JPH09257379A - 空調設備およびその運転方法 - Google Patents

空調設備およびその運転方法

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JPH09257379A
JPH09257379A JP9617996A JP9617996A JPH09257379A JP H09257379 A JPH09257379 A JP H09257379A JP 9617996 A JP9617996 A JP 9617996A JP 9617996 A JP9617996 A JP 9617996A JP H09257379 A JPH09257379 A JP H09257379A
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JP
Japan
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tower
circuit
heat
antifreeze liquid
heating
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JP9617996A
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Atsushi Takahashi
惇 高橋
Koichi Nishimura
浩一 西村
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Takasago Thermal Engineering Co Ltd
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Takasago Thermal Engineering Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ヒーティングタワーを利用した空調設備にお
ける不凍液の濃縮を専用の濃縮装置などを用いずに行う
ことができ、冬期でも簡単に冷水を作ることのできる手
段を提供する。 【解決手段】 建物の熱負荷を処理するヒートポンプ2
の蒸発器16とヒーティングタワー1との間で不凍液を
循環させる回路3、4を形成し、蒸発器16で冷却され
た不凍液をヒーティングタワー1で外気と熱交換して昇
温させる空調設備において、回路3、4を流れる不凍液
の一部を取り出してその取り出した不凍液を密閉式冷却
塔50に導入する回路40、41を設けたことを特徴と
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は空調設備に関し、特
に、建物の熱負荷を処理するヒートポンプの蒸発器とヒ
ーティングタワーとの間に不凍液の循環回路を形成し、
蒸発器で冷却された不凍液をヒーティングタワーで外気
と熱交換して昇温させるように構成された空調設備に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】ヒートポンプの水側熱交換器に熱源水を
循環させ、冷房時にはこの水側熱交換器を凝縮器、暖房
時には蒸発器として機能させることによって冷暖房を行
ういわゆる空調設備は、従来より普及している。この設
備では、冷房運転時には加温された熱源水を冷却塔で放
熱し、暖房運転時には冷却された熱源水を別の熱源で加
熱するのが通常である。この空調設備は、例えば蓄熱水
槽などを用いれば冷熱または温熱を蓄熱できるという利
点があり、また冷房運転では冷却塔で放熱すればよいの
で合理的でもある。更に、冷房運転を実施すると同時
に、この冷房運転で使用する冷却塔(クーリングタワ
ー)を暖房運転ではヒーティングタワーとして機能させ
てヒートポンプを稼働する方法が提案されている。即
ち、冷房運転ではヒートポンプで加温された熱源水を冷
却塔に散布して外気に放熱し、暖房運転ではヒートポン
プで冷却された不凍液をヒーティングタワーに散布して
外気から採熱する方法である。
【0003】この場合は、暖房運転時期では外気温度が
一般に低いので、この低温の外気から採熱するには、ヒ
ーティングタワーに散布する不凍液はこの外気温度より
さらに低温にすることが必要であり、零度℃以下となる
ことも多い。従って、この熱源液は零度℃以下でも凍ら
ない液体(不凍液)を使用することになる。かような不
凍液としては、例えば冷凍機で零度℃以下の冷水を製造
する場合の不凍液と同種のもの、例えばエチレングリコ
ール、プロピレングリコール、塩化カルシウム等を溶解
した水溶液などを使用することになるが、エチレングリ
コールが適すると考えられる。この方式ではヒートポン
プとヒーティングタワーを設備することにより低温の外
気から熱エネルギーを回収することができ、暖房能力の
低下等の不具合を改善できる。なお、この方式では、夏
期や中間期の冷房運転シーズンでは不凍液を使用する必
要はないので、冷房シーズンでは通常の冷却水を使用
し、不凍液の使用は冬期の暖房運転シーズンだけに限ら
れる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】冷房シーズンで使用す
る冷却塔は外気と直接気液接触させる開放式のものが効
率がよいので普通にはこれが採用されている。ところ
が、開放式のヒーティングタワーでは不凍液と外気が直
接接触するため、外気条件によって不凍液の濃縮や希釈
が生ずる。特に冬期は、例えば零度℃以下に冷却した不
凍液を低温の外気に直接接触させて外気温度近傍まで加
熱することが行われるが、その際、不凍液中に外気中の
水分が移行し、不凍液の濃度が徐々に低くなるという現
象が生ずる。そして、不凍液濃度が低くなると不凍液の
凝固点が高くなり、凍結トラブルを惹起する。また、不
凍液の防食効果が低下し、腐食、腐敗が起こる。悪臭の
発生源にもなるという問題がある。逆に、高濃度の不凍
液はその動粘性が急激に増加するので必要以上の高濃度
で運転をすると熱源水のポンプ等の搬送動力が増加し、
余計なランニングコストがかかるという問題がある。ま
た、ヒートポンプのCOPも低下する。
【0005】不凍液が濃縮された場合は、給水すること
で簡単に希釈できる。しかし、不凍液の濃度が低下した
場合は、不凍液を加熱して冷却塔に散布するなどの方法
で濃縮する必要がある。この濃縮を行うために、ヒート
ポンプの運転停止時にヒーティングタワーにおいて加熱
した不凍液を散布することで不凍液の濃縮を行う方法が
特公平5−10578号などに開示されている。しかし
ながら、従来のものは何れも不凍液を濃縮するためだけ
に用いられる専用の濃縮装置(例えば、前記特公平5−
10578号についていえばヒーティングタワー)が必
要であった。また、これら特公平5−10578号など
の空調設備において冬期に冷水を作る場合は、別途新し
い冷却器を設ける必要があった。
【0006】本発明の目的は、ヒーティングタワーを利
用した空調設備における不凍液の濃縮を専用の濃縮装置
などを用いずに行うことができ、冬期でも簡単に冷水を
作ることのできる手段を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、建物
の熱負荷を処理するヒートポンプの蒸発器とヒーティン
グタワーとの間で不凍液を循環させる回路を形成し、蒸
発器で冷却された不凍液をヒーティングタワーで外気と
熱交換して昇温させる空調設備において、前記回路を流
れる不凍液の一部を取り出してその取り出した不凍液を
密閉式冷却塔に導入する回路を設けたことを特徴とす
る。
【0008】この請求項1の空調設備において前記密閉
式冷却塔は、例えば請求項2に記載したように、処理流
体を流通させる密閉回路の表面に不凍液を散布すること
により処理流体と不凍液とを熱交換させるように構成さ
れている。
【0009】そして、請求項3の発明は、この請求項2
の空調設備の運転方法であって、前記密閉式冷却塔の密
閉回路に加熱流体を流通させ、該密閉回路の表面に不凍
液を散布することにより不凍液を加熱して濃縮させるこ
とを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施の形
態を図面に基づいて説明する。図1、2は、何れも本発
明の実施の形態にかかる空調設備のシステム構成を示す
系統図であり、図1は夏期における運転状態、図2は冬
期における運転状態を示している。
【0011】開放型のタワー1とヒートポンプ装置2の
間で熱媒としての冷却水または不凍液を循環させる回路
3、4が形成されている。タワー1は、図1に示す夏期
の運転状態では熱媒としての冷却水を冷却する冷却塔1
として稼働し、図2に示す冬期の運転状態では熱媒とし
ての不凍液を昇温させるヒーティングタワー1として稼
働する。
【0012】タワー1内には空気が通過する充填物層5
が設けられ、この充填物層5に向かって上方から熱媒を
散布できるように散布装置6が設置されている。塔頂に
は送風機7が配置され、この送風機7の稼働により塔内
に吸引された外気が充填物層5を上方に向かって通過
し、その際に散布装置6から散布された熱媒と気液接触
して熱媒を冷却または昇温させた後、塔上部に排気され
る。こうして充填物層5において外気で冷却または昇温
された熱媒は塔底部の水槽8に蓄えられる。
【0013】回路3はポンプ10を備えており、このポ
ンプ10の稼働によって塔底部の水槽8に蓄えられた熱
媒を回路3を介してヒートポンプ装置2に供給し、ヒー
トポンプ装置2にて冷熱またを温熱を放出した熱媒は回
路4を介してタワー1の散布装置6に戻される。なお、
ポンプ10の上流側と下流側との間で回路3を流れる熱
媒の濃度測定を行うことができる。
【0014】ヒートポンプ装置2は、建物の熱負荷を処
理するべく建物の適宜箇所に設置されている。図1、2
では、ヒートポンプ装置2を一台のみ示しているが、ヒ
ートポンプ装置2は建物の複数箇所に設置されているの
が一般的であり、それら複数のヒートポンプ装置2のそ
れぞれに対してタワー1の水槽8に蓄えた熱媒を回路
3、4によって循環させることができる。ヒートポンプ
装置2は、凝縮器15、蒸発器16、凝縮器17を備え
ており、凝縮器15と蒸発器16との間、および蒸発器
16と凝縮器17との間において熱のやり取りを行うヒ
ートポンプがそれぞれ構成される。これら凝縮器15、
蒸発器16、凝縮器17は、コイル18、19、20を
それぞれ備えている。
【0015】そして、図1に示す夏期の冷房運転時には
凝縮器15のコイル18の両端に設けられている弁2
1、22が開かれ、コイル18内には熱媒としての冷却
水が回路3を介して導入される。こうして、コイル18
内を流れて冷熱を奪われた冷却水は、回路4を介してタ
ワー1の散布装置6に戻る。同様に夏期の冷房運転時に
は弁23、24が開かれて、蒸発器16のコイル19に
は建物の熱負荷で高温となった冷水が回路25を経て導
入される。こうして、コイル19内を流れて冷却された
冷水が、回路26から建物の負荷側に供給される。な
お、夏期は、後述するバイパス回路32、33の弁3
0、31および後述する回路37、38の弁35、36
は何れも閉じておく。
【0016】一方、図2に示す冬期の暖房運転時には弁
30、31が開かれ、蒸発器16のコイル19には熱媒
としての不凍液が回路3およびバイパス回路32を介し
て導入される。こうして、コイル19内を流れて熱を奪
われた不凍液は、バイパス回路33および回路4を介し
てタワー1の散布装置6に戻る。同様に冬期の暖房運転
時には、凝縮器17のコイル20の両端に設けられてい
る弁35、36が開かれ、コイル20には建物の熱負荷
で低温となった温水が回路37を経て導入される。こう
して、コイル20内を流れて加熱された温水が、回路3
8から建物の負荷側に供給される。なお、冬期は、凝縮
器15のコイル18両端の弁21、22および回路2
5、26の弁23、24は何れも閉じておく。
【0017】回路3、4には、タワー1とヒートポンプ
装置2との間で循環している熱媒の一部を取り出すため
の回路40、41が接続されている。これら回路40、
41には弁42、43が設けられており、これら弁4
2、43を開放すると回路3、4内から回路40、41
に熱媒の一部が流れ込み、その熱媒が回路44を経て密
閉式冷却塔50に導入されるように構成されている。な
お、密閉式冷却塔50には、例えばスクリューチラーの
冷凍能力の約1/8の能力の密閉式冷却塔が使用され
る。
【0018】密閉式冷却塔50の内部には、処理流体と
しての冷水または温水を流通させる密閉回路51が設け
られ、この密閉回路51の表面に向かって上方の散布装
置52、53から熱媒を散布することにより、密閉回路
51内を流れる処理流体と熱媒との熱交換が行われる。
こうして処理流体との熱交換で冷却または加熱された熱
媒は塔底部の水槽54に蓄えられる。塔頂には送風機4
9が配置され、この送風機49の稼働により塔内に吸引
された外気が密閉回路51の表面付近を通過した後、塔
上部に排気される。なお、水槽54に蓄えられている熱
媒をポンプ55の稼働によって回路56から散布装置5
3に戻して、再び散布することもできる。
【0019】こうして密閉式冷却塔50の水槽54に蓄
えられた熱媒は、回路60からタワー1の水槽8に戻す
ことができる。水槽54から水槽8に熱媒を戻す場合
は、回路60に設けられている弁59を開く。
【0020】密閉式冷却塔50の水槽54に蓄えられた
熱媒のオーバーフロー分は、回路61を経てバッファタ
ンク62に回収される。このバッファタンク62は、系
内を循環する熱媒の量を調節する役割を果たす。また、
水槽54の底部には回路63が開口しており、水槽54
に蓄えられた熱媒をこの回路63から回路64に流し出
すことができる。回路64には、回路63との接続点を
挟んで両側に弁65、66が配置してある。水槽54内
の熱媒を排液しない場合は、これら弁65、66は何れ
も閉じておく。一方、弁65のみを開ければ、水槽54
内の熱媒を回路63、64、61を経てバッファタンク
62に回収することができる。また、弁66のみを開け
れば、水槽54内の熱媒を回路63、64を経て系外に
廃棄することができる。
【0021】先に説明したタワー1の水槽8に蓄えられ
た熱媒も、同様に、回路70、71から回路72に流し
出すことができる。回路72には弁73、74が配置し
てあり、弁73のみを開ければ、水槽8内の熱媒は回路
70、71、72を経てバッファタンク62に回収され
る。また、弁74のみを開ければ、水槽8内の熱媒は回
路70、71、72を経て系外に廃棄される。なお、タ
ワー1の水槽8には、給水用の回路67が接続されてお
り、弁68を開くことによって水槽8内に水を供給でき
るようになっている。
【0022】バッファタンク62内の熱媒は回路75か
ら補給タンク76に供給することができる。その場合、
回路75に設けられている弁77、78を何れも開く。
冬期においては、補給タンク76は比較的高濃度の不凍
液を保管しておく役割を果たす。
【0023】回路75において弁77、78の間には、
先に説明した回路44とを結ぶ回路80が接続されてい
る。この回路80にはポンプ81と弁82が設けられて
おり、ポンプ81の上流側と下流側との間で回路80を
流れる熱媒の濃度測定ができるようになっている。ま
た、回路80においてポンプ81と弁82の間には、先
に説明したタワー1の水槽8とを結ぶ回路83が接続さ
れている。回路83は弁84を備える。
【0024】さて、図1に示す夏期の冷房運転状態にお
いては、タワー1は開放型の冷却塔として稼働する。そ
して、冷却塔1(以下、冷房運転時では「タワー1」を
「冷却塔1」と呼ぶ)とヒートポンプ装置2の間に、熱
媒としての冷却水を回路3、4を経て循環させる。冷却
水には、例えば水が利用される。冷却水は、給水用の回
路67に設けられている弁68を開いて冷却塔1の水槽
8に水を供給することによって補給することができる。
【0025】冷却塔1において外気で冷却された冷却水
は塔底部の水槽8に蓄えられる。こうして水槽8に蓄え
た冷却水をポンプ10の稼働によって凝縮器15のコイ
ル18に導入する。なお、夏期には弁21、22は開
け、弁30、31は閉じる。また、蒸発器16のコイル
19には建物の熱負荷で高温となった冷水を回路25を
経て導入する。なお、夏期には弁23、24は開け、弁
35、36は閉じる。
【0026】そして、コイル18内を流れて昇温した冷
却水は、回路4を介してタワー1の散布装置6に戻し、
充填物層5に向かって散布して外気で冷却し、水槽8に
蓄える。一方、コイル19内を流れて冷却された冷水
を、回路26から建物の負荷側に供給する。このよう
に、夏期においては、冷却塔1で冷却水を冷却し、その
冷熱を凝縮器15と蒸発器16とで構成されたヒートポ
ンプを利用してコイル19内を流れる冷水に移すことに
より、冷房運転が実施される。
【0027】次に、図2に示す冬期の暖房運転を行う場
合には、タワー1をヒーティングタワーとして利用し、
外気を温熱源として暖房運転を実施する。即ち、暖房シ
ーズンが到来すると、先ず、冷房シーズンで使用してい
た冷却水を廃棄し、これに代えて、系内に不凍液を装填
する。この不凍液は、既述のように、エチレングリコー
ル、プロピレングリコール、塩化カルシウム等の凍結防
止剤を水に溶解したものであり、防黴剤や防錆剤も必要
に応じて添加したものである。冷却水を廃棄する場合、
弁74を開けてヒーティングタワー1(以下、暖房運転
時では「タワー1」を「ヒーティングタワー1」と呼
ぶ)の水槽8内の冷却水を回路70、71、72を経て
系外に廃棄する。そして、予めバッファタンク62と補
給タンク76に入れておいた不凍液をヒーティングタワ
ー1の水槽8内に供給する。バッファタンク62から水
槽8内に不凍液を供給する場合は、弁78を閉じ、弁7
7、84を開けてポンプ81を稼働させる。補給タンク
76から水槽8内に不凍液を供給する場合は、弁77を
閉じ、弁78、84を開けてポンプ81を稼働させる。
【0028】こうして系内に不凍液を供給した後、水槽
8に蓄えた不凍液をポンプ10の稼働によって蒸発器1
6のコイル19に導入する。なお、冬期には弁21、2
2は閉じ、弁30、31は開ける。また、凝縮器17の
コイル20には建物の熱負荷で低温となった温水を回路
37を経て導入する。なお、冬期には弁23、24は閉
じ、弁35、36は開ける。
【0029】そして、コイル19内を流れて熱を奪われ
た不凍液は、回路4を介してヒーティングタワー1の散
布装置6に戻し、充填物層5に向かって散布して外気で
昇温させ、水槽8に蓄える。一方、コイル20内を流れ
て加熱された温水を、回路38から建物の負荷側に供給
する。このように、冬期においては、ヒーティングタワ
ー1で不凍液を昇温させ、その熱を蒸発器16と凝縮器
17とで構成されたヒートポンプを利用してコイル20
内を流れる温水に移すことにより、暖房運転が実施され
る。
【0030】ここで、蒸発器16のコイル19に通液さ
れる不凍液は、零度℃以下、例えば−5℃に冷却されて
ヒーティングタワー1に送られ、散布装置6から充填物
層5に散布され、送風機7の駆動によって充填物層5を
通過する、例えば0℃の外気と直接的に接触し、0℃の
温度にまで昇温されて水槽8に落下する。その間に、外
気中の水分を吸収して不凍液は徐々に希釈されることに
なる。
【0031】この不凍液を濃縮するために、図示の設備
ではヒーティングタワー1とヒートポンプ装置2との間
で循環している不凍液の一部を回路40、41に取り出
し、その不凍液を回路44を経て密閉式冷却塔50に導
入する。なお、この導入は、弁42、43を開けること
により行う。そして、密閉式冷却塔50に導入した不凍
液を密閉回路51の表面に向かって散布装置52から散
布する。不凍液を濃縮するためには、密閉回路51内に
例えば約40℃程度の温水を流し、密閉回路51の表面
に散布された不凍液を加熱し、同時に送風機49の稼働
で外気を密閉回路51の表面付近に通過させることによ
り、不当液中の水分を取り去る。こうして加熱・濃縮し
た不凍液は塔底部の水槽54に一時的に蓄えた後、回路
60からヒーティングタワー1の水槽8に直接戻しても
良いし、一旦バッファタンク62に回収してから、回路
80、83を経て水槽8に戻しても良い。水槽54から
水槽8に不凍液を直接戻す場合は、回路60の弁59は
開けておく。一方、バッファタンク62から水槽8に不
凍液を戻す場合は、弁77、84を開けてポンプ81を
稼働させる。なお、密閉式冷却塔50において不凍液を
確実に濃縮するために、水槽54の不凍液をポンプ55
で回路56から汲み上げて散布装置53からの散布を繰
り返すこともできる。
【0032】このようにして、密閉式冷却塔50を用い
て濃縮した不凍液をヒーティングタワー1の水槽8に戻
すことにより、ヒーティングタワー1とヒートポンプ装
置2との間で循環している不凍液の濃度を所望の範囲に
維持できるようになる。
【0033】一方、冬期の暖房運転時に冷水が必要な場
合は、密閉式冷却塔50の密閉回路51内に水を流せば
良い。そうすれば、密閉回路51の表面に散布される低
温の不凍液から冷熱を奪うことにより、密閉回路51内
にて冷水を作り出すことができる。こうして得られた冷
水を利用して、例えば、冬期において暖房と同時に冷房
を行うようなことも可能となる。
【0034】再び夏期には、暖房シーズンで使用してい
た不凍液をバッファタンク62と補給タンク76に回収
し、これに代えて、系内に冷却水を装填する。冷房シー
ズンに冷却水として用いた水はそのまま捨てることがで
きるが、不凍液は高価であり、また、不凍液を捨てると
きには希釈法や焼却法といった適当な方法で処理する必
要がある。そのため、通常は、冷房シーズンには不凍液
を専用のタンクに保管している。
【0035】不凍液を回収する場合、弁73を開けてヒ
ーティングタワー1の水槽8内の不凍液を回路70、7
1、72を経てバッファタンク62に回収することがで
きる。また、密閉式冷却塔50の水槽54内の不凍液
は、弁65を開けることにより回路63、64、61を
経てバッファタンク62に回収する。
【0036】
【発明の効果】本発明によれば、ヒーティングタワーを
利用した空調設備において、密閉式冷却塔を利用するこ
とにより、専用の濃縮装置などを用いずに不凍液を濃縮
できるようになる。また、本発明によれば、冬期でも簡
単に冷水を作ることができ、例えば、冬期において暖房
と同時に冷房を行うようなこともできる。本発明の空調
設備は、冷水回収と濃縮を密閉式冷却塔で兼用して行う
ので、設備容積の節約にもなる。
【0037】なお、本発明の空調設備の運転実績では、
温水1,452MWhに対し、冷水245MWhが得ら
れ、濃縮に使用した熱量は99MWhとなり、冷水回収
量が濃縮熱量を上回り、効率的な運転ができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】ヒーティングタワー兼用の冷却塔によって建物
の空調を行う空調設備の系統図であり、夏期の冷房運転
状態を示している。
【図2】冷却塔兼用のヒーティングタワーによって建物
の空調を行う空調設備の系統図であり、冬期の暖房運転
状態を示している。
【符号の説明】
1 タワー(ヒーティングタワー、冷却塔) 2 ヒートポンプ装置 15 凝縮器 16 蒸発器 17 凝縮器 50 密閉式冷却塔 51 密閉回路 62 バッファタンク 76 補給タンク

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建物の熱負荷を処理するヒートポンプの
    蒸発器とヒーティングタワーとの間で不凍液を循環させ
    る回路を形成し、蒸発器で冷却された不凍液をヒーティ
    ングタワーで外気と熱交換して昇温させる空調設備にお
    いて、 前記回路を流れる不凍液の一部を取り出してその取り出
    した不凍液を密閉式冷却塔に導入する回路を設けたこと
    を特徴とする空調設備。
  2. 【請求項2】 前記密閉式冷却塔は、処理流体を流通さ
    せる密閉回路の表面に不凍液を散布することにより処理
    流体と不凍液とを熱交換させるように構成されている請
    求項1に記載の空調設備。
  3. 【請求項3】 請求項2の空調設備の運転方法であっ
    て、前記密閉式冷却塔の密閉回路に加熱流体を流通さ
    せ、該密閉回路の表面に不凍液を散布することにより不
    凍液を加熱して濃縮させることを特徴とする方法。
JP9617996A 1996-03-25 1996-03-25 空調設備およびその運転方法 Pending JPH09257379A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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