接続した
    超伝導レギュレータと、上記超伝導レギュレータと並列
    に接続された磁界検出用の直流超伝導量子干渉素子と、
    上記超伝導レギュレータに並列でありかつ磁界検出用の
    直流超伝導量子干渉素子に直列に接続された電流制御用
    の抵抗器とを備えたことを特徴とする超伝導量子干渉素
    子。
  3. 【請求項3】 DCバイアス電流を印加して使用する超
    伝導量子干渉素子において、各々がわずかに異なる臨界
    電流値を示すジョセフソン接合を複数個直列に接続した
    超伝導レギュレータと、上記超伝導レギュレータと並列
    に接続されかつ上記超伝導レギュレータのジョセフソン
    接合と温度特性を同一にしたジョセフソン接合を有する
    磁界検出用の直流超伝導量子干渉素子と、上記超伝導レ
    ギュレータに並列でありかつ磁界検出用の直流超伝導量
    子干渉素子に直列に接続された電流制御用の抵抗器とを
    備えたことを特徴とする超伝導量子干渉素子。
  4. 【請求項4】 DCバイアス電流を印加して使用する超
    伝導量子干渉素子において、一定の臨界電流値を示すジ
    ョセフソン接合を複数個直列に接続した超伝導レギュレ
    ータと、上記超伝導レギュレータと並列に接続された磁
    界検出用の直流超伝導量子干渉素子と、上記超伝導レギ
    ュレータと並列でありかつ磁界検出用の直流超伝導量子
    干渉素子に直列に接続された電流制御用の抵抗器と、上
    記の回路全体に流れるバイアス電流を計測する電流計
    と、電流計の計測値と直流超伝導量子干渉素子の出力電
    圧を同時に記録する記録装置と、直流超伝導量子干渉素
    子に磁界を印加する磁界印加用コイルと、磁界印加コイ
    ルに電流を流す発振器と、記録装置の出力を処理してD
    Cバイアス電源を制御する制御装置とを備えたことを特
    徴とする超伝導量子干渉素子。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007017248A (ja) * 2005-07-07 2007-01-25 Yokogawa Electric Corp Squidセンサ装置
WO2015183535A1 (en) * 2014-05-29 2015-12-03 Northrop Grumman Systems Corporation Hybrid quantum circuit assembly

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